JP3052507B2 - ファンモータの防振装置 - Google Patents

ファンモータの防振装置

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彰彦 渡辺
文敏 山下
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ルームエアコンや給湯
器などに設けられるファンモータの防振装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、送風あるいは燃焼効率の点からフ
ァンモータの回転数制御を頻繁に行うようになってお
り、ますますファンモータの振動の変動が大きくなり、
不快な振動、騒音の発生が増大している傾向にある。
【０００３】従来のこの種のファンモータについて図４
および図５を参照しながら説明する。図に示すように、
モータ１１はステータ１２とロータ１３から構成され、
ロータ１３には永久磁石１４が配設されてロータ軸１５
に固定されていた。また、ロータ１３はベアリング１６
を介してステータ１２の設けられたモータ１１のモータ
枠１１ａに回転自在に設けられていた。そして、上記の
モータ枠１１ａにはモータ取付板１７をボルト１８で固
定し、前記モータ取付板１７を介してファンケース１９
に、ボルト２０により固定され、ロータ軸１５には送風
用ファン２１がナット２２により固定されていた。
【０００４】また、ルームエアコン本体や給湯器本体へ
の振動伝達を防止するため、図５に示すように単純にモ
ータ取付板１７とファンケース１９の取付用のボルト２
０の間に防振ゴム２３を介しただけでは、モータ１１の
自重が全て前記防振ゴム２３に加わるため、モータ取付
板１７とボルト２０の間の防振ゴム２３の寸法Ｌを相当
大きくしないとモータ１１で発生した振動が矢印２４に
示すようにファンケース１９側に伝達されるものであっ
た。また、振動防止効果を大きくするように防振ゴム２
３の寸法Ｌを大きくすることはモータ１１の取付スペー
ス、コストなどから実現性が困難であった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】従来のファンモータで
はステータ１２の回転磁界によってモータ１１が回転す
る際、回転によって発生する振動がファンケース１９に
伝達され、ファンケース１９が装着されるルームエアコ
ン本体、あるいは給湯器本体を振動させ、不快な振動、
騒音が発生する問題があった。
【０００６】本発明は上記課題を解決するもので、ファ
ンケースが装着されるルームエアコン本体あるいは給湯
器本体への振動伝達を遮断し、不快な振動、騒音の発生
しないファンモータの防振装置を提供することを目的と
する。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明のファンモータの
防振装置は上記目的を達成するために、ファンを取り付
けたモータと、このモータにモータ取付板を介して反吸
込側の環状部が取り付けられるファンケースとを備え、
前記ファンケースの環状部に係合して前記モータ取付板
の間に介在されるとともに、前記モータ取付板に係合す
る防振ゴムを介して前記ファンケースをモータに取り付
けてなる構成とする。
【０００８】
【作用】本発明は上記した構成のように、防振ゴムはフ
ァンケースの環状部と、モータ取付板の両者に係合して
いるので、防振ゴムのボリュームを大きくすることが可
能となり、モータの回転により発生する振動は、前記防
振ゴムにより吸収され、ファンケースに振動が伝達され
るのが防止されることとなる。
【０００９】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図１〜図３
を参照しながら説明する。なお、従来例と同一部分には
同一符号を付けて詳細な説明は省略する。図に示すよう
に、防振ゴム１にはファンケース１９の環状部２に係合
する環状のパッキン部１ａとモータ取付板３に形成した
溝３ａが係合する溝付環状突起１ｂを一体的に形成す
る。
【００１０】上記構成において、ファンケース１９を取
り付ける場合には、防振ゴム１のパッキン部１ａをファ
ンケース１９の環状部２の内径２ａに装着した後、ボル
ト２０を前記溝付環状突起１ｂ内を貫通してファンケー
ス１９の環状部２に螺合して取り付ける。
【００１１】そして、上記した構成により、モータ１１
の自重は防振ゴム１のパッキン部１ａとファンケース１
９の環状部２で受けることとなるので、防振ゴム１のボ
リュームを大きくすることが可能となり、振動を大幅に
吸収減衰することが可能となる。
【００１２】また、上記した構成のファンモータの振動
低減効果について測定した結果、図３に示すように、従
来のファンモータＡに比べて本発明のファンモータＢは
振動レベルが全体にわたって大幅に低減していることが
確認できた。
【００１３】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によればファンケースの環状部に係合してモータ取付
板の間に介在されるとともに、前記モータ取付板に係合
する防振ゴムを介して前記ファンケースをモータに取り
付けているので、振動低減効果とともに、防振ゴムにパ
ッキン構造を兼用させることによって低コストで振動を
低減することができるファンモータの防振装置を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例のファンモータの断面図
【図２】同防振装置の取付状態を示す一部切欠した分解
斜視図
【図３】同防振装置の振動加速度−周波数特性図
【図４】従来の防振ゴムの装着されていないファンモー
タの一部切欠した断面図
【図５】同防振ゴムを装着した状態を示す断面図
【符号の説明】
１ 防振ゴム ２ 環状部 ３ モータ取付板 １１ モータ １９ ファンケース ２１ ファン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 彰彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 山下 文敏 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 実開 昭52−58405（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−183565（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−75453（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭58−15457（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭59−169570（ＪＰ，Ｕ) 実開 平３−112153（ＪＰ，Ｕ) 実開 平２−25750（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H02K 5/00 - 5/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】ファンを取付けたモータと、前記ファンを
    収納し前記モータ側に環状部を有するファンケースと、
    前記モータに取り付けられたモータ取付板と、前記ファ
    ンケース環状部に係合する環状のパッキン部および前記
    モータ取付板に係合する溝付環状突起を一体に成型して
    なる防振ゴムとからなり、前記ファンケースは前記モー
    タ取付板に前記防振ゴムを介して取付られていることを
    特徴とするファンモータの防振装置。
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