JP2810779B2 - 容量式薄膜湿度センサおよびその製造方法 - Google Patents

容量式薄膜湿度センサおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、容量式薄膜湿度センサに係り、特に導電
性薄膜基板にメッシュ穴を設けてこれを有機高分子で被
覆して湿度センサの電極を構成した容量式薄膜湿度セン
サおよびその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
一般に、電気的な計測を行う湿度計は、湿度条件の変
化による電気的特性の変化を相対湿度として表示する一
種のトランスジューサとして理解され、その基本原理と
しては電気抵抗の変化を利用するものと、静電容量の変
化を利用するものとの二種類に大別される。このうち後
者の静電容量式、すなわち感湿部が吸湿したときの静電
容量の変化を測定して湿度を求める型式の湿度センサで
は、従来より陶磁器板やガラス繊維、アルマイト薄板を
特殊加工したもの等が誘電体として用いられているが、
測定感度が劣るため実用化上問題があるとされている。
また、感湿部として機能する誘電体として有機高分子を
使用する湿度センサが近年提案されており、この種の技
術は、例えば特開昭49−74588号公報、特開昭55−66749
号公報、特開昭59−24234号公報および米国特許第33509
41号明細書等の各公報に開示されている。
ところで、一般に、有機高分子膜からなる誘電体を感
湿層として使用する場合、この誘電体は湿度に対する応
答性に優れると共に反復再現性が良好であり、また湿度
対容量の相対関係が極めて直線的に表れるので、測定精
度が向上する等の利点を有する。しかしながら、他方で
は、前記有機高分子膜誘電体は、過度の乾燥条件下、高
湿度条件下に長時間晒されると基板からの剥落等を生じ
て、感湿特性が劣化する難点がある。また、有機高分子
膜は有機溶剤(例えばアセトン)により侵され易いの
で、印刷工場、塗料工場等のように有機溶剤蒸気が多量
に存在する雰囲気下では悪影響を受けるため、使用に供
し得ない等の難点が指摘される。
そこで、高温条件や有機溶剤雰囲気等の悪影響下で
も、好適に使用し得る機械的強度に優れた容量式湿度セ
ンサの実用化が、業界において強く要望されている。こ
の種の要望に応えるものとして、例えば特開昭52−1249
7号公報「金属酸化膜感湿素子」や、特開昭53−9595号
公報「アルミニウムの陽極酸化被膜を使用した含湿量検
出素子」等が提案されている。これらは、いずれもアル
ミニウム板等の基板自体に電解その他の手段によって導
電性の多孔性金属酸化被膜を形成するものであるが、素
子表面が粗いため測定誤差が生じ易く、またこの金属酸
化被膜自体の機械的強度も充分でない等、依然として前
記要求を満足するものではなかった。
このような観点から、本発明者等は、先に基板自体に
酸化や電解により被膜を形成することに代えて、ガラス
等の酸化になじまない絶縁基板に金属化合物の膜を、高
周波電界内に対応金属の蒸気と酸素または窒素若しくは
アンモニアガス、弗素ガスを導き、イオンプレーティン
グにより形成することによって、得られる金属化合物膜
は極めて大きな強度を有し薄膜化が可能となり、苛酷な
環境下での使用に充分耐え、しかも膜面も平滑で密とな
るので、応答性、反復再現性に優れて測定精度も向上す
ることができる湿度センサを開発し、特許出願を行っ
た。
その後、イオンプレーティング処理の改善や、金属化
合物膜面の粗面化およびその処理の改善等により、感湿
特性の向上を図ってきたが、例えば特定の温度範囲に合
せて任意に感湿特性をコントロールし、しかもその湿度
範囲において一層感度を良好ならしめると共に良好な直
線性を得るための改善が要求され、そのための開発が残
されていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
そこで、本発明者等は、従来の基板と、下部電極と、
湿気に活性な薄膜と、上部電極とで構成される容量式薄
膜湿度センサにつきさらに研究を進めた結果、湿気に活
性な薄膜として従来の金属化合物薄膜や有機高分子薄膜
に代えて炭素化合物薄膜、特にアモルファス状炭素化合
物薄膜を付着させれば、従来技術につきまとう容量式湿
度センサの諸性質、特に感度および直線性について改善
されることを突き止め、特許出願を行った(特開昭62−
217153号公報)。
しかしながら、この種の湿度センサにおいて、新規な
材料を使用した場合の感湿特性の安定性について若干問
題があり、さらに研究並びに改良を重ねた結果、導電性
薄膜基板にメッシュ穴を設けてこれを有機高分子で被覆
して湿度センサの電極板を構成することにより、比較的
簡単な構成でしかも簡便に製造することができ、さらに
感湿特性の安定性に優れた容量式薄膜湿度センサを得る
ことができることを突き止め、本発明の完成に至った。
従って、本発明の目的は、導電性薄膜基板と有機高分
子とを組合せて湿度センサの電極を構成することによ
り、特定の温度範囲に合せて任意に感湿特性をコントロ
ールでき、さらに直線性の良好な範囲において感度を一
層良好にし、しかも低コストに製造することができる容
量薄膜湿度センサおよびその製造方法を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る容量式薄膜湿度センサは、導電性薄膜基
板に所定寸法のメッシュ穴を穿設した一対の電極板を備
え、前記各電極板に対し前記メッシュ穴を含む全体を有
機高分子で均一に被覆し、これら電極板を重ね合せて有
機高分子の溶媒で接着してなることを特徴とする。
前記の容量式薄膜湿度センサにおいて、導電性薄膜基
板は、ステンレス、銅、ニッケル、モリブデンよりなる
群から選択することができる。また、導電性薄膜基板
は、厚さ5〜15μmの矩形体または円形体からなり一側
部に接続端子用突出部を備えた構成とし、さらに導電性
薄膜基板に穿設するメッシュ穴は、300〜500メッシュと
することができる。なお、前記電極を被覆する有機高分
子の被膜厚さは1〜3μmとすれば好適である。
また、本発明に係る容量式薄膜湿度センサの製造方法
は、導電性薄膜基板に接続端子用突出部を除いてほぼ全
面的にメッシュ穴を穿設加工し、この導電性薄膜基板を
アセテートセルロース等からなる有機高分子材料の浴に
浸漬し、メッシュ穴を含む導電性薄膜基板全体を所定厚
さの有機高分子被膜で被覆して電極板を成形し、次いで
前記一対の電極板をそれぞれ接続端子用突出部が重なら
ないように重ね合せると共に有機高分子の溶媒で接着
し、前記電極板の各接続端子用突出部にリード線を導通
接続することを特徴とする。
この場合、導電性薄膜基板におけるメッシュ穴の穿設
加工は、エッチングまたはレーザにより行うことができ
る。
〔発明の効果〕
本発明によれば、導電性薄膜基板に加工を加えて、こ
れに従来より知られている有機高分子被膜を形成するこ
とによって湿度センサの電極板を構成することにより、
簡単な構成でしかも簡便かつ低コストに製造することが
でき、感度および直線性も向上しかつ安定したものとな
る容量式薄膜湿度センサが得られる。
〔実施例〕
次に、本発明に係る容量式薄膜湿度センサの好適な実
施例につき、その製造方法との関係において添付図面を
参照しながら以下詳細に説明する。
第1図は、本発明に係る容量式薄膜湿度センサの電極
を作成するための導電性薄膜基板10の一実施例を示す。
この導電性薄膜基板10は、例えばステンレス、銅、ニッ
ケル、モリブデンあるいはこれらの合金等を使用するこ
とができる。また、この導電性薄膜基板10は、約5〜15
μmの厚さのものを好適に使用することができる。しか
るに、第1図に示す実施例の導電性薄膜基板10は、例え
ば横a×縦bの寸法を6×7mmの矩形状に設定し、一側
部に接続端子用突出部12を設けた構成とする。前記導電
性薄膜基板10の矩形状部分のほぼ全体に亘ってメッシュ
穴14を形成する。メッシュ穴の寸法は、約300〜500メッ
シュ程度が好適範囲であり、特に400メッシュ程度が好
適である。
そこで、メッシュ穴14の形状としては、例えば第2図
に示すように、整列された矩形状とし、各穴14の寸法を
10×10μm〜20×20μmとし、これら穴14の間隔すなわ
ち線幅lを約10〜20μmに設定することができる。
代案として、前記メッシュ穴14の形状としては、第2
図に示すように、ちどり状に配置した円形とすることが
できる。この場合、各穴の直径φは約0.01〜0.10μmと
し、各穴の間隔dは約0.01μmに設定することができ
る。
なお、これら導電性薄膜基板10に対するメッシュ穴14
の穿設加工は、エッチングまたはレーザにより簡便にか
つ精密に行うことができる。
次に、前述したようにメッシュ穴14を穿設加工した導
電性薄膜基板10を、有機高分子の溶液中に浸漬して、接
続端子用突出部12の一部を除く全体表面に対し均一に有
機高分子被膜16を形成する。なお、有機高分子材料とし
ては、例えばアセテートセルロース等が好適であり、こ
れを適当な溶媒で溶解させた状態で使用することができ
る。この有機高分子被膜16は、第4図に示すように、導
電性薄膜基板10の表面に対し、約1〜3μmの厚さに設
定する。この場合、前記メッシュ穴14の内部において
も、前記有機高分子が均一に充填されるよう処理する必
要がある。このようにして、本発明の湿度センサを構成
する一方の電極板20が作成される。
そこで、本発明においては、前記のようにして作成さ
れた同一構成からなる一対の電極板20a,20bを使用し
て、これらを第5図に示すように重ね合せて接合する。
接合方法としては、例えば前記有機高分子の溶媒を使用
して簡便かつ容易に接着することができる。このように
して、本発明の容量式薄膜湿度センサを得ることができ
る。なお、第5図に示すように作成された湿度センサ
は、一対の接続端子用突出部12a,12bにそれぞれリード
線を導通接続して、適宜電気計器との接続を行うよう構
成する。
このようにして得られた本発明の容量式薄膜湿度セン
サの湿度特性を、公知の湿度槽を使用して測定した結
果、第6図に示す特性が得られた。この結果、本発明の
容量式薄膜湿度センサによれば、感湿特性、特にその直
線性において極めて優れていることが確認された。な
お、前述した実施例においては、導電性薄膜基板10の形
状として矩形状のものを示したが、これ以外に例えば円
形状とすることもできる。
以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本
発明は前述した実施例に限定されることなく、本発明の
精神を逸脱しない範囲内において種々の設計変更をなし
得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る容量式薄膜湿度センサの電極を構
成する導電性薄膜基板の一実施例を示す平面図、第2図
は第1図に示す基板に設けるメッシュ穴の一構成例を示
す要部拡大平面図、第3図は第1図に示す基板に設ける
メッシュ穴の別の構成例を示す要部拡大平面図、第4図
は第1図に示す導電性薄膜基板により作成した電極板の
要部拡大断面図、第5図は第1図に示す導電性薄膜基板
により作成した一対の電極板を接合して作成した本発明
に係る容量式薄膜湿度センサの概略斜視図、第6図は本
発明に係る容量式薄膜湿度センサの湿度特性を示す特性
線図である。 10……導電性薄膜基板 12……接続端子用突出部 14……メッシュ穴 16……有機高分子被膜 20……電極板

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性薄膜基板に所定寸法のメッシュ穴を
    穿設した一対の電極板を備え、前記角電極板に対し前記
    メッシュ穴を含む全体を有機高分子で均一に被覆し、こ
    れら電極板を重ね合せて有機高分子の溶媒で接着してな
    ることを特徴とする容量式薄膜湿度センサ。
  2. 【請求項2】導電性薄膜基板は、ステンレス、銅、ニッ
    ケル、モリブデンよりなる群から選択される請求項1記
    載の容量式薄膜湿度センサ。
  3. 【請求項3】導電性薄膜基板は、厚さ5〜15μmの矩形
    体または円形体からなり一側部に接続端子用突出部を備
    えた請求項1記載の容量式薄膜湿度センサ。
  4. 【請求項4】導電性薄膜基板に穿設するメッシュ穴は、
    300〜500メッシュからなる請求項1記載の容量式薄膜湿
    度センサ。
  5. 【請求項5】電極板に被覆する有機高分子の被覆厚さは
    1〜3μmからなる請求項1記載の容量式薄膜湿度セン
    サ。
  6. 【請求項6】導電性薄膜基板に接続端子用突出部を除い
    てほぼ全面的にメッシュ穴を穿設加工し、この導電性薄
    膜基板をアセテートセルロース等からなる有機高分子材
    料の浴に浸漬し、メッシュ穴を含む導電性薄膜基板全体
    を所定厚さの有機高分子被膜で被覆して電極板を成形
    し、次いで前記一対の電極板をそれぞれ接続端子用突出
    部が重ならないように重ね合せると共に有機高分子の溶
    媒で接着し、前記電極板の各接続端子用突出部にリード
    線を導通接続することを特徴とする容量式薄膜湿度セン
    サの製造方法。
  7. 【請求項7】導電性薄膜基板におけるメッシュ穴の穿設
    加工は、エッチングまたはレーザにより行うことからな
    る請求項6記載の容量式薄膜湿度センサの製造方法。
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