JP3051044U - 車両用ボディパネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】接着剤と真空圧着で接着された複層構造の
車両用ボディパネルを構成する。金属製角筒体で周囲枠
１Ａと周囲枠１Ａ内側の補強枠１Ｂとを組み付けた枠体
１内部に、発泡樹脂製断熱板材２を嵌合してパネル心材
３を形成する。このパネル心材３の表面に、アルミニウ
ム板材又はＦＲＰ板材から成る外壁材４を接着剤と真空
圧着で接着する。該パネル心材の裏面に、ＦＲＰ板材又
はアルミニウム板材又はベニヤ板材から成る内壁材５を
接着剤と真空圧で接着する。外壁材４とパネル心材３と
の間にベニヤ板材６を接着する。内壁材５にベニヤ板材
６を使用し、この内壁材５に内装用クロス５Ａを貼着す
る。 【効果】冷凍保冷車やキャンピングカーなどに好適な断
熱性に優れた車両用ボディパネルの提供が可能になる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、冷凍保冷車やキャンピングカーなどに使用する特殊な車両のボディ パネルに係り、真空シートを使用して製造する断熱性に優れた車両用ボディパネ ルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、真空成型装置で形成されるボディパネルとして、特公平6-88237 号公報 に記載された自動車のボディパネルの出願がある。この出願は、ボディパネルへ の塗装作業の代わりに、塗料コートとクリアコートを付着したフィルムをボディ の表面に真空接着したものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、従来の真空成型装置で形成される車両用ボディパネルは、パネル表 面の塗装の代わりに使用するものであり、ボディパネル自体の構造を変更するも のではなかった。したがって、車両用ボディパネルに使用される従来の真空成型 装置では、冷凍保冷車やキャンピングカーなどの断熱性に優れた特殊なボディパ ネルを製造することはできない。

【０００４】 そこで本考案は、上述の課題を解消すべく創出されたもので、その目的は、断 熱性に優れた冷凍保冷車やキャンピングカーなどに適した車両用ボディパネルを 提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成すべく本考案の第１の手段は、接着剤と真空圧着で接着され た複層構造の車両用ボディパネルにおいて、金属製角筒体で周囲枠１Ａと周囲枠 １Ａ内側の補強枠１Ｂとを組み付けた枠体１内部に、発泡樹脂製断熱板材２を嵌 合してパネル心材３を形成し、このパネル心材３の表面に、アルミニウム板材又 はＦＲＰ板材から成る外壁材４を接着剤と真空圧着で接着し、該パネル心材の裏 面に、ＦＲＰ板材又はアルミニウム板材又はベニヤ板材から成る内壁材５を接着 剤と真空圧で接着したことにある。

【０００６】 また、第２の手段は、外壁材４とパネル心材３との間にベニヤ板材６を接着す る。

【０００７】 第３の手段は、内壁材５にベニヤ板材６を使用し、この内壁材５に内装用クロ ス５Ａを貼着したことを課題解消のための手段とする。

【０００８】 本考案車両用ボディパネルによると、接着剤と真空圧で接着した複層構造のボ ディパネルは、接着剤が接着面の微細な深部にまで達して接着するので、極めて 強固な接合力になる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、図面を参照して本考案の実施例を詳細に説明する。本考案ボディパネル は、パネル心材３の表面に外壁材４を接着剤と真空圧着で接着し、また、パネル 心材３の裏面に内壁材５を接着剤と真空圧で接着した積層構造を成す（図１、図 ２参照）。

【００１０】 パネル心材３は、枠体１内部に断熱板材２を嵌合したもので、枠体１の材質は アルミニウム製角筒材を使用し、断熱板材２として発泡樹脂製板材を使用するの が好ましい。

【００１１】 そして、このパネル心材３の表面に、接着剤を介してアルミニウム板材又はＦ ＲＰ板材から成る外壁材４を真空圧着する。一方、該パネル心材の裏面にも接着 剤を介して、ＦＲＰ板材又はアルミニウム板材又はベニヤ板材から成る内壁材５ を真空状態で真空圧着して積層板体Ｐを形成する（図１参照）。同図の積層板体 Ｐは、パネル心材３と外壁材４と内壁材５との３層構造を成しているが、必要に よっては、外壁材４とパネル心材３との間にベニヤ板材６を接着して強度を高め てもよい。また、内壁材５にベニヤ板材６を使用した場合、この内壁材５に内装 用クロス５Ａを貼って装飾することも可能である（図３参照）。

【００１２】 本考案で使用する製造装置は、基台１０の周囲に角筒形状の圧着杆１１を周設 したもので、この圧着杆１１の外側面を圧着する複数のクランプ１２で、真空シ ート２０の周囲縁部を圧着杆１１に固定するものである（図４参照）。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、上述の如く構成したことにより、当初の目的を達成する。すなわち 、請求項１により、パネル心材３の両面に、外壁材４と内壁材５とが強固に接合 されて、各板体が一体化している。この結果、車両用ボディパネルの断熱性と、 強度とを高めることができ、冷凍保冷車やキャンピングカーなどに好適な断熱性 に優れた車両用ボディパネルを提供できる。

【００１４】 また、請求項２により、更に強度と断熱性を高めることができ、例えば大型の 冷凍保冷車用のボディパネルとして好適である。

【００１５】 そして、請求項３によると、内壁材５に内装用クロス５Ａを貼着することで、 特に、キャンピングカーの内装に、極めて好適な構造になる。

【００１６】 このように本考案によると、冷凍保冷車やキャンピングカーなどに好適な断熱 性に優れた車両用ボディパネルの提供が可能になるなどといった種々の効果を奏 するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案車両用ボディパネルの一実施例を示す分
解斜視図。

【図２】本考案車両用ボディパネルの一実施例を示す断
面図。

【図３】本考案車両用ボディパネルの他の実施例を示す
要部断面図。

【図４】本考案製造装置を示す要部断面図。

【符号の説明】

Ｐ 積層板体 １ 枠体 ２ 断熱板材 ３ パネル心材 ４ 外壁材 ５ 内壁材 ５Ａ 内装用クロス ６ ベニヤ板材 １０ 基台 １１ 圧着杆 １２ クランプ ２０ 真空シート

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｂ６０Ｐ 3/32 Ｂ６０Ｐ 3/32 Ｂ６２Ｄ 33/04 Ｂ６２Ｄ 33/04 Ｂ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 接着剤と真空圧着で接着された複層構造
   の車両用ボディパネルにおいて、金属製角筒体で周囲枠
   と周囲枠内側の補強枠とを組み付けた枠体内部に、発泡
   樹脂製断熱板材を嵌合してパネル心材を形成し、このパ
   ネル心材の表面に、アルミニウム板材又はＦＲＰ板材か
   ら成る外壁材を接着剤と真空圧着で接着し、該パネル心
   材の裏面に、ＦＲＰ板材又はアルミニウム板材又はベニ
   ヤ板材から成る内壁材を接着剤と真空圧着で接着したこ
   とを特徴とする車両用ボディパネル。
2. 【請求項２】 前記外壁材とパネル心材との間にベニヤ
   板材を接着した請求項１記載の車両用ボディパネル。
3. 【請求項３】 前記内壁材にベニヤ板材を使用し、この
   内壁材に内装用クロスを貼着した請求項１記載の車両用
   ボディパネル。