JP3041901U - 二軸勾配加工機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 造作材の製造加工を、一台の機械装置によっ
て製造でき、しかも、加工時間が短い二軸勾配加工機を
開発する。 【解決手段】 機台本体１のテーブル２上に、被加工物
Ａを載置し、該被加工物を片方に送りチェーン３、他方
に送りローラ４ーで挟さんで移動加工する途中に、機台
本体のテーブル下より、水平方向・上下方向への移動が
可能で、かつ、被加工物への当接角度が変更可能なカッ
ター装置５，５′を２個を、被加工物の移動方向に向い
た前後であって、かつ、それぞれのカッター装置が被加
工物の加工面に当接するよう移動方向に対して左・右両
側から設けたことを特徴とする二軸勾配加工機。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、木造建築等で使用する造作材を数種に製造加工する二軸勾配加工機 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、木造住宅を構成する造作材には種々あり、山木（軒桁，隅木，かさ木な どの木の上面のしのぎを境に両側にこう配のある部分の材）（図４ａ）、谷木（ 屋根の谷を支える斜材）（図４ｂ）そして小返り（軒桁，隅木，かさ木などの木 の上面の片面にこう配のある部分の材）（図４ｃ）があり、これらのうち、小返 りの加工は簡単であるとしても、山木の加工は片面づつ加工し、製造時間が倍必 要であり、煩雑であり、特に、谷木の加工が煩雑であった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、この考案は、これらの造作材の製造加工を、一台の機械装置によって 製造でき、しかも、加工時間が短い二軸勾配加工機を開発することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案による二軸勾配加工機は以下のように構成 されている。すなわち、機台本体のテーブル上に、被加工物を載置し、該被加工 物を片方に送りチェーン、他方に送りローラーで挟さんで移動加工する途中に、 機台本体のテーブル下より、水平方向・上下方向への移動が可能で、かつ、被加 工物への当接角度が変更可能なカッター装置２個を、被加工物の移動方向に向い た前後であって、かつ、それぞれのカッター装置が被加工物の加工面に当接する よう移動方向に対して左・右両側から設けたものである。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下、図面と共に本考案による二軸勾配加工機の好適な実施の形態について詳 細に説明すると、機台本体（１）のテーブル（２）上に、片方に送りチェーン（ ３）、他方に送りローラー（４）を有する被加工材（Ａ）を送る途中に、機台本 体下より、水平方向・上下方向への移動が可能で、かつ、被加工物への当接角度 が変更可能な主軸モーター（５１）を設け、該モーター軸（５２）にカッター（ ５３）を軸着したカッター装置（５）を設け、これらカッター装置２個を、被加 工物（Ａ）の移動方向に向いた前後であって、かつ、それぞれのカッター装置（ ５）（５′）が被加工物の加工面に当接するよう移動方向に対して左右両側から 設けたことを特徴とする二軸勾配加工機から構成される。

【０００６】 尚、左側のカッター装置（５）の構成をさらに具体的に説明すると、機台本体 （１）の側面側に水平移動モーター（Ｘ）で駆動する水平スライド板（６）を設 け、該水平スライド板（６）には上下移動モーター（Ｙ）で駆動する上下スライ ド板（７）を設け、該上下スライド板（７）にはモーター取付板（８）を支点軸 （９）で回動可能に枢着して設け、該モーター取付板（８）にカッター装置（５ ）を固定して設ける。

【０００７】 そして、モーター取付板（８）には、円弧状の一部にウォームホイール（10） を設け、該ウォームホイール（10）に噛み合うウォームギア（11）を噛み合わせ て設けられ、該ウォームギア（11）には角度作動モーター（Ｚ）が設けられてい るため、モーター取付板（８）は上下スライド板（７）とは独立して、該モータ ー取付板（８）に固定されたカッター装置（５）の主軸モーター（５１）の角度 を変えて、カッター（５３）の被加工物（Ａ）への当接角度を調節するものであ る。これらの作業は、電気操作盤（図示せず）に直接、被加工物の幅、勾配、形 状を指示し、自動運転スイッチを押すことにより、各モーターが稼働して切削可 能にプログラムされるものである。 また、右側のカッター装置（５′）の構成も同様である。

【０００８】 この考案の作動方法を説明すると、断面形状が矩形の被加工物（Ａ）をテーブ ル（２）上の送りチェーン（３）と送りローラー（４）との間に位置させ、まず 、被加工物（Ａ）を、６寸勾配（約３１°）の山木に山加工する場合には、カッ ター装置（５）のカッター（５３）がその角度に位置するよう、水平移動モータ ー（Ｘ）および上下移動モーター（Ｙ）を駆動させて適宜な位置に移動させ、か つ、モーター取付板（８）に設けたウォームギア（11）を回転させる角度作動モ ーター（Ｚ）を駆動して傾斜角度（Ｓ）を調節するようセットし、被加工物（Ａ ）を切削するものである。

【０００９】 次に、右側のカッター装置（５′）も同様にセットし、左側のカッター装置（ ５）の移動方向に対して後部に位置しており、被加工物の他の傾斜角度（Ｓ′） に切削される。 尚、谷加工の場合には、図４に示すように、山加工の際のカッター装置（５）の カッター（５３）の上端位置（Ｂ）が、（Ｂ′）に来るようにセットすればよく 、右側のカッター装置（５′）のカッターは逆の方からセットされればよく、ま た、勾配を変更する場合には上記の各モーターを用いて行えば可能である。

【００１０】

【考案の効果】

本考案によると、被加工物の移動方向に対してその左右にカッター装置（５） （５′）を設けており、これらカッター装置を、水平移動モーター（Ｘ）、上下 移動モーター（Ｙ）そして角度作動モーター（Ｚ）を作動させることにより、最 適な位置にセットし、一回の移動で山木、谷木、こ返り加工が簡単に行える等極 めて有益なる効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す平面図である。

【図２】本考案に使用するカッター装置の一実施例を示
す説明図である。

【図３】本考案の使用するカッター装置の一実施例を示
す側面図である。

【図４】本考案により切削される被加工物の説明図であ
る。

【図５】本考案により切削される被加工物の断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 機台本体 ２ テーブル ２ａ テーブル面 ３ 送りチェーン ４ 送りローラー ５、５′カッター装置 ５１ 主軸モーター ５２ モーター軸 ５３ カッター ６ 水平スライド板 ７ 上下スライド板 ８ モーター取付板 ９ 支点軸 10 ウォームホイール 11 ウォームギア Ａ 被加工材 Ｘ 水平移動モーター 上下移動モーター（Ｙ） Ｚ 角度作動モーター

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】機台本体のテーブル上に、被加工物を載置
   し、該被加工物を片方に送りチェーン、他方に送りロー
   ラーで挟さんで移動加工する途中に、機台本体のテーブ
   ル下より、水平方向・上下方向への移動が可能で、か
   つ、被加工物への当接角度が変更可能なカッター装置２
   個を、被加工物の移動方向に向いた前後であって、か
   つ、それぞれのカッター装置が被加工物の加工面に当接
   するよう移動方向に対して左・右両側から設けたことを
   特徴とする二軸勾配加工機。