JP3057150B2 - 可変ゲージ台車 - Google Patents

可変ゲージ台車

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JP3057150B2
JP3057150B2 JP8026497A JP2649796A JP3057150B2 JP 3057150 B2 JP3057150 B2 JP 3057150B2 JP 8026497 A JP8026497 A JP 8026497A JP 2649796 A JP2649796 A JP 2649796A JP 3057150 B2 JP3057150 B2 JP 3057150B2
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直 杉本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一対のレールの
間隔であるゲージ(軌間ともいう)の異なるレールを走
行する車両において、その車体を支持する台車のゲージ
(左右の車輪間隔)をレールの間隔に合わせて変更可能
な可変ゲージ台車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の可変ゲージ台車について、本出
願人は平成4年10月21日に特許出願(出願番号:特
願平4−308151号)している。その出願にかかる
可変ゲージ台車51は、図12に示すように、左右一対
の平面視T形をした台車枠52・52を対向的に備え、
各台車枠52・52は、側はり53の中間寄りの位置に
横はり54を固設して、横はり54の先端部を他方の側
はり53に対して交差させて相対移動自在にしている。
側はり53と横はり54の相対移動に対して常に適切な
状態を保つようにするために側はり53上に横はり54
を挟むようにして一対のガイド部材55・55を設けて
いる。
【0003】また、側はり53の、横はり54が交差す
る位置に、支持部53aを内方に向けて一体に延設して
いる。この支持部53aと側はり53の本体上に、所定
の間隔をあけて位置決め穴56・57を穿設し、これら
の位置決め穴56・57に選択的に嵌入する突起58
を、横はり54の先端部下面に突設している。つまり、
本実施例では、位置決め穴56・57および突起58が
側はり53と横はり54の係合手段を構成することにな
る。
【0004】各横はり54の先端部には、側はり53と
横はり54の位置決め係合を解除する手段としての補助
輪61を、J形をしたアーム部材62を介して転動自在
に設けている。そして、この補助輪61は、ゲージ変更
時に走行路46上を転動することにより、台車枠52の
横はり54の先端部を持ち上げ、位置決め穴56または
57と突起58との係合関係を解除させる。
【0005】そして、狭軌と広軌間のゲージの変更は、
次のようにして行われる。
【0006】図12において、例えば狭軌側から広軌側
に変換する場合を説明すると、 ゲージ変換台車51が狭軌の軌道41・41上を走
行している。
【0007】 補助輪61が補助輪走行路46上を走
行することにより、補助輪61が持ち上げられ、これに
より台車枠52の横はり54の先端側が持ち上げられ、
横はり54の下面の突起58が側はり53の上面側の位
置決め穴57から抜け出し、左右の車輪59・59およ
び台車枠52・52が軌道の幅方向に相対移動可能な状
態になる。
【0008】 車輪59・59は狭軌の軌道41・4
1上から中継軌道42・42上へ移行し、間隔の漸次拡
がる中継軌道42・42上を走行しながら、ガイドレー
ルにより車輪の内側が押されて車輪59・59の間隔が
徐々に拡げられていく。車輪59・59の間隔の拡がり
に応じてこれを結合支持している台車枠52・52の間
隔も拡がる。なお、固定の車輪59は車軸60に固定さ
れているため、可動の車輪59は車軸60との間でスラ
イドし相対的に外側に移動する。
【0009】 車輪59・59が広軌の軌道43・4
3上に移行し、車輪59・59の間隔および台車枠52
・52の間隔も軌道43・43の間隔に対応している。
【0010】 走行路56が終了し、補助輪61が元
の状態まで降下することによって、横はり54の先端側
が下がって台車枠52の横はり54の下面の突起58が
側はり53の内側の位置決め穴56に係合して位置決め
され、左右の台車枠52・52の相対移動が阻止、鎖錠
される。同時に、車軸60に対してスライド可能な車輪
59も定位置に固定され、車輪59・59の間隔が新し
い軌道ゲージに対応して一定に保たれる。
【0011】このような過程を経て台車51の車輪59
・59の間隔が狭軌側から広軌側に変更されるが、広軌
側から狭軌側に台車が移行するときのゲージの変更も同
様の過程で行われる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術では、次のような問題点がある。
【0013】すなわち、ゲージ変換作業の際に、補助輪
61およびアーム62で車体荷重を支持することになる
が、横はり54の先端部寄りから延設されたJ形のアー
ム62の先端部に、補助輪61を配置しているため、ア
ーム62が片持ち支持となり、補助輪61およびアーム
62を介して横はり53に大きなモーメントが作用する
から、実施する際にはアーム62および横はり53のア
ーム取付部周辺の強度をかなり大きくする必要がある。
このため、アーム62および横はり53の先端側を大形
にしなければならず、台車全体の重量がかなり増大す
る。また、同様の理由によって、車輪の輪軸の端部を支
持している側はり53の中央部付近およびその下方のか
なりの部分が、アーム62と補助輪61で占有されるた
め、電磁吸着ブレーキなどのブレーキ装置を取り付ける
ためのスペースがなく、その取付が困難になる。
【0014】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、補助輪やその支持部材の小型軽量化が可能で、電磁
吸着ブレーキなどのブレーキ装置の取付スペースが十分
に確保でき、車輪のゲージ変換を確実かつ安定して実現
できる可変ゲージ台車を提供することを目的としてい
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために本発明の可変ゲージ台車は、A)一方の横はりの先
端部分が他方の側はりに互いに乗りあう左右一対の略T
形の台車枠と、前記横はりの先端部寄りに設けられ、軌
道の外側に設置される補助輪走行路を走行する補助輪を
備え、該補助輪が前記補助輪走行路を走行することによ
り前記横はりの先端側を持ち上げて前記側はりとの係合
を解除させる係合手段と、前記横はりのガイド機構と、
軌道を走行する左右の車輪のうちの、車軸に固定した一
方の固定車輪と前記車軸に対し軸方向に移動可能な他方
の移動車輪とを備えた可変ゲージ台車において、B)前記
側はりに、アームの基端を前記軌道に直交する方向の第
1の軸を中心に上下方向に回動自在に枢着し、そのアー
ムの先端部の第2の軸に前記補助輪を転動自在に支持
し、C)前記アームの第2の軸近傍の第3の軸に、垂直リ
ンクの下端部を回動自在に取り付けるとともに、その垂
直リンクの上端にローラなどの回転部材を、前記横はり
の下面に沿って回転可能に装着し、D)前記垂直リンクの
上端部を前記側はりに固定したリンクガイドによって、
垂直方向に移動自在にかつ前記回転部材が前記横はりの
下面からわずかに離間するように支持している。なお、
前記リンクガイドは前記側はりに設けられ、前記垂直リ
ンクをその軸方向にスライド自在に支持する。
【0016】請求項2記載のように、前記係合手段とし
て、E)前記横はりの先端部分の下面に間隔をあけて2つ
の下向きに拡大する凹状部を設け、それらの凹状部と対
応する上向き凸状部を側はりの上面に設けることができ
る。
【0017】請求項3記載のように、前記横はりのガイ
ド機構として、F)前記側はりに、その上方に突出するロ
ーラを回動自在に装着し、このローラのガイド溝を前記
軌道の幅方向に備えたガイド部材を、前記横はりの先端
側に設けることが好ましい。
【0018】請求項4記載のように、前記係合手段とし
て、G)前記横はりの先端部の垂直な面にロック穴を形成
するとともに、このロック穴に嵌入可能なロッドを進退
自在に備えたロックシリンダを、前記側はりに取り付け
ることが、より好ましい。
【0019】請求項5記載のように、H)前記アーム先端
部の補助輪支持部と前記補助輪との間に、高さ調整用の
複数枚のシムを着脱自在に介装することができる。
【0020】上記の構成を有する本発明の可変ゲージ台
車によると、次のようにしてゲージ変換用軌道設備に対
応し、台車の車輪間隔が軌道の間隔の変化に応じて変更
される。すなわち、ゲージ変換開始位置で補助輪が軌道
外側の補助輪走行路上に接地したのち、その走行路に沿
って徐々に上方へ持ち上げられる。これにより、側はり
の支点を中心にしてアームの先端側(補助輪の支持部)
が上方へ回転するとともに、リンクガイドによって移動
自在に支持されている垂直リンクが補助輪のほぼ真上で
上方へスライドし、横はりの先端側が側はり上から持ち
上げられる。この結果、側はりと横はりの係合が解除さ
れ、左右の横はりが他方の側はり対して相対的に移動可
能な状態になる。この状態で、台車の車輪が軌道に沿っ
て転動することにより、左右の車輪の間隔が軌道の間隔
に応じて変化すると同時に、横はりが垂直リンク上端の
回動部材で支持されながらその回動部材を介して軌道の
幅方向にスムーズに移動し、対向する側はりが平行関係
を保って相対的に接近あるいは離間する。そして、広軌
軌道あるいは狭軌軌道の間隔まで広がるか狭まるかする
と、側はりに対し横はりが係合手段を介して係合し、台
車のゲージ変換作業が終了する。また、横はりを持ち上
げる垂直リンクが補助輪のほぼ真上で補助輪とともに昇
降するため、従来のJ形アームを用いた補助輪の支持構
造と違って、垂直リンクや横はりにはモーメント(持ち
上げられる補助輪に起因するもの)がほとんど作用しな
い。このため、垂直リンクの太さを小さくして小型化が
図れるとともに、横はりの補強も必要でなくなり、装置
全体の小型軽量化が図られて、電磁吸着ブレーキ装置の
取付スペースが十分に確保される。
【0021】請求項2記載の可変ゲージ台車では、車輪
のゲージが変更される際に、補助輪を介して台車枠の横
はりの先端部側が他方の側はりに対し持ち上げられたと
き、および側はりに対し横はりの先端部側が降下したと
きに、両者を左右方向で位置決めしている係合手段によ
る係合とその解除がスムーズにかつ確実に行われる。
【0022】請求項3記載の可変ゲージ台車では、ゲー
ジ変換の際に側はりに対する横はりの軌道幅方向の移動
が、ガイド部材のガイド溝内に沿って回転しながら相対
的に移動するローラを介して、側はりの直交方向に横は
りの移動が規制されながら確実に行われるとともに、横
はり側のガイド溝と側はり側のローラによっても側はり
の間隔が広軌と狭軌とに位置決めされる。
【0023】請求項4記載の可変ゲージ台車では、ゲー
ジの変換時以外は、横はりのロック穴に側はりのロック
シリンダのロッドを嵌入することにより、側はりに対す
る横はりの持ち上がりを阻止することができる。
【0024】請求項5記載の可変ゲージ台車では、台車
走行用の車輪および補助輪の摩耗に応じて介装されてい
るシムを増減(車輪の摩耗時には減)することにより、
補助輪を介した横はりの持ち上げ量を一定に保つことが
できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の可変ゲージ台車の
実施の形態(以下、実施例ともいう)について図面を参
照して説明する。
【0026】本実施例にかかる可変ゲージ台車に関し、
とくにその特徴部分である補助輪の支持構造について詳
しく説明する。
【0027】図1〜図4は可変ゲージ台車の実施例を示
すもので、図1は側はりと横はりの係合手段(補助輪支
持装置)の概要を示す斜視図、図2は可変ゲージ台車の
側面図、図3は可変ゲージ台車の正面図、図4は可変ゲ
ージ台車の平面図である。
【0028】図2〜図4に示すように、本実施例にかか
る可変ゲージ台車1は、左右一対のT形をした台車枠2
・2を対向的に備えている。各台車枠2・2は、側はり
3の長さ方向の中央部に横はり4を直角方向に固設し、
横はり4の先端部を他方の側はり3の上面に対して交差
させて相対移動自在に構成している。側はり3と横はり
4の相対移動に対して常に適切な状態を保つようにする
ために、側はり3上にローラ9を回動自在に突設し、こ
のローラ9が緩挿され案内されるガイド溝10aを有す
るガイド部材10を、横はり4の先端に固設している。
【0029】また、横はり4の先端部下面に、所定の間
隔をあけて位置決め用の下向きに拡径した凹状部6・7
(図1)を形設し、これらの凹状部6・7(図1)に選
択的に嵌入可能な凸状部8(図1)を、側はり3の上面
に突設している。
【0030】各側はり3の下面の中央部付近に、一対の
ブラケット11を介してアーム12の基端部を支軸13
により上下方向に回転自在に軸支し、側はり3と横はり
4の係合状態を解除する手段としての補助輪14を、ア
ーム12の先端部に転動自在に設けている。そして、図
1に示すようにアーム12の先端下部から支持部材15
を側方へ張出し、この支持部材15上に支軸13と平行
な軸16により垂直リンク17の下端部を枢支連結して
いる。垂直リンク17の上端には、ローラ18を回転支
持具19により横はり4の長手方向に回動自在に軸支
し、側はり3の垂直面に固定したリンクガイド20によ
り、垂直リンク17を上下方向に摺動自在にかつローラ
18が横はり4の下面からわずかに離間するように吊持
している。なお、アーム12の先端部において、補助輪
14とその支持部の間には、車輪24が摩耗するため高
さ調整用の積層した多数のシム21を取り外し可能に装
填している。補助輪14は、後述するゲージ変更時に走
行路46(図11)上を転動することにより、台車枠2
の横はり4の先端部を持ち上げ、位置決め用凹状部6ま
たは7と凸状部8(図1)の係合関係を解除させる。
【0031】さらに、一対のT字形をした台車枠2・2
の横はり4・4同士を、左右一対のリンク部材29で平
行リンク機構状に枢支・接続している。これは、ゲージ
変更の際に前後の横はり4を他方の側はり3に対し移動
させるときに、後述の空気バネ22の間隔を一定に保つ
ためで、狭軌軌道41(図11)上、広軌軌道43(図
11)上、あるいは中継軌道42(図11)上のいずれ
の場合であっても支持点の位置が変化しないように前記
リンク部材(図示せず)の上面中央で空気バネ等の弾性
体22が取り付けられ車体の荷重を支持している。台車
1の中央部の牽引装置23は、台車1の進行方向前後の
牽引力を車体に伝えるものであり、車体の荷重は直接作
用していない。
【0032】各車輪24・24に装備されているブレー
キ装置26は、ゲージ変更時に車輪24とともに移動す
るように横はり4と側はり3の支持部(図示せず)に取
り付けられている。
【0033】本実施例の可変ゲージ台車は駆動台車であ
り、前後の横はり4に駆動モータ27をブラケットで取
り付けている。また駆動モータ27と並べて歯車装置2
8を横はり4のブラケット28aにゴムブッシュ(図示
せず)で取り付けている。歯車装置28はギアケース内
に、相互に噛合する駆動ギアと従動ギアとを備え、駆動
ギアは駆動モータ27の駆動軸に撓み継手(図示せず)
を介して接続され、従動ギアは車軸25に一体的に取り
付けられている。
【0034】図示は省略するが、各側はり3の両端部下
には、コイルバネ等の部材を介して固定の車輪24側の
軸箱25aを車軸25の端部を回転自在に支持し、可動
の車輪24側の軸箱25bは、車輪24を回転自在に支
持するとともに、車輪24と共にスライドする軸箱25
a・25bが装着されている。また、各軸箱25a・2
5bは、側はり3の下面途中から前後方向に延設された
支持具(図示せず)の先端部でも支持されており、各支
持具は、基端部が側はり3の下面に固設されたブラケッ
ト(図示せず)に、上下方向に揺動自在に枢支されてい
る。
【0035】次に、図5〜図10は本発明にかかる可変
ゲージ台車1の主要部の詳細を示すものである。図5〜
図7に示すように、横はり4の先端部下面には、長手方
向に所定の間隔(広軌と狭軌とのバックゲージ間隔)を
あけて、下向きに開口して漸次拡径した前記凹状部6・
7を形設している。一方、側はり3の上面に、凹状部6
・7に対応した前記凸状部8を形設し、この凸状部8を
凹状部6・7のいずれかに選択的に嵌入させることによ
り、横はり4に対し側はり3を広軌軌道位置あるいは狭
軌軌道位置で係合するようになっている。
【0036】側はり3の上面には、図10のように太鼓
形の前記ローラ9を上方へ突出させて軸受9aにより回
動自在に支承している。一方、横はり4の先端に、ロー
ラ9を案内する前記ガイド溝10aを長手方向に設けた
板状のガイド部材10を連結している。ガイド溝10a
の両側には、図7のようにローラ9の中腹に対応する円
形開口10bを形成し、横はり4に対する側はり3の位
置決め箇所で、横はり4とともにガイド部材10が下降
することにより位置決めされ、ゲージ変換時に横はり4
とともにガイド部材10が上昇した状態で、ガイド溝1
0aの直線溝部に沿ってローラ9が回転しながら移動可
能に構成している。そして、この構成により、側はり3
が横はり4の長手方向に沿って確実に移動する。
【0037】また、側はり3の外側面上部に、図5・図
7・図10のようにロックシリンダ35を取り付けると
ともに、進退するロッド35aの先端部が嵌入可能なロ
ック穴36を横はり4の垂直面に設けている。そして、
ゲージ変換時以外は、ロッド35aをロック穴36に嵌
入させておくことにより、側はり3に対する横はり4の
浮き上がりを防止して、側はり3と横はり4の係合状態
を確実に保持させている。
【0038】図5・図8に示すように、補助輪14の支
軸14aの両側支持部14bと、アーム12の先端部の
支持面12aとの間に、複数枚のシム21をそれぞれ取
り外し可能に介装している。すなわち、各シム21の両
端部にボルト38と係合可能な切欠きを設け、それらの
切欠き内にボルト38を貫通させてアーム12の先端部
と補助輪14の両側支持部14bとをボルト38で連結
している。したがって例えば車輪24(図6参照)が摩
耗したときには、ボルト38を抜き取ったのちその摩耗
量に応じてシム21を抜き取ることにより、車輪24の
走行面と補助輪14の走行面との高さの差を一定に調整
することができ、これにより、補助輪14を介して行わ
れる側はり3と横はり4の係合状態の解除作業を、一層
確実にする。
【0039】さらに、垂直リンク17を上下動可能に支
持するリンクガイド20は、図9に示すように、ガイド
孔20bを備えた2つのガイド部材20aで垂直リンク
17を挟持する構造からなり、側はり3の外側面に固定
される。このリンクガイド20は、常態(ゲージ変換時
以外)において、垂直リンク17の上端のローラ18を
横はり4の下面のわずか下方に位置させるとともに、補
助輪14を所定高さに吊持する。
【0040】図11は上記可変ゲージ台車1に対応する
地上設備の実施例を示す右側側面図および同平面図であ
る。
【0041】図11に示すように、地上設備40は、狭
軌軌道のレール41・41と、広軌軌道のレール43・
43と、ゲージの異なるレール41、43同士を接続す
る中継軌道のレール42・42と、中継軌道のレール4
2・42の全長にわたり車輪24・24のバックゲージ
側を押圧する内側のガイドレール44と、中継軌道のレ
ール42・42の全長にわたり、車輪24・24の外側
を押圧する外側のガイドレール45と、補助輪14を走
行させるための左右一対の走行路46・46とを備えて
いる。
【0042】一対の内側のガイドレール44・44は各
レール41、42、43から内側方に地点によって決ま
る所定の寸法だけ離間させ連続して敷設してある。これ
らの内側のガイドレール44の押圧作用をする頂部は、
レール41、42、43の頭頂面よりやや高くしてあ
る。また、一対の外側のガイドレール45は、各レール
41、42、43から外側方に同じく地点によって決ま
る所定の寸法だけ離間させ連続して敷設してある。これ
ら外側のガイドレール45も内側と同様に、押圧作用を
する頂部は、レール41、42、43の頭頂面よりやや
高くしてある。なお、内側のガイドレール44、外側の
ガイドレール45の両端部はレール41またはレール4
3から離間する方向に屈曲させて、車輪24がレール4
1またはレール43と内側のガイドレール44または外
側のガイドレール45との間にスムーズに進入するよう
にしている。
【0043】走行路46・46の全長は内側のガイドレ
ール44、外側のガイドレール45の全長より短く、右
側の走行路46は左側のレール41、42、43と平行
に、左側の走行路46は右側のレール41、42、43
と平行に敷設してある。また走行路46の走行面の高さ
は補助輪14の上下動に伴い、図11の地点Cから地点
Eに示すように台車枠2の側はり3の上面の凸状部8が
台車枠2の横はり4下面の内側凹状部6または外側凹状
部7から抜け出し、左右の車輪24・24および台車枠
2・2がレールの枕木方向に相対移動可能な状態になる
だけの十分な高さが確保できるような関係に配置する。
さらに、両端部では補助輪14の乗り移りをスムーズに
するために傾斜をつけている。
【0044】ここで図11に基づき、狭軌側から広軌側
に変換する場合を順を追って説明する。
【0045】地点A:第1実施例のゲージ変換台車1が
狭軌軌道のレール41・41上を走行している。
【0046】地点B:左右の車輪24・24は、内側ガ
イドレール44と外側ガイドレール45の間に進入して
いる。
【0047】地点C:補助輪14が補助輪走行路46上
を走行することにより、補助輪14が持ち上げられ、こ
れにより台車枠2の横はり4の先端側が持ち上げられ、
側はり3の下面の凸状部8が横はり4の外側の凹状部7
から抜け出し、左右の車輪24・24および台車枠2・
2がレールの幅方向に相対移動可能な状態になる。
【0048】地点D:車輪24・24は狭軌軌道のレー
ル41・41上から中継軌道のレール42・42上へ移
行し、車輪24・24のバックゲージ側が内側のガイド
レール44によって押圧され、間隔の漸次拡がる中継軌
道のレール42・42上を走行しながら、車輪24・2
4の間隔が徐々に拡げられていく。車輪24・24の間
隔の拡がりに応じてこれを結合支持している台車枠2・
2の間隔も拡がる。なお、固定の車輪24は車軸25に
固定されているため、可動の車輪24は、車軸25との
間でスライドし相対的に外側に移動する。
【0049】地点E:車輪24・24が広軌軌道のレー
ル43・43上に移行し、車輪24・24の間隔および
台車枠2・2の間隔もレール43・43の間隔に対応し
ている。
【0050】地点F:走行路46が終了し、補助輪14
が元の状態まで降下することによって、横はり4の先端
側が下がって台車枠の側はり3の上面の凸状部8が横は
り4の内側の凹状部6に嵌入して係合され、左右の台車
枠2・2の相対移動が阻止、鎖錠される。同時に、車軸
25に対してスライド可能な車輪24も定位置に固定さ
れ、車輪24・24の間隔が新しい軌道ゲージに対応し
て一定に保たれる。
【0051】地点G:車輪24・24が内側のガイドレ
ール44および外側のガイドレール45から抜け出し、
台車1は広軌軌道のレール43・43上を走行できるよ
うになる。
【0052】上記したAからGまでの過程を経て台車の
車輪24・24の間隔が狭軌側から広軌側に変更され
る。なお、広軌側から狭軌側に台車が移行するときの車
輪24・24の間隔の変化は、車輪24・24が中継軌
道のレール42および外側のガイドレール45またはレ
ール自体が車輪を押圧する点が相違するだけで、それ以
外に付いては全く共通している。
【0053】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
この発明の可変ゲージ台車には、次のような効果があ
る。
【0054】(1) 従来の補助輪の支持構造と違って、垂
直リンクや横はりにはモーメントがほとんど作用しない
ため、垂直リンクの太さを小さくして小型化が図れると
ともに、横はりの補強も必要でなくなり、装置全体の小
型軽量化が図れて、電磁吸着ブレーキ装置の取付スペー
スを十分に確保できる。
【0055】(2) 請求項2記載の可変ゲージ台車では、
車輪のゲージが変更される際に側はりと横はりとを左右
方向で位置決めしている係合手段による係合とその解除
がスムーズにかつ確実に行われる。
【0056】(3) 請求項3記載の可変ゲージ台車では、
ゲージ変換の際の側はりに対する横はりの移動がガイド
部材のガイド溝およびローラを介して、側はりの直交方
向に横はりの移動が規制されながら確実に行われるとと
もに、横はり側のガイド溝と側はり側のローラによって
も側はりの間隔が広軌と狭軌とに位置決めされる。
【0057】(4) 請求項4記載の可変ゲージ台車では、
ゲージの変換時以外は横はりのロック穴に側はりのロッ
クシリンダのロッドを嵌入することにより、側はりに対
する横はりの不用意な持ち上がりを阻止することができ
る。
【0058】(5) 請求項5記載の可変ゲージ台車では、
台車走行用の車輪および補助輪の摩耗に応じて介装され
ているシムの増減により、補助輪を介した横はりの持ち
上げ量を一定に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかる可変ゲージ台車におけ
る側はりと横はりの係合手段(補助輪支持装置)の概要
を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例にかかる可変ゲージ台車を示す
側面図である。
【図3】本発明の実施例にかかる可変ゲージ台車を示す
正面図である。
【図4】本発明の実施例にかかる可変ゲージ台車を示す
平面図である。
【図5】本発明の実施例にかかる可変ゲージ台車の主要
部を示す側面図で、補助輪とその支持構造を詳細に表し
ている。
【図6】図5のVI−VI線矢視断面図である。
【図7】図5の可変ゲージ台車の平面図である。
【図8】図5のVIII−VIII線の拡大矢視断面図である。
【図9】図5のIX−IX線矢視断面図である。
【図10】図5のX方向矢視図である。
【図11】ゲージ変換用の地上設備の実施例を示すもの
で、同図(a)は側面図、同図(b)は平面図である。
【図12】先願にかかる可変ゲージ台車および地上設備
とそのゲージ変換の態様を示す斜視図である。
【図面の簡単な説明】 【符号の説明】
1 可変ゲージ台車 2 T形台車枠 3 側はり 4 横はり 6、7 凹状部 8 凸状部 9・18 ローラ 10 ガイド部材 12 アーム 14 補助輪 17 垂直リンク 20 リンクガイド 21 シム 35 ロックシリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 直 兵庫県神戸市兵庫区和田山通2丁目1番 18号 川崎重工業株式会社 兵庫工場内 (72)発明者 吉野 満治 兵庫県神戸市兵庫区和田山通2丁目1番 18号 川崎重工業株式会社 兵庫工場内 (56)参考文献 特開 平7−52795(JP,A) 特開 平5−246329(JP,A) 特開 平6−144224(JP,A) 特開 平6−298091(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61F 7/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の横はりの先端部分が他方の側はり
    に互いに乗りあう左右一対の略T形の台車枠と、前記横
    はりの先端部寄りに設けられ、軌道の外側に設置される
    補助輪走行路を走行する補助輪を備え、該補助輪が前記
    補助輪走行路を走行することにより前記横はりの先端側
    を持ち上げて前記側はりとの係合を解除させる係合手段
    と、前記横はりのガイド機構と、軌道を走行する左右の
    車輪のうちの、車軸に固定した一方の固定車輪と前記車
    軸に対し軸方向に移動可能な他方の移動車輪とを備えた
    可変ゲージ台車において、 前記側はりに、アームの基端を前記軌道に直交する方向
    の第1の軸を中心に上下方向に回動自在に枢着し、その
    アームの先端部の第2の軸に前記補助輪を転動自在に支
    持し、 前記アームの第2の軸近傍の第3の軸に、垂直リンクの
    下端部を回動自在に取り付けるとともに、その垂直リン
    クの上端にローラなどの回転部材を、前記横はりの下面
    に沿って回転可能に装着し、 前記垂直リンクの上端部を前記側はりに固定したリンク
    ガイドによって、垂直方向に移動自在にかつ前記回転部
    材が前記横はりの下面からわずかに離間するように支持
    したことを特徴とする可変ゲージ台車。
  2. 【請求項2】 前記係合手段として、前記横はりの先端
    部分の下面に間隔をあけて2つの下向きに拡大する凹状
    部を設け、それらの凹状部と対応する上向き凸状部を側
    はりの上面に設けた請求項1記載の可変ゲージ台車。
  3. 【請求項3】 前記横はりのガイド機構として、前記側
    はりに、その上方に突出するローラを回動自在に装着
    し、このローラのガイド溝を前記軌道の幅方向に備えた
    ガイド部材を、前記横はりの先端側に設けた請求項1又
    は2記載の可変ゲージ台車。
  4. 【請求項4】 前記係合手段として、前記横はりの先端
    部の垂直な面にロック穴を形成するとともに、このロッ
    ク穴に嵌入可能なロッドを進退自在に備えたロックシリ
    ンダを、前記側はりに取り付けた請求項1〜3のいずれ
    かに記載の可変ゲージ台車。
  5. 【請求項5】 前記アーム先端部の補助輪支持部と前記
    補助輪との間に、高さ調整用の複数枚のシムを着脱自在
    に介装した請求項1〜4のいずれかに記載の可変ゲージ
    台車。
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