JP3044730U - 二重広角後視鏡 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 二重広角後視鏡の提供。 【解決手段】 一つの凹凸鏡片に、車体側の原鏡部と外
側の超広角部とが一体に設けられてなり、原鏡部は鏡片
の大きな面積を占め、且つその凸面と凹面のラジアンが
もとの鏡片のものと同じとされ、超広角部の凹面のラジ
アンは、鏡片のものより大きく設けられ、原鏡部と超広
角部の組合せにより、全体が二つの凹凸鏡片を組み合わ
せた二重広角形式とされ、超広角部が原鏡部の後視角度
の不足を補うことで、後視角度を拡大でき、車両の走行
の安全を確保するのに役立つものとされた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、一種の二重広角後視鏡に関し、特に、一般の後視鏡の後視角と超広 後視角を提供でき、内側の原鏡部と外側の超広角部とが一体に設けられてなり、 超広角部により原鏡部の後視角度の不足を補うことができ、それによりドライバ ーが車線変更したり曲がる時に、視角上の死角を排除して、走行の安全を確保す るのに役立つものに関する。

【０００２】

【従来の技術】

車両の前方両側にはそれぞれ後視鏡が設置されており、その構造には二種の形 式があり、その一つは水平式鏡片とされ、もう一つは僅かに弯曲する凹凸円弧面 を有する凹凸鏡片とされ、水平式鏡片はその後視角が極めて小さいため次第に淘 汰され、図１、２に示されるような、僅かなラジアンの凹面と凸面を有する凹凸 鏡片が普及するようになった。しかし、凹凸鏡片は後視角が水平式鏡片より大き いとはいえ、その視野は一般には１５から１８度に限られており、そのため車線 変更時や曲がる時に、視野の死角が発生して危険をもたらす場合があった。即ち 図１、２のような周知の凹凸鏡片式の後視鏡も視野が不足していた。それを改善 したものとして、市場にはすでに水平式鏡片或いは凹凸鏡片に一つの小円弧凸鏡 を接着することで、視野の拡大を図った製品がある。しかし、消費者にとっては 、もともと車に付いている水平式鏡片或いは凹凸鏡片上に小円弧凸鏡を接着する ことは車の外観から見苦しく、また小円弧凸鏡により現出される後視影像は弯曲 、変形する弊害があり、また乱射を形成する場合があるため、使用者が適応する のが大変であった。このほか、市場には、一種の円弧鏡片があり、その外側端の 円弧が内側に延伸されて一つの曲角が異なる円弧部が形成されたものがあるが、 この製品も後視影像の弯曲変形をもたらすため、実用性が低く、広く使用を推奨 できるものではなかった。このため、広い後視角を提供でき、後視影像の弯曲、 変形を生じない、新たな後視鏡の構造が求められていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、一つの凹凸鏡片に、該凹凸鏡片の凹面と凸面を保留して形成した原 鏡部と、該凹凸面のラジアンより大きなラジアンの凹面を有する超広角部角を形 成し、凹凸鏡片の後視角を拡大することで、車両の安全の確保に役立つようにし た、二重広角後視鏡を提供することを課題としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、一つの凹凸鏡片に、車体側の原鏡部と外側の超広角部とが 一体に形成され、原鏡部は超広角部より凹凸鏡片の大きな面積を占め、原鏡部の 凹面と凸面が上記凹凸鏡片の凹面と凸面のラジアンを保留し、超広角部の凸面の ラジアンは上記凹凸鏡片の凸面のラジアンとほぼ同じく設けられ、超広角部の凹 面のラジアンは上記凹凸鏡片の凹面のラジアンより大きく設けられ、超広角部の 凹面と原鏡部の凹面間に一つの境界線が形成され、該超広角部により原鏡部の後 視角の不足を補助して全体の後視角を拡大できるようにし、以上の構成よりなる 二重広角後視鏡としている。

【０００５】 請求項２の考案は、前記超広角部の後視角が６０度とされた、請求項１に記載 の二重広角後視鏡としている。

【０００６】 請求項３の考案は、前記超広角部の凹面の境界線近い部分に原鏡部の凹面より 突出する傾斜凸縁が設けられ、境界線の中段部分が原鏡部の凹面より低く設けら れたことを特徴とする、請求項１に記載の二重広角後視鏡としている。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案の二重広角後視鏡は、一つの凹凸鏡片に、車体側の原鏡部と外側の超広 角部とが一体に設けられてなり、原鏡部は鏡片の大きな面積を占め、且つその凸 面と凹面のラジアンがもとの鏡片のものと同じとされ、超広角部の凹面のラジア ンは、鏡片のものより大きく設けられ、原鏡部と超広角部の組合せにより、全体 が二つの凹凸鏡片を組み合わせた二重広角形式とされ、超広角部が原鏡部の後視 角度の不足を補うことで、後視角度を拡大でき、車両の走行の安全を確保するの に役立つものとされている。

【０００８】

【実施例】

図４、５、６を参照されたい。本考案の二重広角後視鏡は、一体成形され、且 つ全体は僅かなラジアンの凸面と凹面を有する凹凸鏡片１とされ、該凹凸鏡片１ は車体側の原鏡部１１と外側の超広角部１２を包括している。それは車両前方の 両側に取り付けられ、二重広角後視鏡として使用される。

【０００９】 上記原鏡部１１は、凹凸鏡片１の約三分の二の面積を占め、且つ凹凸鏡片１の 凹面と凸面と同じ一般には１５度ないし１８度のラジアンを保留し、その円弧半 径は約１３ｃｍとされている。

【００１０】 超広角部１２は、凹凸鏡片１の三分の一の面積を占め、その前側の凸面は凹凸 鏡片１とほぼ同じラジアンを有するが、その後側の凹面１２１は凹凸鏡片１の凹 面より大きなラジアンを有するものとされ（図５参照）、それにより超広角部１ ２と原鏡部１１の凹面の境界部分に境界線１３が形成されている。該超広角部１ ２のラジアンは原鏡部１１のものより大きいため、超広角部１２の境界線１３に 近い部分には、原鏡部１１の凹面より突出する傾斜凸縁１２２が形成され、さら に境界線１３の凹面の中央部分は原鏡部１１の凹面より凹んで設けられ、超広角 部１２の後視角が６０度に達するものとされ、その半径は約６ｃｍとされる。

【００１１】 本考案は異なる後視角を有する車体側の原鏡部１１と外側の超広角部１２が一 体に組合せられた二重広角構造により、全体としての後視角が大幅に増され、そ れにより、車両が車線変更したり、曲がる時の視野の死角を排除することができ 、走行時の安全を確保することができる。また、原鏡部１１と超広角部１２が一 体成形されているため、周知のように小円弧凸鏡を接着するために起こる外観上 の影響がなく、良好な視界を提供できる。本考案は二つの円弧角の組合せ形態と されているため、その外側の超広角部１２の提供する後視影像に弯曲、変形がな く、また乱射を発生せず、周知のものよりも実用性を有している。

【００１２】

【考案の効果】

本考案は以下のような効果を有している。 １．視野を拡大でき、死角をなくす。即ち、凹凸鏡片１の外側に設けられた６ ０度の超広角部１２により、凹凸鏡片１の後視角が拡大され、死角をなくすこと ができる。 ２．運転時の安全を確保できる。死角がないため、車両変更時や曲がる時に安 心で、高度の安全性を提供できる。 ３．本考案を運用することにより、運転時の接触事故が大幅に減り、安全を確 保できるだけでなく、事故による金銭の浪費をなくすことができる。 ４．全体の美観を壊さず、影像に歪みがない。本考案は一体成形され、二つの 円弧角の組合せ構造とされているため、別に凸鏡を接着する必要がなく、車両の 外観を壊すことがない。また、影像の歪み、乱射がないため、使用しやすい。

【００１３】 以上のように、本考案は広い後視角を提供でき、車両の走行時の安全性を増す のに役立つ、実用的な考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】周知の一種の後視鏡片の斜視図である。

【図２】図１の平面図である。

【図３】図１の後視鏡の後視角表示図である。

【図４】本考案の斜視図である。

【図５】本考案の別方向からの斜視図である。

【図６】本考案の平面図である。

【図７】本考案の後視鏡の後視角表示図である。

【符号の説明】

１ 凹凸鏡片 １１ 原鏡部 １２ 超広角部 １２１ 凹面 １３ 境界線 １２２ 傾斜凸縁

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一つの凹凸鏡片に、車体側の原鏡部と外
   側の超広角部とが一体に形成され、原鏡部は超広角部よ
   り凹凸鏡片の大きな面積を占め、原鏡部の凹面と凸面が
   上記凹凸鏡片の凹面と凸面のラジアンを保留し、超広角
   部の凸面のラジアンは上記凹凸鏡片の凸面のラジアンと
   ほぼ同じく設けられ、超広角部の凹面のラジアンは上記
   凹凸鏡片の凹面のラジアンより大きく設けられ、超広角
   部の凹面と原鏡部の凹面間に一つの境界線が形成され、
   該超広角部により原鏡部の後視角の不足を補助して全体
   の後視角を拡大できるようにし、以上の構成よりなる二
   重広角後視鏡。
2. 【請求項２】 前記超広角部の後視角が６０度とされ
   た、請求項１に記載の二重広角後視鏡。
3. 【請求項３】 前記超広角部の凹面の境界線近い部分に
   原鏡部の凹面より突出する傾斜凸縁が設けられ、境界線
   の中段部分が原鏡部の凹面より低く設けられたことを特
   徴とする、請求項１に記載の二重広角後視鏡。