JP3051684U - 開閉式防風網装置 - Google Patents

開閉式防風網装置

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JP3051684U JP1997010534U JP1053497U JP3051684U JP 3051684 U JP3051684 U JP 3051684U JP 1997010534 U JP1997010534 U JP 1997010534U JP 1053497 U JP1053497 U JP 1053497U JP 3051684 U JP3051684 U JP 3051684U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型の農機具等の出入りや完全な雑草の下刈
りを可能とする新規な構造の開閉式防風網装置を提供す
る。 【解決手段】 隣接する支柱用管体11,11の上端間
に左右移動案内用横架部材12を取着して防風網枠を形
成した上、防風網2の一方の縦縁部32に昇降用連結金
具4,4,……を取着し、一方の支柱用管体11に上下
移動自在に連結すると共に、左右何れか他方の縦縁部に
も昇降用連結金具4,4,……を取着し、左右移動案内
用横架部材12に吊り下げられた左右開閉誘導杆7に上
下移動自在に連結し、両最下位の昇降用連結金具4,4
を昇降作動機構部に連係する一方、防風網2上縁部33
に取着した左右開閉用吊下金具6,6,……を左右移動
案内用横架部材12に左右移動自在に連結し、左右開閉
誘導杆7を左右作動機構部に連係にしてなる開閉式防風
網装置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の目的】
この考案は、果樹園の周囲に設置される防風網装置に関し、通気の調整や農 業機械の移動、除草作業等に際し、最良の開放状態を確保できるようにする新規 な構造を備えた開閉型防風網装置を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
林檎を栽培する園芸農家にとって、8月中旬から11月初旬までの収穫期は 、前年冬期からの元肥作業を始めとして、春先の選定、開花後の人工受粉、摘花 、袋かけ、薬剤散布、追肥等一年を通じて行った数々の農作業の成果が実る収穫 期であり、最も活気あふれる季節となる。しかし、この時期は、台風が日本に上 陸する季節ともなっており、一度台風が訪れれば、傷もなく良質な収穫を待つば かりとなった林檎の殆どが落果されてしまうこともあり、多大な被害を被ること もまれではない。さらに、落果を招いてしまう強風は、台風ばかりに留まらず、 通常の低気圧の接近による強風によっても落果や枝の損傷等が、頻繁に起きてし まうものである。
【0003】 このような強風による被害を回避するため、果樹を強風から守る防風網装置 は、園芸農家にとって欠くことのできない設備となっている。 果樹園に用いるための防風網装置としては、実開昭61−148164号公 報に示される巻き取り機構を備えて開閉できる防風網装置が開示されており、必 要に応じて防風網を垂直状に垂下されたローラー部材に巻き取り,左右方向を開 放できるように構成されていて、その都度防風網を開放してしまえば、大型農業 機械を果樹園内に移動して使用することも可能となり、農作業の効率を向上する ことができるものであるが、防風網装置下部の除草作業を行う場合等は、特に巻 き取られた防風網付近の雑草を刈り払い機で刈り込もうとすれば、防風網の傷付 き等が懸念されるために断念せざるを得ず、残された部分の雑草は、刈り払い作 業後の見栄えを損ねるものとなり、好ましいものではなかった。
【0004】 この考案は、上記のような果樹園の除草等に不都合のあった防風網装置にお いて、その開閉機構を見直し、大型の農機具等の移動を可能とする上、完全な雑 草の下刈りを可能とする開閉型防風網装置の実用化の必要性に着目し、新たな開 閉機構の研究に着手すると共に、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作実験とを繰り 返してきた結果、今回、遂に後述とおりの新規な開閉型防風網装置を開発、実現 化することに成功した。 以下では、図面に示すこの考案を代表する実施例と共に、その構成を詳述す ることとする。
【0005】
【考案の構成】
図面に示すこの考案を代表する実施例からも明確に理解されるように、この 考案に包含される開閉型防風網装置は、基本的に次のような構成から成り立って いる。 即ち、防風網の横幅寸法に略相当する間隔毎に支柱用管体を立設すると共に 、各支柱用管体の隣接する支柱用管体同士の、防風網全高に略一致する高さ位置 近傍間に、夫々左右移動案内用横架部材を一体化していって左右に複数の防風網 枠が連続形成されるようにする一方、隣接する支柱用管体および左右移動案内用 横架部材からなる各防風網枠内に配される防風網が、その左右何れか一方の縦縁 部の上下方向適宜間隔置きに昇降用連結金具を有していて、これら昇降用連結金 具を、該縦縁部に相対する支柱用管体に上下移動自在に連結すると共に、左右何 れか他方の縦縁部にも上下方向適宜間隔置きに昇降用連結金具を有していて、そ れら昇降用連結金具の夫々を、前記した左右移動案内用横架部材に沿って移動自 在に吊り下げられている左右開閉誘導杆に上下移動自在に連結し、左右各縦縁部 に取着した複数個の昇降案内用連結金具の中の最下位のものを、防風網下縁部側 を上昇可能とする昇降作動機構部に連係させ、さらに同上縁部の左右方向適宜間 隔置きには左右開閉用連結金具を有していて、夫々の左右開閉用吊下金具を左右 移動案内用横架部材に左右移動自在に連結した上、前記左右開閉誘導杆の上端を 、防風網他方縦縁部側を左右移動可能とする左右作動機構部に連係することによ り、防風網枠内において開閉誘導杆側縦縁部を左右方向に、また同下縁部を上下 方向に移動自在となし、該防風網が防風網枠内を左右方向にも上下方向にも開閉 自在となるようにした開閉式防風網装置である。
【0006】 更に具体的な構成のものとしては、この考案の開閉式防風網装置は、防風網 基体の全周縁部、および上下方向に所定間隔を置いて平行配置模様となるように した箇所に、防風網基体を補強する補強帯部が縫着または溶着されてなる防風網 の横幅寸法に略相当する間隔毎に支柱用管体を立設すると共に、各支柱用管体の 隣接する支柱用管体同士の、防風網全高に略一致する高さ位置近傍間に、夫々左 右移動案内用横架部材を一体化していって左右に複数の防風網枠が連続形成され るようにする一方、隣接する支柱用管体および左右移動案内用横架部材からなる 各防風網枠内に配される防風網が、その左右何れか一方の縦縁部で、先の平行配 置模様とした補強帯部端部に昇降用連結金具を有していて、これら昇降用連結金 具を、該縦縁部に相対する支柱用管体に上下移動自在に連結すると共に、左右何 れか他方の縦縁部で、平行配置模様とした補強帯部端部にも昇降用連結金具を有 していて、それら昇降用連結金具の夫々を、前記した左右移動案内用横架部材に 沿って移動自在に吊り下げられている左右開閉誘導杆に上下移動自在に連結し、 左右各縦縁部に取着した複数個の昇降案内用連結金具の中の最下位のものを、防 風網下縁部側を上昇可能とする昇降作動機構部に連係させ、さらに同上縁部の左 右方向適宜間隔置きには左右開閉用連結金具を有していて、夫々の左右開閉用吊 下金具を左右移動案内用横架部材に左右移動自在に連結した上、前記左右開閉誘 導杆の上端を、防風網他方縦縁部側を左右移動可能とする左右作動機構部に連係 することにより、防風網枠内において開閉誘導杆側縦縁部を左右方向に、また同 下縁部を上下方向に移動自在となし、該防風網が防風網枠内を左右方向にも上下 方向にも開閉自在となるようにした構成を要旨とする開閉式防風網装置とするこ とができる。
【0007】 防風網枠は、支柱用管体と、左右移動案内用横架部材とを一体に結合するこ とにより形成されており、当該支柱用管体は、開閉式防風網装置を支える柱の機 能を果たすものであって、強風に煽られた防風網を風力に抗して、支持するもの でなければならず、その基部を地中に充分な長さ植設され、必要に応じて、コン クリート等による基礎固めを施し、後述する実施例にも示すように、基端側程そ の太さを増すように形成し、強度を確保すると共に、内側を空洞にして軽量化す ることも可能である。 そして、対をなす支柱用管体のうち左右何れか一方に相当する支柱用管体に は、昇降用連結金具を上下に昇降自在に連結する構造、例えば、平面視C字状を なす案内レールであって、同案内レールの開口溝に昇降用連結金具が摺動自在に 緩嵌されるように構成した、後述の実施例に採用したもの、あるいはその他適宜 遊嵌構造からなるようにした構造が採用されていなければならない。
【0008】 左右移動案内用横架部材は、防風網の上縁部を吊り下げる機能を果たすもの であり、防風網を強風に抗して支持する強度を備え、一対の隣接する支柱用管体 の上側間に地上面と略平行となるように横架され、当該左右移動案内用横架部材 は、棒状または管状の鋼材からなるものとし、同両端部を別体または一体的に設 けられた連結金具等によって、支柱用管体上端あるいはその近傍に連結されるよ うになっている。
【0009】 防風網は、四角形状に形成された防風網基体と、これを補強する補強帯部、 左右の縦縁部に適宜間隔で設けられた昇降用連結金具、および上縁部に適宜間隔 に配置された左右開閉用吊下金具を備えている。 防風網基体は、強風を塞き止める如く緩衝すると共に、通気性を確保する機 能を果たすものであって、碁盤縞状、傾斜された格子状、あるいは亀の甲羅状に 形成された網素材からなり、耐久性、耐候性に秀れた天然繊維、合成繊維あるい は金属製のワイヤー等を編み上げて作り上げられたものか、または、合成樹脂素 材を網目を形成したシート状に成形したもの、さらにまた、網状に編み上げられ た金属製ワイヤーに合成樹脂を被服したものを採用することも可能である。
【0010】 補強帯部は、防風網基体を補強し、強風に対する耐久性を高める機能を果た すものであり、合成樹脂素材または天然繊維素材からなる帯状素材を縫着するか 、もしくは合成樹脂素材からなる帯状素材で防風網基体の表裏より挟み込み、こ れを熱溶着、接着剤による接着あるいは縫着により一体化することによって形成 されたものであってもよく、防風網基体の全周縁部、および防風網基体の上下方 向適宜間隔置きに横縞状となる平行配置箇所に配されるようにする。
【0011】 昇降用連結金具は、防風網の左右何れか一方の縦縁部を支柱用管体の上下方 向に沿って上下移動自在に連結する機能を果たすものであり、例えば、後述する 実施例の如く、支柱用管体に沿って上下方向に移動自在に設けられる摺動側連結 金具部と、防風網に予め取着され、摺動側連結金具部に着脱自在に連結される着 脱側連結金具部とを備えるものとして、防風網と支柱用管体とを設置現場におい て容易に着脱できるように構成したものとするのが望ましい。 また、この昇降用連結金具は、防風網の左右何れか他方の縦縁部を左右開閉 誘導杆に対して上下方向に移動自在に連結する機能を果たすものともなり、上記 支柱用管体に対する金具と同様のものとするか、その他構造のものとすることも できる。
【0012】 左右何れか一方の支柱用管体、および左右開閉誘導杆には、昇降作動機構部 、即ち、最下位に位置される昇降用連結金具を上下方向に移動させるための機構 部、例えば、後述する実施例のように、防風網の下側に連係された左右の昇降用 牽引ワイヤー左右何れか一方の支柱用管体および左右何れか他方の左右開閉誘導 杆の夫々の上端側を迂回させ、左右夫々に設けられた昇降用巻取機構部に巻き取 り、操作ハンドルを左右同時または交互に回転操作することにより、防風網の下 側を開閉するように構成したものとし、地上の作業者が地上においてハンドル操 作することによって昇降操作できるように構成されたものとする。
【0013】 左右開閉誘導杆は、防風網の左右何れか他方の縦縁部を垂下状に支持し、防 風網が左右方向に移動された場合であっても、防風網の四角形状を維持しながら 左右への開閉を誘導する機能を果たすものであり、左右開閉誘導杆の上端側には 、左右移動案内用横架部材に沿って左右方向に摺動または転動可能な吊下機構部 が設けられ、左右移動時に左右移動案内用横架部材との間に生じる摩擦抵抗を低 減するように構成されている上、昇降用連結金具を上下方向に移動自在に保持す る案内レール部を設けてなる後述の実施例に具体的に示す構造のもの、その他の ものとして形成される。
【0014】 左右開閉用吊下金具は、防風網の左右に渡る上縁部を左右移動案内用横架部 材に沿って左右方向に移動自在に吊り下げる機能を果たすものであり、左右移動 案内用横架部材に左右に移動自在に吊り下げられた複数の摺動側吊下金具部を備 えると共に、夫々の摺動側吊下金具部に防風網上端縁の適所に取着された着脱側 吊下金具部を着脱自在に吊り下げるように構成される。
【0015】 左右作動機構部は、前記左右開閉用吊下金具によって吊下された防風網の左 右何れか他方の縦縁部を左右に移動させ、防風網を左右に開閉操作する機能を果 たすものであって、例えば、左右開閉誘導杆の上端近傍もしくは中途部に左右に 分岐される如く左右牽引ワイヤーを連結し、一方の左右牽引ワイヤーを一方の支 柱用管体の上端近傍または中途部を迂回して下方に延長し、地上の作業者が操作 可能な位置に設けられた一方の巻取機構部に巻き取られ、同巻取機構部に設けら れた操作ハンドルを回動操作することにより、防風網を解放する如く構成し、他 方の左右牽引ワイヤーを他方の支柱用管体の上端側または中途部を迂回する如く 延長した上、下方に設けられた他方の巻取機構部に巻き取られ、これに設けられ た操作ハンドルを回動操作することにより、防風網を閉鎖方向に移動させること のできるように構成したものとする。 以下では、これまでに説明してきたこの考案の開閉式防風網装置に包含され る構成が、より一層明確に理解できるよう、代表的な実施例を開示して具体的な 説明を加えていくこととする。
【0016】
【実施例1】 図1の開閉式防風網装置の概略的構成を示す正面図、図2の開閉式防風網装 置の開閉状態の一例を示す斜視図、図3の左右開閉誘導杆の吊下構造を示す側面 図、図4の昇降用連結金具の連結構造を示す斜視図、図5の左右開閉用吊下金具 の吊り下げ構造の側面図に示される事例は、昇降作動機構部5および左右作動機 構部8を備え、防風網2の開閉を遠隔操作可能に構成した一実施例を示すもので ある。
【0017】 防風網枠1は、防風網2の左右幅寸法に略相当する間隔を隔てて立設された 複数本の支柱用管体11,11,……の、隣接する一対の支柱用管体11,11 の上端側の防風網2の略全高に相当する高さ位置間に、左右移動案内用横架部材 12を横架して構成されている。支柱用管体11は、夫々中空状に形成され基端 側の直径を拡開されて剛性を高めた形状とされ、左右移動案内用横架部材12の 左右端の夫々には、支柱用管体11,11の先端部に嵌着される環状連結具13 ,13によりボルト締め結合されている。
【0018】 一対の支柱用管体11,11の中の左側に配置された支柱用管体11の中途 部上下に渡る範囲には、昇降用連結金具4,4,……を上下方向移動自在に案内 する案内溝の形成された昇降用支持枠部51が取着され、該昇降用連結金具4は 、昇降用支持枠部51内に上下摺動移動自在に収容される摺動座部を備えると共 に、摺動座部に植設され、昇降用支持枠部51の案内溝から外側に突出される連 結環部を備えた摺動側連結金具部41を有した上、摺動側連結金具41の連結環 部に着脱側連結金具42を着脱自在に連結されている。
【0019】 昇降用支持枠部51内には、最下に位置される昇降用連結金具4に一端を連 結された昇降用牽引ワイヤー52が収容され、同昇降用牽引ワイヤー52の中途 部を昇降用支持枠部51上端側内部に軸着されたプーリに巻き掛けられ、他端を 昇降用支持枠部51の下部内側の地上の利用者の手の届く位置に設けられた制動 機構を有する昇降用巻取機構部54に巻き掛け、着脱可能な操作ハンドルにより 回動操作するように構成されている。前記制動機構は、昇降用巻取機構部54の 回転軸に設けられた歯車と、この歯車に係脱可能に噛合する鉤爪とから形成され るものである。
【0020】 防風網2は、四角形状の防風網基体31の全縁部32,32,33、および 、略全面に渡って横縞状の平行配置模様となるようにした位置に、合成樹脂製の 補強帯部34を溶着され、左右の縦縁部32,32の横縞状に配置された補強帯 部34の端部は、折り返すことによって環状を形成してなり、この環状を形成す る補強帯部34に昇降用連結金具4,4,……の着脱側連結決金具部42,42 ,……が夫々連結されている。
【0021】 さらに、防風網2右側の縦縁部にも左側縦縁部と同様の昇降用連結金具4, 4,……が取着され、これら昇降用連結金具4,4、……は、左右移動案内用横 架部材12に左右移動自在に吊り下げられた左右開閉誘導杆7の側部に縦設され た案内溝72に上下摺動自在に挿着され、該左右開閉誘導杆7には、昇降作動機 構部5が設けられており、その昇降用牽引ワイヤー52の一端は、最下に位置さ れた昇降用連結金具4の摺動側連結具部41に結合され、中途部は、左右開閉誘 導杆7の上側に軸支されたプーリに巻き掛けられて迂回され、他端を左右開閉誘 導杆7の下側に設けられた昇降用巻取機構部54に巻き取られ、着脱可能な操作 ハンドル53により、巻き取り操作可能に構成されている。
【0022】 左右開閉誘導杆7の上端部には、左右移動案内用横架部材12上を転動する ローラー76がコイルスプリング77からなるサスペンション機構を介して軸支 され、過大な過重を受けた場合には、コイルスプリング77がその衝撃力を緩衝 するように構成された吊下機構部71が設けられると共に、該吊下機構部71の 外側には、左右移動時に左右開閉用吊下金具6,6,……を、吊下機構部71内 に巻き込むことを阻止するように係合しながら束ね、移動する吊下金具用係合片 78が立設されている。
【0023】 さらに、左右開閉誘導杆7の上端左右側面には、左右作動機構部8の一部を 形成する夫々左右牽引ワイヤー81,82の一端が連結されており、左側の左右 牽引ワイヤー81は、中途部を左側の支柱用管体11の上端に軸支されたプーリ に巻き掛けられ、他端を下方に延長され制動機構を備えた左側の巻取機構部84 に巻き取られ、右側の左右牽引ワイヤー82の中途部を、右側の支柱用管体11 の上端のプーリに巻き掛け、他端を右側の支柱用管体11の下方に延長し、制動 機構を有する右側の巻取機構部85に巻き取るように構成されている。
【0024】
【作 用】
以上の如く構成されたこの考案の開閉式防風網装置は、左右何れか一方の支 柱用管体11に防風網2の左右何れか一方の縦縁部32が連結される一方、防風 網2の左右何れか他方の縦縁部32は、左右移動案内用横架部材12に左右移動 自在に吊り下げられた左右開閉誘導杆7に連結されており、防風網2の他方の縦 縁部32を左右方向に開閉操作可能であり、開閉の状態に係わらず、防風網2の 左右の縦縁部32は一方を支柱用管体11に、他方を左右開閉誘導杆7に保持さ れる。
【0025】 左右何れか一方の支柱用管体11側に設けられた昇降作動機構部5は、地上 に居る作業者が、手元の高さに設置された昇降用巻き取り機構部54に操作ハン ドル53を差し込み、回転操作すると、昇降用牽引ワイヤー52が巻き取られ、 左右何れか一方の最下の昇降用連結金具4を引き上げ、防風網2の左右何れか一 方の下端縁を引き上げていき、防風網2の昇降操作を終えた後は、昇降作動機構 部5の制動機構を利用して閉鎖または解放状態を固定する。
【0026】 また左右何れか他方の左右誘導杆7に設けられた昇降作動機構部5もまた、 昇降用巻取機構部54に接続した操作ハンドル53の回転操作を受けて、昇降用 牽引ワイヤー52が巻き取られ、左右何れか他方の最下の昇降用連結金具4およ びこれに連結された防風網2の左右何れか他方の下端縁が引き上げられていき、 防風網2の昇降操作を終えた後は、昇降作動機構部5の制動機構を利用して左右 何れか一方と同様に閉鎖または解放状態を固定する。
【0027】 左右の下端縁を引き上げ、図2の中央の防風網2のように下側を解放し、そ の後、閉鎖するときには、左右の昇降作動機構部5,5の夫々の制動機構に設け られた鉤爪の係合を解除すると、防風網2の自重の作用も手伝って円滑な降下、 閉鎖が実施される。
【0028】 一方、防風網2の上端縁は、左右開閉用吊下金具6を介して左右移動案内用 横架部材12に左右方向移動自在に吊下られており、左右開閉誘導杆7の左右移 動に従い、左右方向に開閉される。 左右開閉誘導杆7は、左右何れか一方の左右作動機構部8の巻取機構部84 に図示されない操作ハンドルを差し込みこれを回転操作すると、左右何れか一方 の左右牽引ワイヤー81が巻き取られ、左右開閉誘導杆7を左右何れか一方の支 柱用管体11側に引き寄せ、防風網2を図2に示されるように解放する。
【0029】 また、左右開閉誘導杆7は、左右何れか他方の左右作動機構部8の巻取機構 部84の操作ハンドルを差し込み、これを回転操作し、左右何れか他方の左右牽 引ワイヤー81を巻き取り、左右開閉誘導杆7を左右何れか他方の支柱用管体1 1側に引き寄せ、防風網2を、図2中の中央および左端に示されるように閉鎖す る。また、左右開閉誘導杆7の下端/または中途部を左右の支柱用管体11間に 支持用ワイヤーを張設すれば、強風に煽られた場合にも、左右開閉誘導杆7の下 端が振られることを阻止するものとなる。
【0030】 吊下金具用係合片78は、特に、防風網2を解放する際に左右開閉用吊下金 具6,6,……を束ねるように係合させていき、左右開閉用吊下金具6,6,… …の絡まりを阻止する作用を果たす。 左右何れか一方の左右作動機構部8を操作する場合には、他方の作動機構部 8の制動機構の制動を解除し、他方の左右牽引ワイヤー82を次第に送り出す如 く他方の操作ハンドルを弱めに保持するか、あるいは別の手段により弱いブレー キを掛けるように操作して、防風網2および左右開閉誘導杆7の移動を安定させ る。また、他方の左右作動機構部8を操作する場合にも一方の作動機構部8の制 動機構の制動を解錠し、同様の弱い制動を加えながら防風網2を閉鎖する。
【0031】 防風網2の縦縁部32に設けられた昇降用連結金具4,4,……、および上 縁部33に設けられた左右開閉用吊下金具6,6,……の夫々は、着脱型連結金 具部42,42,……および着脱側吊下金具部61,61,……を備えており、 防風網2を防風網枠1内に着脱自在に取り付けるようにしてある。
【0032】
【効 果】
以上のように、この考案の開閉式防風網装置によれば、張設された防風網を 左右方向および上下方向何れにも解放可能となり、従前であれば、大がかりな防 風網の取り外しを要するような大型農業機械の搬入も、ハンドル操作による防風 網の開閉により、容易に行うことができるものとなり、さらに、従来であれば不 可能であった防風網下部の雑草を下刈りするような場合にも、必要に応じた高さ まで防風網を上昇させることによって容易に除草可能となることから、果樹園の 下刈りと同時に開閉式防風網装置の周辺の草刈りも行うことができるものとなり 、果樹園全体の美観を向上することも可能となるという秀れた特徴を発揮するも のとなる。
【0033】 特に、左右何れか一方の支柱用管体11、および左右開閉誘導杆7の夫々に 設けられた昇降作動機構部5,5は、個別に防風網2の左右下端側を昇降操作す るように構成されていることから、防風網2の左右方向の開閉移動の影響を受け ることなく、好適な上下開閉状態を確保できるものであり、さらに、構造も昇降 用牽引ワイヤー52や昇降用巻取機構部54といった比較的簡素な構造からなっ ているので、廉価に提供できる上、高い耐久性の得られるものとなっている。
【0034】 また、左右作動機構部8もまた、左右開閉誘導杆7の左右に夫々連結された 左右牽引ワイヤー81,82を左右の支柱用管体11,11に設けられた巻取機 構部84,85の夫々に巻き取るという比較的簡素な構成とされていることから 、操作性に秀れると共に、耐久性の点でも有利なるという利点を有するものとな っている。
【0035】 さらに、防風網枠1は、2本の支柱用管体11,11および左右移動案内用 横架部材12に分割可能であり、また、防風網2は、昇降用連結金具4,4,… …および左右開閉用吊下金具6,6,……によって防風網枠1に着脱自在に構成 されていることから、工場生産後の在庫時の収納性が高く、出荷時の輸送経費も 削減できる上、設置現場での組み立て作業も容易であり、その組み立て工数も削 減できるという実用性に富んだものとすることができる。
【0036】 上述の如く、この考案の開閉式防風網装置は、新規な構成によって確実に所 期の目的を達成可能とするものであり、その構造も比較的簡単で製造も容易であ り、低廉にて市場に提供可能なことから、我が国のような四季を通じて厳しい自 然環境に対処しなければならない、園芸農業に特に有効に利用できる防風網装置 として最適なものとなって、広く普及、利用可能となり、果樹園の通気管理の自 由度の向上はもとより、機械の搬入や除草作業などの農作業にも容易、且つ的確 に対応できるものであり、それら関連する人々から高い評価がなされ、大いに普 及するものと予想される。
【図面の簡単な説明】
図面はこの考案の開閉式防風網装置の技術的思想を具現
化した代表的な実施例を示すものである。
【図 1】開閉式防風網装置の概略的構成を示す正面図
である。
【図 2】開閉式防風網装置の開閉状態の一例を示す斜
視図である。
【図 3】左右開閉誘導杆の吊下構造を示す側面図であ
る。
【図 4】昇降用連結金具の連結構造を示す斜視図であ
る。
【図 5】左右開閉用吊下金具の吊り下げ構造を示す側
面図である。
【図 6】
【符号の説明】
1 防風網枠 11 同 支柱用管体 12 同 左右移動案内用横架部材 13 同 環状連結具 2 防風網 31 同 防風網基体 32 同 縦縁部 33 同 上縁部 34 同 補強帯部 4 昇降用連結金具 41 同 摺動側連結金具部 42 同 着脱側連結金具部 5 昇降作動機構部 51 同 昇降用支持枠部 52 同 昇降用牽引ワイヤー 53 同 操作ハンドル 54 同 昇降用巻取機構部54 6 左右開閉用吊下金具 61 同 着脱側吊下金具部 62 同 摺動側吊下金具部 7 左右開閉誘導杆 71 同 吊下機構部 72 同 案内溝 73 同 上体部 74 同 下体部 8 左右作動機構部 81 同 一方の左右牽引ワイヤー 82 同 他方の左右牽引ワイヤー 83 同 操作ハンドル 84 同 一方の巻取機構部 85 同 他方の巻取機構部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年3月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】 図面はこの考案の開閉式防風網装置の技術的思想を具現
化した代表的な実施例を示すものである。
【図 1】開閉式防風網装置の概略的構成を示す正面図
である。
【図 2】開閉式防風網装置の開閉状態の一例を示す斜
視図である。
【図 3】左右開閉誘導杆の吊下構造を示す側面図であ
る。
【図 4】昇降用連結金具の連結構造を示す斜視図であ
る。
【図 5】左右開閉用吊下金具の吊り下げ構造を示す側
面図である。
【符号の説明】 1 防風網枠 11 同 支柱用管体 12 同 左右移動案内用横架部材 13 同 環状連結具 2 防風網 31 同 防風網基体 32 同 縦縁部 33 同 上縁部 34 同 補強帯部 4 昇降用連結金具 41 同 摺動側連結金具部 42 同 着脱側連結金具部 5 昇降作動機構部 51 同 昇降用支持枠部 52 同 昇降用牽引ワイヤー 53 同 操作ハンドル 54 同 昇降用巻取機構部54 6 左右開閉用吊下金具 61 同 着脱側吊下金具部 62 同 摺動側吊下金具部 7 左右開閉誘導杆 71 同 吊下機構部 72 同 案内溝 73 同 上体部 74 同 下体部 8 左右作動機構部 81 同 一方の左右牽引ワイヤー 82 同 他方の左右牽引ワイヤー 83 同 操作ハンドル 84 同 一方の巻取機構部 85 同 他方の巻取機構部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防風網の横幅寸法に略相当する間隔毎に
    支柱用管体を立設すると共に、各支柱用管体の隣接する
    支柱用管体同士の、防風網全高に略一致する高さ位置近
    傍間に、夫々左右移動案内用横架部材を一体化していっ
    て左右に複数の防風網枠が連続形成されるようにする一
    方、隣接する支柱用管体および左右移動案内用横架部材
    からなる各防風網枠内に配される防風網が、その左右何
    れか一方の縦縁部の上下方向適宜間隔置きに昇降用連結
    金具を有していて、これら昇降用連結金具を、該縦縁部
    に相対する支柱用管体に上下移動自在に連結すると共
    に、左右何れか他方の縦縁部にも上下方向適宜間隔置き
    に昇降用連結金具を有していて、それら昇降用連結金具
    の夫々を、前記した左右移動案内用横架部材に沿って移
    動自在に吊り下げられている左右開閉誘導杆に上下移動
    自在に連結し、左右各縦縁部に取着した複数個の昇降案
    内用連結金具の中の最下位のものを、防風網下縁部側を
    上昇可能とする昇降作動機構部に連係させ、さらに同上
    縁部の左右方向適宜間隔置きには左右開閉用連結金具を
    有していて、夫々の左右開閉用吊下金具を左右移動案内
    用横架部材に左右移動自在に連結した上、前記左右開閉
    誘導杆の上端を、防風網他方縦縁部側を左右移動可能と
    する左右作動機構部に連係することにより、防風網枠内
    において開閉誘導杆側縦縁部を左右方向に、また同下縁
    部を上下方向に移動自在となし、該防風網が防風網枠内
    を左右方向にも上下方向にも開閉自在となるようにした
    ことを特徴とする開閉型防風網装置。
  2. 【請求項2】 防風網基体の全周縁部、および上下方向
    に所定間隔を置いて平行配置模様となるようにした箇所
    に、防風網基体を補強する補強帯部が縫着または溶着さ
    れてなる防風網の横幅寸法に略相当する間隔毎に支柱用
    管体を立設すると共に、各支柱用管体の隣接する支柱用
    管体同士の、防風網全高に略一致する高さ位置近傍間
    に、夫々左右移動案内用横架部材を一体化していって左
    右に複数の防風網枠が連続形成されるようにする一方、
    隣接する支柱用管体および左右移動案内用横架部材から
    なる各防風網枠内に配される防風網が、その左右何れか
    一方の縦縁部で、先の平行配置模様とした補強帯部端部
    に昇降用連結金具を有していて、これら昇降用連結金具
    を、該縦縁部に相対する支柱用管体に上下移動自在に連
    結すると共に、左右何れか他方の縦縁部で、平行配置模
    様とした補強帯部端部にも昇降用連結金具を有してい
    て、それら昇降用連結金具の夫々を、前記した左右移動
    案内用横架部材に沿って移動自在に吊り下げられている
    左右開閉誘導杆に上下移動自在に連結し、左右各縦縁部
    に取着した複数個の昇降案内用連結金具の中の最下位の
    ものを、防風網下縁部側を上昇可能とする昇降作動機構
    部に連係させ、さらに同上縁部の左右方向適宜間隔置き
    には左右開閉用連結金具を有していて、夫々の左右開閉
    用吊下金具を左右移動案内用横架部材に左右移動自在に
    連結した上、前記左右開閉誘導杆の上端を、防風網他方
    縦縁部側を左右移動可能とする左右作動機構部に連係す
    ることにより、防風網枠内において開閉誘導杆側縦縁部
    を左右方向に、また同下縁部を上下方向に移動自在とな
    し、該防風網が防風網枠内を左右方向にも上下方向にも
    開閉自在となるようにしたことを特徴とする開閉型防風
    網装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100925804B1 (ko) * 2007-12-18 2009-11-11 주식회사 경호엔지니어링 종합건축사사무소 가변형 방풍 장치
CN107401321A (zh) * 2017-09-12 2017-11-28 沈阳农业大学 一种可调式果园防风网
KR102553833B1 (ko) * 2022-09-23 2023-07-10 (주)신화 승강이 용이한 자유게양식 그물망

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CN107401321A (zh) * 2017-09-12 2017-11-28 沈阳农业大学 一种可调式果园防风网
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