JP3047079B2 - マグネシア系焼結体 - Google Patents
マグネシア系焼結体Info
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- JP3047079B2 JP3047079B2 JP2417860A JP41786090A JP3047079B2 JP 3047079 B2 JP3047079 B2 JP 3047079B2 JP 2417860 A JP2417860 A JP 2417860A JP 41786090 A JP41786090 A JP 41786090A JP 3047079 B2 JP3047079 B2 JP 3047079B2
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- oxide
- magnesia
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- based sintered
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/01—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
- C04B35/03—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on magnesium oxide, calcium oxide or oxide mixtures derived from dolomite
- C04B35/04—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on magnesium oxide, calcium oxide or oxide mixtures derived from dolomite based on magnesium oxide
- C04B35/053—Fine ceramics
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高密度で機械的特性の優
れたマグネシア系焼結体に関するものである。さらに詳
しくは,本発明は緻密であり,耐水和性,耐蝕性に優れ
たマグネシア系焼結体に関する。
れたマグネシア系焼結体に関するものである。さらに詳
しくは,本発明は緻密であり,耐水和性,耐蝕性に優れ
たマグネシア系焼結体に関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】マグネシアは融点が2
800℃と高く,アルカリ金属や塩基性スラグに対する
耐蝕性に優れているため,アルカリ金属溶解ルツボ用な
どの耐熱材料として期待されている。一方マグネシアは
著しく耐水和性に劣り,さらに一般に供される高密度マ
グネシア焼結体は,その原料マグネシア粉末に水酸化マ
グネシウム,塩基性炭酸マグネシウムなどのマグネシウ
ム塩を熱分解して製造されるマグネシア粉末を使用する
場合が多い。このマグネシア粉末は難焼結性であるため
焼結の際に,焼結助剤として種々の添加剤を必要とす
る。さらに熱分解法で得られるマグネシア粉末は,残留
する母塩の形骸のため凝集粒子を形成する。そしてこの
凝集粒子は添加剤粉末と混合した後も残存するため一次
粒子レベルでの混合は不可能となり,必要以上の添加剤
が必要となる。
800℃と高く,アルカリ金属や塩基性スラグに対する
耐蝕性に優れているため,アルカリ金属溶解ルツボ用な
どの耐熱材料として期待されている。一方マグネシアは
著しく耐水和性に劣り,さらに一般に供される高密度マ
グネシア焼結体は,その原料マグネシア粉末に水酸化マ
グネシウム,塩基性炭酸マグネシウムなどのマグネシウ
ム塩を熱分解して製造されるマグネシア粉末を使用する
場合が多い。このマグネシア粉末は難焼結性であるため
焼結の際に,焼結助剤として種々の添加剤を必要とす
る。さらに熱分解法で得られるマグネシア粉末は,残留
する母塩の形骸のため凝集粒子を形成する。そしてこの
凝集粒子は添加剤粉末と混合した後も残存するため一次
粒子レベルでの混合は不可能となり,必要以上の添加剤
が必要となる。
【0003】従来,この様な欠点を克服するために燐酸
マグネシウム,シリカ,ジルコニア等をマグネシア粉末
に添加し,耐水和性が高く機械的性質が改善されたマグ
ネシア焼結体を得る方策が検討されて来た。しかしなが
ら上記の方法によって得られるマグネシア焼結体は,添
加した物質が均一に存在しないため焼結体内に異常粒成
長が見られ,耐水和性,耐蝕性について良好な結果が得
られていない。
マグネシウム,シリカ,ジルコニア等をマグネシア粉末
に添加し,耐水和性が高く機械的性質が改善されたマグ
ネシア焼結体を得る方策が検討されて来た。しかしなが
ら上記の方法によって得られるマグネシア焼結体は,添
加した物質が均一に存在しないため焼結体内に異常粒成
長が見られ,耐水和性,耐蝕性について良好な結果が得
られていない。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明の目的は緻密で
あり,耐水和性,耐蝕性に優れたマグネシア系焼結体を
提供することにある。本発明のこの目的は,化学組成が
酸化マグネシウム70〜99.9重量%,酸化チタン,
酸化アルミニウム,酸化第二鉄,五酸化リン,酸化イッ
トリウム,酸化バリウム,酸化ホウ素,酸化カルシウ
ム,酸化リチウムよりなる群の中から選ばれる一種また
は二種以上の酸化物30〜0.1重量%であり,気孔率
1%以下,水和性0.3%以下である均一組成のマグネ
シア系焼結体によって達成される。このマグネシア系焼
結体は,上記酸化物とマグネシアの固溶体として,粒径
3μm以下の単独粒子として,あるいはマグネシアとの
反応生成物として上記酸化物を含有する。
あり,耐水和性,耐蝕性に優れたマグネシア系焼結体を
提供することにある。本発明のこの目的は,化学組成が
酸化マグネシウム70〜99.9重量%,酸化チタン,
酸化アルミニウム,酸化第二鉄,五酸化リン,酸化イッ
トリウム,酸化バリウム,酸化ホウ素,酸化カルシウ
ム,酸化リチウムよりなる群の中から選ばれる一種また
は二種以上の酸化物30〜0.1重量%であり,気孔率
1%以下,水和性0.3%以下である均一組成のマグネ
シア系焼結体によって達成される。このマグネシア系焼
結体は,上記酸化物とマグネシアの固溶体として,粒径
3μm以下の単独粒子として,あるいはマグネシアとの
反応生成物として上記酸化物を含有する。
【0005】本発明のマグネシア系焼結体の製造に用い
るマグネシア粉末は,特開昭61−122106号公報
に記載の方法によって調製することが好ましい。すなわ
ちこの方法は,マグネシウム蒸気と酸素含有気体との気
相反応によってマグネシア粉末を調製する。この方法で
得られるマグネシア粉末は,等軸形の一次粒子で構成さ
れており,凝集が非常に少ないという特徴を有してい
る。このためこのマグネシア粉末は,添加剤粉末と一次
粒子レベルでの混合が可能である。添加量も一般のマグ
ネシア粉末を使用した場合と比較すると少量で同程度の
効果を発揮できる。
るマグネシア粉末は,特開昭61−122106号公報
に記載の方法によって調製することが好ましい。すなわ
ちこの方法は,マグネシウム蒸気と酸素含有気体との気
相反応によってマグネシア粉末を調製する。この方法で
得られるマグネシア粉末は,等軸形の一次粒子で構成さ
れており,凝集が非常に少ないという特徴を有してい
る。このためこのマグネシア粉末は,添加剤粉末と一次
粒子レベルでの混合が可能である。添加量も一般のマグ
ネシア粉末を使用した場合と比較すると少量で同程度の
効果を発揮できる。
【0006】本発明のマグネシア系焼結体は,特開昭6
1−122106号公報に記載の方法によって調製した
純度99.9%以上平均粒径0.5μm以下のマグネシ
ア粉末70〜99.9重量部と,純度99.9%以上平
均粒径1μm以下の酸化チタン,酸化アルミニウム,酸
化第二鉄,五酸化リン,酸化イットリウム,酸化バリウ
ム,酸化ホウ素,酸化カルシウム,酸化リチウムよりな
る群の中から選ばれる一種または二種以上の酸化物粉末
30〜0.1重量部との混合粉末を成形し,成形体を1
400〜1900℃の温度範囲で焼結することにより製
造し得る。得られたマグネシア系焼結体は高密度であ
り,高い耐水和性を有する。添加剤量は少量であるため
マグネシア系焼結体の耐蝕性を低下させることはない。
また,マグネシア系焼結体の組成は異常粒成長が殆ど見
られないことから気孔を含めて均一であり,このため耐
蝕性,耐衝撃性は良好なものとなる。
1−122106号公報に記載の方法によって調製した
純度99.9%以上平均粒径0.5μm以下のマグネシ
ア粉末70〜99.9重量部と,純度99.9%以上平
均粒径1μm以下の酸化チタン,酸化アルミニウム,酸
化第二鉄,五酸化リン,酸化イットリウム,酸化バリウ
ム,酸化ホウ素,酸化カルシウム,酸化リチウムよりな
る群の中から選ばれる一種または二種以上の酸化物粉末
30〜0.1重量部との混合粉末を成形し,成形体を1
400〜1900℃の温度範囲で焼結することにより製
造し得る。得られたマグネシア系焼結体は高密度であ
り,高い耐水和性を有する。添加剤量は少量であるため
マグネシア系焼結体の耐蝕性を低下させることはない。
また,マグネシア系焼結体の組成は異常粒成長が殆ど見
られないことから気孔を含めて均一であり,このため耐
蝕性,耐衝撃性は良好なものとなる。
【0007】本発明のマグネシア系焼結体は,前述の酸
化物とマグネシアの固溶体として,粒径3μm以下の単
独粒子として,あるいはマグネシアとの反応生成物とし
て前述の酸化物を含有する。含有酸化物の割合は,酸化
マグネシウム99.9〜70重量%に対して0.1〜3
0重量%である。好ましい含有酸化物の割合は,酸化マ
グネシウム99.9〜70重量%に対して酸化チタンに
ついては0.1〜30重量%,酸化アルミニウムについ
ては0.1〜1重量%,酸化第二鉄については0.1〜
10重量%,五酸化リンについては1〜5重量%,酸化
イットリウムについては1〜30重量%,酸化バリウム
については1〜10重量%,酸化ホウ素については10
〜20重量%,酸化カルシウムについては1〜10重量
%,酸化リチウムについては10〜15重量%である。
含有酸化物の含有割合が0.1重量%より小さいとマグ
ネシア系焼結体の気孔率は1%を超える。含有酸化物の
含有割合が30重量%より大きいとマグネシア系焼結体
は,異常粒成長を起こし易く,均一な組成が得られな
い。
化物とマグネシアの固溶体として,粒径3μm以下の単
独粒子として,あるいはマグネシアとの反応生成物とし
て前述の酸化物を含有する。含有酸化物の割合は,酸化
マグネシウム99.9〜70重量%に対して0.1〜3
0重量%である。好ましい含有酸化物の割合は,酸化マ
グネシウム99.9〜70重量%に対して酸化チタンに
ついては0.1〜30重量%,酸化アルミニウムについ
ては0.1〜1重量%,酸化第二鉄については0.1〜
10重量%,五酸化リンについては1〜5重量%,酸化
イットリウムについては1〜30重量%,酸化バリウム
については1〜10重量%,酸化ホウ素については10
〜20重量%,酸化カルシウムについては1〜10重量
%,酸化リチウムについては10〜15重量%である。
含有酸化物の含有割合が0.1重量%より小さいとマグ
ネシア系焼結体の気孔率は1%を超える。含有酸化物の
含有割合が30重量%より大きいとマグネシア系焼結体
は,異常粒成長を起こし易く,均一な組成が得られな
い。
【0008】
【実施例】以下に本発明のマグネシア焼結体の気孔率,
耐水和性,耐蝕性を測定した結果を示す。気孔率はアル
キメデス法により求めた。
耐水和性,耐蝕性を測定した結果を示す。気孔率はアル
キメデス法により求めた。
【他1】
【0009】耐水和性は,マグネシア系焼結体を蒸留水
中で24時間煮沸し,煮沸前後の重量増加割合で示し
た。第1表に示した水和性すなわち重量増加割合の値が
大きいものほど,マグネシアが水和を受けて水酸化マグ
ネシウムになり易く耐水和性に劣ることを表している。
中で24時間煮沸し,煮沸前後の重量増加割合で示し
た。第1表に示した水和性すなわち重量増加割合の値が
大きいものほど,マグネシアが水和を受けて水酸化マグ
ネシウムになり易く耐水和性に劣ることを表している。
【0010】耐蝕性試験は,マグネシア系焼結体を溶融
酸化鉛中で900℃−1時間保持し,冷却後取り出した
マグネシア系焼結体の破断面を試料として用いて,マグ
ネシア系焼結体中への酸化鉛の侵入度をXMA観察によ
り行った。図1〜図4にその結果を示す。各図は酸化鉛
とマグネシア系焼結体との境界について酸化鉛の存在を
示したものである。すなわち,マグネシア系焼結体中に
酸化鉛の侵入がない場合はベースライン上にピークは生
ぜず,マグネシア系焼結体中に酸化鉛が侵入すると,ベ
ースライン上にピークを生じている。
酸化鉛中で900℃−1時間保持し,冷却後取り出した
マグネシア系焼結体の破断面を試料として用いて,マグ
ネシア系焼結体中への酸化鉛の侵入度をXMA観察によ
り行った。図1〜図4にその結果を示す。各図は酸化鉛
とマグネシア系焼結体との境界について酸化鉛の存在を
示したものである。すなわち,マグネシア系焼結体中に
酸化鉛の侵入がない場合はベースライン上にピークは生
ぜず,マグネシア系焼結体中に酸化鉛が侵入すると,ベ
ースライン上にピークを生じている。
【0011】
【実施例1〜12】気相法により得られた純度99.9
%以上,平均粒径0.1μmのマグネシア粉末と,第1
表に示した純度99.9%以上,平均粒径1μm以下の
添加剤を所定量配合し,エタノール溶媒を用いて30分
超音波により混合した後エタノールを除去して混合粉末
を得た。混合粉末約200mgをΦ10mmの金型に充
填し,1.5t/cm2で一軸加圧成形して成形体と
し,次にこの成形体を1500℃で1時間焼結してマグ
ネシア系焼結体を得た。マグネシア系焼結体の気孔率,
水和性および耐蝕性を測定した。水和性の測定結果を表
1に示す。いずれの試料についても重量増加割合は0.
1〜0.2%程度であり良好な耐水和性を示した。耐蝕
性試験の測定結果を図1〜図4に示す。マグネシア系焼
結体中への酸化鉛の侵入は認められない。
%以上,平均粒径0.1μmのマグネシア粉末と,第1
表に示した純度99.9%以上,平均粒径1μm以下の
添加剤を所定量配合し,エタノール溶媒を用いて30分
超音波により混合した後エタノールを除去して混合粉末
を得た。混合粉末約200mgをΦ10mmの金型に充
填し,1.5t/cm2で一軸加圧成形して成形体と
し,次にこの成形体を1500℃で1時間焼結してマグ
ネシア系焼結体を得た。マグネシア系焼結体の気孔率,
水和性および耐蝕性を測定した。水和性の測定結果を表
1に示す。いずれの試料についても重量増加割合は0.
1〜0.2%程度であり良好な耐水和性を示した。耐蝕
性試験の測定結果を図1〜図4に示す。マグネシア系焼
結体中への酸化鉛の侵入は認められない。
【0012】実施例2,実施例6,実施例3および実施
例10のマグネシア系焼結体粒子の粒度分布を表3,表
4,表5および表7と図5に示す。粒度分布はいずれも
シャープであり,マグネシア系焼結体が均一な組成を有
することが分かる。
例10のマグネシア系焼結体粒子の粒度分布を表3,表
4,表5および表7と図5に示す。粒度分布はいずれも
シャープであり,マグネシア系焼結体が均一な組成を有
することが分かる。
【0013】
【比較例1】気相法により得られた純度99.9%以
上,平均粒径1μmのマグネシア粉末を用いた以外は実
施例1と同様にマグネシア系焼結体を製造した。水和性
の測定結果を表2に示す。実施例1〜7と同様に良好な
耐水和性を示した。
上,平均粒径1μmのマグネシア粉末を用いた以外は実
施例1と同様にマグネシア系焼結体を製造した。水和性
の測定結果を表2に示す。実施例1〜7と同様に良好な
耐水和性を示した。
【0014】気孔率は1%以下であったが,SEM観察
の結果,異常粒成長が認められ,組成は不均一であり,
耐蝕性は悪かった。異常粒成長は使用したマグネシア粉
末の平均粒径が大きいことに起因すると考えられる。
の結果,異常粒成長が認められ,組成は不均一であり,
耐蝕性は悪かった。異常粒成長は使用したマグネシア粉
末の平均粒径が大きいことに起因すると考えられる。
【0015】
【比較例2】気相法で得られた純度99.9%以上,平
均粒径0.1μmのマグネシア粉末99%と,純度9
9.9%以上,平均粒径10μmの酸化第二鉄1%を配
合して,実施例3と同様にマグネシア系焼結体を製造し
た。製造したマグネシア系焼結体の気孔率は1%以下で
あったが,SEM観察の結果異常粒成長が認められた。
得られた焼結体は水和性を測定中に崩壊し,重量増加割
合を測定することができなかった。焼結体が崩壊した原
因は,使用した酸化第二鉄の平均粒径が大きく,異常粒
成長に伴う不均一組織の生成によると考えられる。
均粒径0.1μmのマグネシア粉末99%と,純度9
9.9%以上,平均粒径10μmの酸化第二鉄1%を配
合して,実施例3と同様にマグネシア系焼結体を製造し
た。製造したマグネシア系焼結体の気孔率は1%以下で
あったが,SEM観察の結果異常粒成長が認められた。
得られた焼結体は水和性を測定中に崩壊し,重量増加割
合を測定することができなかった。焼結体が崩壊した原
因は,使用した酸化第二鉄の平均粒径が大きく,異常粒
成長に伴う不均一組織の生成によると考えられる。
【0016】このマグネシア系焼結体粒子の粒度分布を
表6と図5に示す。粒度分布は実施例3に比べてブロー
ドであり,マグネシア系焼結体が不均一な組成を有する
ことが分かる。
表6と図5に示す。粒度分布は実施例3に比べてブロー
ドであり,マグネシア系焼結体が不均一な組成を有する
ことが分かる。
【0017】
【比較例3】気相法で得られた純度99.9%以上,平
均粒径0.01μmのマグネシア粉末のみを用いて気孔
率1%以下のマグネシア系焼結体を製造した。製造した
マグネシア系焼結体について水和性を測定した。結果を
表2に示す。
均粒径0.01μmのマグネシア粉末のみを用いて気孔
率1%以下のマグネシア系焼結体を製造した。製造した
マグネシア系焼結体について水和性を測定した。結果を
表2に示す。
【0018】
【比較例4】海水法で得られた平均粒子径0.2μmの
マグネシア粉末を用いた以外は実施例4と同様にしてマ
グネシア系焼結体を製造した。製造したマグネシア系焼
結体の耐蝕性を調べた。結果を図3に示す。
マグネシア粉末を用いた以外は実施例4と同様にしてマ
グネシア系焼結体を製造した。製造したマグネシア系焼
結体の耐蝕性を調べた。結果を図3に示す。
【0019】
【比較例5】海水法にて得られた平均粒子径0.2μm
のマグネシア粉末を用いた以外は実施例8と同様にして
マグネシア系焼結体について水和性を測定した。結果を
表2に示す。また,マグネシア系焼結粒子の粒度分布を
表8と図5に示す。
のマグネシア粉末を用いた以外は実施例8と同様にして
マグネシア系焼結体について水和性を測定した。結果を
表2に示す。また,マグネシア系焼結粒子の粒度分布を
表8と図5に示す。
【0020】
【比較例6】海水法にて得られた平均粒子径0.2μm
のマグネシア粉末を用いた以外は実施例11と同様にし
てマグネシア系焼結体について水和性を測定した。結果
を表2に示す。
のマグネシア粉末を用いた以外は実施例11と同様にし
てマグネシア系焼結体について水和性を測定した。結果
を表2に示す。
【0021】
【比較例7】海水法にて得られた平均粒子径0.2μm
のマグネシア粉末を用いた以外は実施例12と同様にし
てマグネシア系焼結体について水和性を測定した。結果
を表2に示す。
のマグネシア粉末を用いた以外は実施例12と同様にし
てマグネシア系焼結体について水和性を測定した。結果
を表2に示す。
【0022】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明のマグネシア
系焼結体は,気孔率1%以下,水和性0.3%以下であ
り,かつ異常粒成長が無く均一組成であるので,アルカ
リ金属等に対する耐蝕性が高く,機械的強度が高い。従
って,β−アルミナ焼結用,PZT/PLZT焼結用,
高融点・高純度金属融解用,超電導材料熱処理用,超電
導材料焼結用,超電導材薄膜形成用の材料として優れた
性能を発揮する。
系焼結体は,気孔率1%以下,水和性0.3%以下であ
り,かつ異常粒成長が無く均一組成であるので,アルカ
リ金属等に対する耐蝕性が高く,機械的強度が高い。従
って,β−アルミナ焼結用,PZT/PLZT焼結用,
高融点・高純度金属融解用,超電導材料熱処理用,超電
導材料焼結用,超電導材薄膜形成用の材料として優れた
性能を発揮する。
【図1】本願明細書の実施例2の耐蝕性試験(XMAに
よる観察)結果を表す概略図である。
よる観察)結果を表す概略図である。
【図2】本願明細書の実施例4の耐蝕性試験(XMAに
よる観察)結果を表す概略図である。
よる観察)結果を表す概略図である。
【図3】本願明細書の比較例4の耐蝕性試験(XMAに
よる観察)結果を表す概略図である。
よる観察)結果を表す概略図である。
【図4】本願明細書の実施例11の耐蝕性試験(XMA
による観察)結果を表す概略図である。
による観察)結果を表す概略図である。
【図5】本願明細書の実施例2,実施例3,実施例6,
比較例2,実施例10および比較例5のマグネシア系焼
結体粒子の粒度分布を示す。
比較例2,実施例10および比較例5のマグネシア系焼
結体粒子の粒度分布を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−32322(JP,A) 特開 昭61−136955(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/043
Claims (2)
- 【請求項1】気相法によって調整された純度99.9%
以上平均粒径0.5μm以下の酸化マグネシウム粉末と
純度99.9%以上平均粒径1μm以下の各種粉末を原
料とし、化学組成が酸化マグネシウム90〜99.9重
量%、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化第二鉄、五
酸化リン、酸化イットリウム、酸化バリウムよりなる群
の中から選ばれる一種または二種以上の酸化物10〜
0.1重量%であり、気孔率1%以下、水和性0.3%
以下である均一組成のマグネシア系焼結体。 - 【請求項2】気相法によって調整された純度99.9%
以上平均粒径0.5μm以下の酸化マグネシウム粉末と
純度99.9%以上平均粒径1μm以下の各種粉末を原
料とし、化学組成が酸化マグネシウム70〜99.9重
量%、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化第二鉄、五
酸化リン、酸化イットリウム、酸化バリウム、酸化ホウ
素、酸化カルシウム、酸化リチウムよりなる群の中から
選ばれる一種または二種以上の酸化物30〜0.1重量
%であり、気孔率1%以下、水和性0.3%以下である
均一組成のマグネシア系焼結体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2417860A JP3047079B2 (ja) | 1990-01-19 | 1990-12-18 | マグネシア系焼結体 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2-8129 | 1990-01-19 | ||
JP812990 | 1990-01-19 | ||
JP2417860A JP3047079B2 (ja) | 1990-01-19 | 1990-12-18 | マグネシア系焼結体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05330903A JPH05330903A (ja) | 1993-12-14 |
JP3047079B2 true JP3047079B2 (ja) | 2000-05-29 |
Family
ID=11684680
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2417860A Expired - Lifetime JP3047079B2 (ja) | 1990-01-19 | 1990-12-18 | マグネシア系焼結体 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5158915A (ja) |
EP (1) | EP0438313A1 (ja) |
JP (1) | JP3047079B2 (ja) |
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