JP3049510U - 配膳車の緩衝装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 航空機の機内等で使用される配膳車の表面材
の固定構造を改良する。 【解決手段】 配膳車１は、パネルで構成される箱形の
本体１０を有し、内部に食器を載せたトレイを収容す
る。本体１０の前後にはヒンジ３２により支持されたド
ア３０が設けてある。本体１０の下部にはキャスター２
０がとりつけてあり、ハンドル５０を用いて配膳車１を
操作する。縁部材７０に円筒状のゴムローラー６０を回
転自在にとりつけて緩衝装置を構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、機内食用配膳車の縁部に装備されるローラー式の緩衝装置に関する 。

【０００２】

【従来の技術】

例えば航空機の客室等において、食事や飲料をサービスするサービスカートと 呼ばれる機内食用配膳車等にあっては、トレイを収容する箱形の本体の底部にキ ャスターを備え、本体の上部には、ボトル等を配置するスペースを有する。 本体の前後には、ヒンジ式のドアを有するとともに、本体上部の前後には配膳 車を押すためのハンドルを備える。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

箱形の本体の側壁面は、化粧板等の表面材で覆われる。この配膳車の表面材は 、着席した乗客の目線の高さを通過することとなり、人目を引きやすい。 そこで、この表面材に自社のマークや広告を表示することで、乗客に自社のサ ービスをアピールすることができる。 しかしながら、配膳車は、機内のほかに、地上でも食材の積み込み等の際に使 用され、表面材を含めて、特に本体の縁部が他の機材と衝突しやすく、損傷を受 けやすい。 この傷は乗客に目立つので、速やかに表面材や縁部の損傷を補修する必要があ る。

【０００４】 従来の機内食用配膳車等は表面の傷に対する防止策がなく、顧客に対し不快感 を与え、又その傷の修理は困難である等の問題があった。 本考案は、機内食用配膳車の表面材や縁部を保護するローラー式の緩衝装置を 提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の配膳車の緩衝装置は、食器を載置したトレイを収容する箱形の本体と 、本体の前後に設けられるヒンジドアと、本体の下部に設けられるキャスターを 備える配膳車において、 本体の側壁面は、ハニカムパネルとハニカムパネルの両側縁部の嵌装される縁 部材とを備え、縁部材に回転自在にとりつけられるローラーを有するものである 。 そして、ローラーの外周面は本体の隅部より外側に突出する寸法を有し、また 、ローラーはゴム等の弾性材でつくられるものである。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図１は本考案を適用する機内食用配膳車の斜視図、図２は図１のＡ−Ａ断面図 である。 全体を符号１で示す配膳車は、パネル材を箱形に構成した本体１０を有し、本 体１０の下部にはキャスター２０を有する。本体１０の前後にはドア３０が設け てあり、ヒンジ３２により開閉自在に支持されている。 ドア３０の前面にはノブ３４が設けてあり、ノブ３４を操作することによって 、ドアのロックを解除することができる。

【０００７】 本体１０の上部のスペース４０は、飲料のボトルや氷、コップ等を載置するた めのスペースとして利用される。本体１０の上部の前後には、配膳車を操作する ハンドル５０が設けられる。 本体１０の側壁の表面は、表面材７０により覆われる。この表面材には、適宜 の絵柄等が表示される。

【０００８】 図２に示されるように、ドア３０はハニカム構造を有するパネル材で形成され 、、パネル材の端部には縁部材３６が装着される。この縁部材３６は、例えばア ルミ合金を押出し成型してつくられるものである。同様に本体の側壁面もハニカ ム構造のパネル材１２で形成され、その表面に表面材７０が固定される。この側 壁面の縁部にも縁部材７２が装着される。この縁部材７２もアルミ合金を押出し 成型してつくられるものである。

【０００９】 そして、この配膳車にあっては、側壁面に装着される縁部材に複数個の緩衝装 置６０がとりつけられている。この緩衝装置６０は、例えば円筒状のゴムローラ ー構造を有し、シャフト６２により、回動自在にとりつけられる。この緩衝装置 ６０の外周面６０ａはドア３０の縁部材３６や側壁面の縁部材７２の外縁よりも 外側に突出する寸法を有する。

【００１０】 したがって、複数の配膳車１を隣接して配置したときにも、この緩衝装置６０ 同志が接触し、縁部材同志が衝突することによる損傷の発生は防止される。 また、配膳車が走行中に他の機材等に接触する際にも、この緩衝装置６０の存 在によって、表面材や縁部材への衝突が防止され、配膳車１の保護を図ることが できる。 したがって、この表面材７０は、磁石８０に吸着保持される。この構成によっ て、表面材７０は、必要に応じて側壁パネル１２の磁石８０から引き外すことが でき、補修や交換が容易にできる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は以上のように、航空機の客室等で使用される配膳車にあって、損傷を 受けやすく、また人目につきやすい側壁の表面材や縁部を保護するローラー式の 緩衝装置を提供するものである。 この装置によって、配膳車を常に美感の高い品質に保つことができ、サービス の向上を達成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を実施する機内食用配膳車の斜視図。

【図２】図１のＡ−Ａ断面図。

【符号の説明】

１ 機内食用配膳車 １０ 本体 １２ 側壁パネル ２０ キャスター ３０ ドア ３２ ヒンジ ４０ 上部スペース ５０ ハンドル ６０ 緩衝装置 ７０ 表面材

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 食器を載置したトレイを収容する箱形の
   本体と、本体の前後に設けられるヒンジドアと、本体の
   下部に設けられるキャスターを備える配膳車において、 本体の側壁面は、ハニカムパネルとハニカムパネルの両
   側縁部の嵌装される縁部材とを備え、縁部材に回転自在
   にとりつけられるローラーを有する配膳車の緩衝装置。
2. 【請求項２】 ローラーの外周面は本体の隅部より外側
   に突出する寸法を有する請求項１記載の配膳車の緩衝装
   置。
3. 【請求項３】 ローラーはゴム等の弾性材でつくられる
   請求項１又は２記載の配膳車の緩衝装置。