JP3042153U - 前後輪操舵式自転車 - Google Patents

前後輪操舵式自転車

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JP3042153U
JP3042153U JP1997002490U JP249097U JP3042153U JP 3042153 U JP3042153 U JP 3042153U JP 1997002490 U JP1997002490 U JP 1997002490U JP 249097 U JP249097 U JP 249097U JP 3042153 U JP3042153 U JP 3042153U
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JP
Japan
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hawk
wheel
fixed
steering
wheels
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JP1997002490U
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English (en)
Inventor
信隆 坪井
俊三 藤原
幸四郎 大橋
博明 林
Original Assignee
財団法人自転車産業振興協会
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペダル操作や走行に支障を来さずに前車輪と
後車輪とを同期的に操舵できる前後輪操舵式自転車を提
供する点にある。 【解決手段】 メインフレーム1の前端部に固定したヘ
ッドパイプ2によりハンドル3とハンドルステム4と前
ホーク5とを操舵可能に支持するとともに前ホーク5に
より前車輪6を支持し、メインフレーム1の後端部に固
定した後ホーク支持部9により後ホーク10を操舵可能
に支持するとともに後ホーク10により後車輪11を支
持し、メインフレーム1の前後方向中間部に立パイプ7
を固定し、立パイプ7の下部にハンガ12を設け、後ホ
ーク10の上端部に中間伝達部18を設け、ハンガのク
ランク軸と中間伝達部18とを1次駆動系15〜17に
より連結し、中間伝達部18と後車輪11とを2次駆動
系19〜21により連結した自転車において、前ホーク
5の上部に操舵力伝達輪24を同心状に固定し、後ホー
ク11の上部に操舵力伝達輪26を同心状に固定し、こ
れらの操舵力伝達輪24、26を可撓の操舵力伝達部材
25により連結している。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、前車輪と後車輪とを同期的に操舵する前後輪操舵式自転車に関する ものである。
【0002】
【従来の技術】
前車輪と後輪とを同期的に操舵する前後輪操舵式自転車の従来例を図7及び図 8により説明すると、iが立パイプ、aが立パイプiの上端部に取付けたサドル 、bが立パイプiの前面に固定したメインフレームで、メインフレームbの前端 部には、ヘッドパイプ(図示せず)が固定され、ヘッドパイプ内には、ハンドル ステム(図示せず)が回転可能に嵌挿され、ハンドルステムの上端部には、ハン ドル(図示せず)が固定され、ハンドルステムの下端部には、前ホーク(図示せ ず)が固定され、前ホークの下端部に固定したアーム(前車輪支持軸)cには、 前車輪dが回転可能に取付けられている。
【0003】 eが立パイプiの後部に固定した後ステイで、後ステイeの後端部には、後ホ ークjが操舵可能に取付けられ、後ホーク部jの下端部に固定したアーム(後車 輪支持軸)fには、後車輪gが回転可能に取付けられている。 hがリンクで、リンクhの前端部がアーム(前車輪支持軸)cの左右一端部に 枢支され、リンクhの後端部がアーム(後車輪支持軸)fの左右一端部に枢支さ れている。
【0004】 前記図4及び図5に示す前後輪操舵式自転車では、ハンドルを操作したとき、 その動きがハンドルステムと前ホークとアームcとを介して前車輪dに伝えられ て、前車輪dが操舵されると同時にアームcの動きがリンクhとアームfとを介 して後車輪gに伝えられて、後車輪gが操舵される。その際、アームc及びアー ムfの一端部が1本のリンクhにより連結されており、前車輪dと後車輪gとが 同じ方向(同じ向きの平行状態)に操舵されることになる。
【0005】 このように後車輪gを前車輪dと同じ方向に操舵するのは、自転車の直進安定 性を増大させて、自転車の操縦を容易にするためである。 上記自転車の前後輪操舵装置では、後ホークj及び後車輪gが後ステイeの後 端部eを通る垂直軸線を中心に操舵されるので、通常の後車輪駆動装置、即ち、 クランク軸側の大ギヤと後車輪側の小ギヤとをチェーンにより直接連結した通常 の後車輪駆動装置を使用して、後車輪gを駆動すると、チェーンが後車輪gに干 渉するので、図8に例示した特別な後車輪駆動装置を使用する必要がある。
【0006】 図8のkが立パイプiの下端部に設けたハンガのクランク軸、m、mがクラン ク軸kの左右両端部に固定したクランク、n、nが各クランクmに取付けたペダ ル、pが後ホーク部jの上端部に取付けた中間回転軸、rがクランク軸kに固定 したスプロケット、sが中間回転軸pに固定したスプロケット、tがスプロケッ トr、s間に懸装した1次駆動系チェーン、uが中間回転軸pに固定したプーリ 、vが後車輪gのハブに固定したプーリ、wがプーリu、v間に懸装した2次駆 動系ゴムベルトである。
【0007】 以上の後車輪駆動装置では、ペダルnを踏み込んだときのクランク軸kの回転 をスプロケットr→チェーンt→スプロケットsに伝えて、スプロケットsを回 転する一方、スプロケットsの回転をプーリu→ゴムベルトw→プーリvに伝え て、後車輪gを駆動する。従って後車輪gを操舵しても、後車輪gがチェーンt に干渉しない。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
前記図3に示す従来の前後輪操舵装置では、(1)リンクhがペダルの外側方 に位置しているので、ペダルの踏み込み操作に支障を来す。(2)アーム(後車 輪支持軸)fの一端部がフレームの外側方に突出しているので、自転車の走行に 支障を来すという問題があった。
【0009】 本考案は前記の問題点に鑑み提案するものであり、その目的とする処は、ペダ ル操作や走行に支障を来さずに前車輪と後車輪とを同期的に操舵できる前後輪操 舵式自転車を提供しようとする点にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本考案は、メインフレームの前端部に固定した ヘッドパイプによりハンドルとハンドルステムと前ホークとを操舵可能に支持す るとともに前ホークにより前車輪を支持し、メインフレームの後端部に固定した 後ホーク支持部により後ホークを操舵可能に支持するとともに後ホークにより後 車輪を支持し、メインフレームの前後方向中間部に立パイプを固定し、立パイプ の下部にハンガを設け、後ホークの上端部に中間伝達部を設け、ハンガのクラン ク軸と中間伝達部とを1次駆動系により連結し、中間伝達部と後車輪とを2次駆 動系により連結した自転車において、前記前ホークの上部に操舵力伝達輪を同心 状に固定し、前記後ホークの上部に操舵力伝達輪を同心状に固定し、これらの操 舵力伝達輪を可撓の操舵力伝達部材により連結している。
【0011】
【考案の実施の形態】
次に本考案の前後輪操舵式自転車を図1〜図4に示す第1実施例により説明す る。 図1の1がメインフレーム(メインパイプ)、2がメインフレーム1の前端部 に固定したヘッドパイプ、3がハンドル、4がハンドル3に一体のハンドルステ ム、5がハンドルステム4に一体の前ホーク、6が前車輪で、ヘッドパイプ2に よりハンドル3とハンドルステム4と前ホーク5とが操舵可能に支持されるとと もに前ホーク5により前車輪6が支持されている。
【0012】 7がメインフレーム1の前後方向中間部に固定した立パイプ、8が立パイプ7 の上端部に取付けたサドルである。 図1〜図3の2’がメインフレーム1の後端部に固定したパイプ、9がパイプ 2’に固定したL型の後ホーク支持部、10が後ホーク、11が後車輪で、パイ プ2’及び後ホーク支持部9により後ホーク10が操舵可能に支持され、後ホー ク10により後車輪11が支持されている。
【0013】 12が立パイプ7の下端部に取付けたハンガ、13がハンガのクランク軸の左 右両端部に固定したギヤクランク、14が各クランク13に取付けたペダル、1 5がクランク軸に取付けた大ギヤ(大径スプロケット)、22が後ホーク10の 上端部に固定したL型のブラケット、18が自在軸継手(中間伝達部)で、自在 軸継手18の両端部がL型の後ホーク支持部9とL型のブラケット22とに軸受 23を介して回転可能に取付けられている。
【0014】 17が自在軸継手18の一端部に固定した中ギヤ(中径スプロケット)、16 が大ギヤ15と小ギヤ17との間に懸装した1次駆動系チェーン、19が自在軸 継手18の一端部に固定した中ギヤ(中径スプロケット)、21が後車輪11の ハブに固定した小ギヤ(小径スプロケット)、20が中ギヤ19と小ギヤ21と の間に懸装した2次駆動系チェーンである。
【0015】 図1及び図4の24が前ホーク5の上部に同心状に固定したプーリ(操舵力伝 達輪)、26が後ホーク10の上部に同心状に固定したプーリ(操舵力伝達輪) 、25がプーリ24、26間に平行掛けした操舵ワイヤ(可撓の操舵力伝達部材 )で、操舵ワイヤ25は、プーリ24に捲装した前部ワイヤ25aとプーリ26 に捲装した後部ワイヤ25cとこれらのワイヤの両端部を繋ぐ連結部材25b、 25bとにより構成されている。
【0016】 なお前後輪の操舵比(前車輪6の操舵角を1としたときの後車輪11の操舵角 の割合)は、プーリ24、26を直径の異なる他のプーリに交換することにより 、変更可能である。またプーリ24、26はスプロケットに、操作ワイヤ25は チェーンに、それぞれ代えても差し支えない。 次に前記図1〜図4に示す前後輪操舵式自転車の作用を具体的に説明する。
【0017】 ペダル15を踏み込んだときのクランク軸及び大ギヤ15の回転を1次駆動系 チェーン16→中ギヤ17→自在軸継手18→中ギヤ19→2次駆動系チェーン 20→小ギヤ21→後車輪11に伝えることにより、後車輪11を回転して、自 転車を走行させる。 このとき、図4に示すようにハンドル23を点線の中立位置から右方向に操作 して、ハンドルステム4と前ホーク5と前車輪6とを右方向に操舵すると、前部 側のプーリ24も前ホーク5とともに矢印A方向に旋回し、その動きが操舵ワイ ヤ25を介して後部側のプーリ26に伝えられて、プーリ26と後ホーク10と 後車輪11とが前車輪6と同じ右方向に操舵される。
【0018】 またハンドル23を点線の中立位置から左方向に操作して、ハンドルステム4 と前ホーク5と前車輪6とを左方向に操舵すると、前部側のプーリ24も前ホー ク5とともに反矢印方向に旋回し、その動きが操舵ワイヤ25を介して後部側の プーリ26に伝えられて、プーリ26と後ホーク10と後車輪11とが前車輪6 と同じ左方向に操舵される。
【0019】 図5は、前部ワイヤ25aの両端部と後部ワイヤ25cの両端部とを繋ぐ連結 部材25b、25bを交差させた第2実施例である。この実施例では、前部側の プーリ24が矢印A方向に旋回すると、後部側のプーリ26が矢印B方向に旋回 して、前車輪6と後車輪11とが反対方向に操舵されるので、小回り性能が向上 する。
【0020】 図6は、図3の自在軸継手(中間伝達部)18を4枚の傘歯歯車により構成し た第3実施例である。9がメインフレーム1の後端部に固定したL型の後ホーク 支持部、22が後ホーク10の上端部に固定したL型のブラケット、18aが後 ホール支持部9に回転可能に取付けた1次駆動系スプロケット取付部、18bが 1次駆動系スプロケット取付部18aに同軸の傘歯歯車、18cが後ホーク支持 部9に回転可能に取付けて傘歯歯車18bに噛合した傘歯歯車、18dが傘歯歯 車18cに同軸の傘歯歯車、18eがブラケット22に回転可能に取付けて傘歯 歯車18dに噛合した傘歯歯車、18fが傘歯歯車18eに同軸の2次駆動系ス プロケット取付部、23が軸受で、1次駆動系スプロケット取付部18aに伝え られる駆動力を傘歯歯車18b→傘歯歯車18c→傘歯歯車18d→傘歯歯車1 8e→2次駆動系スプロケット取付部18fに伝えるようにしている。
【0021】 なお前後輪操舵式自転車の挙動は次の通りである。即ち、運転者は体重移動 を行わない。タイヤは横滑りしない。前後輪のキャスタ角はゼロ。ロール 角、ヨー角、操舵角は微小である。という仮定の下で、前後輪操舵式自転車の運 動方程式を立てると、
【0022】
【数1】
【0023】 となる。 ただし y :自転車の重心位置の横変位 φ :ヨー角 θ :車体のロール角 α :前車輪操舵角 β :後車輪操舵角 m :自転車の総重量 h :重心高 k :重心点を通る水平ロール軸回りの慣性半径 a :重心から前車輪接地点までの距離 b :重心から後車輪接地点までの距離 c=a+b:ホイールベース V :走行速度 t :走行時間 前記式を使用して、車輪走行軌跡のコンピュータによるシミュレーション計算 を実行すると、 直立安定性については、 前記式で、「a=1.17」「b=0.13」「c=1.3」「h=1」「k =0.5」とおき、前後輪操舵式自転車は、後車輪を前車輪の操舵角の0.3の 割合で操舵させるものとし、円旋回から直線走行への移行時の車体のロール角の 変化を計算すると、表1のようになる。このように普通の自転車では、直線走行 へ移行後、3秒以上経過しないと、車体ロール角の揺動が収まらないが、前後輪 操舵式自転車(表1中の2WS)では、直ちに揺動が収まっている。
【0024】
【表1】
【0025】 車線変更については、 前記式で、「a=1.17」「b=0.13」「c=1.3」「h=1」「k =0.5」とおき、後車輪を前車輪の操舵角の0.3の割合で操舵させるものと し、直線走行時に50cm右側に車線変更する場合の走行軌跡を計算すると、表 2のようになる。このように前後輪操舵式自転車(表2中の2WS)では、普通 の自転車よりも速く目標に寄る。
【0026】
【表2】
【0027】
【考案の効果】
本考案は前記のようにメインフレームの前端部に固定したヘッドパイプにより ハンドルとハンドルステムと前ホークとを操舵可能に支持するとともに前ホーク により前車輪を支持し、メインフレームの後端部に固定した後ホーク支持部によ り後ホークを操舵可能に支持するとともに後ホークにより後車輪を支持し、メイ ンフレームの前後方向中間部に立パイプを固定し、立パイプの下部にハンガを設 け、後ホークの上端部に中間伝達部を設け、ハンガのクランク軸と中間伝達部と を1次駆動系により連結し、中間伝達部と後車輪とを2次駆動系により連結した 自転車において、前記前ホークの上部に操舵力伝達輪を同心状に固定し、前記後 ホークの上部に操舵力伝達輪を同心状に固定し、これらの操舵力伝達輪を可撓の 操舵力伝達部材により連結しており、前記従来の前後輪操舵式自転車のようにア ーム(車輪支持軸)やリンクをフレームの外側方に位置させないので、ペダル操 作や走行に支障を来さずに前車輪と後輪とを同期的に操舵できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の前後輪操舵式自転車の第1実施例を示
す側面図である。
【図2】同前後輪操舵式自転車の後ホーク上部側を示す
斜視図である。
【図3】同後ホーク上部側の一部縦断正面図である。
【図4】同前後輪操舵式自転車の作用説明図である。
【図5】前後輪操舵式自転車の第2実施例の作用説明で
ある。
【図6】後ホーク上部側の第2実施例を示す一部縦断正
面図である。
【図7】従来の前後輪操舵式自転車を示す平面図であ
る。
【図8】同前後輪操舵式自転車の側面図である。
【符号の説明】
1 メインフレーム 2 ヘッドパイプ 3 ハンドル 4 ハンドルステム 5 前ホーク 6 前車輪 7 立パイプ 8 サドル 9 後ホーク支持部 10 後ホーク 11 後車輪 12 ハンガ 13 ギヤクランク 14 ペダル 15 大ギヤ 16 1次駆動系チェーン 17 中ギヤ 18 中間伝達部 19 中ギヤ 20 2次駆動系チェーン 21 小ギヤ 22 ペダル 23 軸受 24 操舵力伝達輪 25 可撓の操舵力伝達部材 26 操舵力伝達輪

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メインフレームの前端部に固定したヘッ
    ドパイプによりハンドルとハンドルステムと前ホークと
    を操舵可能に支持するとともに前ホークにより前車輪を
    支持し、メインフレームの後端部に固定した後ホーク支
    持部により後ホークを操舵可能に支持するとともに後ホ
    ークにより後車輪を支持し、メインフレームの前後方向
    中間部に立パイプを固定し、立パイプの下部にハンガを
    設け、後ホークの上端部に中間伝達部を設け、ハンガの
    クランク軸と中間伝達部とを1次駆動系により連結し、
    中間伝達部と後車輪とを2次駆動系により連結した自転
    車において、前記前ホークの上部に操舵力伝達輪を同心
    状に固定し、前記後ホークの上部に操舵力伝達輪を同心
    状に固定し、これらの操舵力伝達輪を可撓の操舵力伝達
    部材により連結したことを特徴とする前後輪操舵式自転
    車。
JP1997002490U 1997-04-04 1997-04-04 前後輪操舵式自転車 Expired - Lifetime JP3042153U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012144243A (ja) * 2010-12-22 2012-08-02 Jiro Sekine 自転車

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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