JP3042702U - 仮置き作業台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 仮置き作業台に関し、上層部の作業をする時
の作業台とパイプ仮置き台とに兼用できるようにした仮
置き作業台の提供を目的とする。 【解決手段】 建地１に固定した水平材２に係脱される
鉤部３ａを有する左右１対のつかみ金具３と、つかみ金
具３の腹どうしを連結する床材４と、床材４の中間部か
ら前下方に張り出させた梁材５と、この梁材５に固定さ
れ、水平材２の前方の建地１に受け止められる前取付金
具６と、この梁材５に固定され、水平材２の後方の建地
１に受け止められる後取付金具７とを備え、上記つかみ
金具３の上面３ｂを波状に凹入させ、この上面３ｂの凹
部にハイプＰを嵌まり込ませて転落させないようにす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、小規模建築工事用足場に付設される仮置き作業台に関し、特に上層 部の作業をする時の作業台とパイプ仮置き台とに兼用できるようにした仮置き作 業台に関する。

【０００２】

【従来技術】

従来、小規模建築工事においては、パイプ材からなる建地を適当な間隔を置い て立設し、これら建地どうしを上下に適当な間隔を置いて配置する水平材（布材 ともいう。）に連結した仮設枠が組上げられ、この仮設枠の外側に単管パイプを 立ち上げ、建地と単管パイプとの間に水平に架着されたつなぎ梁（ブラケット） の上に足場板を載せて足場を構成している。なお、建地、水平材、つなぎ梁（ブ ラケット）、単管パイプなどは番線やクランプを用いて連結される。

【０００３】 上層部の作業をする場合には、更に上層の足場を組み立てることもあるが、上 層に配置した水平材と建地とを利用して小さい仮置き足場を組付けることが少な くない。

【０００４】 この仮置き足場は、建地に固定した水平材に係脱される鉤部を有する左右１対 のつかみ金具と、つかみ金具どうしを連結する床材と、床材の中間部から前下方 に張り出させた梁材と、この梁材に固定され、建地に受け止められる取付金具と を備えている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、仮設枠を組上げる時には、上層部の水平材を地上から所定の高さに 持ち上げる必要があるが、水平材を１本ずつ地面から所定の高さに持ち上げるこ とは非常に面倒であり、作業性も悪い。

【０００６】 本考案は、上記の事情を考慮して、上層部の作業をする時の作業台とパイプ仮 置き台とに兼用できるようにした仮置き作業台を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するため、本考案は、建地１に固定した水平材２に係脱される 鉤部３ａを有する左右１対のつかみ金具３と、つかみ金具３の腹どうしを連結す る床材４と、床材４の中間部から前下方に張り出させた梁材５と、この梁材５に 固定され、建地に受け止められる取付金具６とを備え、上記つかみ金具３の上面 ３ｂを波状に凹入させる、という手段を採用する。

【０００８】 上記つかみ金具３の上面３ｂを波状に凹入させるとは、より具体的に説明すれ ば、上記つかみ金具３の上面３ｂにパイプＰが転動しない程度に嵌まり込む凹部 を連続的に形成するということである。

【０００９】 これにより、上層部の水平材２につかみ金具３の鉤部３ａを引掛け、建地１に 取付金具６を受け止めさせて、仮置き作業台を仮設枠に組付けることができる。 そして、仮設枠に組付けたつかみ金具３の上面３ｂにパイプＰを置くと、パイプ Ｐはつかみ金具３の上面３ｂの凹部に嵌まり、転落することなく仮置き作業台に 仮置きされる。更に、複数本のパイプＰを仮置き作業台に仮置きし、順次仮設枠 に組付けることにより、パイプＰを１本ずつ地上に取りに下りる煩わしさがなく なり、作業性を高めることができるのである。

【００１０】 そして、この後、上層部の作業がこの仮置き作業台に登って行われる。 本考案においては、取付金具として、水平材の前方に配置された建地に受け止 められる前取付金具と、水平材の後方に配置された建地に受け止められる後取付 金具とのいずれか一方を設けてもよいが、建地が水平材の前後いずれにあっても 組付けることができるようにするため、前記前取付金具と後取付金具との両方を 設けることが好ましい。

【００１１】 又、本考案においては、安全性を高めるために、クサビをつかみ金具に、側面 視において、つかみ金具の下側に突出して水平材を鉤部に保持する保持位置と、 つかみ金具の下縁よりも高く位置して鉤部を開放する開放位置とにわたって移動 可能に支持させ、つかみ金具を水平材に引掛けた後、クサビを保持位置に移動さ せ、水平材が鉤部から離脱することを防止することが好ましい。

【００１２】

【考案の実施の形態】

本考案の一実施例に係る仮置き作業台を図面に基づいて具体的に説明すれば、 以下の通りである。

【００１３】 図１の側面図及び図２の平面図に示すように、この仮置き作業台は、建地１に 固定した水平材２に係脱される鉤部３ａを有する板状の左右１対のつかみ金具３ と、つかみ金具３の腹どうしを連結する床材４と、床材４の中間部から前下方に 張り出させた梁材５と、この梁材５に固定され、水平材２の前方に組付けられた 建地１に受け止められる前取付金具６と、図３の側面図及び図４の平面図に示す ように、この梁材５に固定され、水平材２の後方に組付けられた建地１に受け止 められる後取付金具７とを備えている。

【００１４】 なお、図５の背面図に示すように、左右のつかみ金具３は建地１に対して対称 的に配置される。 つかみ金具３は例えば厚さ８ｍｍの鉄板あるいは鋳鉄で形成され、床材４は例 えば直径１６ｍｍの複数本の丸鉄棒材で構成され、又、梁材５は厚さ１０ｍｍの 鉄板あるいは鋳鉄で形成されている。そして、これらつかみ金具、床材４及び梁 材５は互いに溶接により固定されている。

【００１５】 上記つかみ金具３の上面３ｂは、例えば仮設枠に多用されている外径４８．６ のパイプが嵌まり込む程度の複数の凹部を有する凹凸面に形成されている。 又、各つかみ金具３には、クサビ８がリベット９を用いて、側面視において、 つかみ金具３の下側に突出して水平材２を鉤部３ａ内に保持する保持位置と、つ かみ金具３の下縁よりも高く位置して鉤部３ａを開放する開放位置とにわたって 移動可能に支持させてある。

【００１６】 このクサビ８を開放位置に位置させて、鉤部３ａを水平材２に引掛け、建地１ に前取付金具６あるいは後取付金具７を受け止めさせることによりこの仮置き作 業台が仮設枠に組付けられる。更にこの後、クサビ８を保持位置に移動させるこ とにより、水平材２が鉤部３ａから脱出することが防止され、安全性が高められ る。

【００１７】 ここで、この実施例では、水平材２の前方に配置された建地１に受け止められ る前取付金具６と、水平材２の後方に配置された建地１に受け止められる後取付 金具６とを備えているので、仮設枠への取り付けに際して建地１の位置に対応し て仮置き作業台の種類を選択する必要がなくなり、単一種類の仮置き作業台を製 造保管すればよいので、製造コストや保管コストを低減することができる。

【００１８】 このようにして仮設枠に組付けられた仮置き作業台の上にパイプＰを載せると パイプＰはつかみ金具３の上面３ｂの凹部に嵌まり込み、転落することなく仮置 き作業台に仮置きされる。

【００１９】 つかみ金具３の上面３ｂの凹部に嵌まり込んだパイプＰの間には、更に凹部が 形成されるので、このパイプＰ間の凹部に更にパイプＰを嵌まり込ませることに より、つかみ金具３の上面３ｂの凹部の数よりも多数のパイプＰを俵積み状に仮 置きすることができる。

【００２０】 そして、複数本のパイプＰを仮置き作業台に仮置きしてから、順次仮設枠に組 付けることにより、パイプＰを１本ずつ地上に取りに下りる煩わしさがなくなり 、作業性を高めることができるのである。

【００２１】

【考案の効果】 以上に説明したように、本考案によれば、つかみ金具の上面を波状に凹入させ 、その凹部にパイプを嵌まり込ませるようにしているので、本来の上層の作業に 用いる作業台として利用できるのみならず、例えば仮設枠に用いるパイプを仮置 きする仮置き台として利用することができる。

【００２２】 そして、仮置き台として利用する時に例えば例えば仮設枠に用いる複数本のパ イプを仮置きすれば、パイプを１本ずつ地上に取りに下りる煩わしさがなくなり 、作業性を高めることができる。

【００２３】 本考案において、水平材の前方に配置された建地に受け止められる前取付金具 と、水平材の後方に配置された建地に受け止められる後取付金具とを備える場合 には、仮設枠への取り付けに際して建地の位置に対応して仮置き作業台の種類を 選択する必要がなくなり、単一種類の仮置き作業台を製造保管すればよいので、 製造コストや保管コストを低減することができる。

【００２４】 又、本考案において、クサビをつかみ金具に、側面視において、つかみ金具の 下側に突出して水平材を鉤部に保持する保持位置と、つかみ金具の下縁よりも高 く位置して鉤部を開放する開放位置とにわたって移動可能に支持させた場合には 、鉤部を水平材に引掛けた後、クサビを保持位置に移動させることにより、水平 材が鉤部から離脱することを防止でき、安全性を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の側面図である。

【図２】本考案の平面図である。

【図３】本考案の側面図である。

【図４】本考案の平面図である。

【図５】本考案の背面図である。

【符号の説明】

１ 建地 ２ 水平材 ３ つかみ金具 ３ａ 鉤部 ３ｂ 上面 ４ 床材 ５ 梁材 ６ 前取付金具 ７ 後取付金具 ８ クサビ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 藤城 忠彦 兵庫県多可郡中町西安田722番地の６ 三 陽産業株式会社内 (72)考案者 門脇 武義 兵庫県多可郡中町西安田722番地の６ 三 陽産業株式会社内

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 建地に固定した水平材に係脱される鉤部
   を有する左右１対のつかみ金具と、つかみ金具の腹どう
   しを連結する床材と、床材の中間部から前下方に張り出
   させた梁材と、この梁材に固定され、建地に受け止めら
   れる取付金具とを備え、上記つかみ金具の上面を波状に
   凹入させることを特徴とする仮置き作業台。
2. 【請求項２】 水平材の前方に配置された建地に受け止
   められる前取付金具と、水平材の後方に配置された建地
   に受け止められる後取付金具とを備える請求項１に記載
   の仮置き作業台。
3. 【請求項３】 クサビをつかみ金具に、側面視におい
   て、つかみ金具の下側に突出して水平材を鉤部に保持す
   る保持位置と、つかみ金具の下縁よりも高く位置して鉤
   部を開放する開放位置とにわたって移動可能に支持させ
   た請求項１又は２に記載の仮置き作業台。