JP3054117B2 - 医薬品分包液剤用一体射出成形容器 - Google Patents

医薬品分包液剤用一体射出成形容器

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JP3054117B2 JP5736598A JP5736598A JP3054117B2 JP 3054117 B2 JP3054117 B2 JP 3054117B2 JP 5736598 A JP5736598 A JP 5736598A JP 5736598 A JP5736598 A JP 5736598A JP 3054117 B2 JP3054117 B2 JP 3054117B2
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敏文 勝田
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株式会社サイエンティフィック コーディネーショングループ
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  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
  • Containers Opened By Tearing Frangible Portions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、医薬品用に使用される所定量の
投与を可能にした使い捨て式分包液剤用プラスチック製
一体射出成形容器に関する。
【0002】
【背景技術】分包液剤等の内用液剤用のプラスチック容
器は、容器への異物混入や特に滅菌の必要性のため、実
用化が困難であったが、日本では1970年代前半にプ
ラスチックアンプルが発売され、ドイツでは1974年
にフレゼニウス社やブラウン社により開発されたブロー
・フィル・シール システム(BFSシステム:容器の
成型と充填、密封とを同時に行うシステム)の薬液ライ
ンに滅菌装置が装着され、大容量の注射剤用プラスチッ
ク容器が製造されるようになった。
【0003】このBFSシステム(PHARM TECH JAPAN v
ol.13 No.8 P.29〜40 1997)は、熱可塑性プラスチック
を加熱溶融し、金型で容器の形に成型し、直後に内容液
を充填したのち溶着密封することによりプラスチック容
器を製造する方法である。現在このBFSシステムは化
粧品、ドリンク剤、コンタクトレンズ清浄剤用などのほ
か、医薬分野においても、輸液、点眼剤、耳鼻科用薬
剤、診断剤、分包液剤、大容量及び小容量の注射剤用な
どに幅広く利用され、大量に生産されている。BFSシ
ステムで製造されるこれらの容器は、内容液を入れる本
体部分と、切り離されて捨てられる頭部とで構成されて
いるが、ブロー成形法であるため、容器肉厚の部分調整
がむずかしく、容器をカットして内容液を取り出す際
に、頭部に本体部分の中空空間と接続されていた空間部
が構造上必ずあり、その結果この頭部の空間部に内容液
が入り込んで残存することになる(例えば、実開昭59
−196423号公報参照)。従って、BFSシステム
による容器は、この空間部に入り込んだ薬液は投与され
ずに排除されることになり、投与量に正確さを期さなけ
ればならない医薬品用のものとしては適さないという欠
点がある。
【0004】また、特に懸濁液剤の場合、この頭部の切
り離される空間部に固形物が凝集することになり、懸濁
剤の投与には適さない。
【0005】他方、軟質合成樹脂からなるチューブ本体
と栓とを肉薄部で連結した一体構造の密閉容器も提案さ
れている(例えば、本明細書の図3;実開平3−534
54号公報)。しかし、この密閉容器は、練り歯磨きや
ペースト状の食品用のものとして開発されたものであっ
て、再密封に際しノズル先端部の内面(2)と栓に一体
に形成されているテーパ部(5)表面との線密封構造と
されているため、密封性が悪く、かつ内圧により、栓が
ゆるむという問題がある。また、ガイド部又はテーパ部
と容器本体とで形成される溝部に薬液中の懸濁物が入り
込んで服用時にその再分散がむずかしいという問題もあ
る。したがって、同公報に記載の容器は、上記BFSシ
ステムにより製造される容器と同様、所定量の投与が要
請される医薬品用の容器としては適さないものである。
【0006】
【発明の開示】本発明者は、上記の如き状況下において
医薬品用のものとして簡便なプラスチック製一体成形容
器を提供すべく鋭意研究を行った結果、薬液を収納する
中空ボディー部分から切り離した部分に薬液が残らず、
所定量の薬液を確実に服用出来る分包液剤用の使い捨て
式分包液剤用プラスチック製一体成形容器の開発に成功
した。
【0007】すなわち、本発明は、使い捨て式分包液剤
用プラスチック製一体射出成形容器であって、 薬液
を入れる中空ボディー部分と 該中空ボディー部分の
一端に接して成形された中栓部分と 該中空ボディー
部分と、該中栓部分とが切り離し可能な薄膜により連結
され、 薬液服用時に切り離される中栓部分に薬液が
入り込む空間が無いか、又は入り込んでもすぐに落下し
て取り出せ、薬液が溜まらない構造のものとされている
医薬品分包液剤用プラスチック製一体射出成形容器を提
供するものであり、また必要により、切り離された中栓
を中空ボディー部分の開口部内に挿入することにより一
時的に密封することも出来る医薬品分包液剤用プラスチ
ック製一体射出成形容器を提供するものである。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
係る新規な分包液剤用プラスチック製一体射出成形容器
は、所定量の投与が要請される医薬品用のものとして開
発されたものであって、下記1)〜3)に列記する点に
おいて構造上、及び使用上の特徴的な技術手段となって
いる。
【0009】1)薬液収納の中空ボディー部分と、中栓
部分とは、切り離し可能な薄膜により連結されており、
中栓部分の薬液と接する面は、平面をもち、構造的に薬
液が溜まらない構造となっている。また開封後に一時的
に保管が必要なものは、中栓部分を挿入することで、異
物混入及び薬液の漏出を防止出来る構造になっている。 2)中空ボディー部分と中栓部分とは手で切り離し可能
な大きさと形状に成形され、切り離される部分はプラス
チックの肉厚を他の部分より薄くした薄膜とし、気密性
を保つと共に、容易に切り離される構造となっている。 3)中空ボディー部分と中栓部分との密封性は、中空ボ
ディー部分と中栓部分とが摺動的に接する嵌合面にそれ
ぞれ環状に溝又は突起を設け、嵌合時に溝内に突起が納
まることにより、気密性が高くなりさらに、密封性をよ
り確実にすることが出来る。
【0010】以上の如き特徴を有する本発明に係る医薬
品分包液剤用プラスチック製一体射出成形容器は、一般
医薬品用としては感冒剤や制酸剤等の容器として、また
医療用医薬品用としては去たん剤である塩酸アンブロキ
ソールのような薬液剤の容器として、さらに配合薬剤で
は水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウムのよう
な懸濁液剤用の容器として適しているものである。特
に、本発明に係る医薬品分包液剤用容器は、使用時(服
用時)容器開口のために切り取られる頭部に薬物が残ら
ないため、懸濁液剤用のものとして極めて有効な容器と
なる。
【0011】以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明
する。図1は、本発明に係る医薬品分包液剤用プラスチ
ック製一体射出成形容器の一実施例を示すものであり、
薬液収納用中空ボディー部分2と薬液流出防止用の中栓
3と該中空ボディー部分2と該中栓3とを係合する切り
離し可能な薄膜4と薬液充填後上記中空ボディー部分2
の溶着封止部5とからなるプラスチック製の容器本体1
を示すものである。
【0012】薄膜4は僅かな力で切断し得る薄膜である
が、薬液が収納された後、分包液剤として最終形態にお
いて輸送による負荷や積載による加重等に充分耐え得る
程度に設計される。
【0013】中栓3の内面は平面16とされ、薬液が入
り込まない構造にしてあり、中栓3の中空ボディー部分
2に接しているわずかに小径とされた首部6の外径は中
空ボディー部分2の首部7の内径と同じにし、中栓3の
首部6と中空ボディー部分2の首部7を係合している薄
膜4を切り離して薬液を一部取り出した後、必要により
再び密封して一時保管する場合、中空ボディー部分2の
首部7に上記中栓3の首部6を摺動的に圧入させ、密封
出来るようになっている。
【0014】図2は、中空ボディー部分2の首部7の内
壁に環状の溝9と前記中栓3の首部6の外壁に環状の突
起8が設けられている容器の例を示すものである。一体
成型時には中空ボディー部と中栓とが薄膜によって連結
されていることは図1と同様である。この薄膜を切り離
して薬液の所定量が投与される。必要により薬液の残り
の一部を一時保管する場合には、中空ボディー部分2の
首部7に中栓3の首部6を挿入し、溝9と突起8とが係
合して密封性を高めるという役割を果すものである。な
お、本発明に係る医薬品分包液剤用一体射出成形容器の
態様において、中栓の切り離しあるいは取りはずしを容
易にするために、その外部に適宜形状の取手を設けるこ
とは可能である。
【0015】以上、各図に例示した本発明に係る医薬品
分包液剤用プラスチック製一体成形容器は、容器の射出
成形、薬液の充填および密封構造を備えた成形機内で同
時的(連続)に行い製品化されるという点にも技術的意
義を持つものである。まず、成形機内に所定の容器形状
の金型をセットし、この金型内に加熱溶融された熱可塑
性プラスチック材を供給して未封止状態の容器形状に一
体成形される。この未封止状態の容器を必要温度に冷却
した後、充填口から、加熱滅菌あるいは濾過滅菌された
薬液の所定量を充填し、最終充填口を溶着などの手段で
封止5することによって製品とされる。この薬液が充填
された製品の使用態様は以下の通りである。
【0016】医薬品分包液剤用プラスチック製一体成形
容器1の、薬液を収納している中空ボディー部分2と中
栓3とを連結している薄膜4をねじ切るか、引き裂いて
切り離し、この中栓3を切り離した後、中空ボディー部
分2の開口部を下に向け、必要により、中空ボディー部
分を圧迫して薬液を中空ボディー部分2から取り出し服
用する。また薬液の一部を服用する場合には、服用後残
りの薬液は薄膜4から切り離された中栓3を中栓ボディ
ー部分2の開口部に挿入することで再密封し、容器開封
後の一時保管の際分包液剤用容器内への異物混入及び該
容器から薬液の漏出を防止する。
【0017】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る医薬品分包液剤用プラスチック製一体射出成形容器
は、ワンタッチで薬液収納用中空ボディー部分から薬液
流出防止の中栓を開封し、薬液を取り出し服用すること
が出来、定量投与が必要な医薬品の場合、中栓内に薬液
が溜まらない構造とされているので、薬液の所定量を確
実に投与することが出来る。
【0018】また、適宜増減等で残りの薬液を一時保管
する場合には、切り離した中栓を中空ボディー部分の開
口部に挿入することで再密封し、分包液剤用容器内への
異物混入や該容器からの薬液の漏出を防止することが出
来る。しかも容器をポリエチレンやポリプロピレンのよ
うな熱可塑性プラッスチックを用いて、凹型と凸型の金
型を組合せて射出成形により、一体成形で安価に作製出
来るという利点がある。
【0019】更に、従来医薬品分野で多く使用されてい
る中空ボディー部とキャップとが別体で作られる容器の
場合、薬液の滅菌と容器の滅菌とを別工程で行うことが
必要であるが、本発明の一体射出成形容器の使用により
容器成形、薬液の充填及び密封の各工程を同時的に行う
ことができるので、充填作業が簡略化されるだけでなく
製品コストの低廉価の効果は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る分包液剤用プラスチック製一体射
出成形容器の一実施例の断面図である。
【図2】本発明に係る一体成形容器において、中空ボデ
ィー部分の内側に環状の溝と中栓の外周に環状の突起を
設けたタイプの一例の部分断面図である。
【図3】従来の密封容器の一部断面図である。
【符号の説明】
1 分包液剤用プラスチック製一体成形容器 2 中空ボディー部分 3 中栓 4 薄膜 5 溶着封止 6 中栓の首部 7 中空ボディー部分の首部 8 突起 9 溝 16 薬液と接する面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61J 1/06 B65D 1/00 - 1/48 B65D 17/00 - 17/52

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使い捨て式分包液剤用プラスチック製の
    密封された容器であって、薬液を入れる中空ボディー部
    分と、該中空ボディー部分の封止部と反対側の一端に摺
    動可能に嵌合される中栓とよりなり、該中空ボディー部
    分と該中栓とが切り離し可能な薄膜により連結され、か
    つ中栓の薬液と接する面は平らで薬液が入らない構造と
    されていることを特徴とする所定量の薬液を投与可能に
    した医薬品分包液剤用プラスチック製一体射出成形容
    器。
  2. 【請求項2】 中栓の外周囲面に、環状に数条の突起又
    は溝を設け、中空ボディーの開口部内壁に、中栓に対応
    する環状に数条の溝又は突起を設け、該溝と突起との係
    合により、密封性を高めたことを特徴とする請求項1記
    載の医薬品分包液剤用プラスチック製一体射出成形容
    器。
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