JP3050230U

JP3050230U - 歯ブラシ用抗菌キャップ

Info

Publication number: JP3050230U
Application number: JP1997011356U
Authority: JP
Inventors: 明丹台; 禎克旅田
Original assignee: キング化学株式会社
Priority date: 1997-12-26
Filing date: 1997-12-26
Publication date: 1998-06-30
Anticipated expiration: 2003-12-26

Abstract

(57)【要約】【課題】殺菌灯を使用しないで、自然乾燥により歯ブ
ラシの毛先の植毛間の雑菌の繁殖を防ぎ、合わせて歯ブ
ラシのキャップに防虫効果を有する歯ブラシ用抗菌キャ
ップを提供することを課題としている。【解決手段】一端を歯ブラシ(5) の挿入口とし、他端
を後記抗菌剤(3) を装着のための装着部とした筒状体
(1) と、前記装着部を閉塞する脱着自在の蓋体(2)とか
らなるキャップ(H) の内奥部に、挿入口と連通する通気
路を確保する支持手段により抗菌剤(3) を収納支持させ
た歯ブラシ用抗菌キャップ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はは、歯ブラシの毛先をカバーする抗菌キャップに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、歯ブラシを埃から守り保管するため、歯ブラシの毛先、或は歯ブラシ全体をケースに入れて保管するものがある。そして、通常は使用した歯ブラシを水洗いしてそのまま歯ブラシ立てに入れて自然乾燥させているのが現状である。しかし、水洗いするだけでは歯ブラシに異物や歯垢が毛の間に残り、雑菌が繁殖するおそれがある。そのため、殺菌灯により歯ブラシを殺菌する装置の付いた歯ブラシ立ても販売されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような歯ブラシのキャップケースへの収納、あるいは歯ブラシ立てでの自然乾燥では、雑菌の繁殖を防ぐことはできない。また、殺菌灯による殺菌の増殖を防ぐには電気が必要であるため、その装置も高価で複雑になる。本願考案は歯ブラシの雑菌などの繁殖を防ぐ歯ブラシ用抗菌キャップを提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る歯ブラシ用抗菌キャップは、一端を歯ブラシ(5) の挿入口とし、他端を後記抗菌剤(3) を装着のための装着部とした筒状体(1) と、前記装着部を閉塞する脱着自在の蓋体(2) とからなるキャップ(H) の内奥部に、挿入口と連通する通気路を確保する支持手段により抗菌剤(3) を収納支持させたことを特徴とする構成である。

【０００５】

【作用】上記のように構成した歯ブラシ用抗菌キャップは、筒状体(1) の一部に抗菌剤 (3) を挿入口と連通する通気路を確保する支持手段により抗菌剤(3) を収納支持することにより、内部に収納支持した抗菌剤(3) の抗菌成分が気化し、これが通気路を通して歯ブラシ(5) の毛先植毛間に拡散するようになって、抗菌作用を発揮するとともに、抗菌剤の有する防虫効果も発揮するようになり、しかも歯ブラシに抗菌剤の香気が付着して爽快感のある使用心地の良い製品を提供できる。

【０００６】

【考案の実施の形態】及び

【実施例】

本考案の実施例を図面に基づき説明すると、図１は実施例１に係る歯ブラシ用抗菌キャップの正面図、図２は同側面図、図３は図２のＡ−Ａ線における断面図、図４は底面図、図５は実施例２に係る歯ブラシ用抗菌キャップの使用状態を説明する縦断説明図である。

【０００７】実施例１は図１乃至図４に示すとおり、筒状体(1) の筒状上部に複数の貫通穴 (7) を有する仕切壁(6) を形成して、シリカゲルビーズに抗菌剤を含浸させた抗菌剤(3) を収納する収納室(4) を設け、筒状体(1) の筒状下部外周(8) に通気孔 (9) を形成し、筒状体(1) の上部に蓋体(2) を被冠して閉塞し、筒状体(1) の下方から歯ブラシ(5) を挿入する構成で、図３では筒状体(1) の上部に凸部を形成し、蓋体(2) の内側にこれと係合する凹部を形成して筒状体(1) と蓋体(2) が外れないように被冠して係止するよう図示されているが、これは上記の構成に限定されるものではなく、該部分を螺合で係止するようにしてもよい。

【０００８】なお、抗菌剤(3) の支持手段構成は上記実施例に限定されるものではなく、該構成と均等の効果を発揮する、例えば、筒状体(1) の装着部を開口端としてその端面と蓋体(2) の内面との間に挟持する手段、または筒状体(1) の装着部を通気用の貫通穴(7) を有する天板として、該天板と蓋体(2) の内壁面との間に挟持若しくは又は収納する手段等を採用する場合も含むものである。

【０００９】次に実施例２は、一端を開口した単体キャップ(H1)の内部を、歯ブラシ挿入方向に、複数の貫通穴(7A)を有する縦方向の仕切壁(6A)で分割して、リンターパルプ製マットに含浸させた抗菌剤(3) を収納する収納室(4) と歯ブラシ(5) を挿入する空室を形成し、該歯ブラシ(5) を挿入する空室の外周壁(8) に通気孔(9) を開設し、収納室(4) には交換自在に抗菌剤(3) を収納した構成である。

【００１０】また、図示を省略したが、抗菌剤(3) の収納支持手段としては、一端開口の単体キャップ(H1)の内奥部に、抗菌剤(3) を封じ込める状態で、複数の貫通穴(7) を有する仕切壁(6) を嵌め込み、単体キャップ(H1)の開口端から歯ブラシ(5) を挿入できる構成にしても、仕切壁(6) の奥にある抗菌剤(3) の気化ガスは、仕切壁(6) の貫通穴(7) を通して歯ブラシの植毛部分に拡散され、抗菌作用を発揮するようになる。

【００１１】本考案に係る歯ブラシ用抗菌キャップの各実施例において使用する抗菌剤(3) は、メントール、ペリラアルデヒドなどの揮散性のものを気化させるものであり、例えば、有効成分としてｌ（エル）メントールを配合し、ｌメントールのガスを揮散させて抗菌効果が得られるものである。

【００１２】そしてその使用法は、液体タイプ、粉末タイプ、錠剤タイプの三種類がある。（１）液状タイプは、リンターパルプ製マット、シリカゲルビーズに含浸させたものである。（重量％）ｌメントール５エタノール９０グリセリン５（２）粉末タイプは通気性の不織布の袋に入れて使用する。（重量％）ｌメントール５ケイ酸カルシウム５硫酸ナトリウム９０（３）錠剤タイプ（重量％）ｌメントール５デキストリン１０結晶セルロース８５

【００１３】抗菌試験２００ｍｌの各ビーカーの各々に各試験品を入れビーカー上部に枯草菌を塗布して、標準寒天培地を培地面を下向きに固定して室温で菌の発育を調べた。

【００１４】試験結果試験品製造直後１０日目１ケ月目液体タイプ（マット含浸） ○ ○ ○ 液体タイプ（シリカゲルビーズ含浸） ○ ○ ○ 粉末タイプ ○ ○ ○ 錠剤タイプ ○ ○ ○ 無処理 × × × （○印は菌の発育なし、×印は菌の発育あり）

【００１５】防虫試験１ｍ×１ｍのステンレスバットに２００ｍｌのビーカーを二つ入れ、一方には試験品と固形飼料（３ｇ）、他方には固形飼料（３ｇ）だけを入れ、チャバネゴキブリ２０匹をバットに放し、固形飼料の減量を調べた。試験品１週間後の飼料の減量液体タイプ（マット含浸） 0.007g 液体タイプ（シリカゲルビーズ含浸） 0.006g 粉末タイプ 0.002g 錠剤タイプ 0.003g 無処理 0.500g 上記の結果、無処理の固形飼料は１週間後には2.5gに減量していた。

【００１６】尚、本考案の歯ブラシ用抗菌キャップには乾燥をよくするためにキャップ(H1) の天板部分或は外周壁(8) に通気孔(9) を設ける場合は、該通気孔(9) から虫等が入りにくいように幅又は径を１mm〜３mm程度の開口とするのが好適である。

【００１７】また、本考案にいう液体含浸用のマットとは、パルプ製等のマット、布地、不織布も含まれる。

【００１８】なお、歯ブラシ用抗菌キャップの材質は、塩化ビニール、ナイロン、ポリプロピレンなどの合成樹脂製であり、その形状は実施例ではキャップ状のものであるが、これを縦二つ割れの歯ブラシ収納ケース、円筒状の歯ブラシ収納ケースでもよく、内部に抗菌剤を入れる収納室があれば、キャップの外形は自由である。

【００１９】

【考案の効果】

本考案の歯ブラシ用抗菌キャップによれば、一端を歯ブラシ(5) の挿入口とし、他端を後記抗菌剤(3) を装着のための装着部とした筒状体(1) と、前記装着部を閉塞する脱着自在の蓋体(2) とからなるキャップ(H) の内奥部に、挿入口と連通する通気路を確保する支持手段により抗菌剤(3) を収納支持させることにより、抗菌剤(3) の抗菌成分が気化して通気路を通して歯ブラシ(5) の毛先植毛間に拡散して抗菌作用を発揮するので、歯ブラシの毛先植毛間に雑菌が繁殖することが防止できる。

【００２０】更に抗菌剤のｌメントール、シソ油成分に含まれるペリラアルデヒドはゴキブリ等に防虫効果をも有するので、夜間歯ブラシの周囲をゴキブリ等が徘徊するのを防止することができるので、安全且つ優れた防虫効果を有する。

【００２１】さらに本考案によれば、ｌメントール、ペリラアルデヒドは爽やかな香気を漂わせているから歯ブラシにその香気が付いて爽快感があり、衛生的で気持ちの良い使用感を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１に係る歯ブラシ用抗菌キャップの正
面図である。

【図２】同側面図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線における断面図である。

【図４】同底面図である。

【図５】実施例２に係る歯ブラシ用抗菌キャップの断
面図である。

【符号の説明】

(1) 筒状体 (2) 蓋体 (3) 抗菌剤 (4) 収納室 (5) 歯ブラシ (6) 仕切壁 (6A) 仕切壁 (7) 貫通穴 (7A) 貫通穴 (8) 外周壁 (9) 通気孔

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】一端を歯ブラシ(5) の挿入口とし、他端
を後記抗菌剤(3) を装着のための装着部とした筒状体
(1) と、前記装着部を閉塞する脱着自在の蓋体(2) とか
らなるキャップ(H) の内奥部に、挿入口と連通する通気
路を確保する支持手段により抗菌剤(3) を収納支持させ
たことを特徴とする歯ブラシ用抗菌キャップ。
【請求項２】抗菌剤(3) の支持手段が、筒状体(1) の
装着部を開口端としてその端面と蓋体(2) の内面との間
に挟持する手段、筒状体(1) の装着部を開口端としてそ
の開口部の内周壁と通気用の貫通穴(7) を有する仕切り
壁(6) 及び蓋体(2) の内面とによって形成される収納室
(4) に収納支持する手段、筒状体(1)の装着部を通気用
の貫通穴(7) を有する天板として該天板と蓋体(2) の内
壁面との間に挟持又は収納する手段のいずれかであり、
筒状体(1) の歯ブラシ収納部の外周壁(8) に通気孔(9)
を形成した請求項１記載の歯ブラシ用抗菌キャップ。
【請求項３】一端を開口した単体キャップ(H1)の内部
を、歯ブラシ挿入方向に、複数の貫通穴(7A)を有する縦
方向の仕切壁(6A)で分割して、抗菌剤(3) を収納する収
納室(4) と歯ブラシ(5) を挿入する空室を形成し、該歯
ブラシ(5) を挿入する空室の外周壁(8) に通気孔(9) を
開設し、収納室(4) には交換自在に抗菌剤(3) を収納し
たことを特徴とする歯ブラシ用抗菌キャップ。
【請求項４】抗菌剤(3) がｌメントールまたはペリラ
アルデヒドを主成分とする請求項１、２又は３記載の歯
ブラシ用抗菌キャップ。