JP3057449B2 - モール糸 - Google Patents

モール糸

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JP3057449B2 JP1319644A JP31964489A JP3057449B2 JP 3057449 B2 JP3057449 B2 JP 3057449B2 JP 1319644 A JP1319644 A JP 1319644A JP 31964489 A JP31964489 A JP 31964489A JP 3057449 B2 JP3057449 B2 JP 3057449B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ポリエステル系モール糸に関するものであ
り、その目的とするところは、通常のポリエステルの染
色条件である100〜130℃の高温高圧熱水処理下でも寸法
安定性があり、かつ形態安定性を維持し、更に易染性で
あり、しかも130〜160℃の乾熱処理を行なうことによ
り、花糸の抜け出しを防ぐ目止め性も極めて良好であ
り、かつ目止め後も柔軟であり風合も良好なことを特徴
としたポリエステル系モール糸を提供せんとするもので
ある。
(従来の技術) モール糸は、一般的に高級シート素材及び高級カーテ
ン素材等に多く用いられてきた。モール糸の製造方法と
しては、一般的に第14図で示すような装置を用い、花
糸、芯糸、押え糸(押え糸は実質的に芯糸の一部を構成
しているので、本発明では押え糸を芯糸に含める)の3
者から構成された第15図で示すような構造の繊維素材が
モール糸であるが、花糸が芯糸から抜け出さないよう
に、通常芯糸の一部である押え糸にバインダー効果を発
揮する繊維を用い、芯糸と芯糸の目止めを行なう必要が
ある。この押え糸による接着効果が不十分であると、製
品として使用している過程で花糸が素抜けてくるトラブ
ルが発生し、繊維製品としては外観的にも不良になるば
かりでなく、花糸の抜け出しによる繊維屑の大量の発生
により、使用できなくなつてしまう問題が出てくる。
従来、上記のようなトラブルが発生することを防ぐた
め、押え糸として低温で溶融する低温ホツトメルトタイ
プのポリアミド変成繊維を用い、約100℃前後の乾熱処
理により該ポリアミド変性繊維を溶融させ、芯糸と芯糸
の接合点を固定させて花糸の素抜けを防止する方法など
が一般に行なわれてきた。しかしながら、このようなポ
リアミド変成繊維からなる押え糸は約100℃前後の低温
で溶融してしまうため、花糸や芯糸にナイロン6などの
ポリアミド繊維を用いる場合には、100℃以下の条件で
酸性染料により染色処理をすることができるためあまり
問題とはならなかつたが、ポリエチレンテレフタレート
などのポリエステル繊維を用いる場合は、染色温度が通
常100℃以上の高温高圧熱水下での分散染料による染色
処理を行なわざるを得ないため、染色処理工程中で該ポ
リアミド変成繊維からなる押え糸が軟化溶融しポリマー
が流れ出してしまい、染色処理後目止め効果がかなり消
失してしまい、問題となつていた。また、従来の押え糸
はポリアミド変成繊維が主に用いられているため、花
糸、芯糸がナイロン6などのポリアミド繊維の場合に
は、相溶性が良好なことから優れた熱接着性が発揮され
好都合であつたが、花糸、芯糸がポリエステルの場合ポ
リマー間の相溶性が不良なため熱接着性が不十分とな
り、押え糸の低融点ポリマーのみになる固定効果しか期
待されないのが実情であつた。
以上のような理由から、モール糸として従来ポリアミ
ド系の繊維製品が主に用いられ、ポリエステル系のもの
はあまり使用されていないのが現状であつた。しかしな
がら近年、繊維分野でポリエチレンテレフタレート(以
下、PETと略記)を代表するポリエステル系繊維の役割
が大きくなり、生産効率、省エネルギー、優れた繊維物
性等の観点よりモール糸においてもポリエステル系繊維
が強く望まれていた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは、商業生産可能なレベルまで工程性が良
好で繊維製品としても良好なポリエステル系モールを得
るためには、いかなるものを用い、いかなる構成とした
らよいかという点を究明したものである。特に、通常の
ポリエステル繊維の染色条件である100〜130℃の高温高
圧熱水処理下でもモール糸を構成している熱接着性ポリ
マー成分の繊維が溶融流動してしまうことなく、モール
糸の形態安定性を維持し、更に易染性であり、しかも13
0〜160℃の乾熱処理を行なうことにより、ポリエステル
繊維に対する優れた熱接着性を有し目止め効果を発揮さ
せるために、更に目止めした後においてもモール糸の柔
軟性や風合を実質的に損うことのないようにするために
はいかなるものを用いたらよいかという点を究明したも
のである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、花糸および芯糸がポリエチレンテレフタレ
ート系繊維またはポリブチレンテレフタレート系繊維か
らなるモール糸において、該花糸および該芯糸が融点13
0℃以上のポリヘキサメチレンテレフタレート系ポリマ
ーにより固定されていることを特徴とするポリエステル
系モール糸であり、そして花糸及び芯糸がポリエチレン
テレフタレート系繊維またはポリブチレンテレフタレー
ト系繊維からなるモール糸において、該花糸または該芯
糸中に下記(a)または(b)の繊維が含まれ、該繊維
によって花糸及び芯糸が固定されていることを特徴とす
るポリエステル系モール糸である。
(a)融点が130℃以上のポリヘキサメチレンテレフタ
レート系ポリマーからなる繊維 (b)上記(a)のポリマー層と融点が上記(a)のポ
リマーより高い熱可塑性ポリマー層からなる多成分系繊
維であって、該多成分系繊維表面積の40%以上が上記
(a)のポリマーで覆われている多成分系繊維 (a)融点が130℃以上のポリヘキサメチレンテレフタ
レート系ポリマーからなる繊維、 (b)上記(a)のポリマー層と融点が上記(a)のポ
リマーより高い熱可塑性ポリマー層からなる多成分系繊
維であつて、該多成分系繊維表面積の40%以上が上記
(a)のポリマーで覆われている多成分系繊維。
本発明をより具体的に説明すると、優れた目止め効果
を有する熱接着性繊維の熱接着性ポリマーとして、酸成
分がテレフタル酸(TA)を主成分とし、グリコール成分
が1,6−ヘキサンジオール(HD)を主成分とするポリヘ
キサメチレンテレフタレート系ポリマーを用いるもので
あり、特にTA、HD以外の第3成分の共重合量が20モル%
以下であるポリマーが望ましい。そして融点が130℃以
上であることが染色時の溶融流動を防ぐ上で必要であ
る。さらに結晶融解熱(ΔHu)が2cal/g以上、最短結晶
化時間が90秒以内である結晶性ポリエステルであること
が好ましい。
従来より種々のポリエステル繊維が知られている。本
発明は、従来より公知のポリエステル系接着性繊維の中
で、特にポリヘキサメチレンテレフタレート系繊維がモ
ール糸の目止め性に極めて優れ、かつモール糸としての
柔軟性や花糸の性能を損わないことを見出したものであ
る。
なお本発明で言う共重合モル%は、ポリエステルを構
成するジカルボン酸中に占める共重合するために加えた
TA以外のジカルボン酸のモル数とポリエステルを構成す
るジオール中に占める共重合するために加えたHD以外の
ジオールのモル%の合計量であり、共重合成分としてオ
キシカルボン酸が用いられている場合には、ポリエステ
ルを構成しているジカルボン酸とジオールとオキシカル
ボン酸の合計モル数に0.5を掛けたモル数に対するオキ
シカルボン酸のモル数の割合である。
本発明においてモール糸の目止めとして用いられる繊
維を構成するポリエステルは、生成ポリエステルの全酸
成分(オキシ酸を含む場合には、その2分の1を酸成
分、2分の1をジオール成分とみなす)に対する共重合
%(以下、共重合%は全酸成分に対するモル%で示す)
として、TAを80モル%以上、望ましくは85モル%以上、
さらに好ましくは90モル%以上含むものが好適に用いら
れる。TAが80モル%未満では、ポリマー物性、繊維の品
質、工程性が良好でなく、またコスト的にも適当でな
い。
またグリコール成分に占めるHDの割合が80モル%以
上、望ましくは85モル%以上、さらに好ましくは90モル
%以上のものが好適に用いられる。80モル%以下では目
的とするポリマー物性が得られにくく物性的に好ましく
なく、やはり繊維の品質、工程性が低下し、またコスト
的にも適当ではない。
TA、HD以外の他の共重合成分としては、各種の芳香族
ジカルボン酸、オキシ酸、脂肪酸ジカルボン酸、芳香族
ジオール、脂肪族ジオール、脂環族ジオール等が用いら
れ、例えば、フタル酸、イソフタル酸、5−ナトリウム
スルホイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳
香族ジカルボン酸や、アジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸などの脂肪族ジカルボン酸又はこれらのエステル
類と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、トリメチレングリコール、1,4
ブタンジオール、1,5ペンタンジオール、ネオペンチル
グリコール、P−キシリレングリコール、シクロヘキサ
ン1,4−ジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコールなどのジオール化合物、オキ
シ安息香酸、オキシエトキシ安息香酸、ナフトエ酸など
のオキシカルボン酸化合物である。また、該ポリヘキサ
メチレンテレフタレート系、ポリエステルの構造単位の
80モル%以上がヘキサメチレンテレフタレート単位であ
るポリエステルが好ましい。またポリエステル中には、
少量の添加剤、蛍光増剤、艶消剤、安定剤あるいは紫外
線吸収剤などを含んでいてもよい。
また、該ポリヘキサメチレンテレフタレート系ポリエ
ステルは、融点が130〜150℃の範囲であらねばならな
い。好ましくは135〜150℃との範囲である。融点が130
℃未満では、ポリエステル繊維の通常の染色処理条件で
ある約130℃染色処理時の耐熱性が不十分であり、モー
ル糸としての形態が不良になつたり、風合が不良になつ
たり、更に悪い場合には、熱接着性効果をもたす必要の
ある該ポリヘキサメチレンテレフタレート系ポリマー成
分が溶融流動し、モール糸上から消失してしまうため、
本来の最終仕上製品での目止め効果を発揮させることが
できなくなり好ましくない。
すなわち本発明の重要な目的である良好な目止め性と
良好な風合と、良好な染色性をポリエステル系モール糸
が得られない結果となつてしまう。なおポリヘキサメチ
レンテレフタレートホモポリマーの融点は150℃であ
る。
また、本発明においてポリヘキサメチレンテレフタレ
ート系ポリマーは、結晶融解熱(ΔHu)が2.0cal/g以
上、望ましくは2.5cal/g以上、さらに好ましくは3.0cal
/g以上のものが好適に用いられる。2.0cal/g未満では繊
維製造時に膠着が起り易く好ましくない。ΔHuの測定
は、溶融ポリマーより微細な繊維状または薄膜フイルム
小片として取り出して冷却し、3日以上室温で放置した
試料を差動走査熱量計(DSC)にかけ、窒素中10℃/分
の速度で昇温し、融解時の吸熱ピークの面積より求めて
行なう。
さらに、本発明に用いられるポリヘキサメチレンテレ
フタレート系ポリマーは、最短結晶化時間(CTmin.)が
90秒以内、望ましくは70秒以内、さらに好ましくは50秒
以内のものが好適に用いられる。90秒以上では繊維製造
時に膠着が起り好ましくない。
CTmin.とは、溶融状態より所定温度のシリコン浴また
は水浴中に投入した、実質的に無配向のフイルム微小片
を該浴中で放置し、白化を開始する時間を結晶化開始時
間とし、0〜120℃の温度範囲での結晶化開始時間が最
も短い温度での結晶化開始時間である。CTmin.を求める
には、浴中に投入せず、空気中で放置してもよいが、浴
中の方が熱交換速度が大であり、冷却過程の影響を小と
できるので好ましく、本発明では、浴中での値を採用す
る。CTmin.を求めるには、温度を変えてCTmin.そのもの
を測定することは必ずしも必要でなく、0〜120℃の範
囲のある温度での結晶化時間が90秒以内であることが十
分条件である。CTmin.を示す温度は0℃近くの場合もあ
り、また120℃近くのこともある。実際の繊維製造工程
での結晶化時間は温度履歴等により異なるが、CTmin.を
示す温度に設定すると工程での結晶化速度が速くなるこ
とは当然である。また、紡糸時のごとく繊維に配向がか
かると結晶化速度が大となる場合があるが、本発明に定
義するCTmin.をもつて工程性と関連した尺度とすること
ができる。
本発明に用いられるポリヘキサメチレンテレフタレー
ト系ポリマーは二次転移点が室温より低いため、結晶化
速度はできるだけ速い方が良い。紡糸時に捲き取るまで
に配向結晶化が進んでいなければ、単繊維間の膠着等の
トラブルが発生し好ましくない。
今迄、説明してきたポリヘキサメチレンテレフタレー
ト系ポリマーを用いた繊維をモール糸の花糸抜け出しを
防ぐ目止め効果を有する熱接着性繊維として用いてモー
ル糸を構成するのが本発明の重要な点であるが、該熱接
着性繊維をつくる上で重要なことは、一つは、適切な固
有粘度の範囲のものを用いなければ、ある程度の繊維化
工程性を維持した状態で繊維化を行なうことが難しいこ
とである。このことから固有粘度[η]は0.50dl/g以上
にするのが好ましい。更に好ましくは0.60〜1.50dl/gで
あり、特に好ましくは0.70〜1.20dl/gの範囲である。
なおこの固有粘度条件は、ポリヘキサメチレンテレフ
タレート系ポリマーを前記(a)の繊維として使用する
場合の好適な条件であり、前記(b)のような多成分系
繊維として使用する場合には、この条件を外れる範囲で
あつても所期の目的は達成される。
ここで述べている固有粘度の測定は、フエノール50wt
%、テトラクロルエタン50wt%で調製した溶液を用い、
30℃下オストワルド粘度計で測定したものである。
[η]が0.50dl/g未満では、溶融粘度が低くすぎて紡糸
性、延伸性が不良であつた。特に延伸性が不良で、単糸
切れ、断糸が頻発するとともに、得られた繊維の強度が
低く好ましくない。[η]が1.50をこえると、逆に溶融
粘度が高くなりすぎて、紡糸時ドラフトがかかつた時の
曳糸性が極端に悪くなり、断糸が多発し好ましくない。
該ポリヘキサメチレンテレフタレート系繊維を得る上
でもう一つの重要なことは、単繊維デニールを8デニー
ル以下にすることが好ましい。更に好ましくは5デニー
ル以下にすることが望ましい。単繊維デニールが8デニ
ールを越えると、該ポリヘキサンテレフタレート系繊維
を一部分として構成されているモール糸としての風合が
堅くなるとともに、花糸の抜け出しを防ぐバインダー効
果がやや悪くなり、該繊維の混率を多くしてモール糸を
作製しなければならなくなつてしまい好ましくない。こ
れの考えられる理由としては、単繊維デニールがあまり
太くなつてしまうと、熱処理をした時にバインダーポリ
マーとしての役割をはたす時に、バインダーポリマーが
やや偏在化してしまい、風合の硬さとバインダー接着効
果の低下をもたらすのであろうと考えられる。望ましく
は細デニールのマルチフイラメントの形態で使用するこ
とが好ましい。このことは、本発明者らが種々検討して
いる過程で初めてわかつたことであり、興味ある事実で
ある。
なおこの単繊維繊度条件も前記固有粘度条件と同様
に、前記(a)の繊維として使用する場合の好適な条件
であり、前記(b)のような多成分系繊維として使用す
る場合には、この条件を外れる範囲であつても所期の目
的は達成される。
本発明に用いられるポリヘキサメチレンテレフタレー
ト系ポリマーの繊維化の条件について説明すると、ポリ
エステルペレツトを溶融押出し、180〜200℃に加熱され
ている紡糸口金より吐出させ約1000m/min前後の紡糸速
度で捲取り、その後フイラメントの場合は、ローラー、
プレートが50〜120℃の加熱条件で延伸し、ステープル
の場合は水浴が50〜90℃の温度条件で延伸することによ
つて良好な繊維が得られる。
ポリヘキサメチレンテレフタレート系繊維は、モール
系全体の1wt%以上用いて構成させるのが好ましい。
上記したポリヘキサメチレンテレフタレート系繊維は
主として、前記(a)の場合について説明したが、より
好ましくは前記(b)の場合、すなわち融点が130℃以
上のポリヘキサメチレンテレフタレート系ポリマー層と
融点がそれよりも高い熱可塑性ポリマー層からなる多成
分系繊維であつて、該多成分系繊維表面積の40%以上が
上記ポリヘキサメチレンテレフタレート系ポリマーで覆
われている多成分系繊維を用いる場合である。このよう
な多成分系繊維を用いることにより、高温高圧染色時の
寸法安定性に優れるという効果が得られる。また熱接着
時、そしてその後のモール糸の収縮を抑えることが出来
るという効果も得られる。多成分系繊維表面積の40%未
満しかポリヘキサメチレンテレフタレート系ポリマーで
覆われていない場合には、熱融着による芯糸および花糸
の固定化が十分には得られない。
上記多成分系繊維を構成する他の熱可塑性ポリマーと
しては、融点が同時に用いられるポリヘキサメチレンテ
レフタレート系ポリマーより高いものであれば特に限定
されない。好ましくはポリエステルかポリアミドであ
り、ポリエステルとしては、例えばテレフタール酸、イ
ソフタール酸、ナフタリン2,6−ジカルボン酸、フター
ル酸、α,β−(4−カルボキシフエノキシ)エタン、
4,4−ジカルボキシジフエニール、5ナトリウムスルホ
イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸もしくはアジピ
ン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸又はこれら
のエステル類と、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、1,4ブタンジオール、1,6ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコール、シクロヘキサン1,4−ジメタノ
ール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレング
リコールなどのジオール化合物とから合成される繊維形
成性ポリエステルであり、構成単位の80モル%以上が、
エチレンテレフタレート単位又はブチレンテレフタレー
ト単位またはヘキサメチレンテレフタレート単位である
ポリエステルが好ましい。又、ポリエステル中には、少
量の添加剤、蛍光増白剤、安定剤あるいは紫外線吸収剤
などを含んでいても良い。
またポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン66、
ナイロン610、ナイロン12を主成分とするポリアミドで
あり、少量の第3成分を含むポリアミドでもよい。これ
らに少量の添加剤、蛍光増白剤、安定剤等を含んでいて
も良い。これらポリマーの融点が該ポリヘキサメチレン
テレフタレート系ポリエステルより低い場合には、目止
め処理時に同時に溶融したり、あるいは染色時に溶融し
たりして、所期の目的が達成されない。
本発明に用いられる多成分系繊維の好ましい例として
は複合繊維が挙げられるが、その断面形状の具体的な例
を図で説明すると、第1図の如き完全芯鞘型複合繊維、
第2、3、5図の如き芯成分が異形形状の芯鞘型複合繊
維、第4図の如き多芯型複合繊維、第6図の如き偏心芯
鞘型複合繊維、第7、10図の如き異形断面芯鞘複合繊
維、第8図の如き貼合せ型複合繊維、第9図の如き多層
型貼り合せ複合繊維、第11図の如き多層型貼り合せの変
形タイプの複合繊維、第12図、第13図の如きランダム複
合繊維等も含まれる。第1図〜第13図中の(イ)成分は
ポリヘキサメチレンテレフタレート系ポリマーであり、
(ロ)成分は(イ)成分より高融点の熱可塑性ポリマー
である。繊維表面の40%以上を(イ)成分ポリマーで占
めることが必要である。40%未満では前述したように本
発明の目的の良好な花糸の目止め効果を有する繊維が得
られにくいので好ましくない。(イ)成分と(ロ)成分
の複合比率は80対20〜20対80重量%の範囲にすることが
好ましい。(イ)成分が20重量%未満になると、本発明
の目的とする良好なポリエステル系花糸の接着効果が不
十分となつてくるため好ましくない。また、80重量%を
越えると、紡糸性、延伸性等の工程性が低下し、A格率
が低下してくるため好ましくない。
上記した多成分系繊維を用いる場合には、多成分系繊
維はモール糸全体の2重量%以上用いるのが好ましい。
多成分系、特に複合繊維の製造は通常の複合紡糸装置
を用いて行なうことができる。すなわち2台の溶融押出
機の一方(1)には(イ)成分、もう一方(2)には
(ロ)成分が充填されている。押出機により融解、押出
されたポリマー流はギヤーポンプでそれぞれ正確に計量
され紡糸ヘツドへ送られる。2種のポリマー流はヘツド
に装置されたバツク金具によつて複合されその後紡糸口
金より吐出され繊維化される。
(イ)成分と(ロ)成分の複合形態は、紡糸性・延伸
性等の工程性と接着効果とを考慮した結果、先にも述べ
たように(イ)成分が繊維表面積の40%以上を含めるよ
うな形態であればどれでもよいことがわかつた。
第12図、第13図の様に成分(イ)と(ロ)をある程度
混練する場合、静止型混合器を用いる。
紡糸速度は一般的な繊維と同様に3000m/min以下で行
なうか、又3000〜5000m/minの高速紡糸を行うか、どち
らでもよい。(イ)成分ポリマーは単独では曳糸性に欠
ける所があるが、PET、PBTナイロン等と複合することに
よりかなりの高速紡糸も問題なく行うことができる。複
合する樹脂や複合形態によつては、延伸時2つの樹脂の
剥離が生ずる場合があるので、その場合高速紡糸が有効
である。又、そうでない場合は通常の紡速で紡糸し確実
に延伸を行うことにより強度の高い糸を得ることも可能
である。
第14図に一般的なモール糸の製造工程を概略で示した
が、花糸、芯糸、押え糸(これも前述したように芯糸に
含まれる)の3種類からモール糸が構成されており、押
え糸が花糸の抜け出しを押える重要な役割を担つている
のが普通である。従つてポリヘキサメチレンテレフタレ
ート系バインダー繊維は押え糸として用いるのが常道で
あるが、目的によつては風合をややギセイにして目止め
性をupさせる必要がある場合には、花糸又は押え糸以外
の芯糸の一部として混合させてもよい。ただし、使用量
が30wt%以上となると花糸の目止め性は十分であるが、
モール糸としての風合がやや硬くなつてくるため好まし
くない。本発明の最大の特徴は、花糸及び芯糸にポリエ
ステル繊維を用いても、ポリヘキサメチレンテレフタレ
ート系繊維を芯糸の一部である押え糸として用いること
により、熱接着処理により良好な花糸の抜け出しを抑え
る目止め性が発揮されると同時に、ポリエステルの通常
の染色条件である130℃の高温高圧下の染色処理をして
も何らトラブルが発生しないことである。従来の低融点
ポリアミド系の繊維をバインダー繊維として用いた場合
には、100℃以上の高温高圧下の染色処理時に軟化溶融
してしまい、モール糸上から散逸してしまい、最終工程
での熱接着処理をしても十分な花糸の目止め効果が消失
してしまう結果となつてしまう。ポリヘキサメチレンテ
レフタレート系繊維を用いることにより、初めて良好な
風合と良好な花糸の接着性を有したポリヘキサメチレン
テレフタレート系が得られたわけである。
本発明において、花糸および芯糸を構成する主要繊維
はポリエチレンテレフタレート系またはポリブチレンテ
レフタレート系の繊維、すなわち構成単位の80モル%以
上がエチレンテレフタレート単位またはブチレンテレフ
タレート単位からなる繊維である。もちろん両繊維が併
用された主体繊維となつていてもよい。
以下に、本発明を実施例により説明するが、モール糸
の作製は第14図で示した製造装置を用いた。モール糸を
作製後綛状にし、その後得られた綛を180℃の熱風雰囲
気中弛緩状態で5分間熱処理を実施し、花糸の熱接着処
理を行なつた。その後、更に熱処理後の綛を、その状態
のままで通常のポリエステル繊維の染色条件である130
℃×60分高温高圧下で分散染色による染色処理を実施し
た。その後、更に得られた該染色処理後モール糸を緯糸
として平織物を作製し、花糸の抜け出し性評価用サンプ
ルとした。抜け出し性評価は、測定する織物片5×10cm
を採取し、市販セロテープを織物表面へ接着後荷重5kg
をかけ(0.1kg/cm2)、そのまま5分間放置した後、該
織物から接着したセロテープをはがし、セロテープ上に
モール糸から抜け出てきた花糸の付着状態を観察し、花
糸の抜け出し性を5段階評価した。
実施例1 重縮合反応装置を用い常法により260℃で重縮合反応
を行ない、TA97モル%、IPA(イソフタル酸)3モル
%、1,6ヘキサンジオール100モル%よりなる共重合ポリ
エステルを製造し、その後重合器底部よりシート状に水
中に押し出し、シート・カツターを用いて切断しペレツ
ト化した。押し出し、切断調子は良好であり、良好な形
状のペレツトを得た。ポリマー物性は、[η]0.90、融
点144℃、ΔH約10.5、90℃での結晶化時間約3秒であ
つた。得られたペレツトを真空乾燥器中100℃で乾燥し
た。
ついで、紡糸ヘツド温度200℃で押し出し1000m/分で
巻取つた。巻取つた繊維は単繊維間および繊維束間での
膠着はほとんどなく、長時間安定に紡糸を行なうことが
できた。押出機中でのペレツト移送性は良好で問題なか
つた。この紡糸原糸をホツトローラー50℃、ホツトプレ
ート120℃、延伸率3.2倍の条件で乾熱延伸、熱セツトを
行ない75デニール24フイラメントの延伸糸を得た。紡糸
性、延伸性は良好で問題なかつた。
ついで、第14図で示した手法によりモール糸を作製し
た。押え糸として該ポリヘキサメチレンテレフタレート
系繊維75d/24f 2本と、ポリエステルスパン糸30/2を
用い、芯糸としてポリエステルスパン糸30/2を用い、花
糸としてポリエステルスパン糸30/2を用い、モール糸を
作製した。その後、該モール糸を綛状にし、その後得ら
れた綛を180℃の熱風中で弛緩状態で5分間熱処理を実
施し、押え糸による花糸の熱接着処理を行なつた。その
後、更に熱処理後の綛をその状態のままで以下の条件で
染色した。
更に、経糸としてポリエステルスパン30/2、密度96本
/インチ、緯糸として染色後モール糸を密度32本/イン
チで平織物を作製した。その後、得られた織物片5×10
cmを採取し、セロテープを接着後、荷重5kgをかけ(0.1
kg/cm2となるよう)そのまま5分放置後、該織物から接
着したセロテープをはがし、はがしたセロテープ上にモ
ール糸から抜け出てきた花糸の付着状態を観察した。そ
の結果、ほとんどセロテープへ付着して抜け出てくるも
のがないことが確認された。また、モール糸としての風
合も、柔らかく良好なものであつた。
実施例2〜3 実施例1と同様の熱接着性ポリヘキサメチレンテレフ
タレート系繊維のモール糸中の混率を実施例2は10wt
%、実施例3は20wt%とした以外は実施例1と同じ条件
で実施した。いずれも良好なモール糸が得られることが
わかつた。
実施例4〜7 実施例1と同一のポリマー組成の共重合ポリエステル
を用い、表1に掲げる条件でテストを実施し、結果を示
した。実施例4、5は、それぞれ単繊維デニールを1.2
デニール及び5.0デニールとした。実施例6、7は、
[η]をそれぞれ1.20及び0.70として実施した。その他
は実施例1と同一の条件で実施した。いずれも繊維化工
程性良好で、しかも花糸の抜け性のない良好なモール糸
が得られた。
実施例8〜12 重縮合反応装置を用い常法により、260℃で重縮合反
応を行ない、実施例8は、TA 97モル%、セバシン酸3
モル%、HD 100%の共重合ポリエステルを作製し、実施
例9は、TA 90モル%、イソフタル酸10モル%、HD 100
モル%の共重合ポリエステルを作製し、実施例10、TA
100モル%、HD 90モル%、エチレングリコール10モル%
の共重合ポリエステルを作成し、実施例11は、TA 95モ
ル%、イソフタル酸5モル%、HD 95モル%、エチレン
グリコール5モル%の共重合ポリエステルを作製し、実
施例12はTA 100モル%、HD 100モル%の低融点ポリエ
ステルを作製しそれぞれペレツトを作製した。その後、
実施例1と同様の方法により、モール糸を作製した。い
ずれも繊維化工程性良好で、しかも、花糸の抜け性のな
い良好なモール糸が得られた。
比較例1〜3 それぞれ第1表記載の共重合ポリエステルを用いて、
実施例1と同様にして繊維化紡糸を行なつたが、いずれ
も単繊間に膠着が認められ、ヤーン間にも膠着が発生し
た。そのため評価できるような良好なモール糸が得られ
なかつた。
比較例4 実施例1の熱融着性共重合ポリエステル繊維のかわり
に、市販低融点ナイロン繊維(東レ(株)社製「ナイロ
ンエルダー」)を用い、実施例1と同様の方法により染
色処理したモール糸を得た。その後、実施例1と同様に
して評価用織物を作製しモール糸花糸の抜け出し性を評
価したところ、抜け出しが激しく好ましくない結果が得
られた。
実施例13 重縮合反応装置を用い常法により260℃で重縮合反応
を行ない、TA 95モル、IPA 5モル、1,6ヘキサンジオー
ル100モルよりなる共重合ポリエステルを製造し、その
後重合器底部よりシート状に水中に押し出し、シート・
カッターを用いて切断しペレツト化した。押し出し、切
断調子は良好であり、良好な形状のペレツトを得た。ポ
リマー物性は、[η]0.90、融点141℃、ΔH約9.5、90
℃での結晶化時間約5秒であつた。得られたペレツトを
真空乾燥器中100℃で乾燥した。
ついで、該共重合ポリエステルを鞘とし、[η]0.67
のポリエチレンテレフタレートを芯として、芯/鞘=50
/50重量比で第1図の断面の芯鞘複合紡糸を行なつた。
紡糸ヘツド温度290℃で押し出し1000m/分で巻取つた。
巻取つた繊維は単繊維間および繊維束間での膠着はほと
んどなく、長時間安定に紡糸を行なうことができた。押
出機中での鞘成分のペレツト移送性は良好で問題なかつ
た。この紡糸原糸をホツトローラー75℃、ホツトプレー
ト120℃、延伸率3.2倍の条件で乾熱延伸、熱セツトを行
ない、75デニール24フイラメントの延伸糸を得た。紡糸
性、延伸性は良好で問題なかつた。
ついで、第14図で示した手法によりモール糸を作製し
た。押え糸として該複合繊維75d/24f 2本と、ポリエス
テルスパン糸30/2を用い、芯糸としてポリエステルスパ
ン糸30/2を用い、花糸としてポリエステルスパン糸30/2
を用い、モール糸を作製した。その後、該モール糸を綛
状にし、その後得られた綛を180℃の熱風中で弛緩状態
で5分間熱処理を実施し、押え糸による花糸の熱接着処
理を行なつた。その後、更に熱処理後の綛をその状態の
ままで以下の条件で染色した。
更に、経糸としてポリエステルスパン30/2、密度96本
/インチ、緯糸として染色後モール糸を密度32本/イン
チで平織物を作製した。その後、得られた織物片5×10
cmを採取し、セロテープを接着後、荷重5kgをかけ(0.1
kg/cm2となるよう)そのまま5分放置後、該織物から接
着したセロテープをはがし、はがしたセロテープ上にモ
ール糸から抜け出てきた花糸の付着状態を観察した。そ
の結果、ほとんどセロテープへ付着して抜け出てくるも
のがないことが確認された。また、モール糸としての風
合も、柔らかく良好なものであつた。
実施例14〜15 実施例13と同様の熱接着性複合繊維のモール糸中の混
率を実施例14は10wt%、実施例15は20wt%とした以外は
実施例と同じ条件で実施した。いずれも良好なモール糸
が得られることがわかつた。
実施例16〜22 実施例13と同一のポリマー組成の共重合ポリエステル
を用い、表2に掲げる条件でテストを実施した。その結
果を表2に示す。実施例16、17は芯鞘複合比を変更して
テストした。実施例18〜20は繊維断面形状を変更してテ
ストした。実施例21は芯成分ポリマーにポリブチレンテ
レフタレートを用い、実施例22はナイロン6を用いて実
施した。いずれも繊維化工程性良好で、しかも花糸の抜
け性のない良好なモール糸が得られた。
実施例23〜27 重縮合反応装置を用い常法により、260℃で重縮合反
応を行ない、実施例23は、TA 100モル%、HD 100%のポ
リヘキサメチレンテレフタレートのポリエステルを作製
し、実施例24は、TA 90モル%、イソフタル酸10モル
%、HD 100モル%の共重合ポリエステルを作製し、実
施例25、TA 100モル%、HD 90モル%、エチレングリコ
ール10モル%の共重合ポリエステルを作製し、実施例26
は、TA 95モル%、イソフタル酸5モル%、HD 95モル
%、エチレングリコール5モル%の共重合ポリエステル
を作製し、実施例27は、TA 95モル%、セバシン酸5モ
ル%、HD 100モル%の共重合ポリエステルを作製しそれ
ぞれペレツトを作製した。その後、実施例13と同様の方
法により、モール糸を作製した。いずれも繊維化工程性
良好で、しかも、花糸の抜け性のない良好なモール糸が
得られた。
上記実施例13〜27で得られた、モール糸は、前記実施
例1〜12で得られたモール糸と比べて、熱処理後の収縮
が殆んどなく、形態安定性の点でより優れたものであつ
た。また、実施例1〜27で得られたモール糸は全て熱処
理後においても極めて柔軟なものであつた。
比較例5〜7 それぞれ第2表記載の共重合ポリエステルを鞘とし、
実施例13と同様にして芯・鞘複合紡糸を行なつたが、い
ずれも単繊間に膠着が認められ、ヤーン間にも膠着が発
生した。そのため、評価できるような良好なモール糸が
得られたなかつた。
(発明の効果) 以上本発明は、特定の結晶性低融点ポリエステルを用
い、該低融点ポリエステルから製造した繊維を使用して
所定の条件でポリエステル系モール糸を作製することに
より、工程性のトラブルもなく、しかも良好な風合を有
し又、花糸の抜け出しもないポリエステル系モール糸を
提供することにある。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第13図は、本発明のモール糸の一部を構成する
熱接着性繊維が複合繊維の場合の代表的な断面図であ
る。第14図は、モール糸製造装置の一例の模式図であ
り、第15図は、典型的なモール糸の模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−169536(JP,A) 特開 昭63−303116(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】花糸および芯糸がポリエチレンテレフタレ
    ート系繊維またはポリブチレンテレフタレート系繊維か
    らなるモール糸において、該花糸及び該芯糸が融点130
    ℃以上のポリヘキサメチレンテレフタレート系ポリマー
    により固定されていることを特徴とするポリエステル系
    モール糸。
  2. 【請求項2】花糸及び芯糸がポリエチレンテレフタレー
    ト系繊維またはポリブチレンテレフタレート系繊維から
    なるモール糸において、該花糸または該芯糸中に下記
    (a)または(b)の繊維が含まれ、該繊維によって花
    糸及び芯糸が固定されていることを特徴とするポリエス
    テル系モール糸。 (a)融点が130℃以上のポリヘキサメチレンテレフタ
    レート系ポリマーからなる繊維 (b)上記(a)のポリマー層と融点が上記(a)のポ
    リマーより高い熱可塑性ポリマー層からなる多成分系繊
    維であって、該多成分系繊維表面積の40%以上が上記
    (a)のポリマーで覆われている多成分系繊維
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