JP3044756U - 携帯用芳香器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 芳香機能を調整・停止するとともに持続性を
もたせ、さらに芳香機能を容易に変更し、携帯を容易に
する。 【解決手段】 容器本体１は円筒の一方が開口して他方
が閉塞され、開口より芳香体４が挿入される。内蓋２は
円筒の一方が開口して他方が半球状に閉塞され、半球状
には係止部12および開口孔７が設けられ、外壁の円周方
向には突起10が突設され、自己の開口側を以て容器本体
１の開口を塞ぐ。外蓋３は円筒の一方が開口して他方が
半球状に閉塞され、半球状には係止部12が突出する嵌挿
穴15と、開通孔13a および閉塞部13b とが設けられ、内
壁の円周方向には環状溝14が設けられ、内蓋２の突起10
に環状溝14を係合して回動自在とし、開通孔13a および
閉塞部13b により開口孔７を開通・閉塞する。係止部12
には携帯電話機などのストラップに掛けられるフック部
材16が設けられる。芳香体４はゲル状に形成された揮発
性の芳香剤4aが通気性防水紙4bにより包装されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、芳香機能を調整するとともに、該芳香機能を持続する携帯用芳香器 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

近年、アロマテラピーと称し、各種の化学成分、薬草、香料などを用いた香り を嗅がせることで、神経、呼吸器、循環器、消火器などの各系統を刺激する治療 が知られている。また、アロマコロジーと称し、香りの刺激による心理的効果を 目的とし、集中力向上、眠気覚まし、ストレス解消などを図ることも知られてい る。 このような芳香効果を何処にいても得るために、芳香機能を有したものを携帯 する要望がある。

【０００３】 従来、芳香機能を有した携帯用芳香器としては、シール体に香りが塗布された 簡易的なものがある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来の携帯用芳香器では、シール体に香りが塗布され ている構成のため、芳香機能が時間の経過とともに低下するだけで、この芳香機 能の調整をすることができないという問題があった。

【０００５】 また、芳香機能を携帯する際に気をつけなければならないことは、他の人への 考慮であるが、従来の携帯用芳香器では、その構成上、必要な時に香りを止める ことができないと言う問題点があった。

【０００６】 また、従来の携帯用芳香器は、その構成により、芳香機能に持続性がないとい う問題がある。このため、使い始めにおいて芳香機能をかなり強めにしておくこ とが考えられるが、最も適した香りが得られるのは、使い始めてから暫く時間が 経過してからとなってしまう。

【０００７】 また、従来の携帯用芳香器は、香りがシール体に塗布されているので、香りを 容易に変更することができないという問題があり、さらには、芳香機能が終わっ て交換する際に、シール材の接着剤が残ってしまうという問題もある。

【０００８】 また、従来の携帯用芳香器は、シール体を基にしているので、取り付ける部位 が一様な面でなければならず、この取り付け部位に制限があるという問題があっ た。

【０００９】 そこで本考案は、上記課題を解消するために、芳香機能の調整および停止がで きるとともに、芳香機能に持続性をもたせ、且つ芳香機能を容易に変更し、取り 付け部位に制限されることなく携帯することができる形態用芳香器を提供するこ とを目的としている。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案による携帯用芳香器は、内部が中空に形成され るとともに一方に開口を有し、該開口より芳香体が挿入される容器本体と、 所定箇所に開口孔を有し、前記容器本体における開口を塞ぐようにして容器本 体に取り付けられる内蓋と、 該内蓋に被さるように形成され、その所定箇所に前記内蓋の開口孔と対応する 開通孔と閉塞部とを有するとともに、前記内蓋に対して回動自在に取り付けられ て、前記開通孔と閉塞部とを以て前記開口孔を開通・閉塞する外蓋と、 前記容器本体あるいは前記内蓋に設けられ、係止部材が取り付けられる係止部 と、 を備えたことを特徴としている。

【００１１】 具体的には、円筒形状の一方が開口して他方が半球状に閉塞され、半球状の中 央には通気孔が設けられ、開口の内壁縁には雌ネジ溝が設けられて、前記開口よ り芳香体が挿入される容器本体と、 円筒形状の一方が開口して他方が半球状に閉塞され、半球状には中央外側に延 出する係止部と、放射状に形成された複数の開口孔とが設けられ、外壁の円周方 向には突起が突設され、開口の外壁縁には雄ネジ溝が設けられて、前記容器本体 の雌ネジ溝に対して前記雄ネジ溝を螺合して前記容器本体の開口を塞ぐように取 り付けられる内蓋と、 円筒形状の一方が開口して他方が半球状に閉塞されて前記内蓋の外壁に当接被 覆する内壁を有し、半球状には前記内蓋の係止部が突出する嵌挿穴と、前記内蓋 の開口孔に対応するように放射状に形成された複数の開通孔と、該開通孔の間で あって前記開口孔に対応する閉塞部とが設けられ、内壁の円周方向には前記内蓋 の突起と係合する環状溝が設けられて、前記内蓋の突起に前記環状溝を係合させ て前記内蓋に回動自在に取り付けられ、前記開通孔と閉塞部とを以て前記内蓋の 開口孔を開通・閉塞する外蓋と、 前記内蓋の係止部に取り付けられ、携帯電話機などのストラップに掛けられる フック部材と、 を備えた構成とされている。

【００１２】 また、前記芳香体は、ゲル状に形成された揮発性の芳香剤が通気性防水紙によ り包装されてなることを特徴としている。

【００１３】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。 図１は本考案による携帯用芳香器の実施の形態を示す分解構成図、図２（ａ） は同携帯用芳香器の正面図、図２（ｂ）は同携帯用芳香器の側面図、図２（ｃ） は同携帯用芳香器の平面図、図２（ｄ）は同携帯用芳香器の底面図、図２（ｅ） は図２（ｂ）におけるＡ−Ａ断面図、図３は同携帯用芳香器の使用状態を示す図 である。

【００１４】 図１に示すように、この実施の形態における携帯用芳香器は、容器本体１と、 内蓋２と、外蓋３と、芳香体４とで構成されている。 容器本体１は、内部が中空な略円筒形状をなし、上部（一方）が開口し、下部 （他方）が半球状に閉塞されている。そして、半球状の中央には通気孔５が形成 されている。また、開口における内壁縁には雌ネジ溝が形成されている。

【００１５】 内蓋２は、内部が中空な略円筒形状をなし、下部（一方）が開口し、上部（他 方）が半球状に閉塞されている。そして、半球状には複数（この実施の形態では 八個）の開口孔７が放射状に形成されている。 また、内蓋２の開口における外壁縁には、前記容器本体１に形成された雌ネジ 溝に螺合し得る雄ネジ溝８が形成されている。 さらに、雄ネジ溝８の上側には、容器本体１の外周と同径とされたフランジ部 ９が形成されている。 また、内蓋２の外壁であって前記フランジ部９の上側には、突起１０が円周方 向に断続的に設けられている。 さらに、内蓋２の最上部（半球状の中央）には、円形の台部１１をおいて形成 されて、係止孔１２ａを有した係止部１２が外側に突設されている。

【００１６】 外蓋３は、内部が中空な略円筒形状をなし、下部（一方）が開口し、上部（他 方）が半球状に閉塞されて、前記内蓋２のフランジ部９より上側の外壁に当接被 覆する内壁を有している。 。 そして、半球状には、前記内蓋２の開口孔７と対応するように、複数（この実 施の形態では八個）の開通孔１３ａが放射状の形成されているとともに、各開通 孔１３ａの間は閉塞部１３ｂとして形成されている。 また、外蓋３の開口における内壁縁には、前記内蓋２の突起１０と係合する環 状溝１４が、円周方向に連続して設けられている。 また、外蓋３の半球状部分の中央には、前記内蓋２の台部１１が嵌挿する円形 の嵌挿穴１５が形成されている。

【００１７】 芳香体４は、ゲル状に形成された揮発性の芳香剤４ａが通気性防水紙４ｂによ り包装されることにより形成されている。具体的には通気性防水紙４ｂを二つ折 りにして各縁を接着することでゲル状の芳香剤４ａを納めている。

【００１８】 このように構成された、容器本体１、内蓋２、外蓋３、芳香体４は、図２（ａ ）乃至図２（ｅ）に示すように、容器本体１に芳香体４が挿入され、内蓋２が雌 ねじ溝６と雄ネジ溝８との螺合によって容器本体１に一体に取り付けられ、外蓋 ３が突起１０と環状溝１４との係合によって内蓋２に取り付けられることにより 携帯用芳香器をなす。

【００１９】 そして、外蓋３は、内蓋２に対して突起１０と環状溝１４との係合を介して回 動するように構成され、外蓋３を回動させることにより、内蓋２の開口孔７と外 蓋３の開通孔１３ａとが対応して開口孔７を開通するとともに、内蓋２の開口孔 ７と外蓋３の閉塞部１３ｂとが対応して開口孔７を閉鎖する。

【００２０】 開口孔７が開通した際には、各開口孔７、１３ａと容器本体１の通気孔５との 間が通気して、芳香体４をなす通気性防水紙４ｂを介して放たれた芳香剤４ａの 発揮による香りが、各開口孔７、１３ａから放出されて芳香機能が作用する。

【００２１】 開口孔７が閉塞した際には、開口孔７と通気孔５との通気が無くなって、芳香 際４ａの香りは放出されずに芳香機能が停止される。

【００２２】 さらに、外蓋３を回動させて、各開口孔７の開放状態を半開などに調整すれば 、上記芳香機能が調整される。

【００２３】 芳香体４による芳香機能が終わった際、あるいは香りを変えたい場合には、容 器本体１から内蓋２を外して芳香体４を交換すればよい。

【００２４】 芳香体４による芳香機能は、芳香剤４ａがゲル状とされており、この芳香剤４ ａが通気性防水紙４ｂにより包装されていることによって、長期の持続性を達成 することが可能となる。

【００２５】 また、上記構成の携帯用芳香器を携帯する際には、図３に示すように、内蓋２ の上部に形成された係止部１２の係止孔１２ａに、係止部材としてのフック部材 １６を取り付け、このフック部材１６を介して、例えば携帯電話機のストラップ に掛けたり、その他適宜な箇所に取り付ければよい。また、係止部材としては、 係止孔１２ａに通される下げ紐であってもよく、さらにキーホルダなどのホルダ 部であってもよい。 このように本実施の形態の携帯用芳香器における携帯は、係止孔１２ａを用い れば使用者の考えられる種々の取り付け方が得られる。 特に、携帯電話機のストラップに掛けた際には、携帯電話機の使用中に上記携 帯用芳香器が鼻の近くに位置するので、電話中に心地よい香りを得ることができ る。

【００２６】 なお、上述した実施の形態における携帯用芳香器は、内蓋２の突起１０が断続 的に形成され、外蓋３の環状溝１４が連続して形成されているが、その他開口孔 ７が開通、半開、閉鎖などする位置で係止する突起と溝とを形成してもよい。

【００２７】 また、上述した携帯用芳香器は、図示の如くカプセル形状をなしているが、そ の他、容器本体１をハート型、花型、手型、足型などにしたり、容器本体１を胴 体、外蓋３を顔などに見立てた人型、動物型など、種々の形状にすれば、携帯用 として効果を相乗させることができる。

【００２８】 さらに、容器本体１と内蓋２とは、雌ネジ溝６と雄ネジ溝８との螺合によって 一体となるように構成しているが、雌ネジ溝６と雄ネジ溝８との螺合以外の適宜 な構成によって容器本体１と内蓋２とを一体にしてもよい。

【００２９】 また、係止孔１２ａを備えた係止部１２は、内蓋２以外に容器本体１側に設け られていてもよい。

【００３０】

【考案の効果】

以上説明したように本考案による携帯用芳香器は、容器本体の開口を内蓋によ って塞ぐことにより芳香体が収容され、さらに内蓋には開口孔があって、この開 口孔と対応する開通孔と閉塞部とを有した外蓋は、内蓋を被覆するとともに回動 自在に取り付けられる。そして、外蓋を回動することにより、開通孔あるいは閉 塞部が内蓋の開口孔を開通（半開通）あるいは閉塞して、芳香体の香りを放出、 停止および放出の強弱を行なうので、芳香機能の調整をすることができる。

【００３１】 また、芳香体は、ゲル状に形成された揮発性の芳香剤が通気性防水紙により包 装された構成であり、芳香剤の発揮を必要以上に進行させることがないので、長 期の持続性を達成することができる。

【００３２】 また、芳香体の構成上、容器本体からの取り出しが可能なので、芳香体による 芳香機能が終わった際、あるいは香りを変えたい場合には、その交換を容易に行 うことができる。

【００３３】 また、本考案の携帯用芳香器では、容器本体あるいは内蓋に係止部材が取り付 けられる係止部が設けられているので、この係止部材を以て所望の箇所に取り付 けることが可能である。

【００３４】 特に、係止部材がフック部材であり、このフック部材を携帯電話機のストラッ プに掛けた際には、携帯電話機の使用中に上記携帯用芳香器が鼻の近くに位置す るので、電話中に心地よい香りを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による携帯用芳香器の実施の形態を示す
分解構成図。

【図２】（ａ）同携帯用芳香器の正面図。 （ｂ）同携帯用芳香器の側面図。 （ｃ）同携帯用芳香器の平面図。 （ｄ）同携帯用芳香器の底面図。 （ｅ）図２（ｂ）におけるＡ−Ａ断面図。

【図３】同携帯用芳香器の使用状態を示す図。

【符号の説明】

１…容器本体、２…内蓋、３…外蓋、４…芳香体、４ａ
…芳香剤、４ｂ…通気性防水紙、５…通気孔、６…雌ネ
ジ溝、７…開口孔、８…雄ネジ溝、９…フランジ部、１
０…突起、１１…台部、１２…係止部、１２ａ…係止
孔、１３ａ…開通孔、１３ｂ…閉塞部、１４…環状溝、
１５…嵌挿穴、１６…フック部材（係止部材）。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部が中空に形成されるとともに一方に
   開口を有し、該開口より芳香体が挿入される容器本体
   と、 所定箇所に開口孔を有し、前記容器本体における開口を
   塞ぐようにして容器本体に取り付けられる内蓋と、 該内蓋に被さるように形成され、その所定箇所に前記内
   蓋の開口孔と対応する開通孔と閉塞部とを有するととも
   に、前記内蓋に対して回動自在に取り付けられて、前記
   開通孔と閉塞部とを以て前記開口孔を開通・閉塞する外
   蓋と、 前記容器本体あるいは前記内蓋に設けられ、係止部材が
   取り付けられる係止部と、 を備えたことを特徴とする携帯用芳香器。
2. 【請求項２】 円筒形状の一方が開口して他方が半球状
   に閉塞され、半球状の中央には通気孔が設けられ、開口
   の内壁縁には雌ネジ溝が設けられて、前記開口より芳香
   体が挿入される容器本体と、 円筒形状の一方が開口して他方が半球状に閉塞され、半
   球状には中央外側に延出する係止部と、放射状に形成さ
   れた複数の開口孔とが設けられ、外壁の円周方向には突
   起が突設され、開口の外壁縁には雄ネジ溝が設けられ
   て、前記容器本体の雌ネジ溝に対して前記雄ネジ溝を螺
   合して前記容器本体の開口を塞ぐように取り付けられる
   内蓋と、 円筒形状の一方が開口して他方が半球状に閉塞されて前
   記内蓋の外壁に当接被覆する内壁を有し、半球状には前
   記内蓋の係止部が突出する嵌挿穴と、前記内蓋の開口孔
   に対応するように放射状に形成された複数の開通孔と、
   該開通孔の間であって前記開口孔に対応する閉塞部とが
   設けられ、内壁の円周方向には前記内蓋の突起と係合す
   る環状溝が設けられて、前記内蓋の突起に前記環状溝を
   係合させて前記内蓋に回動自在に取り付けられ、前記開
   通孔と閉塞部とを以て前記内蓋の開口孔を開通・閉塞す
   る外蓋と、 前記内蓋の係止部に取り付けられ、携帯電話機などのス
   トラップに掛けられるフック部材と、 を備えたことを特徴とする携帯用芳香器。
3. 【請求項３】 前記芳香体は、ゲル状に形成された揮発
   性の芳香剤が通気性防水紙により包装されてなることを
   特徴とする請求項１あるいは請求項２に記載の携帯用芳
   香器。