JP5776259B2 - 複合防水構造体の施工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、構造物に防水性を付与する複合防水構造体の施工方法に関する。
構造物に施工される防水材はシート型防水材(以下、防水シート)と塗布型防水材(以下、塗膜防水材)に大別される。それぞれには特徴があり、防水シートは大面積への施工に適しており、役物廻り等の出入り隅の多い細々としたところの施工には不向きである一方、塗膜防水材は現場で材料を調合した液状の材料をローラーや刷毛等の塗装道具を用いて施工されるため、大面積の施工には労力を要したり、大掛かりな装置を必要としたりして不向きであるが複雑な役物廻り等の施工が容易であるという特徴がある。そのため、従来から防水シートと塗膜防水材とを併用した複合防水工法に関して数多く提案されている。また、防水シートは、トーチバーナーでシートを溶融しながら構造物に敷設するトーチ工法とシートに自己粘着性を有する自着工法に大別される。
例えば、特許文献1には、構造物の施工面にアスファルト系防水シートを敷設する工程と、前記アスファルト系防水シートの上面にポリマーセメント組成物を塗布する工程とを有することで、コンクリートなどの下地層のクラックに対する下地ひび割れ追従性に優れると共に、高耐久な防水性と良好な施工性とを併せ持ち、さらに平坦な仕上り面を形成できる複合防水工法について開示されている。
特許文献2には、合成樹脂防水材上に、骨材を散布し、バインダ塗材を塗布した後に後打ち材を打設する防水工法において、散布された骨材によって合成樹脂防水材表面に凹凸が形成され、この凹凸と後打ち材表面とがかみ合いアンカー効果を発揮するので、合成樹脂防水材と、バインダ塗材及び後打ち材との接着強度が従来工法に比べて非常に高くなることが開示されている。
特開2008−231812号公報 特開2002−348896号公報
しかしながら、例えば、壁面付近の平場にトーチ工法で防水シートを敷設する際に、壁面に当たるトーチバーナーの炎のはね返りや、炎の熱により防水シート表面、特に端部表面はかなり高温下にさらされ、防水シートのアスファルト部分が軟化するため、防水シート表面の骨材がアスファルト中へ沈み込んだり、防水シートの上面に塗布するポリマーセメント系塗膜防水材の接着性を阻害する油分がアスファルト中から滲出したりすることがあり、防水シート表面に骨材層が形成されていても、ポリマーセメント系塗膜防水材の接着性が低下し、複合防水構造体の防水性が低下する可能性があり、更なる性能向上が求められている。
そこで本発明は、トーチ工法により敷設されたアスファルト系防水シートとポリマーセメント系塗膜防水材の接着性に優れ、安定して積層一体化し、優れた防水性を有する複合防水構造体の施工方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、アスファルト系防水シート表面に、特定の粒子径を有する骨材の層を一体形成することにより、トーチ工法で敷設した当該アスファルト系防水シートとポリマーセメント系塗膜防水材の接着性に優れ、当該アスファルト系防水シートとポリマーセメント系塗膜防水材が積層一体化して、優れた防水性を有する複合防水構造体の施工方法を完成させた。
すなわち、本発明は、骨材、改質アスファルト、不織布、改質アスファルト、合成樹脂フィルムの順で積層し、一体化したアスファルト系防水シートであって、骨材は、骨材全体に対し、粒子径が2.0mm以上の粒子の質量割合を5質量%以下含み、且つ、粒子径が0.6mm以上であり且つ2.0mm未満の粒子の質量割合を70〜100質量%含み、アスファルト系防水シートを用いて、合成樹脂フィルム面をトーチバーナーで炙り、該アスファルト系防水シートの炙り面を構造物に敷設する敷設工程と、アスファルト系防水シートの骨材面に、スラリー状のポリマーセメント系組成物を塗布し、硬化させて、ポリマーセメント系塗膜防水材を形成する塗布硬化工程と、を有する複合防水構造体の施工方法に関する。
本発明の複合防水構造体の施工方法は、以下の態様であることが好ましい。本発明の複合防水構造体の施工方法は、以下の態様を適宜組み合わせることがより好ましい。
ポリマーセメント系塗膜防水材は、アルミナセメントを含む水硬性成分と、充填材と、ポリマーエマルジョンと、を含むポリマーセメント系組成物から得られることが好ましい。これによって、一層優れた速硬性と、一層優れた接着性と、一層優れた防水性と、を有する複合防水構造体の施工が可能となる。
ポリマーエマルジョンに含まれるポリマー成分のガラス転移温度(Tg)は、0℃以下であることが好ましい。これによって、一層優れた接着性と、一層優れた耐久性と、一層優れた防水性と、を有する複合防水構造体の施工が可能となる。
合成樹脂フィルムは、ポリオレフィン樹脂フィルムであることが好ましい。これによって、トーチバーナーでの溶融のタイミングを計りやすく、構造物との接着性をより一層確実にする施工が可能となる。
本発明によれば、アスファルト系防水シート表面に、特定の粒子径を有する骨材の層を一体形成することにより、構造物の上面にアスファルト系防水シートを敷設する敷設工程時に、トーチバーナーの熱で防水シートのアスファルトが軟化しても、アスファルト中への骨材の沈み込みが抑制されると共に、アスファルト中から滲出する油分により、ポリマーセメント系塗膜防水材との接着を阻害することも抑制されることから、当該アスファルト系防水シートとポリマーセメント系塗膜防水材は優れた接着性を有し、安定して積層一体化し、防水性に優れた複合防水構造体を得ることができる複合防水構造体の施工方法を提供することができる。
180度はく離接着強さ試験用試験体の概略図 複合防水構造体の施工方法の概略図
以下、本発明の複合防水構造体の施工方法の好適な実施形態を以下に説明する。本実施形態の複合防水構造体の施工方法は、トーチバーナーで合成樹脂フィルム面を炙ったアスファルト系防水シートを構造物に敷設する敷設工程と、アスファルト系防水シートの骨材面にスラリー状のポリマーセメント系組成物を塗布し、硬化させて、ポリマーセメント系塗膜防水材を形成する塗布硬化工程とを有する複合防水構造体の施工方法である。また、アスファルト系防水シートは、特定の粒子径を有する骨材、改質アスファルト、不織布、改質アスファルト、合成樹脂フィルムの順で積層一体化したアスファルト系防水シートであれば特に制限なく使用できるが、JIS A 6013「改質アスファルトルーフィング」に適合したものが好ましい。
本実施形態の複合防水構造体の施工方法について図2にしたがって説明する。
図2(a)、(b)は、構造物の施工面(一例として屋上面)に本発明の複合防水構造体の施工方法を適用する手順を示す模式図である。
本発明の複合防水構造体の施工方法では、まず構造物30の施工面31の全面を対象として、施工面の表面に付着した汚れ、埃及び付着物などの除去を行い、アスファルト系防水シート用プライマーを施工面31全体に塗布して乾燥させる。
次に、図2(a)に示すとおり、構造物30の施工面31の全面にアスファルト系防水シート32を敷設する敷設工程では、アスファルト系防水シート32の合成樹脂フィルム面を施工面31と接するように配置し、合成樹脂フィルム面をトーチバーナー等で、炙り、合成樹脂フィルム面が溶融するタイミングで、施工面31に敷設し、アスファルト系防水シート32と施工面31を接着させる。
そして、先行して敷設されたアスファルト系防水シート32の長辺方向の端部34と、後から敷設されるアスファルト系防水シートの長辺方向の端部34とを、好ましくは100〜150mm重ね合わせて敷設し、接着することで良好な防水性能が得られる。
図2(b)に示すように上記敷設したアスファルト系防水シート32の骨材面の全面、もしくは施工面31に先行して敷設されたアスファルト系防水シート32の側壁35に隣接したシート端部から好ましくは、150〜200mmの骨材面、及び施工面の側壁35にスラリー状のポリマーセメント系組成物36を塗布し、硬化させて、ポリマーセメント系塗膜防水材を形成する塗布硬化工程を有し、アスファルト系防水シート32とポリマーセメント系防水材とが積層し、一体化することで、優れた接着性と防水性を有する複合防水構造体が得られる。
さらに、塗布硬化工程は、スラリー状のポリマーセメント系組成物36が未硬化な状態で織布及び/又は不織布を敷設してスラリー状のポリマーセメント系組成物36を上記の織布及び/又は不織布に含浸させ、さらにスラリー状のポリマーセメント系組成物36が含浸した上記の織布及び/又は不織布の敷設層上面にスラリー状のポリマーセメント系組成物を塗布し、硬化させて、織布及び/又は不織布を中間層とするポリマーセメント系塗膜防水材を形成することも可能であり、一層防水性、耐久性が向上するので好ましい。
次に、本実施形態の複合防水構造体の施工方法に用いる各種材料について説明する。本実施形態の複合防水構造体の施工方法で用いる複合防水構造体は、アスファルト系防水シートとポリマーセメント系塗膜防水材が積層した複合防水構造体である。また、上記アスファルト系防水シートは、上記ポリマーセメント系防水材面から特定の粒子径を有する骨材、改質アスファルト、不織布、改質アスファルト、合成樹脂フィルムの順で積層一体化したアスファルト系防水シートである。
アスファルト系防水シートを構成する骨材は、例えば、珪砂、川砂、陸砂、海砂等の砂類、スラグ骨材、スレート砂、鉱物砕砂から適宜選択して用いることができる。特に、骨材としては、スレート砂、鉱物砕砂から選択したものを好適に用いることができる。
骨材は、骨材全体に対し、粒子径が2.0mm以上の粒子の質量割合が、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは4質量%以下であり、さらに好ましくは3質量%以下であり、特に好ましくは2質量%以下である。粒子径が2.0mm以上の粒子の質量割合の下限値は特に制限が無く、0質量%であってもよい。
また、上記の質量割合を満足しつつ、骨材全体に対し、粒子径が0.6mm以上であり且つ2.0mm未満である粒子の質量割合が、好ましくは70〜100質量%であり、より好ましくは75〜98質量%であり、さらに好ましくは78〜96質量%であり、特に好ましくは80〜95質量%である。
骨材の粒子径を、上記の質量割合の範囲とすることにより、アスファルト系防水シート中の改質アスファルトとの積層一体化に好ましく、ポリマーセメント系塗膜防水材の接着性を向上するので好ましい。骨材の粒子径が2.0mm以上の粒子の質量割合が5質量%を超えると、アスファルト系防水シートの一体化が困難になる可能性がある。
さらに、上記の質量割合を満足しつつ、骨材全体に対し、粒子径が0.15mm以上であり、且つ0.6mm未満である粒子の質量割合が、好ましくは1〜20質量%であり、より好ましくは3〜18質量%であり、さらに好ましくは4〜16質量%であり、特に好ましくは5〜15質量%である。
さらに骨材の粒子径を、上記の質量割合の範囲とすることにより、アスファルト系防水シート中の改質アスファルトとの積層一体化にさらに好ましく、ポリマーセメント系防水材の接着性を一層向上するのでさらに好ましい。骨材の粒子径が0.15mm以上であり、且つ0.6mm未満である粒子の質量割合が、20質量%を超えると、アスファルト系防水シートとポリマーセメント系塗膜防水材との接着性が低下し、はく離が発生し、防水性が低下する可能性がある。
骨材の粒子径は、JIS Z 8801:2006に規定される呼び寸法の異なる数個の篩いを用いて測定することができる。また、本実施形態において、「粒子径0.6mm以上であり且つ2.0mm未満の粒子の質量割合」とは、篩目2.0mmの篩いを用いたとき、篩目2.0mmの篩いを通過し、且つ篩目0.6mmの篩を用いたとき、篩目0.6mmの篩上に残る粒子の骨材全体に対する質量割合のことをいう。
改質アスファルトに積層する骨材は、改質アスファルトの表面が露出しない程度に当該骨材を均質に積層することが好ましい。改質アスファルト表面に積層する骨材の単位面積当たりの骨材質量は、好ましくは0.85〜1.35kg/mであり、さらに好ましくは0.90〜1.30kg/mであり、特に好ましくは0.95〜1.25kg/mである。
単位面積当たりの骨材質量を、上記の範囲とすることにより、ポリマーセメント系塗膜防水材との接着性をより一層確実にする。
アスファルト系防水シートを構成する不織布は、合成樹脂の繊維からなる不織布が好ましい。合成樹脂としては、特に制限はないが、例えばポリエチレンテレフタレートなどの芳香族系ポリエステルなどのポリエステル、ナイロン6やナイロン66などのポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンなどを挙げることができる。これらの合成樹脂の繊維は単独または併用して使用することができる。
不織布の目付は、特に限定されるものではないが、好ましくは30〜200g/mであり、特に好ましくは30〜180g/mである。
不織布の目付を、上記の範囲とすることによって、防水シートが可撓性を有し、施工作業性(敷設作業性)に優れるため好ましい。
アスファルト系防水シートを構成する改質アスファルトは、特に限定されるものではなく、一般の防水シート用として使用されている改質アスファルトを適宜選択して用いることができる。
また、改質アスファルトは、ストレートアスファルトに、改質剤としてブローンアスファルト、スチレン系合成樹脂、ポリオレフィン系合成樹脂、無機フィラー等を、本発明の特性を損なわない範囲で適宜選択して改質アスファルトの構成材料とすることができる。ストレートアスファルトと適宜選択した構成材料を、120〜200℃で3〜30時間加熱混合し、均質性の高い改質アスファルトを調製することができる。
ストレートアスファルトは、原油を常圧もしくは減圧蒸留してガソリン、灯油、軽油、潤滑油などを取り除いて得られるもので、針入度(25℃)は、好ましくは10を超え、且つ300以下であり、さらに好ましくは60を超え、且つ250以下であり、特に好ましくは80を超え、且つ200以下である。
ここで、針入度(25℃)とは、JIS K 2207−1996「石油アスファルト」に準拠して測定した値である。
改質アスファルト中のストレートアスファルトの配合割合は、好ましくは25〜90質量%であり、さらに好ましくは28〜85質量%であり、特に好ましくは30〜80質量%である。
ブローンアスファルトは、ストレートアスファルトを加熱し、十分に空気を吹き込んで酸化重合したものである。ストレートアスファルトの軟化点やせん断力を改善するために必要に応じて用いることができる。針入度(25℃)は、好ましくは0以上、且つ40以下であり、さらに好ましくは5を超え、且つ30以下であり、特に好ましくは10を超え、且つ20以下である。
スチレン系合成樹脂は、ストレートアスファルトのせん断接着強度を向上するために必要に応じて用いられる。スチレン系合成樹脂としては、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレンブロック共重合体、スチレン/エチレン/プロピレン/スチレンブロック共重合体から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
ポリオレフィン系合成樹脂は、ストレートアスファルトに柔軟性を付与するために必要に応じて用いられる。ポリオレフィン系合成樹脂としては、炭素−炭素間の結合の中に二重結合を一つ持つエチレン系炭化水素を重合させたものを、本発明の特性を損なわない範囲で適宜選択して用いることができる。
無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、クレー、カーボンブラック、タルク、マイカ、硫酸バリウム、珪藻土及びシリカ等の粉末を適宜選択して用いることができる。安定した分散性や低コストの点から、炭酸カルシウムがより好ましい。
アスファルト系防水シートの製造・加工性及び燃料費等の点から改質アスファルトの軟化点は、好ましくは100〜160℃であり、さらに好ましくは105〜155℃である。また、改質アスファルトの粘度(190℃)は、好ましくは2000〜14000mPa・sであり、さらに好ましくは2200〜13000mPa・sであり、特に好ましくは2500〜12000mPa・sである。また、改質アスファルトの針入度(25℃)は、好ましくは10以上、且つ40以下であり、さらに好ましくは15を超え、且つ35以下であり、特に好ましくは20を超え、且つ30以下である。
ここで、軟化点とは、JIS K 2207−1996「石油アスファルト」に準拠して測定した値である。また、粘度(190℃)とは、改質アスファルトが190℃の時、B型粘度計を用いてローターNo.31を用いて回転数12rpmで得た値である。
アスファルト系防水シートを構成する合成樹脂フィルムは、クレープ加工されたもので伸縮性に優れたものが好ましい。合成樹脂フィルムとしては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂フィルムを用いることが出来る。合成樹脂フィルムは、一軸延伸、二軸延伸などの延伸フィルム、又は無延伸フィルムが好ましい。
合成樹脂フィルムは、フィルムを2層以上に積層した積層フィルムを用いることができる。合成樹脂フィルム層としては、特に低密度ポリエチレンが柔軟性に優れているため好ましい。合成樹脂フィルムの厚みは、製造時に支障がなく、施工時あるいは使用時に損傷を受けにくい適度な厚さであればよく、好ましくは3〜100μmの範囲、さらに好ましくは4〜75μmの範囲、特に好ましくは5〜50μmの範囲が好ましい。
合成樹脂フィルム層は、改質アスファルトコンパウンド層のアスファルトをほとんど、又はまったく透過させない合成樹脂フィルム層が、施工者の衣服や靴および建築部材や屋根部材などを汚さないために好ましい。
本実施形態の複合防水構造体の施工方法では、アスファルト系防水シートを敷設する構造物の施工面とアスファルト系防水シートを、より強固に接着するために、当該施工面にアスファルト系防水シート用プライマーを塗布するプライマー塗布工程を設けることがより好ましい。
アスファルト系防水シート用プライマーとしては、特に限定される物ではなく、アスファルト系防水シートの合成樹脂フィルム面をトーチバーナー等の熱源を用いて溶融させた改質アスファルトと強固に接着する市販のプライマーを使用することができる。
ポリマーセメント系塗膜防水材は、アルミナセメントを含む水硬性成分、充填材及びポリマーエマルジョンを含むポリマーセメント系組成物であり、当該ポリマーセメント系組成物を単独で混練してスラリー状のポリマーセメント組成物を得ることができ、またポリマーセメント組成物の粘度を調整する目的で、さらに必要に応じて水を加えて混練してスラリー状のポリマーセメント組成物を得ることができる。スラリー状のポリマーセメント組成物を、上記アスファルト系防水シートの骨材面に、吹き付け、鏝塗り、ローラー塗り等の塗布方法により施工し、硬化することにより、アスファルト系防水シートと一体化し、本発明のアスファルト系防水シートとポリマーセメント系塗膜防水材が積層した複合防水構造体となる。
アルミナセメントは、潜在的に急硬性を有しており、硬化後は耐化学薬品性、耐火性に優れる。アルミナセメントは鉱物組成が異なるものが数種知られ市販されており、何れも主成分はモノカルシウムアルミネート(CA)であるが、強度および着色性の面からは、CA成分が多く且つCAF等の少量成分が少ないアルミナセメントが好ましい。
水硬性成分としては、アルミナセメント以外に、ポルトランドセメント及び石膏から選ばれる成分を必要に応じて用いることができる。
ポルトランドセメントは、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメントなどのポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメントなどの混合セメントなどを用いることができる。
石膏は、無水、半水等の各石膏がその種を問わず1種又は2種以上の混合物として用いることができる。石膏は急硬性であり、また、硬化後の寸法安定性保持成分として働くものである。
水硬性成分は、水硬性成分100質量%中に、アルミナセメントを好ましくは5質量%以上、より好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは30質量%以上、特に好ましくは50質量%以上含むものを用いることが好ましい。
充填材としては、珪砂、川砂、海砂、山砂、砕砂などの砂類、スラグ粉、フライアッシュ、シリカフーム、石灰石粉、タルク、カオリン、アルミナ粉、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどを用いることができ、これらの充填材を少なくとも1種用いることができる。コストや入手のし易さの点から珪砂を用いることが好ましい。また、6〜8号の粒度を有する珪砂を用いることがさらに好ましい。
ポリマーエマルジョンは、市販のポリマーエマルジョンを用いることが出来る。ポリマーエマルジョンとしては、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、エチレン/酢酸ビニル共重合体エマルジョン、エチレン/酢酸ビニル/(メタ)クリル酸誘導体共重合体エマルジョン、エチレン/(メタ)クリル酸誘導体共重合体エマルジョン、ポリ(メタ)クリル酸誘導体エマルジョン、スチレン/(メタ)クリル酸誘導体共重合体エマルジョン、ポリクロロプレンラテックス/酢酸ビニル/塩化ビニル共重合体エマルジョン、スチレン/ブタジエン共重合体エマルジョン、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体エマルジョン、酢酸ビニル/(メタ)クリル酸誘導体エマルジョン等のエチレン、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)クリル酸誘導体等を少なくとも1種含む合成樹脂エマルジョンを用いることができる。(メタ)クリル酸誘導体は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸、これらのエステルなどの酸誘導体を意味し、少なくともこれらの成分を1種以上含むものである。
上記の(メタ)クリル酸誘導体は、アクリル酸誘導体及びメタクリル酸誘導体を示し、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、などである。
ポリマーエマルジョンは、(メタ)クリル酸誘導体を少なくとも1種使用して製造するアクリル系エマルジョンを用いることがより好ましい。当該アクリル系エマルジョンを用いることによって、耐候性がより向上し、長期に渡って優れた防水性が得られるためより好ましい。
ポリマーエマルジョンに含まれるポリマー成分のガラス転移温度(Tg)は、0℃以下である。上記ガラス転移温度(Tg)は、好ましくは−60〜0℃であり、より好ましくは−55〜−10℃であり、さらに好ましくは−50〜−20℃であり、特に好ましくは−45〜−25℃である。
ポリマーエマルジョンに含まれるポリマー成分のガラス転移温度(Tg)が、上記範囲内であることにより、低温環境下でも優れた伸び特性を有するために好ましい。
ポリマーエマルジョンは、公知の製造方法により得られるものを用いることができ、例えば、乳化剤の存在下に、重合開始剤を用いて、水又は含水溶媒中で合成樹脂の原料となる重合性モノマーを乳化重合する方法などにより製造することができる。
乳化剤としては、公知のものを用いることができ、アニオン性、ノニオン性、カチオン性又は両性の界面活性剤やポリビニルアルコール等の保護コロイドなどを挙げることができる。
ポリマーエマルジョンは、エマルジョン中に含まれるポリマーの固形分濃度を特に限定されず、市販のものを適宜選択することができる。また、ポリマーエマルジョンの安定性やハンドリング性の点から、ポリマーエマルジョンの固形分量は、エマルジョン100質量%中に、好ましくは30〜70質量%であり、より好ましくは40〜60質量%であり、特に好ましくは45〜55質量%である。
ここで、ポリマーエマルジョンの固形分濃度とは、ポリマーエマルジョンを105℃で恒量となるまで乾燥し、乾燥後の質量を固形分として、ポリマーエマルジョン中に含有する固形分の割合(質量%)をもとめた値である。
アルミナセメントを含む水硬性成分の含有量は、エマルジョンのポリマー固形分100質量部に対し、好ましくは15〜175質量部であり、より好ましくは20〜120質量部であり、さらに好ましくは25〜90質量部であり、特に好ましくは30〜70質量部である。
アルミナセメントを含む水硬性成分と充填材を含む粉体部の含有量は、エマルジョンのポリマー固形分100質量部に対し、好ましくは50〜350質量部であり、より好ましくは100〜300質量部であり、さらに好ましくは130〜270質量部、特に好ましくは150〜250質量部
さらに、ポリマーセメント系組成物は、本発明の特性を損なわない範囲で、凝結遅延剤や凝結促進剤の凝結調整剤、流動化剤、消泡剤、増粘剤等を配合することができる。
ポリマーセメント系組成物の調製法の一例としては、攪拌容器にポリマーエマルジョンを所定量計量し、攪拌機でエマルジョンを攪拌しながら所定量のアルミナセメントを含む水硬性成分及び充填材を、さらに必要に応じて凝結遅延剤や凝結促進剤の凝結調整剤、流動化剤、消泡剤、増粘剤等を添加し、数分間攪拌・混合して、さらに必要に応じて水を添加し、所定の粘度を有するスラリー状のポリマーセメント系組成物を調製することができる。必要に応じて水を添加する場合は、成分が分離しないように、添加することが好ましい。水硬性成分、充填材或いは添加剤などは、単独で添加しても良いし、予め他の数種と混合したものを添加しても良く、添加順序は特に選ばない。また、攪拌機は、一般的な固液攪拌機など撹拌機能を有するものを問題なく用いることができる。
本実施形態の複合防水構造体の施工方法は、敷設したアスファルト系防水シートの骨材面にスラリー状のポリマーセメント系組成物を、ローラー、コテ及び吹き付け(スプレー等)等の一般的な方法で、塗布し、硬化させて、ポリマーセメント系塗膜防水材を形成することができる。
本実施形態の複合防水構造体の施工方法は、さらに、アスファルト系防水シートの骨材面に塗布した未硬化の状態のスラリー状のポリマーセメント系組成物の上面に不織布を敷設し、スラリー状のポリマーセメント系組成物を当該不織布に含浸させ、さらに当該不織布の上面に、再度スラリー状のポリマーセメント系組成物を塗布して、硬化させることにより、不織布を中間層として含み一体化したポリマーセメント系塗膜防水材を形成することができる。
ポリマーセメント系塗膜防水材の中間層となる不織布としては、ポリマーセメント系塗膜防水材の補強性能を有する材料が好ましく使用できる。不織布は、合成樹脂繊維又は化学繊維からなるもので、特に合成繊維からなる不織布が好ましい。合成繊維としては、特に制限はないが、例えばポリエチレンテレフタレートなどの芳香族系ポリエステルなどのポリエステル、ナイロン6やナイロン66などのポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンなどを挙げることができる。これらの繊維は単独または併用して使用することができる。
不織布の目付は、特に限定されるものではないが、好ましくは30〜150g/mであり、特に好ましくは30〜100g/mである。
不織布の目付を、上記の範囲とすることによって、ポリマーセメント系塗膜防水材の防水性がより一層優れるため好ましい。
本実施形態の複合防水構造体の施工方法に用いる複合防水構造体は、アスファルト系防水シートとポリマーセメント系塗膜防水材が積層し、一体化するための接着強さ(180度はく離接着強さ)を有する。ここで、180度剥離強さとは、JIS K 6854−2:1999「接着剤―はく離接着強さ試験方法―第2部:180度はく離」に記載の試験方法に準拠して測定した値(単位:N/25mm)である。
上記試験方法で測定したアスファルト系防水シートとポリマーセメント系塗膜防水材との180度はく離接着強さが、好ましくは20N/25mm以上であり、より好ましくは23N/mm以上であり、さらに好ましくは25N/mm以上であり、特に好ましくは27N/25mm以上である。
180度はく離接着強さが上記範囲にあることにより、アスファルト系防水シートとポリマーセメント系塗膜防水材との接着性が良好で、より一層一体化し、複合防水構造体の防水性が一層確実となる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の内容をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(アスファルト系防水シートの使用材料)
1)不織布
・ポリエステル製不織布(目付:140g/m、幅1.0m×長さ1.5m)
2)改質アスファルト
・改質アスファルト(ストレートアスファルトをポリオレフィン系合成樹脂で改質、粘度(190℃):4500mPa・s、軟化点:152℃、針入度(25℃):25)
3)骨材
・骨材A(スレート砂、粒子径2.0mm以上:1.8質量%、粒子径0.6mm以上であり且つ2.0mm未満:91.4質量%、粒子径0.15mm以上であり且つ0.6mm未満:6.8質量%)
・骨材B(鉱物砕砂、粒子径2.0mm以上:0.2質量%、粒子径0.6mm以上であり且つ2.0mm未満:86.2質量%、粒子径0.15mm以上であり且つ0.6mm未満:13.6質量%)
・骨材C(珪砂、粒子径2.0mm以上:0.0質量%、粒子径0.6mm以上であり且つ2.0mm未満:0.0質量%、粒子径0.15mm以上であり且つ0.6mm未満:97.3質量%)
4)合成樹脂フィルム
・ポリエチレン樹脂フィルム(厚み10μm)
(実施例1)
不織布を中間層(基材)として、190℃の改質アスファルトに含浸し、4.0mmの厚みになるよう調製した。その次に、片面に合成樹脂フィルムを、反対側の面に骨材A(単位面積当たりの骨材質量:1.10kg/m)を張合わせ、実施例1のアスファルト系防水シートを得た。
(実施例2)
不織布を中間層(基材)として、190℃の改質アスファルトに含浸し、4.0mmの厚みになるよう調製した。その次に、片面に合成樹脂フィルムを、反対側の面に骨材B(単位面積当たりの骨材質量:1.20kg/m)を張合わせ、実施例2のアスファルト系防水シートを得た。
(比較例1)
不織布を中間層(基材)として、190℃の改質アスファルトに含浸し、4.0mmの厚みになるよう調製した。その次に、片面に合成樹脂フィルムを、反対側の面に骨材C(単位面積当たりの骨材質量:1.20kg/m)を張合わせ、比較例1のアスファルト系防水シートを得た。
上記の実施例1、2及び比較例1のアスファルト系防水シートをそれぞれ4試験体ずつ120×200mmの大きさに切断した。切断した4試験体の内、2試験体について、骨材面をハンドバーナーの火力を最大にして10秒間均一に炙り(熱処理有り)、室温で静置した。残りの2試験体については、熱処理無しとした。
次に、上記のすべての試験体にポリマーセメント系塗膜防水材を塗布した。
(使用材料)
1)ポリマーエマルジョン
・アクリル系共重合樹脂エマルジョン(固形分量50質量%、ガラス転移温度(Tg):−40℃)
2)アルミナセメント
・アルミナセメント(ケルネオス社製、ブレーン比表面積3100cm/g、モノカルシウムアルミネート含有率53質量%)
3)珪砂
・7号珪砂(瓢屋社製)
ポリマーエマルジョンの原液200g(固形分100g)に、アルミナセメント50g、珪砂150gを配合し、ケミスターラー(回転数:650rpm)を用いて3分間混練し、スラリー状のポリマーセメント系組成物を得た。図1(a)に示すように、上記の各アスファルト系防水シート11(120×200mm)の骨材面の長辺の片側に20mmの幅で、表面が離型し易いように加工されたはく離テープ12を貼り付け、図1(b)に示すように、上記スラリー状のポリマーセメント系組成物13を塗布量が2.3kg/mとなるように塗布した(図1(b)の(a)−(a)線は、はく離テープと防水シートの境界を示す)。次に、図1(c)に示すように、スラリー状のポリマーセメント系組成物が硬化する前に、不織布14(目付70g/m)をスラリー状のポリマーセメント系組成物13の上に貼り付けて、スラリー状のポリマーセメント系組成物13と一体化する(馴染む)ように鏝で均して試験体を調製した(図1(c)の(b)−(b)線は、防水シートと不織布の境界を示す)。
上記の試験体について、23±2℃の温度条件で14日間気中養生した、標準養生の試験体と、JIS A 6916:2000「建築用下地調整塗材 7.17仕上材が複層仕上塗材の場合の耐久性試験 7.17.2試験の手順」に記載の試験方法に準拠して、試験体を標準養生後に20±2℃の水中に18時間浸漬した後取り出し、直ちに−20±2℃の気中に3時間冷却した後、50±2℃の気中に3時間加熱し、この操作を10回繰返し養生した、温冷繰り返し養生の試験体を作製し、180度はく離接着強さ試験の試験体とした。
(180度はく離接着強さ試験)
JIS K 6854−2:1999「接着剤―はく離接着強さ試験方法―第2部:180度はく離」に記載の試験方法に準拠して測定を行った。図1(d)に示すように、25mm幅で、不織布とポリマーセメント系塗膜防水材が一体化した層まで(防水シート表面まで)、切り込みを入れて、1つの試験体から、6つの試験片を作製した。不織布とポリマーセメント系塗膜防水材が一体化した層を(a)−(a)線で、折り曲げ、はく離テープ部分と、不織布とポリマーセメント系塗膜防水材が一体化した層の端部を治具に取り付け、180度折り曲げ精密万能材料試験機(インテスコ社製、210XLS)を用い、矢印15の方向に、引張速度300mm/分の条件で引っ張ったときの平均荷重を180度はく離接着強さ(単位:N/25mm)とした。
Figure 0005776259
表1より、養生が標準及び温冷繰り返しともに、バーナーでの熱処理が無しの場合、実施例1、実施例2及び比較例1の180度はく離接着強さは、すべて20N/25mm以上と、良好な結果を示した。
実施例1及び実施例2は、養生が標準及び温冷繰り返しともに、バーナーでの熱処理が有りの場合でも、180度はくり接着強さは、すべて、27N/25mm以上と、良好な結果を示した。また、実施例1及び実施例2は、養生が標準及び温冷繰り返しに関わらず、バーナーでの熱処理が有りの方が、180度はくり接着強さが向上する傾向を示した。
比較例1は、養生が標準及び温冷繰り返しともに、バーナーでの熱処理が有りの場合、4N/25mm以下となった。
以上のことから、実施例1及び実施例2のように、本発明の複合防水構造体の施工方法により得られる複合防水構造体は、バーナーから熱を受けても、アスファルト系防水シートとポリマーセメント系塗膜防水材との接着性は低下せず、むしろ向上し、優れた接着性(積層一体化)により、防水性に優れた性能を有することが明らかになった。したがって、本発明の複合防水構造体の施工方法により、構造物に優れた防水性を付与できることが明らかとなった。
11: アスファルト系防水シート
12: はく離テープ
13: スラリー状のポリマーセメント系組成物
14: 不織布
15: ポリマーセメント系塗膜防水材
16: 引っ張り方向
30: 構造物
31: 施工面
32: アスファルト系防水シート
33: 短辺方向の端部
34: 長辺方向の端部
35: 施工面の側壁
36: スラリー状のポリマーセメント系組成物

Claims (4)

  1. 骨材、改質アスファルト、不織布、改質アスファルト、合成樹脂フィルムの順で積層し、一体化したアスファルト系防水シートであって、
    前記骨材は、骨材全体に対し、粒子径が2.0mm以上の粒子の質量割合を5質量%以下含み、且つ、粒子径が0.6mm以上であり且つ2.0mm未満の粒子の質量割合を80〜95質量%含み、且つ、粒子径が0.15mm以上であり且つ0.6mm未満である粒子の質量割合を5〜15質量%含み、
    前記アスファルト系防水シートを用いて、前記合成樹脂フィルム面をトーチバーナーで炙り、該アスファルト系防水シートの炙り面を構造物に敷設する敷設工程と、
    前記アスファルト系防水シートの前記骨材面に、スラリー状のポリマーセメント系組成物を塗布し、硬化させて、ポリマーセメント系塗膜防水材を形成する塗布硬化工程と、を有し、
    前記改質アスファルトに積層する骨材の単位面積当たりの質量は0.85〜1.35kg/m であり、
    前記改質アスファルトは、改質剤としてポリオレフィン系合成樹脂を含み、該改質アスファルトの軟化点は、100〜160℃であり、該改質アスファルトの針入度は25℃において15超え35以下であり、
    前記ポリマーセメント系塗膜防水材は、アルミナセメントを含む水硬性成分と、充填材と、ポリマーエマルジョンと、を含むポリマーセメント系組成物から得られ、
    前記ポリマーエマルジョンに含まれるポリマー成分のガラス転移温度(Tg)は、0℃以下である、
    複合防水構造体の施工方法。
  2. 前記ポリマーエマルジョンに含まれるポリマー成分のガラス転移温度(Tg)は、−45〜−25℃である、
    請求項1に記載の複合防水構造体の施工方法。
  3. 前記アスファルト系防水シートと前記ポリマーセメント系塗膜防水材との180度剥離強さが25N/mm以上である、
    請求項1又は請求項2に記載の複合防水構造体の施工方法。
  4. 前記合成樹脂フィルムは、ポリオレフィン樹脂フィルムである請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合防水構造体の施工方法。
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