JP3051636B2 - ハイブリッド型制振装置 - Google Patents

ハイブリッド型制振装置

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JP3051636B2
JP3051636B2 JP6118150A JP11815094A JP3051636B2 JP 3051636 B2 JP3051636 B2 JP 3051636B2 JP 6118150 A JP6118150 A JP 6118150A JP 11815094 A JP11815094 A JP 11815094A JP 3051636 B2 JP3051636 B2 JP 3051636B2
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啓 勝浦
政芳 勝見
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、風等によって発生する
構造物の振動を抑制するハイブリッド型制振装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】橋やビル等の構造物には、地震や風圧等
による振動を制振するための制振装置が設けられてい
る。この制振装置のうち、構造物にて相対移動自在に支
持されかつばねやダンパで連結されたマスにより構造物
の振動を抑える受動的制振装置と、マスに構造物よりア
クチュエータを介して制御された駆動力を与えその反力
にて振動を抑える能動的制振装置とがあり、更にこれら
を組合せたハイブリッド型制振装置がある。
【0003】図8は、従来例(特開平2−300478
号公報)の制振装置を示しており、ボールねじ9にて移
動可能なマス2を備え、このマス2を動きやすくするた
めのばね1やダンパ3を備え、マス2の駆動はサーボモ
ータ8を使用し、停電時等電源が供給できなくなった時
ボールねじ9の動きを固定するブレーキ40を設置して
いるものである。
【0004】また、図9は他の従来例(特開平4−69
428号公報)のハイブリッド型制振装置を示し、積層
ゴム45、気動シリンダ43、板ばね44、接触子4
2、受座46、架台41からなる受動的制振装置上に、
マス2にボールねじ9を設けて駆動をサーボモータ8に
て行なう能動的制振装置を載せた構造のものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来例においては次のような問題を有する。すなわち、
図8に示す例にあっては、停電時等の電源供給が無いと
きには、ボールねじ9がブレーキ40にて固定されるこ
とになるので、この停電時には制振効果が全く無くなる
という問題がある。
【0006】また、図9に示す例にあっては、受動的制
振装置上に能動的制振装置を設置することにより例えば
地震時での高次モードに対するスピルオーバを防止でき
るのであるが、かかる構造は実機への適用に当り繁雑と
なり、また設置場所の制約により実施できない事態も生
ずる。
【0007】
【0008】本発明は、上記の問題に鑑み、たとえ停電
しても等造物に決定的な損傷を与えない程度の制振効果
をもたせ、また従来のハイブリッド型のように繁雑さや
設置場所の制約もないハイブリッド型制振装置の提供を
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、(1)制振対象構造物に載置されてこの構造物の
振動をダンパ及びばねを用いてマスを移動させかつサー
ボモータにより上記マスを往復移動させるハイブリッド
型制振装置において、停電時には上記サーボモータとマ
スとをクラッチにて切離し可能に連結したことを特徴と
し、 (2)また、上記において、制振対象構造物の振動量を
検出する速度・加速度計及び上記ダンパ、ばね、マスを
有する振動部分の振動量を検出する変位・速度計を有す
るセンサ部を有し、このセンサ部にて検出された振動量
から上記制振対象構造物の振動量を抑制するに必要な制
御力を演算処理して、上記サーボモータに制御力を加え
ることを特徴とする
【0010】
【作用】サーボモータによる駆動をクラッチにて接離す
ることにより受動的制振とハイブリッド制振とを行なう
ことができ、停電時でも構造物に決定的な損傷を与えな
い程度の制振効果を有する。
【0011】
【実施例】ここで、図1〜図7を参照して本発明の実施
例を説明する。まず、図1は制振の概念を示す。すなわ
ち、制振対象構造物51は風や地震によって振動するの
であるが、この構造物51上部に制振装置50を設置
し、制振装置50内のマスの動きによって振動を抑制す
るものである。
【0012】図2〜図4は制振装置全体を示している。
これらの図において、制振装置の振動部は、図8と同符
号を付したばね1、マス2、ダンパ3を有し、このばね
1は装置の振動数を調整する機能を有し、ばね受け台1
8を介してマス2と結合されると共に反力梁17を介し
てその反力をフレーム4に伝達する。また、ダンパ3
は、装置の急速振動減衰を調整する機能を有し、ダンパ
支持台24を介してマス2に結合されると共にダンパ受
台23を介して反力をフレーム4に伝達する。また、マ
ス2は、その自重をブロック6、ガイドレール5、フレ
ーム4を介して制振対象構造物にて支えられると共に、
ブロック6と共にガイドレール5上を振動方向に移動で
きるようになっている。マス2を移動させるサーボモー
タ8のボールねじ9の端には、許容ストローク以上に振
動した場合のストッパであるオイルバッファ7が備えら
れている。そして、これらばね1、マス2、ダンパ3、
フレーム4、ガイドレール5、ブロック6、オイルバッ
ファ7、反力梁17、ばね受け台18、ダンパ受台2
3、ダンパ支持台24により振動部が構成される。
【0013】一方、制振装置の駆動部は、制御トルクを
発生するサーボモータ8、ハイブリッド型と受動的との
いずれかに切替えるクラッチ15、クラッチ15に連結
されたボールねじ9から発生するスラスト反力を受ける
スラスト軸受14、ボールねじ9、ボールねじ9の回転
にて移動しマス2に連結するナット16、ボールねじ軸
受10、軸受台11、サーボモータ8に動力・指令を送
る動力盤12にて構成される。この場合、サーボモータ
8からは、クラッチ15、スラスト軸受14、ボールね
じ9、ナット16を介してマス2に振動方向の制御力に
変換された制御トルクを伝達する。このサーボモータ8
の制御トルクは、制御装置13内で演算され、動力盤1
2を介して指令されるものである。サーボモータ8の通
常の使用方法は、トルク制御によるのであるが、その他
変位・速度制御でも可能な如く制御装置13内の処理が
行なわれ得る。
【0014】更に、制振装置には制御装置部の一部を構
成するセンサ部が備えられる。このセンサ部は、制振対
象構造物の振動量を検出する速度・加速度センサ21、
このセンサケーブル22、機械装置振動部の振動量を検
出する変位・速度センサ19、このセンサケーブル2
0、許容ストローク以上に振動した場合に制御装置部に
異常信号を送るためのリミットスイッチ25,26を有
する。
【0015】このようにして制振対象構造物の振動量を
速度・加速度センサ21にて検出すると、制御装置13
による制御によりクラッチ15の接・離と共にサーボモ
ータ8による制振制御が開始される。ここで、クラッチ
15の接・離は、前述したようにハイブリッドか受動か
の切替えのためのもので、クラッチ15の離によっても
受動制振を可能としている。
【0016】制御装置13は、制御演算処理部であるD
SP(DIGITAL SIGNAL PROCESSER)装置にて構成される
と共に制御指令部を有する。このうち、DSP装置38
は、図5,図6,図7にて示すようにセンサにて検出さ
れたアナログ振動量をディジタル化するA/Dボード3
8a、ディジタル化された振動量から制振対象構造物の
振動量を抑制するための制御力を高速ディジタル演算処
理するDSPと、演算処理した後の制御力をサーボモー
タ8の動力盤12に命令するためのD/Aボード38b
とからなる。制御指令部は、図5に示すように、種々の
ボードを有するバスボードコンピュータ31、コントロ
ールアンプ29、種々の情報を表示する表示器28、外
部に配線接続する為のコネクタパネル30、風向、風速
を計測する際の風向計アンプ33、風速計アンプ32、
無停電電源装置34、キーボード35、関数発生器3
7、装置全体を密閉するケース39、内部に発生する熱
を逃がす熱交換器27、及び直射日光を遮断するフード
36から構成される。
【0017】図6,図7は単一制御盤を2分割したブロ
ックダイヤグラムを示し、種々の機能を有するが、ここ
では自動制振機能につき述べる。自動制振では、動力盤
12、制御装置13の電源が入っている状態で、加速
度、速度センサ21で制振対象構造物の振動状況をセン
サーケーブル22を介して制御装置13の中のバスボー
ドコンピュータ31に取り込み、モニタリングを行う。
その時、振動量がある値を超過した場合に制御動作に移
る。制御動作は、サーボモータ8の制御開始、クラッチ
15の接続、DSP装置38への制御開始指令等を行
う。制御は、速度・加速度計センサ21から入力される
制振対象構造物の振動量と変位・速度センサ19から入
力される機械装置振動部の振動量とをDSP装置38へ
入力し、予め算出しておいたH∞制御則による演算を行
って制振に必要なトルクを動力盤12を介してサーボモ
ータ8に入力することで行う。制御時には、同時に種々
のモニタリングをバスボードコンピュータ31で実施
し、各部品で異常が発生した場合、または、制振対象構
造物の振動量が抑制されたり、一定時間制振した場合
は、制御停止、制御待機等の処理を行う。また振動量の
データロギング機能も有しているため、振動の状況を把
握できる。その他、装置の特性を事前に把握する為の特
性把握運転機能、機械装置の駆動部を潤滑・慣らさせる
為の慣らし運転機能、振動実験を行う時に使用する加速
運転機能も有している。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ク
ラッチの接離により停電時でも構造物に決定的な損傷を
与えない程度の制振効果を有し、また、制振対象構造物
の振動量と、ダンパ、ばね及びマスを有する振動部分の
振動量からサーボモータを制御して制振対象構造物の振
動量を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】制振の概念図。
【図2】制振装置の斜視図。
【図3】制振装置の平面図。
【図4】制振装置の側面図。
【図5】制振装置の外観図。
【図6】制御盤の一部ブロックダイヤグラム。
【図7】制御盤の他の部ブロックダイヤグラム。
【図8】従来例の構成図。
【図9】他の従来例の構成図。
【符号の説明】
1 ばね 2 マス 3 ダンパ 4 フレーム 5 ガイドレール 6 ブロック 7 オイルバッファ 8 サーボモータ 9 ボールねじ 10 軸受 11 軸受台 12 動力盤 13 制御装置 14 スラスト軸受 15 クラッチ 16 ナット 17 反力梁 18 ばね受け台 19 変位・速度センサ 20 センサケーブル 21 速度・加速度センサ 22 センサケーブル 23 ダンパ受台 24 ダンパ支持台 25 リミットスイッチ 26 リミットスイッチ 27 熱交換器 28 表示器 29 コントロールアンプ 30 コネクタパネル 31 バスボードコンピュータ 32 風速計アンプ 33 風向計アンプ 34 無停電電源装置 35 キーボード 36 フード 37 関数発生器 38 DSP装置 39 ケース 40 ブレーキ 41 架台 42 接触子 43 気動シリンダ 44 板ばね 45 積層ゴム 46 受座 50 制振装置 51 構造物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−106682(JP,A) 特開 平4−64743(JP,A) 特開 平5−196090(JP,A) 特開 平6−33636(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 15/02 E01D 1/00 E04H 9/02 341

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制振対象構造物に載置されてこの構造物
    の振動をダンパ及びばねを用いてマスを移動させかつサ
    ーボモータにより上記マスを往復移動させるハイブリッ
    ド型制振装置において、 停電時には上記サーボモータとマスとをクラッチにて切
    離し可能に連結したことを特徴とするハイブリッド型制
    振装置。
  2. 【請求項2】 制振対象構造物の振動量を検出する速度
    ・加速度計及び上記ダンパ、ばね、マスを有する振動部
    分の振動量を検出する変位・速度計を有するセンサ部を
    有し、このセンサ部にて検出された振動量から上記制振
    対象構造物の振動量を抑制するに必要な制御力を演算処
    理して、上記サーボモータに制御力を加えることを特徴
    とする請求項1に記載のハイブリッド型制振装置。
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JP3129334B2 (ja) * 1991-10-11 2001-01-29 三菱重工業株式会社 アクティブ・ダイナミックダンパの制御装置
JPH05196090A (ja) * 1992-01-20 1993-08-06 Ohbayashi Corp 制振装置
JPH0633636A (ja) * 1992-07-20 1994-02-08 Ohbayashi Corp 制振装置

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