JP3045230B2 - 瓦葺き屋根用面戸構造およびその施工方法 - Google Patents

瓦葺き屋根用面戸構造およびその施工方法

Info

Publication number
JP3045230B2
JP3045230B2 JP9329415A JP32941597A JP3045230B2 JP 3045230 B2 JP3045230 B2 JP 3045230B2 JP 9329415 A JP9329415 A JP 9329415A JP 32941597 A JP32941597 A JP 32941597A JP 3045230 B2 JP3045230 B2 JP 3045230B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roof
tile
stainless steel
base material
mesh
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP9329415A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11141076A (ja
Inventor
修身 神保
Original Assignee
修身 神保
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 修身 神保 filed Critical 修身 神保
Priority to JP9329415A priority Critical patent/JP3045230B2/ja
Publication of JPH11141076A publication Critical patent/JPH11141076A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3045230B2 publication Critical patent/JP3045230B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、瓦葺き屋根用面
戸構造およびその施工方法に関し、詳しくは、本来の雀
止め機能に加え、瓦裏空間の通気性を確保でき、しか
も、施工性に優れた瓦葺き屋根用面戸構造およびその施
工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】瓦葺き屋根においては、野地板上の屋根
下地材と軒先の軒瓦やケラ場の袖瓦との間などに瓦の曲
面による隙間が生じる。そして、この隙間を塞がずに置
くと、雀などの野鳥が浸入して巣を作り、野鳥が去った
古巣にダニ等の害虫が発生するおそれれがある。そこ
で、雀などの野鳥が多い地方では、通常、軒瓦と屋根下
地材との間や袖瓦と屋根下地材との間あるいは屋根の谷
における瓦と屋根下地材との間などの隙間を面戸材で塞
いで野鳥の浸入を防止している。
【0003】このような面戸材としては、粘土や漆喰が
従来一般的であったが、これらは現場での調整作業を伴
い、また、重量が嵩んで施工性が悪いため、近年におい
ては、スポンジ製の面戸材(特開平9−177268号
公報参照)や、プラスチック製の面戸板(実開昭63−
174238号公報参照)が多用される傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、スポンジ製
の面戸材は、主に屋根の谷における谷面戸材として銅板
の上に両面テープで取り付けられて使用されているが、
軟弱であって雀などの野鳥が巣作り材として摘み取って
しまうため、面戸用としてはあまり効果が期待できな
い。また、このようなスポンジ製の面戸材は、通気性に
乏しいばかりでなく、それ自体水分を吸収しやすく乾燥
しに難いために、瓦裏の空間に湿気が篭もって結露が生
じるおそれがあり、これを放置すると、瓦桟や野地板が
腐り、瓦釘が錆びて瓦が割れる原因となる。
【0005】一方、プラスチック製の面戸板は、瓦と屋
根下地材との間の隙間の形状および寸法に合わせて成形
し、これを隙間の位置に合せて配置する作業が不可欠で
あり、生産性および施工性が悪いという問題がある。特
に、一枚ずつ瓦寸法に合わせて釘打ちする場合には、施
工性が悪いばかりでなく、前屈みになって作業するため
に非常に危険であった。また、夏季の高温下では変形し
元に復元しないとともに、冬季の低温下では釘打ちする
とヒビ割れするおそれがあり、そうした場合には、面戸
としての機能を十分に発揮することができない。さら
に、プラスチック製の面戸板は、瓦と屋根下地材との間
の隙間を小さくすればするほど瓦裏の通気性を阻害する
ため、瓦裏に湿気が篭もって結露が生じるおそれがあ
り、これを放置すると、瓦桟や野地板が腐り、瓦釘が錆
びて瓦が割れるおそれれもある。
【0006】そこで、この発明は、本来の面戸機能に加
え、瓦裏の通気性を確保でき、しかも、施工性に優れた
瓦葺き屋根用面戸構造およびその施工方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的のため、この発
明による瓦葺き屋根用面戸構造は、上下方向に弾性変形
可能な形状に変形された網状部材が、面戸材として野地
板上の屋根下地材と瓦との間に介設されており、前記網
状部材がステンレス製金網または合成樹脂製ネットであ
って、上下方向に弾性変形可能な形状としてU字状断面
に折り曲げられ、または、ロール状に巻かれていること
特徴とする。
【0008】また、この発明による瓦葺き屋根用面戸構
造の施工方法は、ステンレス製金網または合成樹脂製ネ
ットからなり、上下方向に弾性変形可能な形状としてU
字状断面に折り曲げられ、またはロール状に巻かれた網
状部材を面戸材として野地板上の屋根下地材の上に敷設
し、前記面戸材を屋根下地材との間に挟み込んで瓦を葺
くことを特徴とする。
【0009】前記網状部材の素材は特に限定されない
が、網状部材がステンレス製金網または合成樹脂製ネッ
トであれば耐蝕性が高いので好ましい。また、網状部材
は、上下方向に弾性変形可能な形状としてロール状に巻
いてもよいが、素材によっては使用量を減少して施工コ
ストを低減するため、U字状断面に折り曲げるのが好ま
しい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
瓦葺き屋根用面戸構造およびその施工方法を説明する。
参照する図面において、図1は瓦葺き屋根の概略構造を
示す部分斜視図、図2はステンレス製金網の介設状態を
示す軒先の部分断面図、図3はステンレス製金網の介設
状態を示すケラ場の部分断面図、図4はステンレス製金
網の折り曲げ状態を示す斜視図、図5はステンレス製金
網の敷設状態を示す屋根の部分斜視図である。
【0011】まず、瓦葺き屋根用面戸構造の実施形態を
説明する。図1に示すように、瓦葺き屋根においては、
垂木1の上に張設された野地板2の上面に屋根下地材3
が張設され、その上から各瓦桟4が垂木1に釘止めされ
ている。そして、屋根下地材3上には、軒瓦5A、桟瓦
5Bおよび袖瓦5Cなどが各瓦桟4に釘止めして葺かれ
る。
【0012】ここで、面戸構造として、例えば、軒先の
軒瓦5Aと屋根下地材3との間およびケラ場の袖瓦5C
と屋根下地材3との間には、図2および図3に示すよう
に、上下方向に弾性復元力を発揮するU字状断面に折り
曲げられたステンレス製金網6が面戸材として介設され
ている。
【0013】前記ステンレス製金網6は、網目が亀甲形
の金網であり、上下方向に弾性変形するように、その編
み方向と直交する方向に折り曲げられている。このステ
ンレス製金網6は、例えば、図4に示すように、屋根下
地材3に接する側の下幅が60mm程度、上幅が55m
m程度であって、上下の厚さが55mm程度のU字状断
面に予め折り曲げられたものである。
【0014】次に、前述した瓦葺き屋根用面戸構造の施
工例およびその機能について説明する。図5に示すよう
に、垂木1の上に張設された野地板2の上面に屋根下地
材3が張設され、その上から各瓦桟4が垂木1に釘止め
された段階で、図4に示すU字状断面に折り曲げられた
ステンレス製金網6を軒先およびケラ場に沿って屋根下
地材3上に敷設する。この場合、ステンレス製金網6
は、屋根の縁側に凸部を向けて敷設する。その際、作業
者は屋根の上で腰をかがめる程度の姿勢でステンレス製
金網6を敷設することができ、前かがみの危険な姿勢を
とる必要がなく安全に作業することができる。
【0015】その後、図1に示すように、各軒瓦5A、
桟瓦5B、袖瓦5Cおよび棟瓦5Dなどを通常の作業手
順により瓦桟4などに釘止めして屋根下地材3上に葺
く。この場合、各軒瓦5Aおよび袖瓦5Cは、U字状断
面に折り曲げられたステンレス製金網6の上からこれを
弾性変形させて載置しそのまま釘止めする。
【0016】このような施工方法により、上下方向に弾
性変形可能な形状に変形されたステンレス製金網6は、
図2および図3に示すように、瓦を載置すると瓦の形状
に沿って弾性変形し、軒先の軒瓦5Aと屋根下地材3と
の間およびケラ場の袖瓦5Cと屋根下地材3との間の隙
間を塞ぎ、その網目より大きな雀などの野鳥の浸入を確
実に防止する。
【0017】一方、桟瓦5Bと屋根下地材3との間の瓦
裏の空間は、軒瓦5Aおよび袖瓦5Cと屋根下地材3と
の間に介設されたステンレス製金網6の網目を通して外
気に開放され、瓦裏空間の通気が十分に確保される。そ
の結果、瓦裏に湿気が篭もって結露が生じ、やがて瓦桟
4や野地板2が腐り、瓦釘が錆びて桟瓦5B等が割れる
などの事態を未然に防止することができる。
【0018】ここで、ステンレス製金網6は、耐蝕性が
高く、風雨に曝されても錆びて腐蝕することがないの
で、野鳥の浸入を防止する面戸機能と共に良好な外観を
長期間に亘って維持することができる。
【0019】前述した面戸構造の施工にあたり、U字状
断面に折り曲げられたステンレス製金網6は、下幅が上
幅より長いため、軒先およびケラ場に沿った屋根下地材
3上に安定して敷設することができる。また、この敷設
にあたり、ステンレス製金網6は、微妙な位置決め作業
や釘止め作業が一切不要であるから、施工性が極めて高
い。さらに、ステンレス製金網6は、任意の位置で自在
に弾性変形することができるから、瓦の形状や寸法が異
る場合にも対応でき適用範囲が広い。また、ステンレス
製金網6は、軽量であって運搬作業を楽に行うことがで
きる。
【0020】なお、ステンレス製金網6は、編み方向と
直交する方向にロール状に巻いて使用しても前述した種
々の効果が得られるが、U字状断面に折り曲げた場合に
は、ロール状に巻いた場合に較べて使用量を減少するこ
とができるため、施工コストを低減することができる。
【0021】また、ステンレス製金網6は、亀甲形の網
目のものに限らず、格子形の網目のものとしてもよい。
さらに、ステンレス製金網6は、これに代えて合成樹脂
製ネットとしてもよく、この場合にも、前述した種々の
効果を同様に得ることができる。
【0022】さらに、ステンレス製金網6またはこれに
代わる合成樹脂製ネットは、上記実施形態では軒先面戸
とケラ場面戸の構造について説明したが、屋根の谷にお
ける屋根下地材3上に張設された板金(銅板)と瓦との
間に谷面戸の構造として介設してもよい。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の瓦葺き
屋根用面戸構造によれば、通気性のある網状部材が面戸
材として野地板上の屋根下地材と瓦との間の隙間を塞ぐ
ので、面戸機能を十分に発揮することができ、同時に瓦
裏空間の通気性も十分に確保することができる。特に、
網状部材がステンレス製金網または合成樹脂製ネットで
ある場合、耐蝕性が高いので、面戸機能および良好な外
観を長期間に亘って維持することができる。
【0024】また、この発明の瓦葺き屋根用面戸構造の
施工方法によれば、面戸機能を発揮する網状部材は、上
下方向に弾性変形可能な形状に変形して軒先およびケラ
場に沿った屋根下地材上に敷設するだけでよく、微妙な
位置決め作業や釘止め作業が一切不要であるから、極め
て高い施工性を得ることができる。特に、網状部材がU
字状断面に折り曲げられる場合、網状部材の使用量を減
少して施工コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】瓦葺き屋根の概略構造を示す部分斜視図であ
る。
【図2】ステンレス製金網の介設状態を示す軒先の部分
断面図である。
【図3】ステンレス製金網の介設状態を示すケラ場の部
分断面図である。
【図4】ステンレス製金網の折り曲げ状態を示す斜視図
である。
【図5】ステンレス製金網の敷設状態を示す屋根の部分
斜視図である。
【符号の説明】
1 垂木 2 野地板 3 屋根下地材 4 瓦桟 5A 軒瓦 5B 桟瓦 5C 袖瓦 6 ステンレス製金網

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に弾性変形可能な形状に変形さ
    れた網状部材が、面戸材として野地板上の屋根下地材と
    瓦との間に介設されており、前記網状部材がステンレス
    製金網または合成樹脂製ネットであって、上下方向に弾
    性変形可能な形状としてU字状断面に折り曲げられ、ま
    たは、ロール状に巻かれていることを特徴とする瓦葺き
    屋根用面戸構造。
  2. 【請求項2】 ステンレス製金網または合成樹脂製ネッ
    トからなり、上下方向に弾性変形可能な形状としてU字
    状断面に折り曲げられ、またはロール状に巻かれた網状
    部材を面戸材として野地板上の屋根下地材の上に敷設
    し、前記面戸材を屋根下地材との間に挟み込んで瓦を葺
    くことを特徴とする瓦葺き屋根用面戸構造の施工方法。
JP9329415A 1997-11-13 1997-11-13 瓦葺き屋根用面戸構造およびその施工方法 Expired - Lifetime JP3045230B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9329415A JP3045230B2 (ja) 1997-11-13 1997-11-13 瓦葺き屋根用面戸構造およびその施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9329415A JP3045230B2 (ja) 1997-11-13 1997-11-13 瓦葺き屋根用面戸構造およびその施工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11141076A JPH11141076A (ja) 1999-05-25
JP3045230B2 true JP3045230B2 (ja) 2000-05-29

Family

ID=18221153

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9329415A Expired - Lifetime JP3045230B2 (ja) 1997-11-13 1997-11-13 瓦葺き屋根用面戸構造およびその施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3045230B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102000881B1 (ko) * 2018-10-08 2019-10-01 나상연 용기에 걸어서 사용 가능한 아이스팩

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6526621B2 (ja) * 2016-12-27 2019-06-05 エーエイチアイ ルーフィング リミテッドAhi Roofing Limited ソーラーパネル設備屋根への防護用ネット設置方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102000881B1 (ko) * 2018-10-08 2019-10-01 나상연 용기에 걸어서 사용 가능한 아이스팩

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11141076A (ja) 1999-05-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4558637A (en) Roof ridge ventilator improvements
US5352154A (en) Metal roof ventilation system
US5457916A (en) Rain gutter protection device
US20060080942A1 (en) Facing unit construction
US9194127B2 (en) Roof ridge cover
US9097021B1 (en) Weather shielding system for slate and tile roofs
GB2155516A (en) Roof ridge ventilator
JP3045230B2 (ja) 瓦葺き屋根用面戸構造およびその施工方法
US20050011142A1 (en) Building construction elements
AU2010202123B2 (en) Building construction elements
JP3201561B2 (ja) 施工性に優れた金属屋根板
JPS624118Y2 (ja)
JPH0636148Y2 (ja) 雪止め用軒先構造
JP3027097U (ja) 屋根瓦の止着構造及び瓦用クリップ
KR100525945B1 (ko) 공동 주택 지붕덮개 결속시스템
JPH041210Y2 (ja)
JPH0217065Y2 (ja)
JP2618066B2 (ja) 折版屋根と傾斜屋根との接合部の構造
JP2022152417A (ja) 屋根構造
JPH10273953A (ja) 雪止め金具の設置構造
JP2500025Y2 (ja) 屋根パネル
JPH07279321A (ja) 面戸板
JP3970753B2 (ja) 棟面戸ユニット
JPH0663308B2 (ja) 横葺き屋根構造
JP2002332718A (ja) 瓦吹飛防止具