JP3047138B2 - 湿度センサの製造方法 - Google Patents

湿度センサの製造方法

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JP3047138B2
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浩之 三田
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グローリー工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿度センサに係り、特
に高分子容量型湿度センサの透湿電極の形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、湿度の検出は、高分子膜あるい
はセラミックなどからなる感湿膜に水分子が吸着するこ
とによる電気抵抗あるいは容量変化を検出する湿度セン
サが用いられている。
【0003】従来の湿度センサの1例として、例えば図
2に製造工程を示すように、熱的に絶縁性の高い石英基
板101の上に、プラチナ薄膜からなる下部電極102
と、ポリイミド膜からなる感湿膜103と、金からなる
上部電極104とを順次積層し、下部電極102と上部
電極104とで挟まれた感湿膜103の湿度による容量
変化を測定するようにしたものがある。
【0004】これは従来次のようにして形成されてい
た。
【0005】まず、図2(a) に示すように、石英基板1
01を用意し、この上にスパッタリング法によりプラチ
ナ薄膜を堆積し、これをパターニングして下部電極10
2を形成する(図2(b) )。
【0006】次に、図2(c) に示すようにスピンコート
法によりポリイミド前駆体103pを塗布する。
【0007】この後、300〜400℃の熱処理を行
い、ポリイミド前駆体103pに縮合反応を生ぜしめ、
ポリイミド薄膜からなる感湿膜103を形成する(図2
(d) )。 そして最後に図2(e) に示すように、スパッ
タリング法により透湿電極として膜厚10〜20nmの金
薄膜からなる上部電極104を形成する。
【0008】このようにして形成された感湿センサで
は、透湿電極としての上部電極104を透過して感湿膜
に到達した水分子を容量変化として測定するため、上部
電極の膜質および膜厚は、水分子の透過性および電極自
体の抵抗値に大きく寄与し、センサ特性に大きく影響す
るため高精度に制御する必要がある。すなわち、上部電
極は透湿性の面からは厚いと透湿性が低下して感度が悪
く、また薄いと、電極自体の抵抗が増大し、電力損失が
大きくなる上感度が低下する。
【0009】このように、透湿性と抵抗の両者を満足す
るには、透湿電極を薄くし、抵抗値が大きくならないよ
うに膜厚の最適値を極めて高精度に制御しなければなら
ない。 しかしながら、このような膜厚の薄い領域で膜
厚制御をする場合、わずかなばらつきで抵抗値は大きく
変化するため、極めて高精度の膜厚制御が必要であり、
現実的には制御不可能であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の方
法では、上部電極が、透湿性の面からは、厚いと透湿性
が低下して感度が悪く、また薄いと、電極自体の抵抗が
増大し、電力損失が大きくなる上感度が低下するという
問題があり、極めて高精度の膜厚制御が必要であるのに
対し、膜厚の薄い領域での制御は極めて困難であり、膜
厚の微妙な変化にも特性が大きく変動するという問題が
あった。
【0011】本発明は前記実情に鑑みてなされたもの
で、測定精度の高い湿度センサを提供することを目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで本発明では、感湿
膜としての高分子膜を形成したのち、イオン注入により
この高分子膜の表面を導電化するようにしたことを特徴
とする。
【0013】
【作用】上記構成によれば、高分子膜の表面をイオン注
入により導電化するようにしているため、イオンエネル
ギーを制御することによって、電極の厚みを調整するこ
とができ、さらにはドーズ量を制御することによって抵
抗率を正確に制御することができる。
【0014】また、絶縁性高分子膜にイオンを注入する
とその高分子の結合がイオンにより切られ、炭素状にな
るため導電性を示すようになるが、もともと高分子膜は
水分子が通る程度の隙間は十分にもっているため、その
結合が切れて炭素状になってもその隙間は維持され、透
湿性を維持することができるため、透湿電極として優れ
ている。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照しつ
つ詳細に説明する。
【0016】図1(a) 乃至図1(e) は本発明実施例の湿
度センサの製造工程を示す図である。 この方法では、
感湿膜としての高分子膜を形成後、イオン注入を行い高
分子膜の一部を導電化し、この導電化によって形成され
た層を上部電極として用いることにより、電極自体の抵
抗を小さくしかつ透湿性が良好で、特性のばらつきの小
さい湿度センサを形成することを特徴とするものであ
る。
【0017】まず、図1(a) に示すように、石英基板1
を用意し、この上にスパッタリング法によりプラチナ薄
膜を堆積し、これをパターニングして下部電極2を形成
する(図1(b) )。
【0018】次に、図1(c) に示すようにスピンコート
法によりポリイミド前駆体3pを塗布する。
【0019】この後、300〜400℃の熱処理を行っ
て、ポリイミド前駆体3pに縮合反応を生ぜしめ、ポリ
イミド薄膜からなる感湿膜3を形成する(図1(d) )。
【0020】ここまでは従来の方法と同様である。
【0021】そして最後に、図1(e) に示すように、イ
オンエネルギーおよびドーズ量を制御しながら、Arイ
オンを、感湿膜3の表面にイオン注入し、透湿電極とし
ての上部電極4を形成する。
【0022】このようにして形成された湿度センサで
は、高分子膜の表面をイオン注入により導電化するよう
にしているため、イオンエネルギーを制御することによ
って、電極の厚みを調整することができ、またドーズ量
を制御することによって抵抗率を正確に制御することが
できる。
【0023】さらに、もともと高分子膜は水分子が通る
程度の隙間は十分にもっているため、イオン注入により
その結合が切れて炭素状になってもその隙間は維持さ
れ、透湿性を維持することができるため、透湿電極とし
て優れている。
【0024】このようにして特性のばらつきがなく、応
答性の高い湿度センサを得ることができる。
【0025】さらにまた、上記方法によれば、何等工数
を増大することなく形成することができ、上部電極の膜
厚コントロールが容易となる。
【0026】なお、前記実施例では、Arイオンを注入
したが、金属イオンなど他のイオンを用いても良い。
【0027】また、感湿膜および下部電極についても適
宜変更可能である。
【0028】さらに、前記実施例では、湿度センサとし
ては容量変化型センサを用いたが、抵抗変化型センサに
も適用可能である。
【0029】加えて、前記実施例では、感湿膜を下部電
極および上部電極で挟んだサンドイッチ型のセンサにつ
いて説明したが、サンドイッチ型に限定されること無
く、感湿膜の上層に透湿電極を形成する構造のセンサで
あれば適用可能である。
【0030】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、感湿膜としての高分子膜の表面をイオン注入により
導電化してこれを電極として用いるようにしているた
め、電極の膜厚および導電率を任意に制御することがで
き、制御性が極めて良好であり、センサ特性を高精度化
することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の湿度センサの製造工程図
【図2】従来例の湿度センサの製造工程図
【符号の説明】
1 基板 2 下部電極 3 感湿膜 4 上部電極 101 基板 102 下部電極 103 感湿膜 104 上部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/00 - 27/24 JICSTファイル(JOIS)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子膜からなる感湿膜を形成する感湿
    膜形成工程と、 前記感湿膜上の所定の領域にイオン注入を行い前記感湿
    膜表面を導電化し、透湿性電極を形成するイオン注入工
    程とを含むことを特徴とする湿度センサの製造方法。
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