JP3055723U - 屈曲サポーター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内側は屈曲しやすく、外側は保温性を良く
し、膝や肘の位置がずれることなく、必要に応じて筋肉
の治療にも寄与しうる、円弧状に屈曲したサポーターを
提供する。 【解決手段】 膝または肘部５を保温するためのサポー
ターにおいて、該サポーターが円弧状に屈曲した編地２
からなり、編地２が円弧の内側Ｉ，Ｉ´と外側Ｏ，Ｏ´
の編組織を異にし、該外側Ｏをパイル編組織Ｐにし、中
間に締付部６ａ，６ｂを設けたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は膝や肘部を保温するためのサポーターに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

膝や肘部の関節を保温するためのサポーターは、筒状からなるものが一般的で あるが、関節の屈曲に対応させるためには、予め円弧状に屈曲したサポーターで あることが望ましい。またサポーターは、内側は屈曲しやすくし、外側はパイル 編組織等にして十分な保温を保ちうるものが好ましい。

【０００３】 屈曲したサポーターは、実開昭６２−１９４３３３号その他の先行技術がある が、内側を屈曲しやすくし、外側を十分な保温性を保ちうるものではなかった。 またパイル編の先行技術としては、特開９−５６７４４号公報があるが、これは 全部が縦リブ状のパイル編組織で、内側が屈曲しやすいように配慮したものでも なかった。

【０００４】 またサポーターは、両端が口ゴム部の締付組織になってはいるが、ずれやすい ことが欠点となっている。例えば最近では、小さな使い捨て懐炉が出回っている が、これを膝や肘部に当てておくと位置がずれてしまうことがある。その対策と して、膝や肘部の前後に当たる中間に、締付部を設けることが望ましい。

【０００５】 また本考案者は、先に実願平９−１１４２５号（筋肉治療用サポ−タ）を出願 したが、これは、膝や肘部を被覆する筒編地に、挿入編の締付部を段状に配する と、圧迫と血行の促進を交互に促すことになって、筋肉のバランス治療に寄与さ せることができる。そういう観点からすると、サポーターの中間に設けられる締 付部は、いくつも設けるようにしてもよい。

【０００６】 さらに、従来靴下の踵や爪先部に形成させていた袋状編地を、膝や肘部に設け ると、懐炉の安定や位置のずれ防止に効果がある。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

叙上の事情に鑑み、本考案は、内側は屈曲しやすく、外側は保温性を良くし、 膝や肘部の位置がずれることなく、必要に応じて筋肉の治療にも寄与しうる、円 弧状に屈曲したサポーターの提供を課題とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記の課題を解決するために、膝または肘部を保温するためのサポー ターにおいて、該サポーターが円弧状に屈曲した編地からなり、該編地が円弧の 内側と外側の編組織を異にし、該外側をパイル編組織にし、中間に締付部を設け た屈曲サポーターを構成する。

【０００９】

【考案の実施の形態】

図１は、本考案の屈曲サポーターを、裏返した一実施例の平面図である。サポ ーター１は、膝部用に供されるもので肘部用のものも径が小さいだけで、円弧状 に屈曲した編地２からなっている。編地２は、円弧状の内径となる内側Ｉと、外 径となる外側Ｏの編組織を異にしている。内側Ｉの編組織は、本実施例の場合、 平編組織Ｌからなっている。これに対し外側Ｏの編組織は、本考案の場合には、 パイル編組織Ｐにしている。

【００１０】 本考案の屈曲サポーター１は、各種繊維からなる表糸・パイル糸・芯糸・挿入 糸等の編糸を使用して、丸編機で編成される。この屈曲サポーター１のパイル編 組織は、図示してないが、芯糸を残してパイル糸のみシンカーの大爪に乗せ、編 地の内面にパイルを形成させたものである。

【００１１】 サポーター１の両端は、口ゴム組織３，４であって、ゴム糸からなる挿入糸を 挿通した締付部になっている。そしてサポーターの中間５は、膝または肘の当た る箇所であるが、本実施例の場合、この膝または肘部の当たる箇所５の前後にも 締付部６ａ，６ｂを設けている。この締付部６ａ，６ｂも、サポーター１の幅方 向に当たるコース方向Ｃの全体に亙って、即ち平編組織Ｌからパイル編組織Ｐに 跨がって設けられている。

【００１２】 図２は、本考案の屈曲サポーターを裏返した別の実施例を示す平面図である。 サポーター１１は、肘部用に供されるもので、膝用のものは径が大きいだけで、 円弧状に屈曲した編地１２からなっている。円弧状の内側Ｉ´と外側Ｏ´は編組 織を異にし、外側Ｏ´はパイル編組織Ｐ´にしている。そして中間には、段状に いくつもの締付部１６ａ，１６ｂ，１６ｃ，１６ｄ，１６ｅ，１６ｆを設けてい る。

【００１３】 なお、本実施例の肘部１５は、袋状編地１７になっている。本考案でいう袋状 編地１７とは、丁度靴下の踵や爪先部の編成と同じ筒編の一方に、本実施例の場 合では外側Ｏ´に、袋状の編地を形成したものである。この袋状編地は、シリン ダ−の半周にある長バットニードルを非編成レベルに「上げスイッチ・カム」に よって上げ、残る半周の短バットニードルにてシリンダの正逆往復回転により、 針上げピッカー及び針下げによる目減らしや目増しを行なって、編成したもので ある。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の屈曲サポーターは、膝や肘部の屈曲に副って、円弧状に屈曲さしてい るので、ずれにくくなっている。

【００１５】 本考案の屈曲サポーターは、膝や肘部の当たる外側をパイル編にしているため に、保温性がよく、内側は屈曲しやすくなっている。

【００１６】 本考案の屈曲サポーターは、編地の中間に締付部を設けたので、膝や肘部の当 たる位置がずれることなく、懐炉を当てがっても支障がないようになった。

【００１７】 本考案の屈曲サポーターは、中間に設ける締付部を、段状に複数設けるように すれば、血行を促進させ筋肉の治療に寄与させることができる。

【００１８】 本考案の屈曲サポーターは、膝や肘の当たる外側を袋状編地にすると、屈曲し やすく、懐炉入れにも便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の屈曲サポーターを裏返した一実施例を
示す平面図である。

【図２】本考案の屈曲サポーターを裏返した別の実施例
を示す平面図である。

【符号の説明】

１ 屈曲サポーター ２ 編地 ３ 口ゴム組織 ４ 口ゴム組織 ５ 膝や肘部の当たる箇所 ６ａ 締付部 ６ｂ 締付部 １１ 屈曲サポーター １２ 編地 １５ 膝や肘部の当たる箇所 １６ａ 締付部 １６ｂ 締付部 １６ｃ 締付部 １６ｄ 締付部 １６ｅ 締付部 １６ｆ 締付部 １７ 袋状編地 Ｉ 内側 Ｉ´ 内側 Ｌ 平編組織 Ｏ 外側 Ｏ´ 外側 Ｐ パイル編組織 Ｐ´ パイル編組織

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 膝または肘部を保温するためのサポータ
   ーにおいて、該サポーターが円弧状に屈曲した編地から
   なり、該編地が円弧の内側と外側の編組織を異にし、該
   外側をパイル編組織にし、編地の中間に締付部を設けた
   ことを特徴とする屈曲サポーター。
2. 【請求項２】 中間に設けた締付部が、複数段状に設け
   た請求項１記載の屈曲サポーター。
3. 【請求項３】 屈曲サポーターの膝や肘の当たる外側は
   袋状編地からなる請求項１又は請求項２記載の屈曲サポ
   ーター。
4. 【請求項４】 袋状編地は、シリンダーの半周にある長
   バットニードルを非編成レベルに「上げスイッチ・カ
   ム」によって上げ、残る半周の短バットニードルにてシ
   リンダの正逆往復回転により、針上げピッカー及び針下
   げによる目減らしや目増しを行なって編成してなる請求
   項３記載の屈曲サポーター。