JP3057238B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3057238B2
JP3057238B2 JP2200799A JP20079990A JP3057238B2 JP 3057238 B2 JP3057238 B2 JP 3057238B2 JP 2200799 A JP2200799 A JP 2200799A JP 20079990 A JP20079990 A JP 20079990A JP 3057238 B2 JP3057238 B2 JP 3057238B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電子写真方式により像担持体上にトナー像
を形成し、転写材上に転写して画像を得るようにした画
像形成装置に関する。特に、像担持体と、現像手段やク
リーニング手段等の画像形成手段の少なくとも一手段と
をユニット化したプロセスカートリッジを着脱自在に設
けたプリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置
に関する。
〔発明の背景〕
プリンタや複写機などの画像形成装置の小型化、軽量
化或は高機能化などにともない、画像形成装置の高密度
化、複雑化が進んでいる。
一方、一般ユーザーであるオペレータでも簡単に保守
・管理が行えるように、像担持体と、現像手段やクリー
ニング手段等の画像形成手段の少なくとも一手段とをユ
ニット化したプロセスカートリッジを有する画像形成装
置が開発された。
このプロセスカートリッジを有するプリンタや複写機
などの画像形成装置は、プロセスカートリッジ内の像担
持体などが消耗、劣化した場合、そのプロセスカートリ
ッジ自体を交換することにより、専門知識を有しないオ
ペレータ自身が画像形成装置の保守・管理を容易に行う
ことができるというものである。そのために、装置本体
にプロセスカートリッジの案内部材が設けられており、
プロセスカートリッジをこの案内部材の沿って挿入する
だけで最適な画像が得られるように装填できる。
このような場合、従来の装置においては、プロセスカ
ートリッジの挿入方向と転写材の装填方向とは直交して
いたため、プロセスカートリッジの取り扱い方向と転写
材の取り扱い方向が異なり、これら作業が面倒であった
ばかりでなく、画像形成装置を設置するための空間的制
約が大きくならざるを得なかった、更に、メンテナンス
の場合も作業空間を大きくとる必要があった。
これら欠点を解決すべく特開昭61−279870号公報が提
案された。すなわち、転写材の充填方向と上部筐体に設
けられたプロセスカートリッジの着脱方向を一致させる
ことにより、消耗品の取り扱いや操作を容易にすると共
に、作業空間の制約を小さくすることのできる画像形成
装置が提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、特開昭61−279870号公報に開示されている画
像形成装置は、プロセスカートリッジを交換する際に
は、上部筐体を開放してオペレータ自身がプロセスカー
トリッジを上部筐体から引き出し、更に、取り出さなけ
ればならない。そのため、その作業は非常に面倒である
ばかりでなく、プロセスカートリッジが重い、或は大き
いとオペレータはかなりの力を必要とする。
更に、画像形成装置内の用紙搬送路内に、用紙ジャム
が発生した場合には、装置内の狭い場所に手を入れて転
写材を取り除く必要があり、いくら上部筐体を開放した
としても、十分な作業スペースを確保することができ
ず、そのジャム処理作業は困難なものとなり、しかも、
トナーで汚れた部分や像担持体に直接手が触れることが
あった。又、その作業スペースを確保するために、プロ
セスカートリッジを移動若しくは取り外すにしても、オ
ペレータ自身が上部筐体からプロセスカートリッジを大
きく引き出す必要があり、これら作業は煩わしいものと
なり、ジャム処理を簡単に行うことができないという欠
点を有している。
本発明は上記欠点を解決するためになされたもので、
本発明の目的は、プロセスカートリッジや給紙カセット
の移動や交換が簡単な操作で行うことができ、かつ、メ
ンテナンス性に優れた画像形成装置を提供することにあ
る。
また、本発明の目的は画像形成装置内の用紙搬送経路
に発生した用紙ジャム等の処理作業や、装置内の点検・
修理等を容易・安全に実施できる画像形成装置を提供す
るものである。
更に、本発明は、前記プロセスカートリッジや給紙カ
セットの移動のための駆動源の負荷を最少限にして、消
費電力の低減を可能にする画像形成装置を提供すること
を目的としたものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的は、像担持体、該像担持体上に潜像を形成す
るための像露光手段、該潜像を現像する現像手段、現像
されたトナー像を転写材上に転写する転写手段とを有す
る画像形成装置において、少なくとも前記像担持体を有
するプロセスカートリッジを前記画像形成装置本体に対
し着脱自在に設けるとともに、非画像形成時に該プロセ
スカートリッジを画像形成が可能な第1の位置から前記
画像形成装置本体から着脱とジャム処理が可能となる第
2の位置へ移動させるプロセスカートリッジ移動手段
と、該プロセスカートリッジ移動手段に移動信号を出力
する制御手段とを有しており、前記第1の位置から第2
の位置までのプロセスカートリッジの移動方向は、転写
部における転写材の搬送方向に対して略鉛直方向、か
つ、該プロセスカートリッジの着脱方向に対して同一方
向であり、前記第2の位置において、前記プロセスカー
トリッジの重心が装置外にならないようにしたこを特徴
とする。
〔実施例〕
次に、本発明を添付図面に示す一実施例に基づいて説
明する。
第1図は、本発明を適用したカラープリンタの主要断
面を左側面から示したものである。第2図は該カラープ
リンタの斜視図である。装置本体10は、その前面に操作
パネル11と開閉自在の上部カバー(上蓋部材)12、トナ
ー供給カバー13、前面カバー14等によって包囲され、内
部には着脱自在のプロセスカートリッジ15と給紙カセッ
ト16が設けられている。
第1図において、像担持体である感光体ベルト17は、
可撓性のベルト表面に有機光導電層等の感光層を塗設し
たもので、駆動ローラ18と従動ローラ19の間に張設され
ている。駆動ローラ18は、装置本体10に設けられたギヤ
と噛合している駆動ギヤを介して回転し(後述する)、
感光体ベルト17を時計廻り方向に搬送する。又、間隔保
持部材20により、複数の現像器23a,23b,23c,23dと感光
体ベルト17との距離は一定に保たれ、安定して良好な画
像を形成することを可能としている。本実施例では、像
担持体として感光体ベルト17を用いているが、本発明は
これに限られるものではなく、感光体ドラム等の光導電
層を有する他の像担持体にも適用できる。
感光体ベルト17の周囲には、帯電手段、露光手段、現
像手段、転写手段及びクリーニング手段が配設されてい
る。
帯電手段は、感光体ベルト17の表面上の感光層を所定
極性で均一に帯電させるために設けられており、コロナ
帯電器、スコロトロン帯電器など既存の帯電器21であ
り、有機光導電層(OPC)感光体に対してはスコロトロ
ン帯電器が好ましく用いられる。
露光手段は、半導体レーザ書き込み系ユニット22であ
り、帯電器21により帯電した感光体ベルト17の表面を露
光して静電潜像を形成する。
現像手段は、異なる色の現像剤、例えばイエロー、マ
ゼンタ、シアン及びブラックの各色トナー(現像剤)を
それぞれ収容した複数個の現像器23a,23b,23c,23dであ
る。これら各現像器23a〜23dは、感光体ベルト17と所定
の間隙を保つ現像スリーブ231a〜231dと各色トナーを撹
拌する撹拌スクリュー232a〜232dを備え、感光体ベルト
17上の静電潜像をトナー像に非接触現像法により顕像化
する機能を有している。この非接触現像法は、接触現像
法と異なり、感光体ベルト17上に形成された先のトナー
像を損なわないことと、感光体ベルト17の移動を妨げな
いので、良好なカラー画像を得ることができる。現像手
段は、本実施例のように異なる4色のトナーを用いるカ
ラー現像に限らず、単色、2色或は3色のトナーを用い
てもよく、この場合の現像手段はトナーの色の数だけの
現像器を感光体ベルト17の周囲に配設すればよい。
転写手段は、転写コロナ放電器などの転写器24によ
り、感光体ベルト17上に形成されたトナー像を転写材P
上に転写する。この転写手段として、転写器24のかわり
に転写ドラムなど既存の転写部材を用いてもよい。
クリーニング手段25は、クリーニングブレード251を
有しており、画像形成プロセス中は感光体ベルト17の表
面より離間した位置に保たれ、転写材にトナー像を転写
後のクリーニング時にのみ感光体ベルト17表面に圧接し
て感光体ベルト17をクリーニングするように設けられて
いる。
トナー回収ボックス26は、クリーニング手段25により
除去された感光体ベルト17上の残留トナーを廃トナース
クリュー261によってトナー回収管262を経て回収し、収
容するためのものである。
本実施例においては、上述したプリンタの画像形成部
を構成する感光体ベルト17、帯電器21、各色トナーを収
容した現像器23a〜23d、クリーニング手段25及びトナー
回収ボックス26の各プロセス部が一部のプロセスカート
リッジ15内に収められてユニット化され、装置本体10に
対して一括して着脱することができる。しかし、プロセ
スカートリッジ15内にユニット化されるプロセス部はこ
れに限られるものではなく、少なくとも感光体ベルト17
と現像器23a〜23d、若しくは感光体ベルト17とクリーニ
ング手段25がユニット化されていればよく、その他プロ
セス部が一緒にユニット化されてもよい。
上述の構成を有するカラー画像形成装置によるカラー
画像形成のプロセスは次のようにして行われる。
まず、プロセスカートリッジ15は画像形成装置本体10
内の第1の位置に充填されており、画像形成が可能な状
態である。そして、装置本体10とは別体の画像読み取り
装置から出力される第1の色の画像信号が前記レーザ書
き込み系ユニット22に入力されると、レーザ書き込み系
ユニット22における半導体レーザー(図示せず)でレー
ザービームが発生される。そのレーザービームが駆動モ
ータ(図示せず)により回転されるポリゴンミラー221
により回転走査され、fθレンズ222、シリンドリカル
レンズ224及び3枚のミラー223を経て、予め帯電器21に
よって所定の電荷に一様帯電させられた感光体ベルト17
の周面上に投射され輝線を形成する。
一方、副走査方向に関しては、感光体ベルト17の特定
位置に対応したベルトインデックス(図示せず)を検出
して、或は、プリント指令信号を受け、この検出或は指
令信号を基準にして、画像信号による半導体レーザの変
調が開始される主走査線が決定される。走査が開始され
ると主走査方向に関しては、レーザビームがインデック
スセンサ(図示せず)によって検知されこの検知された
信号を基準にして、第1の色を画像信号による半導体レ
ーザの変調が開始され、変調されたレーザービームが感
光体ベルト17の表面上を走査する。従って、レーザービ
ームによる主走査と感光体ベルト17の搬送による副走査
により一様帯電された感光体ベルト17の表面上に第1の
色に対応する潜像が形成される。この潜像は、現像手段
のうち第1の色に対応するイエロートナーを収容した現
像器23aにより現像されて、感光体ベルト17の表面上に
イエロートナー像が形成される。その後感光体ベルト17
は、その表面上にイエロートナー像を保持したまま、感
光体ベルト17の表面より離間しているクリーニングブレ
ード251の下を通過した後、第2の色の画像形成に入
る。
すなわち、イエロートナー像が形成された感光体ベル
ト17は、帯電器21により再び一様帯電され、ついで第2
の色の画像信号が前記レーザー書き込み系ユニット22に
入力され、前述した第1の色の画像信号の場合と同様
に、感光体ベルト17の表面上への書き込みが行われ潜像
が形成される。潜像は第2の色としてマゼンタトナーを
収容した現像器23bによって現像される。マゼンタトナ
ー像は、すでに形成されているイエロートナー像の存在
下に形成される。
同様にして、第3の色の画像信号による潜像形成後シ
アントナーを収容する現像器23cでシアントナー像が形
成され、更に、第4の色の画像信号による潜像形成後ブ
ラックトナーを収容する現像器23dで感光体ベルト17の
表面上にブラックトナー像を重ね合わせて、カラートナ
ー画像が感光体ベルト17の表面上に形成される。
これら各現像器23a〜23dの現像スリーブ231a〜231dに
は直流或は更に交流のバイアスが印加され、基体が接地
された感光体ベルト17には非接触で反転現像(ジャンピ
ング現象)が行われるようになっている。尚、この非接
触現象には、1成分現像剤或は2成分現像剤いずれの現
像剤でも用いることができる。1成分現像剤を用いる場
合には、現像部と別体にトナーホッパーを設ける必要が
なく小型化が図れるが、現像の安定性の点で2成分現像
剤を用いる現像法の方が優れているので色再現上好まし
い。
上述の如く感光体ベルト17の表面上に形成されたカラ
ートナー画像は、給紙カセット16から給紙ローラ27によ
り供給されたタイミングローラ28により前記カラートナ
ー画像とタイミングを合わせた転写材に転写される。転
写器24は、トナーと逆極性の高圧電源出力を印加して転
写を行う。
かくしてカラートナー画像を転写された転写材Pは、
駆動ローラ18に沿って急激(小径曲率)に方向変換をす
る感光体ベルト17により確実に分離されて、搬送ベルト
29により上方に搬送される。尚、この搬送ベルト29に
は、吸引手段291が備えてあり吸引しながら確実に上方
へ搬送する。そして、転写材Pは定着ローラ30によって
トナーを溶融固着された後、排紙ローラ31により排紙皿
を兼用した上部カバー11の上面に排出される。
一方、転写材Pへカラートナー画像の転写を終えた感
光体ベルト17は更に時計方向に搬送されて、クリーニン
グブレード251を圧接状態としたクリーニング手段25に
よって残留したトナーの除去、清掃が行われる。クリー
ニング終了後は、再びクリーニングブレード251が感光
体ベルト17から離間して、新たな画像形成のプロセスに
入る。
次に、ジャム検出センサについて説明する。
第1図において、ジャム検出センサS1、S2、S3、S
4は、転写材Pの搬送経路上に設けられており、転写材
Pの有無、あるいは、通過を検出するフォトセンサであ
って、これらのジャム検出センサS1〜S4により検出され
た転写材Pの有無などより、ジャム判断部においてジャ
ムを検出する。このジャム判断部は、所定時間内に転写
材Pを検出できない、あるいは、所定時間以上転写材P
を検出しているなどによりジャムであると判断する既存
の方法によってジャムを検出する。ジャム検出センサS1
〜S4はそれぞれ、給紙カセット16から転写材が給紙され
ているかどうか、タイミングローラ28により確実に転写
材が送られているかどうか、トナー像を転写後確実に分
離しているかどうか、および、排紙ローラ31により確実
に排紙されているかどうかを検出している。
なお、ジャム検出センサの配置は本実施例だけに限ら
れるものではなく、この他にも定着ローラに転写材が巻
き付いていないかどうかを検出するジャム検出センサな
どを設けてもよい。
また、紙無しセンサS0は、給紙カセット16が装置本体
10に装填されているときに、給紙カセット16内の転写材
の有無を検出するセンサである。これらジャム検出セン
サS1〜S4および紙無しセンサS0には、本実施例で例示し
たように反射タイプのフォトカプラだけではなく、透過
タイプのフォトカプラでもよく、さらに、非接触式のリ
ードスイッチあるいは接触式のマイクロスイッチなど既
存のセンサを用いてもよい。
次に、プロセスカートリッジ15の駆動系について第3
図〜第5図を参照にして説明する。
第3図は、プロセスカートリッジ15内の画像形成の駆
動系、プロセスカートリッジ移動の駆動系およびカセッ
ト移動の駆動系を左側面から示した図である。尚、本実
施例で示したプロセスカートリッジ15の駆動系、プロセ
スカートリッジ移動の駆動系及びカセット移動の駆動系
は、2個のモータM1、M2を用いて駆動するようにしたも
のである。
まず、感光体ベルト17の駆動系には、モータM1からの
駆動力が用いられる。ギヤG12はモータM1の軸のギヤG11
に噛合するように配設されている。又、プロセスカート
リッジ15が画像形成可能な位置にある時、感光体ベルト
17を搬送する駆動ローラ18と同軸に設けられた駆動ギヤ
G14は、ギヤG12と一体なって回転するギヤG13と噛合す
る。すなわち、モータM1の回転は、ギヤG11、ギヤG12、
ギヤG13を介して、駆動ギヤG14に伝達されて適当な回転
速度に調整され、更に、駆動ローラ18を同図において反
時計廻り方向に駆動ギヤG14と一体となって回転させて
感光体ベルト17を搬送する。
次に、現像器23a〜23d、廃トナースクリュー261、ト
ナーホッパー35について説明する。
本駆動系にはモータM2が用いられる。モータM2の回動
力は、モータM2の軸のギヤG21を介してギヤG22に伝達さ
れる。更に、ギヤG22と同軸に、かつ、一体に設けられ
たギヤG23に伝達され、現像器23a〜23dの駆動、プロセ
スカートリッジの移動、給紙カセットの移動、トナーの
補給装置、廃トナーの回収装置の駆動等を行う。
まず、現像器23a〜23dの駆動系について説明する。
モータM2の回動力は、ギヤG21、ギヤG22、ギヤG23を
介してギヤG24bおよびギヤG24cに伝達され、また、ギヤ
G25aおよびギヤG25bを介して、ギヤG24aおよびギヤG24d
に伝達される。さらに、一方向の回転のみを伝達するた
めオープンタイプのバネクラッチC21a〜C21dを介して、
ギヤG24a〜G24dと同軸に、プロセスカートリッジ15が画
像形成装置可能な位置にあってはプロセスカートリッジ
15に設けられた現像器駆動ギヤG27a〜G27dと噛合すよう
にギヤG26a〜G26dが配設されている。そして、現像器駆
動ギヤG27a〜G27dに伝達された回転力は、プロセスカー
トリッジ15に設けられたギヤを介して現像スリーブ231a
〜231dと撹拌スクリュー232a〜232dに伝達して、現像器
を駆動する。すなわち、モータM2の回動は、ギヤG21、
ギヤG22、ギヤG23を介してギヤG24bおよびギヤG24cに伝
達し、さらにギヤG25a、ギヤG25bを介してギヤG24aおよ
びギヤG24bに伝達し、そして、必要に応じてクラッチを
接続して現像器駆動ギヤG27a〜G27dに伝達して現像器23
a〜23dを駆動する。なお、画像形成中の現像器23a〜23d
の駆動は、画像形成の各色に対応する現像器のみを駆動
し、かつ、後述するプロセスカートリッジ15の移動の際
には現像器23a〜23dを駆動しないようにするとよい。こ
のために、バネクラッチC21a〜C21dのラチェット(図示
せず)に当接する爪を有するそれぞれのカム(図示せ
ず)を位相差をつけ、さらに、どのクラッチも接続され
ないような位置を含めた5つの選択位置を設けてステッ
プモータ(図示せず)によって制御するとよい。例え
ば、各クラッチに対応する4つのカムの爪を72度の位相
差を同軸上に設け、ステップモータを72度ずづ回転させ
ることにより、現像器23a〜23dのうち1つのみが駆動す
るかあるいはいずれも駆動しないように制御するこがで
きる。
次に、プロセスカートリッジ移動手段について説明す
る。
ギヤG22に伝達されたモータM2の回動力は、ギヤG22と
一体となって回動するプーリP21とタイミングベルトTB1
を介してプーリP22に伝達され、また、プーリP22と一体
となって回動するギヤG28と噛合しているギヤG29に伝達
する。さらに、ギヤG29に伝達されたモータM2の回動力
は、さらに該ギヤG29と噛合しているギヤG30に伝達され
る。そして、その回動力は、必要に応じて電磁クラッチ
C22を介してギヤG31に伝達される。ギヤG31とギヤG32は
交差する傘型歯車であって、ギヤG31に伝達された回動
力をピニオンギヤPG1に伝達する(第5図参照)。この
ピニオンギヤPG1は、プロセスカートリッジ15の側面に
設けられたラックギヤRG1と噛合することが可能であ
り、ピニオンギヤPG1の回動とラックギヤRG2のスライド
とによってプロセスカートリッジ15を第1図図示の左右
方向に移動させる。
次に、カセット移動手段について説明する。
ギヤG29に伝達されたモータM2の回動力は、ギヤG29と
噛合しているギヤG33に伝達される。そして、その回動
力は、必要に応じて電磁クラッチC23を介してプーリP22
に伝達され、タイミングベルトTB2を介してプーリP24
に、さらにプーリP24と一体になって回動するギヤG34に
伝達される。ギヤG34とギヤG35は交差軸歯車であって、
ギヤG34に伝達された回動力をピニオンギヤPG2に伝達す
る(第6図参照)。このピニオンギヤPG2は、給紙カセ
ット16の側面に設けられたラックギヤRG2と噛合するこ
とが可能であり、ピニオンギヤPG2の回動とラックギヤR
G2のスライドとによって給紙カセット16を左右方向に移
動させる。この給紙カセット16の移動に関しては、後段
にいおいて詳説する。
次に、廃トナーの回収の駆動系について説明する。
プーリP22に伝達されたモータM2の回動力は、必要に
応じて、オープンタイプのバネクラッチC24を介してプ
ーリP25に伝達され、廃トナースクリュー261の駆動系を
駆動する。
廃トナースクリュー261の駆動系に関して、該プーリP
25と一体になって回転するギヤG36とプロセスカートリ
ッジ15の側面に設けられた廃トナースクリュー駆動ギヤ
G37とが噛合して、プーリP25に伝達された回転力が廃ト
ナースクリュー261を駆動する。廃トナースクリュー261
は、クリーニング手段25によって除去された感光体ベル
ト17上の残留トナーを回収するコイルバネを内蔵したト
ナー回収管262を通してトナー回収ボックス26へ搬送す
る。
次に、トナーホッパー35a〜35dの駆動系について説明
する。
プーリP25に伝達されたモータM2の回転力は、タイミ
ングベルトTB3を介してプーリP26に伝達され、必要に応
じてバネクラッチC25を介してギヤG38に、さらに該ギヤ
G38と噛合しているギヤG39に伝達される。そして、必要
に応じて、バネクラッチC26a〜C26dを接続してギヤG39
と一体となって回転するギヤG40a〜G40dと噛合している
ギヤG41a〜G41dが回転する。そして、トナーホッパー撹
拌部材351a〜351dがギヤG41a〜G41dと一緒に回転してト
ナーホッパー35a〜35d内の供給用トナーを撹拌するとと
もに、ギヤG41a〜G41dと噛合しているギヤG42a〜G42dと
同軸に設けられた供給トナースクリュー352a〜352dが回
転して供給用トナーをプロセスカートリッジ15内の現像
器23a〜23dに搬送する。なお、トナーホッパー35a〜35d
は、前記現像器23a〜23dの駆動と対応して駆動させる。
すなわち、画像形成中の色に対応する現像器が駆動して
いれば、同色の供給用トナーを収容しているトナーホッ
パーだけを駆動する。この駆動の制御には、バネクラッ
チC26a〜C26dが用いられ、現像器駆動の制御と同様にス
テップモータとカム(いずれも図示せず)を用いて行う
ことができる。
なお、本実施例において感光体ベルト17の駆動系と現
像器23a〜23d、廃トナースクリュー261、トナーホッパ
ー35、プロセスカートリッジ移動手段およびカセット移
動手段の駆動系とは、2つのモータM1,M2を用いて駆動
しているが、これらの駆動を1つの駆動源モータ等で行
って、クラッチ等の切換手段によって選択的に切り換え
てもよい。
あるいは、プロセスカートリッジ移動手段とカセット
移動手段用に専用モータを設けて画像形成手段の駆動源
は別個に駆動してもよい。
プロセスカートリッジ15にはその側面に移動のための
突出部材36とラックギヤRG1が設けられ、また、感光体
ベルト17を回動させるための駆動ギヤG14、現像器駆動
ギヤG27a〜G27dおよび廃トナースクリュー駆動ギヤG37
が設けられている。
一方、装置体10のプロセスカートリッジ収納室内に
は、プロセスカートリッジ15の突出部材36を嵌入される
ことによりプロセスカートリッジ15を懸吊するガイド部
材37と、プロセスカートリッジ15の駆動ギヤG14、現像
器駆動ギヤG27a〜G27dおよび廃トナースクリュー駆動ギ
ヤG34に対応するギヤG13、ギヤG26a〜G26dおよびギヤG3
6が配設されている。また、ピニオンギヤPG1がプロセス
カートリッジ15に設けられたラックギヤRG1と噛合可能
に設けられている。さらに、このガイド部材37には第1
および第2のマイクロスイッチMS1、MS2が設けられてい
る。この第1および第2のマイクロスイッチMS1、MS2
は、プロセスカートリッジ15の位置を検出するための検
出手段である。ここで、第1および第2のマイクロスイ
ッチMS1,MS2は、プロセスカートリッジ15に設けられた
駆動ギヤG14、現像器駆動ギヤG27a〜G27d、廃トナース
クリュー駆動ギヤG37と装置本体10に設けられたギヤG1
3、ギヤG26a〜G26d、ギヤG36とが噛合して画像形成が可
能となる第1の位置、および、第1の位置と比べさらに
転写器24から離間した位置すなわちプロセスカートリッ
ジ15の挿入方向と逆方向に第1の位置から退避した第2
の位置を検出し、その位置信号を制御部へ出力する。た
だし、第2の位置は、プロセスカートリッジ15の重心が
装置10外にならないようにするとよい。これは、プロセ
スカートリッジ15の重心が装置外にあると、ラックギヤ
RG1とピニオンギヤPG1の噛み合いが悪くなり、プロセス
カートリッジ15の取り出し、挿入が困難になるためであ
る。
これら第1および第2の位置を検出する位置検出セン
サは、マイクロスイッチだけに限られるものではなく、
光電スイッチ、磁気スイッチ等を用いた既存の各種セン
サを用いてもよい。また、第1および第2のマイクロス
イッチMS1、MS2はガイド部材37に設ける必要性はなく、
第1および第2の位置が検出できればよいので、装置本
体10に設けてもよい。
次に、プロセスカートリッジ15の移動を模式的に示す
第7図を用いてその移動過程を説明する。
まず、プロセスカートリッジ15を取り出す場合、第7
図(A)に示すようにプロセスカートリッジ15が、画像
形成可能な第1の位置あり、駆動ローラ18と転写器24と
は所望の距離を保ち(転写部材が転写ドラムの場合は適
当な圧着力を有し)、プロセスカートリッジ15に設けら
れた駆動ギヤG14、現像器駆動ギヤG27a〜G27d、廃トナ
ースクリュー駆動ギヤG37と装置本体10に設けられたそ
れぞれを駆動するためのギヤG13、ギヤG26a〜G26d、ギ
ヤG36とは噛合しており、画像像形成が最適に行うこと
が可能な状態である。また、ラックギヤRG1とピニオン
ギヤPG1とは噛合されている。
前述のジャム検出センサS1〜S4からの転写材の有無の
信号をジャム判断部においてジャムかどうかを判断し、
もしジャムであると判断するとジャム判断部は制御部に
ジャム信号を発する。すると、制御部は感光体ベルト駆
動部、現像器駆動部、定着駆動部などの画像形成に関す
る駆動部を停止させるとともに、プロセスカートリッジ
移動手段を制御する。すなわち、制御部は、プロセスカ
ートリッジ移動手段の駆動源であるモータM2および電磁
クラッチC22へ信号を発し、プロセスカートリッジ15を
第1の位置から第2の位置に移動さすためにピニオンギ
ヤPG1を回転させ、ガイド部材37に沿って第2の位置の
方向へプロセスカートリッジ15を移動させる(第7図
(B)参照)。
そして、第7図(C)に示すようにプロセスカートリ
ッジ15が移動すると、第2のマイクロスイッチMS2によ
りプロセスカートリッジ15が第2の位置にまで移動した
ことを検知して制御部にその信号を送る。制御部はその
信号を受けると、電磁クラッチC22を解除するとともに
モータM2の回転を止める。すなわち、プロセスカートリ
ッジ15は、ラックギヤRG1とピニオンギヤPG1が噛合した
状態で第2の位置で停止し、第1の位置から第2の位置
にまで退避する。なお、前面カバー14は、プロセスカー
トリッジ15の移動を阻害しないように構成されている
(後述する)。
逆に、プロセスカートリッジ15を装置本体10内に挿入
する場合、プロセスカートリッジ15の突出部36をプロセ
スカートリッジ収納室内のガイド部材37に沿わして挿入
し、ラックR1とピニオンギヤPG1を噛合し、プロセスカ
ートリッジ15が第2の位置にくるまで挿入する(第7図
(C))。
この状態からプロセスカートリッジ15を画像形成が可
能な第1の位置に移動させるために、第2の位置にある
プロセスカートリッジ15をさらに挿入するか、あるい
は、操作パネル11のセットボタンを押すことにより制御
部にセット信号を入力する。制御部は、このセット信号
が入力されると、モータM2の電磁クラッチC22に信号を
送り、プロセスカートリッジ15を第2の位置から第1の
位置に移動させるためにピニオンギヤPG1を回転(取り
出す場合の回転方向とは逆回転)させ、ガイド部材37に
沿って第1の位置の方向へプロセスカートリッジ15を移
動させる(第7図(B))。
さらに、プロセスカートリッジ15が移動すると、第7
図(A)に示すように第1のマイクロスイッチMS1によ
りプロセスカートリッジ15が第1の位置にまで移動した
ことを検知して制御部にその信号を送る。制御部はその
信号を受けると、電磁クラッチC22を開放するとともに
モータM2の回転を止める。すなわち、プロセスカートリ
ッジ15は、第1の位置で停止し、プロセスカートリッジ
15に設けられた駆動ギヤG14、現像器駆動ギヤG27a〜G27
d、廃トナースクリュー駆動ギヤG37と装置本体10に設け
られたギヤG13、ギヤG26a〜G26d、ギヤG36と噛合して、
画像形成が可能な状態となる。この時、プロセスカート
リッジ15内の各現像器23a〜23dのトナー補給口38a〜38d
に対し、対応するトナーホッパー35a〜35dの各トナー搬
送管353a〜353dが自動的に接続してトナーの補給が行わ
れる状態となる。
このプロセスカートリッジ15の移動に際し、前面カバ
ー14は閉じる方向にバネ付勢されているため、プロセス
カートリッジ15の移動を阻害しない。すなわち、プロセ
スカートリッジ15の移動により前面カバー14が押されて
開放するようになる。なお、バネ付勢された前面カバー
14をソレノイドにより掛止して、制御部からプロセスカ
ートリッジ15を移動させる信号が発するのと同時にソレ
ノイドに信号を発して掛止を止めてそのバネの復元力に
より前面カバーを開放するようにしてもよい。また、モ
ータとギヤによって解放するようにした場合は、プロセ
スカートリッジ15が第1の位置から第2の位置へ移動す
る時に前面カバー14が開放するだけではなく、第2の位
置から第1の位置へ移動する際には第1のマイクロスイ
ッチMS1によりプロセスカートリッジ15が第1の位置に
移動したことを検出すると前面カバー14を自動的に閉じ
るようにもできる。
次に、給紙カセット16の移動を模式的に示した第8図
を用いて説明する。
給紙カセット16にはその側面に移動のためのラックギ
ヤRG2と挿入方向前方には突起161が設けられ、内部には
転写材Pを積載する回動自在の底板162と摺動可能分離
爪163が設けられている。
一方、装置本体10のカセット収納室内には、給紙ロー
ラ27、給紙カセット16を移動させるためのピニオンギヤ
PG2、底板162を押し上げる押し上げレバー32、フォトカ
プラから成る光電スイッチMS3とマイクロスイッチMS4が
設けられている。
押し上げレバー32は装置本体10に設けられた押し上げ
機構321に軸支されており、また、その先端にはコロ322
が設けられている。押し上げ機構は、テコの原理を用い
たものあるいはモータを用いたものでもよい。
光電スイッチMS3およびマイクロスイッチMS4は、給紙
カセット16の位置を検出するための検出手段である。こ
こで、光電スイッチMS3およびマイクロスイッチMS4はそ
れぞれ、前記押し上げレバー32により給紙カセット16内
の転写材の最上面を分離爪163に押し当て給紙が可能と
なる第1の位置、および、給紙カセット16の挿入方向と
逆方向に第1の位置から退避した第2の位置を検出し、
その位置信号を制御部へ出力する。ただし、第2の位置
は、プロセスカートリッジ15の場合と同様に給紙カセッ
ト16の重心が装置10外にならないようにするとよい。ま
た、これら第1および第2の位置を検出する位置検出セ
ンサ、本実施例に限られるものではなく、マイクロスイ
ッチ、光電スイッチ、磁気スイッチ等を用いた既存の各
種センサを用いてもよい。
まず、給紙カセット16を取り出す場合、第8図(A)
に示すように給紙カセット16が第1の位置あり、給紙ロ
ラー27により転写材の給紙が最適に行うことが可能な状
態である。また、ラックギヤRG2とピニオンギヤPG2とは
噛合されている。
前述のプロセスカートリッジ15の移動と同様にジャム
が検知されると、制御部はカセット移動手段の駆動部で
あるモータM2および電磁クラッチC23へ信号を発し、給
紙カセット16を第1の位置から第2の位置に移動さすた
めにピニオンギヤPG2を回転させる。このとき、押し上
げレバー32は給紙カセット16の移動を阻害しないように
給紙カセット16の移動経路の下方に退避する(第8図
(B)参照)。
そして、第8図(C)に示すように給紙カセット16が
移動すると、マイクロスイッチMS4により給紙カセット1
6が第2の位置にまで移動したことを検知して制御部に
その信号を送る。制御部はその信号を受けると、電磁ク
ラッチC23を解除するとともにモータM2の回転を止め
る。すなわち、給紙カセット16は、ラックギヤRG2とピ
ニオンギヤPG2が噛合した状態で第2の位置で停止し、
第1の位置から第2の位置にまで退避する。
逆に、給紙カセット16を装置本体10内に挿入する場
合、給紙カセット16をカセット収納室内に沿わして、あ
るいは、ガイド部材(図示せず)に沿わして挿入し、ラ
ックギヤRG2とピニオンギヤPG2を噛合し、給紙カセット
16が第2の位置にくるまで挿入する(第8図(C))。
この状態から給紙カセット16を給紙が可能な第1の位
置に移動させるために、第2の位置にある給紙カセット
16をさらに挿入するか、あるいは、操作パネル11のセッ
トボタンを押すことにより制御部にセット信号を入力す
る。制御部は、このセット信号が入力されると、モータ
M2と電磁クラッチC23に信号を送り、給紙カセット16を
第2の位置から第1の位置に移動させるためにピニオン
ギヤPG2を回転(取り出す場合の回転方向とは逆回転)
させ、ガイド部材37に沿って第1の位置の方向へ給紙カ
セット16を移動させる(第8図(B))。
さらに、給紙カセット16が移動すると、第8図(A)
に示すように光電スイッチMS3が突起161により、給紙カ
セット16が第1の位置にまで移動したことを検知して制
御部にその信号を送る。制御部はその信号を受けると、
電磁クラッチC23を解放するとともにモータM2の回転を
止める。すなわち、給紙カセット16は、第1の位置で停
止し、押し上げ機構321により、押し上げレバー32を時
計方向に回動させてコロ322をもって給紙カセット16内
部の底板162を上方に押し上げ、底板162に積載されてい
る転写材の最上面を分離爪163に押し当て、半月ローラ
である給紙ローラ27によって給紙が可能な状態となる。
次に、上部カバー開放手段を第9図を用いて説明す
る。上部カバー12は、上部カバー軸39により軸支されて
いる。また、上部カバー軸39の周りに巻かれている巻き
バネ40と、一方が装置本体10に他方が上部カバーに取り
付けられたピン41とによって上部カバー12は開放するよ
うに、すなわち同図において反時計方向にバネ付勢され
ている。また、ソレノイド42は、上部カバー12が閉じて
いるときその上部カバー12を掛止することができるよう
に配設されている。
上述の構成を有する上部カバー開放手段により、画像
形成プロセス中の上部カバー12は、閉じた状態にあり、
また上部カバー12は排紙ローラ31により排出される転写
済みの転写材の排出皿を兼用している(第9図
(A))。そして、ジャム処理時などの場合、装置本体
10の前面に設けられた操作パネル11の取り出しボタンが
押され、かつ、画像形成プロセス信号が出されていなけ
れば、制御部は前述のようにプロセスカートリッジ移動
手段にプロセスカートリッジ15を移動させるように移動
信号を発するとともに、上部カバー開放手段であるソレ
ノイド42に開放信号を発する。開放信号を受けたソレノ
イド42は、そのプランジャ軸を後退し、上部カバー12の
ロックを解除する。すると、バネ付勢されていた上部カ
バー12はその付勢力により少し開放される。次いで、手
操作により上部カバー12を更に上方に揺動させ全開状態
にする(第9図(B))。このようにして開放された上
部カバー12の開放口からジャムの原因となった転写材を
簡単に見付け出し、そして容易に取り除くことができ
る。
なお、上部カバー開放手段は、本実施例だけに限られ
るものではなく、上部カバー軸39と反対側に掛止するこ
とのできる部材を設けてもよい。
また、上部カバー軸39にギヤと該ギヤと噛合するモー
タを設け、制御部からの開放信号が出力されると該モー
タが回転して上部カバー12を開放するようにしてもよ
い。この場合、制御部にセット信号が入力されると該モ
ータが逆方向に回転して上部カバー12を閉じるようにす
ることもできる。
第10図は、本発明を適用した上部カバー12の開閉機構
の他の実施例を示すもので、第10図(A)は部分平面
図、第10図(B)はそのA−A断面図である。
前記上部カバー12の一端を軸支して一体をなす上部カ
バー軸39の一方の軸端には、ギヤG41が形成されてい
る。39Aは該上部カバー軸39の両軸端に突出したヒンジ
軸であり、装置本体10の軸受部に嵌合し、上部カバー12
を開閉自在にする。該ギヤG41は中間ギヤG42を介して上
部カバー開放用のDCモータM3の駆動軸に固定したギヤG4
3に歯合している。前記G41は歯部の一部が切り欠かれた
セクターギヤである。又、前記中間ギヤG42には、ワン
ウェークラッチKが内蔵されている。
モータM3に通電されると、駆動力はギヤG43,G42,G41
を経て伝達され、上部カバー軸39を回転させ、これと一
体をなす上部カバー12を反時計方向に揺動させる。中間
ギヤG42が所定角度回転すると、セクターギヤ41の欠歯
部に対接し、モータM3の駆動回転にもかかわらず、セク
ターギヤG41は停止し、上部カバー12の先端部は、装置
本体10の上部開口から少し開いた状態で停止する。その
後、上部カバー12の先端部を把持して手動操作によって
大きく開口させる。このときモータM3の駆動は停止して
いて、該モータM3の駆動ギヤG43に歯合する中間ギヤG42
は、セクターギヤG41の欠歯部に対接しているから、容
易に上部カバー12を開蓋することができる。
なお、前記上部カバー12の先端部下方の装置本体10の
開口部には、マイクロスイッチMS5等のロックセンサが
固設されていて、前記上部カバー12の下部突起に係合し
てその閉蓋を検知する。
前記モータM3は、回路切り換え手段により、非画像形
成時に駆動制御される上蓋開閉用の専用駆動源である
が、前記モータM1またはM2からクラッチ切り換えして動
力伝達し、非画像形成時に上蓋12を開閉駆動するように
してもよい。
また、上記モータM3の駆動は、非画像形成時に、前記
プロセスカートリッジ15や前面カバー14や、給紙カセッ
ト16の駆動と、同時でもよいが、タイミングをずらせ
て、一時的電力負荷の低減を計るようにしてもよい。特
に、プロセスカートリッジ15と給紙カセット16の移動の
ための電力負荷は大きいから、両者のタイミングをずら
せることは有効である。
以上、説明したプロセスカートリッジ15およびカセッ
ト16の移動制御と上部カバー12の開閉制御は、第10図に
示すようになる。すなわち、ジャム検出センサS1〜S4
らの転写材Pの有無の信号をジャム判断部においてジャ
ムかどうかを判断し、もしジャムであると判断するとジ
ャム判断部は制御部にジャム信号を発する。すると、制
御部は感光体ベルト駆動部、現像器駆動部、定着駆動部
などの画像形成に関する駆動部を停止させるとともに、
プロセスカートリッジ移動手段取とカセット移動手段に
移動信号を、さらに、上部カバー解放手段に開放信号を
発する。プロセスカートリッジ移動手段部は、プロセス
カートリッジ15を第1の位置から第2の位置に移動さす
ためにプロセスカートリッジ移動駆動系を制御し、プロ
セスカートリッジ15が第2の位置に移動したことを検知
する位置検出信号が得られるとプロセスカートリッジ移
動駆動系を停止させる。
また、カセット移動手段も同様に、給紙カセット16を
第1の位置から第2の位置に移動させる。一方、上部カ
バー開放手段は上部カバー12を開放する。換言すれば、
ジャムが発生した際、オペレータは何もしなくても第11
図に示すようにプロセスカートリッジ15および給紙カセ
ット16が第2の位置に退避するとともに上部カバー12が
開放するため、装置本体10の上方よりジャムの原因とな
った転写材Pを容易に確認でき取り除くことができる。
さらに、ジャム処理後、簡単な操作をするだけでプロセ
スカートリッジ15および給紙カセット16が自動的に挿入
されるので、オペレータの煩わしさが大幅に軽減される
ばかりでなく、最適な位置にプロセスカートリッジ15お
よび給紙カセット16をセットできる。
上述の制御部は、ジャム発生時以外に、紙無しセンサ
S0によってカセット16内の転写材Pが無くなったことを
検出した時に給紙カセット16だけを移動させることがで
きる。さらに、プロセスカートリッジ15の交換時や転写
材Pの補給時などの時には、操作パネル11に設けられた
取り出しボタンを押すことにより、制御部に取り出し信
号が入力され、この時操作部のプリントボタンからのプ
リント信号および感光体ベルト駆動部、定着・排紙部、
給紙部からそれぞれが駆動しているという感光体ベルト
駆動信号、定着・排紙駆動信号、給紙駆動信号が出てい
ない状態であればプロセスカートリッジ15および/また
はカセット16が第1の位置から第2の位置に移動させる
こともできる。。
また、本実施例では、画像形成プロセスとして、感光
体ベルト上にカラートナー像を形成した後1回で転写材
に転写する作像法について述べたが、転写ドラム上の転
写材上上に重ねてトナー像を転写するカラー作像法であ
ってもよい。また、モノクロプロセスを利用した通常の
モノクロプリンタにも適用可能である。また、現像方法
として非接触現像法の場合にについて述べたが、本発明
はこの非接触現像に限られるものではなく、接触現像に
も適用できる。さらに、本実施例で示した駆動系は、ほ
んの一例にしか過ぎず、これらギヤ、クラッチ、ベルト
等の組み合わせに限られるものでもないことはいうまで
もない。
第11図には、本発明を適用した他の実施例として転写
ドラム形式の画像形成装置を示している。プロセスカー
トリッジ15部分については、先の実施例を大略同じだ
が、トナーホッパー35aをプロセスカートリッジ15内に
ユニット化したものである。転写ドラム形式の画像形成
装置は、感光体ベルト17の転写部分に転写ドラム50を当
接するようにしたもので、その転写ドラム50は感光体ベ
ルト17と同期を保って反時計方向に回転する。転写ドラ
ム50の外周には転写材を巻き付けた状態として、巻き付
けた転写材上に感光体ベルト17上に形成した各色毎のト
ナー像を転写し、転写材上で各色のトナー像を重ね合わ
せた後、転写ドラム50より分離し、定着後装置本体10の
上部に排出したものである。
転写ドラム50の周縁部には、転写材を静電的に吸着す
るよう設けられた帯電器501、転写材を転写ドラム50に
機械的に巻き付けるための巻き付け部材502が設けられ
ていて、巻き付け部材502は先端部にローラを有してい
て、最初に転写材が転写ドラム50に巻き付く時のみ当接
する。また、転写ドラム50の周面には、グリッパ503が
設けられていて、同期して搬送された転写材の先端部を
保持するよう作用する。転写器504は、感光体ベルト17
上のトナー像を転写材上に静電的に転写する。分離除電
極505と分離爪506は転写後の転写材を転写ドラム50より
分離させる。また、接離可能なクリーナ507は、転写材
分離後の転写ドラム50上に残留した付着トナーを除去す
るものである。
給紙カセット16から給紙された転写材Pは、同期を保
ちながら帯電器501によって帯電した転写ドラム 50へと進入し、巻き付け部材502で巻き付き、転写材先
端がグリッパ503で保持されて、転写部と回転し、転写
部において転写器504によって感光体ベルト17上に形成
されたイエロートナー像を転写材上に転写する。最初の
転写を終えた転写ドラム50は回転を継続しクリーナ507
によりクリーニングされて次のトナー像を転写する。す
なわち、2回転目にはマゼンタトナー像を、3回転目に
はシアントナー像を、4回転目にはブラックトナー像を
順次重ね合わせるようにして転写する。4色のトナー像
の転写が終えたところで、転写材は分離除電極505で除
電がなされ、分離爪506で転写材先端の保持を解除した
うえ分離して定着ローラ30へと搬送される。
この実施例の画像形成装置では、転写ドラム50は装置
本体10側にあって、移動可能なプロセスカートリッジ15
には含まれない構造となっている。従って、プロセスカ
ートリッジ15の移動については前記実施例と同様に行わ
れる。
なお、前記画像形成装置本体10の上部に、画像読取り
装置(スキャナ)を載置し、その底部を前記上部カバー
12の代わりに画像形成装置の上部開口を覆う構成とな
し、該画像読取り装置を装置本体10の枢止軸を中心に揺
動自在にして、前記開口を開閉する構造にしてもよい。
また、像担持体として感光体ドを用いたプロセスカー
トリッジを構成し、該プロセスカートリッジを移動可能
にしてもよい。
これら各種プロセスカートリッジは図示の傾斜配置に
限定されるものではなく、水平配置として移動可能な構
造にしてもよい。
また、本発明の画像形成装置は、多色のプロセスカー
トリッジを装着するカラープリンタ等に限定されるもの
ではなく、勿論モノクロのプリンタ等にも適用可能であ
る。
〔発明の効果〕
以上詳述したように、本発明は自動的にプロセスカー
トリッジが画像形成可能な位置から退避する画像形成装
置を提供するものである。
その結果本発明の画像形成装置は、オペレータは迷う
ことなく楽に、かつ、大きな力を必要とせずにジャム処
理ができる。また、ジャム処理に際してはプロセスカー
トリッジを第2の位置まで退避させるので、作業空間が
大きく確保できジャム処理の作業性を大幅に向上するこ
とができるとともに、ジャム紙を取り出すときに像担持
体を傷付けるおそれがなくなるだけではなく、像担持体
に直接オペレータの手が触れることがなくなる。
さらに、本発明の画像形成装置の駆動系は、画像形成
時には、画像形成プロセスを行う駆動源を有し、ジャム
発生等の異常発生時には、上記画像形成プロセスを停止
して、クラッチ切り換えまたは回路切り換えして、プロ
セスカートリッジの退避の動作を駆動させるように構成
したものであるから、駆動源の負荷を最小限にして、消
費電力の低減や電源装置の小型化が可能となった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の画像形成装置を適用したカラープリン
タの主要断面を左側面から示す側断面図、 第2図は上記画像形成装置の斜視図、 第3図は本発明の画像形成装置の駆動系を左側面から示
した図、 第4図はプロセスカートリッジ移動およびカセット移動
の駆動系を上方から示す図、 第5図はプロセスカートリッジ移動の駆動系の要部を示
す図、 第6図は給紙カセット移動の駆動系の要部を示す図、 第7図はプロセスカートリッジの移動過程を示す模式
図、 第8図は給紙カセットの移動過程を示す模式図、 第9図は上部カバーの開放機構と開放状態を示す側断面
図、 第10図は上部カバーの他の開放機構を示す部分平面図と
側断面図、 第11図は制御系を示すブロック図、 第12図は上部カバーと側面カバーとを開放した状態の画
像形成装置の側断面図、 第13図は本発明を適用した転写ドラム形式の画像形成装
置の側断面図である。 10……装置本体、11……操作パネル 12……上部カバー(上蓋部材) 13……トナー供給カバー 14……前面カバー 15……プロセスカートリッジ 16……給紙カセット、17……感光体ベルト 18……駆動ローラ、21……帯電器 22……レーザー書き込み系ユニット 23……現像器、24……転写器 25……クリーニング手段 26……トナー回収ボックス 27……給紙ローラ、28……タイミングローラ 29……搬送手段、30……定着ローラ 30A……定着クリーナ、31……排紙ローラ 35(a)〜(b)……トナーホッパー 36……突出部材、37……ガイド部材 39……上部カバー軸、40……巻きバネ 42……ソレノイド(駆動源) 50……転写ドラム 60……画像読取り装置(スキャナ) 70……プロセスカートリッジ C22,C23……電磁クラッチ(切換え手段) C21,C24,C25,C26……バネクラッチ M1,M2,M3……モータ(駆動源) S0,S1,S2,S3,S4……センサ PG1,PG2……ピニオンギヤ RG1,RG2……ラックギヤ P……転写材(転写紙)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福地 真和 東京都八王子市石川町2970番地 コニカ 株式会社内 審査官 鈴木 秀幹 (56)参考文献 特開 平1−191865(JP,A) 特開 昭60−166962(JP,A) 特開 昭57−20773(JP,A) 特開 平2−188321(JP,A) 特開 平2−64566(JP,A) 特開 昭57−202549(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/00 510 - 550 G03G 21/16 - 21/18 G03G 21/00 370 - 540 G03G 15/01

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】像担持体、該像担持体上に潜像を形成する
    ため像露光手段、該潜像を現像する現像手段、現像され
    たトナー像を転写材上に転写する転写手段とを有する画
    像形成装置において、 少なくとも前記像担持体を有するプロセスカートリッジ
    を前記画像形成装置本体に対し着脱自在に設けるととも
    に、 非画像形成時に該プロセスカートリッジを画像形成が可
    能な第1の位置から前記画像形成装置本体から着脱とジ
    ャム処理が可能となる第2の位置へ移動させるプロセス
    カートリッジ移動手段と、 該プロセスカートリッジ移動手段に移動信号を出力する
    制御手段とを有しており、 前記第1の位置から第2の位置までのプロセスカートリ
    ッジの移動方向は、転写部における転写材の搬送方向に
    対して略鉛直方向、かつ、該プロセスカートリッジの着
    脱方向に対して同一方向であり、 前記第2の位置において、前記プロセスカートリッジの
    重心が装置外にならないようにしたこを特徴とする画像
    形成装置。
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