JP3050123B2 - 熱収縮性ポリエステル系フィルム - Google Patents

熱収縮性ポリエステル系フィルム

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JP3050123B2
JP3050123B2 JP8260396A JP8260396A JP3050123B2 JP 3050123 B2 JP3050123 B2 JP 3050123B2 JP 8260396 A JP8260396 A JP 8260396A JP 8260396 A JP8260396 A JP 8260396A JP 3050123 B2 JP3050123 B2 JP 3050123B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被覆用あるいは結束
等の包装材料分野において特に好適な熱収縮特性を発揮
し、収縮ムラの発生がない熱収縮性ポリエステル系フィ
ルム(シートを含む。以下同じ)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱収縮性プラスチックフィルムを素材と
して形成されるチューブ状体は、例えば容器、瓶(プラ
スチックボトルを含む)、缶棒状物(パイプ、棒、木
材、各種棒状体)等(以下容器類と略す)の被覆用或は
結束用として、特にこれらのキャップ、肩部、胴部等の
一部又は全面を被覆し、標示、保護、結束、商品価値向
上等を目的として用いられる他、箱、板、瓶、棒、ノー
ト等のような集積包装或はスキンパックのように被覆状
物密着させて包装する分野等において広く使用されてお
り、収縮性及び収縮応力を利用した用途展開が期待され
る。ラベル用収縮フィルムの分野では、ポリ塩化ビニル
・ポリエチレン・等からなるフィルムが主として用いら
れていたが、近年、廃棄時の燃焼性の問題、あるいはP
ETボトルへの装着後の回収性の点で熱収縮性ポリエス
テル系フィルムが注目をあつめている。しかしながら、
熱収縮性ポリエステル系フィルムでは、急激に収縮する
ものが多く、ラベル用収縮フィルムとして満足されるも
のではなかった。係る欠点を回避するため、特開平1−
110931号公報では主収縮方向と直行する方向の破
断伸度を著しく小さくすることによって収縮仕上り性を
改良する方法が開示されている。しかしながら、該方法
で得られたフィルムは印刷・ラベリング等の工程でテン
ションがかかると破断しやすいだけでなく、内容物を充
填した状態で通常の輸送を実施すればラベル破れが起こ
りやすいため、ラベル用収縮フィルムとして非常に実用
性に乏しいフィルムであった。さらにポリエステル系の
熱収縮性フィルムは上記したポリ塩化ビニル、ポリスチ
レン、ポリエチレン或は塩酸ゴム等の熱収縮性フィルム
くらべ収縮仕上がり性において満足できるものではなか
った。この収縮仕上がり性を改善する方策として公開特
許公報の又、特開昭63−309424号公報では75
℃での収縮性をコントロールすることにより、収縮仕上
り性が改良された熱収縮性ポリエステル系フィルムを得
る方法や、特開平5-261816、特開平5-305664、特開平6-
877 、特開平6-8322、等にあるように60℃の温水での収
縮特性を改善したもの等が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらポリエス
テル系の熱収縮性フィルムは上記したポリ塩化ビニル、
ポリスチレン、ポリエチレン或は塩酸ゴム等の熱収縮性
フィルムくらべ収縮仕上がり性において、まだ満足でき
るものではなかった。例えば PETボトルや、ガラス瓶等
の容器にラベル等として被覆収縮する際に、収縮ムラが
発生しやすく、内部からの空気の逃げがスムーズに進行
せずシール部に気泡をかみこむ等の問題が発生する。こ
のような収縮ムラが発生すると印刷の濃度ムラにつなが
り製品の美観を著しく低下させるので解決する必要があ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記従来技
術の実情にかんがみ、ポリエステル系の熱収縮性フィル
ムの熱収縮挙動について鋭意検討した結果、本発明に到
達したものである。すなわち、本発明のポリエステル系
の熱収縮性フィルムは1方向の動的粘弾性特性の tanδ
(0.08)温度が30℃以上70℃以下であることが必要であ
る。1方向の動的粘弾性特性の tanδ(0.08)温度が30℃
以下では夏期の室温保管等において、自然に収縮してし
まい、使用できなくなる。一方、1方向の動的粘弾性特
性の tanδ(0.08)温度が70℃以上では、収縮ムラが発生
する。
【0005】また本発明において、好ましくは1方向の
動的粘弾性特性の tanδ(0.08)温度が35℃以上70℃以下
であることが必要である。1方向の動的粘弾性特性の t
anδ(0.08)温度が35℃以下では自然収縮が無視できず、
使用できなくなる。一方、1方向の動的粘弾性特性の t
anδ(0.08)温度が70℃以上では、収縮ムラが発生する。
【0006】また本発明において、さらに好ましくは1
方向の動的粘弾性特性の tanδ(0.08)温度が35℃以上70
℃以下であることが必要である。1方向の動的粘弾性特
性のtanδ(0.08)温度が35℃以下では自然収縮のため使
用できなくなる場合がある。一方、1方向の動的粘弾性
特性の tanδ(0.08)温度が70℃以上では、収縮ムラが発
生する。
【0007】また本発明においてはさらに、1方向の動
的粘弾性特性の tanδ(最大)温度が80℃以上 130℃以
下でであることが必要である。1方向の動的粘弾性特性
のtan δ(最大)温度が80℃以下では収縮ムラが発生す
る。1方向の動的粘弾性特性の tanδ(最大)温度が 1
30℃以上でも収縮ムラが発生する。また本発明におい
て、好ましくは1方向の動的粘弾性特性の tanδ(最
大)温度が85℃以上 130℃以下でであることが必要であ
る。1方向の動的粘弾性特性の tanδ(最大)温度が85
℃以下では収縮ムラが少し発生する。1方向の動的粘弾
性特性の tanδ(最大)温度が 130℃以上でも収縮ムラ
が発生する。また本発明において、さらに好ましくは1
方向の動的粘弾性特性の tanδ(最大)温度が90℃以上
130℃以下でであることが必要である。1方向の動的粘
弾性特性の tanδ(最大)温度が90℃以下では収縮ムラ
がわずかに発生する。1方向の動的粘弾性特性の tanδ
(最大)温度が 130℃以上でも収縮ムラが発生する。
【0008】また本発明においてはさらに、1方向の動
的粘弾性特性の tanδ温度幅が25℃以上 100℃以下であ
ることが必要である。1方向の動的粘弾性特性の tanδ
温度幅が25℃以下では収縮ムラが発生する。1方向の動
的粘弾性特性の tanδ温度幅が 100℃以上でも収縮ムラ
が発生する。
【0009】また本発明において、好ましくは1方向の
動的粘弾性特性の tanδ温度幅が30℃以上 100℃以下で
あることが必要である。1方向の動的粘弾性特性の tan
δ温度幅が30℃以下では収縮ムラが少し発生する。1方
向の動的粘弾性特性の tanδ温度幅が 100℃以上でも収
縮ムラが発生する。
【0010】また本発明において、さらに好ましくは1
方向の動的粘弾性特性の tanδ温度幅が35℃以上 100℃
以下であることが必要である。1方向の動的粘弾性特性
のtan δ温度幅が35℃以下では収縮ムラがわずかに発生
する。1方向の動的粘弾性特性の tanδ温度幅が 100℃
以上でも収縮ムラが発生する。本発明の熱収縮性ポリエ
ステル系フィルムに使用するポリエステル樹脂は、ジカ
ルボン酸成分として、芳香族ジカルボン酸またはそのエ
ステル形成誘導体と、多価アルコール成分を主成分とす
るものである。芳香族ジカルボン酸として、例えば、テ
レフタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−1.4−もしく
は−2,6−ジカルボン酸、等が上げられる。またこれ
らのエステル誘導体としてはジアルキルエステル、ジア
リールエステル等の誘導体が挙げられる。また本発明の
効果を損なわない範囲において脂肪族ジカルボン酸を含
有させることができる。本発明で使用できる脂肪族ジカ
ルボン酸としては、グルタル酸、アジピン酸、セバシン
酸、ダイマー酸、アゼライン酸、シュウ酸、コハク酸等
が挙げられる。本発明の熱収縮性ポリエステル系フィル
ムに使用するポリエステル樹脂の多価アルコール成分と
しては、プロピレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオ
ペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ビ
スフェノール化合物またはその誘導体のエチレンオキサ
イド付加物、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペ
ンタエリスリトール、ポリオキシテトラメチレングリコ
ール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。また、
多価アルコールではないが、イプシロンカプロラクトン
も同様に使用可能である。
【0011】本発明の熱収縮性ポリエステル系フィルム
に使用するポリエステル樹脂は、共重合成分に限定はな
い。該ポリエステルは、単独でもよいし、2種以上を混
合して用いてもよい。2種以上を併用する場合は、ポリ
エチレンテレフタレートと共重合ポリエステルの組み合
わせでも、共重合ポリエステル同士の組み合わせでもか
まわない。また、ポリブチレンテレフタレート、ポリシ
クロヘキシレンジメチルテレフタレートなどのホモポリ
エステルとの組み合わせであってもよい。2種以上のポ
リエステルを併用することは、多様な特性を有したフィ
ルムを製造することができるのでより好ましい。本発明
の動的粘弾性 tanδの温度幅は上記ポリエステル樹脂の
構成成分により、好ましい温度幅にすることが可能であ
る。特にTgの異なる2種以上のポリエステルを混合す
る方法は、本発明の達成手段として有効である。本発明
の動的粘弾性の tanδ温度幅を達成する具体的なポリエ
ステル樹脂としては、例えばジカルボン酸成分がテレフ
タル酸及び/又は2,6−ナフタレンジカルボン酸から
なり、グリコール成分がエチレングリコール、ネオペン
チルグリコール及びポリテトラメチレングリコール(分
子量650)からなる共重合ポリエステルが挙げられ
る。該ポリエステルは、常法により、溶融重合させるこ
とによって製造できるが、これに限定されるものではな
くその他の重合方法によって得られるポリエステルであ
ってもよい。該ポリエステルの重合度は、固有粘度にし
て0.3以上1.2以下のものが好ましい。
【0012】また、必要に応じて、2酸化チタン、シリ
カ、カオリン、炭酸カルシウム等の滑剤を添加してもよ
く、更に帯電防止剤、劣化防止剤、紫外線防止剤や着色
剤として染料等を添加することも出来る。なおフィルム
基材としての好ましい固有粘度は0.50以上1.30
dl/g以下である。かかる重合体を用いて押出法やカレ
ンダー法等任意の方法で得たフィルムは最終的に一方向
に2.5倍から7.0倍、好ましくは3.0倍から6.
0倍に延伸し、該方向と直角方向に1.0倍から2.0
倍以下、好ましくは1.1倍から1.8倍延伸される。
しかしながら2.0倍を超えて延伸すると、主収縮方向
と直角方向の熱収縮も大きくなりすぎ、仕上がりが波打
ち状となる。この波打ちを抑えるには、熱収縮率を15
%以下、好ましくは9%以下、更に好ましくは7%以下
とすることが推奨される。延伸方法については特定の制
限はなく、ロール延伸、長間隙延伸、テンター延伸等の
延伸方法が適用され、又形状面においてもフラット状、
チューブ状の何れかは問わない。又、延伸は逐次2軸延
伸が有効であり、その順序どちらが先でもよい。延伸に
おけるヒートセットは目的に応じ実施されるが、夏期高
温下の寸法変化を防止する為には30から150℃の加
熱ゾーンを約1秒から30秒間通すことが推奨される。
また、かかる処理の前後どちらか一方または両方で最高
70%までの伸張をかけてもよい。特に主方向に伸張
し、非収縮方向(主収縮方向に対し直角方向)には緩和
させるのが良く、該直角方向への伸張は行わないほうが
よい。本発明の好適特性を発揮させるためには、上記延
伸倍率だけではなく、重合体組成物が有する平均ガラス
転移温度(Tg)付近の温度でかつ、数段階(好ましく
は2段階以上)に温度を分けて延伸することが有効な手
段として挙げられる。特に主方向延伸(主収縮方向)に
おける上記処理温度は、予熱はTg+0℃から+50℃以
下、延伸はTg-20℃から+30℃の範囲内の温度でで徐
々に温度が上がるよう、温度差を設けて延伸することが
重要である。また、延伸の途中で、一端、延伸を止め、
延伸倍率を戻すことによる緩和工程を設け、しかる後
に、2段目の延伸工程を行い、総合の延伸倍率が所定倍
率となるよう延伸することも合わせて重要である。
【0013】更に延伸後、伸張あるいは緊張状態に保っ
てフィルムにストレスをかけながら冷却するかあるいは
更に引き続いて冷却することにより、前後処理特性はよ
り良好かつ安定したものとなる。又、このように多段階
の温度に分けて延伸することにより、最大収縮加速度が
小さくなるため熱収縮トンネルの温度ムラに対しても速
度差が少ない状態で収縮する収縮ムラの発生しにくいフ
ィルムが得られる。以下本発明フィルムを用途面から説
明する。包装用途、特に食品、飲料の包装においては、
ボイル処理やレトルト処理が行われている。現存する熱
収縮性フィルムではこれらの処理に十分耐えうるものは
ない。本発明のフィルムはボイル処理やレトルト処理に
よる加熱殺菌に耐えうることができ、しかも元々のフィ
ルムの外観、更には熱収縮性による仕上がり性も良好で
あり、またポリ塩化ビニル系やポリスチレン系熱収縮フ
ィルムよりも高い熱収縮応力を有し、結束性も優れてい
る。
【0014】以下更に具体的に述べる。 (a)耐衝撃性 収縮フィルムの役割の一つは被包装物の破壊や荷くずれ
等を防止する点にあるが、そのためには高い耐衝撃性を
有し且つ主方向に大きい収縮率を得ることが必要であ
る。その点本発明のフィルムは高い収縮率と高い耐衝撃
性を有するので美しい包装が得られ、しかも被包装物の
保護という面で優れた耐久性を示す。この傾向は落体テ
ストによって証明される。
【0015】(b)印刷性 ハーフトーン印刷によりピンホールの発生やインクとの
接着性等に関し従来フィルムは固有の欠点を有するが該
ポリエステルフィルムは耐薬品性を有する点と共重合体
にすることにより接着性が向上することから印刷性は改
善された。
【0016】(c)産業廃棄物の問題 近年プラスッチックボトルの利用が急速に広まってい
る。このようなボトルの回収を考えた場合は同物質で形
成されることが好ましく、本発明フィルムをポリエステ
ル系ボトルの包装に適用することはこの点有利である。
【0017】(d)収縮ムラ 本発明フィルムは高い収縮率と高い収縮応力を有し、ま
た収縮速度が適切なことから収縮ムラの発生はしない。
【0018】実施例 以下本発明を実施例で示すことにより詳細に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限りこれからの例に何
ら制約されない。本発明で用いた測定法を以下に示す。 (1)動的粘弾性特性 アイティー計測(株)製動的粘弾性測定装置により測定
し、測定長3cm、変位0.25%、周波数10Hzの条件で測定
し、 tanδが0.08となる温度を tanδ(0.08)温度、 tan
δが最大となる温度を tanδ(最大)温度、 tanδ(最
大)温度−tanδ(0.08)温度より得られる温度を tanδ
温度幅として定量した。サンプルサイズは、収縮方向に
4cm、その直角方向に5mmに切り出し、2箇所の値の平
均値を用いた。
【0019】(2)自然収縮 (株)鵬製作所社製熱風循環式恒温器FX-1型ドライオー
ブンを用い、試料サイズを主たる収縮方向10cm、その直
交方向10cmの正方形に切り出し、治具につり下げる。さ
らに、35℃に昇温したオーブン中10日間放置した後の収
縮率とし、1%以下を合格レベルとした。
【0020】(3)収縮仕上がり性 ガラス瓶(300ml)に印刷を施した熱収縮フィルム
を装着し150℃の熱風(風速10m/秒)の熱収縮ト
ンネルを通し、仕上がり性を目視にて判定した。なお、
仕上がり性のランクについては5段階評価をし、 5:仕上がり性最良 4:仕上がり性良 3:収縮ムラ少し有り(2ヶ所以内) 2:収縮ムラ有り(3〜6ケ所) 1:収縮ムラ多い(6ケ所以上) として、4以上を合格レベルとした。
【0021】実施例1 ステンレス製オートクレーブを使用し、二塩基酸成分と
してジメチレンテレフタレート0モル%と、ジメチレン
ナフタレート 100モル%、グリコール成分としてエチレ
ングリコール29モル%、と、ネオペンチルグリコール66
モル%の組成で、グリコールがメチルエステルの2倍モ
ルになるように仕込み、エステル交換触媒として酢酸亜
鉛を0.05モル(酸成分に対して)を用いて、エステル交
換反応を行った。その後、ポリテトラメチレングリコー
ル(分子量650)5モル%(酸成分に対して)、触媒
として、三酸化アンチモン0.025モル(酸成分に対
して)、及び添加剤として0.05モル(酸成分に対して)
を、重縮合した。これにより、テレフタル酸成分0モル
%と、2,6ナフタレンジカルボン酸成分 100モル%、
エチレングリコール成分29モル%、と、ネオペンチルグ
リコール成分66モル%と、ポリテトラメチレングリコー
ル(分子量650)成分5モル%から成るポリエステル
を得た。この共重合体は固有粘度0.70dl/gであ
った。このポリエステルを280℃で溶融押出し、厚さ
200μmの未延伸フィルムを得た。該フィルムを予熱1
20℃、3秒、次いで横方向に第1段延伸を 100℃で1.
5倍、続いて、95℃で6%の弛緩工程を経て、引き続き
105℃、 110℃の2ゾーンに分けて合計4.1倍まで延
伸した。次いで 110℃で熱処理を 5.5秒行い厚さ40μ
mの熱収縮フィルムを得た。得られたフィルムの物性値
を表1に示す。
【0022】実施例2 実施例1の重合方法により、テレフタル酸成分70モル%
と、2,6ナフタレンジカルボン酸成分30モル%、エチ
レングリコール成分40モル%と、ネオペンチルグリコー
ル成分56モル%と、ポリテトラメチレングリコール(分
子量650)成分4モル%から成るポリエステルを得
た。この共重合体は固有粘度0.71dl/gであっ
た。このポリエステルを290℃で溶融押出し、厚さ1
80μmの未延伸フィルムを得た。該フィルムを予熱95
℃、3秒、次いで横方向に第1段延伸を80℃で1.5倍、
続いて、85℃で6%の弛緩工程を経て、引き続き85℃、
95℃の2ゾーンに分けて合計4.1倍まで延伸した。次
いで80℃で熱処理を 5.5秒行い厚さ40μmの熱収縮フ
ィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表1に示
す。
【0023】実施例3 実施例1の重合方法により、テレフタル酸成分60モル%
と、2,6ナフタレンジカルボン酸成分40モル%、エチ
レングリコール成分46モル%と、ネオペンチルグリコー
ル成分50モル%と、ポリテトラメチレングリコール(分
子量650)成分4モル% から成るポリエステルを得
た。この共重合体は固有粘度0.69dl/gであった。
このポリエステルを280℃で溶融押出し、厚さ180
μmの未延伸フィルムを得た。該フィルムを予熱95℃、
3秒、次いで横方向に第1段延伸を85℃で1.4倍、続い
て、85℃で5%の弛緩工程を経て、引き続き85℃、95℃
の2ゾーンに分けて合計4.1倍まで延伸した。次いで
100℃で熱処理を 5.5秒行い厚さ40μmの熱収縮フィ
ルムを得た。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
【0024】比較例1 実施例1の重合方法により、テレフタル酸成分10モル%
と、2,6ナフタレンジカルボン酸成分90モル%、エチ
レングリコール成分50モル%と、ネオペンチルグリコー
ル成分49モル%と、ポリテトラメチレングリコール(分
子量650)成分1モル%から成るポリエステルを得
た。この共重合体は固有粘度0.70dl/gであっ
た。このポリエステルを 280℃で溶融押出し、厚さ18
0μmの未延伸フィルムを得た。該フィルムを予熱 125
℃、3秒、次いで横方向に第1段延伸 120℃で4.1倍
まで延伸した。次いで 140℃で熱処理を 5.5秒行い厚さ
40μmの熱収縮フィルムを得た。得られたフィルムの
物性値を表1に示す。
【0025】比較例2 実施例1の重合方法により、テレフタル酸成分95モル%
と、2,6ナフタレンジカルボン酸成分5モル%、エチ
レングリコール成分49モル%と、ネオペンチルグリコー
ル成分50モル%と、ポリテトラメチレングリコール(分
子量650)成分1モル%から成るポリエステルを得
た。この共重合体は固有粘度0.69dl/gであった。
このポリエステルを 295℃で溶融押出し、厚さ180μ
mの未延伸フィルムを得た。該フィルムを予熱 120℃、
3秒、次いで横方向に90℃で4.2倍まで延伸した。次
いで75℃で熱処理を 5.5秒行い厚さ40μmの熱収縮フ
ィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表1に示
す。
【0026】比較例3 実施例1の重合方法により、テレフタル酸成分90モル%
と、2,6ナフタレンジカルボン酸成分10モル%、エチ
レングリコール成分65モル%と、ネオペンチルグリコー
ル成分35モル%から成るポリエステルを得た。この共重
合体は固有粘度0.72dl/gであった。このポリエス
テルを 275℃で溶融押出し、厚さ180μmの未延伸フ
ィルムを得た。該フィルムを予熱 125℃、3秒、次いで
横方向に 100℃で4.0倍まで延伸した。次いで 105℃
で熱処理を 5.5秒行い厚さ40μmの熱収縮フィルムを
得た。得られたフィルムの物性値を表1に示す。
【0027】比較例4 実施例1の重合方法により、テレフタル酸成分 100モル
%と、エチレングリコール成分26モル%と、ネオペンチ
ルグリコール成分70モル%と、ポリテトラメチレングリ
コール(分子量650)成分4モル%から成るポリエス
テルを得た。この共重合体は固有粘度0.70dl/gで
あった。このポリエステルを 285℃で溶融押出し、厚さ
180μmの未延伸フィルムを得た。該フィルムを予熱
70℃、3秒、次いで横方向に55℃で4.0倍まで延伸し
た。次いで52℃で熱処理を 5.5秒行い厚さ40μmの熱
収縮フィルムを得た。得られたフィルムの物性値を表1
に示す。
【0028】比較例5 実施例1の重合方法により、テレフタル酸成分82モル%
と、イソフタル酸成分18モル%、エチレングリコール成
分95モル%と、ポリテトラメチレングリコール(分子量
1000)成分5モル%から成るポリエステルを得た。この
共重合体は固有粘度0.68dl/gであった。このポリ
エステルを 285℃で溶融押出し、厚さ180μmの未延
伸フィルムを得た。該フィルムを予熱85℃、3秒、次い
で横方向延伸を65℃で 4.0倍まで延伸した。次いで60℃
で熱処理を 5.5秒行い厚さ40μmの熱収縮フィルムを
得た。得られたフィルムの物性値を表1に示す。表1よ
り明らかになるように本発明のフィルムは目的とする仕
上がり性が良好なことが分かった。
【0029】
【発明の効果】被覆用あるいは結束等の包装材料分野に
おいて特に好適な熱収縮特性を発揮し、仕上がり性が良
好な熱収縮性ポリエステル系フィルムが提供される。
【0030】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−305666(JP,A) 特開 平8−294963(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/18 CFD B29C 61/06 - 61/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱収縮ポリエステル系フィルムの縦あるい
    は横方向のうちの少なくとも1方向の動的粘弾性特性の
    tanδ(0.08)温度が30℃以上70℃以下であり、 tanδ
    (最大)温度が80℃以上 130℃以下で、 tanδ温度幅が
    25℃以上 100℃以下であることを特徴とする熱収縮性ポ
    リエステル系フィルム。ここで tanδ(0.08)温度とは t
    anδが0.08となる温度、 tanδ(最大)温度とはtanδ
    が最大となる温度、 tanδ温度幅とは〔 tanδ(最大)
    温度− tanδ(0.08)温度〕より得られる温度を示す。
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