JP3046499U - 感熱圧複写封筒 - Google Patents
感熱圧複写封筒Info
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- JP3046499U JP3046499U JP1997005225U JP522597U JP3046499U JP 3046499 U JP3046499 U JP 3046499U JP 1997005225 U JP1997005225 U JP 1997005225U JP 522597 U JP522597 U JP 522597U JP 3046499 U JP3046499 U JP 3046499U
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本考案により、封筒表面から熱および/また
は圧力を印加することにより、封筒内部の用紙の表面上
に熱および/または圧印字することができる封筒を提供
する。 【解決手段】 本考案は、封筒を構成する上用紙(2)お
よび内部中用紙(12)の裏面に無色の感熱圧転写層(4)
を、その感熱圧転写層に対向する封筒内部の下用紙(3)
および内部中用紙(12)の表面に、感熱圧転写層(4)と反
応して発色する感熱圧発色層(5)を設け、更に封筒部分
の周辺に糊代(7)および切り取りミシン目(8)を設け、ミ
シン目を切り取ることで開封可能な感熱圧複写封筒に関
する。
は圧力を印加することにより、封筒内部の用紙の表面上
に熱および/または圧印字することができる封筒を提供
する。 【解決手段】 本考案は、封筒を構成する上用紙(2)お
よび内部中用紙(12)の裏面に無色の感熱圧転写層(4)
を、その感熱圧転写層に対向する封筒内部の下用紙(3)
および内部中用紙(12)の表面に、感熱圧転写層(4)と反
応して発色する感熱圧発色層(5)を設け、更に封筒部分
の周辺に糊代(7)および切り取りミシン目(8)を設け、ミ
シン目を切り取ることで開封可能な感熱圧複写封筒に関
する。
Description
【0001】
本考案は、封筒表面から与えられる熱および/または圧力によって、封筒表面 には記録を形成しないが、封筒内部の用紙表面に熱および/または圧力によって 印字記録を形成する感熱圧複写が可能な封筒に関する。
【0002】
基材シートの表面上に感熱記録層を有し、その反対面にそれぞれマイクロカプ セル化された電子供与性の無色の発色剤と該発色剤と発色する電子受容性顕色剤 、およびそれぞれ固体の該発色剤および該顕色剤、並びにワックス類を塗設して 成る感圧性を備えた無色の感熱転写記録紙が公知である(特開昭60-168690号公 報)。
【0003】 また基材シートの表面に感熱層を有し、その裏面に無色の発色剤、該発色剤の マイクロカプセル化物および熱可融性物質を含有する転写層を有する上葉紙と、 表面に顕色剤を含有する受像層を設けた下葉紙を組み合わせた感圧熱多重複写紙 が提案されている(特開昭62-90282号公報)。
【0004】 この種の記録材料はいずれも、基材シート表面上に感熱記録層を有しており、 感熱圧性複写封筒の用途に使用することができない。更に、基材シート上に感熱 記録層を有しているために、感熱圧性がその厚さのために阻害され十分な濃度と 鮮明性を有する印字記録が得られ難い欠点を有している。
【0005】 更に、マイクロカプセル化された電子供与性の無色の発色剤層を封筒用紙表面 の裏面に設け、マイクロカプセル層に対向する封筒内部の用紙の表面に無色の発 色剤を発色させる電子受容性有機顕色剤層を設け、加圧部分のみに印字記録を形 成する封筒が知られている。この種の封筒は機械的なプリンター等の圧力のみで 加圧部分のマイクロカプセルを破壊して封筒内部の用紙表面に印字記録を形成す るもので、感熱性は全く持っておらず熱印字を得ることはできない。
【0006】
本考案は、特に給与、税金、年金、預貯金等の金融関係の、そしてその他一般 の内容を知られたくない事項を封書形態で送付、或いは通知する封筒であって、 封筒形式に仕上げられジグザグ折りされた連続封筒を、プリンター圧力のみなら ずサーマルヘッドからの熱印字によって、封筒用紙表面上にはなんら熱および/ または圧力による印字を形成することなく、内部の用紙表面上にのみ熱および/ または圧エネルギーによる印字記録を形成させようとするものである。
【0007】 本考案の封筒を使用することにより、印字された記録用紙をいちいち封筒内部 に挿入することが回避され、更に、コンピュータアウトプットによる熱および/ または圧力によって、連続的に容易に内部の用紙のみに印字記録が得られるので 、熱印字や圧力印字等のプリンターの機種の選択を必要としない利点を有してい る。
【0008】
本考案は、封筒を構成する上用紙の裏面に無色の感熱圧転写層を、そして封筒 を構成する下用紙の感熱圧転写層と対向する表面に、前記感熱圧転写層と反応し て発色する感熱圧発色層を設け、更に該封筒部の周辺に糊代部および切り取りミ シン目を設けることにより、ミシン目を切り取り開封することによって始めて印 字記録内容を見ることが可能となる熱印字および/または圧力印字が可能な感熱 圧複写封筒を達成したのである。
【0009】 更に本考案は、表面に感熱圧転写層と反応して発色する感熱圧発色層を、そし てその裏面に無色の感熱圧転写層を有する内部中用紙をあらかじめ封筒内部に少 なくとも1枚挿入しておくことにより、熱および/または圧力印字された2枚以 上の記録用紙を、封筒表面から熱および/または圧力印字するのみで、同封する ことを可能としたのである。
【0010】 更に、いずれも20〜50μmの厚さを有する基材シート上に感熱圧転写層、およ び/または感熱圧発色層を設けた、封筒を構成する上用紙、封筒を構成する下用 紙、および内部の中用紙を用いることにより、鮮明且つ濃度の高い熱および/ま たは圧力による印字記録を有する感熱圧複写封筒を得ることができたのである。
【0011】 更に本考案はその用途によって必要に応じ、封筒を構成する上用紙の一部の周 辺に糊代部および切り取りミシン目を設け、ミシン目を切り取ることで内部に印 字された記録の一部を識別することが可能となる感熱圧複写封筒とすることがで きる。更に又、封筒を構成する上用紙の表面の一部に感熱紙を張り付け、或いは 部分的に感熱発色層を設け、その部分のみ発色を可能とした感熱圧複写封筒とす ることもできる。
【0012】 更に、本考案に用いる感熱圧転写層は無色の電子供与性呈色性有機化合物、無 色の電子供与性呈色性有機化合物の不揮発性油性溶液を内包するマイクロカプセ ル、および熱可融性物質を含有するものであり、感熱圧発色層は前記無色の電子 供与性呈色化合物を不揮発性油性液体の存在下で発色させる有機酸性物質を、ま たは加熱溶融時に発色する有機酸性物質と電子供与性呈色有機化合物とを含有す ることを特徴とするものである。
【0013】 本考案を具体的に図1〜図6を用いて本考案を説明する。本考案の感熱圧複写 封筒は、図1に示す如く個々の封筒(1)、(1')、(1")が切断ミシン目(9)で区切ら れた連続した封筒形態で構成されており、必要に応じ図2の如く切断ミシン目(9 )の部分でジグザグ折りされる。図2の場合、封筒2枚毎にジグザグ折りされて いるが、折り曲げ位置は特に限定されず、1枚毎であっても、数枚毎であっても よい。個々の封筒、例えば(1)は糊代(7)および開封用のミシン目(8)が個々の封 筒の周辺に設けられている。熱および/または圧力印字する前に、または印字後 に切断ミシン目(9)で切断されて封筒の形になる。内部に印字された封筒は、周 囲のミシン目(8)を切り取ることで開封できる。熱および/または圧力で封筒表面 から印字された場合、封筒用紙の表面には印字されないが、封筒を構成する下用 紙(3)の封筒内部の表面、および封筒内部の中用紙(12)の表面にはそのエネルギ ーに応じて印字記録が得られる。
【0014】 図3は、本考案の感熱圧複写封筒の断面模式図である。感熱圧複写封筒(1)は 、封筒を構成する上用紙(2)、封筒を構成する下用紙(3)から構成されており、封 筒を構成する上用紙(2)は、厚さ20〜50μmを有する基材シート(6)の裏面に感熱 圧転写層(4)が設けられ、封筒を構成する下用紙(3)は厚さ20〜50μmを有する基 材シート(6)の、封筒の内部となる感熱圧転写層(4)に対向する表面に感熱圧発色 層(5)が設けられている。封筒表面から熱および/または圧(13)が印加されたとき 、封筒を構成する下用紙(3)の表面のみに熱圧印字の記録が形成される。更に、 封筒(1)はその周囲に設けられた糊代(7)により互いにその周囲のみが接着されて 封筒を形成しており、切り取りミシン目(8)を切り取ることで開封されて始めて 封筒を構成する下用紙(3)上に印字された記録を見ることができる。
【0015】 図4は、図3に示した封筒内部に、その表面に感熱圧発色層(5)を、そしてそ の裏面に感熱圧転写層(4)を設けた内部中用紙(C)を予め挿入しておき、2部の印 字記録を得ることができる感熱圧複写封筒を示す。この内部中用紙(C)を増やせ ばコピー枚数を増やすことができるが加える熱圧印字エネルギーには限界があり 、その複写濃度および鮮明度が低下してしまうので3枚以上の中用紙を挿入する ことは困難である。
【0016】 図5に、封筒(1)を構成する上用紙(2)の一部の周辺に糊代(7)および切り取り ミシン目(8)を設け、ミシン目を切り取ることで封筒を構成する上用紙に窓(10) を開け、封筒内部の印字の一部、例えば氏名、住所、その他、必要事項のみを封 筒外部から識別することができる感熱圧複写封筒を示す。具体的効果として、そ れらに限定されないが、例えば郵便物の場合には、住所および氏名のみを封筒外 部から識別でき、給与袋等の場合には、部署名および氏名のみを封筒外部から識 別できる。
【0017】 図6は、同様に封筒(1)を構成する上用紙(2)の表面の一部に予め感熱発色紙(1 1)を貼り付け、或いは部分的に感熱発色層(11)を設け、封筒を構成する上用紙(2 )の特定部分のみの発色を可能とした感熱圧複写封筒を示す。この場合、図5に おける封筒の窓(10)部分のミシン目を切り取る手間なしに、特定の記録情報を封 筒外部から識別できる特徴を有する。
【0018】 図3および図4に示す感熱圧転写層(4)は、無色の固体微粒子状の電子供与性 呈色有機化合物(発色剤)、無色乃至淡色の発色剤を溶解した不揮発性油性溶液 を内包したマイクロカプセル、および熱時に融解する固体微粒子状の熱可融性物 質を含有する。同様に、図3および図4に示す感熱圧発色層(5)は、前記の発色 剤を不揮発性油性液体の存在下で発色させる固体微粒子状の無色の有機酸性物質 (顕色剤)を、或いは又熱溶融時に発色する固体微粒子状の有機酸性物質(顕色 剤)と固体微粒子状の電子供与性呈色有機化合物(発色剤)の混合物を含有する 。圧力が印加された場合、感熱圧転写層(4)内のマイクロカプセルが破壊して、 内部に包含されている発色剤油性溶液が感熱圧発色層(5)に転写してそこに存在 する顕色剤により発色し記録を形成する。熱が印加された場合、感熱圧転写層(4 )内の熱加融性物質が溶融し発色剤を溶解、発色層に転写し顕色剤と反応して発 色、或いは同時に感熱圧発色層(5)内の発色剤と顕色剤により発色熱印字記録を 形成する。
【0019】 本考案に使用する発色剤として働く電子供与性呈色有機化合物は、感熱紙、感 圧紙に一般的に使用されるトリフェニルメタン系化合物、トリフェニルメタンフ タリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、インドリルフ タリド系化合物、ロイコオーラミン系化合物、ローダミンラクタム系化合物、ト リアゼン系化合物、スピロピラン系化合物等のロイコ体であり、例えば、クリス タルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクトン、3-ジエチルアミノ-7 -メチルフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-クロロフルオラン、3-ジエ チルアミノ-7-ジベンジルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-アニリノフル オラン、3-(N-メチルアニリノ)-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-( m-トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-ア ニリノフルオラン、3-(N-メチルシクロヘキシロアミノ)-6-メチル-7-アニリノ フルオラン、3-ピペリジノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ピロリジノ-6- メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-メチル-p-トルイジノ)-6-メチル-7-アニ リノフルオラン、ベンゾ-β-ナフトスピロピラン等が挙げられる。これらの発色 剤は、感圧用の目的に対してはマイクロカプセル内に封入して使用し、感熱用の 目的に対してはそのまま分散させて使用する。
【0020】 本考案に用いる顕色剤として働く有機酸性物質は、感熱紙、感圧紙に一般的に 使用されるものであればよく、例えば、モンモリロナイト、アタパルジャイト、 活性白土、カオリン等の粘土鉱物、4-t-ブチルフェノール、4-フェニルフェノー ル、2,2-ビス(p-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(p-ヒドロキシフェニ ル)ブタン、4-t-ブチルフェノールトホルムアルデヒドの重縮合物、α-ナフト ール、β-ナフトール、またはサリチル酸誘導体の金属塩のうち、5-フェニルサ リチル酸の亜鉛塩、5-t-アミルサリチル酸の亜鉛塩、5-(4-ヒドロキシフェニル )-サリチル酸の亜鉛塩、3,3-ジ-α-メチルベンジルサリチル酸の亜鉛塩、3-メ チル-5-フェニルサリチル酸の亜鉛塩、サリチル酸とホルムアルデヒドの縮合物 の亜鉛塩等が挙げられる。これらの顕色剤は単独で、または混合して使用するこ とができる。好ましくはフェノール性物質、例えば、2,2-ビス(p-ヒドロキシフ ェニル)プロパンとサリチル酸誘導体の亜鉛塩、特に3,3-ジ-α-メチルベンジル - サリチル酸亜鉛塩の混合物が望ましい。
【0021】 また、感熱圧発色層(5)中には、要すれば増感剤を含有してもよい。増感剤と しては、例えばステアリン酸アマイド、パルミチン酸アマイド、オレイン酸アマ イド、ラリン酸アマイド、エチレンビスステアロアマイド、メチロールステアロ アマイド等のアマイド類が挙げられ、その他の感熱紙に用いられる増感剤は全て 用いることができる。
【0022】 感熱圧転写層(4)に含まれるマイクロカプセルは、発色剤を溶解または分散さ せた不揮発性油性溶剤を芯剤として含有している。不揮発性油性溶剤としては、 例えば、アルキルナフタレン系、塩素化パラフィン系、ジアリールエタン系、ア ルキルジフェニル系、芳香族エステル系、脂肪族エステル系溶剤等が挙げられる 。マイクロカプセルの製造方法としては、コアセルベーション法、界面重合法、 In-situ 重合法等が知られており、本考案の目的に応じて、これらのマイクロカ プセル化法のいずれをも使用することができる。本考案においてはこれらの方法 で得られたマイクロカプセルを粉霧乾燥等の方法で乾燥粉体化して使用する。こ れらのマイクロカプセルを使用することにより感圧複写特性が得られる。また感 熱用の目的に使用される感熱圧転写層中に含まれる発色剤は、そのまま分散させ て使用する。マイクロカプセル内に含有される発色剤は、分散された発色剤と同 一または異なっていても良い。更に、マイクロカプセル内の発色剤と、分散され た発色剤の重量比は、1:1〜10:1であることが望ましい。
【0023】 本考案に使用する熱可融性物質は、加熱時に溶融して層内に分散された発色剤 を溶解、或いは分散液状化して隣接する感熱圧発色層に転写する。ここに用いら れる熱可融性物質は30〜110℃の融点を有するワックス状物質であり、例えば、 カルナウバワックス、モンタンワックス、オーリキュリーワックス、キャンデリ ラワックス、シュガーケーンワックス、ココナッツワックス、パラフィンワック ス、マイクロクリスタリンワックス、ヘキストワックス(OP,O等)、バリコ ワックス(WBワックス等)、NPSワックス、ライスワックス、低分子ポリエ チレンワックス、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、脂肪酸アミド( ステアロアミド等)、ケトンワックス(ステアロン等)が挙げられるが、これら に限定されるものではない。「ワックス状物質」とは、加熱溶融時に低粘度の液 状となり、融点以下に冷却すると再び結晶性固体となる物質を意味し、学問上の 高級脂肪酸と高級アルコールのエステルのみを意味するものではない。
【0024】 用いる基材シートとしては、原紙のみに限定されず、ポリエステルフィルム、 ポリカーボネートフィルム等のフィルムも含まれるが、厚さ20〜50μmを有する 原紙を用いることが好ましい。基材シートの厚さが20μmより薄くなると封筒と しての取扱いが極端に悪くなり、50μmより厚くなると印字の濃度や鮮明性が劣 る。
【0025】 熱可融性物質、発色剤微粉末、および粉末化した発色剤含有マイクロカプセル を混合し、120〜130℃に加熱溶融し、熱可融性物質中に均一に分散する。これを 基材シート(6)の裏面に被覆重量2〜5g/m2 になるようホットメルトコーティン グ法に従って塗布し、冷却固化して、封筒を構成する上用紙(2)の感熱圧転写層( 4)を形成する。
【0026】 感熱圧発色層(5)は以下の方法に従って形成される。顕色剤微粉末を、例えば ポリビニルアルコール、澱粉、ポリアクリルアミド、SBRラテックス等の適当 な水性バインダー中にボールミルやサンドグラインダーを用いて微分散して顕色 剤分散液とする。一方、同様に発色剤微粉末を、例えばポリビニルアルコール、 澱粉、ポリアクリルアミド等の適当な水性バインダー中に微分散して発色剤分散 液を作る。この場合用途により必要に応じて、例えば炭酸カルシウム等の適当な 無機顔料、或いは増感剤が上記分散液に添加され微分散される。得られた顕色剤 分散液を単独で、或いは得られた上記の顕色剤および発色剤の分散液両者を混合 して、該基材シート(6)上の表面に、例えばエアーナイフコーティング、ロール コーティング等の方法で被覆重量2〜8g/m2になるよう塗布乾燥して、封筒を構 成する下用紙(3)の感熱圧発色層(5)を形成する。同様にして別の同一基材シート (6)の表面に感熱圧発色層(5)を、裏面に感熱圧転写層(4)を順次設け、基材シー ト(6)の裏面に感熱圧転写層(4)、表面に感熱圧発色層(5)を有する内部中用紙(12 )を作製する。
【0027】 図6に示す部分的に発色する感熱発色層(11)は、発色剤分散液と顕色剤分散液 の両者を混合した感熱紙塗布用分散液を用い、ゴム凸、スクリーン、グラビア、 フレキソ等の方法によってスポット印刷塗布を行って得ることができる。また感 熱発色ラベルを封筒を構成する上用紙の表面の必要な部分に貼り付けてもよい。 また当然その用途によって、この種の封筒の表面または裏面には通常行われてい る印刷を施して使用することは可能である。
【0028】
【表1】 感熱圧転写層分散液 成分 重量部 クリスタルバイオレットラクトン 8.0 パラフィンワックス 45.0 アーマイドHT 15.0 ヘキストワックスOP 8.0 キャンデリラワックス 7.0 クリスタルバイオレットラクトンの マイクロカプセル粉末 17.5
【0029】
【表2】 感熱圧発色層顕色剤分散液 成分 重量部 水 70.0 炭酸カルシウム 18.0 3,5-ジ-α-メチルベンジルサリチル酸 亜鉛塩 4.0 ビスフェノールA 5.0 SBRラテックス(固形分として) 2.5 10重量%PVA水溶液 12.0
【0030】
【表3】 感熱圧発色層発色剤分散液 成分 重量部 水 10.0 炭酸カルシウム 8.0 クリスタルバイオレットラクトン 5.0 ステアリン酸アマイド 2.0 10重量%PVA水溶液 6.0
【0031】 上記の各処方例を用い、基材シート上に塗布、固化または乾燥して作成した封 筒を構成する上用紙、下用紙、および内部中用紙を用い、図1〜図6に示す各種 の封筒を作成した。
【0032】
本考案により、印字された記録用紙を封筒内部に挿入する必要がなく、封筒表 面からのプリンターの圧力および/またはサーマルヘッド等の熱印字によって、 封筒を構成する下用紙、および内部中用紙の表面に鮮明な濃度の高い印字記録を 作成することができた。
【図1】 本考案の封筒の上部からの外観図。
【図2】 本考案の封筒の連続ジグザク折り形態。
【図3】 本考案の封筒の横断面図。
【図4】 内部中用紙を挿入した本考案の封筒の横断面
図。
図。
【図5】 封筒を構成する上用紙の一部を切り取り、封
筒内部の印字の一部を見えるようにした本考案の封筒。
筒内部の印字の一部を見えるようにした本考案の封筒。
【図6】 封筒を構成する上用紙の一部に感熱紙を貼り
付け、或いは部分的に感熱発色層を設けた本考案の封
筒。
付け、或いは部分的に感熱発色層を設けた本考案の封
筒。
1 … 封筒 2 … 上用紙 3 … 下用紙 4 … 感熱圧転写層 5 … 感熱圧発色層 6 … 基材シート 7 … 糊代 8 … 切り取りミシン目 9 … 切断ミシン目 10 … 窓 11 … 感熱発色層 12 … 中用紙 13 … 熱および/または圧力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 松本 信一 大阪府高槻市上土室6丁目17番1号 内外 カーボンインキ株式会社内 (72)考案者 北田 信彦 大阪府高槻市上土室6丁目17番1号 内外 カーボンインキ株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 封筒表面から印加された熱および/また
は圧力によって、封筒内部の用紙表面上に印字すること
が可能な封筒であって、該封筒を構成する上用紙(2)の
裏面に無色の感熱圧転写層(4)を設け、そして封筒を構
成する下用紙(3)の該転写層と接する封筒内部の記録形
成面に、該感熱圧転写層と反応して発色する無色の感熱
圧発色層(5)を設け、更に該封筒部の周辺に糊代(7)およ
び切り取りミシン目(8)を設け、該ミシン目を切り取る
ことで開封することが可能な感熱圧複写封筒。 - 【請求項2】 前記無色の感熱圧転写層(4)と反応して
発色する該無色の感熱圧発色層(5)を表面に有し、そし
て該無色の感熱圧転写層(4)を裏面に有する、内部中用
紙(12)を該封筒内部に少なくとも1枚挿入した、請求項
1記載の感熱圧複写封筒。 - 【請求項3】 前記封筒を構成する上用紙(2)、下用紙
(3)、および内部中用紙(12)が、いずれも20〜50μmの厚
さを有する基材シートから構成されている請求項1また
は2のいずれかに記載の感熱圧複写封筒。 - 【請求項4】 前記封筒を構成する上用紙(2)の一部の
周辺に糊代部および切り取りミシン目(8)を設け、該ミ
シン目を切り取ることで該封筒を開封して内部印字記録
の一部を識別することを可能とする請求項1〜3のいず
れかに記載の感熱圧複写封筒。 - 【請求項5】 前記封筒を構成する上用紙(2)の一部に
感熱紙を張り付け、或いは部分的に感熱発色層を設け、
該上用紙の一部分のみを発色可能とした請求項1〜4の
いずれかに記載の感熱圧複写封筒。 - 【請求項6】 前記感熱圧転写層(4)が無色の電子供与
性呈色性有機化合物、該無色の電子供与性呈色性有機化
合物の不揮発性油性液体溶液を内包するマイクロカプセ
ル、および熱可融性物質を含有し、前記感熱圧発色層
(5)が該無色の電子供与性呈色化合物を不揮発性油性液
体の存在下で発色させる有機酸性物質、または加熱溶融
時に発色する該有機酸性物質と該電子供与性呈色有機化
合物とを含有する請求項1〜5のいずれかに記載の感熱
圧複写封筒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1997005225U JP3046499U (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | 感熱圧複写封筒 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP1997005225U JP3046499U (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | 感熱圧複写封筒 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3046499U true JP3046499U (ja) | 1998-03-10 |
Family
ID=43180836
Family Applications (1)
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JP1997005225U Expired - Lifetime JP3046499U (ja) | 1997-06-18 | 1997-06-18 | 感熱圧複写封筒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3046499U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8252138B2 (en) | 2004-12-27 | 2012-08-28 | Oji Paper Co., Ltd. | Thermosensitive multiple recording sheet and method for producing the same |
-
1997
- 1997-06-18 JP JP1997005225U patent/JP3046499U/ja not_active Expired - Lifetime
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US8252138B2 (en) | 2004-12-27 | 2012-08-28 | Oji Paper Co., Ltd. | Thermosensitive multiple recording sheet and method for producing the same |
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