JP2002090329A - 湿度センサおよびその製法 - Google Patents

湿度センサおよびその製法

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JP2002090329A
JP2002090329A JP2000283225A JP2000283225A JP2002090329A JP 2002090329 A JP2002090329 A JP 2002090329A JP 2000283225 A JP2000283225 A JP 2000283225A JP 2000283225 A JP2000283225 A JP 2000283225A JP 2002090329 A JP2002090329 A JP 2002090329A
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humidity sensor
film
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moisture
humidity
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JP2000283225A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Okuda
浩史 奥田
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Tabai Espec Co Ltd
Original Assignee
Tabai Espec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 計測範囲が広く、かつ耐結露性を含む耐環境
ストレスも良好な湿度センサおよびその製法を提供す
る。 【解決手段】 基板1の上に下部電極膜2を形成し、該
下部電極膜2の上に強誘電体の感湿膜3を形成し、該感
湿膜の上に上部電極膜4を形成してなる湿度センサSで
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は湿度センサおよびそ
の製法に関する。さらに詳しくは、空調機、環境試験
機、植物育成室などの湿度制御、湿度モニターを行う乾
燥機、調理器、掃除機の湿度検知、あるいは湿度変化の
測定記録、認証を行う気象観測器、ラジオゾンデ、輸送
機器などの湿度計測などに利用される湿度センサおよび
その製法に関する。なお、ここで計測とは、測定などを
包含する概念である。
【0002】
【従来の技術】従来より、雰囲気中の湿度を計測するセ
ンサ、いわゆる湿度センサとして種々のものが提案され
ている。この湿度センサの計測方式は、抵抗変化により
湿度を計測するものと静電容量変化により湿度を計測す
るものとに大別される。また、感湿部に使用される感湿
材料は、ポリマーとセラミックスとに大別される。
【0003】ポリマーを使用して抵抗変化により湿度を
計測する湿度センサとして、例えば特開昭60−177
254号公報に、テトラフルオロエチレンに親水性ポリ
マーをグラフト重合させたものに電極を取り付けたもの
が提案されている。
【0004】セラミックスを使用して抵抗変化により湿
度を計測あるいは測定する湿度センサとして、例えば特
開平4−359141号公報に、Zn,Cr,Li,
V,Ti,Zr,Hf,Mn,Si,Ge,Sn,P
b,Se,Te,Ru,Ir,Ni,Ce複合酸化物に
電極を取り付けたものが提案されている。
【0005】しかしながら、抵抗変化で湿度を計測ある
いは測定する湿度センサは、低湿度側の測定が困難であ
るという問題があるとともに、静電容量変化により湿度
を計測あるいは測定する湿度センサに比して結露に弱い
という問題がある。その上、感湿材料としてポリマーを
用いたものにあっては、それに加えて耐熱性をはじめと
する耐環境性に劣るため、使用可能温度は200℃に制
限されるという問題もある。
【0006】ポリマーを使用して静電容量変化により湿
度を計測あるいは測定する湿度センサとして、例えば特
開平4−265850号公報には、アセチレン末端付加
型ポリイミドオリゴマーを重合させることによって得ら
れるポリマーを感湿膜とする湿度センサが提案されてい
る。また、セラミックスを使用して静電容量変化により
湿度を計測する湿度センサとして、例えば英国ミッシェ
ル社のCERMET(商品名)がある。
【0007】静電容量変化により湿度を計測する湿度セ
ンサは、抵抗変化により湿度を計測する湿度センサに比
して計測範囲が広くて計測精度がよく、しかも応答性に
優れている。ただし、感湿材料としてポリマーを用いた
ものにあっては、前記と同様に耐環境性の制約がある。
また、その静電容量は0%R.H近くで100〜数10
0pFであるにもかかわらず、100%R.H近くにな
っても数10pFしか変化しない。そのため、ケーブル
などにおいて発生する浮遊静電容量の影響を受けやす
く、ケーブルの長さは2m程度が限界とされている。
【0008】英国ミッシェル社のCERMETは、極低
湿度用のもので露点温度は−100〜20℃程度の範囲
における計測に限られ、広く一般に計測が必要とされる
湿度範囲を計測することができない。なお、市販されて
いる湿度センサで、広く一般湿度を計測するものであっ
て感湿材料としてセラミックスを用いて静電容量変化に
より湿度を計測するものは知られていない。
【0009】ただし、大学の研究室レベルでは、以下の
ものが知られている。
【0010】豊橋科学技術大学の藤井らによって、感湿
部にFeBO3薄膜を用いた静電容量式湿度センサが報
告されている。しかしながら、藤井らの報告に係る湿度
センサは高湿度側での特性が悪く実用レベルには達して
いない。
【0011】愛媛大学の定岡らによって、感湿部に(P
9.91La0.09)(Zr0.65Ti0. 350.83753を用
いた静電容量式湿度センサが報告されている。しかしな
がら、定岡らの報告に係る湿度センサは、本発明者の追
試によれば感湿材料自体が潮解性があることが認められ
ており、それがため耐水性が非常に劣るという致命的な
欠点を有しているという問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の課題に鑑みなされたものであって、計測範囲が広
く、かつ耐結露性を含む耐環境ストレスも良好な湿度セ
ンサおよびその製法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の湿度センサは、
静電容量式湿度センサであって、感湿膜が強誘電体から
なることを特徴とする。
【0014】本発明の湿度センサにおいては、前記強誘
電体の比誘電率が150以上であるのが好ましい。
【0015】また、本発明の湿度センサにおいては、前
記強誘電体がペロブスカイト型構造を有してなるのが好
ましい。この場合、前記ペロブスカイト型構造の格子定
数が2.5オングストローム以上とされてなるのがさら
に好ましい。また、前記ペロブスカイト型構造はABO
xで表され、AがMg,Ca,Sr,Baからなる群の
中から選択された一つまたは二以上のものとされ、Bが
Ti,Zrからなる群の中から選択された一つまたは二
つのものとされ、xがほぼ3とされてなるのが好まし
い。
【0016】あるいは、前記ペロブスカイト型構造はP
b(Zrx,Ti1-x)Oyで表され、xが0≦x≦1と
されてなるのが好ましい。この場合、xが0.5≦x≦
0.7とされてなるがより好ましく、xが0.65とさ
れてなるのがさらに好ましい。
【0017】また、本発明の湿度センサにおいては、感
湿膜が薄膜とされてなるのが好ましい。この場合、感湿
膜の膜厚が1μm以下とされてなるのが好ましく、感湿
膜の膜厚が150nm〜700nmの範囲とされてなる
のがより好ましく、感湿膜の膜厚が250nm〜600
nmの範囲とされてなるのがさらに好ましい。
【0018】また、本発明の湿度センサにおいては、感
湿膜表面が−OH基,−CO基,−SO基などの官能基
により修飾されてなるのが好ましい。この場合、官能基
が−OH基とされてなるのがより好ましい。
【0019】また、本発明の湿度センサにおいては、拡
散防止膜の上に感湿膜が形成されてなるのが好ましい。
この場合、所定膜厚の稠密な絶縁膜上に感湿膜が形成さ
れてなるのがより好ましい。
【0020】また、本発明の湿度センサにおいては、前
記絶縁膜が強誘電体とされてなるのが好ましい。そし
て、前記強誘電体がペロブスカイト型構造を有してなる
のがより好ましい。
【0021】この場合、前記ペロブスカイト型構造はA
BOxで表され、AがMg,Ca,Sr,Baからなる
群の中から選択された一つまたは二以上のものとされ、
BがTi,Zrからなる群の中から選択された一つまた
は二つのものとされ、xがほぼ3とされてなるのが好ま
しい。
【0022】あるいは、前記ペロブスカイト型構造はP
b(Zrx,Ti1-x)Oyで表され、xが0≦x≦1と
されてなるのが好ましい。そして、xが0.5≦x≦
0.7とされてなるのがより好ましく、xが0.65と
されてなるのがさらに好ましい。
【0023】また、本発明の湿度センサにおいては、感
湿膜が吸着可能量増加処理膜とされてなるのが好まし
い。
【0024】また、本発明の湿度センサにおいては、感
湿膜が強制的に分極させられてなるのが好ましい。
【0025】また、上部電極が、該上部電極形成後に加
熱されて多孔化されてなるのが好ましい。
【0026】一方、本発明の静電容量式湿度センサの製
法の第1形態は、静電容量式湿度センサの製法であっ
て、基板の上に下部電極膜を形成し、該下部電極膜の上
に強誘電体の感湿膜を形成し、該感湿膜の上に上部電極
膜を形成することを特徴とし、本発明の静電容量式湿度
センサの製法の第2形態は、静電容量式湿度センサの製
法であって、基板の上に下部電極膜を形成し、該下部電
極膜の上に拡散防止膜を形成し、該拡散防止膜の上に強
誘電体の感湿膜を形成し、該感湿膜の上に上部電極膜を
形成することを特徴とし、本発明の静電容量式湿度セン
サの製法の第3形態は、静電容量式湿度センサの製法で
あって、基板の上に下部電極膜を形成し、該下部電極膜
の上に絶縁膜を形成し、該絶縁膜の上に強誘電体の感湿
膜を形成し、該感湿膜の上に上部電極膜を形成すること
を特徴とする。
【0027】本発明の静電容量式湿度センサの製法にお
いては、感湿膜に対して吸着可能量増加処理をなすのが
好ましい。この場合、前記吸着可能量増加処理は、例え
ば逆スパッタリング法またはエッチング法によりなされ
る。
【0028】また、本発明の静電容量式湿度センサの製
法においては、感湿膜表面を官能基により修飾する修飾
処理をなすのが好ましい。この場合、前記修飾処理は、
例えば反応性スパッタリング法またはイオンプレーティ
ング法によりなされたり、感湿膜成膜後、該感湿膜をた
だちに水、硫酸、カルボン酸などの官能基含有溶液と接
触させることによりなされたりする。
【0029】また、本発明の静電容量式湿度センサの製
法においては、感湿膜に対して強制分極処理をなすのが
好ましい。この場合、前記強制分極処理は、例えば直流
電圧を印加することによりなされる。
【0030】しかして、本発明の湿度センサを用いて湿
度を計測する湿度計測装置、湿度および温度の両方を計
測する計測装置、湿度センサ素子表面の結露が検知でき
るように構成されてなる計測装置、上部電極、下部電極
またはリード線の断線が検知できるように構成されてな
ることを特徴とする計測装置などが得られる。なお、結
露が検知できるようにされている計測装置においては、
湿度センサを加熱する加熱機構が備えられているのが好
ましい。
【0031】
【作用】本発明の湿度センサは、前記の如く構成されて
いるので、計測範囲が広くてしかも耐結露性を含む耐環
境性に優れている。
【0032】また、本発明の湿度センサの好ましい形態
は耐温度依存性が優れているので、その湿度センサを用
いれば湿度の計測と同時に温度計測もなし得る。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる
実施形態のみに限定されるものではない。
【0034】実施形態1 本発明の実施形態1に係る湿度センサを図1および図2
に示す。
【0035】湿度センサSは、図1および図2に示すよ
うに、長方形状の基板1と、基板1表面に形成される下
部電極膜(以下、単に下部電極ということもある。)2
と、下部電極膜2の表面に形成される感湿膜3と、感湿
膜3表面に形成される多孔質上部電極膜(以下、単に上
部電極ということもある。)4と、下部電極膜2に電気
的に接続される下部電極リード線5と、多孔質上部電極
膜4に電気的に接続される上部電極リード線6とを主要
構成要素として備えてなる静電容量式湿度センサとされ
る。
【0036】基板1は、例えばアルミナ基板、サファイ
ア基板、シリコン基板などの各種基板とされるが、高温
環境下で使用される場合には耐熱性基板とされる。
【0037】下部電極膜2は電極膜本体2aとリード部
2bとを有するものとされ、例えばNi、Ptなどの金
属、レニウム酸化物などの導電性酸化物などの導電性を
有する材質の薄膜とされる。この下部電極膜2は、スパ
ッタリング法、真空蒸着法などの公知の方法により基板
1表面にリード部2bを基板1の一方の側部に位置させ
て形成される。
【0038】感湿膜3は強誘電体からなる膜とされ、前
記電極膜本体2aとリード部2bの前記電極膜本体2a
との接続部とを覆うように形成される。この感湿膜3
は、スパッタリング法などの公知の膜形成法により下部
電極膜本体2aとリード部2bの前記電極膜本体2aと
の接続部とを覆うように形成される。この場合、感湿膜
3は薄膜とされるのが、応答速度の高速性を確保する
点、およびヒステリシスの減少を図る点から好ましい。
具体的には、膜厚は1μm以下であればよいが、あまり
薄いと下部電極2と上部電極4との短絡を生ずるおそれ
があるので、150nm〜700nmとされるのが好ま
しく、250nm〜600nmとされるのがより好まし
い。
【0039】また、感湿膜3の表面は−OH基,−CO
基,−SO基などの官能基により修飾する修飾処理がな
されているのが好ましい。この修飾処理は、感湿膜3に
反応性スパッタリング処理、イオンプレーティング処理
を施すことにより、または成膜後ただちに水、硫酸、カ
ルボン酸等の官能基含有溶液に接触させる、例えば官能
基含有溶液に浸漬させることによりなされる。感湿膜3
表面に対してこのような修飾処理を行うのは、適度な吸
着水分量を確保するためである。つまり、検出される信
号レベルを高くするためである。この場合、生産の容易
性および結合エネルギーが強固である点から官能基は−
OH基とされるのが好ましい。
【0040】さらに、感湿膜3は成膜後に逆スパッタリ
ング法(またはエッチング法)により、人為的に感湿膜
3表面の平滑度を下げて感湿膜3の表面積が増加させら
れてもよい。つまり、吸着できる水分量(以下、吸着可
能量という)の増加を図る吸着可能量増加処理をなして
もよい。なお、このようにして得られた感湿膜3を「吸
着可能量増加処理膜」と定義することにする。
【0041】ここで、前記強誘電体は次の特性を有する
ものとされる。
【0042】(1)比誘電率は150以上であること。
比誘電率をこのようにするのは、低誘電率層の生成を防
止するとともに、吸着水による容量変化を精度よく計測
するためである。
【0043】(2)ペロブスカイト型構造を有するもの
であること。ペロブスカイト型構造を有するものとする
のは、強誘電体とするためである。
【0044】(3)ペロブスカイト型構造の格子定数は
2.5Å以上であること。格子定数をこのようにするの
は、ペロブスカイト型構造において−OH基が形成され
るのは格子頂点であるので、格子定数を2.5Å以上と
することにより格子点間の距離を水素結合の平均距離+
3δ(δ:水素結合距離の標準偏差)とすることがで
き、感湿膜3表面に吸着される水分子相互の水素結合を
妨げて、応答速度の高速性および低ヒステリシスが確保
されるからである。
【0045】(4)ペロブスカイト型構造が、次のいず
れかの式により表されるものであること。
【0046】ペロブスカイト型構造がABOxで表さ
れること。
【0047】ここに、AはMg,Ca,Sr,Baから
なる群の中から選択された一つまたは二以上のものとさ
れ、BはTi,Zrからなる群の中から選択された一つ
または二つのものとされ、xはほぼ3とされる。
【0048】ペロブスカイト型構造がPb(Zrx
Ti1-x)Oyで表されること。
【0049】ここに、xは0≦x≦1とされればよい
が、0.5≦x≦0.7とされるのが好ましく、0.6
5とされるのがより好ましく、またyはほぼ3とされ
る。ペロブスカイト型構造を前記のもの、つまりPZT
とするのは、繰返し疲労に強く、かつキュリー温度が高
いことによる。また、xを0.65とするのは、このと
きに比誘電率が最大となるからである。
【0050】多孔質上部電極膜4はAu,Ni,Wなど
からなるものであって、電極膜本体4aとリード部4b
とを有しかつ所望の水分子透過性および導電性を有する
ものとされる。かかる特性を有する多孔質薄膜は、例え
ば多孔質上部電極膜4としてAuを用いた場合には、ス
パッタリング法、真空蒸着法、レーザアブレーション法
などにより極薄い膜として形成することにより得られ
る。あるいは、やや厚めの膜を前述の手法にて形成した
後に加熱することによっても得られる。また、Niおよ
びWを用いた場合にも同様にして形成することができ
る。図3および図4に、多孔質上部電極膜4の電子顕微
鏡写真をそれぞれ示す。ここで、図3は倍率が3,00
0倍のものを示し、図4は倍率が50,000倍のもの
を示す。
【0051】しかして、この多孔質上部電極膜4と下部
電極膜2との導通を生じさせないようにするため、電極
膜本体4aは前記感湿膜3からはみ出すことのないよう
に、またそのリード部4bは基板1の他方の側部に位置
させて形成される。
【0052】下部電極膜2のリード部2bの端部と、下
部電極リード線5の先端部との接続は、例えばリード線
5の先端部に導電性クリップを設け、そのクリップによ
りリード部2bの端部を基板1ごと挾み込むようにして
なしてもよく、下部電極リード線5の先端部をリード部
2bの端部に導電性の接着剤、ハンダ付け、ロー付けな
どによりなしてもよく、また両者を併用してなしてもよ
い。また、上部電極膜4のリード部4bの端部と、上部
電極リード線6の先端部との接続も同様にしてなされ
る。なお、接続部の機械的強度および美観を向上させる
ため、接続部をセラミックペーストにより固めてもよ
い。
【0053】次に、かかる構成とされている湿度センサ
Sの製法について説明する。
【0054】(1)アルミナ基板1を所定サイズに調整
する。
【0055】(2)アルミナ基板1表面に下部電極膜2
を所定パターンにて形成する。
【0056】(3)感湿膜3をスパッタリング法、真空
蒸着法、CVD法などによりアルミナ基板1表面に下部
電極膜2の電極膜本体2bを覆うように形成する。
【0057】(4)必要に応じて感湿膜3の成膜後に、
逆スパッタリング、ケミカルエッチングなどにより吸着
可能量増加処理をなしてもよい。
【0058】(5)必要に応じて反応性スパッタリング
法により感湿膜3表面を−OH基,−CO基,−SO基
などの官能基により修飾する。この場合、反応性スパッ
タリングに代えてイオンプレーティングを用いてもよ
い。あるいは、成膜後ただちに水、硫酸、カルボン酸な
どに接触させることにより、感湿膜3表面を−OH基,
−CO基,−SO基などの官能基により修飾してもよ
い。
【0059】(6)感湿膜3の表面に多孔質上部電極膜
4を所定パターンにて形成する。
【0060】(7)後熱処理を所定温度にて所定時間行
う。
【0061】(8)下部電極膜2のリード部2bに下部
電極側リード線5および多孔質上部電極膜4のリード部
4bに上部電極側リード線6を接続する。これにより、
湿度センサSの製造が完了する。
【0062】この場合、(1)において大面積のアルミ
ナ基板1を用いて(2)〜(7)の工程を行った後、大
面積のアルミナ基板1をレーザカットなどにより所定サ
イズに分割してもよい。また、後熱処理および煮沸処理
はリード線5,6を接続した後になしてもよく、熱処理
は(5)および(7)の工程の後にそれぞれなしてもよ
い。さらに、(6)では感湿膜3上にDCスパッタリン
グによりAuの上部電極膜を形成し、(7)の後熱処理
により上部電極膜を多孔質化して多孔質電極膜4として
もよい。図5および図6にDCスパッタリングにより得
られた電極膜の顕微鏡写真を示す。図5および図6より
感湿膜3上に均質な電極膜が形成されているのが認めら
れる。なお、図3および図4は、図5および図6に示す
電極膜に対して大気中で600℃で20時間加熱した状
態、つまり後熱処理した状態の電極膜の顕微鏡写真であ
る。図3および図4より、金が凝集して多孔質化して多
孔質電極膜4なっているのがわかる。
【0063】しかして、得られた湿度センサSの特性を
調べたところ、所定温度範囲において所望の特性が得ら
れた。また、ヒステリシスも実用上問題となるものでは
なかった。その上、前述したように、上部電極膜が多孔
質上部電許膜4とされているので、感湿膜3における水
分の速やかな吸脱着がなし得るのが理解される。
【0064】なお、実施形態1においては、下部電極2
と上部電極4は長方形状の平板とされているが、上部電
極4および下部電極2の形状ならびに電極2,4とリー
ド線5,6との接続は各種とすることができ、例えば図
7(a)〜図7(d)に示すような形状とすることもで
きる。ここで、図7(a)は下部電極2を対向電極2
A,2Bとしてその上に感湿膜3および上部電極4をこ
の順で形成してなるものであり、図7(b)は下部電極
2を櫛の歯電極2C,2Dとしてその上に感湿膜3およ
び上部電極4をこの順で形成してなるものであり、図7
(c)は上部電極4と下部電極2のそれぞれのリード線
5,6をワイヤボンディングにより接続してなるもので
あり、図7(d)は中央に透孔7を形成するとともに、
上部電極4と下部電極2のそれぞれのリード線5,6を
ワイヤボンディングにより接続してなるものである。
【0065】実施形態2 本発明の実施形態2に係る湿度センサS1を図8(a)
および(b)に示す。この実施形態2は実施形態1を改
変してなるものであって、図8に示すように、下部電極
膜2の上に拡散防止膜8を形成し、その上に感湿膜3お
よび多孔質上部電極膜4をこの順で形成した後、下部電
極膜2および上部電極膜4をそれぞれリード線5,6と
接続してなるものである。
【0066】拡散防止膜8は例えばTiO2の薄膜とさ
れ、例えばスパッタリング法や真空蒸着法により形成さ
れる。拡散防止膜8はTiO2薄膜に限定されるもので
はなく、ルテニウム酸化物などの一般にコンデンサに用
いられている各種の拡散防止膜8とされてもよい。この
拡散防止膜8を設けるのは、下部電極膜2を構成してい
る材料が感湿膜3中に拡散し、それにより感湿膜3およ
び下部電極膜2が劣化するのを防止するためである。
【0067】また、この実施形態2においては、実施形
態1と同様に逆スパッタリング法により吸着可能量増加
処理をなしてもよく、感湿膜3表面を官能基により修飾
してもよい。
【0068】実施形態2の湿度センサS1は、下部電極
2と感湿膜3との間に拡散防止膜8を設けているので、
下部電極2を構成している材料が感湿膜3中に拡散して
下部電極2が劣化されるのが防止されるとともに、下部
電極2と上部電極4との短絡が防止されて製品の歩留ま
りが向上されるという実施形態1の湿度センサSでは得
られない効果も得られる。
【0069】実施形態3 本発明の実施形態3に係る湿度センサS2を図9(a)
および(b)に示す。この実施形態3は実施形態1を改
変してなるものであって、図9に示すように、下部電極
膜2の上に絶縁膜9を形成し、その上に感湿膜3および
多孔質上部電極膜4をこの順で形成した後、下部電極膜
2および上部電極膜4をそれぞれリード線5,6と接続
してなるものである。
【0070】この絶縁膜9を設けるのは次のような理由
による。すなわち、用いる基板1の表面が粗い場合に通
常どおりに感湿膜3を形成すると、図10に示すよう
に、下部電極膜2が形成されている基板1表面に感湿膜
3による被覆がなされない箇所が発生し、そのような状
態で上部電極膜4を形成すると、上部電極膜4と下部電
極膜2との短絡が起こり湿度センサS2として機能しな
くなるからである。
【0071】そのため、絶縁膜9は緻密で相当の厚さを
有する強誘電体膜、例えばPZT膜とされて、例えばス
パッタリング法により形成される。絶縁膜9はPZT膜
に限定されるものではなく、前述した各種ペロブスカイ
ト型構造を有するものを好適に用いることができる。こ
の絶縁膜9の成膜は、前記絶縁膜9の特質から、成膜温
度は高くし、例えば400℃以上とし、ガス圧は比較的
低くし、例えば0.4Pa以下とされる。
【0072】感湿膜3は下部に絶縁膜9が形成されてい
るので、計測のみに必要な膜、つまり粗くて薄い膜とす
ることができる。そのため、成膜温度は低くてよく例え
ば15℃〜65℃の範囲とされ、ガス圧は高くてよく、
例えば1Pa以下とされる。
【0073】また、この実施形態3では実施形態1と同
様に、吸着可能量増加処理をなしてもよく、また感湿膜
3表面を官能基により修飾してもよい。
【0074】さらに、この実施形態3では湿度センサS
2としての感度を向上させるため、絶縁膜9および感湿
膜3が分極処理(強制分極処理)がなされてもよい。す
なわち、上部電極膜4の成膜後に絶縁膜9と感湿膜3に
対して所定電圧の直流電圧を印加する処理がなされても
よい。印加する電界強度は40V/m〜4x108V/
mとされる。
【0075】なお、この分極処理は実施形態1および実
施形態2においてなされてもよい。
【0076】実施形態3の湿度センサS2は、下部電極
2と感湿膜3との間に絶縁膜9を設けているので、表面
粗さの粗い基板1を用いることができるとともに、下部
電極2を形成している金属粒子による悪影響を緩和する
ことができる。例えば、下部電極2をミクロンオーダの
粗い金属粒子により形成しても、下部電極2と上部電極
4との短絡を防止できる。また、感湿膜3成膜時に基板
1表面にチリなどが付着していて、そのチリが上部電極
膜4の成膜時に脱落しても上部電極4と下部電極2とが
短絡するのが防止されて製品の歩留まりが向上する。
【0077】さらに、絶縁膜9と感湿膜3とに直流電圧
を印加して分極させている実施形態3の好ましい態様に
よれば、湿度センサS2の感度を著しく向上できるとい
う実施形態1の湿度センサSでは得られない効果が得ら
れる。例えば、静電容量のオーダを1ランク上昇させる
ことができる。また、上部電極4と下部電極2との間に
直流電圧を印加することにより、上部電極4と下部電極
2との間に短絡箇所があればその短絡箇所を消失させる
こともできる。そのため、製品の歩留まりも向上する。
【0078】次に、本発明の湿度センサSによる温度計
測について説明する。この温度計測は本発明の湿度セン
サSの抵抗値と温度との間には一定の関係があるという
知見に基づくものである。なお、以下の説明において
は、便宜的に実施形態1の湿度センサSを用いた温度計
測について説明するが、温度計測が可能なものは実施形
態1の湿度センサSに限定されるものではなく、その他
の実施形態の湿度センサSによっても計測可能である。
【0079】図11に、実施形態1の湿度センサSを用
いた温度計測装置Aのブロック図を示す。
【0080】図11(a)に示す温度計測装置A1は、
湿度センサSと、湿度センサSからの計測値に基づいて
湿度センサSの抵抗を計測する抵抗計測部20と、抵抗
計測部20により計測された抵抗値により温度を算出す
る抵抗・温度テーブル31を有する演算処理部30とを
主要構成要素として備えてなる。
【0081】温度計測装置A1は前記の如く構成されて
いるので、実施形態1の湿度センサSを用いて温度計測
がなし得る。
【0082】図11(b)に示す温度計測装置A2は、
湿度センサSと、湿度センサSからの計測値に基づいて
湿度センサSの静電容量および抵抗を計測する静電容量
・抵抗計測部22と、静電容量・抵抗計測部22により
計測された静電容量値および抵抗値により温度を算出す
る、静電容量・抵抗・温度テーブル32を有する演算処
理部30とを主要構成要素として備えてなる。この静電
容量・抵抗・温度テーブル32は、湿度センサSの抵抗
値が湿度により若干変動するため、計測された静電容量
値により湿度による抵抗値の変動を補償して温度を算出
するように構成されている。そのため、温度計測装置A
2によれば、温度計測装置A1より精度よく温度計測が
なし得る。
【0083】しかして、かかる機能を有する温度計測装
置A1,A2は、マイクロコンピュータを用いて容易に
実現することができる。
【0084】このように、実施形態1の湿度センサSに
よれば、湿度計測ばかりでなく、温度計測も同時になし
得るのが理解される。
【0085】なお、図示例においては、演算処理部30
にテーブルを設けて湿度センサSの計測値から温度を算
出するようにされているが、関数により温度を算出する
ようにされてもよい。また、図示例ではソフトウエアに
より温度を計測するようにされているが、温度計測専用
の回路を設けて温度を計測するようにしてもよい。
【0086】
【実施例】以下、より具体的な実施例により、本発明を
より具体的に説明する。
【0087】実施例1 下部電極膜が形成されたアルミナ基板に感湿膜を以下の
条件で形成し、ついで得られた感湿膜を以下の条件で逆
スパッタリング処理、後熱処理および後処理をした後、
多孔質上部電極を形成して湿度センサを得た。
【0088】感湿膜成膜条件 膜質:PZT(Zr=0.65) 基板温度:500℃ 使用ガス:Ar,O2 使用ガス組成比:Ar/O2=1sccm/0.5sc
cm 使用ガス総圧力:0.29Pa RF出力:100W スパッタリング時間:2時間
【0089】逆スパッタリング条件 基板温度:500℃ 使用ガス:Ar,O2 使用ガス組成比:Ar/O2=1sccm/0.5sc
cm 使用ガス総圧力:0.29Pa RF出力:100W 時間:25分
【0090】後熱処理条件 温度:600℃ 時間:20時間
【0091】後処理条件 処理:煮沸 時間:2時間
【0092】得られた実施例1の湿度センサの各特性を
調査し、その結果を図12、13、15、16、17、
18に示す。
【0093】図12は、温度をパラメータとして相対湿
度と静電容量との関係を示したグラフで、図12より実
施例1の湿度センサは、温度依存性は有するものの、相
対湿度と静電容量とは一定の関係を有しているのが認め
られる。また、相対湿度と静電容量との関係は再現性を
有していことも認められる。なお、この温度依存性は測
定器側の演算処理部により補正できるので、実用上問題
はない。
【0094】図13は、温度30℃における相対湿度と
湿度センサの静電容量との関係を示すグラフに、センサ
素子表面に結露が生じたときの静電容量、および電極
(電極膜)またはリード線が開放されたときの静電容量
を併せて示したグラフである。図13より、センサ素子
表面に結露が生じたときには静電容量値が相対湿度が1
00%時における静電容量値よりも大きくなる一方、電
極またはリード線が開放されたときには静電容量値が極
端に小さくなるのがわかる。したがって、結露あるいは
断線が生じたときには静電容量値が極端に変動すると理
解できる。そのため、静電容量値の変動を監視すること
により、センサ素子表面の結露あるいは電極やリード線
の断線を検知できる。その検知は具体的には次のように
してなし得る。
【0095】例えば、湿度計測装置における湿度センサ
の静電容量の検出値が1.0x10 -11F以下であれば
断線として断線アラームを出力するようにする一方、静
電容量の検出値が1.5x10-9F以上であればアラー
ムを出力するようにする。後者の場合、結露アラームと
しないのは、短絡の場合にも静電容量の検出値が異常に
上昇するためである。なお、後者の場合、湿度センサに
ヒータ等の加熱機構が付加されていて昇温可能であれ
ば、まず結露の可能性を考えてセンサ素子の温度を上昇
させて、所定時間経過後に静電容量の検出値が所定値に
復帰すれば、結露が解消されたと判断して測定を継続す
る。その逆に、所定時間が経過しても静電容量の検出値
が所定値に復帰しなければ、アラームを出力する。
【0096】この場合、出力されるアラームは、例えば
結露表示、断線表示、接点信号、ブザーなど種々のもの
とすることができ、その出力も例えば静電容量の検出値
が閾値を超えるとただちになしたり、所定時間内におけ
る静電容量の検出値が閾値を超える回数が所定回を超え
てからなすようにしてもよい。また、要アラームの判定
に用いられる閾値も湿度センサに応じて適宜設定され
る。なお、結露の解消判断も同様とすることができる。
【0097】図14に、かかる機能を有する計測装置を
ブロック図で示す。図14に示す計測装置A3において
は、湿度センサSの検出値が静電容量計測部24に送出
され、静電容量計測部24は入力された検出値から静電
容量を計測してその計測値を演算処理部30に送出す
る。演算処理部30の加熱指示部35は静電容量の計測
値が閾値を超えている場合、湿度センサSに付加されて
いるヒータHに加熱を指示する。アラーム判定部36
は、静電容量の計測値に応じて断線アラーム、結露アラ
ーム、短絡アラームを出力する。短絡アラームは、例え
ばヒータHによる加熱を所定時間行なっても静電容量の
計測値が所定値に復帰しない場合になされる。
【0098】このように、図14に示す計測装置A3に
よれば、湿度センサSの異常に対して自動対応がなし得
る。また、湿度センサSの故障や結露などにより正常な
計測がなし得ない状態を検知できることにより、湿度セ
ンサSの不具合による異常値の記録、意図しない制御が
なされるのが防止される。
【0099】図15(a)は、塩化ナトリウム飽和塩に
よって充分な安定時間をおき、一定湿度雰囲気にされた
デシケータに実施例1の湿度センサをすばやく挿入して
湿度指示値(静電容量)の時間変化を記録したグラフで
ある。なお、デシケータ内は無風とされ、またキャップ
は用いていない。
【0100】図15(b)は、比較のために感湿膜にポ
リマーを用いた市販の静電容量式湿度センサ(以下、比
較例1の湿度センサという)の湿度指示値の時間変化を
実施例1の湿度センサの場合と同一条件下で記録したグ
ラフである。
【0101】図15(a)および図15(b)より、実
施例1の湿度センサは100秒程度で指示値が完全に安
定するのが認められるのに対し、比較例1の湿度センサ
は300秒が経過しても指示値が安定していないのが認
められる。したがって、実施例1の湿度センサは、比較
例1の湿度センサに対して応答性が優れているといえ
る。
【0102】図16(a)は、実施例1の湿度センサの
結露サイクル試験の結果を示すグラフであり、図16
(b)は比較例1の湿度センサの結露サイクル試験の結
果を示すグラフである。結露サイクル試験は、沸騰した
純水でセンサ素子部分を3時間煮沸した後、常温・常湿
で乾燥するという方法で行い、実施例1の湿度センサに
ついては各基準湿度における静電容量を計測し、比較例
1の湿度センサについては各基準湿度における湿度指示
値を計測した。
【0103】図16(a)および図16(b)より、実
施例1の湿度センサは試験を行った各相対湿度におい
て、静電容量変化を湿度指示値変化に換算した状態で、
数%の変化しか認められず再現性を有しているのに対
し、比較例1の湿度センサは試験を行った各相対湿度に
おいて、基準湿度に対する偏差が試験前の5%未満から
15%を超えるようになり再現性を有していないのが認
められる。したがって、実施例1の湿度センサは比較例
1の湿度センサに対して耐結露性に優れているといえ
る。
【0104】図17は、実施例1の湿度センサの温度を
パラメータとして相対湿度と抵抗との関係を示すグラフ
である。図17より、抵抗値の湿度依存性はほとんどな
いことが認められる。
【0105】図18は、実施例1の湿度センサの相対湿
度0%における温度と抵抗との関係示したグラフであ
る。図18より、温度と抵抗との間には一定の関係があ
るのが認められる。
【0106】図12、図17および図18より、実施例
1の湿度センサにより抵抗値のみで概略の温度を検出す
ることもできるのが理解される。また、抵抗値と静電容
量値を用いれば、精密に温度計測がなし得るのが理解さ
れる。つまり、実施例1の湿度センサにより湿度と温度
の両方が同時に計測あるいは検出することができるのが
理解される。さらに、図13および図14より湿度セン
サSの断線や結露なども検知できるのも理解される。
【0107】実施例2 下部電極膜が形成されたアルミナ基板に拡散防止膜およ
び感湿膜を以下の条件で形成し、ついで得られた感湿膜
を以下の条件で後熱処理および後処理をした後、多孔質
上部電極を形成して湿度センサを得た。
【0108】拡散防止膜成膜条件 膜質:TiO2 基板温度:500℃ 使用ガス:Ar,O2 使用ガス組成比:Ar/O2=1sccm/0.5sc
cm 使用ガス総圧力:0.24Pa RF出力:100W スパッタリング時間:30分
【0109】感湿膜成膜条件 膜質:PZT(Zr=0.65) 基板温度:500℃ 使用ガス:Ar,O2 使用ガス組成比:Ar/O2=1sccm/0.5sc
cm 使用ガス総圧力:0.24Pa RF出力:100W スパッタリング時間:2時間
【0110】後熱処理条件 温度:600℃ 時間:20時間
【0111】後処理条件 処理:煮沸 時間:4時間
【0112】得られた実施例2の湿度センサについて高
温さらし試験を行った。また、比較のために感湿膜にポ
リマーを用いた市販の静電容量式湿度センサ(以下、比
較例2の湿度センサという)について高温さらし試験を
行った。高温さらし試験は、実施例2の湿度センサにつ
いては250℃の温度雰囲気に24時間さらすことによ
り行い、比較例2の湿度センサについては200℃の温
度雰囲気に24時間さらすことにより行った。
【0113】図19(a)に実施例2の湿度センサの各
基準湿度に対する静電容量の試験前後の変化を示し、図
19(b)に比較例2の湿度センサの各基準湿度に対す
る湿度指示値の試験前後の変化を示す。
【0114】図19(a)および図19(b)より、実
施例2の湿度センサは試験を行った各基準湿度におい
て、静電容量変化を湿度指示値変化に換算した状態で、
数%の変化しか認められず再現性を有しているのに対
し、比較例2の湿度センサは試験を行った各基準湿度に
おいて、基準湿度に対する偏差が試験前の5%程度から
25%近くにまでなり再現性を有していないのが認めら
れる。したがって、実施例2の湿度センサは比較例2の
湿度センサに対して耐高温さらし性に優れているといえ
る。
【0115】実施例3および比較例3 下部電極膜が形成されたアルミナ基板に拡散防止膜およ
び感湿膜を以下の条件で形成し、ついで得られた感湿膜
を以下の条件で後熱処理および後処理をした後、多孔質
上部電極を形成して湿度センサを得た(実施例3)。後
処理をしなかった他は実施例3と同様にして湿度センサ
を得た(比較例3)。
【0116】拡散防止膜成膜条件 膜質:TiO2 基板温度:500℃ 使用ガス:Ar,O2 使用ガス組成比:Ar/O2=1sccm/0.5sc
cm 使用ガス総圧力:0.28Pa RF出力:300W スパッタリング時間:30分
【0117】感湿膜成膜条件 膜質:PZT(Zr=0.65) 基板温度:500℃ 使用ガス:Ar,O2 使用ガス組成比:Ar/O2=1sccm/0.5sc
cm 使用ガス総圧力:0.28Pa RF出力:300W スパッタリング時間:5時間
【0118】後熱処理条件 温度:600℃ 時間:20時間
【0119】後処理条件 処理:煮沸 時間:2時間
【0120】実施例3および比較例3の湿度センサのそ
れぞれについて、相対湿度に対する静電容量の変化を温
度をパラメータとして計測した。図20にその結果を示
す。図20より、実施例3の湿度センサは、温度の違い
による静電容量計測値のずれが小さく、比較例3の湿度
センサは、温度の違いによる静電容量計測値のずれが大
きいのがわかる。したがって、実施例3の湿度センサの
方が比較例3の湿度センサより特性が改善されていると
いえる。
【0121】実施例4 下部電極膜が形成されたアルミナ基板に拡散防止膜およ
び感湿膜を以下の条件で形成し、ついで得られた感湿膜
を以下の条件で後熱処理および後処理をした後、多孔質
上部電極を形成して湿度センサを得た。
【0122】拡散防止膜成膜条件 膜質:TiO2 基板温度:500℃ 使用ガス:Ar,O2 使用ガス組成比:Ar/O2=1sccm/0.5sc
cm 使用ガス総圧力:0.28Pa RF出力:100W スパッタリング時間:30分
【0123】感湿膜成膜条件 膜質:MgTiO3 基板温度:500℃ 使用ガス:Ar,O2 使用ガス組成比:Ar/O2=1sccm/0.5sc
cm 使用ガス総圧力:0.28Pa RF出力:100W スパッタリング時間:2時間
【0124】後熱処理条件 温度:600℃ 時間:20時間
【0125】後処理条件 処理:煮沸 時間:2時間
【0126】実施例4の湿度センサについて、温度をパ
ラメータとして相対湿度に対する静電容量の変化を計測
した。図21にその結果を示す。図21より、実施例4
の湿度センサは、温度の違いによる静電容量計測値のず
れが小さいのがわかる。したがって、実施例4の湿度セ
ンサは耐温度依存性が優れているといえる。
【0127】実施例5 下部電極膜が形成されたアルミナ基板に拡散防止膜およ
び感湿膜を以下の条件で形成して湿度センサを得た。
【0128】拡散防止膜成膜条件 膜質:TiO2 基板温度:500℃ 使用ガス:Ar,O2 使用ガス組成比:Ar/O2=1sccm/0.5sc
cm 使用ガス総圧力:0.28Pa RF出力:100W スパッタリング時間:30分
【0129】感湿膜成膜条件 膜質:BaTiO3 基板温度:500℃ 使用ガス:Ar,O2 使用ガス組成比:Ar/O2=1sccm/0.5sc
cm 使用ガス総圧力:0.28Pa RF出力:100W スパッタリング時間:2時間
【0130】実施例5の湿度センサについて、温度をパ
ラメータとして相対湿度に対する静電容量の変化を計測
した。図22にその結果を示す。図22より、実施例5
の湿度センサは、温度の違いによる静電容量計測値のず
れが小さいのがわかる。したがって、実施例5の湿度セ
ンサは耐温度依存性が優れているといえる。
【0131】実施例6 下部電極膜が形成されたアルミナ基板に絶縁膜および感
湿膜を以下の条件で形成し、ついで得られた感湿膜を以
下の条件で後熱処理および後処理をした後、多孔質上部
電極を形成して湿度センサを得た。
【0132】絶縁膜成膜条件 膜質:PZT(Zr=0.65) 基板温度:500℃ 使用ガス:Ar,O2 使用ガス組成比:Ar/O2=3sccm/0.34s
ccm 使用ガス総圧力:0.32Pa RF出力:200W スパッタリング時間:8時間
【0133】感湿膜成膜条件 膜質:PZT(Zr=0.65) 基板温度:15〜62℃ 使用ガス:Ar,O2 使用ガス組成比:Ar/O2=10sccm/1.31
sccm 使用ガス総圧力:0.92Pa RF出力:200W スパッタリング時間:8時間
【0134】後熱処理条件 温度:600℃ 時間:20時間
【0135】後処理条件 処理:DC120V印加 実施例6の湿度センサについて、温度をパラメータとし
て相対湿度に対する静電容量の変化を計測した。図23
(a)にその結果を示す。図23(a)より、実施例6
の湿度センサは、初期静電容量および静電容量変化量が
大きいのがわかる。また、実施例6の湿度センサについ
て、温度をパラメータとして相対湿度に対する抵抗の変
化を計測した。図23(b)にその結果を示す。図23
(b)より、実施例6の湿度センサは、実施例1の湿度
センサに比較して抵抗値が高いのが理解される(図17
参照)。これにより、計測回路の実現が容易となりの
で、信頼性の高い計測がなし得る。
【0136】実施例7 下部電極膜が形成されたアルミナ基板に感湿膜を以下の
条件で形成し、ついで得られた感湿膜を以下の条件で後
熱処理および後処理をした後、多孔質上部電極を形成し
て湿度センサを得た。
【0137】感湿膜成膜条件 膜質:PZT(Zr=0.65) 基板温度:500℃ 使用ガス:Ar,O2 使用ガス組成比:Ar/O2=3sccm/0.34s
ccm 使用ガス総圧力:0.32Pa RF出力:200W スパッタリング時間:8時間
【0138】後処理条件 処理:DC3.5V印加
【0139】実施例7の湿度センサについて、温度をパ
ラメータとして相対湿度に対する静電容量の変化を計測
した。図24にその結果を示す。図24より、実施例7
の湿度センサは他の実施例の湿度センサより静電容量が
一桁程度大きいことがわかる。したがって、実施例7の
湿度センサは、他の実施例の湿度センサよりより精度の
高い計測がなし得る。
【0140】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の湿度セン
サによれば次のような優れた効果が得られる。
【0141】(1)耐結露性を包含する耐環境性に優れ
ている。
【0142】(2)計測範囲が広い。
【0143】(3)応答性がよい。
【0144】(4)耐温度依存性に優れている。
【0145】(5)湿度と温度が同時に計測できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の湿度センサの正面図であ
る。
【図2】同側面断面図である。
【図3】多孔質上部電極膜の後熱処理後における倍率が
3,000倍の電子顕微鏡写真である。
【図4】多孔質上部電極膜の後熱処理後における倍率が
50,000倍の電子顕微鏡写真である。
【図5】多孔質上部電極膜の後熱処理前における倍率が
3,000倍の電子顕微鏡写真である。
【図6】多孔質上部電極膜の後熱処理前における倍率が
50,000倍の電子顕微鏡写真である。
【図7】本発明の実施形態1の湿度センサは変形例を示
す概略図であって、同(a)は下部電極を対向電極とし
てなるものであり、同(b)は下部電極を櫛の歯電極と
してなるものであり、同(c)は上部電極と下部電極を
それぞれワイヤボンディングにより接続してなるもので
あり、同(d)は中央に透孔を形成し、かつ上部電極と
下部電極をそれぞれワイヤボンディングにより接続して
なるものである。
【図8】本発明の実施形態2の湿度センサの概略図であ
って、同(a)は正面図、同(b)は側面断面図をそれ
ぞれ示す。
【図9】本発明の実施形態3の湿度センサの概略図であ
って、同(a)は正面図、同(b)は側面断面図をそれ
ぞれ示す。
【図10】基板表面が粗い場合に上部電極と下部電極と
の短絡が生ずることを示す説明図である。
【図11】実施形態1の湿度センサを用いた温度計測装
置のブロック図であって、同(a)は抵抗値のみにより
計測をなす装置を示し、同(b)は抵抗値と静電容量値
により計測をなす装置を示す。
【図12】実施例1の湿度センサの相対湿度と静電容量
との関係を示すグラフである。
【図13】実施例1の湿度センサの相対湿度と静電容量
との関係を示すグラフである。
【図14】実施例1の湿度センサを用いた計測装置の一
例のブロック図である。
【図15】湿度センサの応答性を示すグラフであって、
同(a)は実施例1を示し、同(b)は比較例1を示
す。
【図16】湿度センサの結露サイクル試験結果のグラフ
であって、同(a)は実施例1を示し、同(b)は比較
例1を示す。
【図17】実施例1の湿度センサの相対湿度と抵抗との
関係を示すグラフである。
【図18】実施例1の湿度センサの温度と抵抗との関係
を示すグラフである。
【図19】湿度センサの高温さらし試験結果のグラフで
あって、同(a)は実施例2を示し、同(b)は比較例
2を示す。
【図20】実施例3の湿度センサと比較例3の湿度セン
サの相対湿度と静電容量との関係を示すグラフである。
【図21】実施例4の湿度センサの相対湿度と静電容量
との関係を示すグラフである。
【図22】実施例5の湿度センサの相対湿度と静電容量
との関係を示すグラフである。
【図23】実施例6の湿度センサの特性を示すグラフで
あって、同(a)は相対湿度と静電容量との関係を示
し、同(b)は相対湿度と抵抗との関係を示す。
【図24】実施例7の湿度センサの相対湿度と静電容量
との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 基板 2 下部電極膜、下部電極 3 感湿膜 4 上部電極膜、上部電極 5 下部電極リード線 6 上部電極リード線 7 透孔 8 拡散防止膜 9 絶縁膜 20 抵抗計測部 22 静電容量・抵抗計測部 24 静電容量計測部 30 演算処理部 31 抵抗・温度テーブル 32 静電容量・抵抗・温度テーブル 35 加熱指示部 36 アラーム判定部 A 温度計測装置 S 湿度センサ H ヒータ

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電容量式湿度センサであって、感湿膜
    が強誘電体からなることを特徴とする湿度センサ。
  2. 【請求項2】 前記強誘電体の比誘電率が150以上で
    あることを特徴とする請求項1記載の湿度センサ。
  3. 【請求項3】 前記強誘電体がペロブスカイト型構造を
    有してなることを特徴とする請求項1記載の湿度セン
    サ。
  4. 【請求項4】 前記ペロブスカイト型構造の格子定数が
    2.5オングストローム以上とされてなることを特徴と
    する請求項3記載の湿度センサ。
  5. 【請求項5】 前記ペロブスカイト型構造はABOx
    表され、 AがMg,Ca,Sr,Baからなる群の中から選択さ
    れた一つまたは二以上のものとされ、BがTi,Zrか
    らなる群の中から選択された一つまたは二つのものとさ
    れ、xがほぼ3とされてなることを特徴とする請求項3
    記載の湿度センサ。
  6. 【請求項6】 前記ペロブスカイト型構造はPb(Zr
    x,Ti1-x)Oyで表され、xが0≦x≦1とされてな
    ることを特徴とする請求項3記載の湿度センサ。
  7. 【請求項7】 xが0.5≦x≦0.7とされてなるこ
    とを特徴とする請求項6記載の湿度センサ。
  8. 【請求項8】 xが0.65とされてなることを特徴と
    する請求項7記載の湿度センサ。
  9. 【請求項9】 感湿膜が薄膜とされてなることを特徴と
    する請求項1ないし請求項8記載の湿度センサ。
  10. 【請求項10】 感湿膜の膜厚が1μm以下とされてな
    ることを特徴とする請求項9記載の湿度センサ。
  11. 【請求項11】 感湿膜の膜厚が150nm〜700n
    mの範囲とされてなることを特徴とする請求項10記載
    の湿度センサ。
  12. 【請求項12】 感湿膜の膜厚が250nm〜600n
    mの範囲とされてなることを特徴とする請求項11記載
    の湿度センサ。
  13. 【請求項13】 感湿膜表面が−OH基,−CO基,−
    SO基などの官能基により修飾されてなることを特徴と
    する請求項1ないし請求項12記載の湿度センサ。
  14. 【請求項14】 前記官能基が−OH基とされてなるこ
    とを特徴とする請求項13記載の湿度センサ。
  15. 【請求項15】 拡散防止膜の上に感湿膜が形成されて
    なることを特徴とする請求項1ないし請求項14記載の
    湿度センサ。
  16. 【請求項16】 所定膜厚の稠密な絶縁膜上に感湿膜が
    形成されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項
    15記載の湿度センサ。
  17. 【請求項17】 前記絶縁膜が強誘電体とされてなるこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項16記載の湿度セ
    ンサ。
  18. 【請求項18】 前記強誘電体がペロブスカイト型構造
    を有してなることを特徴とする請求項1ないし請求項1
    7記載の湿度センサ。
  19. 【請求項19】 前記ペロブスカイト型構造はABOx
    で表され、 AがMg,Ca,Sr,Baからなる群の中から選択さ
    れた一つまたは二以上のものとされ、BがTi,Zrか
    らなる群の中から選択された一つまたは二つのものとさ
    れ、xがほぼ3とされてなることを特徴とする請求項1
    ないし請求項18記載の湿度センサ。
  20. 【請求項20】 前記ペロブスカイト型構造はPb(Z
    x,Ti1-x)Oyで表され、xが0≦x≦1とされて
    なることを特徴とする請求項1ないし請求項18記載の
    湿度センサ。
  21. 【請求項21】 xが0.5≦x≦0.7とされてなる
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項20記載の湿度
    センサ。
  22. 【請求項22】 xが0.65とされてなることを特徴
    とする請求項1ないし請求項21記載の湿度センサ。
  23. 【請求項23】 感湿膜が吸着可能量増加処理膜とされ
    てなることを特徴とする請求項1ないし請求項22記載
    の湿度センサ。
  24. 【請求項24】 感湿膜が強制的に分極させられてなる
    ことを特徴とする請求項1ないし23記載の湿度セン
    サ。
  25. 【請求項25】 上部電極が、該上部電極形成後に加熱
    されて多孔化されてなることを特徴とする請求項1ない
    し請求項24記載の湿度センサ。
  26. 【請求項26】 請求項1ないし請求項25記載の湿度
    センサを用いて構成されてなることを特徴とする湿度計
    測装置。
  27. 【請求項27】 請求項1ないし請求項25記載の湿度
    センサを用いて湿度および温度の計測がなし得るよう構
    成されてなることを特徴とする計測装置。
  28. 【請求項28】 請求項1ないし請求項25記載の湿度
    センサを用いて該湿度センサ素子表面の結露が検知でき
    るように構成されてなることを特徴とする計測装置。
  29. 【請求項29】 湿度センサを加熱する加熱機構が備え
    られてなることを特徴とする請求項28記載の計測装
    置。
  30. 【請求項30】 請求項1ないし請求項25記載の湿度
    センサを用いて上部電極、下部電極またはリード線の断
    線が検知できるように構成されてなることを特徴とする
    計測装置。
  31. 【請求項31】 静電容量式湿度センサの製法であっ
    て、基板の上に下部電極膜を形成し、該下部電極膜の上
    に強誘電体の感湿膜を形成し、該感湿膜の上に上部電極
    膜を形成することを特徴とする湿度センサの製法。
  32. 【請求項32】 静電容量式湿度センサの製法であっ
    て、基板の上に下部電極膜を形成し、該下部電極膜の上
    に拡散防止膜を形成し、該拡散防止膜の上に強誘電体の
    感湿膜を形成し、該感湿膜の上に上部電極膜を形成する
    ことを特徴とする湿度センサの製法。
  33. 【請求項33】 静電容量式湿度センサの製法であっ
    て、基板の上に下部電極膜を形成し、該下部電極膜の上
    に絶縁膜を形成し、該絶縁膜の上に強誘電体の感湿膜を
    形成し、該感湿膜の上に上部電極膜を形成することを特
    徴とする湿度センサの製法。
  34. 【請求項34】 感湿膜に対して吸着可能量増加処理を
    なすことを特徴とする請求項31、32または33記載
    の湿度センサの製法。
  35. 【請求項35】 前記吸着可能量増加処理を逆スパッタ
    リング法またはエッチング法によりなすことを特徴とす
    る請求項34記載の湿度センサの製法。
  36. 【請求項36】 感湿膜表面を官能基により修飾する修
    飾処理をなすことを特徴とする請求項31ないし請求項
    35記載の湿度センサの製法。
  37. 【請求項37】 前記修飾処理を反応性スパッタリング
    法またはイオンプレーティング法によりなすことを特徴
    とする請求項36記載の湿度センサの製法。
  38. 【請求項38】 前記修飾処理を感湿膜成膜後、該感湿
    膜をただちに水、硫酸、カルボン酸などの官能基含有溶
    液と接触させることによりなすことを特徴とする請求項
    36記載の湿度センサの製法。
  39. 【請求項39】 感湿膜に対して強制分極処理をなすこ
    とを特徴とする請求項31ないし請求項38記載の湿度
    センサの製法。
  40. 【請求項40】 前記強制分極処理を直流電圧を印加す
    ることによりなすことを特徴とする請求項39記載の湿
    度センサの製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104165904A (zh) * 2014-08-19 2014-11-26 山东理工大学 在线检测高温气相水分浓度的方法
WO2016024500A1 (ja) * 2014-08-11 2016-02-18 ナブテスコ株式会社 センサ

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