JP3058020U - スライド式位置調整用治具 - Google Patents

スライド式位置調整用治具

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JP3058020U
JP3058020U JP1998007938U JP793898U JP3058020U JP 3058020 U JP3058020 U JP 3058020U JP 1998007938 U JP1998007938 U JP 1998007938U JP 793898 U JP793898 U JP 793898U JP 3058020 U JP3058020 U JP 3058020U
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敏幸 鋤納
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敏幸 鋤納
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存のダイヤルゲージと保持器具との間に別
途のホルダーを介在させるだけで、ダイヤルゲージの測
定子の位置の微調整を簡単にできるようにすること。 【解決手段】 ワーク台上に設置される保持器具に固定
される内筒10の軸穴11にシャフト15を螺進自在に
設ける。内筒10の外周面にはケース20と一体化した
駆動体21が配される。シャフト15は皿バネ37等に
より図中右方に弾発され、軸方向のバックラッシュを無
くしている。内筒10及び駆動体21のキー溝13、2
5にキー35が配されて、駆動体21の周方向の回転を
阻止して、シャフト15の軸方向の移動に応じて駆動体
21を軸方向にスライドさせている。駆動体21は、ビ
ス42及びリング40によりシャフト15を一体化して
いる。ツマミ4を回転させると、シャフト15が軸方向
に移動することで、駆動体21も軸方向に移動する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、例えばダイヤルゲージを配置する際に、そのダイヤルゲージの位置 の微調整を行なうスライド式位置調整用治具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8はダイヤルゲージ51の平面図を示し、図9はダイヤルゲージ51の正面 図を、図10は側面図をそれぞれ示している。このダイヤルゲージ51は周知な ように例えば旋盤等で加工した物(被測定物)の表面の凹凸を測定するものであ り、上面の表示部には針52が回転自在に設けられていて、側部より突設した円 筒状のガイド筒53からは測定子54が先端側にバネ付勢されている。 上記測定子54の先端を被測定物の表面に接触させて、被測定物を回転させる ことでそれに応じて測定子54が軸方向に移動し、この測定子54の移動に応じ て針52が回転して被測定物の表面の凹凸度合いを測定することができる。
【0003】 このダイヤルゲージ51の測定精度は、例えば、0.01mmであり、この単 位で測定が可能である。そのため、被測定物に対してダイヤルゲージ51の設置 を行なうに際してその精度が必要とされる。 図11は従来のダイヤルゲージ51の設置方法を示すものであり、また、図1 0に示すように、ダイヤルゲージ51の下面からは固定片55が垂設されており 、この固定片55の下部には取付穴56が穿孔されている。
【0004】 そして、図11に示すように、保持器具61より立設した取付片62の穴(図 示せず)とダイヤルゲージ51の固定片55の取付穴56にボルト63を挿通し 、ナット64で螺着することで、保持器具61にダイヤルゲージ51を固定して いる。 そして、ダイヤルゲージ51を所定の位置に配置すべく保持器具61をワーク 台65の上に配置するものである。ここで、保持器具61の下面には磁石が設け られており、この磁石の磁力にてワーク台65の上面に吸着させて保持器具61 を固定するようにしている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
かかる従来例においては、ダイヤルゲージ51を保持している保持器具61は 磁石を介してワーク台65の上面に固定しているために、保持器具61の固定位 置がやや大まかにならざるを得ず、そのため、ダイヤルゲージ51の測定子54 の位置の微調整が困難であるという問題があった。
【0006】 本考案は上述の点に鑑みて提供したものであって、部材を設置する際に、その 部材の設置位置をスライド式に微調整を容易に出来ることを目的としているもの であり、一例としては、既存のダイヤルゲージと保持器具との間に別途のスライ ド式位置調整用治具を介在させるだけで、ダイヤルゲージの測定子の位置の微調 整を簡単にできることを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本考案の請求項1記載のスライド式位置調整用治具では、内周面にね じ部14を有すると共に一端側に第1の部材に固定される固定部12を有する内 筒10と、この内筒10のねじ部14と螺合するねじ部16により内筒10内を 軸方向に螺進自在としたシャフト15と、一端側が上記内筒10の外周面側に配 設され他端側には第2の部材を固定する取付部30を備え、上記シャフト15の 軸方向の移動に応じて共動するケーシング20、21と、このケーシング20、 21の周方向の回転を阻止してケーシング20、21を軸方向に移動させる手段 35、13、25とを備えていることを特徴としている。
【0008】 かかる構成とすることにより、第1の部材に固定部12を介して固定し、ケー シング20、21の取付部30に第2の部材を固定し、シャフト15を回転させ ることで、ケーシング20、21がシャフト15の軸方向にスライド式に移動す る。これにより第1の部材をワーク台65等に設置した後に第2の部材の位置調 整における微調整を容易に行なうことができる。
【0009】 請求項2記載のスライド式位置調整用治具では、ケーシング20、21は、取 付部30を有する駆動体21と、内筒10の外周面を軸方向に摺動する筒状のケ ース20とで一体的に構成され、駆動体21の外周面と内筒10の外周面にそれ ぞれキー溝13、25をシャフト15の軸方向と同方向に形成し、このキー溝1 3、25にキー35が納装され、キー溝13、25とキー35との断面形状の大 きさをほぼ同じとしていることを特徴としている。
【0010】 かかる構成としていることで、固定されている内筒10に対してキー溝13、 25とキー35とにより駆動体21とケース20との回転を阻止して、駆動体2 1及びケース20をシャフト15の軸方向に移動させることができ、また、ケー ス20及び駆動体21の周方向のバックラッシュを防止することができる。
【0011】 請求項3記載のスライド式位置調整用治具では、シャフト15の先端側にバネ 体37と押圧板36とを配設し、駆動体21内のネジ穴33に螺合したネジ42 により上記押圧板36及びバネ体37を介してシャフト15をねじ部16側に弾 発させていることを特徴としている。
【0012】 これにより、シャフト15は常にねじ部16側に弾発されているので、シャフ ト15の軸方向のバックラッシュを防止することができる。
【0013】 請求項4記載のスライド式位置調整用治具では、円筒状であって一端側を細径 にして第1の部材に固定される固定部12を形成すると共に、軸方向に穿孔した 軸穴11の内周面にねじ部14を有する内筒10と、上記ねじ部14と螺合し一 端まで螺刻したねじ部16を備え内筒10の軸穴11に軸方向に螺進自在に挿入 されて両端を内筒10より突出させたシャフト15と、略円筒状であって一端側 に上記シャフト15の他端に形成した太径の頭部17が配される太径穴26を有 し、他端側を細径として第2の部材を固定する取付部30を形成した駆動体21 と、内筒10の外周面と駆動体21の一端側の外周面に凹設された両キー溝13 、25にわたって納装されるキー35と、上記駆動体21の一端側と固着されて 上記内筒10の外周面及び上記キー35を覆う円筒状のケース20と、シャフト 15の頭部17側に挿入されている円筒状のリング40と、駆動体21の一端側 に螺刻したネジ穴27に螺合して上記リング40の表面を押し付けて駆動体21 とリング40とを一体化するネジ41と、シャフト15の頭部17より先端側で あって太径穴26内に配される皿バネ37と円板状の押圧板36と、上記太径穴 26と連通すると共に、駆動体21の他端側に開口する細径穴32と、この細径 穴32の内周面に螺刻されたねじ部33に螺合して押圧板36を押圧し、この押 圧板36及び皿バネ37を介してシャフト15を一端側に弾発するビス42とを 備えていることを特徴としている。
【0014】 かかる構成とすることで、第1の部材に固定部12を介して固定し、駆動体2 1の取付部30に第2の部材を固定し、シャフト15を回転させることで、ケー ス20及び駆動体21がシャフト15の軸方向に移動する。これにより第1の部 材をワーク台65等に設置した後に第2の部材の微調整を容易に行なうことがで きる。しかもシャフト15の周方向及び軸方向のバックラッシュを防止できて、 精度を上げることができる。
【0015】 請求項5記載のスライド式位置調整用治具では、ダイヤルゲージ51と、ワー ク台65上に配される保持器具61との間に介装されるスライド式位置調整用治 具であって、円筒状であって一端側を細径にして上記保持器具61に固定される 固定部12を形成すると共に、軸方向に穿孔した軸穴11の内周面にねじ部14 を有する内筒10と、上記ねじ部14と螺合し一端まで螺刻したねじ部16を備 え内筒10の軸穴11に軸方向に螺進自在に挿入されて両端を内筒10より突出 させたシャフト15と、略円筒状であって一端側に上記シャフト15の他端に形 成した太径の頭部17が配される太径穴26を有し、他端側を細径としてダイヤ ルゲージ51を固定する取付部30を形成した駆動体21と、内筒10の外周面 と駆動体21の一端側の外周面に凹設された両キー溝13、25にわたって納装 されるキー35と、上記駆動体21の一端側と固着されて上記内筒10の外周面 及び上記キー35を覆う円筒状のケース20と、シャフト15の頭部17側に挿 入されている円筒状のリング40と、駆動体21の一端側に螺刻したネジ穴27 に螺合して上記リング40の表面を押し付けて駆動体21とリング40とを一体 化するネジ41と、シャフト15の頭部17より先端側であって太径穴26内に 配される皿バネ37と円板状の押圧板36と、上記太径穴26と連通すると共に 、駆動体21の他端側に開口する細径穴32と、この細径穴32の内周面に螺刻 されたねじ部33に螺合して押圧板36を押圧し、この押圧板36及び皿バネ3 7を介してシャフト15を一端側に弾発するビス42とを備え、ダイヤルゲージ 51の位置を微調整するようにしていることを特徴としている。
【0016】 かかる構成とすることで、保持器具61に固定部12を介して固定し、駆動体 21の取付部30にダイヤルゲージ51を固定し、シャフト15を回転させるこ とで、ケース20及び駆動体21がシャフト15の軸方向に移動する。これによ り保持器具61をワーク台65等に設置した後にダイヤルゲージ51の微調整を 容易に行なうことができる。しかもシャフト15の周方向及び軸方向のバックラ ッシュを防止できて、精度を上げることができる。
【0017】 請求項6記載のスライド式位置調整用治具では、上記両キー溝13、25はシ ャフト15の軸方向と同方向に形成され、キー溝13、25とキー35との断面 形状の大きさをほぼ同じとしていることを特徴としている。
【0018】 かかる構成としていることで、固定されている内筒10に対してキー溝13、 25とキー35とにより駆動体21とケース20との回転を阻止して、駆動体2 1及びケース20をシャフト15の軸方向に移動させることができ、また、ケー ス20及び駆動体21の周方向のバックラッシュを防止することができる。
【0019】 請求項7記載のスライド式位置調整用治具では、駆動体21の取付部30の外 径はダイヤルゲージ51の取付穴56に挿通可能な寸法であり、取付部30の外 周面には既存のナット71が螺合可能なねじ部31が螺刻されていることを特徴 としている。
【0020】 これにより、既存のナット71によりダイヤルゲージ51にホルダー本体1を 固定でき、しかもネジ止めなので、容易に着脱自在に装着することができる。
【0021】 請求項8記載のスライド式位置調整用治具では、シャフト15のねじ部16に はナット3及びツマミ4が着脱自在に螺着され、ナット3とツマミ4との少なく ともいずれか一方を他方側に締め付けることで、ツマミ4をシャフト15のねじ 部16に固定していることを特徴としている。
【0022】 かかる構成により、ホルダー本体1をダイヤルゲージ51と保持器具61との 間に装着した後に、ツマミ4を回転させるだけで、ダイヤルゲージ51の微調整 を容易にできる。
【0023】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を図面を参照して説明する。 図2は本考案のスライド式位置調整用治具としてのホルダー本体1の分解図を示 し、既存のダイヤルゲージ51を既存の保持器具61との間に介在させてダイヤ ルゲージ51(測定子54)の位置の微調整を可能としたものである。なお、こ の実施形態では、一例としてダイヤルゲージ51を用いた場合について説明する 。 このホルダー本体1は、略円柱状のホルダー部2と、このホルダー部2の一端 側に着脱自在に装着されるナット3及びツマミ4の3個の部品で構成されている ものである。なお、図3は上記ホルダー部2のみの斜視図を示している。
【0024】 次に、ホルダー本体1の主構成部材であるホルダー部2の構成について説明す る。図1に示すように、ホルダー部2の内部には金属製で円筒状の内筒10が配 されていて、この内筒10の中心部には両端を開口する軸穴11が穿設されてい る。また、内筒10の外部に露出している一端側は細径として保持器具61側と 固定される固定部12としている。 また、図1及び図5に示すように内筒10の外周面には軸方向に沿ってキー溝 13が凹設されており、このキー溝13の先端側は開口してある。内筒10の固 定部12側の軸穴11の内周面にはねじ部14が螺刻してある。
【0025】 内筒10の軸穴11には略円柱状のシャフト15が軸方向に螺進自在に挿入さ れており、このシャフト15の一端側には軸穴11のねじ部14と螺合するねじ 部16が螺刻されている。また、シャフト15の他端側は太径とした頭部17が 形成されている。なお、この頭部17と上記ねじ部16の先端側は、内筒10の 軸穴11より突出している。
【0026】 上記内筒10の外周面側には内筒10に対して内面が接触して軸方向に摺動可 能な円筒状のケース20が配されており、この金属製のケース20の他端側には 金属製の駆動体21が固着されている。この駆動体21は図1及び図4に示すよ うに、各部の径が異なるものの略円筒状の形成されていて、中央部22の図中右 側は段部23を介して細径に形成した接続部24としている。 この駆動体21の接続部24の外周面に軸方向に沿って上記キー溝13と対応 したキー溝25が凹設されており、このキー溝25の先端は開口してある。また 、接続部24の内部にはシャフト15の頭部17側が挿入される太径穴26が形 成されている。さらに、図4(b)に示すように接続部24には径方向にネジ穴 27が2つ穿設されていて、このネジ穴27は両端が開口してある。
【0027】 一方、駆動体21の中央部22の図中左側には円筒状の取付部30が一体に形 成されており、この取付部30の外径は既存のダイヤルゲージ51の取付穴56 に挿通可能な径としてある。また、この取付部30の外周面にはねじ部31が螺 刻されている。 さらに、取付部30側の内部には細径穴32が穿孔されており、この細径穴3 2の奥部の内周面にはねじ部33が螺刻されている。そして、図示するように太 径穴26と細径穴32とは連通し、段部34を介して太径穴26と細径穴32と が連続している。
【0028】 駆動体21の接続部24をケース20内に挿入し、駆動体21の段部23の箇 所でカシメ等の手段により両者を固着している。シャフト15を軸穴11に挿入 した内筒10がケース20内に挿入され、この時、内筒10と駆動体21とのキ ー溝13、25内にキー35が納装配置される。このキー35の断面の大きさは 上記キー溝13、25の断面の大きさとほぼ同じであり、キー溝13、25内で キー35が摺動可能となっており、キー35がキー溝13、25内でホルダー部 2の周方向におけるバックラッシュを無くしている。
【0029】 また、図1に示すように、駆動体21の太径穴26の段部34側には円板状の 押圧板36が配されていて、この押圧板36とシャフト15の頭部17との間に は皿バネ37が配設されている。 そして、駆動体21の細径穴32のねじ部33にビス42を螺合させて、この ビス42を螺進させて押圧板36を押圧し、さらに皿バネ37の弾発力にてシャ フト15を図1の右方に付勢させていることで、シャフト15のねじ部16と軸 穴11のねじ部14との螺合部分でのバックラッシュを無くしている。 なお、上記バネ体として皿バネ37を用いているが、同じような機能を発揮す るものであれば他の形状のバネ部材でも良い。
【0030】 すなわち、シャフト15が常時図中の右方に付勢されていて、シャフト15の 軸方向、つまりホルダー部2の軸方向のバックラッシュを防止していると共に、 キー溝13、25とキー35とによりホルダー部2の周方向のバックラッシュを 防止して、後述するようにダイヤルゲージ51の配置位置の微調整を完全なもの としているものである。
【0031】 また、シャフト15の頭部17側に円筒状のリング40が挿入されており、駆 動体21のネジ穴27に螺合したネジ41の先端がリング40の表面を押し付け てシャフト15と駆動体21とをリング40及びネジ41により駆動体21とシ ャフト15との動きを一体化している。
【0032】 一方、シャフト15のねじ部16には市販のナット3と、表面をローレット加 工したツマミ4が装着されるようになっている。このツマミ4にはシャフト15 のねじ部16と螺合するネジ穴43が螺刻されており、ナット3及びツマミ4は シャフト15のねじ部16に着脱自在に螺合可能としてある。 シャフト15のねじ部16にナット3を先に螺進させておき、その後にツマミ 4をねじ部16に装着し、ナット3をツマミ4側に回転させてナット3を締め付 けることで、ツマミ4がシャフト15に固定されることになる。そして、ツマミ 4を回動させることで、シャフト15を内筒10に対して軸方向に移動させるこ とができる。
【0033】 図6はホルダー本体1をダイヤルゲージ51と保持器具61との間に装着した 状態を示しており、図7は保持器具61とホルダー本体1との取付構造の一例を 示すものである。保持器具61に立設した円筒状の取付片62の上部両側には挿 通孔66が穿孔されていて、この挿通孔66にホルダー本体1の内筒10の固定 部12が挿通するようになっている。 また、両挿通孔66と直交する取付片62の位置にはネジ穴67が形成されて おり、このネジ穴67にボルト70を螺進させていって、そのボルト70の先端 でホルダー本体1の固定部12を固定するようになっている。
【0034】 一方、ホルダー本体1の軸状の取付部30をダイヤルゲージ51の固定片55 の取付穴56に挿通し、図6に示すように、既存のナット71を取付部30のね じ部31に螺合させることで、ダイヤルゲージ51をホルダー本体1に装着する ことができる。
【0035】 次にホルダー本体1の動作について説明する。図6に示すようにダイヤルゲー ジ51にホルダー本体1を装着し、さらにホルダー本体1を保持器具61に固定 して、保持器具61を磁石等の手段によりワーク台65に固定する。 図1(a)はホルダー本体1のホルダー部2が最も右方に来ている状態であり 、ダイヤルゲージ51の測定子54が被測定物から最も離れている状態である。 そして、ツマミ4を回転させると、内筒10は保持器具61側に固定されている ので、ツマミ4の回転と共にシャフト15が図中の左方に螺進していく。
【0036】 この時、シャフト15は回転しながら左方に移動し、それに伴って駆動体21 が左方に移動する。キー35が駆動体21と内筒10のキー溝13、25にわた って位置しているので、駆動体21が回転することなく図中左方に摺動すること になる。なお、キー35は駆動体21に固着しているが、特に固着しなくても良 い。 ツマミ4をさらに回転させていくと、ナット3が固定部12に当接して駆動体 21の移動を規制し、図1(b)に示す位置まで駆動体21を摺動させることが できる。この時、シャフト15に挿入しているリング40もネジ41により駆動 体21と一体化となっているので、シャフト15の移動と共にリング40も移動 する。
【0037】 ダイヤルゲージ51の測定子54を被測定物の表面から少し離れた位置に保持 器具61をワーク台65上に設置し、その後ホルダー本体1のツマミ4を回転さ せて測定子54を前進させる。そして、測定子54の先端が被測定物の表面に接 触させ、被測定物を回転させることで、被測定物の表面の凹凸の度合いを測定す る。
【0038】 なお、ツマミ4の回転を上記とは逆に回転させると、シャフト15が後退する が、この時、シャフト15の頭部17によりリング40も後退させられ、ネジ4 1によりリング40と駆動体21とが一体化しているので、駆動体21及びケー ス20もシャフト15の後退に伴って同時に後退する。
【0039】 このようにツマミ4を回転させるだけで、ホルダー部2をダイヤルゲージ51 の測定子54の軸方向に移動させることができ、測定子54の位置を簡単に微調 整することができるものである。また、駆動体21と一体化したケース20は内 筒10に対してガタツキなく摺動させているので、測定子54とワーク台65の 上面との距離も不変としながら、測定子54の軸方向の位置の微調整を容易にし ているものである。
【0040】 なお、ホルダー部2の移動距離としては、例えば、5〜10mmくらいとして いる。この程度の移動距離であればダイヤルゲージ51の微調整としては十分で ある。もちろん、各部材等の要素を軸方向に長く形成することで、ホルダー部2 の移動距離を任意に設定できることは言うまでもない。 また、ホルダー部2の外径寸法も1.5cm程度であり、長さも7〜8cm程 度と小型に形成することができる。
【0041】 ところで上記の実施の形態では、第1の部材として保持器具61を一例として 説明し、また、第2の部材をダイヤルゲージ51を一例として説明したが、これ らに限定されるものではない。 上記保持器具61では、磁石でもってワーク台65の上面に配置するようにし ていたが、磁石がなく単にワーク台65上に直接設置(配設)するものでも良く 、また、保持器具61がワーク台65にビス止め等の手段により固定されるもの でも良い。保持器具61によって第2の部材(ダイヤルゲージ51)の位置調整 が直接できない部材であれば本考案の範囲に含まれる。
【0042】 また、図示したダイヤルゲージ51以外に、上述の保持器具61のような第1 の部材に固定されて位置調整を必要とする部材であれば、どのような部材でも本 考案の範囲に含まれるものである。 もちろん、上記のダイヤルゲージ51が好適例である。
【0043】
【考案の効果】
本考案によれば、ホルダー本体をダイヤルゲージと保持器具との間に着脱自在 に容易に装着でき、しかも、ツマミを回転させるだけでホルダー本体のホルダー 部を軸方向に摺動させながら移動できるので、ダイヤルゲージの微調整を非常に 簡単に行なうことができる。
【0044】 また、ダイヤルゲージ以外の部材を適用した場合でも、当該部材の位置調整を 容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本考案の実施の形態のホルダー本体の
断面図である。(b)は本考案の実施の形態のホルダー
部を前進させた状態のホルダー本体の断面図である。
【図2】本考案の実施の形態のホルダー本体の分解図で
ある。
【図3】本考案の実施の形態のホルダー部の斜視図であ
る。
【図4】(a)は本考案の実施の形態の駆動体の断面図
である。(b)は本考案の実施の形態の駆動体の正面図
である。
【図5】(a)は本考案の実施の形態の内筒の正面図で
ある。(b)は本考案の実施の形態の内筒の破断側面図
である。
【図6】本考案の実施の形態のホルダー本体をダイヤル
ゲージと保持器具との間に装着した状態を示す図であ
る。
【図7】本考案の実施の形態のホルダー本体を保持器具
に固定する場合の説明図である。
【図8】ダイヤルゲージの平面図である。
【図9】ダイヤルゲージの側面図である。
【図10】ダイヤルゲージの正面図である。
【図11】従来例のダイヤルゲージを装着した保持器具
を設置した状態を示す図である。
【符号の説明】
1 ホルダー本体 2 ホルダー部 3 ナット 4 ツマミ 10 内筒 11 軸穴 12 固定部 13 キー溝 14 ねじ部 15 シャフト 16 ねじ部 17 頭部 20 ケース 21 駆動体 25 キー溝 26 太径穴 27 ネジ穴 30 取付部 32 細径穴 33 ねじ部 35 キー 36 押圧板 37 皿バネ 40 リング 41 ネジ 42 ビス 51 ダイヤルゲージ 56 取付穴 61 保持器具 71 ナット

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】内周面にねじ部(14)を有すると共に一
    端側に第1の部材に固定される固定部(12)を有する
    内筒(10)と、この内筒(10)のねじ部(14)と
    螺合するねじ部(16)により内筒(10)内を軸方向
    に螺進自在としたシャフト(15)と、一端側が上記内
    筒(10)の外周面側に配設され他端側には第2の部材
    を固定する取付部(30)を備え、上記シャフト(1
    5)の軸方向の移動に応じて共動するケーシング(2
    0)(21)と、このケーシング(20)(21)の周
    方向の回転を阻止してケーシング(20)(21)を軸
    方向に移動させる手段(35)(13)(25)とを備
    えていることを特徴とするスライド式位置調整用治具。
  2. 【請求項2】ケーシング(20)(21)は、取付部
    (30)を有する駆動体(21)と、内筒(10)の外
    周面を軸方向に摺動する筒状のケース(20)とで一体
    的に構成され、駆動体(21)の外周面と内筒(10)
    の外周面にそれぞれキー溝(13)(25)をシャフト
    (15)の軸方向と同方向に形成し、このキー溝(1
    3)(25)にキー(35)が納装され、キー溝(1
    3)(25)とキー(35)との断面形状の大きさをほ
    ぼ同じとしていることを特徴とする請求項1記載のスラ
    イド式位置調整用治具。
  3. 【請求項3】シャフト(15)の先端側にバネ体(3
    7)と押圧板(36)とを配設し、駆動体(21)内の
    ネジ穴(33)に螺合したネジ(42)により上記押圧
    板(36)及びバネ体(37)を介してシャフト(1
    5)をねじ部(16)側に弾発させていることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載のスライド式位置調
    整用治具。
  4. 【請求項4】円筒状であって一端側を細径にして第1の
    部材に固定される固定部(12)を形成すると共に、軸
    方向に穿孔した軸穴(11)の内周面にねじ部(14)
    を有する内筒(10)と、上記ねじ部(14)と螺合し
    一端まで螺刻したねじ部(16)を備え内筒(10)の
    軸穴(11)に軸方向に螺進自在に挿入されて両端を内
    筒(10)より突出させたシャフト(15)と、略円筒
    状であって一端側に上記シャフト(15)の他端に形成
    した太径の頭部(17)が配される太径穴(26)を有
    し、他端側を細径として第2の部材を固定する取付部
    (30)を形成した駆動体(21)と、内筒(10)の
    外周面と駆動体(21)の一端側の外周面に凹設された
    両キー溝(13)(25)にわたって納装されるキー
    (35)と、上記駆動体(21)の一端側と固着されて
    上記内筒(10)の外周面及び上記キー(35)を覆う
    円筒状のケース(20)と、シャフト(15)の頭部
    (17)側に挿入されている円筒状のリング(40)
    と、駆動体(21)の一端側に螺刻したネジ穴(27)
    に螺合して上記リング(40)の表面を押し付けて駆動
    体(21)とリング(40)とを一体化するネジ(4
    1)と、シャフト(15)の頭部(17)より先端側で
    あって太径穴(26)内に配される皿バネ(37)と円
    板状の押圧板(36)と、上記太径穴(26)と連通す
    ると共に、駆動体(21)の他端側に開口する細径穴
    (32)と、この細径穴(32)の内周面に螺刻された
    ねじ部(33)に螺合して押圧板(36)を押圧し、こ
    の押圧板(36)及び皿バネ(37)を介してシャフト
    (15)を一端側に弾発するビス(42)とを備えてい
    ることを特徴とするスライド式位置調整用治具。
  5. 【請求項5】ダイヤルゲージ(51)と、ワーク台(6
    5)上に配される保持器具(61)との間に介装される
    スライド式位置調整用治具であって、円筒状であって一
    端側を細径にして上記保持器具(61)に固定される固
    定部(12)を形成すると共に、軸方向に穿孔した軸穴
    (11)の内周面にねじ部(14)を有する内筒(1
    0)と、上記ねじ部(14)と螺合し一端まで螺刻した
    ねじ部(16)を備え内筒(10)の軸穴(11)に軸
    方向に螺進自在に挿入されて両端を内筒(10)より突
    出させたシャフト(15)と、略円筒状であって一端側
    に上記シャフト(15)の他端に形成した太径の頭部
    (17)が配される太径穴(26)を有し、他端側を細
    径としてダイヤルゲージ(51)を固定する取付部(3
    0)を形成した駆動体(21)と、内筒(10)の外周
    面と駆動体(21)の一端側の外周面に凹設された両キ
    ー溝(13)(25)にわたって納装されるキー(3
    5)と、上記駆動体(21)の一端側と固着されて上記
    内筒(10)の外周面及び上記キー(35)を覆う円筒
    状のケース(20)と、シャフト(15)の頭部(1
    7)側に挿入されている円筒状のリング(40)と、駆
    動体(21)の一端側に螺刻したネジ穴(27)に螺合
    して上記リング(40)の表面を押し付けて駆動体(2
    1)とリング(40)とを一体化するネジ(41)と、
    シャフト(15)の頭部(17)より先端側であって太
    径穴(26)内に配される皿バネ(37)と円板状の押
    圧板(36)と、上記太径穴(26)と連通すると共
    に、駆動体(21)の他端側に開口する細径穴(32)
    と、この細径穴(32)の内周面に螺刻されたねじ部
    (33)に螺合して押圧板(36)を押圧し、この押圧
    板(36)及び皿バネ(37)を介してシャフト(1
    5)を一端側に弾発するビス(42)とを備え、ダイヤ
    ルゲージ(51)の位置を微調整するようにしているこ
    とを特徴とするスライド式位置調整用治具。
  6. 【請求項6】上記両キー溝(13)(25)はシャフト
    (15)の軸方向と同方向に形成され、キー溝(13)
    (25)とキー(35)との断面形状の大きさをほぼ同
    じとしていることを特徴とする請求項5記載のスライド
    式位置調整用治具。
  7. 【請求項7】駆動体(21)の取付部(30)の外径は
    ダイヤルゲージ(51)の取付穴(56)に挿通可能な
    寸法であり、取付部(30)の外周面には既存のナット
    (71)が螺合可能なねじ部(31)が螺刻されている
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載のスラ
    イド式位置調整用治具。
  8. 【請求項8】シャフト(15)のねじ部(16)にはナ
    ット(3)及びツマミ(4)が着脱自在に螺着され、ナ
    ット(3)とツマミ(4)との少なくともいずれか一方
    を他方側に締め付けることで、ツマミ(4)をシャフト
    (15)のねじ部(16)に固定していることを特徴と
    する請求項5〜請求項7にいずれか記載のスライド式位
    置調整用治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0525808U (ja) * 1991-09-12 1993-04-02 三菱電機株式会社 水晶振動子の防振構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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