JP3042643U - コンクリート製品の角欠け防止構造および角欠け防止リング - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハンドホール等コンクリート製品の角欠けを
防止する。 【解決手段】 ハンドホールの縁塊１等のコンクリート
製品の角部に沿って耐摩耗強度に優れた材質の角欠け防
止リング４が取り付けられていることを特徴とするコン
クリート製品の角欠け防止構造である。角欠け防止リン
グはコンクリート製品に一体的に埋設固定され、あるい
は着脱可能に後付けされる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本考案はハンドホール等のコンクリート製品の角欠け防止プレートおよび該角 欠け防止プレートを用いた構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般にハンドホールは、コンクリート成形品である箱体と、該箱体の上面開口 を閉塞する鋳鉄製の蓋体とから構成されている。そして、箱体の大きさに応じて 現場の道路や地面を掘削し、底面に基礎を敷いてレベル調整した上で、箱体を据 え付け固定し、蓋体を載置することによって施工される。

【０００３】 近年では、ハンドホールの箱体を、蓋体を装着する縁塊と、地中に埋設されて 送電ケーブルや電話線等の地中ケーブルを収容する本体とに分割して構成し、あ るいは本体をさらに複数部に分割して構成したものが実用化されている。このよ うな分割型ハンドホールは、各部が比較的軽量であるため取り扱いや運搬に便利 であり、現場にて本体を埋設固定した後、その上に縁塊を載せて施工される。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

このようなハンドホール等のコンクリート製品は角が欠けやすいという問題が ある。特にハンドホールの縁塊は、ハンドホールを地中に埋設固定したときにそ の上面が地上に露出されるものであるが、長年の使用による路面の摩耗等により 縁塊の角部も露出されることがあり、角が欠ける恐れが大きいものであった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

そこで本考案は、コンクリート製品の角欠けを防止することを目的とする。

【０００６】 すなわち、本考案によるコンクリート製品の角欠け防止構造は、コンクリート 製品の角部に沿って耐摩耗強度に優れた材質の角欠け防止リングが取り付けられ ていることを特徴とする（請求項１）。

【０００７】 請求項２は、請求項１記載の角欠け防止構造において、角欠け防止リングがコ ンクリート製品に一体的に埋設固定され、その表面がコンクリート製品の角部に 露出されていることを特徴とする。

【０００８】 請求項３は、請求項１記載の角欠け防止構造において、角欠け防止リングがコ ンクリート製品の角部に着脱可能に後付けされることを特徴とする。

【０００９】 請求項４は、請求項１記載の角欠け防止構造において、角欠け防止リングがコ ンクリート製品の角部表面に沿う表面部と、コンクリート製品の角部から内部に 突入する突起部とを有してなることを特徴とする。

【００１０】 請求項５は、請求項１の角欠け防止構造において、角欠け防止リングが、リン グ状をなすコンクリート製品の外側面に沿う外表面部と、該コンクリート製品の 上面に被着される上表面部と、該コンクリート製品の内側面に沿う内表面部とか ら略コの字形断面形状を有することを特徴とする請求項１の角欠け防止構造。

【００１１】 請求項６は、請求項１の角欠け防止構造において、外表面部または該外表面部 からさらに下方に延長する延長部にコンクリート製品の外側面にボルト止めする ためのボルト穴が形成されることを特徴とする。

【００１２】 請求項７は、コンクリート製品の角部に着脱可能に取り付けられる耐摩耗強度 に優れた材質の角欠け防止リングであって、リング状をなすコンクリート製品の 外側面に沿う外表面部と、該コンクリート製品の上面に被着される上表面部と、 該コンクリート製品の内側面に沿う内表面部とから略コの字形断面形状を有する ことを特徴とする。

【００１３】 請求項８は、請求項７の角欠け防止リングにおいて、外表面部または該外表面 部からさらに下方に延長する延長部にコンクリート製品の外側面にボルト止めす るためのボルト穴が形成されることを特徴とする。

【００１４】 角欠け防止リングは、黄銅、ステンレス、鉄等の耐摩耗性に優れた材質で形成 される。

【００１５】

【考案の実施の形態】

図１は本考案の一実施例による角欠け防止構造を示す。この角欠け防止構造は ハンドホールの縁塊に採用されている。図１に示されるように、ハンドホールの 縁塊１はコンクリートによりリング状に形成され、その上端内縁側には鉄蓋３の 脚を受ける支持具２が取り付けられている。

【００１６】 この縁塊１の上面周縁の角部には、図２に拡大して示されるように、断面略Ｅ 字形の角欠け防止リング４が一体的に埋設固定され、その表面が縁塊１の角部に 露出されている。より具体的には、縁塊１の角部は斜めに角切りされており、角 欠け防止リング４は、縁塊１の上面に沿う上表面部４ａと、角切りされた角部に 沿う角表面部４ｂと、外側面に沿う外表面部４ｃと、角表面部４ｂの裏面側から 突出して縁塊１の内部に埋設される埋設凸部４ｄとから一体に形成されている。 角欠け防止リング４をこのように縁塊１の角部に一体的に埋設固定するには、縁 塊１を形成するコンクリート型枠内の所定箇所にあらかじめ角欠け防止リング４ を配置しておき、その後コンクリートを注入して硬化させればよい。

【００１７】 図３および図４は縁塊１の角部に後付けされる着脱可能な角欠け防止リング５ の構成を示す。この角欠け防止リング５は、縁塊１の外側面に沿う外表面部５ａ と、角切りされた角部に沿う角表面部５ｂと、上面に被着される上表面部５ｃと 、内側面に沿う内表面部５ｄとから略コの字形断面形状を有するものとして一体 形成されている。この実施例では外表面部５ａの一部（９０度間隔で４カ所）が さらに下方に延長して延長部５ｅが設けられ、この延長部５ｅのボルト穴からボ ルト６を通して縁塊１の外側面に固定するように構成されている（図５）。この 角欠け防止リング５はボルト６により着脱可能であるため、摩耗や破損した場合 には新たな角欠け防止リングと交換することができる。

【００１８】

【考案の効果】

本考案によれば、ハンドホールの縁塊等のコンクリート製品における角欠けを 有効に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例による角欠け防止構造が採用
されるハンドホールの縁塊を示す断面図である。

【図２】図１のハンドホールの縁塊の角部の構造を示す
部分拡大断面図である。

【図３】本考案による角欠け防止リングの一実施例を示
す平面図である。

【図４】図３中Ａ−Ａ切断線による断面図である。

【図５】図３および図４の角欠け防止リングを縁塊に装
着した状態を示す部分拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 縁塊 ２ 支持具 ３ 鉄蓋 ４ 角欠け防止リング ４ａ 上表面部 ４ｂ 角表面部 ４ｃ 外表面部 ４ｄ 埋設凸部 ５ 角欠け防止リング ５ａ 外表面部 ５ｂ 角表面部 ５ｃ 上表面部 ５ｄ 内表面部 ５ｅ 延長部 ６ ボルト

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】コンクリート製品の角部に沿って耐摩耗強
   度に優れた材質の角欠け防止リングが取り付けられてい
   ることを特徴とするコンクリート製品の角欠け防止構
   造。
2. 【請求項２】角欠け防止リングがコンクリート製品に一
   体的に埋設固定され、その表面がコンクリート製品の角
   部に露出されていることを特徴とする請求項１の角欠け
   防止構造。
3. 【請求項３】角欠け防止リングがコンクリート製品の角
   部に着脱可能に後付けされることを特徴とする請求項１
   の角欠け防止構造。
4. 【請求項４】角欠け防止リングがコンクリート製品の角
   部表面に沿う表面部と、コンクリート製品の角部から内
   部に突入する突起部とを有してなることを特徴とする請
   求項１の角欠け防止構造。
5. 【請求項５】角欠け防止リングが、リング状をなすコン
   クリート製品の外側面に沿う外表面部と、該コンクリー
   ト製品の上面に被着される上表面部と、該コンクリート
   製品の内側面に沿う内表面部とから略コの字形断面形状
   を有することを特徴とする請求項１の角欠け防止構造。
6. 【請求項６】外表面部または該外表面部からさらに下方
   に延長する延長部にコンクリート製品の外側面にボルト
   止めするためのボルト穴が形成されることを特徴とする
   請求項５の角欠け防止構造。
7. 【請求項７】コンクリート製品の角部に着脱可能に取り
   付けられる耐摩耗強度に優れた材質の角欠け防止リング
   であって、リング状をなすコンクリート製品の外側面に
   沿う外表面部と、該コンクリート製品の上面に被着され
   る上表面部と、該コンクリート製品の内側面に沿う内表
   面部とから略コの字形断面形状を有することを特徴とす
   る角欠け防止リング。
8. 【請求項８】外表面部または該外表面部からさらに下方
   に延長する延長部にコンクリート製品の外側面にボルト
   止めするためのボルト穴が形成されることを特徴とする
   請求項７の角欠け防止リング。