JP3056773U - 立て軸円テーブル研削盤の砥石取り付け具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 従来の立て軸円テーブル研削盤の砥石取り付
け具は、砥石が座屈荷重により破損することが多く、ま
た砥石の使用できる高さが短く無駄が多かったのでこれ
を改良した。 【解決手段】 リング状のホルダ２１の外周等分の位置
に等脚台形の突起２１ａを形成し、突起２１ａ，２１ａ
間の凹部の円弧面及び突起２１ａの脚面２１ｂに接触し
て砥石１を装着し、砥石１の外側面１ｃの両端を押圧す
る係止駒２２を突起２１ａの上面２１ｆにボルト２１ｅ
締めする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、鉄鋼材料の表面研削を行うための立て軸円テーブル平面研削盤の砥 石取り付け具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の砥石取り付け具は、図４の（ａ），（ｂ）に示すようになっており、研 削盤（図３参照）の主軸２に砥石取り付け具１０を複数のボルト（１１ｄはボル トの取付用ねじ孔を示す）で固定し、この取り付け具１０のホルダ１１内周の立 て壁１１ａに沿って所定の数の砥石１を、上面がホルダ１１の内側下面である水 平面１１ｃに接触した状態で等間隔に配設し、砥石１と砥石の間に固定駒１２と 移動駒１３を交互に配設する。 固定駒１２はホルダ１１の立て壁１１ａにボルト１１ｂでホルダ１１の外周側 から立て壁１１ａに密着した状態に固定されており、移動駒１３は固定駒１２と 同様に外周側からボルト１１ｂ締めされているが、砥石１の両側面１ｂ，１ｂに 接触し、くさびの作用により砥石１を立て壁１１ａに押圧して固定しており、移 動駒１３の底面１３ａと立て壁１１ａとの間には隙間１３ｂが介在している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかるに、従来の砥石取り付け具では、砥石１の上面１ａがホルダ１１の水平 面１１ｃに接触しているので、研削作業中は、砥石１の両側面１ｂ，１ｂが固定 駒１２と移動駒１３の間で保持された状態で垂直方向に座屈荷重を受け、砥石１ に割れが発生する場合が多かった。

【０００４】 さらに、砥石１は外側面１ｃと両側面１ｂ，１ｂとで保持されているのみであ るから保持力が弱く、従って砥石１の保持高さＨ１を大きくとる必要があり、例 えば、砥石１の高さ１５０ｍｍに対し、ホルダ１１の立て壁１１ａの高さＨ１を ６５ｍｍとる必要があり、突き出し量Ｈ２の最低を１５ｍｍとすると、６５ｍｍ ＋１５ｍｍ＝８０ｍｍの高さが使用できず、結局砥石１の半分以上が無駄になっ てしまう等の欠点があった。

【０００５】 本考案は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、砥石が破損するおそれ がなく、砥石がなるべく無駄なく使用できる構成の砥石の取り付け具を提供せん とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するため、本考案の砥石取り付け具は、リング状で、外周等分 の位置に所定数の等脚台形の突起が形成されたホルダと、このホルダの突起の間 の凹部には、横断面が円弧状で内側面が前記凹部の円弧面及び両側面が前記突起 の脚面にそれぞれ接触する砥石が装着されており、前記突起の上面にボルト締め されて、前記砥石の外側面の両端を押圧する係止駒とを具備している。

【０００７】 以上の構成となっており、砥石は、厚みの方向に押圧されて、ホルダに固定さ れているので、直接座屈荷重は受けない。 さらに、砥石は内側面と外側面の両端とを挟む形で保持されているので、被保 持力が大きい。 さらに、また、砥石はホルダの外周側から着脱できる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、添付図に基づいて、本考案の実施の形態を説明する。 図１の（ｂ）は砥石取り付け具の平面を、（ａ）は（ｂ）のＢ−Ｂ線断面をそ れぞれ示し、２０は砥石取り付け具、１は砥石、２１はホルダ、２２は係止駒で ある。 砥石１は従来と同一のものが使用可能で、図２の（ａ）にその外側面を、（ｂ ）に平面を示している。 ホルダ２１は、リング状で、上面に複数のボルト取付用ねじ孔２１ｄが螺設さ れ、図３の（ａ）に示す立て軸円テーブル研削機の主軸２にボルト締めされてい る。

【０００９】 そして、外周等分の位置（図では８等分）に等脚台形の突起２１ａが形成され ている。 突起２１ａ間の凹部には砥石１が装着されており、この砥石１は内側面１ｄが ホルダ２１の凹部の円弧面に、両側面１ｂ，１ｂがホルダ２１の突起２１ａの脚 面２１ｂ，２１ｂにそれぞれ接触している。 突起２１ａの上面２１ｆには、係止駒２２がボルト２１ｅにて締付けられ、砥 石１の外側面１ｃの両端を押圧して砥石１をホルダ２１に外方から固定しており 、上面１ａは従来例とは異なり解放されている。

【００１０】 本考案の構成による砥石取り付け具２０に砥石１を取り付ける場合、砥石１の 保持高さＨ１を大きくとる必要がないので、例えば砥石１の高さを１５０ｍｍと すると、ホルダ２１の砥石１の保持高さＨ１を３５ｍｍ、突き出し量Ｈ２の最低 を１５ｍｍとすることができるので、３５ｍｍ＋１５ｍｍ＝５０ｍｍの高さが使 用できないだけであるから、結局砥石１の３分の２まで使用できることになる。

【００１１】

【考案の効果】

以上説明した本考案によれば下記のような効果を奏するものである。 （１）座屈荷重が加わらないので、砥石に割れが発生することがなく砥石の寿 命が長い。

【００１２】 （２）従来より使用可能な砥石の高さが長くなるので砥石を使用できる寿命が 長くなる。

【００１３】 （３）砥石をホルダの外周側から着脱できるので砥石の取り替え時間が短く、 作業能率が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施の形態を示す砥石取り付け具の
図で、（ａ）は（ｂ）のＢ−Ｂ線断面を、（ｂ）は平面
をそれぞれ示す。

【図２】砥石の図で、（ａ）は外側面を、（ｂ）は平面
をそれぞれ示す。

【図３】立て軸円テーブル研削盤の図で、（ａ）は側面
を、（ｂ）は正面をそれぞれ示す。

【図４】従来の砥石取り付け具の図で、（ａ）は（ｂ）
のＡ−Ａ線断面を、（ｂ）は平面をそれぞれ示す。

【符号の説明】

１ 砥石 １ｂ 両側面 １ｃ 外側面 １ｄ 内側面 ２０ 砥石取り付け具 ２１ ホルダ ２１ａ 突起 ２１ｂ 脚面 ２１ｅ ボルト ２１ｆ 上面 ２２ 係止駒

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 立て軸円テーブル研削盤において、リン
   グ状で、外周等分の位置に所定数の等脚台形の突起が形
   成されたホルダと、このホルダの突起の間の凹部には、
   横断面が円弧状で内側面が前記凹部の円弧面及び両側面
   が前記突起の脚面にそれぞれ接触する砥石が装着されて
   おり、前記突起の上面にボルト締めされて、前記砥石の
   外側面の両端を押圧する係止駒とを具備していることを
   特徴とする砥石取り付け具。