JP3042018B2 - 燃料噴射ノズル - Google Patents

燃料噴射ノズル

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JP3042018B2 JP3125535A JP12553591A JP3042018B2 JP 3042018 B2 JP3042018 B2 JP 3042018B2 JP 3125535 A JP3125535 A JP 3125535A JP 12553591 A JP12553591 A JP 12553591A JP 3042018 B2 JP3042018 B2 JP 3042018B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,シリンダヘッド
に形成した副室等の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射ノ
ズルに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に,燃料噴射ノズルのノズル本体の
先端部に噴孔を形成する場合に,噴孔はノズル本体にド
リル加工,放電加工等によって直接加工されており,噴
孔の形状もこれらの加工方法で穿孔される形状に限られ
ている。ところで,燃料噴射ノズルにおいて,ノズル先
端部に形成される噴孔については,噴孔径及び噴孔数
は,燃焼状態に大きな影響を及ぼす条件であり,噴孔に
対するこれらの諸条件の決定は,エンジン性能とも関係
してエンジン性能の向上に重要な要素となる。また,噴
孔径及び噴孔数についてのみでなく,形状,噴孔角度等
の噴孔形状も燃焼に大きな影響を及ぼすことは,従来か
らも分かっている要素である。例えば,燃料噴射ノズル
の噴孔形状を従来の円形形状から四角形状等の異形形状
にすることによって,噴霧粒の速度分布を変え,空気の
取り込みを良くすることができるものである。
【0003】上記のような噴孔については,本出願人に
係わる出願である特願平1−252277号(特開平3
−115722号公報参照)に開示されたものがある。
該燃料噴射ノズルは,図10に示すように,先端部に燃
料噴射のため燃焼室に開口する噴口53を備えたセラミ
ック製ノズル本体51,及びノズル本体51内を上下動
可能に配置したセラミック製針弁52を有している。該
燃料噴射ノズルは,針弁52に燃料圧が付勢すると,針
弁52がノズル本体51に対して移動し,針弁52が噴
口53を開放して燃料通路55からの燃料を噴口53か
ら噴射するように構成されている。噴口53は,多数の
噴孔から成り,ノズル本体51の先端部に軸方向に多段
に形成されているものである。
【0004】また,副室式断熱エンジンとして,図7に
示すようなものが開示されている。該副室式断熱エンジ
ンは,シリンダ49を形成したシリンダブロック40,
シリンダブロック40に固定したシリンダヘッド42,
シリンダヘッド42に形成した断熱構造の副室44,シ
リンダ49内を往復運動するピストン48,副室44を
主室43に連通する連絡孔46,及び副室44に噴口4
7を開口する燃料噴射ノズル41を有している。副室4
4の形状は,種々の形状に形成することができ,例え
ば,図8に示すように,断面円形状の側壁面45に形成
することができ,又は,図9に示すように,断面四角形
状の側壁面50に形成することができる。噴口47から
噴射された燃料は側壁面45又は50に衝突して着火燃
焼し,副室44から連絡孔46を通って主室43に吹き
出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,図7に
示すような燃料噴射ノズルは,噴口はホール型多噴孔4
7に形成され,該多噴孔47から噴射された燃料を副室
壁面45(図8参照)又は50(図9参照)に衝突させ
て拡散させ,副室44内での燃料と空気との混合を達成
しているが,多噴孔47から噴射された燃料は副室44
内の全域にわたって良好には拡散せず,特に副室44の
上部には燃料噴霧が拡散することができず,燃料と空気
との混合が良好に行われず,副室44内での着火燃焼が
良好に行われず,連絡孔46からの吹き出しも弱く,エ
ンジン出力の低下,熱効率の低下,HC,NOX 等の発
生等の原因となっている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は,上記
の課題を解決することであり,副室式エンジンの燃焼を
改善するものであり,副室の上部壁面に向かってほぼ水
平方向に噴射する多噴口を小噴口に形成し,副室の下部
壁面に斜め下方に向かって噴射する多噴口を大噴口に形
成し,前記小噴口から噴射された燃料噴霧の燃料微粒化
を促進して先ず副室上部で着火し燃焼させ,前記大噴口
から副室下部に向けて噴射された燃料噴霧の未燃混合気
を連絡孔から吹き出させ,エンジン出力,熱効率を向上
させる燃料噴射ノズルを提供することである。
【0007】この発明は,燃料通路を形成したノズル本
体及び該ノズル本体に形成した中空穴内を往復動可能に
配置した針弁を有し,該針弁に燃料圧を付勢することで
前記針弁が前記ノズル本体に形成した多噴口を開放して
燃料を噴射する燃料噴射ノズルにおいて,前記多噴口は
前記ノズル本体のほぼ水平方向に燃料を噴射するように
前記ノズル本体のほぼ水平方向に伸びる複数の小噴口
と,該小噴口より下方に燃料を噴射するように前記ノズ
ル本体の軸方向下方に傾斜して伸びる複数の大噴口とを
有し,シリンダヘッドに配置した側壁面を断面四角形に
形成した断熱構造の副室内に前記多噴口を開口し,前記
多噴口の前記小噴口からの噴射燃料を副室上部の辺部側
壁面に衝突反射させ,また,前記多噴口の前記大噴口か
らの噴射燃料を副室下部の角部側壁面に衝突反射させる
ことを特徴とする燃料噴射ノズルに関する。
【0008】又は,この発明は,軸心方向に伸びる穴部
を形成したノズル本体,該穴部内で往復動可能に嵌合さ
れた燃料通路を備えたバルブ,及び該バルブの前記燃料
通路から外周に貫通する前記バルブに形成した多噴口を
有し,前記バルブに燃料圧を付勢することで前記バルブ
を前記ノズル本体に対して移動させ且つ前記多噴口を開
放して燃料を噴射する燃料噴射ノズルにおいて,前記多
噴口はほぼ水平方向に燃料を噴射するように前記バルブ
のほぼ水平方向に伸びる複数の小噴口と,該小噴口より
下方に燃料を噴射するように前記バルブの軸方向下方に
傾斜して伸びる複数の大噴口とを有し,シリンダヘッド
に配置した側壁面を断面四角形に形成した断熱構造の副
室内に前記多噴口を開口し,前記多噴口の前記小噴口か
らの噴射燃料を副室上部の辺部側壁面に衝突反射させ,
また,前記多噴口の前記大噴口からの噴射燃料を副室下
部の角部側壁面に衝突反射させることを特徴とする燃料
噴射ノズルに関する。
【0009】この燃料噴射ノズルは,上記のように構成
されているので,前記小噴口から噴射された燃料噴霧の
燃料微粒化が促進され,噴流のエントレインメント性即
ち空気の巻き込み性を促進して燃料と空気との混合を促
進し,副室上部で着火し燃焼する。これに対して,副室
下部では大噴口からの燃料噴射であり,多量の噴射燃料
には着火は発生せず,燃料と空気とはある程度混合され
た未燃混合気の状態になっている。そこで,副室上部で
燃焼が始まると,急激にその体積を膨張させるため,副
室下部の未燃混合気は勢いよく副室から連絡孔を通じて
主室に吹き出され,主室に存在する新気と混合し,ピス
トンを押す強力な力即ち出力が発生する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して,この発明
による燃料噴射ノズルの実施例を説明する。図1はこの
発明による燃料噴射ノズルの一実施例を示す要部の概略
斜視図,図2は図1の燃料噴射ノズルを副室に配置した
場合の燃料噴射の噴霧パターンを示す概略説明図,及び
図3は図2の線A−Aから見た燃料噴射の噴霧パターン
を示す概略説明図である。
【0011】この発明による燃料噴射ノズルは,図示し
ていないが,燃料通路を形成したノズル本体6及び該ノ
ズル本体6に形成した中空穴内に往復動可能に配置した
針弁を有し,該針弁に燃料圧を付勢することで針弁がノ
ズル本体6に形成した多噴口を開放して燃料を噴射する
ものである。この燃料噴射ノズルについては,図1に示
すように,多噴口はほぼ水平方向に燃料を噴射する複数
の小噴口4と小噴口4からの燃料噴射より下方に噴射す
る複数の大噴口5を有している。図1では,小噴口4は
ノズル本体6の先端部に形成された燃料サック部10の
上部周方向に複数個隔置して形成され,また,大噴口5
は燃料サック部10の下部に下向きに傾斜して伸び小噴
口4より下方に周方向に複数個隔置して形成されてい
る。
【0012】この燃料噴射ノズルは,図2に示すよう
に,副室式エンジンにおける副室2に配置することが好
ましいものである。即ち,副室式エンジンは,シリンダ
ブロックに固定されたシリンダヘッド7,シリンダヘッ
ド7に形成した断熱構造の副室2,シリンダブロックに
形成したシリンダ内を往復運動するピストン,副室2内
に噴口を開口した燃料噴射ノズル6及びピストン側に形
成した主室1を有している。副室2を断熱構造に構成す
る場合には,例えば,シリンダヘッド7に形成された穴
部に配置された耐熱性及び断熱性に富んだセラミックス
等から成る副室壁体から構成することができる。副室2
は,連絡孔3を通じて主室1に連通している。また,主
室1については,ピストンヘッドのキャビティ或いはラ
イナ上部とヘッド下面で囲まれる空所に形成され,セラ
ミックス等で断熱構造に構成することもできる。
【0013】この副室式エンジンにおいて,副室2の形
状は,図3に示すように,副室壁面8が断面四角形に形
成されている。副室2に配置された燃料噴射ノズル6
は,副室2内に燃料を放射状に噴霧し,噴射燃料が副室
壁面8に衝突できるようにノズル軸線の周方向に形成し
た多噴口を備えている。燃料噴射ノズル6は,副室2内
にほゞ中央部で軸線方向下方に伸びて配置され,多噴口
は副室2の壁面8に向かって開口している。このよう
に,燃料噴射ノズル6を副室2に配置すると,多噴口の
小噴口4からの噴射燃料は小さな噴霧パターンBを形成
し,副室上部の四角形辺部の壁面8に衝突して反射し,
副室2内に拡散する。また,多噴口の大噴口5からの噴
射燃料は,大きな噴霧パターンCを形成し,副室下部の
四角形角部9の壁面8に衝突して反射し,副室2内に円
錐状に拡散する。
【0014】更に,この燃料噴射ノズルにおいて,小噴
口4からの噴射燃料は,大噴口5からの噴射燃料に比較
して少量である。また,小噴口4からの噴射燃料が壁面
8に到達する距離は,大噴口5からの噴射燃料が壁面8
に到達する距離より短くなっている。従って,先ず小噴
口4からの噴射燃料が壁面8に衝突して反射拡散して空
気と混合し,副室2内で着火燃焼が始まる。次いで,大
噴口5からの多量の噴射燃料が壁面8に衝突して反射拡
散して空気との混合がある程度進行し,多量の噴射燃料
には着火は発生せず,燃料と空気とはある程度混合され
た未燃混合気の状態になる。従って,副室2内が非常に
高温になって着火遅れが短期間になった場合でも,副室
上部では確実に着火が起こり,失火等はない。そこで,
小噴口4からの噴射燃料が副室上部で燃焼し始めると,
急激にその体積を膨張させるため,副室下部の未燃混合
気は燃焼ガスと火炎となって勢いよく副室2から連絡孔
3を通じて主室1に高速で吹き出され,主室1に存在す
る新気と短時間に混合し,燃焼期間を短縮して良好な状
態で完全に燃焼し,しかも,HCの発生を低減し且つN
X の発生を抑制した燃焼を行わせることができ,ピス
トンを押す強力な力即ち出力が発生する。
【0015】次に,この発明による燃料噴射ノズルの別
の実施例を,図4,図5及び図6を参照して説明する。
この燃料噴射ノズルは,本出願人の出願に係わる実願平
3−8465号(実開平4−100066号公報参照)
に開示されているサックボリュームを零にしたポペット
カバードオリフィス型のものに適用できるものであり,
その内の一例を説明する。従って,以下に説明する以外
のタイプにも適用できることは勿論である。この燃料噴
射ノズルは,燃料噴射ポンプから供給される燃料を導入
する燃料通路23を軸心中央部の長手方向に備えたホル
ダ24,ホルダ24の下端部にねじ止め等で固定したノ
ズル本体12,ノズル本体12に形成した軸心中央部の
長手方向に形成した穴部11に上下動可能即ち摺動移動
可能に嵌入したバルブ13,バルブ13の上端部に固定
したリテーナ25,及びリテーナ25とノズル本体12
の上端面に配置されたワッシャ26,27との間に配置
されたリターンスプリング28を有する。ホルダ24と
ノズル本体12との間には,シール29が介在されてい
る。また,ノズル本体12に対するバルブ13の上下動
の移動範囲即ちリフト量を限定するため,ノズル本体1
2の上端面とリテーナ25の下端面との間には,リフト
ストッパ30が配置されている。
【0016】ノズル本体12の端面15にはバルブシー
ト32が形成されている。バルブ13の先端に形成され
た突出部18には,バルブリング14が嵌合されてい
る。バルブリング14の上面には弁フェース31が形成
されており,弁フェース31はノズル本体12のバルブ
シート32に当接可能になるように構成されている。バ
ルブシート32と弁フェース31とが当接状態になるこ
とによって,ノズル本体12とバルブ13との間には,
液密的なシール状態が提供されることになる。バルブ1
3は,ノズル本体12に対して上下方向に摺動するが,
回転方向には回転できないようにキー33が双方に跨が
って挿入されている。
【0017】この燃料噴射ノズルは,穴部11を形成し
たノズル本体12と,ノズル本体12の穴部11内で摺
動可能に嵌合し且つ中央に燃料通路16と燃料通路16
に連通する複数個の多噴口20,21を形成したバルブ
13とから成るものである。バルブ13は,ノズル本体
12に対して所定のリフト量で上下方向に摺動移動す
る。バルブ13の軸心中央部の長手方向には,燃料通路
16が形成されている。また,バルブ13には,燃料通
路16に一端を開放し且つ他端を外周面側に開放する複
数の嵌合孔19が形成されている。嵌合孔19には,噴
口形成体17が嵌合される。従って,各噴口形成体17
をバルブ13の嵌合孔19に嵌合すれば,噴口形成体1
7に形成された複数の多噴口20,21がバルブ13に
形成されることになる。
【0018】この燃料噴射ノズルについては,バルブ1
3に燃料圧が付勢されると,バルブ13をノズル本体1
2に対して移動させ,多噴口20,21を開放して燃料
が噴射されるように構成されている。即ち,図6に示す
ように,バルブ13をノズル本体12に対して下方にリ
フト量Lだけ摺動移動させれば,ノズル本体12のバル
ブシート32とバルブ13に嵌合したバルブリング14
の弁フェース31との間に環状隙間22が形成され,該
環状隙間22に噴口形成体17に形成された複数の多噴
口20,21が開放するようになる。
【0019】特に,この燃料噴射ノズルにおいて,噴口
形成体17に形成した多噴口は,噴口形成体17の下部
に形成した複数の小噴口20と上部に形成した複数の大
噴口21から構成されている。小噴口20は,ほぼ水平
方向に燃料を噴射するように,コーン開き角度は大きく
形成されている。また,大噴口21は,小噴口20から
の燃料噴射より下方に噴射するように,コーン開き角度
は小さく形成されている。即ち,小噴口20は,ほぼ水
平方向に燃料を噴射するようにバルブ13のほぼ水平方
向即ち周方向に複数個隔置して形成され,また,大噴口
21は,小噴口20より下方に燃料を噴射するようにバ
ルブ13の軸方向下方に傾斜して複数個隔置して形成さ
れている。従って,この燃料噴射ノズルの多噴口20,
21を,断熱構造の副室内に開口するように配置する
と,小噴孔20からの噴射燃料を副室上部の辺部側壁面
に衝突反射させことができ,また,大噴口21からの噴
射燃料を副室下部の角部側壁面に衝突反射させることが
できる。この燃料噴射ノズルの機能については,図1に
示す上記燃料噴射ノズルと同様の機能を有するものであ
るので,ここではその説明は省略する。
【0020】
【発明の効果】この発明による燃料噴射ノズルは,上記
のように構成されているので,小噴口から噴射された燃
料噴霧の燃料微粒化が促進され,噴流のエントレインメ
ント性即ち空気の巻き込み性を促進して燃料と空気との
混合を促進する。これに対して,大噴口からの燃料噴射
は多量の噴射量であり,着火は発生せず,燃料と空気と
はある程度混合された未燃混合気の状態になっている。
特に,燃料噴射ノズルをシリンダヘッドに配置した側壁
面を断面四角形に形成した断熱構造の副室に配置し,該
副室内に小噴口と大噴口を開口すると,前記小噴口から
の噴射燃料は副室上部の辺部側壁面に衝突反射させ,ま
た,前記大噴口からの噴射燃料は副室下部の角部側壁面
に衝突反射させることができる。そして,前記小噴口か
ら噴射された燃料噴霧は副室上部の辺部側壁面に向かっ
て水平で円形状な噴霧パターンBであるので,壁面まで
の距離は短く,前記小噴口からの燃料噴霧がまず壁面に
衝突して燃料微粒化が促進され,副室上部で着火燃焼が
始まり,急激にその体積を膨張することになる。これに
対して,前記大噴口からの噴射は噴射燃料が多量であ
り,副室下部の角部側壁面に向かって噴射されるので,
壁面までの距離は遠く,燃料と空気とはある程度混合さ
れた状態で着火は発生せず,未燃混合気の状態であり,
該未燃混合気は勢いよく副室から連絡孔を通じて主室に
吹き出されることになる。主室に吹き出された燃焼ガス
及び混合気は主室に存在する新気と短期に混合し,燃焼
期間を短縮して燃焼スピードを増速し,ピストンを押す
強力な力即ちエンジン出力が発生する。
【0021】又は,この燃料噴射ノズルは,軸心方向に
伸びる穴部を形成したノズル本体,該穴部内で往復動可
能に嵌合された燃料通路を備えたバルブ,及び該バルブ
の前記燃料通路から前記外周に貫通する前記バルブに形
成した小噴口と大噴口とから成る多噴口を有し,前記バ
ルブに燃料圧を付勢することで前記バルブを前記ノズル
本体に対して移動させ且つ前記多噴口の前記小噴口と前
記大噴口とを開放して燃料を噴射するタイプの燃料噴射
ノズルにも適用でき,その効果も上記のタイプのものと
同様な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による燃料噴射ノズルの一実施例を示
す要部の概略斜視図である。
【図2】図1の燃料噴射ノズルを副室に配置した場合の
燃料噴射の噴霧パターンを示す概略説明図である。
【図3】図2の線A−Aから見た燃料噴射の噴霧パター
ンを示す概略説明図である。
【図4】この発明による燃料噴射ノズルの別の実施例を
示す断面図である。
【図5】図4の燃料噴射ノズルの非噴霧時の状態を示す
要部の断面図である。
【図6】図4の燃料噴射ノズルの噴霧時の噴霧パターン
を示す要部の断面図である。
【図7】従来の燃料噴射ノズルを副室式エンジンに配置
した場合の一例を示す概略説明図である。
【図8】図7の燃料噴射ノズルを配置した副室の一例を
示す説明図である。
【図9】図7の燃料噴射ノズルを配置した副室の別の例
を示す説明図である。
【図10】従来の燃料噴射ノズルの一例を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 主室 2 副室 3 連絡孔 4 小噴口 5 大噴口 6 ノズル本体 7 シリンダヘッド 8 壁面 9 角部 11 穴部 12 ノズル本体 13 バルブ 14 バルブリング 15 下面 16 燃料通路 17 噴口形成体 20 小噴口 21 大噴口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 19/08 F02B 19/14 F02B 19/16 F02B 23/02 F02M 61/08 F02M 61/18 320

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料通路を形成したノズル本体及び該ノ
    ズル本体に形成した中空穴内を往復動可能に配置した針
    弁を有し,該針弁に燃料圧を付勢することで前記針弁が
    前記ノズル本体に形成した多噴口を開放して燃料を噴射
    する燃料噴射ノズルにおいて,前記多噴口は前記ノズル
    本体のほぼ水平方向に燃料を噴射するように前記ノズル
    本体のほぼ水平方向に伸びる複数の小噴口と,該小噴口
    より下方に燃料を噴射するように前記ノズル本体の軸方
    向下方に傾斜して伸びる複数の大噴口とを有し,シリン
    ダヘッドに配置した側壁面を断面四角形に形成した断熱
    構造の副室内に前記多噴口を開口し,前記多噴口の前記
    小噴口からの噴射燃料を副室上部の辺部側壁面に衝突反
    射させ,また,前記多噴口の前記大噴口からの噴射燃料
    を副室下部の角部側壁面に衝突反射させることを特徴と
    する燃料噴射ノズル。
  2. 【請求項2】 軸心方向に伸びる穴部を形成したノズル
    本体,該穴部内で往復動可能に嵌合された燃料通路を備
    えたバルブ,及び該バルブの前記燃料通路から外周に貫
    通する前記バルブに形成した多噴口を有し,前記バルブ
    に燃料圧を付勢することで前記バルブを前記ノズル本体
    に対して移動させ且つ前記多噴口を開放して燃料を噴射
    する燃料噴射ノズルにおいて,前記多噴口はほぼ水平方
    向に燃料を噴射するように前記バルブのほぼ水平方向に
    伸びる複数の小噴口と,該小噴口より下方に燃料を噴射
    するように前記バルブの軸方向下方に傾斜して伸びる複
    数の大噴口とを有し,シリンダヘッドに配置した側壁面
    を断面四角形に形成した断熱構造の副室内に前記多噴口
    を開口し,前記多噴口の前記小噴口からの噴射燃料を副
    室上部の辺部側壁面に衝突反射させ,また,前記多噴口
    の前記大噴口からの噴射燃料を副室下部の角部側壁面に
    衝突反射させることを特徴とする燃料噴射ノズル。
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