JPH05196090A - 制振装置 - Google Patents

制振装置

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Publication number
JPH05196090A
JPH05196090A JP4007765A JP776592A JPH05196090A JP H05196090 A JPH05196090 A JP H05196090A JP 4007765 A JP4007765 A JP 4007765A JP 776592 A JP776592 A JP 776592A JP H05196090 A JPH05196090 A JP H05196090A
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JP
Japan
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additional mass
acceleration
floor
vibration
sensor
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Application number
JP4007765A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Suzuki
哲夫 鈴木
Mitsuru Kageyama
満 蔭山
Yoshihiro Gofuku
義博 呉服
Hiroyuki Ota
博之 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Obayashi Corp
Tokico Ltd
Original Assignee
Obayashi Corp
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はコンパクトな構成とされた制振装置
を提供することを目的とする。 【構成】 付加質量5は第1の加速度センサ9からの信
号レベルが所定値以下のときサーボモータ18の駆動力
が減速機構19、ボールネジ機構20を介して伝達され
て、ガイド部15に沿って上下動して床2の振動をアク
ティブ制御で制振する。第1の加速度センサ9からの信
号レベルが所定値以上になると電磁クラッチ8がボール
ネジ機構20の拘束を解除し、付加質量5はパッシィブ
制御となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は制振装置に係り、特に加
速度の大きい振動から加速度の小さい振動まで効果的に
制振できるよう構成した制振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、コンピュータ等の精密機器が設
置される床には地震による倒壊を防止するため免震装置
が採用されている。この種の免震装置では地震による横
揺れを絶縁する構成となっているため、上下方向の振動
を除振することはできなかった。
【0003】このような免震装置とは別に振動を制振す
る制振装置がある。制振装置には、振動の加速度が入力
されるとバネ、ダンパ等により受動的に制振動作を行う
パッシィブ制振装置と、振動の加速度を検出してその加
速度の大きさに応じて付加質量を駆動して能動的に制振
動作を行うアクティブ制振装置とがある。そして、床の
上下方向の振動を制振するため、例えば床の下面に上記
パッシィブ制振装置又はアクティブ制振装置を取付ける
ことが考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、パッシィブ
形の制振装置の場合、床の上面のコイルバネを吊下し
て、コイルバネの下端に付加質量を取付けた構成となる
ため、構成の簡略化が図れる反面、付加質量の上下動を
ガイドするガイド部との摩擦による機械的損失が生ず
る。そのため、パッシィブ形では大きな加速度を有する
振動を制振するのに適しているが、比較的小さな加速度
に対しては上記機械的損失により効果的に制振すること
ができないといった課題がある。
【0005】又、アクティブ形の制振装置の場合、床の
振動を検出するセンサと付加質量を上下方向に駆動する
駆動機構等が必要となり構成が複雑化するばかりか、大
きな加速度を制振するためには付加質量を高速で駆動す
るため、大型のモータ及び大型の伝達機構が必要となり
装置全体が大型化してしまうといった課題を有する。
【0006】そこで、本発明は上記課題を解決した制振
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1は、振
動体の振動を制振するように往復動する付加質量と、該
付加質量と該振動体との間に設けられ、該付加質量の移
動方向にバネ力を付与するバネと、前記付加質量を往復
駆動する駆動手段と、前記付加質量に前記駆動手段から
の駆動力が選択的に伝達されるよう結合又は解除状態に
切換わる伝達切換手段と、前記振動体の変位を検出する
センサと、前記センサからの信号により前記駆動手段を
駆動して前記付加質量を往復動せしめ、前記センサから
の信号レベルが所定以上となったとき、前記伝達切換手
段を切換えて駆動力の伝達を解除せしめる制御手段と、
よりなる。
【0008】又、本発明の請求項2は、振動体の上下方
向の振動を制振するように該振動体の下方に設けられた
付加質量と、該付加質量と該振動体との間に設けられ、
該付加質量の移動方向にバネ力を付与するバネと、前記
付加質量を上下方向に駆動する駆動手段と、前記駆動手
段の駆動力を前記付加質量に選択的に伝達するように切
換わるクラッチと、前記振動体の上下方向の変位を検出
するセンサと、前記センサからの信号により前記駆動手
段を駆動し前記付加質量を上下動せしめ、前記センサか
らの信号レベルが所定以上になったとき前記クラッチの
結合を解除させる制御手段と、よりなる。
【0009】
【作用】センサから出力された信号レベルが所定値以下
のときは駆動手段からの駆動力が付加質量に伝達されて
付加質量を能動的に制振動作させ、センサから出力され
た信号レベルが所定値以上のときは駆動手段からの駆動
力が付加質量に伝達されず受動的な制振動作に切換え
る。
【0010】
【実施例】図1乃至図3に本発明になる制振装置の一実
施例を示す。
【0011】各図中、制振装置1は床(振動体)2の下
面側に設けられており、床2と基礎3との間に介在す
る。床2は支柱4により基礎3上に支持され、その上面
には例えばコンピュータ等の精密機器(図示せず)が設
置されている。従って、地震発生時は床2も基礎3と同
様に振動する。
【0012】制振装置1は大略、床2の重量に対応した
質量(床2を制振するのに必要な質量)を有する付加質
量5と、付加質量5と床2との間に設けられ、付加質量
5の移動方向にバネ力を付与する複数のコイルバネ6
と、地震発生時付加質量5を上下方向に駆動する駆動機
構(駆動手段)7と、駆動機構7の駆動力を付加質量5
に伝達又は伝達しないように切換わる電磁クラッチ(伝
達切換手段)8とよりなる。
【0013】9は第1の加速度センサで、床2の上下方
向の振動を検出し、その加速度に応じたレベルの信号を
出力する。
【0014】10は第2の加速度センサで、付加質量5
の振動を検出し、その加速度に応じたレベルの信号を出
力する。尚、加速度センサ9,10は例えば付加質量5
の振動に応じた起電力が得られる動電型等が使用され
る。
【0015】11は変位センサて、床2に対する付加質
量5の相対的な変位量に応じたレベルの信号を出力す
る。
【0016】尚、変位センサとしては例えば電磁誘導式
変位センサ等が考えられる。変位センサ11の信号は後
述するように制振動作時付加質量5が制御装置12(図
4参照)の指令したとおりに変位したかどうかをチェッ
クするためフィードバック信号として使用される。
【0017】図2に示す如く、コイルバネ6は上端が床
2の下面に植設されたフック13に掛止され、下端が付
加質量5の上面に植設されたフック14に掛止されてい
る。従って、付加質量5はコイルバネ6を介して床2の
下方に吊下されており、コイルバネ6のバネ定数は床2
の固有振動数と付加質量5の固有振動数を等しくする大
きさに設定されている。
【0018】又、付加質量5の横断面形状は図3に示す
ように四角形状であり、床2の下面より垂下方向に突出
する枠状のガイド部15内に嵌入している。
【0019】ガイド部15の各内壁15a〜15dと付
加質量5の外壁5a〜5dとの間にはリニアベアリング
16a〜16dが設けられている。そのため、付加質量
5は水平方向での回動が規制されるとともに上下方向に
円滑に移動できるようにガイドされる。
【0020】又、付加質量5は中央部に上下方向に延在
する貫通孔17を有し、下面には駆動機構7を有する。
駆動機構7は付加質量5の下面に固定されたサーボモー
タ18と、サーボモータ18の出力軸18aの回転を減
速する減速機構19と、減速機構19からの回転駆動力
を直線運動に変換するボールネジ機構20とよりなる。
【0021】モータ18及び減速機構19が付加質量5
に一体的に取付けられているので、モータ18及び減速
機構19の重量が付加質量5として機能し、その分付加
質量5が小形化されている。しかも、制振装置1はフル
アクティブ制御を行うのではなく、後述するように振動
の大きさに応じてアクティブ制御とパッシィブ制御とを
選択的に切換える構成であるので、フルアクティブ制御
に比べてモータ18が小形化され駆動機構7全体がコン
パクトにできている。
【0022】減速機構19はサーボモータ18の出力軸
18aに嵌合固定された小径ギヤ19aと、小径ギヤ1
9aに噛合し、ボールネジ機構20のナット20aに結
合された大径ギヤ19bとよりなる。
【0023】ボールネジ機構20は、ナット20aと上
下方向に延在し、ナット20aにボール(図示せず)を
介して螺合するオネジ20bとよりなる。ナット20a
は付加質量5の下面中央部より突出する筒状の突出部2
1の内周側に保持されたラジアル軸受22を介して回転
自在に支持されている。又、オネジ20bは上端が付加
質量5の貫通孔17内に挿入され、下端が電磁クラッチ
8に接続されている。尚、ナット20aに結合された大
径ギヤ19bの中央にはオネジ20bが挿通される貫通
孔19cが穿設されており、オネジ20bは大径ギヤ1
9bに干渉されずに回転しうる。
【0024】モータ18の回転駆動力が減速機構19を
介してボールネジ機構20に伝達されると、ナット20
aが回転しながらオネジ20bに沿って上下動する。そ
のため、付加質量5はモータ18の回転駆動力により上
下方向に往復動して制振動作を行う。
【0025】尚、オネジ20bの下端は電磁クラッチ8
のカバー23の中央孔23aに挿通され、中央孔23a
の内周に保持されたラジアル軸受24により軸承されて
いる。
【0026】電磁クラッチ8はオネジ20bの下端に固
定された円板状のベース25に設けられたコイル26
と、コイル26の下方に対向するように設けられたクラ
ッチ板27と、クラッチ板27を下方に押圧するバネ2
8とよりなる。電磁クラッチ8はコイル26の励磁によ
りクラッチ板27を上方に吸引してオネジ20bの拘束
を解除する構成である。従って、コイル26が消磁され
るとクラッチ板27はバネ28の押圧力によりコイル2
6より離間し、基礎3上に固定された固定板29に圧着
される。クラッチ板27はスプライン又は四角形状に形
成されたオネジ20bの端部20cに対し上下方向に摺
動自在に嵌合し、且つ回転不可状態に嵌合している。
【0027】そのため、クラッチ板27はオネジ20b
と一体的に回転できる構成となっている。又、通常電磁
クラッチ8は通電されてなく、クラッチ板27が固定板
29に圧着されてオネジ20bを回転不可状態に拘束す
る。尚、後述するように地震発生時、例えば0.2G以
上の大きさの加速度が加えられると、コイル26が励磁
されてクラッチ板27が上動し、クラッチ結合が解除さ
れ、オネジ20bが全く拘束されない自由状態に切換わ
る。
【0028】図4に示す如く、制御装置12は、制御部
30、データ及び各制御プログラムを記憶するメモリ3
1、制御状態を表示する液晶表示器又はCRTよりなる
表示部32、異常発生時警報を発する警報器33、変位
センサ11と接続された変位センサインタフェース部3
4、加速度センサ9,10と接続された加速度センサイ
ンタフェース部35、電磁クラッチ8と接続されたクラ
ッチインタフェース部36を有している。又、制御装置
12には、変位センサインタフェース部34及び加速度
センサインタフェース部35から出力されたアナログ信
号をデジタル信号に変換して制御部30へ出力するA/
D変換部37、制御部30から出力された制御信号(デ
ジタル信号)をアナログ信号に変換するD/A変換部3
8、モータインタフェース部39、サーボモータ18に
駆動電流を供給するモータドライバ40を有する。
【0029】ここで、上記構成になる制振装置1の制振
動作及び制御部30が実行する制振処理につき説明す
る。尚、メモリ31には図5に示すような制御テーブル
が格納されており、制振開始加速度a1 st=0.00
5G、クラッチ解除時の加速度a1 R =0.2G、状
態フラグCF=0〜3の各モードが設定さている。
【0030】図6乃至図8に制御部30が実行する処理
を示す。図6のステップS1(以下ステップを省略す
る)において、通常地震等による振動がない状態では状
態フラグCFを「0」として、S2で「待機中」を表示
部32に表示する。
【0031】S3では床2に設けられた第1の加速度セ
ンサ9の出力信号Xa1を読み取る。そして、S4におい
て第1の加速度センサ9の出力信号Xa1とメモリ31に
格納された制振加速度値a1 stとを比較する。
【0032】ここで、地震発生等により上下方向の振動
が床2に伝播すると、第1の加速度センサ9から出力さ
れた出力信号Xa1の値が増大する。そして、出力信号X
a1の値がa1 st以上(Xa1>a1 st)、つまり0.
005G以上になった時点でS5に移り状態フラグCF
を「1」にする。次のS6では「制御中」を表示部32
に表示する。
【0033】続いて制御部30は、第1の加速度センサ
9の出力信号Xa1を読取り(S7)、付加質量5に設け
られた第2の加速度センサ10の出力信号Xa2を読取り
(S8)、付加質量5の変位センサ11の出力信号Xh
を読取る(S9)。
【0034】次のS10では上記各センサ9〜11から
の出力信号を比較して変位センサ11からのフィードバ
ック信号が正常に出力されているか否かを判別する。
【0035】例えば加速度センサ9,10からの出力信
号があるのに変位センサ11からの出力信号が得られな
かったり、加速度センサ9からの出力信号のみしか得ら
れなかった場合、異常ありと判断する。その場合、S1
1に移り状態フラグCFを「3」にして電磁クラッチ8
へ通電する(S12)。これにより、電磁クラッチ8の
コイル26が励磁されて、クラッチ板27を上動させ
る。そのため、クラッチ板27が固定板29より離間し
て電磁クラッチ8は結合を解除した状態に切換わる。
【0036】そして、表示部32に「フィードバック異
常」を表示する(S13)。作業者が異常個所を修理す
ると、S1に戻り再びS1〜S10の処理を行う。
【0037】しかし、S10においてフィードバック正
常と判断した場合、図7に示すS14に移り第1の加速
度センサ9からの出力信号Xa1とメモリ31に格納され
たクラッチ解除加速度a1 R とを比較する。そして、
S14においてXa1<a1 R であるときは、S15に
移り第1の加速度センサ9からの出力信号Xa1とメモリ
31に格納された制振開始加速度a1 stとを比較す
る。
【0038】S15において、Xa1>a1 stであると
きは、図7に示すS16に移り状態フラグCFを「1」
にする。
【0039】つまり、S14,S15でa1 st<Xa1
<a1 R であるとき床2の加速度が0.005G〜
0.2Gで振動していることが判別される。
【0040】よって、S17では電磁クラッチ8が結合
状態(クラッチ板27が固定板29に圧着)に保持さ
れ、表示部32に「制御中」を表示する(S18)。
【0041】この場合、ボールネジ機構20のオネジ2
0bは電磁クラッチ8により回転不可状態に拘束され
る。
【0042】次のS19では第1の加速度センサ9と第
2の加速度センサ10との出力信号Xa1,Xa2を比較し
ており、Xa1=Xa2であるときは図6に示すS7に戻
る。
【0043】しかし、Xa1とXa2との値が等しくないと
きはS20に移り、床2と付加質量5のどちらの加速度
が大きいかを判別する。
【0044】S20において、Xa1>Xa2であるとき、
つまり床2の加速が付加質量5の加速度より大きいとき
はS21に移りモータ18を正回転方向に駆動させる。
モータ18の回転駆動力は出力軸18aのギヤ19a、
ギヤ19bを介してボールネジ機構20のナット20a
に伝達される。その結果、ナット20aはオネジ20b
に沿って上動し、付加質量5を上方に移動させる。
【0045】又、S20において、Xa1<Xa2であると
き、つまり付加質量5の加速度が床2の加速度よりも大
きいときはS22に移り、モータ18を逆回転方向に回
転駆動する。この場合、ナット20aはオネジ20bに
沿って下動し、付加質量5を下方に移動させる。
【0046】付加質量5はリニアベアリング16a〜1
6dにより低摩擦で上下動でき、しかも機械的な伝達損
失の極めて小さいボールネジ機構20を介して駆動され
るため、スムーズに上下動する。
【0047】従って、床2の加速度が0.2G以下の比
較的小さい加速度で振動しているときは、モータ18の
駆動力が付加質量5に伝達されて加速度の大きさに応じ
た能動的な制振動作が行なわれる。
【0048】よって、制振装置1は比較的小さな振動
(0.2G以下)の場合、アクティブ制御を行い、床2
の振動を効果的に制振する。
【0049】尚、S21,S22において、モータ18
を駆動する際は、D/A変換部38に設定されるスキャ
ンタイマ(図示せず)により例えば5msec(5/1
000秒)の間モータ18が駆動される。そして、モー
タ18が5msecの間正回転又は逆回転するとS7に
戻る。
【0050】そして、Xa1の値が0.005〜0.2G
の範囲内にあり、且つXa1>Xa2又はXa1<Xa2である
ときは上記S7〜S10,S14〜S22が繰り返し実
行される。上記アクティブ制御はS19においてXa1
a2となった時点でモータ18の駆動制御を停止する。
【0051】又、S14において、Xa1>a1 R であ
るときはS23に移り状態フラグCFを「2」にして電
磁クラッチ8のコイル26を励磁する(S24)。これ
で、クラッチ板27はコイル26の電磁力により吸引さ
れて固定板29より離間する。
【0052】そのため、ボールネジ機構20のオネジ2
0bは電磁クラッチ8により結合を解除され、回転可能
な無負荷状態となる。よって、付加質量5に上下方向の
加速度が加えられると、付加質量5はバネ6のバネ力に
付勢されながら上下動する。従って、0.2G以上の大
きな上下方向の振動が床2に伝播した場合、電磁クラッ
チ8の解除動作によりパッシィブ制御に切換わり、床2
の振動は付加質量5の上下動により減衰される。そし
て、S25では表示部32に「クラッチ解除中」を表示
し、S7に戻る。従って、床2が0.2G以上の加速度
で振動している間は上記S7〜S10,S14,S23
〜S25が繰り返し実行される。そして、床2の加速度
が0.005G以下になると上記S16〜S22が実行
されアクティブ制御に切換わる。又、S15において、
a1<a1 stのとき、つまり床2の加速度が0.00
5G以下のときは極めて小さな振動であり、制振する必
要もないので、S26に移り状態フラグCFを「0」に
して電磁クラッチ8のコイル26を消磁させて結合状態
にする(S27)。
【0053】次にモータ18を停止させ(S28)、表
示部32に「待機中」を表示させる。
【0054】このように、小さな加速度(0.2G以
下)の振動が印加されたときはアクティブ制御を行い、
大きな加速度(0.2G以上)の振動が印加されたとき
はパッシィブ制御に切換わるため、駆動機構7のモータ
18、減速機構19、ボールネジ機構20、電磁クラッ
チ8が小形化されるとともに、小さな振動から大きな振
動まで効果的に制振することができ、床2に設置された
精密機器の倒壊を防止できる。
【0055】図9に本発明の変形例を示す。
【0056】同図中、上記実施例と同一部分には同一符
号を付してその説明を省略する。
【0057】図9において、ボールネジ機構20のオネ
ジ20bは上端が付加質量5の下面中央部に結合され、
下端が垂下方向に延在する。オネジ20bが螺合するナ
ット20aは支柱4より側方に延在するブラケット41
の先端の貫通孔42内に保持されたラジアル軸受43に
より支承されている。
【0058】モータ18は基礎3に固定された固定台3
4上に固定され、その出力軸18aは電磁クラッチ8の
入力側に結合されている。又、電磁クラッチ8の出力側
の軸44には減速機構19の小径ギヤ19aが嵌合固定
されている。小径ギヤ19aはブラケット41の下面に
支承されて大径ギヤ19cに噛合しており、モータ18
の駆動力は大径ギヤ19cを介してナット20aに固定
された大径ギヤ19bに伝達される。
【0059】従って、モータ18の回転駆動力が電磁ク
ラッチ8,ギヤ19a〜19cを介してナット20aに
伝達されると、オネジ20bが上下動して付加質量5は
床2の上下方向の振動を制振するようにガイド部15に
沿って移動する。
【0060】床2の振動が0.005〜0.2Gの範囲
内であるときは電磁クラッチ8が結合状態となり、モー
タ18の駆動力によるアクティブ制御が行なわれ、加速
度が0.2G以上の振動が床2に印加されたときは、電
磁クラッチ8の結合が解除されてパッシィブ制御に切換
わる。
【0061】尚、図9の変形例ではモータ18が付加質
量5と別体に設けられているのでモータ18の回転駆動
力を安定的に伝達でき、付加質量5のアクティブ制御を
より円滑に行なえる。
【0062】尚、上記実施例では0.2Gを閾値として
電磁クラッチ8を結合又は解除動作させたが、加速度の
大きさは0.2Gに限らず、任意の値を閾値として設定
することができる。
【0063】又、電磁クラッチの代わりに機械的の摩擦
クラッチ又はカムクラッチ等をアクチュエータで動作さ
せる構成としても良い。
【0064】又、上記実施例では上下方向の床の振動を
制振する制振装置を一例として挙げたが、これに限ら
ず、例えばビルの屋上に設置されてビル全体の制振を行
う制振装置にも適用できるは勿論であり、その場合振動
の制振方向が水平になるように設置することもできる。
又、橋架等の構造物の制振を行う制振装置にも適用でき
るのは勿論である。
【0065】
【発明の効果】上述の如く、本発明になる請求項1の制
振装置は、センサから出力された信号レベルが所定値以
下のときは駆動手段からの駆動力が付加質量に伝達され
てアクティブ制御を行い、センサの信号レベルが所定値
以上のときは駆動手段の駆動力を伝達せずパッシィブ制
御に切換えることができるので、駆動手段を小形化して
コンパクトな構成にできるとともに加速度の小さな振動
から加速度の大きな振動まで効果的に制振することがで
きる。
【0066】しかも、請求項2によれば、上記効果とと
もに精密機器等が設置される床等の振動体の上下方向の
振動をコンパクトな構成で制振することができ、振動体
に設置された精密機器を上下振動から保護することがで
きる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる制振装置の一実施例の概略構成図
である。
【図2】駆動機構及び電磁クラッチを示す縦断面図であ
る。
【図3】図2中III −III 線に沿う横断面図である。
【図4】制御装置のブロック図である。
【図5】メモリに格納された制御テーブルの模式図であ
る。
【図6】制御部が実行する処理を示すフローチャートで
ある。
【図7】図6に示す処理に続いて実行される処理のフロ
ーチャートである。
【図8】図7の処理に続いて実行される処理のフローチ
ャートである。
【図9】本発明の変形例の概略構成図である。
【符号の説明】
1 制振装置 2 床 3 基礎 4 支柱 5 付加質量 6 コイルバネ 7 駆動機構 8 電磁クラッチ 9 第1の加速度センサ 10 第2の加速度センサ 11 変位センサ 15 ガイド部 16a〜15d リニアベアリング 18 サーボモータ 19 減速機構 20 ボールネジ機構 26 コイル 27 クラッチ板 29 固定板 30 制御部 31 メモリ 32 表示部 33 警報器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蔭山 満 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株式 会社大林組技術研究所内 (72)発明者 呉服 義博 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内 (72)発明者 太田 博之 神奈川県川崎市川崎区富士見1丁目6番3 号 トキコ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動体の振動を制振するように往復動す
    る付加質量と、 該付加質量と該振動体との間に設けられ、該付加質量の
    移動方向にバネ力を付与するバネと、 前記付加質量を往復駆動する駆動手段と、 前記付加質量に前記駆動手段からの駆動力が選択的に伝
    達されるよう結合又は解除状態に切換わる伝達切換手段
    と、 前記振動体の変位を検出するセンサと、 前記センサからの信号により前記駆動手段を駆動して前
    記付加質量を往復動せしめ、前記センサからの信号レベ
    ルが所定以上となったとき、前記伝達切換手段を切換え
    て駆動力の伝達を解除せしめる制御手段と、 よりなることを特徴とする制振装置。
  2. 【請求項2】 振動体の上下方向の振動を制振するよう
    に該振動体の下方に設けられた付加質量と、 該付加質量と該振動体との間に設けられ、該付加質量の
    移動方向にバネ力を付与するバネと、 前記付加質量を上下方向に駆動する駆動手段と、 前記駆動手段の駆動力を前記付加質量に選択的に伝達す
    るように切換わるクラッチと、 前記振動体の上下方向の変位を検出するセンサと、 前記センサからの信号により前記駆動手段を駆動して前
    記付加質量を上下動せしめ、前記センサからの信号レベ
    ルが所定以上になったとき前記クラッチの結合を解除さ
    せる制御手段と、 よりなることを特徴とする制振装置。
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