JP3042183B2 - 電子楽器 - Google Patents
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- JP3042183B2 JP3042183B2 JP4167649A JP16764992A JP3042183B2 JP 3042183 B2 JP3042183 B2 JP 3042183B2 JP 4167649 A JP4167649 A JP 4167649A JP 16764992 A JP16764992 A JP 16764992A JP 3042183 B2 JP3042183 B2 JP 3042183B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、操作子の操作力に応
じて楽音の音量を制御する電子楽器に関する。
じて楽音の音量を制御する電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子楽器は、操作子の操作力に応
じて発生する楽音の音量を制御できるようにしたものが
ある。たとえば、鍵盤型の電子楽器の場合、実開昭61
−135394号に示すように、各鍵に2段の接点を有
するスイッチを設け、その複数の接点におけるオンイベ
ントの時間間隔をもとに演奏者の鍵操作速度を検出し、
楽音の制御を行っていた。
じて発生する楽音の音量を制御できるようにしたものが
ある。たとえば、鍵盤型の電子楽器の場合、実開昭61
−135394号に示すように、各鍵に2段の接点を有
するスイッチを設け、その複数の接点におけるオンイベ
ントの時間間隔をもとに演奏者の鍵操作速度を検出し、
楽音の制御を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述の鍵盤のような操
作子では、2個の接点の接/断の時間間隔を計測するこ
とにより、操作力を検出するようにしているので、ゆっ
くりと押鍵した場合は演奏者の望む発音タイミングより
かなり遅れて発音が始まってしまうことがあった。した
がって、強いアタック部を有する減衰系の楽音には適し
ているが、持続系の楽音を弱いアタックで発音する場合
などに問題があった。
作子では、2個の接点の接/断の時間間隔を計測するこ
とにより、操作力を検出するようにしているので、ゆっ
くりと押鍵した場合は演奏者の望む発音タイミングより
かなり遅れて発音が始まってしまうことがあった。した
がって、強いアタック部を有する減衰系の楽音には適し
ているが、持続系の楽音を弱いアタックで発音する場合
などに問題があった。
【0004】さらに、それぞれの接点が固定されている
ので、持続系の楽音などにおいて、操作子を弱く操作す
ることにより小音量の楽音を演奏しようとした場合な
ど、接点の位置に到達せずに楽音が発生されないことが
あった。
ので、持続系の楽音などにおいて、操作子を弱く操作す
ることにより小音量の楽音を演奏しようとした場合な
ど、接点の位置に到達せずに楽音が発生されないことが
あった。
【0005】また、鍵のアフタータッチを検出して、持
続音の音量を制御することができる電子楽器も実用化さ
れているが、上記のように楽音を発音するためには2つ
の接点を一定時間以内にオンした場合、そのとき加えら
れるアフタータッチも一定以上の強度であり不必要に大
きな音が発生してしまう欠点があった。
続音の音量を制御することができる電子楽器も実用化さ
れているが、上記のように楽音を発音するためには2つ
の接点を一定時間以内にオンした場合、そのとき加えら
れるアフタータッチも一定以上の強度であり不必要に大
きな音が発生してしまう欠点があった。
【0006】この発明は、操作子に対する演奏者の操作
力に基づいて弱音を的確に発音することのできる電子楽
器を提供することを目的とする。
力に基づいて弱音を的確に発音することのできる電子楽
器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この出願の請求項1の発
明は、操作子に対する演奏者の操作力を検出する検出手
段と、操作子の操作開始後、所定タイミングの操作力に
基づいてキーオンのスレッショルドを設定する設定手段
と、前記検出手段で検出された操作力が前記スレッショ
ルドを越えたことをもって楽音の発生を指示する指示手
段と、を設けたことを特徴とする。
明は、操作子に対する演奏者の操作力を検出する検出手
段と、操作子の操作開始後、所定タイミングの操作力に
基づいてキーオンのスレッショルドを設定する設定手段
と、前記検出手段で検出された操作力が前記スレッショ
ルドを越えたことをもって楽音の発生を指示する指示手
段と、を設けたことを特徴とする。
【0008】この出願の請求項2の発明は、操作子に対
する演奏者の操作力を検出する手段と、前記操作子に対
応する音高の楽音を発生する楽音発生手段と、前記操作
子の同時操作数を検出する手段と、前記同時操作数が2
以上であったとき前記操作子の操作力の合計に対応する
音量で前記操作力の最も大きな操作子に対応する音高の
楽音のみを発生させる手段と、を設けたことを特徴とす
る。
する演奏者の操作力を検出する手段と、前記操作子に対
応する音高の楽音を発生する楽音発生手段と、前記操作
子の同時操作数を検出する手段と、前記同時操作数が2
以上であったとき前記操作子の操作力の合計に対応する
音量で前記操作力の最も大きな操作子に対応する音高の
楽音のみを発生させる手段と、を設けたことを特徴とす
る。
【0009】
【作用】この発明では、楽音の発生を指示(キーオン)
するためのスレッショルドを操作子の操作開始後の操作
力情報に基づいて決定する。たとえば、操作力が大きい
場合にはスレッショルドを高くし、操作力が小さいとき
にはスレッショルドを低くする。このように、操作子が
操作されたときの操作力に基づいてキーオンのスレッシ
ョルドを設定するようにしたことにより、演奏者の操作
態様に応じた音量およびタイミングで楽音を発音するこ
とができる。
するためのスレッショルドを操作子の操作開始後の操作
力情報に基づいて決定する。たとえば、操作力が大きい
場合にはスレッショルドを高くし、操作力が小さいとき
にはスレッショルドを低くする。このように、操作子が
操作されたときの操作力に基づいてキーオンのスレッシ
ョルドを設定するようにしたことにより、演奏者の操作
態様に応じた音量およびタイミングで楽音を発音するこ
とができる。
【0010】また、操作されている鍵が複数であったと
きは、そのそれぞれの操作力の和を操作力情報とし、最
も操作力の大きい操作子に対応する音高情報をその際の
音高情報とする。2個の操作子がオーバーラップして操
作されたときは、操作力の移行に従って音高が移行す
る。
きは、そのそれぞれの操作力の和を操作力情報とし、最
も操作力の大きい操作子に対応する音高情報をその際の
音高情報とする。2個の操作子がオーバーラップして操
作されたときは、操作力の移行に従って音高が移行す
る。
【0011】
【実施例】図1はこの発明の実施例である電子楽器の一
部構成図である。この電子楽器は鍵盤型の電子楽器であ
る。鍵1は61鍵程度の鍵盤を構成する1つの鍵であ
る。
部構成図である。この電子楽器は鍵盤型の電子楽器であ
る。鍵1は61鍵程度の鍵盤を構成する1つの鍵であ
る。
【0012】鍵は支持部7に固定されている。鍵1は支
持部7に固定されているため殆ど揺動せず、上方からの
演奏操作があっても鍵1自体の弾性によって微小長さた
わむのみである。鍵1の支持部7付近にはひずみセンサ
2が設けられている。ひずみセンサ2は鍵1の押鍵によ
る下方向への歪みを検出する。ひずみセンサ2の検出値
はアンプ3で増幅されたのちA/D変換器4に入力され
る。A/D変換器4は入力されたひずみセンサ2の検出
値を8ビットのディジタルデータVALに変換してCP
U5に入力する。CPU5はこのデータに基づいて楽音
の発音/消音を制御する(図4〜図11)。CPU5に
は楽音合成回路6が接続されている。
持部7に固定されているため殆ど揺動せず、上方からの
演奏操作があっても鍵1自体の弾性によって微小長さた
わむのみである。鍵1の支持部7付近にはひずみセンサ
2が設けられている。ひずみセンサ2は鍵1の押鍵によ
る下方向への歪みを検出する。ひずみセンサ2の検出値
はアンプ3で増幅されたのちA/D変換器4に入力され
る。A/D変換器4は入力されたひずみセンサ2の検出
値を8ビットのディジタルデータVALに変換してCP
U5に入力する。CPU5はこのデータに基づいて楽音
の発音/消音を制御する(図4〜図11)。CPU5に
は楽音合成回路6が接続されている。
【0013】図2に前記楽音合成回路6の構成を示す。
楽音合成回路6は波形形成回路10,フィルタ回路11
および音量調整回路12で構成されている。波形形成回
路10にはCPU5からキーコードKCおよびキーオン
信号KON/キーオフ信号KOFFが入力される。キー
オン信号KONは前記ひずみセンサ2の検出値がTH2
(後述)を越えたときCPU5が出力し、キーオフ信号
KOFFはひずみセンサ2の検出値がTH3(後述)よ
り小さくなったときCPU5が出力する。また、キーコ
ードKCはキーオン/オフが検出されたキーによって指
示される音高のコードである。波形形成回路10はキー
オン信号KONが入力されると、そのとき入力されてい
るキーコードKCに基づいて楽音波形信号を形成する。
形成した楽音はフィルタ回路11に入力される。フィル
タ回路11にはCPU5からカットオフ周波数CFが入
力される。このカットオフ周波数CFは前記ひずみセン
サ2の検出値の変化速度に応じて設定される。フィルタ
回路11はローパスフィルタであり入力された楽音波形
信号の高域をカットする。ろ過された楽音波形信号は音
量調整回路12に入力される。音量調整回路12にはC
PU5から音量制御信号(センサの検出値)VALが入
力される。音量調整回路12では音量制御信号VALに
応じて入力された楽音波形信号のレベルを調整する。
楽音合成回路6は波形形成回路10,フィルタ回路11
および音量調整回路12で構成されている。波形形成回
路10にはCPU5からキーコードKCおよびキーオン
信号KON/キーオフ信号KOFFが入力される。キー
オン信号KONは前記ひずみセンサ2の検出値がTH2
(後述)を越えたときCPU5が出力し、キーオフ信号
KOFFはひずみセンサ2の検出値がTH3(後述)よ
り小さくなったときCPU5が出力する。また、キーコ
ードKCはキーオン/オフが検出されたキーによって指
示される音高のコードである。波形形成回路10はキー
オン信号KONが入力されると、そのとき入力されてい
るキーコードKCに基づいて楽音波形信号を形成する。
形成した楽音はフィルタ回路11に入力される。フィル
タ回路11にはCPU5からカットオフ周波数CFが入
力される。このカットオフ周波数CFは前記ひずみセン
サ2の検出値の変化速度に応じて設定される。フィルタ
回路11はローパスフィルタであり入力された楽音波形
信号の高域をカットする。ろ過された楽音波形信号は音
量調整回路12に入力される。音量調整回路12にはC
PU5から音量制御信号(センサの検出値)VALが入
力される。音量調整回路12では音量制御信号VALに
応じて入力された楽音波形信号のレベルを調整する。
【0014】図3は同電子楽器におけるキーオン(KO
N)タイミングとキーオフ(KOFF)タイミングを説
明するための図である。この電子楽器では、押鍵力(ひ
ずみセンサ2の検出値)が第1のスレッショルドTH1
から第2のスレッショルドTH2へ移行時間に基づいて
キーオンタイミングを決定する。ここで、TH1は固定
されているが、TH2は押鍵力がTH1を通過したのち
微小時間tを経過したときの変化量δに基づいて決定さ
れる。同図では、TH2=TH1+2δの関係となるよ
うに決定されている。すなわち、速い(強い)押鍵の場
合には高いスレッショルドを越えたとき発音し、遅い
(弱い)押鍵の場合には低いスレッショルドで発音する
ようになっている。これにより、大きい楽音の強いアタ
ック感および小さい楽音の柔らかな感じを出すことがで
きる。また、消音のための第3のスレッショルドTH3
はTH2よりも小さい値に設定される。
N)タイミングとキーオフ(KOFF)タイミングを説
明するための図である。この電子楽器では、押鍵力(ひ
ずみセンサ2の検出値)が第1のスレッショルドTH1
から第2のスレッショルドTH2へ移行時間に基づいて
キーオンタイミングを決定する。ここで、TH1は固定
されているが、TH2は押鍵力がTH1を通過したのち
微小時間tを経過したときの変化量δに基づいて決定さ
れる。同図では、TH2=TH1+2δの関係となるよ
うに決定されている。すなわち、速い(強い)押鍵の場
合には高いスレッショルドを越えたとき発音し、遅い
(弱い)押鍵の場合には低いスレッショルドで発音する
ようになっている。これにより、大きい楽音の強いアタ
ック感および小さい楽音の柔らかな感じを出すことがで
きる。また、消音のための第3のスレッショルドTH3
はTH2よりも小さい値に設定される。
【0015】なお、この電子楽器の制御においては、鍵
の操作段階に応じた値がステータスレジスタSTにセッ
トされる。ST=0は鍵が操作されない状態を表す。S
T=1は第1の鍵の操作状態がTH1未満の状態を表
す。ST=2は操作状態がTH1以上になったのち微小
時間tを経過していない状態を表す。ST=3は前記微
小時間tを経過したのち操作状態がTH2未満の状態を
表す。ST=4は操作状態がTH2を越えて発音中の状
態を表す。
の操作段階に応じた値がステータスレジスタSTにセッ
トされる。ST=0は鍵が操作されない状態を表す。S
T=1は第1の鍵の操作状態がTH1未満の状態を表
す。ST=2は操作状態がTH1以上になったのち微小
時間tを経過していない状態を表す。ST=3は前記微
小時間tを経過したのち操作状態がTH2未満の状態を
表す。ST=4は操作状態がTH2を越えて発音中の状
態を表す。
【0016】図4〜図11は同電子楽器の動作を示すフ
ローチャートである。図4はメインルーチンを示す。電
源投入後n1においてイニシャライズ動作を実行する。
イニシャライズ動作はレジスタのリセット等の動作であ
る。こののちルーチン動作(n2〜n8)を繰り返し実
行する。n2ではそのとき操作されている操作子(鍵)
の数を検出しKNレジスタにセットする(n2)。つぎ
にこのKNの値に対応する動作を実行する。KN=0の
場合には、全く演奏操作がされていないためステータス
レジスタSTに0をセットする(n3→n4)。つぎに
KN=1の場合には、1鍵のみ操作されているため単音
の操作子処理(n5→n6)を実行する。一方、KN≧
2の場合には複数の鍵が操作されているため複数操作子
処理(n7)を実行する。こののちその他処理(n8)
を実行する。
ローチャートである。図4はメインルーチンを示す。電
源投入後n1においてイニシャライズ動作を実行する。
イニシャライズ動作はレジスタのリセット等の動作であ
る。こののちルーチン動作(n2〜n8)を繰り返し実
行する。n2ではそのとき操作されている操作子(鍵)
の数を検出しKNレジスタにセットする(n2)。つぎ
にこのKNの値に対応する動作を実行する。KN=0の
場合には、全く演奏操作がされていないためステータス
レジスタSTに0をセットする(n3→n4)。つぎに
KN=1の場合には、1鍵のみ操作されているため単音
の操作子処理(n5→n6)を実行する。一方、KN≧
2の場合には複数の鍵が操作されているため複数操作子
処理(n7)を実行する。こののちその他処理(n8)
を実行する。
【0017】図5は1鍵が操作されたときの操作子処理
を示すフローチャートである。まず、操作されている鍵
の番号をNにセットする(n10)。つぎにその鍵の操
作力値をVALにセットする(n11)。つぎにN番目
の鍵に対応するキーコードをKCにセットし(n1
2)、ステータスレジスタSTの値に対応する処理を実
行する(n13)。
を示すフローチャートである。まず、操作されている鍵
の番号をNにセットする(n10)。つぎにその鍵の操
作力値をVALにセットする(n11)。つぎにN番目
の鍵に対応するキーコードをKCにセットし(n1
2)、ステータスレジスタSTの値に対応する処理を実
行する(n13)。
【0018】図6〜図10は操作子処理を示すフローチ
ャートである。この動作はそのときのステータスレジス
タSTに応じて実行される。
ャートである。この動作はそのときのステータスレジス
タSTに応じて実行される。
【0019】図6はST=0処理を示すフローチャート
である。ST=0の場合には操作の開始であるためST
に1をセットして(n14)リターンする。
である。ST=0の場合には操作の開始であるためST
に1をセットして(n14)リターンする。
【0020】図7はST=1処理を示すフローチャート
である。ST=1の場合にはVALがTH1以上になっ
たか否かを判断する(n15)。TH1になっていない
場合にはそのままリターンする。TH1以上になった場
合にはステータスレジスタSTを2にし(n16)、待
ち時間レジスタWTに0をセットして(n17)リター
ンする。
である。ST=1の場合にはVALがTH1以上になっ
たか否かを判断する(n15)。TH1になっていない
場合にはそのままリターンする。TH1以上になった場
合にはステータスレジスタSTを2にし(n16)、待
ち時間レジスタWTに0をセットして(n17)リター
ンする。
【0021】図8はST=2処理を示すフローチャート
である。まず、VALを判断する(n20)。VALが
TH1よりも小さくなっていれば微小時間tを経過する
まえに押鍵が中止されたことを意味するためステータス
レジスタSTを1に戻して(n21)リターンする。V
ALがTH1以上であればn22以下の動作を実行す
る。n22ではWTに1を加算する。ST=2処理は、
ほぼ同じ時間間隔で起動されるので微小時間tの計測に
支障はないが、厳密に計測するためにはWTの加算をタ
イマインタラプト処理によって所定時間毎に行うように
すればよい。この加算によってWTが微小時間tになっ
た場合には、発音開始のためのスレッショルドTH2お
よび消音のためのスレッショルドTH3をセットし(n
25,n26)、TH2の大きさに応じてフィルタ回路
11のカットオフ周波数CFをセットして(n27)リ
ターンする。TH2は図3で説明したように(TH1+
2δ)で算出され、TH3は所定の算出方式によりTH
2よりも小さい値が設定される。また、カットオフ周波
数CFはTH2が大きいほど高い値が設定される。これ
は強い打鍵ほど高次倍音成分が大きいことを表現するた
めである。
である。まず、VALを判断する(n20)。VALが
TH1よりも小さくなっていれば微小時間tを経過する
まえに押鍵が中止されたことを意味するためステータス
レジスタSTを1に戻して(n21)リターンする。V
ALがTH1以上であればn22以下の動作を実行す
る。n22ではWTに1を加算する。ST=2処理は、
ほぼ同じ時間間隔で起動されるので微小時間tの計測に
支障はないが、厳密に計測するためにはWTの加算をタ
イマインタラプト処理によって所定時間毎に行うように
すればよい。この加算によってWTが微小時間tになっ
た場合には、発音開始のためのスレッショルドTH2お
よび消音のためのスレッショルドTH3をセットし(n
25,n26)、TH2の大きさに応じてフィルタ回路
11のカットオフ周波数CFをセットして(n27)リ
ターンする。TH2は図3で説明したように(TH1+
2δ)で算出され、TH3は所定の算出方式によりTH
2よりも小さい値が設定される。また、カットオフ周波
数CFはTH2が大きいほど高い値が設定される。これ
は強い打鍵ほど高次倍音成分が大きいことを表現するた
めである。
【0022】図9はST=3処理を示すフローチャート
である。まず、VALを判断する(n30)。VALが
TH1よりも小さくなった場合にはTH2に達するまえ
に押鍵が中止されたことを意味するためステータスレジ
スタSTを1に戻して(n31)リターンする。VAL
がTH2以上になっていれば発音開始であるため(n3
2)、ステータスレジスタSTに4をセットし(n3
3)、楽音合成回路にKON信号,VAL,KC,CF
を出力する(n34)。VALがTH1JTH2の間に
あるときはそのままリターンする。
である。まず、VALを判断する(n30)。VALが
TH1よりも小さくなった場合にはTH2に達するまえ
に押鍵が中止されたことを意味するためステータスレジ
スタSTを1に戻して(n31)リターンする。VAL
がTH2以上になっていれば発音開始であるため(n3
2)、ステータスレジスタSTに4をセットし(n3
3)、楽音合成回路にKON信号,VAL,KC,CF
を出力する(n34)。VALがTH1JTH2の間に
あるときはそのままリターンする。
【0023】図10はST=4処理を示すフローチャー
トである。この動作では継続して楽音信号を形成するた
めの処理を行うとともに、VALの変化に応じて消音を
判断する。まずオンされている鍵が移行しキーコードに
変更があった場合にはそのKCを楽音合成回路に出力し
て音高を変更する(n40)。逐次検出されるVALを
楽音合成回路(音量調整回路12)に音量情報として送
出する(n41)。一方、VALがTH3よりも小さく
なった場合には(n42)、消音するためステータスレ
ジスタSTに1をセットし(n43)、楽音合成回路に
KOFF信号を送出する(n44)。
トである。この動作では継続して楽音信号を形成するた
めの処理を行うとともに、VALの変化に応じて消音を
判断する。まずオンされている鍵が移行しキーコードに
変更があった場合にはそのKCを楽音合成回路に出力し
て音高を変更する(n40)。逐次検出されるVALを
楽音合成回路(音量調整回路12)に音量情報として送
出する(n41)。一方、VALがTH3よりも小さく
なった場合には(n42)、消音するためステータスレ
ジスタSTに1をセットし(n43)、楽音合成回路に
KOFF信号を送出する(n44)。
【0024】図11は複数操作子処理動作を示すフロー
チャートである。まず、操作されている全ての鍵のうち
で最も強く操作されている鍵の番号をNにセットする
(n50)。つぎに全鍵の操作力の合計値をVALにセ
ットする(n51)。つぎにN番目の鍵に対応するキー
コードをKCにセットし(n52)、ステータスレジス
タSTの値に対応する処理を実行する(n53)。各ス
テータス処理は上記操作子処理と同様である。
チャートである。まず、操作されている全ての鍵のうち
で最も強く操作されている鍵の番号をNにセットする
(n50)。つぎに全鍵の操作力の合計値をVALにセ
ットする(n51)。つぎにN番目の鍵に対応するキー
コードをKCにセットし(n52)、ステータスレジス
タSTの値に対応する処理を実行する(n53)。各ス
テータス処理は上記操作子処理と同様である。
【0025】この複数操作子処理によりレガート演奏が
可能になる。すなわち、第1の音高(鍵)から第2の音
高(鍵)に滑らかに移行するために、第2の鍵をオンし
たのち第1の鍵をオフしたとき、この動作が実行され
る。VALは両鍵の操作力の合計値として算出されるた
め、操作力が第1の鍵から第2の鍵に移行していっても
不自然な音量変化がない。また、この操作力の移行によ
り、第2の鍵が第1の鍵よりも強く操作されるようにな
ったときキーコードが第2の鍵(第2の音高)に移行す
る。
可能になる。すなわち、第1の音高(鍵)から第2の音
高(鍵)に滑らかに移行するために、第2の鍵をオンし
たのち第1の鍵をオフしたとき、この動作が実行され
る。VALは両鍵の操作力の合計値として算出されるた
め、操作力が第1の鍵から第2の鍵に移行していっても
不自然な音量変化がない。また、この操作力の移行によ
り、第2の鍵が第1の鍵よりも強く操作されるようにな
ったときキーコードが第2の鍵(第2の音高)に移行す
る。
【0026】また、この実施例では、キーオン時のスレ
ッショルドTH2を押鍵の強さに応じて変化させても、
キーオフ時のスレッショルドTH3をTH2に応じてこ
れよりも低い位置に設定することにより、KONのチャ
タリングを防ぐようにしている。
ッショルドTH2を押鍵の強さに応じて変化させても、
キーオフ時のスレッショルドTH3をTH2に応じてこ
れよりも低い位置に設定することにより、KONのチャ
タリングを防ぐようにしている。
【0027】さらに、この実施例では、鍵の初期操作に
よる鍵操作速度情報は発音開始のタイミングの指示に用
いるのみでなく、フィルタの制御にも用いている。すな
わち、鍵を強く操作した場合はフィルタのカットオフ周
波数を高く設定することにより倍音の多い楽音を発生さ
せることができる。
よる鍵操作速度情報は発音開始のタイミングの指示に用
いるのみでなく、フィルタの制御にも用いている。すな
わち、鍵を強く操作した場合はフィルタのカットオフ周
波数を高く設定することにより倍音の多い楽音を発生さ
せることができる。
【0028】
【発明の効果】この発明によれば、最初の操作力に応じ
て発音開始のスレッショルドを上下するようにしたこと
により、演奏者が発音させようとする音量に応じて発音
開始時のアタック部を形成することができる。また、複
数の操作子が操作されるときにはそれらの操作子の操作
力の合計を操作力情報とし、操作力の最も大きい操作子
の音高で発音するようにしたことにより、レガート演奏
を容易にすることができる。
て発音開始のスレッショルドを上下するようにしたこと
により、演奏者が発音させようとする音量に応じて発音
開始時のアタック部を形成することができる。また、複
数の操作子が操作されるときにはそれらの操作子の操作
力の合計を操作力情報とし、操作力の最も大きい操作子
の音高で発音するようにしたことにより、レガート演奏
を容易にすることができる。
【図1】この発明の実施例である電子楽器の概略構成図
【図2】同電子楽器の楽音合成回路の構成図
【図3】同電子楽器の鍵操作力に基づく発音/消音制御
を説明する図
を説明する図
【図4】同電子楽器の動作を示すフローチャート
【図5】同電子楽器の動作を示すフローチャート
【図6】同電子楽器の動作を示すフローチャート
【図7】同電子楽器の動作を示すフローチャート
【図8】同電子楽器の動作を示すフローチャート
【図9】同電子楽器の動作を示すフローチャート
【図10】同電子楽器の動作を示すフローチャート
【図11】同電子楽器の動作を示すフローチャート
1−鍵 2−ひずみセンサ
Claims (2)
- 【請求項1】 操作子に対する演奏者の操作力を検出す
る検出手段と、操作子の操作開始後、所定タイミングの操作力に基づい
てキーオンの スレッショルドを設定する設定手段と、前記検出手段で検出された 操作力が前記スレッショルド
を越えたことをもって楽音の発生を指示する指示手段
と、 を設けたことを特徴とする電子楽器。 - 【請求項2】 操作子に対する演奏者の操作力を検出す
る手段と、 前記操作子に対応する音高の楽音を発生する楽音発生手
段と、 前記操作子の同時操作数を検出する手段と、 前記同時操作数が2以上であったとき、前記操作子の操
作力の合計に対応する音量で前記操作力の最も大きな操
作子に対応する音高の楽音のみを発生させる手段と、 を設けたことを特徴とする電子楽器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP4167649A JP3042183B2 (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | 電子楽器 |
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JP4167649A JP3042183B2 (ja) | 1992-06-25 | 1992-06-25 | 電子楽器 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0612073A JPH0612073A (ja) | 1994-01-21 |
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Family Applications (1)
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-
1992
- 1992-06-25 JP JP4167649A patent/JP3042183B2/ja not_active Expired - Fee Related
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