JP3057423B2 - トーチ防水工法 - Google Patents

トーチ防水工法

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JP3057423B2
JP3057423B2 JP8105578A JP10557896A JP3057423B2 JP 3057423 B2 JP3057423 B2 JP 3057423B2 JP 8105578 A JP8105578 A JP 8105578A JP 10557896 A JP10557896 A JP 10557896A JP 3057423 B2 JP3057423 B2 JP 3057423B2
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恵一 増田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トーチ防水工法に
関し、更に詳しくは建造物の屋上等に防水施工を行なう
際に適用するトーチ防水工法に関する。
【0002】
【従来の技術】砂付アスファルト系シートの裏面をトー
チバーナーで加熱溶融して下地に張り付ける場合、図6
に示すように、砂付アスファルト系シートa,b同士を
重ねて張り合わせる重ね部分cで、先に下地dに張り付
けた下側シートaの砂付面eの端縁部gに沿って上側シ
ートbの砂付面gの端縁hを隣接させながら重ね合わせ
つつ、上側シートbの裏面をトーチバーナーで加熱溶融
させて下側シートaの重ね部分cに上側シートbを張り
付けている。
【0003】その結果、後から張り付けた上側シートb
の砂付面gの端縁hから溶融アスファルトが先に張り付
けた下側シートaの砂付面e上に、はみ出しアスファル
トiとして流出する。
【0004】しかも、トーチバーナーの加熱の程度によ
り、下側シートaの砂付面e上に流出した、はみ出しア
スファルトi量には多少があり、従って、はみ出し幅が
一定ではなく、かつアスファルトが黒色であるため、仕
上がり外観を非常に損なうことになる。
【0005】そこで、この対策としては次のようなトー
チ防水工法が行なわれている。
【0006】 下地に先に張り付けた下側シートの重
ね部分に接する砂付面部分に、後から張り付ける上側シ
ートから流出するアスファルトの予想はみ出し幅に相当
する幅でグリセリン等の水溶性剥離剤を塗布しておき、
次に下側シートの砂付面に塗布した水溶性剥離剤の縁に
沿って上側シートの砂付面の端縁を隣接させながら重ね
合わせつつ、上側シートの裏面をトーチバーナーで加熱
溶融させて下側シートに上側シートを張り付けた後、上
側シートから流出した、はみ出しアスファルトを冷却し
て常温までになった時点で下側シートの砂付面からはみ
出しアスファルトを剥離して下側シートの砂付面を露出
させる防水工法がある。
【0007】 下地に先に張り付けた下側シートの重
ね部分に接する砂付面に、上側シートの砂付面の端縁を
隣接させながら重ね合わせつつ、上側シートの裏面をト
ーチバーナーで加熱溶融させて下側シートに上側シート
を張り付けた後、上側シートの端縁から流出し、下側シ
ートの砂付面にはみ出したアスファルト面に数cm程度の
幅にアスファルトをベースにした接着剤を全面に亘って
塗布した後、この上に砂付アスファルト系シートに用い
られている砂粒と同じ砂粒を散布し、これを固着する防
水工法がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ト
ーチ防水工法のうち、前者の水溶性剥離剤を用いる防水
工法の場合、上側シートから流出するアスファルトの予
想はみ出し幅に相当する幅で下側シートの砂付面にグリ
セリン等の水溶性剥離剤を塗布する際、均一幅にかつ均
一厚さに塗布することは極めて困難であり、塗布の際に
塗布すべき塗布幅以外の下側シートの重ね部分表面に剥
離剤の一部が流入しやすく、その結果、下側シートに上
側シートを張り付けた重ね部分に非接着部分を生じて日
時の経過と共に漏水の原因になるという問題があるばか
りではなく、また、剥離剤の塗りムラが生じ易いので剥
離剤の塗布が不十分な個所ではアスファルトを除去しよ
うと試みてもアスファルトは下側シートの砂付面に付着
して除去が出来ないという問題がある。
【0009】また、後者の剥離剤を用いず、はみ出した
アスファルト面に数cm程度の幅でアスファルトをベース
にした接着剤を全面に亘って塗布する防水工法の場合、
砂付面を構成する砂粒間の隙間に流出した、はみ出しの
アスファルトや、アスファルト接着剤が入り込むので、
砂付面上に形成されるアスファルト層の厚さが薄くなり
易く、その上に散布した砂粒との接着が不十分となり、
日時の経過と共に砂粒が脱落し易くなるという問題があ
る。
【0010】本発明は、かかる問題点を解消したトーチ
防水工法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のトーチ防水工法
は、砂付アスファルト系シートの裏面をトーチバーナー
で加熱溶融して下地に張り付けるトーチ防水工法におい
、砂付アスファルト系シート同士を張り合わせる際の
下側シートとして、砂付面と重ね部分とを有し、該重ね
部分に該砂付面の端縁部の近傍であってかつ下側シート
の長手方向に沿って標線が設けられているシートを用
い、該下側シートに上側シートを張り付ける際、下側
シートの重ね部分に設けられた標線に上側シートの端縁
を合わせて該下側シートと該上側シートとを重ね合わせ
つつ、上側シートの裏面をトーチバーナーで加熱溶融せ
しめて下側シートに上側シートを張り付け、上側シート
から流出した、はみ出しアスファルトで下側シートの砂
付面の端縁部と標線との間の重ね部分上に形成される
スファルト層の上に砂粒を散布し、固着させることを特
徴とする。
【0012】また、前記標線は、標線が白色糸または着
色糸から成り、該糸が下側シートの重ね部分に固着さ
れ、更にその上から重ね部分全面に合成樹脂フィルムを
仮着したもの、下側シートの重ね部分に仮着される合成
樹脂フィルム表面に着色線を印したもの、下側シートの
重ね部分に形成される鉱物質粉粒層に着色線を印したも
ののいずれかとする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図面に
基づいて説明する。
【0014】図1ないし図3は本発明のトーチ防水工法
の1実施例を示し、図中、1は屋上等に施工されたコン
クリート下地、2は砂付アスファルト系シート、2aは
コンクリート下地1に張り付ける砂付アスファルト系シ
ート2のうち先に張り付ける下側シート、2bはコンク
リート下地1に張り付ける砂付アスファルト系シートの
うち後から張り付ける上側シート、3は砂付アスファル
ト系シート2(2a,2b)同士の重ね部分、4は砂付
アスファルト系シート2の重ね部分3に設けた標線、5
は砂付アスファルト系シート2の重ね部分3に仮着した
合成樹脂フィルム、6は砂付アスファルト系シート2の
砂付面、7は下側シート2aの砂付面6の端縁部、8は
上側シート2bの端縁、9はアスファルト層、10はア
スファルト層9に散布、固着した砂粒を夫々示す。
【0015】図1は砂付アスファルト系シート2のうち
最初に張り付ける下側シート2aをコンクリート下地1
表面に張り付けた状態を示す截断面図である。
【0016】コンクリート下地1は、その表面に常法に
従ってアルファルトプライマー(図示せず)を塗布して
から、砂付アスファルト系シート2の裏面をトーチバー
ナーで加熱し、溶融したアスファルトでコンクリート下
地1に張り付ける。
【0017】この場合、砂付アスファルト系シート2の
裏面に砂付アスファルト系シート2同士の粘着防止のた
めに仮着されている合成樹脂フィルム(図示せず)は、
完全に溶融してアスファルトと一体化する。また、砂付
アスファルト系シート2の裏面に合成樹脂フィルムの代
わりに鉱物質粉粒が散布、固着されている場合は、鉱物
質粉粒は溶融アスファルトに混入して均質化する。
【0018】尚、図示されていないが、コンクリート下
地1の表面に不燃孔あきシートを敷設し、その上から砂
付アスファルト系シート2の裏面を前記と同様にトーチ
バーナーで加熱し、溶融したアスファルトで不燃孔あき
シートの孔を介して砂付アスファルト系シート2をコン
クリート下地1に部分接着させることも出来る。
【0019】また、コンクリート下地1の表面に断熱板
を張り付けし、トーチバーナーの火炎から断熱板を保護
するために、下張り材として粘着層付きの比較的薄手の
アスファルトシートを粘着層を介して断熱板に張り付け
し、更に、その上に砂付アスファルト系シート2をトー
チバーナーで張り付けて断熱防水層を形成することも出
来る。
【0020】本発明で用いる砂付アスファルト系シート
2は、通常トーチ防水工法に使用される砂付アスファル
ト系シートと同じものであっても差し支えない。
【0021】そして、砂付アスファルト系シート2を構
成する基材としては、耐久性があり、かつ寸法安定性の
よい合成繊維或いは合成繊維とガラス繊維とを組み合わ
せて成る織布または不織布が好ましく、合成繊維として
はポリエステル繊維、ビニロン繊維等が挙げられる。
【0022】前記基材にアスファルトを含浸させた後、
更に基材の両面にアスファルトを塗覆するが、塗覆用ア
スファルトとしては、ブローンアスファルト、触媒ブロ
ーンアスファルトまたはストレートアスファルトに合成
ゴムまたはアタクチックポリプロピレンを適量混合して
成るポリマー改質アスファルト等が挙げられる。また、
これらのアスファルトにタルク等の鉱物質粉粒を混合し
たものを適宜選択して使用することが出来る。
【0023】そして、ポリマー改質アスファルトに用い
る合成ゴムとしては、スチレン・ブタジエン・スチレン
(SBS)ゴム、スチレン・イソプレン・スチレン(S
IS)ゴム、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン
(SEBS)ゴム等の熱可塑性合成ゴムが挙げられ、こ
れら熱可塑性合成ゴムはアスファルトと容易に混合する
ことが出来る。
【0024】本発明のトーチ防水工法では、砂付アスフ
ァルト系シートの裏面をトーチバーナーで加熱溶融して
コンクリート下地に張り付けるので、厚手のシートを用
いる必要があり、その厚さは4〜5mm程度のものであれば
よい。そして塗覆用アスファルトにポリマー改質アスフ
ァルトを使用すると、このような厚手のシートを容易に
作製することが出来る。
【0025】そして、図示例では、図1(A,B)に示
すように、コンクリート下地1に張り付ける砂付アスフ
ァルト系シート2のうち、先に張り付ける下側シート2
aの重ね部分3にその長手方向に一定幅で、後から張り
付ける上側シート2bを重ね合わせて張り付けるための
目標となる標線4として着色糸を固着した。更に重ね部
分3全面に亘って合成樹脂フィルム5を仮着した。
【0026】重ね部分3に固着する標線4となる着色糸
としては、塗覆アスファルト表面に固着した際、目立つ
色であることが必要であり、白色または黄色、赤色等の
淡色系である。また、着色糸はトーチバーナーの加熱に
よって容易に溶融するか、または殆ど溶融するものが好
ましく、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリプロピ
レン繊維、ポリアミド繊維(ナイロン繊維)等の合成繊
維を用いた単繊維、撚糸が挙げられる。
【0027】重ね部分3に仮着する合成樹脂フィルム5
としては、施工時における砂付アスファルト系シート2
の重ね部分3の塗覆アスファルトの粘着防止を目的とし
てシート2aの重ね部分3に仮着されるものであり、ト
ーチバーナーの加熱によって容易に溶融することが出
来、溶融した後は基材上に形成された塗覆アスファルト
に均一に混合出来る材料であることが必要であり、ポリ
プロピレン製フィルムが最も適しており、フィルムの厚
さは5〜10μm程度のものが好適に使用することが出来
る。
【0028】本発明に用いる砂付アスファルト系シート
2の砂付面6を構成する砂粒としては、砂岩、粘板岩等
の砕石が挙げられ、その粒径は0.6〜1.2mm程度であれば
よく、また、砂付面6の厚さは0.5〜1.0mm程度、或いは
塗布量1000〜1500g/m2程度とする。また、砂粒は通常
の砂付アスファルトルーフィングに使用する砂粒と同じ
ものであっても差し支えない。
【0029】また、砂付面を構成する砂粒の色調も限定
されるものではなく、その色調としては天然色を始め、
赤色、黄色、青色、緑色、茶色等の着色砂が挙げられ
る。
【0030】図2はコンクリート下地1表面に張り付け
る砂付アスファルト系シート2のうち、先に張り付けた
下側シート2aの重ね部分3の標線4の着色糸に沿って
上側シート2bを張り付けた状態を示す截断面図であ
る。
【0031】下側シート2aの重ね部分3の標線4
は、砂付アスファルト系シート2のうち先にコンクリー
ト下地1表面に張り付ける下側シート2aの砂付面近傍
であって砂付面6の端縁部7から一定間隔を存してシー
ト2aの長手方向に沿って設けられる下側シート2a
と上側シート2b同士を重ね合わせつつ、上側シート2
bの裏面をトーチバーナーで加熱溶融させてシート同士
を張り付ける際、上側シート2bの端縁8からアスファ
ルトが流出し、はみ出すが、このはみ出しアスファルト
で形成されるアスファルト層9のはみ出し幅を想定して
標線の位置を設定する。具体的には、標線4は、下側シ
ート2aの重ね部分3上であって、下側シートの砂付面
6の端縁部7から5〜10mm離れた個所に下側シート2a
の長手方向に沿って設けられる。
【0032】通常、アスファルト防水工法におけるアス
ファルトシート同士の重ね幅は100mmであるので、本発
明における砂付アスファルト系シート2のうち下側シー
ト2aの砂付面6の端縁部7の位置は通常より広幅にと
、シート2aの端から105〜110mmとする。
【0033】従って、先に張り付ける下側シート2aの
重ね部分3に設けられた標線4に沿って、後から張り付
ける上側シート2bの砂付面6の端縁8を合わせて上側
シート2bを重ね合わせつつ、上側シート2bの裏面を
トーチバーナーで加熱溶融させて張り付けると、シート
2a、2b同士の重ね部分は100mmの幅を確保すること
が出来る。
【0034】後から張り付ける上側シート2bの裏面の
トーチバーナーの加熱溶融により上側シート2bの端縁
8から流出した、はみ出しアスファルトのはみ出し幅は
波形の形状を示し、一定の幅にはならないが、実際には
トーチバーナーによる加熱が、後から張り付ける上側シ
ート2bの裏面並びに先に張り付けた下側シート2aの
砂付面の端縁部と標線との間の重ね部分表面の双方に対
して行なわれるので、シート2a、2b同士を重ね合わ
せて張り付ける際、先に張り付けた下側シート2aの重
ね部分3の塗覆アスファルト層の表面も加熱溶融され、
上側シート2bからの流出した、はみ出しアスファルト
と均一に混合して、塗覆アスファルト層の上にアスファ
ルト層9を形成することが出来る。
【0035】また、上側シート2bの裏面への加熱によ
り溶融したアスファルトは先に張り付けた下側のシート
2aの砂付面6の端縁部7によって塞き止められるの
で、アスファルト層9は下側シート2aの砂付面6の上
まで流出することはない。
【0036】図3は、下側シート2aの重ね部分3上に
上側シート2bの張り付けの際、トーチバーナーの加熱
溶融により流出した、はみ出しアスファルトによって形
成されたアスファルト層9の上に、砂付アスファルト系
シート2の砂付面6に用いた砂粒と同一の砂粒10を散
布して固着させた状態を示す截断面図である。
【0037】アスファルト層9の上に砂粒10を散布
し、固着させる場合、必要に応じて小型のハンドローラ
ーを用い、転圧しながら圧着させてもよい。また、施工
時の気温等の影響によりはみ出しアスファルトの温度が
下がり過ぎた場合には、ハンディタイプのトーチバーナ
ーを使用して、はみ出しアスファルトによって形成され
た新たなアスファルト層9の表面を再度加熱し、溶融さ
せて砂の散布、固着を良好ならしめるようにしてもよ
い。
【0038】図4(A,B)は本発明のトーチ防水工法
の他の実施例であり、標線11は下側シート2aの重ね
部分3に仮着された合成樹脂フィルム12表面に合成樹
脂製着色インキで印した着色線である。
【0039】この場合、標線11となる着色線は前記図
1(A,B)で記述したように塗覆アスファルト面を背
景にした場合と同様に、白色または目立つ色彩を選択す
る必要がある。尚、他の符号は図1(A,B)と同一の
ため説明を省略する。
【0040】図5(A,B)は本発明のトーチ防水工法
の更に他の実施例であり、標線13は下側シート2aの
重ね部分3の上面に形成された鉱物質粉粒層14表面に
合成樹脂製着色インキで印した着色線である。
【0041】鉱物質粉粒層14は下側シート2aと上側
シート2bの塗覆アスファルトの粘着防止のために用い
られる。該鉱物質粉粒としては、珪砂、タルク、炭酸カ
ルシウム等が挙げられ、その粒径は50〜100μm程度と
する。
【0042】また、この場合、標線13となる着色線は
鉱物質粉粒層14の表面に印されるので、目立つ色彩で
あれば何色でもよく、黒色を用いることも可能である。
尚、他の符号は図1(A,B)と同一のため説明を省略
する。
【0043】
【実施例】次に本発明の具体的実施例を説明する。
【0044】実施例1 先ず、幅2000mm(2m)、長さ5000mm(5m)のコンクリート下
地1表面にアスファルトプライマーを0.3リットル/m2
の割合で塗布し、乾燥させた。
【0045】次いで、厚さ4.5mm、幅1010mmの砂付アス
ファルト系シート2(日新工業株式会社製、ポリマー改
質アスファルトルーフィング:商品名メルタンキャップ
21)を予め5mの長さに截断してロール状に巻いたもの
を2本用意した。
【0046】この砂付アスファルト系シート2の幅1010
mmの内訳は、砂付面6の幅が900mm、重ね部分3の幅が1
10mmであり、該重ね部分3の外側端縁から100mm内側、
そして砂付面6の端縁部7から10mmの個所にシートの長
手方向に沿って、ポリエステル繊維を撚糸して成る白色
のファゴット糸(番手が10番のもの)を塗覆アスファル
ト表面に固着して標線4とし、更に、その上から重ね部
分3全面に厚さ7μmのポリプロピレン樹脂フィルムを
仮着したものである。
【0047】また、砂付アスファルト系シート2の裏面
全面にも同じく厚さが7μmのポリプロピレン樹脂フィ
ルム5を仮着させたものである。
【0048】また、長さ5mに截断し、ロール状に巻いた
砂付アスファルト系シート2のうち、1本を先に張り付
ける下側シート2aとし、他の1本を下側シートに後か
ら張り付ける上側シート2bとした。
【0049】そして、下側シート2aを前記コンクリー
ト下地1の幅方向の片側に寄せて、下側シート2aの重
ね部分3の外側端縁部がコンクリート下地1の幅方向の
中央部に位置するようにして、コンクリート下地1の一
端側(手前側)からコンクリート下地1の他端側(向こ
う側)に向かって、下側シート2aのロール巻きを巻戻
しながら、且つ下側シート2aの裏面を5連式トーチバ
ーナーで加熱溶融してコンクリート下地1表面に張り付
けた。
【0050】次に、ロール状に巻いた上側シート2bの
砂付面6の端縁8を下側シート2aの重ね部分3に設け
られている標線4に合わせながら、上側シート2bのロ
ール巻きを巻き戻して下側シート2aに上側シート2b
を重ね合わせつつ、上側シート2bの裏面を5連式トー
チバーナーで加熱溶融しながらコンクリート下地1表面
に張り付けると共に、下側シート2aの重ね部分3にも
上側シート2bを張り付けた。
【0051】更に、下側シート2aの重ね部分3の標線
4と、下側シート2a砂付面6の端縁部7との間に加熱
溶融により流出して形成された、はみ出しアスファルト
から成るアスファルト層9の上に砂付アスファルト系シ
ート2の砂付面6に用いられている砂粒と同じ砂粒10
を散布しながら、砂粒10上からハンドローラーで圧着
して砂粒10をアスファルト層9に固着させた。
【0052】そして、施工直後に砂付アスファルト系シ
ート2(下側シート2aと上側シート2b)を張り合わ
たシート同士の重ね部分3を調べたところ、砂粒10
はアスファルト層9の上に良好に固着しており、しかも
外観もきれいな仕上がりになっていた。また、施工200
日間経過後に再び砂付アスファルト系シート2(下側シ
ート2aと上側シート2b)を張り合わたシート同士
の重ね部分3の外観を調べたところ、アスファルト層9
からの砂粒10の脱落の形跡は何ら認められず、また、
重ね部分3の外観も何ら変わったところはなかった。
【0053】実施例2 実施例1の砂付アスファルト系シート2の下側シート2
aの重ね部分3の標線4として用いた着色糸の代わり
に、図4(A,B)に示すように、下側シート2aの重
ね部分3に仮着した厚さ7μmのポリプロピレン樹脂フ
ィルム12表面に標線11として白色の着色線を印した
ものを使用した以外は、前記実施例1と同様の防水工法
でコンクリート下地1表面に砂付アスファルト系シート
2の下側シート2aと上側シート2bとを張り付けた。
【0054】そして、施工直後、並びに施工200日間経
過後に砂付アスファルト系シート2(下側シート2aと
上側シート2b)を張り合わたシート同士の重ね部分3
を調べたところ、前記実施例1と全く同じように良好な
結果が得られた。
【0055】実施例3 実施例1の砂付アスファルト系シート2の下側シート2
aの重ね部分3の標線4として用いた着色糸並びに粘着
防止のために仮着されたポリプロピレン樹脂5フィルム
の代わりに、図5(A,B)に示すように、下側シート
2aの重ね部分3に平均粒度200メッシュの珪砂を散布
して厚さ0.05mm程度の鉱物質粉粒層14を形成すると共
に、砂付アスファルト系シート2の裏面全面に亘って平
均粒度200メッシュの珪砂を散布して厚さ0.05mm程度の
鉱物質粉粒層(図示せず)を形成し、下側シート2aの
重ね部分3の鉱物質粉粒層14表面に標線13として緑
色の着色線を印したものを用いた以外は、前記実施例1
と同様の防水工法でコンクリート下地1表面に砂付アス
ファルト系シート2の下側シート2aと上側シート2b
とを張り付けた。
【0056】そして、施工直後、並びに施工200日間経
過後に砂付アスファルト系シート2(下側シート2aと
上側シート2b)を張り合わたシート同士の重ね部分3
を調べたところ、前記実施例1と全く同じように良好な
結果が得られた。
【0057】本発明は前記実施例に限定されるものでは
なく、コンクリート下地1の表面に不燃孔あきシートを
敷設し、その上から砂付アスファルト系シート2の裏面
を前記と同様にトーチバーナーで加熱し、溶融したアス
ファルトで不燃孔あきシートの孔を介して砂付アスファ
ルト系シート2をコンクリート下地1に部分接着させる
トーチ防水工法にも利用することが出来る。この場合
は、コンクリート下地表面と砂付アスファルト系シート
の部分接着との間に隙間が形成されるので、コンクリー
ト下地表面に発生した湿気を該隙間を介してコンクリー
ト下地に立設された脱気筒を通して外部に排出すること
が出来る。
【0058】また、コンクリート下地1の表面に断熱板
を張り付けし、トーチバーナーの火炎から断熱板を保護
するために、下張り材として粘着層付きの比較的薄手の
アスファルトシートを粘着層を介して断熱板に張り付け
し、更に、その上に砂付アスファルト系シート2をトー
チバーナーで張り付けて断熱防水層を有するトーチ防水
工法にも利用することが出来る。
【0059】
【発明の効果】このように、本発明のトーチ防水工法に
よるときは、従来のトーチ防水工法の砂付アスファルト
系シート同士の貼り合わせる重ね部分において、両シー
トの砂付面を隣接させて張り付けることがないので、施
工後砂付面に、シート裏面へのトーチバーナーの加熱に
よる溶融したアスファルトが流出した、はみ出しアスフ
ァルトの厚さが薄くなり過ぎることがなく、均一厚さの
アスファルト層を形成することが出来て、また、接着剤
を塗布する必要もなくアスファルト層に砂粒を良好に散
布、固着させることが出来る。
【0060】また、従来法のような砂付アスファルト系
シートのうちコンクリート下地表面に先に張り付けた下
側シートの重ね部分に隣接する砂付面端縁部にグリセリ
ン等の剥離剤を塗布して、流出アスファルトが冷却して
から、流出アスファルトを剥離し除去するという煩雑さ
がないばかりではなく、剥離剤を使用することによって
起こり得る漏水事故も回避することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のトーチ防水工法の1実施例であり、
(A)はコンクリート下地表面に砂付アスファルト系シ
ートを張り付けた状態を示す截断面図であり、(B)は
(A)の要部の拡大図、
【図2】 下側シートの重ね部分の標線に沿って上側シ
ートの端縁を張り付けた状態を示す截断面図、
【図3】 下側シートの重ね部分に上側シートを張り付
けし、重ね部分に形成されたアスファルト層に砂粒を散
布、固着した状態を示す截断面図、
【図4】 本発明のトーチ防水工法の他の実施例であ
り、(A)はコンクリート下地表面に砂付アスファルト
系シートを張り付けた状態を示す截断面図であり、
(B)は(A)の要部の拡大図、
【図5】 本発明のトーチ防水工法の更に他の実施例で
あり、(A)はコンクリート下地表面に砂付アスファル
ト系シートを張り付けた状態を示す截断面図であり、
(B)は(A)の要部の拡大図、
【図6】 従来のトーチ防水工法の下側シートの重ね部
分に上側シートを張り付けた状態を示す截断面図図。
【符号の説明】
1 コンクリート下地、 2 砂付アスファルト
系シート、2a 下側シート、 2b 上側シー
ト、 3 重ね部分、4 標線(着色糸)、 5
合成樹脂フィルム、 6 砂付面、7 下側シ
ートの砂付面の端縁部、 8 上側シートの端縁、
9 新たなアスファルト層、 10 砂粒、11
標線(着色線)、 12 合成樹脂フィルム、1
3 標線(着色線)、 14 鉱物質粉粒層。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砂付アスファルト系シートの裏面をトー
    チバーナーで加熱溶融して下地に張り付けるトーチ防水
    工法において、砂付アスファルト系シート同士を張り合
    わせる際の下側シートとして、砂付面と重ね部分とを有
    し、該重ね部分に該砂付面の端縁部の近傍であってかつ
    下側シートの長手方向に沿って標線が設けられているシ
    ートを用い、該下側シートに上側シートを張り付ける際
    、下側シートの重ね部分に設けられた標線に上側シー
    トの端縁を合わせて該下側シートと該上側シートとを
    ね合わせつつ、上側シートの裏面をトーチバーナーで加
    熱溶融せしめて下側シートに上側シートを張り付け、
    側シートから流出した、はみ出しアスファルトで下側シ
    ートの砂付面の端縁部と標線との間の重ね部分上に形成
    されるアスファルト層の上に砂粒を散布し、固着させる
    ことを特徴とするトーチ防水工法。
  2. 【請求項2】 前記標線は白色糸または着色糸から成
    り、該糸が下側シートの重ね部分に固着され、更にその
    上から重ね部分全面に合成樹脂フィルムが仮着されてい
    ることを特徴とする請求項第1項に記載のトーチ防水工
    法。
  3. 【請求項3】 前記標線は下側シートの重ね部分に仮着
    される合成樹脂フィルム表面に着色線を印したものであ
    ることを特徴する請求項第1項に記載のトーチ防水工
    法。
  4. 【請求項4】 前記標線は下側シートの重ね部分に形成
    される鉱物質粉粒層に着色線を印したものであることを
    特徴とする請求項第1項に記載のトーチ防水工法。
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