JPH045441Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は汚物例えば使用済みの生理用品、ゴム
製品或いは傷病治療に使用した脱脂面、ガーゼ等
の汚物を処理する容器に関する。

従来このような汚物処理容器としては、一般に
ホーロー製の上蓋容器が使用されているが、この
方式のものは上蓋を上げて汚物を入れるときに内
容汚物が見えることがあると共に悪臭が発散され
ることがあり、非衛生的であつた。

本考案はこのような問題点を構造面並びに操作
面に於て簡潔に達成し得るような汚物処理容器を
提供することを目的としてなされたものである。

即ち本考案は、上端に汚物投入口を有する汚物
入れ本体と、皿状であつて上端に外向鍔部を有し
該鍔部を上記本体の上端面に係架した状態で該本
体の上端部の内側に嵌着される切目開口付弾性目
隠し部材と、小型容器状であつて、上記本体の上
端部の外側に、脱着自在且つ下面と上記本体の上
端面との間で上記目隠し部材の外向鍔部を挾圧し
得るようにねじ結合下に嵌着固定される上蓋を具
備し、上記本体の上端部の内周面に、内方突出状
態に於て、上記目隠し部材の底部下面外周部に係
止する係止突部が設けられていることを特徴とす
る汚物処理容器に係る。

以下に本考案の実施例を添付図面にもとづき説
明すると、次の通りである。

本考案の好ましい一実施態様が第１〜３図に示
されている。本実施例に於て、汚物処理容器は、
汚物入れ本体１と、皿状の弾性目隠し部材２と、
小型容器状の上蓋３から構成されている。

汚物入れ本体１は例えばプラスチツク製容器で
あり、上端に頸部１ａを有し、頸部１ａの上端開
口が汚物の投入口１ｂを構成する。

皿状の弾性目隠し部材２は、汚物入れ本体１の
頸部１ａ内に嵌合され、この嵌合状態に於て、そ
の上端の外向鍔部２ａが頸部上端面に係架してい
る。上記目隠し部材２は例えば第２図に示すよう
に中心の小孔２ｂの部分から放射状に切目２ｃ…
…を有し、この切目２ｃの部分を保有弾性に抗し
て押し開くことにより本体１内に汚物を投入で
き、また投入後は保有弾性により、直ちに元の状
態に復元し、内容汚物を覆い隠し得るようになつ
ている。このような目隠し部材２は、ゴム又はゴ
ム様弾性を有するプラスチツクから成形される。

上蓋３は小型容器状を有し、その底部の内周面
のねじ部３ａに於て本体１の頸部に螺着され、螺
締時に於て、上記目隠し部材２の外向鍔部２ａを
上蓋３底面と本体１の上端面との間で緊締し密閉
する。小型容器状の上蓋３内には、殺菌剤、防腐
剤、消臭剤、香料などの一種又はそれ以上を主成
分とするような薬液が収容され、この薬液３ｂ
は、小蓋３ｃを取外すことにより、適宜滴下排出
し得るようになつている。

係止突部４が、上記本体１の頸部１ａの下部内
周面から内方へ突設され、この突設状態に於て、
上記目隠し部材２の底部下面外周部に係止してい
る。

上述の構成を有する本考案汚物処理容器に於て
は、第１図に示す状態より上蓋３を取外し、次い
で汚物を投入口１ｂの部分に備えられた上記目隠
し部材２の切目２ｃの部分を押し開きつつ押し込
むことにより、汚物を汚物入れ本体１内に投入で
きる。また汚物の投入後に於ては、小型容器状の
上蓋３内に収容された薬液３ｂを本体１内に滴下
することにより、殺菌、防腐、消臭、賦香などの
薬効に応じた処理を施すことができる。

このように本考案に於ては、汚物を目隠を施し
た状態のままで投入できるので内容汚物が目に触
れるようなことがないと共に、汚物投入ごとに、
投入汚物を薬液によつて、薬効に応じた殺菌、防
腐、消臭、賦香などの処理を施し得るので、開蓋
しても悪臭等が臭うことがなくなり、この種容器
の使用を、衛生的に不快感を受けることなしに行
ない得る。

更に本体１の頸部１ａ内に嵌装された目隠し部
材２は、上端側に於ては、本体１の上端面に係止
する外向鍔部２ａにより、また下端部に於ては目
隠し部材２の底部下面の外周部に係止する係止突
部４により、それぞれ支持されている。この目隠
し部材２には、汚物投入に際し、汚物で切目２ｃ
を押し拡げるとき、押下げ力が作用するが、外向
鍔部２ａ及び係止突部４による上下２個所の支持
により、これが弾性で構造材としての強度に欠け
るに拘らず、汚物投入操作ごとに受ける押下げ力
に充分に対抗でき、その嵌装状態をいつまでも安
定確実に保持できる。

更に目隠し部材２は本体１の上端部の内側に嵌
装されるので、上端部の外側のねじ部に上蓋３を
螺着し密閉することが可能となり、汚物を詰めた
ままで容器を投棄しても内容汚物が人目に晒され
るような危険性が全くないと共に、その密閉性と
内容汚物が薬液で処理されていることと相俟つて
悪臭を発生するような危険も全くなく、不衛生、
悪臭などの公害を招くことなしに使い捨て出来、
便利である。

更に容器を兼ねる上蓋３内に、香料を主成分の
一つとして含むような薬液を収容すると共に、香
気が常時発散されるように容器を開放しておけ
ば、室内に芳香を付与でき、芳香剤容器としても
兼用できる。

本考案による汚物処理容器は、汚物入れ本体
１、弾性目隠し部材２及び小型容器状上蓋３の３
部品から構成され構造的に簡素であると共に、汚
物入れ本体１に上蓋３を施すと、弾性目隠し部材
２の外向鍔部２ａが上蓋２の底面と上記本体１の
上端面との間で締付けられ、シール部材として機
能し、悪臭の散出を防止するので、悪臭散出防止
のための付加的な操作は一切不要となり、操作的
にも簡素となり、この種容器の衛生面を、構造並
びに操作を複雑化せしめることなしに改善できる
特徴を有する。

本考案に於て、汚物入れ本体１は第４図の概略
説明図に示すように、底部１ｃを開閉できるよう
にしておいてもよい。図中１ｄは開閉操作用レバ
ー、１ｅは該レバー１ｄ操作により係脱される掛
金である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す一部切欠き正
面図、第２図は上蓋を取外して示す第１図の平面
図、第３図は第１図の分解斜視図、第４図は汚物
入れ本体の変更態様を示す概略説明図である。 図に於て、１は汚物入れ本体、２は弾性目隠し
部材、３は上蓋である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端に汚物投入口を有する汚物入れ本体と、皿
   状であつて上端に外向鍔部を有し該鍔部を上記本
   体の上端面に係架した状態で該本体の上端部の内
   側に嵌着される切目開口付弾性目隠し部材と、小
   型容器状であつて、上記本体の上端部の外側に、
   脱着自在且つ下面と上記本体の上端面との間で上
   記目隠し部材の外向鍔部を挾圧し得るようにねじ
   結合下に嵌着固定される上蓋を具備し、上記本体
   の上端部の内周面に、内方突出状態に於て、上記
   目隠し部材の下向外周部に係止する係止突部が設
   けられていることを特徴とする汚物処理容器。