JP3048611B2 - 新規な微生物、その酵素およびこれらの用途 - Google Patents
新規な微生物、その酵素およびこれらの用途Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規な微生物、その酵素およびこれらの用
途に関し、さらに詳細には、特定のカルバメイト系化合
物を分解する能力を有する新規な微生物、特定のカルバ
メイト系化合物の分解反応を触媒する新規な酵素ならび
にこれらの新規な微生物および新規な酵素の用途に関す
る。
途に関し、さらに詳細には、特定のカルバメイト系化合
物を分解する能力を有する新規な微生物、特定のカルバ
メイト系化合物の分解反応を触媒する新規な酵素ならび
にこれらの新規な微生物および新規な酵素の用途に関す
る。
近時、農業での生産性を向上させるために多量の農薬
が使用されており、カルバメイト系農薬もその例外では
ない。
が使用されており、カルバメイト系農薬もその例外では
ない。
処がこの農薬の使用量の増加に伴ない一旦、施用され
た、たとえば、殺虫剤としてのカルバメイト系農薬が土
壌中に残留し、さらにはこれが河川などに流入して環境
衛生上問題化してきており、土壌に残留し、または河川
に流入したカルバメイト系農薬の除去が必要とされてい
る。
た、たとえば、殺虫剤としてのカルバメイト系農薬が土
壌中に残留し、さらにはこれが河川などに流入して環境
衛生上問題化してきており、土壌に残留し、または河川
に流入したカルバメイト系農薬の除去が必要とされてい
る。
これについて、たとえば「ジャーナル オブ アプラ
イド バクテリオロジ(J.of Applied Bacteriol.)第6
0巻第233〜242頁(1986年)」、「ジャーナル オブ
アグリカルチュラル フッド ケミストリ(J.Agric.Fo
od Chem.)第35巻第871〜877頁(1987年)」および「ア
プライド アンド エンバイロンメンタル マイクロバ
イオロジ(Applied Environ.Microbiol.)第54巻第1414
〜1419頁(1988年)」に、カルバメイト系農薬を分解す
る微生物および酵素について記載されている。
イド バクテリオロジ(J.of Applied Bacteriol.)第6
0巻第233〜242頁(1986年)」、「ジャーナル オブ
アグリカルチュラル フッド ケミストリ(J.Agric.Fo
od Chem.)第35巻第871〜877頁(1987年)」および「ア
プライド アンド エンバイロンメンタル マイクロバ
イオロジ(Applied Environ.Microbiol.)第54巻第1414
〜1419頁(1988年)」に、カルバメイト系農薬を分解す
る微生物および酵素について記載されている。
しかしながら、これらは酵素反応の条件などについて
不明確な点が多く、また、これらの微生物および酵素は
一般に活性が低く、至適pHの範囲が狭く、かつ、アルカ
リ領域に偏しており、また、至適温度も狭く、かつ、自
然環境における温度に比して高く、実用には適しない。
不明確な点が多く、また、これらの微生物および酵素は
一般に活性が低く、至適pHの範囲が狭く、かつ、アルカ
リ領域に偏しており、また、至適温度も狭く、かつ、自
然環境における温度に比して高く、実用には適しない。
本発明者は、1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキ
ル置換カルバメイトの分解において、実用に耐え得るよ
うな、活性が高く、しかも至適pHの範囲が広く、かつ、
中性付近をも含み、自然環境における温度をも含む広い
至適温度範囲を有する微生物および酵素について鋭意、
研究、探索を重ねた結果、本発明に到達した。
ル置換カルバメイトの分解において、実用に耐え得るよ
うな、活性が高く、しかも至適pHの範囲が広く、かつ、
中性付近をも含み、自然環境における温度をも含む広い
至適温度範囲を有する微生物および酵素について鋭意、
研究、探索を重ねた結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明の微生物は、少なくともカプセル形
成能および運動性を有することを特徴とするブラストバ
クター・エス・ピー(Blastobacter S P)M−5であ
る。
成能および運動性を有することを特徴とするブラストバ
クター・エス・ピー(Blastobacter S P)M−5であ
る。
この微生物はさらに少なくとも1−ナフチル−N−メ
チルカルバメイトに基質特異性を有し、少なくとも、下
記反応式〔I〕 で表される反応を触媒する酵素作用を有しており、至適
pHは6〜10である。
チルカルバメイトに基質特異性を有し、少なくとも、下
記反応式〔I〕 で表される反応を触媒する酵素作用を有しており、至適
pHは6〜10である。
この微生物の代表的な菌株として微工研菌寄第11646
号(FERM P−11646)が工業技術院微生物工業技術研
究所に寄託されている。
号(FERM P−11646)が工業技術院微生物工業技術研
究所に寄託されている。
本菌株の菌学的性質および同定結果を下記する。カル
バメイトエステラーゼ生産菌ブラストバクター・エス・
ピー・M−5株の菌学的性質 形態 桿状細菌でageによってY字,十字等の多形性有り 大きさ 0.5μm×1.5×2.0μm運動性有(極毛)、
グラム陰性、芽胞形成せず、非抗酸性。
バメイトエステラーゼ生産菌ブラストバクター・エス・
ピー・M−5株の菌学的性質 形態 桿状細菌でageによってY字,十字等の多形性有り 大きさ 0.5μm×1.5×2.0μm運動性有(極毛)、
グラム陰性、芽胞形成せず、非抗酸性。
DNAのGCモル%(HPLC(高速液体クロマトグラフィ)に
よる) 57.9〜60.2% キノン系 ユビキノン.10(major) 嫌気生育 肉汁軟寒天高層穿刺培養で表面のみで生育 リトマス・ミルク培地 アルカリ化する 酸素に対する態度 好気性 カプセル形成 培養後期に形成する 生育温度 37℃− 30℃+ 10℃+ NaCl耐性 0%+ 1.0%+ 3.0%− 生育pH 5〜9 ゼラチン分解 −(生育弱) デンプン加水分解 −(生育弱) カゼイン分解 −( 〃 ) チロシン分解 −( 〃 ) アルギニン分解 −( 〃 ) セルロース分解 − PHBの蓄積 + カタラーゼ + オキシダーゼ + レシチナーゼ −(生育弱) ウレアーゼ(SSR) − ウレアーゼ(Chris) + インドール産生 − 硫化水素産生 − アセトイン産生 − MRテスト − 硝酸塩の還元 + OFテスト F 酸の産生(酸の産生は一般に遅く弱い) アドニトール + L(+)アラビノース + セロビオース + ヅルシトール − メソエリスリトール + フラクトース + ガラクトース + グルコース(好) + (嫌) + 好気条件に比べてやや遅
い グリセリン + イノシトール + イヌリン − ラクトース + マルトース + D−マンニトール + D−マンノース + メレジトース − メリビオース + ラフィノース + L(+)ラムノース + D−リボース + サリシン − ソルボース (+) 微弱 D−ソルビトール (+) 〃 デンプン − サッカロース + トレハロース + D−キシロース + 資化性(炭素源) クエン酸 + リンゴ酸 + マレイン酸 − マロン酸 − プロピオン酸 − グルコン酸 − コハク酸 + メタノール − エタノール − サッカロース + セロビオース + サリシン + グルコース + 酒石酸 + グルタール酸 − L−アルギニン (+) 微弱 資化性(窒素源) 硝酸塩 + アンモニウム塩 + 尿素 + アルギニン − 分離源 静岡県榛原郡金谷町の茶園土壌 本菌株の主性状 グラム陰性の桿菌で多形性有り。DNAのGCモル%は57.
9〜60.2%。カタラーゼ、オキシダーゼ陽性。グルコー
スを発酵的に分解し酸を産生する。好気性。
よる) 57.9〜60.2% キノン系 ユビキノン.10(major) 嫌気生育 肉汁軟寒天高層穿刺培養で表面のみで生育 リトマス・ミルク培地 アルカリ化する 酸素に対する態度 好気性 カプセル形成 培養後期に形成する 生育温度 37℃− 30℃+ 10℃+ NaCl耐性 0%+ 1.0%+ 3.0%− 生育pH 5〜9 ゼラチン分解 −(生育弱) デンプン加水分解 −(生育弱) カゼイン分解 −( 〃 ) チロシン分解 −( 〃 ) アルギニン分解 −( 〃 ) セルロース分解 − PHBの蓄積 + カタラーゼ + オキシダーゼ + レシチナーゼ −(生育弱) ウレアーゼ(SSR) − ウレアーゼ(Chris) + インドール産生 − 硫化水素産生 − アセトイン産生 − MRテスト − 硝酸塩の還元 + OFテスト F 酸の産生(酸の産生は一般に遅く弱い) アドニトール + L(+)アラビノース + セロビオース + ヅルシトール − メソエリスリトール + フラクトース + ガラクトース + グルコース(好) + (嫌) + 好気条件に比べてやや遅
い グリセリン + イノシトール + イヌリン − ラクトース + マルトース + D−マンニトール + D−マンノース + メレジトース − メリビオース + ラフィノース + L(+)ラムノース + D−リボース + サリシン − ソルボース (+) 微弱 D−ソルビトール (+) 〃 デンプン − サッカロース + トレハロース + D−キシロース + 資化性(炭素源) クエン酸 + リンゴ酸 + マレイン酸 − マロン酸 − プロピオン酸 − グルコン酸 − コハク酸 + メタノール − エタノール − サッカロース + セロビオース + サリシン + グルコース + 酒石酸 + グルタール酸 − L−アルギニン (+) 微弱 資化性(窒素源) 硝酸塩 + アンモニウム塩 + 尿素 + アルギニン − 分離源 静岡県榛原郡金谷町の茶園土壌 本菌株の主性状 グラム陰性の桿菌で多形性有り。DNAのGCモル%は57.
9〜60.2%。カタラーゼ、オキシダーゼ陽性。グルコー
スを発酵的に分解し酸を産生する。好気性。
同定 多形性を示す菌属としてグラム陽性のアースロバクタ
ー属Arthrobacterがあるが、本菌株の性状と一致しない
性状が多い。
ー属Arthrobacterがあるが、本菌株の性状と一致しない
性状が多い。
他に多形性を示す菌属として出芽で増殖する菌属(ブ
ラストバクターBlastbacter)があった(Bergey's Manu
al of Systematic Bacteriology Vol.3)。
ラストバクターBlastbacter)があった(Bergey's Manu
al of Systematic Bacteriology Vol.3)。
これらの属の主性状と本菌株の性状を対比する。
本菌株M−5は、キノンタイプからグラム陰性菌に属
する。
する。
よって本菌株M−5はブラストバクター属又はその近
縁の菌種と考えられるが、とりあえずブラストバクター
属のDNAのGCモル%60%付近の菌種の諸性状と対比す
る。
縁の菌種と考えられるが、とりあえずブラストバクター
属のDNAのGCモル%60%付近の菌種の諸性状と対比す
る。
上表の如く対比した結果、本菌株M−5はBlastobact
er denifrificans(3)とBlastobacter capsulatus
(4)との中間の性質を有している。
er denifrificans(3)とBlastobacter capsulatus
(4)との中間の性質を有している。
また、DNAのGCモル%はBlastobacter capsulatus
(4)とほぼ同じである。
(4)とほぼ同じである。
これらの性質から本菌株は、Blastobacter(Bergey's
Manual Systematic Bacteriology Vol.3 Section 21の
Budding and/or Appendeged Bacteria)に属するものと
判断した。
Manual Systematic Bacteriology Vol.3 Section 21の
Budding and/or Appendeged Bacteria)に属するものと
判断した。
しかしながら、カプセル形成能および運動性の両者を
有するという特徴から、本菌株は、ブラストバクター属
Blastobacterの新種(noveltyspecies)に属させること
が妥当であると判断した。
有するという特徴から、本菌株は、ブラストバクター属
Blastobacterの新種(noveltyspecies)に属させること
が妥当であると判断した。
本菌株は常法によって培養される。
すなわち、培地成分の炭素源、窒素源、リン源および
無機塩は、本菌株が資化し得る物質であれば特に制限は
ないが、通常は、炭素源として、たとえば、グルコー
ス、サッカロースおよびセロビオースなどの糖類ならび
にクエン酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸およびグルタ
ール酸などの有機酸が、窒素源として、たとえば硝酸塩
およびアンモニウム塩などの無機態窒素および尿素、ア
ミノ酸などの有機態窒素が、リン源として、たとえばリ
ン酸カリなどのリン酸塩が、無機塩としては、たとえば
カリウム、ナトリウム、カルシウムおよびナトリウムな
どの金属の塩が使用される。
無機塩は、本菌株が資化し得る物質であれば特に制限は
ないが、通常は、炭素源として、たとえば、グルコー
ス、サッカロースおよびセロビオースなどの糖類ならび
にクエン酸、酒石酸、コハク酸、リンゴ酸およびグルタ
ール酸などの有機酸が、窒素源として、たとえば硝酸塩
およびアンモニウム塩などの無機態窒素および尿素、ア
ミノ酸などの有機態窒素が、リン源として、たとえばリ
ン酸カリなどのリン酸塩が、無機塩としては、たとえば
カリウム、ナトリウム、カルシウムおよびナトリウムな
どの金属の塩が使用される。
また、場合によっては鉄、マンガン、銅、ニッケルな
どの微量成分、ビタミンおよびホルモンなどを使用する
こともできる。
どの微量成分、ビタミンおよびホルモンなどを使用する
こともできる。
また、これらを含有している酵母エキス、麦芽エキ
ス、コーン・スチープ・リカーおよび廃糖蜜などを使用
することもできる。
ス、コーン・スチープ・リカーおよび廃糖蜜などを使用
することもできる。
培養条件は、本菌株が生育、増殖できるような条件下
であれば特に制限はないが、培養温度は、通常は10〜30
℃程度、好ましくは25〜30℃程度とされる。また培養液
のpHは通常は5〜9程度、好ましくは6〜8程度とされ
る。
であれば特に制限はないが、培養温度は、通常は10〜30
℃程度、好ましくは25〜30℃程度とされる。また培養液
のpHは通常は5〜9程度、好ましくは6〜8程度とされ
る。
培養方式は、回分式、半連続式および連続式のいずれ
でもよい。
でもよい。
たとえば、回分式における培養時間は、培地成分の種
類、濃度、培養条件などによって異り、一概に特定しえ
ないが、一般に、培養時間は少なくとも15時間程度好ま
しくは15〜20時間程度でよい。
類、濃度、培養条件などによって異り、一概に特定しえ
ないが、一般に、培養時間は少なくとも15時間程度好ま
しくは15〜20時間程度でよい。
この様にして本菌株を培養して得られた培養液から濾
過および遠心分離などの通常の固液分離手段によって菌
体を回収し、この菌体から常法により酵素が得られる。
過および遠心分離などの通常の固液分離手段によって菌
体を回収し、この菌体から常法により酵素が得られる。
通常は、酵素の単離に先立って菌体を破砕するが、こ
の破砕は、常法の如く破砕機による方法、超音波による
方法、フレンチプレスによる方法およびリゾチームによ
る消化方法などによって行なえばよく、通常は緩衝液中
で破砕され菌体を除去して抽出液とされる。
の破砕は、常法の如く破砕機による方法、超音波による
方法、フレンチプレスによる方法およびリゾチームによ
る消化方法などによって行なえばよく、通常は緩衝液中
で破砕され菌体を除去して抽出液とされる。
これらの抽出液から酵素を分離するには除蛋白したの
ちまたはしないで、たとえば硫安飽和とし、酵素を沈殿
させこの沈殿を回収すればよい。
ちまたはしないで、たとえば硫安飽和とし、酵素を沈殿
させこの沈殿を回収すればよい。
このようにして得られた粗酵素は、必要に応じて、た
とえば緩衝液に溶解して、たとえば、カラムクロマトグ
ラフィ、イオン交換クロマトグラフィ、ゲル濾過法、塩
析法、水性二相分配法およびアフィニティクロマトグラ
フィなどによって精製される。
とえば緩衝液に溶解して、たとえば、カラムクロマトグ
ラフィ、イオン交換クロマトグラフィ、ゲル濾過法、塩
析法、水性二相分配法およびアフィニティクロマトグラ
フィなどによって精製される。
本発明における酵素の活性測定法および理化学的性状
はつぎの如くである。すなわち、 (1) 活性測定法 反応液 60mM NAC(アセトンに溶解) 0.01ml 50mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0) 3.0 ml 酵素液 0.05ml NAC:和光純薬(株)の残留農薬試験用グレードのカル
バメイト系農薬で化合物名は1−ナフチル−N−メチル
カルバメイト 反応 前記の反応液を30℃でインキュベートして反応させ、
反応終了後50mM HgCl2を60μ加え、ついで発色試薬を
0.3ml加えた。10分間放置後、600nmで吸光度を測定し
た。標準直線は1−ナフトール(0〜50ナノモル)溶液
で作成した。
はつぎの如くである。すなわち、 (1) 活性測定法 反応液 60mM NAC(アセトンに溶解) 0.01ml 50mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0) 3.0 ml 酵素液 0.05ml NAC:和光純薬(株)の残留農薬試験用グレードのカル
バメイト系農薬で化合物名は1−ナフチル−N−メチル
カルバメイト 反応 前記の反応液を30℃でインキュベートして反応させ、
反応終了後50mM HgCl2を60μ加え、ついで発色試薬を
0.3ml加えた。10分間放置後、600nmで吸光度を測定し
た。標準直線は1−ナフトール(0〜50ナノモル)溶液
で作成した。
発色試薬 1%ファーストブルーBサルト (東京化成)溶液 用時調製 2ml 5%SDS(ドデシル硫酸ソーダ)溶液 5ml 7ml この方法はNACのカルバメイト結合の切断により生成
した1−ナフトールを測定するものである。
した1−ナフトールを測定するものである。
活性の定義 NACを基質として30℃で反応させたとき1分間に1マ
イクロモルの1−ナフトールを生成する酵素量を1単位
とする。
イクロモルの1−ナフトールを生成する酵素量を1単位
とする。
(2) 作用 1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバ
メイトのカルバメイト結合を構成するエステル結合に作
用し、これを加水分解する。
メイトのカルバメイト結合を構成するエステル結合に作
用し、これを加水分解する。
すなわち、少なくとも、下記反応式〔1〕にて表わさ
れる反応を触媒する。
れる反応を触媒する。
(3) 基質特異性 少なくとも、1−ナフチル−N−メチルカルバメイト
に基質特異性を有するが、他の1−芳香族炭化水素基置
換−N−アルキル置換カルバメイトにも作用する。
に基質特異性を有するが、他の1−芳香族炭化水素基置
換−N−アルキル置換カルバメイトにも作用する。
すなわち、次の一般式で示される1−芳香族炭化水素
基置換−N−アルキル置換カルバメイトに作用しうる。
基置換−N−アルキル置換カルバメイトに作用しうる。
式中、R1は置換基を有してもよい芳香族炭化水素基で
あり、R2およびR3はそれぞれ水素原子または低級アルキ
ル基である。
あり、R2およびR3はそれぞれ水素原子または低級アルキ
ル基である。
たヾし、R2およびR3がともに水素原子である場合は除
く。
く。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基または1−ナ
フチル基が好ましい。
フチル基が好ましい。
また、この芳香族炭化水素基に結合する置換基は1〜
2個の、たとえばメチル基およびイソプロピル基などの
低級アルキル基ならびに、イソプロポキシ基などの低級
アルコキシ基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
2個の、たとえばメチル基およびイソプロピル基などの
低級アルキル基ならびに、イソプロポキシ基などの低級
アルコキシ基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
R2およびR3は、少なくともいずれか一方が水素原子ま
たはメチル基であり、他方がメチル基であることが特に
好ましい。
たはメチル基であり、他方がメチル基であることが特に
好ましい。
(4) 至適pH 6〜10 pH安定性 10〜11 (5) 至適温度 pH7.0において30〜50℃ 熱安定性 pH7.0において30℃で100%残存
活性を有する。60℃で完全に失活する。
活性を有する。60℃で完全に失活する。
(6) 分子量(ゲル濾過法による) 166000±15000ダルトン 本発明の酵素は至適pHが6〜10と広い範囲を有する点
に大きな特徴がある。
に大きな特徴がある。
このようにして得られた本発明の微生物および本発明
の酵素を使用して土壌中に残留しているカルバメイト系
農薬および河川中のカルバメイト系農薬を分解除去する
ことが可能である。
の酵素を使用して土壌中に残留しているカルバメイト系
農薬および河川中のカルバメイト系農薬を分解除去する
ことが可能である。
このような目的で、本発明の微生物および/または本
発明の酵素を使用するに際しては、例えば、そのまま、
または水性液に懸濁または溶解して分解剤として使用す
るほかに、これらの微生物および/または酵素とともに
希釈剤として多孔性物質を併用して分解剤とすることも
できる。
発明の酵素を使用するに際しては、例えば、そのまま、
または水性液に懸濁または溶解して分解剤として使用す
るほかに、これらの微生物および/または酵素とともに
希釈剤として多孔性物質を併用して分解剤とすることも
できる。
前記の多孔性物質としては、これらの微生物および酵
素活性を阻害しないものであればよく、たとえば、硅藻
土、タルク、バーミキュライト、多孔性ガラス、酸性白
土、漂白土、ピートモス、パーライト、カオリナイト、
アルミナ、ベントナイト、ゼオライト、ヒドロキシアパ
タイト、リン酸カルシウム、セラミックス、金属酸化
物、軽石、砂、レンガ、活性炭およびシリカゲルなどが
好適に使用される。
素活性を阻害しないものであればよく、たとえば、硅藻
土、タルク、バーミキュライト、多孔性ガラス、酸性白
土、漂白土、ピートモス、パーライト、カオリナイト、
アルミナ、ベントナイト、ゼオライト、ヒドロキシアパ
タイト、リン酸カルシウム、セラミックス、金属酸化
物、軽石、砂、レンガ、活性炭およびシリカゲルなどが
好適に使用される。
これらの多孔性物質とこれらの微生物および/または
酵素とは単に混合し、これらの多孔性物質の表面にこれ
らの微生物および/または酵素を付着させ、または、こ
れらの多孔性物質にこれらの微生物および/または酵素
を吸着担持させて分解剤とする。
酵素とは単に混合し、これらの多孔性物質の表面にこれ
らの微生物および/または酵素を付着させ、または、こ
れらの多孔性物質にこれらの微生物および/または酵素
を吸着担持させて分解剤とする。
また、これらの微生物および/または酵素を固定化し
て分解剤とすることもできる。
て分解剤とすることもできる。
このときに使用される担体としては、たとえば、セル
ロース、デキストラン、アガロースおよび殿粉などの多
糖類、その誘導体、ゼラチン、アルブミン、コラーゲ
ン、グルテンおよび絹糸などの蛋白質、コンニャク粉、
κ(カッパー)−カラギーナン、アルギン酸、ローカス
トビーンガムなどの天然高分子物質、ならびに、たとえ
ば、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシアクリレー
ト、ポリヒドロキシメタクリレート、エチレン−無水マ
レイン酸共重合体、ポリスチレン、ナイロン、ポリビニ
ルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリイ
ソブチレン、アクリルアミド−ヒドロキシエチルメタク
リレート共重合体およびシリコーン樹脂などの合成高分
子化合物が使用される。
ロース、デキストラン、アガロースおよび殿粉などの多
糖類、その誘導体、ゼラチン、アルブミン、コラーゲ
ン、グルテンおよび絹糸などの蛋白質、コンニャク粉、
κ(カッパー)−カラギーナン、アルギン酸、ローカス
トビーンガムなどの天然高分子物質、ならびに、たとえ
ば、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシアクリレー
ト、ポリヒドロキシメタクリレート、エチレン−無水マ
レイン酸共重合体、ポリスチレン、ナイロン、ポリビニ
ルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリイ
ソブチレン、アクリルアミド−ヒドロキシエチルメタク
リレート共重合体およびシリコーン樹脂などの合成高分
子化合物が使用される。
この固定化には、担体結合法、架橋化法、包括法、お
よび吸着法のいずれをも使用することができる。
よび吸着法のいずれをも使用することができる。
多孔性物質で希釈したり、また固定化することにより
本発明の微生物および酵素のそれぞれの活性の安定性が
増大する。
本発明の微生物および酵素のそれぞれの活性の安定性が
増大する。
前記の分解剤において、本発明の微生物および/また
は酵素の含有量は、これらの微生物および/または酵素
の活性の強さ、希釈剤の種類、担体の種類、固定化方
法、使用方法および使用条件などによって適宜選択すれ
ばよく、実用上、好ましくは0.01〜20wt%程度、特に好
ましくは0.1〜10wt%程度でよい。
は酵素の含有量は、これらの微生物および/または酵素
の活性の強さ、希釈剤の種類、担体の種類、固定化方
法、使用方法および使用条件などによって適宜選択すれ
ばよく、実用上、好ましくは0.01〜20wt%程度、特に好
ましくは0.1〜10wt%程度でよい。
また、この際にシュードモナス属(Pseudomonas)の
細菌を併用することが好ましく、実用上、前記の分解剤
に含有させることが好ましい。
細菌を併用することが好ましく、実用上、前記の分解剤
に含有させることが好ましい。
シュードモナス属の細菌は、芳香族炭化水素資化性を
有していれば特に制限はないが、代表例としてシュード
モナス プチダ(Ps.putida)ATCC 31752、同ATCC 3180
0、同ATCC 33015、シュードモナス プチダ バイオタ
イプA(Ps.putida Biotype A)ATCC 39213およびシュ
ードモナス プチダ バイオタイプB(Ps.putida Biot
ype B)ATCC 17484などを挙げることができる。
有していれば特に制限はないが、代表例としてシュード
モナス プチダ(Ps.putida)ATCC 31752、同ATCC 3180
0、同ATCC 33015、シュードモナス プチダ バイオタ
イプA(Ps.putida Biotype A)ATCC 39213およびシュ
ードモナス プチダ バイオタイプB(Ps.putida Biot
ype B)ATCC 17484などを挙げることができる。
シュードモナス属の細菌の使用量は、シュードモナス
属の細菌の種類、本発明の微生物の増殖速度および酵素
活性の強さ、土壌中および河川水中のカルバメイト化合
物の種類および濃度ならびに使用条件などによって異
り、一概に特定しえないが、実用上、通常生菌数として
本発明の微生物に対して10-4〜10-4倍程度とされるが、
一般には分解処理開始時乃至初期にはシュードモナス属
の方が少くてもよい。
属の細菌の種類、本発明の微生物の増殖速度および酵素
活性の強さ、土壌中および河川水中のカルバメイト化合
物の種類および濃度ならびに使用条件などによって異
り、一概に特定しえないが、実用上、通常生菌数として
本発明の微生物に対して10-4〜10-4倍程度とされるが、
一般には分解処理開始時乃至初期にはシュードモナス属
の方が少くてもよい。
シュードモナス属の細菌を併用することにより、分解
効率、特に分解初期における分解効率を向上させること
ができる。
効率、特に分解初期における分解効率を向上させること
ができる。
分解処理において、土壌および河川水の温度、pHは特
に調整する必要はないが加熱したりpHをアルカリ性とす
ることもできる。
に調整する必要はないが加熱したりpHをアルカリ性とす
ることもできる。
本発明の微生物および酵素のそれぞれの使用量は、こ
れらの微生物および酵素のそれぞれの活性の大きさ、被
処理物中の1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置
換カルバメイトの種類および濃度ならびに分解処理条件
などによって異り一概に特定しえないが、通常は、微生
物は1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カル
バメイト100ナノモル(n mole)に対してたとえば104〜
108個程度とされ、酵素はカルバメイト化合物100ナノモ
ルに対して、たとえば、0.004ユニット(unit)以上で
あればよく、好ましくは0.01〜0.15ユニット程度でよ
い。
れらの微生物および酵素のそれぞれの活性の大きさ、被
処理物中の1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置
換カルバメイトの種類および濃度ならびに分解処理条件
などによって異り一概に特定しえないが、通常は、微生
物は1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カル
バメイト100ナノモル(n mole)に対してたとえば104〜
108個程度とされ、酵素はカルバメイト化合物100ナノモ
ルに対して、たとえば、0.004ユニット(unit)以上で
あればよく、好ましくは0.01〜0.15ユニット程度でよ
い。
なお、こゝでこの酵素の1ユニットとは、NAC(1−
ナフチル−N−メチルカルバメイト)を基質として30℃
で反応させたとき1分間に1μmole(マイクロモル)の
1−ナフトールを生成する酵素量として定義される。
ナフチル−N−メチルカルバメイト)を基質として30℃
で反応させたとき1分間に1μmole(マイクロモル)の
1−ナフトールを生成する酵素量として定義される。
さらに本発明の酵素を使用して、1−芳香族炭化水素
基置換−N−アルキル置換カルバメイトを定量すること
ができる。
基置換−N−アルキル置換カルバメイトを定量すること
ができる。
すなわち、1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル
置換カルバメイトに本発明の酵素を作用させると、この
1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバメ
イトは加水分解され、対応する加水分解−たとえば、置
換基を有してもよいフェノールおよび1−ナフトールな
どのヒドロキシ芳香族炭化水素−ならびに対応するアミ
ン−たとえば、モノメチルアミン−などがそれぞれ定量
的に遊離される。この遊離された加水分解物をそれぞれ
定量することにより1−芳香族炭化水素基置換−N−ア
ルキル置換カルバメイトを定量することができる。
置換カルバメイトに本発明の酵素を作用させると、この
1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバメ
イトは加水分解され、対応する加水分解−たとえば、置
換基を有してもよいフェノールおよび1−ナフトールな
どのヒドロキシ芳香族炭化水素−ならびに対応するアミ
ン−たとえば、モノメチルアミン−などがそれぞれ定量
的に遊離される。この遊離された加水分解物をそれぞれ
定量することにより1−芳香族炭化水素基置換−N−ア
ルキル置換カルバメイトを定量することができる。
この定量に際しては、1−芳香族炭化水素基置換−N
−アルキル置換カルバメイトを緩衝液または有機溶媒に
溶解した溶液が少なくとも1−芳香族炭化水素基置換−
N−アルキル置換カルバメイトを含有する被検液とされ
る。
−アルキル置換カルバメイトを緩衝液または有機溶媒に
溶解した溶液が少なくとも1−芳香族炭化水素基置換−
N−アルキル置換カルバメイトを含有する被検液とされ
る。
緩衝液および有機溶媒は1−芳香族炭化水素基置換−
N−アルキル置換カルバメイトを溶解し、酵素作用を阻
害せず、かつ、1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキ
ル置換カルバメイトに不活性なものであればよいが、緩
衝液としては、実用上、通常は、たとえば、50mMリン酸
ナトリウム緩衝液などが使用され、また、有機溶媒とし
ては通常は、たとえば、アセトン、メタノールおよびエ
タノールなどが使用される。
N−アルキル置換カルバメイトを溶解し、酵素作用を阻
害せず、かつ、1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキ
ル置換カルバメイトに不活性なものであればよいが、緩
衝液としては、実用上、通常は、たとえば、50mMリン酸
ナトリウム緩衝液などが使用され、また、有機溶媒とし
ては通常は、たとえば、アセトン、メタノールおよびエ
タノールなどが使用される。
また、被検液中の1−芳香族炭化水素基置換−N−ア
ルキル置換カルバメイトの濃度も特に制限はないが、精
度よく測定するためには、通常は、2〜10ナノモル/ml
程度とされる。
ルキル置換カルバメイトの濃度も特に制限はないが、精
度よく測定するためには、通常は、2〜10ナノモル/ml
程度とされる。
この定量法における1−芳香族炭化水素基置換−N−
アルキル置換カルバメイトを分解する条件は、酵素の活
性の強さならびに1−芳香族炭化水素基置換−N−アル
キル置換カルバメイトの種類および濃度などによって異
り、一概に特定しえないが、前記と同様に、通常は、1
−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバメイ
ト100ナノモルに対して0.004〜0.15ユニット程度とすれ
ばよい。
アルキル置換カルバメイトを分解する条件は、酵素の活
性の強さならびに1−芳香族炭化水素基置換−N−アル
キル置換カルバメイトの種類および濃度などによって異
り、一概に特定しえないが、前記と同様に、通常は、1
−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバメイ
ト100ナノモルに対して0.004〜0.15ユニット程度とすれ
ばよい。
また、pHは6〜10とされる。
温度は、被検液のpHなどによって異るが、前記のpHの
範囲内であれば、熱に対して安定な温度条件でよく、一
般に、たとえば30℃程度が好ましいが、これよりも低く
てもよい。
範囲内であれば、熱に対して安定な温度条件でよく、一
般に、たとえば30℃程度が好ましいが、これよりも低く
てもよい。
遊離された加水分解物はそれ自体公知の方法で定量分
析される。
析される。
たとえば、ヒドロキシ芳香族炭化水素の定量法とし
て、化学法、酸化剤法および酵素法などがある。
て、化学法、酸化剤法および酵素法などがある。
これらのうちの代表例として、サリチル酸およびm−
ヒドロキシ安息香酸のようなカプラーの共存下、たとえ
ば(ポリ)フェノールオキシダーゼのような少なくとも
酸素を消費して色素を生成する酵素を作用せしめ、反応
系における変化量を検出、測定する方法(特開昭59−63
198号公報)およびカプラーの存在下、過酸化水素−パ
ーオキシダーゼや過マンガン酸カリウム、過ヨード酸ナ
トリウムなどの酸化剤にて呈色せしめる方法などを適宜
用いればよい。
ヒドロキシ安息香酸のようなカプラーの共存下、たとえ
ば(ポリ)フェノールオキシダーゼのような少なくとも
酸素を消費して色素を生成する酵素を作用せしめ、反応
系における変化量を検出、測定する方法(特開昭59−63
198号公報)およびカプラーの存在下、過酸化水素−パ
ーオキシダーゼや過マンガン酸カリウム、過ヨード酸ナ
トリウムなどの酸化剤にて呈色せしめる方法などを適宜
用いればよい。
このようにして、呈色物質を、適宜、吸光度測定して
ヒドロキシ芳香族炭化水素を定量し、これから被検液中
の1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバ
メイトの量が決定される。
ヒドロキシ芳香族炭化水素を定量し、これから被検液中
の1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバ
メイトの量が決定される。
また、アミンの定量は、通常、一般に使用されている
中和法、アセチル化法および亜硝酸法などによることが
できる。
中和法、アセチル化法および亜硝酸法などによることが
できる。
本発明において、分解されるべき土壌中および河川水
中の1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カル
バメイトおよび定量されうる1−芳香族炭化水素基置換
−N−アルキル置換カルバメイトは、本発明の微生物お
よび/または酵素が分解し得るものであって、次の一般
式に示される化合物である。すなわち、 式中、R1は置換基を有してもよい芳香族炭化水素基で
あり、R2およびR3は、それぞれ水素原子または低級アル
キル基である。たヾし、R2およびR3がともに水素原子で
ある場合を除く。芳香族炭化水素基としては、フェニル
基および1−ナフチル基が好ましい。
中の1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カル
バメイトおよび定量されうる1−芳香族炭化水素基置換
−N−アルキル置換カルバメイトは、本発明の微生物お
よび/または酵素が分解し得るものであって、次の一般
式に示される化合物である。すなわち、 式中、R1は置換基を有してもよい芳香族炭化水素基で
あり、R2およびR3は、それぞれ水素原子または低級アル
キル基である。たヾし、R2およびR3がともに水素原子で
ある場合を除く。芳香族炭化水素基としては、フェニル
基および1−ナフチル基が好ましい。
また、この芳香族炭化水素基に結合する置換基は、1
〜2個のたとえば、メチル基およびイソプロピル基など
の低級アルキル基ならびにイソプロポキシ基などの低級
アルコキシ基が好ましく、就中、メチル基が好ましい。
〜2個のたとえば、メチル基およびイソプロピル基など
の低級アルキル基ならびにイソプロポキシ基などの低級
アルコキシ基が好ましく、就中、メチル基が好ましい。
R2およびR3は、少なくとも、いずれか一方が水素原子
またはメチル基であり、他方がメチル基であることが特
に好ましい。
またはメチル基であり、他方がメチル基であることが特
に好ましい。
この代表的化合物をつぎに例示する。すなわち [実施例] 本発明を、実施例によってさらに具体的に説明する。
本発明はこれらの実施例によって限定されるものでは
ない。
ない。
実施例1 1. 菌のスクリーニング 土壌:採取場所 静岡県榛原郡金谷町農林水産省 野
菜・茶業試験場 茶園(圃場) 土壌の種類:黒ボク土壌 分離方法: (1) 500g(乾土換算)の湿土を1000mlのビーカーに
いれ、キシリルカルブ50000ppmを含むアセトン2mlを噴
霧した。この操作を2週間おきに3カ月間繰り返した。
菜・茶業試験場 茶園(圃場) 土壌の種類:黒ボク土壌 分離方法: (1) 500g(乾土換算)の湿土を1000mlのビーカーに
いれ、キシリルカルブ50000ppmを含むアセトン2mlを噴
霧した。この操作を2週間おきに3カ月間繰り返した。
(2) この土壌1gをキシリルカルブ(和光純薬
(株)、残留農薬試験用 以下同様)100ppmを添加した
100mlの後記の無機塩液体培地のはいった500ml坂口フラ
スコに加え、110rpm、27℃で往復振とう培養した。坂口
フラスコの蓋はシリコセン(商品名 井内盛栄堂の商
品)を用いた。
(株)、残留農薬試験用 以下同様)100ppmを添加した
100mlの後記の無機塩液体培地のはいった500ml坂口フラ
スコに加え、110rpm、27℃で往復振とう培養した。坂口
フラスコの蓋はシリコセン(商品名 井内盛栄堂の商
品)を用いた。
(3) 35時間でキシリルカルブはほぼ完全に分解され
た。
た。
この土壌懸濁液を、100ppmキシリルカルブ、(2)に
おけると同様な無機塩液体培地と2%寒天を含む無機塩
寒天培地プレートにまき、30℃で培養した。培養7日後
に生じたコロニーを、同液体培地(キシリルカルブ100p
pm添加)100mlの入った坂口フラスコに白金耳にて植菌
した。
おけると同様な無機塩液体培地と2%寒天を含む無機塩
寒天培地プレートにまき、30℃で培養した。培養7日後
に生じたコロニーを、同液体培地(キシリルカルブ100p
pm添加)100mlの入った坂口フラスコに白金耳にて植菌
した。
(4) シリコセン(商品名 井内盛栄堂の商品)をし
て110rpm、27℃、で往復振とう培養した。培養3日後キ
シリルカルブは分解された。この培養液を順次蒸留水で
希釈し、希釈液を100ppmキシリルカルブ含有無機塩寒天
培地に0.1mlまき、コーンラーンジ棒で寒天上に撤い
て、30℃で5日間培養した。
て110rpm、27℃、で往復振とう培養した。培養3日後キ
シリルカルブは分解された。この培養液を順次蒸留水で
希釈し、希釈液を100ppmキシリルカルブ含有無機塩寒天
培地に0.1mlまき、コーンラーンジ棒で寒天上に撤い
て、30℃で5日間培養した。
(5) 寒天上に生じたコロニーを実体顕微鏡で観察し
たところ、コロニーが別のコロニーに向かって生育して
いる現象が観察された。この両者を実体顕微鏡で観察し
つつ、白金耳により後記のニュートリエントブロス(2
%寒天)に植菌し、30℃で培養した。
たところ、コロニーが別のコロニーに向かって生育して
いる現象が観察された。この両者を実体顕微鏡で観察し
つつ、白金耳により後記のニュートリエントブロス(2
%寒天)に植菌し、30℃で培養した。
この二つの細菌を、100ppmキシリルカルブを添加した
無機塩液体培地でそれぞれ振とう培養したところ、一方
の細菌がキシリルカルブを分解し3,4キシレールとモノ
メチルアミンとを生じた。以後この菌株について検討を
進めた。
無機塩液体培地でそれぞれ振とう培養したところ、一方
の細菌がキシリルカルブを分解し3,4キシレールとモノ
メチルアミンとを生じた。以後この菌株について検討を
進めた。
(6) 分離した菌株はニュートリエントブロス(2%
寒天)の斜面培地で室温、暗所にて保存した。
寒天)の斜面培地で室温、暗所にて保存した。
無機塩液体培地およびニュートリエントブロスの組成
を示す。
を示す。
塩化カルシウムおよび硫酸マグネシウムは1000倍溶液
を各々調製し、別途高圧滅菌しておき、植菌時に加え
た。
を各々調製し、別途高圧滅菌しておき、植菌時に加え
た。
ニュートリエントブロス Difco Nutrient broth 8g/リットル pH 7.2 2. 酵素生産培養 (1) 前記1.(6)の保存斜面培地よりニュートリエ
ントブロス(2%寒天含有)プレート上に植菌し、30℃
で3日間培養し、シングルコロニーをつくらせた。
ントブロス(2%寒天含有)プレート上に植菌し、30℃
で3日間培養し、シングルコロニーをつくらせた。
(2) 前培養:シングルコロニーを500ml容坂口フラ
スコに入れた100mlの酵素生産培地に植菌し、24時間培
養(OD540 nm=1.0程度)した。
スコに入れた100mlの酵素生産培地に植菌し、24時間培
養(OD540 nm=1.0程度)した。
(3) 本培養:2容坂口フラスコに入れた700mlの酵
素生産培地に、前培養液(OD540 nm=1.0程度)を7ml植
菌し、アルミホイルで蓋をした。
素生産培地に、前培養液(OD540 nm=1.0程度)を7ml植
菌し、アルミホイルで蓋をした。
(4) 27℃、90rpmで17時間培養した。菌体の生育はO
D540 nm=0.900、培養前後のpHはともに約7であった。
D540 nm=0.900、培養前後のpHはともに約7であった。
(5) なお、酵素生産培養は、前記の無機塩液体培地
1にグルコース(和光純薬(株))1gを添加したもの
である。
1にグルコース(和光純薬(株))1gを添加したもの
である。
3. 酵素の単離および精製 前記2.の培養液を10,000rpmで遠心し菌体を集め、こ
の菌体を50mMリン酸カリ緩衝液で2回洗浄し、同緩衝液
に懸濁し超音波により菌体を破壊して抽出液を得た。こ
の抽出液を10,000rpmで遠心して上澄液を得、これに2
%プロタミン(和光純薬(株))水溶液をタンパク質1m
g当りプロタミン0.35mgになるように加え、15分間氷中
におき、ついで10,000rpmで遠心し上澄液を得た。
の菌体を50mMリン酸カリ緩衝液で2回洗浄し、同緩衝液
に懸濁し超音波により菌体を破壊して抽出液を得た。こ
の抽出液を10,000rpmで遠心して上澄液を得、これに2
%プロタミン(和光純薬(株))水溶液をタンパク質1m
g当りプロタミン0.35mgになるように加え、15分間氷中
におき、ついで10,000rpmで遠心し上澄液を得た。
この上澄液を硫安30wt%飽和とし生じた沈澱を遠心し
て捨て、この上澄液を50wt%硫安飽和とし沈澱物を得、
この沈殿物を50mMリン酸カリ緩衝液(pH7)に溶解して
粗酵素液とした。
て捨て、この上澄液を50wt%硫安飽和とし沈澱物を得、
この沈殿物を50mMリン酸カリ緩衝液(pH7)に溶解して
粗酵素液とした。
この粗酵素液をフェニルセファロースCL6Bに吸着さ
せ、50mMリン酸カリ緩衝液(pH7)で洗浄後0〜50%エ
チレングリコールで溶出した。
せ、50mMリン酸カリ緩衝液(pH7)で洗浄後0〜50%エ
チレングリコールで溶出した。
溶出した画分を集め20mMトリス塩酸緩衝液(pH8.5)
に一夜透析し、同緩衝液で平衡化したDEAEトヨパール65
0に吸着させ、同緩衝液で洗浄後、0〜0.5 MNaCl水溶液
で溶出した。溶出した活性画分を濃縮しトヨパールHW55
によるゲル濾過を行い、溶出した活性画分をヒドロキシ
アパタイトに吸着させた。
に一夜透析し、同緩衝液で平衡化したDEAEトヨパール65
0に吸着させ、同緩衝液で洗浄後、0〜0.5 MNaCl水溶液
で溶出した。溶出した活性画分を濃縮しトヨパールHW55
によるゲル濾過を行い、溶出した活性画分をヒドロキシ
アパタイトに吸着させた。
これを50mMリン酸カリ緩衝液(pH7)で洗浄し、50〜3
00mMリン酸カリ緩衝液(pH7)で溶出し、活性画分を得
た。フェニルセファロースによる吸着の条件、透析の条
件、DEAEによる吸着の条件、ゲル濾過の条件およびヒド
ロキシアパタイトによる吸着の条件を下記する。
00mMリン酸カリ緩衝液(pH7)で溶出し、活性画分を得
た。フェニルセファロースによる吸着の条件、透析の条
件、DEAEによる吸着の条件、ゲル濾過の条件およびヒド
ロキシアパタイトによる吸着の条件を下記する。
(1) フェニルセファロース(ファルマシア製) ・カラムサイズ:1.4cmφ×25cm ・ベッドボリューム:30ml ・試料チャージ量:蛋白150mg 活性1166ユニット 容量11ml ・溶出速度:試料チャージ 40ml/hr 洗浄 40ml/hr 溶出 40ml/hr ・分画サイズ 5ml/チューブ ・溶出液量(0〜50%エチレングリコールグラジエン
ト) 50mMリン酸カリ緩衝液(pH7.0):150ml 50%エチレングリコール同上緩衝液:150ml ・溶出位置:No.32からNo.52(エチレングリコール25〜4
0%) (2)・透析:透析膜は三光純薬(株)販売のもの、VI
SKASE SALES CORP製造サイズ27/32 (3) DEAEトヨパール(トーソー(株)) ・カラムサイズ:2.0cmφ×9.5cm ・ベッドボリューム:20ml ・試料チャージ量:140ml、13.5mg 1099ユニット ・溶出速度:試料チャージ 35ml/hr 洗浄 40ml/hr 溶出 10ml/hr ・分画サイズ:3ml/チューブ ・溶出液量(0〜0.5 NaClグラジエント) 20mMトリス塩酸緩衝液(pH8.5):100ml 0.5 MNaCl同上緩衝液:100ml ・溶出位置:No.10〜No.19(0.08〜1.4MNaCl) (4) トヨパールHW55ゲル濾過(トーソー(株)) ・カラムサイズ:1.5cmφ×110cm ・ベッドボリューム:180ml ・試料チャージ量:12ml、709ユニット 2.8mg (DEAEの活性画分を透析チューブにいれ、これにポリエ
チレングリコール6000を振りかけて濃縮した。透析膜は
三光純薬(株)販売のもの、VISKASE SALES CORP製造サ
イズ27/32) ・溶出速度 試料チャージ:9.0ml/hr 溶出 :9.0ml/hr ・分画サイズ:2.7ml/チューブ ・溶出位置:No.43〜No.55 (5) ヒドロキシアパタイト(和光純薬(株)) ・カラムサイズ:1.4φcm×6cm ・ベッドボリューム:4ml ・試料チャージ量:35ml、1.1mg 652ユニット ・溶出速度:試料チャージ 6ml/hr 洗浄 6ml/hr 溶出 6ml/hr ・分画サイズ:1.5ml/チューブ ・溶出液量(20〜500mMリン酸カリ緩衝液 グラジエン
ト) 20mMリン酸カリ緩衝液(pH7.0):50ml 500mMリン酸カリ緩衝液(pH7.0):50ml ・溶出位置:No.24からNo.30(190〜230mM) 単離、精製の各段階における全蛋白含有率、酵素の全
活性および比活性を次表に示す。
ト) 50mMリン酸カリ緩衝液(pH7.0):150ml 50%エチレングリコール同上緩衝液:150ml ・溶出位置:No.32からNo.52(エチレングリコール25〜4
0%) (2)・透析:透析膜は三光純薬(株)販売のもの、VI
SKASE SALES CORP製造サイズ27/32 (3) DEAEトヨパール(トーソー(株)) ・カラムサイズ:2.0cmφ×9.5cm ・ベッドボリューム:20ml ・試料チャージ量:140ml、13.5mg 1099ユニット ・溶出速度:試料チャージ 35ml/hr 洗浄 40ml/hr 溶出 10ml/hr ・分画サイズ:3ml/チューブ ・溶出液量(0〜0.5 NaClグラジエント) 20mMトリス塩酸緩衝液(pH8.5):100ml 0.5 MNaCl同上緩衝液:100ml ・溶出位置:No.10〜No.19(0.08〜1.4MNaCl) (4) トヨパールHW55ゲル濾過(トーソー(株)) ・カラムサイズ:1.5cmφ×110cm ・ベッドボリューム:180ml ・試料チャージ量:12ml、709ユニット 2.8mg (DEAEの活性画分を透析チューブにいれ、これにポリエ
チレングリコール6000を振りかけて濃縮した。透析膜は
三光純薬(株)販売のもの、VISKASE SALES CORP製造サ
イズ27/32) ・溶出速度 試料チャージ:9.0ml/hr 溶出 :9.0ml/hr ・分画サイズ:2.7ml/チューブ ・溶出位置:No.43〜No.55 (5) ヒドロキシアパタイト(和光純薬(株)) ・カラムサイズ:1.4φcm×6cm ・ベッドボリューム:4ml ・試料チャージ量:35ml、1.1mg 652ユニット ・溶出速度:試料チャージ 6ml/hr 洗浄 6ml/hr 溶出 6ml/hr ・分画サイズ:1.5ml/チューブ ・溶出液量(20〜500mMリン酸カリ緩衝液 グラジエン
ト) 20mMリン酸カリ緩衝液(pH7.0):50ml 500mMリン酸カリ緩衝液(pH7.0):50ml ・溶出位置:No.24からNo.30(190〜230mM) 単離、精製の各段階における全蛋白含有率、酵素の全
活性および比活性を次表に示す。
なお、全活性および比活性の測定法は後記する。
4. 酵素の性状 このようにして得られた酵素は、カルバメイト分解酵
素乃至はカルバメイト加水分解酵素であるが、その性質
の詳細を下記に示す。
素乃至はカルバメイト加水分解酵素であるが、その性質
の詳細を下記に示す。
(1) 作用 1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバ
メイトのカルバメイト結合を構成するエステル結合に作
用し、これを加水分解する。
メイトのカルバメイト結合を構成するエステル結合に作
用し、これを加水分解する。
(2) 基質特異性 1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバ
メイトに対して特異的に作用する。特にNACに強く作用
する。
メイトに対して特異的に作用する。特にNACに強く作用
する。
基質特異性の測定法 前記の緩衝液と酵素とを混合して30℃で5分間反応さ
せた後、メタノール500μを加え、HPLC(高速液体ク
ロマトグラフィ)にて定量した。なお、HPLCの条件はつ
ぎの如くであった。
せた後、メタノール500μを加え、HPLC(高速液体ク
ロマトグラフィ)にて定量した。なお、HPLCの条件はつ
ぎの如くであった。
HPLCの分析条件 カラム :トーソーTSKgel ODS80TM4.6mmφ×25cm 4.6mmφ×25cm 温度 :45℃ 溶出液 :アセトニトリル:水=50:50(容積比) 流速 :1.0ml/min 測定波長:220nm チャージ:10μ 基質特異性をつぎの表に示す。
(3) 至適pH、pH安定性および至適温度 第1図に示す通り至適pHは6〜10。第2図に示す通り
pH10〜11で安定(4℃、16時間処理)。第3図で示すと
おり至適温度は30〜50℃。第4図で示すとおり熱安定性
は30℃以下で安定、60℃でほぼ完全に失活する。
pH10〜11で安定(4℃、16時間処理)。第3図で示すと
おり至適温度は30〜50℃。第4図で示すとおり熱安定性
は30℃以下で安定、60℃でほぼ完全に失活する。
至適pH 測定法 i 反応液 600mM キシリルカルブ(アセトンに溶解) 0.01 ml 50mM 各pHの緩衝液(*) 3.0 ml 酵素液 0.02ユニット 0.005ml (*)緩衝液は100mM NH4OH溶液と100mM NH4Cl溶液を
pHを測定しつつ、目的のpHになるように混合して用いた
(pH=8,9,10,11)。
pHを測定しつつ、目的のpHになるように混合して用いた
(pH=8,9,10,11)。
緩衝液は100mMクエン酸溶液と50mMリン酸2ナトリウ
ム溶液をpHを測定しつつ、目的のpHになるように混合し
て用いた(pH=3,4,5,6,7,8)反応液中の基質(キシリ
ルカルブ)の濃度は2mM。
ム溶液をpHを測定しつつ、目的のpHになるように混合し
て用いた(pH=3,4,5,6,7,8)反応液中の基質(キシリ
ルカルブ)の濃度は2mM。
キシリルカルブ:和光純薬(株)の残留農薬試験用グ
レードのカルバメイト系農薬を使用。
レードのカルバメイト系農薬を使用。
ii 反応停止と定量 30℃で5分間インキュベートして反応させた。反応終
了後6mlのメタノールを加えHPLCにて分析した。
了後6mlのメタノールを加えHPLCにて分析した。
pH安定性 i 処理方法:各種pHの緩衝液(*) 80μ 酵素液(0.08ユニット) 20μ 上記を混合して4℃に16時間放置した。
(*)緩衝液 緩衝液は100mM NH4OH溶液と100mM NH4Cl溶液をpHを測
定しつつ、目的のpHになるように混合して用いた(pH=
8,9,10,11)。
定しつつ、目的のpHになるように混合して用いた(pH=
8,9,10,11)。
緩衝液は100mMクエン酸溶液と50mMリン酸2ナトリウ
ム溶液をpHを測定しつつ、目的のpHになるように混合し
て用いた(pH=3,4,5,6,7,8)。
ム溶液をpHを測定しつつ、目的のpHになるように混合し
て用いた(pH=3,4,5,6,7,8)。
ii 活性測定法 ・ 反応液 60mM NAC(アセトンに溶解) 0.01ml 50mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0) 3.0 ml 4℃で16時間処理した酵素液 0.01ml NAC:和光純薬(株)の残留農薬試験用グレードのカル
バメイト系農薬を使用。
バメイト系農薬を使用。
・ 反応 反応液を30℃で5〜30分間インキュベートして反応さ
せた。反応終了後50mM HgCl2を60μ加え、ついで発色
試薬を0.3ml加えた。10分間放置後、600nmで吸光度を測
定した。標準直線は1−ナフトール(0〜50ナノモル)
溶液で作成した。
せた。反応終了後50mM HgCl2を60μ加え、ついで発色
試薬を0.3ml加えた。10分間放置後、600nmで吸光度を測
定した。標準直線は1−ナフトール(0〜50ナノモル)
溶液で作成した。
発色試薬 1%ファーストブルーBサルト (東京化成)溶液 用時調製 2ml 5%SDS(ドデシル硫酸 ソーダ)溶液 5ml 7ml この方法はNACのカルバメイト結合の切断により生成
した1−ナフトールを測定するものである。
した1−ナフトールを測定するものである。
至適温度 i 反応液 60mM NAC(アセトンに溶解) 0.01ml 50mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0) 3.0 ml 酵素液(0.005ユニット) 0.01ml NAC:和光純薬(株)の残留農薬試験用グレードのカル
バメイト系農薬を使用。
バメイト系農薬を使用。
ii 反応 反応液を30〜55℃で5分間インキュベートして反応さ
せた。反応終了後50mM HgCl2を60μ加え、ついで発色
試薬を0.3ml加えた。10分間放置後、600nmで吸光度を測
定した。標準直線は1−ナフトール(0〜50ナノモル)
溶液で作成した。
せた。反応終了後50mM HgCl2を60μ加え、ついで発色
試薬を0.3ml加えた。10分間放置後、600nmで吸光度を測
定した。標準直線は1−ナフトール(0〜50ナノモル)
溶液で作成した。
発色試薬 1%ファーストブルーBサルト (東京化成)溶液 用時調製 2ml 5%SDS溶液 5ml 7ml 熱安定性 i 処理方法:50mMリン酸カリ緩衝液(pH7.0) 80μ 酵素液(0.05ユニット) 20μ 上記を混合して、20〜80℃で10分間インキュベート
後、氷中にて冷却し、これから10μとり、常法どうり
活性を測定した。
後、氷中にて冷却し、これから10μとり、常法どうり
活性を測定した。
ii 反応液 60mM NAC(アセトンに溶解) 0.01ml 50mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0) 3.0 ml 処理酵素液 0.01ml NAC:和光純薬(株)の残留農薬試験用グレードのカル
バメイト系農薬を使用。
バメイト系農薬を使用。
iii 反応 反応液を30℃で5分間インキュベートして反応させ
た。反応終了後50mM HgCl2を60μ加え、ついで発色試
薬を0.3ml加えた。10分間放置後、600nmで吸光度を測定
した。標準直線は1−ナフトール(0〜50ナノモル)溶
液で作成した。
た。反応終了後50mM HgCl2を60μ加え、ついで発色試
薬を0.3ml加えた。10分間放置後、600nmで吸光度を測定
した。標準直線は1−ナフトール(0〜50ナノモル)溶
液で作成した。
発色試薬 1%ファーストブルーBサルト (東京化成)溶液 用時調製 2ml 5%SDS溶液 5ml 7ml (4) 分子量 SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動で84,000ダルト
ン、ゲル濾過で166,000ダルトンであった。
ン、ゲル濾過で166,000ダルトンであった。
SDS電気泳動 精製酵素液を下記のように調製し、1%SDS(ドデシ
ル硫酸ナトリウム)、1%2−メルカプトエタノールと
し、沸騰水中で2分間インキュベートした。
ル硫酸ナトリウム)、1%2−メルカプトエタノールと
し、沸騰水中で2分間インキュベートした。
精製酵素 :30μ 5%SDS :10μ グリセロール :10μ 1.0Mトリス塩酸緩衝液(pH8.5):0.5μ 2−メルカプトエタノール :0.5μ Laemmli法により測定した。
泳動条件 ゲル:濃度10% 定電流:30mA 泳動時間:3時間 染色液:クマシーブリリアントブルーR 250溶液 メタノール 500ml 酢酸 100ml 蒸留水 400ml R250 2.5 g 脱色液:メタノール 250ml 酢酸 70ml 蒸留水 680ml 染色4時間、脱色一夜行った。
マーカー 分子量(ダルトン) フォスフォリラーゼV 97400 仔牛血清アルブミン 66200 卵アルブミン 45000 グリセルアルデヒド −3−フォスフェート デヒドロゲナーゼ 36000 カルボニック アンヒドロラーゼ 31000 PMSF処理された トリプシノーゲン ボヴインパンクレ アーゼ 24000 大豆トリプシンイン ヒビター 20100 結果である電気泳動図を第5図に示す。
ブルデキストラン(Mw:2000,000)によりボイドボリ
ュームを求めた。
ュームを求めた。
各々の分子量マーカーをアプライし、O.D280 nmでモ
ニタし、ピークまでの溶出液量を求めた(Vo)。
ニタし、ピークまでの溶出液量を求めた(Vo)。
試料をアプライし、活性のピークまでの溶出液量を求
めた(Ve)。
めた(Ve)。
各々についてVe/Voを求め、横軸にVe/Vo、縦軸に分子
量(対数目盛)をとり、標準直線を求めこれから分子量
を求めたところ、この酵素の分子量は166000±15000ダ
ルトンであることが判った。
量(対数目盛)をとり、標準直線を求めこれから分子量
を求めたところ、この酵素の分子量は166000±15000ダ
ルトンであることが判った。
前記の表において 1) 活性の単位は1分間に1マイクロモルの基質を分
解する酵素量に換算し、これを蛋白1mg当りの活性で表
した。いずれも細胞を破砕した上澄液について測定され
たものである。
解する酵素量に換算し、これを蛋白1mg当りの活性で表
した。いずれも細胞を破砕した上澄液について測定され
たものである。
2) 基質はNACあるいは、農薬類似のシグマ社製o−n
itrophenyl dimethylcarbamateを基質として用いてい
る。
itrophenyl dimethylcarbamateを基質として用いてい
る。
実施例2 ビン培養法による土壌中のカルバメイトの分
解 畑土壌を乾土として20gを100ml容三角フラスコに秤取
した。実施例1と同様にして得られたブラストバクター
エス・ピー・M−5(以下単にM−5と記すこともあ
る)の培養液を蒸留水にて0.5mlあたり菌数が109 1
07、105になるように調整し、この希釈菌液を20gの土壌
にそれぞれ1mlずつ加え、土壌1gあたり108、106、104の
菌を含有させた。ついで、2mgのキシリルカルブ(和光
純薬(株)残留農薬試験用試薬)のアセトン溶液0.1ml
をそれぞれの土壌に加え、よく撹拌した後、土壌の最大
容水量の50%に相当する蒸留水を加え、アルミホイルで
覆って、30℃で培養した。
解 畑土壌を乾土として20gを100ml容三角フラスコに秤取
した。実施例1と同様にして得られたブラストバクター
エス・ピー・M−5(以下単にM−5と記すこともあ
る)の培養液を蒸留水にて0.5mlあたり菌数が109 1
07、105になるように調整し、この希釈菌液を20gの土壌
にそれぞれ1mlずつ加え、土壌1gあたり108、106、104の
菌を含有させた。ついで、2mgのキシリルカルブ(和光
純薬(株)残留農薬試験用試薬)のアセトン溶液0.1ml
をそれぞれの土壌に加え、よく撹拌した後、土壌の最大
容水量の50%に相当する蒸留水を加え、アルミホイルで
覆って、30℃で培養した。
抽出方法 (1) 試験土壌全量に40mlのメタノールを加え、30分
間振とうし、吸引濾過し、得られた濾液を35℃で5mlま
で減圧濃縮した。
間振とうし、吸引濾過し、得られた濾液を35℃で5mlま
で減圧濃縮した。
(2) この濃縮濾液に20mlのジクロロメタンを加え、
20mlの5%NaCl水溶液で2回抽出した。
20mlの5%NaCl水溶液で2回抽出した。
(3) ジクロロメタン層を回収し、これを35℃で減圧
乾固したのち、5mlのメタノールで溶解し、HPLC用試料
とし以下の条件でHPLC分析を行った。
乾固したのち、5mlのメタノールで溶解し、HPLC用試料
とし以下の条件でHPLC分析を行った。
HPLCの分析条件 カラム ;トーソーTSKゲル ODS80TM 4.6φmm×25cm
(トーソー(株)製) 温度 ;45℃ 溶出液 ;アセトニトリル:水=50:50(容積比) 流速 ;1.0ml/min 試料量 ;10μ 測定波長;220nm 計算 ;標準曲線法による。標準品 和光純薬
(株) 残留農薬試験用試薬 カルバメイト系殺虫剤キシリルカルブの土壌残留量の
減少率(%)を次の表で示す。
(トーソー(株)製) 温度 ;45℃ 溶出液 ;アセトニトリル:水=50:50(容積比) 流速 ;1.0ml/min 試料量 ;10μ 測定波長;220nm 計算 ;標準曲線法による。標準品 和光純薬
(株) 残留農薬試験用試薬 カルバメイト系殺虫剤キシリルカルブの土壌残留量の
減少率(%)を次の表で示す。
なお、減少率は次の式によって求めた。
減少率(%)=(初濃度−残留濃度)×100/初濃度初
濃度100ppm 実施例3 多孔性物質との併用による1−芳香族炭化水
素基置換−N−アルキル置換カルバメイトの分解 実施例1と同様にして得られたM−5培養液に粉炭、
ピートモス、バーミュキュライト、ゼオライトおよびパ
ーライトなどの多孔性物質をそれぞれ添加し菌の安定性
に及ぼす効果を検討した。
濃度100ppm 実施例3 多孔性物質との併用による1−芳香族炭化水
素基置換−N−アルキル置換カルバメイトの分解 実施例1と同様にして得られたM−5培養液に粉炭、
ピートモス、バーミュキュライト、ゼオライトおよびパ
ーライトなどの多孔性物質をそれぞれ添加し菌の安定性
に及ぼす効果を検討した。
試料 M−5培養液 農薬 キシリルカルブ (和光純薬(株) 残留農薬試験用試薬) 多孔性物質 粉炭 奈良炭化株式会社 バーミュキュ ユニオン化成(株) ライト 東京都港区北青山2−7−1 ピートモス 山手貿易(株) 横浜市神奈川区千若町3−1−28 パーライト (株)東京興業貿易商会 栃木県芳賀群一貝町赤羽 2610−32 ゼオライト 同上 培養液と多孔性物質との混合 前記の培養液と多孔性物質とをよく混合し、混合物0.
5gにM−5菌体が106個となるようにした。
5gにM−5菌体が106個となるようにした。
以下実施例1と同様にして、培養、抽出を行い、10日
後の残留農薬の減少率をHPLCにて測定した。
後の残留農薬の減少率をHPLCにて測定した。
結果を次表に示す 多孔性物質 10日後の農薬減少率 粉炭 74.3% ピートモス 71.9% バーミュキュライト 73.4% パーライト 69.6% ゼオライト 70.2% 多孔質無添加(菌106/g) 68.2% 多孔性物質を添加した群は菌単独よりも減少率が高くな
り、菌体を多孔性物質と混合することにより、菌の増殖
安定性に効果を与えたものと判断した。
り、菌体を多孔性物質と混合することにより、菌の増殖
安定性に効果を与えたものと判断した。
実施例4 シュードモナス属の菌との併用 芳香族炭化水素資化性を有するシュードモナス属の細
菌の併用について実験した。
菌の併用について実験した。
ブラストバクター エス・ピー・M−5−混合資材の調
製 実施例3と同様にしてM−5培養液に奈良炭化(株)
製粉炭を加え、この混合物0.5gあたり109、105の菌量に
なるようにした。(以下M−5−粉炭混合資材と記
す)。
製 実施例3と同様にしてM−5培養液に奈良炭化(株)
製粉炭を加え、この混合物0.5gあたり109、105の菌量に
なるようにした。(以下M−5−粉炭混合資材と記
す)。
シュードモナス属菌液の調整 シュードモナス プチダATCC31752、同ATCC31800、同
ATCC33015、シュードモナス プチダ バイオタイプA
ATCC 392123およびシュードモナス プチダ バイオ
タイプB ATCC17484をそれぞれM−5増殖培地にて、
M−5培養法と同一の方法で培養を行い、菌体を遠心集
菌後、蒸留水にて洗浄後、蒸留水0.5ml中に109、105の
菌を含む懸濁液を調整した。
ATCC33015、シュードモナス プチダ バイオタイプA
ATCC 392123およびシュードモナス プチダ バイオ
タイプB ATCC17484をそれぞれM−5増殖培地にて、
M−5培養法と同一の方法で培養を行い、菌体を遠心集
菌後、蒸留水にて洗浄後、蒸留水0.5ml中に109、105の
菌を含む懸濁液を調整した。
土壌 茶畑土壌 実施例1に同じ 農薬 キシリルカルブ 実施例1に同じ 土壌20gあたりM−5−粉炭混合資材、及びシュード
モナス属細菌懸濁液を1mlずつ加え各種菌量の異なる組
み合わせをつくり、実施例2に準拠してキシリルカルブ
を加え培養を行い、農薬残留の減少率を測定した。
モナス属細菌懸濁液を1mlずつ加え各種菌量の異なる組
み合わせをつくり、実施例2に準拠してキシリルカルブ
を加え培養を行い、農薬残留の減少率を測定した。
M−5とシュードモナス属細菌の組み合わせによる効
果は、培養初期10日において顕著な効果が認められた。
果は、培養初期10日において顕著な効果が認められた。
他の、ATCC33015、ATCC39213およびATCC17484につい
ても同様な傾向が見られた。
ても同様な傾向が見られた。
実施例5 1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置
換カルバメイトの定量(検量線の調製) (1) 反応液 NAC(1mM、2mM、3mM:アセトンに溶解) 0.01ml 50mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0) 3.0 ml 酵素液(0.015ユニット) 0.05ml *NAC:和光純薬(株) 残留農薬試験用を使用 (2) 反応 前記の反応液を30℃でインキュベートして反応させ
た。反応終了後、50mM HgCl2を60μ加え、ついで発色
試薬を0.3ml加えた。10分間放置後、600nmで吸光度を測
定した。
換カルバメイトの定量(検量線の調製) (1) 反応液 NAC(1mM、2mM、3mM:アセトンに溶解) 0.01ml 50mM リン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0) 3.0 ml 酵素液(0.015ユニット) 0.05ml *NAC:和光純薬(株) 残留農薬試験用を使用 (2) 反応 前記の反応液を30℃でインキュベートして反応させ
た。反応終了後、50mM HgCl2を60μ加え、ついで発色
試薬を0.3ml加えた。10分間放置後、600nmで吸光度を測
定した。
発色試薬: 1%ファーストブルーBサルト (東京化成(株))溶液 用時調製 2ml 5%SDS溶液 5ml 7ml (3) 活性の定義 NACを基質として30℃で反応させたとき1分間に1マ
イクロモルの1−ナフトールを生成する酵素量を1単位
とする このようにして得られたNACの各濃度(最終濃度)に
対する吸光度測定の結果を第7図に示す。
イクロモルの1−ナフトールを生成する酵素量を1単位
とする このようにして得られたNACの各濃度(最終濃度)に
対する吸光度測定の結果を第7図に示す。
[発明の効果] 本発明の微生物および酵素は、1−芳香族炭化水素基
置換−N−アルキル置換カルバメイトを分解する活性が
極めて高く、また、至適pH範囲は中性を含みかつ広く、
至適温度範囲は、自然環境における通常の温度を含み、
かつ広く、この微生物および酵素を使用した1−芳香族
炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバメイトの分解
法によって、土壌中に残留している1−芳香族炭化水素
基置換−N−アルキル置換カルバメイトおよび河川水中
の1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバ
メイトを効率よく分解することが可能であり、また、こ
の酵素を使用した1−芳香族炭化水素基置換−N−アル
キル置換カルバメイトの定量法によって、1−芳香族炭
化水素基置換−N−アルキル置換カルバメイトを効率よ
く、しかも精度よく定量することが可能となる。
置換−N−アルキル置換カルバメイトを分解する活性が
極めて高く、また、至適pH範囲は中性を含みかつ広く、
至適温度範囲は、自然環境における通常の温度を含み、
かつ広く、この微生物および酵素を使用した1−芳香族
炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバメイトの分解
法によって、土壌中に残留している1−芳香族炭化水素
基置換−N−アルキル置換カルバメイトおよび河川水中
の1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバ
メイトを効率よく分解することが可能であり、また、こ
の酵素を使用した1−芳香族炭化水素基置換−N−アル
キル置換カルバメイトの定量法によって、1−芳香族炭
化水素基置換−N−アルキル置換カルバメイトを効率よ
く、しかも精度よく定量することが可能となる。
第1図乃至第4図は本発明の酵素の性状を示すグラフで
あり、それぞれ至適pH、pH安全性、至適温度および熱安
定性を示すものである。 第5図および第6図は本発明の酵素の分子量測定結果で
あり、それぞれSDS電気泳動図およびゲル濾過法による
結果である。 第7図は本発明のカルバメイト定量法における検量線で
ある。
あり、それぞれ至適pH、pH安全性、至適温度および熱安
定性を示すものである。 第5図および第6図は本発明の酵素の分子量測定結果で
あり、それぞれSDS電気泳動図およびゲル濾過法による
結果である。 第7図は本発明のカルバメイト定量法における検量線で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C09K 17/00 C09K 17/00 Z (C12N 9/16 C12R 1:01) (56)参考文献 特開 平2−128689(JP,A) 特開 平1−300892(JP,A) J.of Applied Bact eriol.,1985,Vol.58,N o.2,p.175−186 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 1/20 C12N 9/16 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)
Claims (10)
- 【請求項1】ブラストバクター属に属し、1−芳香族炭
化水素基置換−N−アルキル置換カルバメイト加水分解
酵素を生産し、かつ、少なくともカプセル形成能および
運動性を有することを特徴とする新規な微生物ブラスト
バクター・エス・ピー・M−5(微工研菌寄第11646
号)。 - 【請求項2】下記の理学的性状を有する新規な1−芳香
族炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバメイト加水
分解酵素。 ・基質特異性:1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル
置換カルバメイト加水分解酵素として、少なくとも、1
−ナフチル−N−メチルカルバメイトに基質特異性を有
する。 ・酵素作用 :少なくとも、下記反応式〔I〕 で表わされる反応を触媒する酵素作用を有する。 ・至適pH :pH6〜10 ・pH安定性:pH10〜11 ・至適温度:pH7.0において30〜50℃ ・熱安定性:pH7.0において30℃まで安定 ・分子量 :166000±15000ダルトン(ゲル濾過法によ
る) - 【請求項3】ブラストバクター属に属する1−芳香族炭
化水素基置換−N−アルキル置換カルバメイト加水分解
酵素生産菌を培地に培養し、次いで培養物から1−する
ことを特徴とするカルバメイト加水分解酵素の製造法。 - 【請求項4】ブラストバクター属に属する1−芳香族炭
化水素基置換−N−アルキル置換カルバメイト加水分解
酵素生産菌が、請求項(1)記載のブラストバクター・
エス・ピー・M−5(微工研菌寄第11646号)である請
求項(3)記載のカルバメイト加水分解酵素の製造法。 - 【請求項5】ブラストバクター属に属する1−芳香族炭
化水素基置換−N−アルキル置換カルバメイト加水分解
酵素生産菌および/または請求項(2)記載の新規な1
−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバメイ
ト加水分解酵素を有効成分とするカルバメイト化合物分
解剤。 - 【請求項6】請求項(5)記載のカルバメイト化合物分
解剤に、希釈剤として多孔質物質が添加されてなるカル
バメイト化合物分解剤。 - 【請求項7】有効成分であるブラストバクター属に属す
る1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル置換カルバ
メイト加水分解酵素生産菌および/または請求項(2)
記載の新規な1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル
置換カルバメイト加水分解酵素が固定化物とされた請求
項(5)または(6)記載のカルバメイト化合物分解
剤。 - 【請求項8】請求項(5)乃至(7)のいずれか1項記
載のカルバメイト化合物分解剤において、ブラストバク
ター属に属する1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキ
ル置換カルバメイト加水分解酵素生産菌に代えて、該生
産菌とシュードモナス属に属する芳香族炭化水素資化性
菌との混合物を有効成分とするカルバメイト化合物分解
剤。 - 【請求項9】ブラストバクター属に属する1−芳香族炭
化水素基置換−N−アルキル置換カルバメイト加水分解
酵素生産菌が請求項(1)記載のブラストバクター・エ
ス・ピー・M−5(微工研菌寄第11646号)である請求
項(5)乃至(8)のいずれか1項記載のカルバメイト
化合物分解剤。 - 【請求項10】1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキ
ル置換カルバメイトを含有する被検液に、請求項(2)
記載の新規な1−芳香族炭化水素基置換−N−アルキル
置換カルバメイト加水分解酵素を作用せしめ、次いで遊
離したヒドロキシ芳香族炭化水素化合物またはアミン化
合物の量を定量することを特徴とするカルバメイト化合
物の定量方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22119790A JP3048611B2 (ja) | 1990-08-24 | 1990-08-24 | 新規な微生物、その酵素およびこれらの用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22119790A JP3048611B2 (ja) | 1990-08-24 | 1990-08-24 | 新規な微生物、その酵素およびこれらの用途 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04104784A JPH04104784A (ja) | 1992-04-07 |
JP3048611B2 true JP3048611B2 (ja) | 2000-06-05 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP22119790A Expired - Fee Related JP3048611B2 (ja) | 1990-08-24 | 1990-08-24 | 新規な微生物、その酵素およびこれらの用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3048611B2 (ja) |
-
1990
- 1990-08-24 JP JP22119790A patent/JP3048611B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
J.of Applied Bacteriol.,1985,Vol.58,No.2,p.175−186 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04104784A (ja) | 1992-04-07 |
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