JPH0249203Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は汚物例えば使用済みの生理用品、ゴム
製品或いは傷病治療に使用した脱脂綿、ガーゼ等
の汚物を処理する容器に関する。

従来このような汚物処理容器としては、一般に
ホーロー製の上蓋付容器が使用されているが、こ
の方式のものは上蓋を上げて汚物を入れるときに
内容汚物が見えることがあると共に悪臭が発散さ
れることがあり、非衛生的である欠点があつた。

本考案はこのような問題点を構造面並びに操作
面に於て簡潔に達成し得るような汚物処理容器を
提供することを目的としてなされたものである。

即ち本考案は、上端に汚物投入口を有する汚物
入れ本体と、皿状であつて上端に外向鍔部を有し
該鍔部を上記本体の上端面に係架した状態で該本
体の上端部の内側に嵌着される弾性目隠し部材
と、小型容器状であつて、上記本体の上端部の外
側に、脱着自在且つ下面と上記本体の上端面との
間で上記目隠し部材の外向鍔部を挟圧し得るよう
に嵌着固定される上蓋を具備し、上蓋の小型容器
部内には薬液が収容され、小型容器部に、押圧操
作ごとに該容器部内を加圧するゴムキヤツプが、
また該容器部の底部に、内部が加圧されるごとに
内容薬液を滴下排出する滴下口が、更にまた上記
目隠し部材に、滴下排出された薬液を上記本体内
に導く連絡口が、それぞれ備えられていることを
特徴とする汚物処理容器に係る。

以下に本考案の実施例を添付図面にもとづき説
明すると、次の通りである。

本考案の好ましい一実施態様が第１〜２図に示
されている。本実施例に於て、汚物処理容器は、
汚物入れ本体１と、皿状の弾性目隠し部材２と、
小型容器状の上蓋３から構成されている。

汚物入れ本体１は例えばプラスチツク製容器で
あり、上端に頚部１ａを有し、頚部１ａの上端開
口が汚物の投入口１ｂを構成する。

上記目隠し部材２は、汚物入れ本体１の頚部１
ａ内に嵌合され、この嵌合状態に於て、その上端
の外向鍔部２ａが頚部上端面に係架している。上
記目隠し部材２は例えば第２図に示すように中心
の小孔２ｂの部分から放射状に切目２ｃ……を有
し、この切目２ｃの部分を保有弾性に抗して押し
拡くことにより本体１内に汚物を投入でき、また
投入後は保有弾性により直ちに元の状態に復元
し、内容汚物を覆い隠すようになつている。この
ような上記目隠し部材２はゴム又はゴム様弾性を
有するプラスチツクから成形される。

上蓋３は小型容器状で、その底部の帽型部３ｃ
に於て本体１の頚部の外側に嵌着固定され、その
底面と本体１の上端面との間で上記目隠し部材２
の外向鍔部２ａを緊締し密閉する。

上蓋３の小型容器部３ａ内には、殺菌剤、防腐
剤、消臭剤、香料などの一種又はそれ以上を主成
分とする薬液３ｂが収容される。上蓋３を施した
ままで薬液を滴下排出し得るような構成にするた
めに、小型容器部３ａの上端に、内部を適宜加圧
するためのゴムキヤツプ３ｄが、また底部に、内
部加圧ごとに薬液を滴下排出する滴下口３ｃが、
それぞれ設けられている。また目隠し部材２に
は、滴下排出された薬液を本体１内に導くための
連絡口２ｂが設けられ、図示の実施例では目隠し
部材２の中心の小孔２ｂがこれを兼用している。

汚物入れ本体１は第３図の概略説明図に示され
るように底部１ｃを適宜開閉できるような構成に
することができる。図中、１ｄは開閉操作用レバ
ー、１ｅはレバー１ｄ操作により係脱される掛金
である。

上述の構成を有する本考案汚物処理容器に於て
は、第１図に示す状態より上蓋３を取外し、次い
で汚物を投入口１ｂの部分に備えられた弾性目隠
し部材２の切目２ｃの部分を押し拡きつつ押し込
むことにより、汚物を汚物入れ本体１内に投入で
きる。汚物を投入した後は、上記本体１に上蓋３
を施し、この状態でゴムキヤツプ３ｄを押圧し小
型容器部３ａ内を加圧すると、薬液３ｂは底部の
滴下口３ｅより上記目隠し部材２の連絡口２ｂを
通り本体１内に滴下排出される。このようにゴム
キヤツプ３ｄの押圧操作によつて薬液を本体１内
に滴下することにより殺菌、防腐、消臭、賦香な
どの薬効に応じた処理を施すことができる。尚本
体１内への薬液の滴下供給は、本体１に上蓋３を
施す前に行なつてもよい。

本考案による汚物処理容器は、汚物入れ本体
１、目隠し部材２及び小型容器状上蓋３の３部品
から構成され構造的に簡素であると共に、汚物入
れ本体１に上蓋３を施すと、目隠し部材２の外向
鍔部２ａが上蓋２の底面と上記本体１の上端面と
の間で締付けられ、シール部材として機能し、悪
臭の散出を防止するので、悪臭散出防止のための
付加的な操作は一切不要となり、操作的にも簡素
となり、この種容器の衛生面を、構造並びに操作
を複雑化せしめることなしに改善できる特徴を有
する。

更に本考案では、本体１に上蓋３を施した状態
のままで、ゴムキヤツプ３ｄへの押圧操作によつ
て本体１内に薬液を滴下供給できるので、例えば
上蓋３を施した後に、薬液供給を忘れていたこと
を気付いた場合でも、上蓋３を取り外すなどの面
倒な手数を要することなしに、ゴムキヤツプ３ｄ
への押圧というワンタツチ操作によつて簡単容易
に薬液供給の目的を達成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す縦断面図、第
２図は上蓋を取り外して示す第１図の拡大平面
図、第３図は汚物入れ本体の変更態様を示す概略
説明図である。 図に於て、１は汚物入れ本体、２は目隠し部
材、３は上蓋、３ａは小型容器部、３ｂは薬液、
３ｃは帽型部、３ｄはゴムキヤツプ、３ｅは滴下
口である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端に汚物投入口を有する汚物入れ本体と、皿
   状であつて上端に外向鍔部を有し該鍔部を上記本
   体の上端面に係架した状態で該本体の上端部の内
   側に嵌着される弾性目隠し部材と、小型容器状で
   あつて、上記本体の上端部の外側に、脱着自在且
   つ下面と上記本体の上端面との間で上記目隠し部
   材の外向鍔部を挟圧し得るように嵌着固定される
   上蓋を具備し、上蓋の小型容器部内には薬液が収
   容され、小型容器部に、押圧操作ごとに該容器部
   内を加圧するゴムキヤツプが、また該容器部の底
   部に、内部が加圧されるごとに内容薬液を滴下排
   出する滴下口が、更にまた上記目隠し部材に、滴
   下排出された薬液を上記本体内に導く連絡口が、
   それぞれ備えられていることを特徴とする汚物処
   理容器。