JP3063393B2 - バイオセンサ及びその製造方法 - Google Patents

バイオセンサ及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被測定溶液中の被測定
物質と生体物質との生物化学反応による電気変化量を測
定することにより被測定物質を測定するバイオセンサ及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のバイオセンサとして、例
えば、特開昭61−50262号公報に示す平板型のバ
イオセンサが知られている。すなわち、図4に示すよう
に、平板型のバイオセンサ100は、セラミックス基板
101と、このセラミックス基板101上に形成された
作用極103及び対極105と、上記作用極103と対
極105との間を絶縁する絶縁層108と、上記作用極
103上に、酵素などの生体物質を担持したゲル状物質
を塗布形成した識別層107と、上記作用極103及び
対極105の端子部109,111にそれぞれ接続さ
れ、その間の電流値を測定する電気測定部(図示省略)
とを備えており、上記識別層107側が感応部113と
なっている。
【0003】このバイオセンサ100を用いて被測定溶
液を測定するには、感応部113を被測定溶液に浸漬さ
せる。これにより、識別層107に担持した生体物質が
被測定溶液に含まれている被測定物質と生物化学反応
し、酸素または過酸化水素を発生する。この酸素等の発
生による酸化還元に伴う電流を電気測定部で測定するこ
とにより、被測定物質が測定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうしたバイオセンサ
100では、使用上、被測定溶液をできるだけ短時間で
測定できることが要請されている。しかし、従来のバイ
オセンサ100では、以下の理由により短時間での測定
が困難である。すなわち、上記バイオセンサ100で測
定した際の電流値と時間との関係を図5に示す。図5に
おいて、破線は初期電流値Aを示し、1点鎖線は実測電
流値Bを示し、実線は測定電流値Cを示す。
【0005】ここで、初期電流値Aは、作用極103と
対極105に、被測定物質を含まない緩衝液を浸したと
きの電流値である。この初期電流は、乾燥した状態の作
用極103及び対極105に緩衝液を浸すと、作用極1
03と対極105との間に電気二重層が形成され、この
電気二重層を解消するように流れる電流である。この初
期電流が収束するまでに要する時間t1 は、作用極10
3と対極105との間隔に比例して大きくなる。また、
実測電流値Bは、初期電流値Aが収束した状態から、緩
衝液中に被測定物質を添加したときに、被測定物質と生
体物質との生物化学反応に基づいて流れる電流値であ
る。つまり、実測電流値Bは、生物化学反応だけに伴う
電流値であり、反応が飽和すると、所定値に収束する。
さらに、測定電流値Cは、緩衝液に被測定物質を溶解す
ることにより調製した被測定溶液を用いて、この被測定
溶液にバイオセンサの感応部113を浸漬したときの電
流値であり、初期電流値Aと実測電流値Bの合計値であ
る。
【0006】ところで、例えば、尿中に含まれているグ
ルコース等を上記バイオセンサ100で測定するには、
上記測定電流値Cを用いる必要がある。この測定電流値
Cは、初期電流値Aを含んでおり、その初期電流値Aが
大きい間(時点t0 〜時点t1 )は、測定不能であり、
初期電流値Aが収束してからしか測定できない。こうし
た初期電流値Aが収束するまでの時間t1 は、作用極1
03と対極105において形成される電気二重層間の電
気力線の長さを短くすることにより減少させることがで
きる。この電気二重層間の電気力線の長さを短くするた
めには、作用極103と対極との間隔を短くすればよ
い。
【0007】しかし、上記平板型のバイオセンサ100
では、作用極103上に生体物質を担持したゾル状物質
を塗布形成により識別層107を形成しているが、作用
極103と対極105との距離を小さくすると、作用極
103だけに識別層107を形成することができず、対
極105にまでゾル状物質が塗布されて測定不能とな
る。このため、作用極103と対極105との間隔は、
20μmより短くすることができず、測定時間は、30
秒以上を要している。
【0008】本発明は、上記従来の技術を解決すること
を課題とし、被測定溶液中の被測定応答性を短時間で測
定することができるバイオセンサ及びその製造方法を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項1の発明は、被測定溶液中の被測定物
質と生体物質との生物化学反応に伴う電気変化量を測定
することにより被測定物質を測定するバイオセンサにお
いて、絶縁性基板と、絶縁性基板上に積層された作用極
と、上記生体物質を担持し、かつ上記作用極上に積層さ
れた識別層と、この識別層を除く上記絶縁性基板上に積
層された絶縁層と、この絶縁層上に積層され、上記作用
極との間における電気変化量を測定するための対極と、
上記被測定溶液を貯留し、かつ貯留した被測定溶液を上
記識別層及び対極に浸すように上記絶縁層の一部を除去
形成した測定室とを備えたことを特徴とする。
【0010】また、請求項2の発明は、被測定溶液中の
被測定物質と生体物質との生物化学反応に伴う電気変化
量を測定することにより被測定物質を測定するバイオセ
ンサの製造方法において、絶縁性基板を形成する工程
と、絶縁性基板上に作用極を積層する工程と、絶縁基板
及び作用極上に絶縁層を形成する工程と、絶縁層上に、
上記作用極との間における電気変化量を測定するための
対極を形成する工程と、上記被測定溶液を貯留し、かつ
作用極を露出させるように絶縁層の一部を除去して測定
室を形成する工程と、測定室内にて露出された作用極上
に、生体物質を担持した識別層を堆積する工程と、を備
えたことを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1の発明では、測定室に被測定溶液を満
たすと、測定室の底部の識別層が被測定溶液に浸され
る。被測定溶液中の被測定物質は、識別層に担持された
生体物質と反応して、酸素または過酸化水素等を発生す
る。酸素等の発生により作用極上で酸化還元反応が生じ
て、作用極と対極との間に電流が流れる。この電流に基
づいて被測定溶液中の被測定物質が測定される。
【0012】また、本発明では、測定室の底部に設けら
れた作用極上に識別層が積層されている。この識別層
は、測定室の底部の区画されたスペースに堆積されるよ
うに形成されているので、変動の少ない所定厚さで、か
つ広い表面積で形成することができる。このように識別
層の厚さの変動を少なくできるので、作用極と対極と間
に絶縁層を介在させて所定距離確保しておけば、識別層
を対極に接触させることなく、作用極と対極とを狭い間
隔で形成することができる。したがって、作用極と対極
との距離を短くできるから、両極において形成される電
気二重層間の電気力線の長さを短くすることができる。
その結果、初期電流を短時間に収束させることができ、
被測定物質の測定時間を短縮することができる。さら
に、本発明では、測定室内に被測定溶液を満たして測定
しているので、測定室内から被測定溶液が流出すること
がなく、少ない被測定溶液の量で正確に測定することが
できる。
【0013】また、請求項2の本発明によれば、絶縁性
基板及び絶縁層を積層し、作用極を露出させるように絶
縁層の一部を削除することにより測定室を形成してお
り、こうした簡単な工程にて好適に請求項1の構成を実
現することができる。
【0014】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。
【0015】図1はバイオセンサの感応部の平面図を示
し、図2は図1のII−II線に沿った断面図である。
バイオセンサの感応部1は、絶縁性基板3と、上記絶縁
性基板3上に形成された作用極5と、上記生体物質を担
持し、上記作用極5上に積層された識別層7と、絶縁性
基板3上に形成され、かつ窓部9を有する絶縁層11
と、絶縁層11に形成され、開口13を有する対極15
とを備えている。
【0016】上記窓部9の側壁9a及び識別層7の上面
にて形成されるスペースは、被測定溶液を貯留して上記
識別層7に浸すための測定室21となっている。
【0017】上記識別層7は、被測定溶液中の被測定物
質と生物化学反応する生体物質をゲル状物質で担持して
形成した層であり、例えば、グルコースオキシターゼを
セルロースでゾル化した物質を乾燥固化した層である。
また、上記作用極5及び対極15は、測定室21の上下
方向にて設置した検出部5a,15aと、結線用の端子
部5b,15bと、検出部5a,15aと端子部5b,
15bとをそれぞれ接続する配線部5c,15cとから
形成されている。上記作用極5及び上記対極15の端子
部5b,15bには、電気測定部(図示省略)がぞれぞ
れ接続されており、この電気測定部にて端子部5b,1
5bの間に流れる電流値を求めて被測定物質の測定結果
を求める。
【0018】次に上記バイオセンサを用いた測定法を説
明する。バイオセンサの感応部1を被測定溶液中に浸漬
し、この状態で作用極5と対極15との間に一定電圧を
印加する。被測定溶液中の被測定物質は、識別層7の生
体物質の作用により生物化学反応を行なう。この反応に
伴って電流が流れ、この電流に基づいて被測定物質を測
定することができる。
【0019】次に上記バイオセンサの製造工程について
説明する。 (1) 絶縁性基板3の製造工程(図3(A)) まず、絶縁性基板3を形成する。この絶縁性基板3の形
成工程として、ガラスや樹脂またはそれらの複合材料か
らなる板材を切り出すか、あるいはセラミックスのグリ
ーンシートを焼成する方法を採用することができる。
【0020】(2) 作用極5の形成工程(図3
(B)) 絶縁性基板3上に作用極5を形成する。作用極5の形成
工程として、周知の厚膜印刷法、蒸着法、スパッタリン
グ法等を採用することができる。作用極5の材料として
は、金、白金、パラジウム、銀、チタン等及びそれらの
合金を用いることができる。
【0021】(3) 絶縁層11の形成工程(図3
(C)) 絶縁性基板3及び作用極5上に絶縁層11を積層する。
絶縁層11の形成工程として、絶縁材料からなる板材を
形成し、これを接着することにより形成する方法、溶融
樹脂を所定厚さだけ塗布して層を形成する方法、蒸着法
にて絶縁材料を所定厚さ堆積させて形成する方法等を採
用することができる。絶縁層11の材料としては、例え
ばガラス、セラミックスまたは樹脂、あるいはこれらの
複合材料を用いることができる。
【0022】(4) 対極15の形成工程(図3
(D)) 絶縁層11上に対極15を形成する。対極15の形成工
程として、作用極5と同様な方法、つまり、厚膜印刷
法、スパッタリング、蒸着法等を採用することができ
る。対極15の開口13は、図1のように正方形のほか
に、円形、多角形、スリット状、または格子状に形成し
てもよい。対極15の材料としては、金、白金、パラジ
ウム、銅、鉄、銀、チタン、アルミニウム、亜鉛、ニッ
ケル、スズ、及びそれらの合金を用いることができる。
【0023】(5) 測定室21の形成工程(図3
(E)) 対極15の開口13を通じて、作用極5を露出させるよ
うに絶縁層11の一部を除去することにより測定室21
を形成する。測定室21の形成工程として、例えば、フ
ォトレジスト法によりマスクを形成し、エッチング等に
より形成する方法を採用することができる。なお、測定
室21の形成工程として、窓部9を有する絶縁層11を
形成し、これを絶縁性基板3に積層することにより、上
記窓部9が測定室21となる方法を採用してもよい。
【0024】また、図2に示すように、測定室21の側
壁9aは、開口部13より奥側へ向かって広がる形状、
つまり、対極15の開口部13の周縁部がオーバーハン
グするように絶縁層11をエッチングすることが望まし
い。この場合において、開口部13の周縁部から側壁9
aまでの距離Lは、絶縁層11によって対極15を支持
でき、かつ対極15が測定室21を介して作用極5と対
向できる範囲内であればできるだけ長いほうがよい。こ
れは、対極15と作用極5とが平行に対向する測定室2
1の領域が広くなり、しかも、対極15と作用極5にお
いて形成される電気二重層間の電気力線が対極15及び
作用極5各々の面に垂直で、かつ短く形成することがで
き、よって、初期電流値Aが収束するまでの時間t1
(図5参照)を短くすることができるからである。
【0025】(6) 識別層7の形成工程 測定室21を形成した後に、作用極5上に識別層7を形
成する。識別層7には、被測定物質と生物化学反応し
て、酸素または過酸化水素等を発生する生体物質を担持
させる。識別層7に生体物質を担持させる工程として、
周知の方法を適用することができ、例えば、生体物質を
高分子マトリックス中に包括させる包括法、生物物質と
共有結合する物質を用いて固定化する共有結合法、不溶
性の膜に生体物質を吸着させる吸着法等を採用すること
ができる。ここでは、識別層7は、測定室21の底に形
成されるので、生体物質を担持したゾル状高分子体を形
成し、このゾル状高分子体を作用極5の検出部5aに摘
下することにより好適に形成できる。生体物質として
は、各種の酵素のほかに、微生物等を用いることがで
き、これに対応した被測定物質を測定することができ
る。
【0026】上記実施例において、測定室21の底部に
設けられた作用極5上に識別層7が積層されている。こ
の識別層7は、測定室21の底部の区画されたスペース
に堆積されるように形成されているので、変動の少ない
所定厚さで、かつ広い表面積で形成することができる。
このように識別層7の厚さの変動を少なくできるので、
作用極5と対極15と間に絶縁層11を介在させて所定
距離確保しておけば、識別層7を対極15に接触させる
ことなく、作用極5と対極15を狭い間隔で形成するこ
とができる。したがって、作用極5と対極15との距離
を狭くすることができるから、両極間の電気抵抗を小さ
くすることができ、しかも、作用極5の面積に対する両
極間の距離の比が小さくすることができるから、等電位
面が作用極に平行に形成され、両極間に形成される電気
二重層間の電気力線を短くすることができる。その結
果、初期電流を短時間に収束させることができ、被測定
物質の測定時間を短縮することができる。
【0027】また、上述したように初期電流が収束する
までの時間が短くなると、一定時間後の初期電流値が小
さくなり、実際の反応に伴う電流値に対するS/N比が
向上するので、正確な測定ができるという効果もある。
さらに、実施例では、測定室21内に被測定溶液を満た
して測定しているので、測定室21内に満たされた少な
い被測定溶液だけで正確に測定することができる。
【0028】<実験例>次に、上記実施例にかかるバイ
オセンサをグルコースを測定するグルコースセンサに適
用し、その評価試験を行なった。バイオセンサの感応部
1は、以下の工程により作成した。まず、絶縁性基板3
としてガラス板(コーニング社製:商品名7059)
を、縦50mm×横50mm×厚さ0.5mmの大きさ
に加工した。次に、フォトレジストによりマスクを形成
し、マスクがされていない絶縁性基板3上に蒸着法を用
いてPtを厚さ0.3μmに蒸着させて作用極5を形成
した。作用極5の検出部5aの大きさは、縦2mm×横
2mmである。次に、ポリイミド樹脂(東レ社製:商品
名フォートニス)を絶縁性基板3上に厚さ3μmに塗布
することにより絶縁層11を形成した。続いて、蒸着法
により絶縁層11上に開口13を有するように対極15
を厚さ0.5μmに形成した。その後、対極15及び絶
縁層11上にフォトレジスト法によりマスクを形成し、
マスクされていない対極15の開口13を通じて絶縁層
11の一部をエッチングして測定室21を形成した。次
に、グルコースオキシターゼをアルブミンに溶かしてゾ
ル化し、このゾル化した物質を摘下して乾燥させること
により、識別層7を形成した。
【0029】この一連の工程により作成したバイオセン
サの感応部1を電気測定部に接続してグルコースを測定
した。すなわち、緩衝液(0.1Mリン酸バッファ、2
7℃)中にグルコース50mg添加して試料溶液を調製
した。バイオセンサの感応部1の作用極5と対極15と
の間に一定電圧0.9Vを印加した。この状態にて感応
部1を試料溶液に浸漬した。
【0030】その結果、初期電流が収束して、その影響
がなくなるまでの時間が5秒であり、従来の平板型バイ
オセンサの30秒と比べて短時間であった。したがっ
て、測定時間は、15秒であり、従来と比べて15秒間
短縮することができた。
【0031】なお、この発明は上記実施例に限られるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能であり、例えば次のよ
うな変形も可能である。
【0032】上記実施例において、対極15の開口13
が狭い場合には、被測定溶液が測定室21内に満たされ
難い場合がある。これを解決する手段として、開口13
の周辺部に親水性ポリマー(例えば、ポリ酢酸ビニル)
を装着する。これにより、濡れ性が改善されて、被測定
溶液を測定室21内に確実に満たすことができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の本発明に
よれば、測定室の底部の区画されたスペースに堆積され
るように識別層を形成しているので、変動の少ない所定
厚さにかつ広い表面積で形成することができる。このよ
うに識別層の厚さの変動を少なくできるので、作用極と
対極と間に絶縁層を介在させて所定距離確保しておけ
ば、識別層を対極に接触させることなく、作用極と対極
を狭い間隔で形成することができる。したがって、作用
極と対極との距離を狭くすることができるから、両極間
に形成される電気二重層間の電気力線を短くすることが
できる。その結果、初期電流を短時間に収束させること
ができ、被測定物質の測定時間を短縮することができ
る。
【0034】また、本発明では、測定室内に被測定溶液
を満たして測定しているので、測定室内に満たされた少
ない被測定溶液だけで正確に測定することができる。
【0035】さらに、請求項2の本発明によれば、絶縁
性基板及び絶縁層を積層し、作用極を露出させるように
絶縁層の一部を削除することにより測定室を形成してお
り、こうした簡単な工程にて好適に請求項1の構成を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるバイオセンサの感応
部を示す平面図。
【図2】図1のII−II線に沿った断面図。
【図3】同実施例にかかるバイオセンサの感応部の製造
工程を説明する説明図。
【図4】従来のバイオセンサの感応部を示す斜視図。
【図5】バイオセンサの測定時に流れる電流値と時間と
の関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1…感応部 3…絶縁性基板 5…作用極 5a…検出部 5b…端子部 5c…配線部 7…識別層 9…窓部 9a…側壁 11…絶縁層 13…開口 15…対極 21…測定室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−156658(JP,A) 特開 平2−82152(JP,A) 特開 昭63−168552(JP,A) 特開 平5−133930(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/327

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定溶液中の被測定物質と生体物質と
    の生物化学反応に伴う電気変化量を測定することにより
    被測定物質を測定するバイオセンサにおいて、 絶縁性基板と、 絶縁性基板上に積層された作用極と、 上記生体物質を担持し、かつ上記作用極上に積層された
    識別層と、 この識別層を除く上記絶縁性基板上に積層された絶縁層
    と、 この絶縁層上に積層され、上記作用極との間における電
    気変化量を測定するための対極と、 上記被測定溶液を貯留し、かつ貯留した被測定溶液を上
    記識別層及び対極に浸すように上記絶縁層の一部を除去
    形成した測定室とを備えたことを特徴とするバイオセン
    サ。
  2. 【請求項2】 被測定溶液中の被測定物質と生体物質と
    の生物化学反応に伴う電気変化量を測定することにより
    被測定物質を測定するバイオセンサの製造方法におい
    て、 絶縁性基板を形成する工程と、 絶縁性基板上に作用極を積層する工程と、 絶縁基板及び作用極上に絶縁層を形成する工程と、 絶縁層上に、上記作用極との間における電気変化量を測
    定するための対極を形成する工程と、 上記被測定溶液を貯留し、かつ作用極を露出させるよう
    に絶縁層の一部を除去して測定室を形成する工程と、 測定室内にて露出された作用極上に、生体物質を担持し
    た識別層を堆積する工程と、 を備えたことを特徴とするバイオセンサの製造方法。
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