JP3055450U - 卓上カレンダー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カレンダーを立てた状態に確実に支持できる
と共に、全体がコンパクトに造られていて運送と保管が
容易であり、且つ、コンパクトに造られている割りに全
体が重厚で商品価値の高い卓上カレンダーを提供する。 【解決手段】 内部２Ｈにカード状のカレンダーを収納
できるように構成したケース本体２の背面に背板３を貼
付け、この背板３には、後方に曲げ起すことによってケ
ース本体２を立てた状態に支持することができる脚片４
と、同じく後方に曲げ起して脚片４に係合することによ
って、脚片４を曲げ起した状態に保持することができる
支持片５を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、全体を比較的コンパクトなケース体内に収納して利用できるように 工夫した卓上カレンダーに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

カレンダーには卓上式と冊子式（ノート式）、及び、壁かけ式の三系統が存在 し、印刷技術やデザイン等が毎年業者や作者の間で競われているが、中でも卓上 式カレンダーは、卓上で立てた状態で使用するものであるから、カレンダーを立 てた状態に支持するための各種の工夫が施されている。

【０００３】 カレンダーを立てた状態に支持するための一般的な手段には、例えば、カレン ダーを取付けるボードの裏側に針金等で造った支持脚を取付けたもの、同じくボ ードを立てた状態に組付けて保持する保持台又は保持枠を設けたもの、更には、 ボードの背面に紙で造った支持片を折畳自在に設けたもの、等が存在する。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記の支持脚或は保持台（保持枠）を用いる卓上カレンダーには、こ れ等支持脚及び保持台等を、カレンダーを取付けるボードとは全く別体に造るた め、製造コストが高くなる、全体が嵩張って運送と保管に不便である、と云った 問題があった。

【０００５】 また、上記ボードの背面に折畳自在な支持片を設ける卓上カレンダーの場合は 、全体が紙で造られているためいかにも安っぽく見えて商品価値が低く、支持片 の支持力も弱くて直ぐにカレンダーが倒れてしまう等の問題があった。

【０００６】 加えて従来の卓上カレンダーは、例えば１２枚或は６枚を１組とする比較的小 型のカードに、絵や人物、風景等から成る各種の印刷物と、各月の日付、曜日等 から成るカレンダーを一体に印刷して成るものであって、印刷物を月単位或は隔 単位でしか変換できないため、毎月の変化に乏しく、直ぐに飽きてしまう問題も あった。

【０００７】 従って本考案の技術的課題は、カレンダーを立てた状態に確実に支持できると 共に、全体がコンパクトに造られていて運送と保管が容易であり、且つ、コンパ クトに造られている割りに全体が重厚で商品価値の高い卓上カレンダーを提供す ることである。

【０００８】 更に本考案の他の技術的課題は、カレンダーを飾る各種の印刷物と、各月の日 付及び曜日等を印刷したカレンダーの組合せを、任意に変化させて自由に使用す ることができる卓上カレンダーを提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上記の技術的課題を解決するために本考案で講じた手段は以下の如くである。

【００１０】 （１） 開口した前面口に厚紙で造った上蓋ケース体を着脱自在と成し、且つ、 内部には比較的小型に造ったカード状のカレンダーを収納できるように構成した ケース本体の全体を厚紙で造ると共に、このケース本体の背面に同じく厚紙で造 った背板を貼付け、この背板には、折り線に沿って後方に曲げ起すことによって 、ケース本体を少し傾斜して立った状態に支持することができる脚片と、同じく 折り線に沿って後方に曲げ起して脚片に係合することによって、脚片を上記の曲 げ起し状態に保持することができる支持片を設けること。（請求項１）

【００１１】 （２） ケース本体の背面に貼付ける背板に、中央部に細長い貼付片を形成し、 その左右両側に折り線を介してケース本体側に貼付けされない左右の脚片を外側 切抜き線によって連続した状態に打抜き形成する一方、これ等左右の脚片の中央 部分には、上記ケース本体の背面側に貼付けされる接着片と、ケース本体の後方 に略直角に曲げ起すことができる支持片とを、中央横方向に折り線を配した状態 で内側切抜き線によって連続して打抜き形成すると共に、上記支持片の先端部に はセンターラインを挾んでその左右両側に係合縁を凹設し、同じく支持片を打抜 き形成した内側切抜き線の両側縁に係止段を凹設して、上記左右の脚片を折り線 の部分でケース本体の後方に曲げ起し、更に上記支持片を折り線の部分でケース 本体の後方に曲げ起して、上記の係合縁を上記の係止段に係合することによって 、左右の脚片の曲げ起し状態を維持するように構成すること。（請求項２）

【００１２】 （３） 前面を開放したケース本体と、このケース本体の内部に収納できるよう に全体を比較的小型サイズに形成し、且つ、表面には人物や風景等の絵や写真を 印刷すると共に、少くともその下側或は上側のいずれか一方又は両方に無地の空 白スペースを設けた１枚又は複数枚の組から成る印刷カードと、全体を透明フイ ルムを用いて上記ケース本体の内部に収納できるサイズに形成し、且つ、上記印 刷カードに設けた空白スペースに相当する部分に各月の日付等を印刷した１枚又 は複数枚から成るカレンダーカードによって構成すること。（請求項３）

【００１３】 （４） 請求項１及び２に記載した構成のケース本体の内部に、請求項３に記載 したカレンダーカードと印刷カードを上下二重に重ねて収納するように構成する こと。（請求項４）

【００１４】 上記（１）で述べた請求項１に係る手段によれば、カレンダーが厚紙で造っ た上蓋ケース体付きのケース本体内に収められていて、このケース本体を立てた 状態に保持する脚片と支持片を、ケース本体の裏面に貼付けた厚紙製の背板に設 けられているため、卓上カレンダーの全体をコンパクトに、且つ、比較的重厚に 造ることができるため、運送と保管が容易で商品価値の高い卓上カレンダーを提 供できると共に、脚片と支持片との組合せによって卓上カレンダーを確実に立て た状態に保持でき、且つ、これ等脚片と支持片を備えた厚紙製の背板は、これを プレス等で別に打抜き形成した後、ケース本体の裏面に貼付けするものであるか ら、製造が頗る簡単でコストを安くすることを可能にする。

【００１５】 上記（２）で述べた請求項２に係る手段によれば、ケース本体の背面に貼付 ける背板に、プレス等による打抜きによって貼付片と左右の脚片、及び、中央の 接着片と支持片を一工程で造ることができ、これと同時に、支持片の係合縁と係 止段も一緒に打抜き形成できるため、これ等の打抜き工程と、この背板をケース 本体の裏面に貼付ける工程によって、上蓋ケース付きの重厚な卓上カレンダーを 比較的簡単に、且つ、低コストにて製造することができると共に、後方に曲げ起 した左右の脚片は、同じく支持片を後方に曲げ起して上記の係合縁と係止段を係 合することにより、確実に保持されてケース本体を立てた状態に支持することを 可能にする。

【００１６】 上記（３）で述べた請求項３に係る手段によれば、印刷カードの上に透明フ イルムで造ったカレンダーカードを重ねると、印刷カードの無地の空白スペース の上にカレンダーカードの曜日や日付等が重なって、印刷カードの絵や写真等の 印刷物の下側又は上側に曜日や日付等が表示されたカレンダーを構成できるため 、これ等印刷カードとカレンダーカードの組合せを交換することによって、自由 に印刷物とカレンダーの組合せを変えて楽しむことを可能にする。

【００１７】 上記（４）で述べた請求項４に係る手段によれば、全体がコンパクトで、且 つ、上蓋ケース付きの重厚なケース体の内部に、印刷物と日付及び曜日等の組合 せを自由に交換することができる印刷カードとカレンダーカードを収容した極め て趣好性が高く、且つ、商品価値の高い卓上カレンダーを提供することを可能に する。

【００１８】 以上の如くであるから、上記（１）〜（４）で述べた手段によって上述した技 術的課題を解決して、前記従来の技術の問題点を解消することができる。

【００１９】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案に係る卓上カレンダーの実施の形態を図面と共に説明すると、 図１は本考案の外観を示した斜視図、図２は使用時の状態を示した斜視図、図３ は本考案の全体を分解して示した斜視図であって、これ等の図面に於いて、ＴＣ は卓上カレンダーの全体を示し、１は厚紙を用いて構成した上蓋ケース体、２は 前面を開口し、且つ、この開口した前面口に上蓋ケース体１を着脱自在に構成し た同じく厚紙製のケース本体、２Ａはその口縁部、２Ｈは内部、２Ｔは底板であ って、厚紙で造った上記上蓋ケース体１の表面には、各種の文字や装飾用のデザ イン類が印刷された表紙を貼付けたり、或は、直接印刷することにより、全体と してコンパクトで、且つ、重厚な印象を与えるように構成されている。

【００２０】 ６…は、図３並びに図５の（イ）に示すように全体のサイズを上記ケース本体 ２の内部２Ｈに収めることができる大きさに形成し、その表面の一部に夫々各種 の絵や、人物及び風景の写真６Ｐ等を印刷すると共に、これ等写真６Ｐ等の下側 又は上側、或は、その上下両側に無地の空白スペース６Ｋを設けた印刷カードを 示し、また、７…は図３並びに図５の（ロ）に示すように、全体を透明フイルム を用いて上記印刷カード６と同じサイズに形成し、且つ、上記空白スペース６Ｋ が設けられている箇所と同じ位置に、夫々各月毎のカレンダーの曜日や日付等７ Ｋを印刷したカレンダーカードを示す。

【００２１】 そして、これ等カレンダーカード７と印刷カード６を上下二重に重ねると、図 ２並びに図５の（ハ）に示すように、各種絵や写真６Ｐと各月の日付等７Ｋが一 体になったカレンダーを構成でき、また、これ等カレンダーカード７と印刷カー ド６の組合せを交換することによって、例えば、自分の好みに合った絵や写真６ Ｐを用いたカレンダーを造ったり、絵や写真６Ｐを毎日自由に交換して楽しむこ とができる。

【００２２】 図１乃至図３、並びに、図４に於いて夫々符号３で示したのは、全体を厚紙で 造り、且つ、上記ケース本体２の背面（裏面）に貼付けするように構成した背板 で、この背板３には、図４の（イ）に示すよう、間隔をあけて左右対称に夫々略 コ字状の外側切抜き線４Ｔ，４Ｔをプレス形成することにより、中央部に縦に細 長い貼付片４Ａと、この貼付片４Ａの左右両側に夫々折り線４Ｂ，４Ｂを介して 左右の脚片４，４を連設した状態に打抜き形成し、且つ、脚片４，４の左右両側 に摘み用の切欠溝４Ｘ，４Ｘも同時に打抜き形成する仕組に成っている。

【００２３】 更にこの左右の脚片４，４の中央部分には、内側切抜き線５Ｋ，５Ｋのプレス 形成により、上記貼付片４Ａを途中で遮ると共に、中央横方向に折り線５Ｗを配 した状態で、支持片５と接着片５Ｚとを上下に連設形成すると共に、支持片５の 先端中央部５Ａを挾んでその左右両側に係合縁５Ｂ，５Ｂを凹設し、更に、上記 左右の内側切抜き線５Ｋ，５Ｋの下端部と、上記接着片５Ｚの左右のＶカットラ イン５Ｖ，５Ｖを結ぶ交点部分に、夫々鋭角的な三角形状を成す係止段５Ｖａ， ５Ｖａを形成し、且つ、上記左右のＶカットライン５Ｖ，５Ｖの下端部に連設さ せて、左右に折り線４Ｄ，４Ｄを設けた上記貼付片４Ａに連続する下側貼付片４ Ｃを連設した構成に成っている。

【００２４】 以上の如く構成した背板３は、図３に示した斜線３Ｌの部分、即ち、左右の脚 片４，４と支持片５を除く他の全面をケース本体２の背面に貼付けして、貼付け されていない各脚片４，４と支持片５を夫々折り線４Ｂ，４Ｂ及び４Ｄ，４Ｄと ５Ｗの部分で夫々後方に曲げ起すことができるように構成されている。

【００２５】 図４の（ロ）は、左右の脚片４，４を各折り線４Ｂ，４Ｂと４Ｄ，４Ｄの部分 で、上記の支持片５と接着片５Ｚを残したまま背板３の後方に略直角に曲げ起し た状態を示し、また、図４の（ハ）は支持片５を中央の折り線５Ｗの部分で後方 に略直角に曲げ起すと共に、同図（ニ）に示すように上記の係合縁５Ｂ，５Ｂを 係止段５Ｖａ，５Ｖａに係合することによって、左右の脚片４，４を図２に示し た状態に保持する仕組に成っている。

【００２６】 本考案に係る卓上カレンダーは以上述べた如き構成であるから、複数枚ある印 刷カード６…の中から自分の好みに合ったものを選び、この上に当月のカレンダ ーカード７を選んで重ね合わせて、図２に示すように脚片４，４を後方に曲げ起 して立った状態に支持されるケース本体２の内部２Ｈに収めれば、当月のカレン ダーとして使用することができると共に、印刷カード６を他のものと交換するこ とによって、絵や写真６Ｐ等が異なるカレンダーとして使用することができる。

【００２７】 また、使用時に後方に曲げ起した脚片４，４と支持片５を元の位置に曲げ戻せ ば、ケース本体２の背面側が平になるから、ケース本体２の内部２Ｈに全ての印 刷カード６…とカレンダーカード７…を収納して上蓋ケース体１を被せれば、全 体がきれいで重厚なケース体となり、而かも、運送と保管を容易に行うことがで きるから、販売上洵に都合良く、且つ、旅行等にも容易に携帯することを可能に する。

【００２８】 更に、ケース本体２と背板３は別々に造られていて、これを貼付けして使用す るものであるから、背板３の製作に当っては１回のプレス作業によってその全形 と脚片４，４及び支持片５等を打抜き形成することができるものであって、製造 コストを安くできる経済性を発揮することができる。

【００２９】

【考案の効果】

以上述べた次第で、本考案に係る卓上カレンダーによれば、全体が重厚で商品 価値が高く、且つ、印刷カードとカレンダーカードの組合せを変えることによっ て、自分の好みに合った卓上カレンダーを造って利用できる優れた趣好性を発揮 できるものであって、例えば、各種の宣伝用や観賞用に使用できる利点を備えて いる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る卓上カレンダーの外観を示した斜
視図である。

【図２】本考案の使用時の状態を示した斜視図である。

【図３】本考案の全体を分解して示した斜視図である。

【図４】（イ）は背板の正面図、（ロ）は脚片を曲げ起
した状態の正面図、（ハ）は支持片を曲げ起して脚片を
支持している状態の正面図、（ニ）は上記（ハ）のＸ−
Ｘ線に沿ったケース体全体の断面図である。

【図５】（イ）は印刷カードの正面図、（ロ）はカレン
ダーカードの正面図、（ハ）は印刷カードの上にカレン
ダーカードを重ねた状態を示した正面図である。

【符号の説明】

１ 上蓋ケース体 ２ ケース本体 ２Ｈ 内部 ３ 背板 ４ 脚片 ４Ｔ 外側打抜線 ４Ａ 貼付片 ４Ｂ 折り線 ５ 支持片 ５Ｋ 内側打抜線 ５Ｗ 折り線 ５Ｚ 接着片 ５Ｂ 係合縁 ５Ｖａ 係止段 ６ 印刷カード ６Ｐ 印刷された絵や写真 ６Ｋ 空白スペース ７ カレンダーカード ７Ｋ カレンダーの日付等

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 開口した前面口に厚紙で造った上蓋ケー
   ス体（１）を着脱自在と成し、且つ、内部（２Ｈ）には
   比較的小型に造ったカード状のカレンダーを収納できる
   ように構成したケース本体（２）の全体を厚紙で造ると
   共に、このケース本体（２）の背面に同じく厚紙で造っ
   た背板（３）を貼付け、この背板（３）には、折り線
   （４Ｂ）に沿って後方に曲げ起すことによって、ケース
   本体（２）を少し傾斜して立った状態に支持することが
   できる脚片（４）と、同じく折り線（５Ｗ）に沿って後
   方に曲げ起して脚片（４）に係合することによって、脚
   片（４）を上記の曲げ起し状態に保持することができる
   支持片（５）を設けたことを特徴とする卓上カレンダ
   ー。
2. 【請求項２】 ケース本体（２）の背面に貼付ける背板
   （３）に、中央部に細長い貼付片（４Ａ）を形成し、そ
   の左右両側に折り線（４Ｂ，４Ｂ）を介してケース本体
   （２）側に貼付けされない左右の脚片（４，４）を外側
   切抜き線（４Ｔ，４Ｔ）によって連続した状態に打抜き
   形成する一方、これ等左右の脚片（４，４）の中央部分
   には、上記ケース本体（２）の背面側に貼付けされる接
   着片（５Ｚ）と、ケース本体（２）の後方に略直角に曲
   げ起すことができる支持片（５）とを、中央横方向に折
   り線（５Ｗ）を配した状態で内側切抜き線（５Ｋ，５
   Ｋ）によって連続して打抜き形成すると共に、上記支持
   片（５）の先端部にはセンターラインを挾んでその左右
   両側に係合縁（５Ｂ，５Ｂ）を凹設し、同じく支持片
   （５）を打抜き形成した内側切抜き線（５Ｋ，５Ｋ）の
   両側縁に係止段（５Ｖａ，５Ｖａ）を凹設して、上記左
   右の脚片（４，４）を折り線（４Ｂ，４Ｂ）の部分でケ
   ース本体（２）の後方に曲げ起し、更に上記支持片
   （５）を折り線（５Ｗ）の部分でケース本体（２）の後
   方に曲げ起して、上記の係合縁（５Ｂ，５Ｂ）を上記の
   係止段（５Ｖａ，５Ｖａ）に係合することによって、左
   右の脚片（４，４）の曲げ起し状態を維持するように構
   成したことを特徴とする請求項１記載の卓上カレンダ
   ー。
3. 【請求項３】 前面を開放したケース本体（２）と、こ
   のケース本体（２）の内部（２Ｈ）に収納できるように
   全体を比較的小型サイズに形成し、且つ、表面には人物
   や風景等の絵や写真（６Ｐ）を印刷すると共に、少くと
   もその下側或は上側のいずれか一方又は両方に無地の空
   白スペース（６Ｋ）を設けた１枚又は複数枚の組から成
   る印刷カード（６）と、全体を透明フイルムを用いて上
   記ケース本体（２）の内部（２Ｈ）に収納できるサイズ
   に形成し、且つ、上記印刷カード（６）に設けた空白ス
   ペース（６Ｋ）に相当する部分に各月の日付等（７Ｋ）
   を印刷した１枚又は複数枚から成るカレンダーカード
   （７）によって構成したことを特徴とする卓上カレンダ
   ー。
4. 【請求項４】 請求項１及び２に記載した構成のケース
   本体（２）の内部（２Ｈ）に、請求項３に記載したカレ
   ンダーカード（７）と印刷カード（６）を上下二重に重
   ねて収納するように構成したことを特徴とする卓上カレ
   ンダー。