JP2805369B2 - ガラス板の折割装置 - Google Patents

ガラス板の折割装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、自動車ガラス等をガラス板である素板より
必要な形状に切断する際に、素板に入れた切線(メイン
カッタホイール)通りに自動的に折割するガラス板の折
割装置に関する。
[従来の技術] 従来のガラス板の折割装置は、主にファイヤ方式と、
押し割プレス方式の2通りがある。
ファイヤ方式は、複数の火炎噴出装置をガラス板切線
の外側の数箇所に配置し、それぞれの火炎をガラス板に
当て加熱して割り落す方式である。
また、押し割プレス方式は、複数の(4〜5基)端切
カッタ装置と、複数の(4〜5基)プレス装置とを、必
要箇所にそれぞれ配置し、先ず、端切カッタ装置を動作
させて、端切線を入れた後、上記複数のプレス装置を一
斉に動作させて折割を行なうものである。
[発明が解決しようとする課題] 上記のように、従来の折割装置は、いずれも、 火炎噴出装置、また、端切カッタ装置及びプレス装
置をそれぞれ複数(4〜5基)用意し、必要箇所に配置
しなければならない。ガラス板の形状が変われば、もち
ろん先のガラス板の設定配置を取り払い、新たに設定配
置き直さなければならない。そして、これらは殆ど人手
によっている。
複数の装置を用いるため狭い場所で、互いの干渉を
避けながら、しかも効果的な箇所に端切、及びプレス等
を施すには困難で非常に煩雑で、時間を要する。
このため、不良割(欠け)が発生したり、生産能率
が非常に悪い。
そこで本発明は前記諸点に鑑み成されたものであり、
その目的のするところは、従来の折割装置の上記のよう
な欠点をなくし、ガラス板の形状がチェンジされても、
なんら折割装置に手を触ることなく、コンピュータに予
め記憶させた情報により制御して完全に自動化された折
割を行うことができるガラス板の折割装置を提供しよう
とするものである。
[課題を解決するための手段] 前記目的は、本発明によれば、テーブル上に載置した
ガラス板の中央部上方において、回転軸線がテーブル上
面に対して鉛直にした状態で装置された角度制御装置
と、この角度制御装置の可動部に装置され、直線移動す
るスライド体が上記テーブル上面に対して平行移動する
直線スライド装置と、この直線スライド装置の上記スラ
イド体に上記テーブルに向って並設された一対の端切カ
ッタ装置とプレス装置とよりなり、予め記憶させた情報
に基いて上記角度制御装置と直線スライド装置とを制御
し、上記端切カッタ装置及びプレス装置を一体として極
座標移動させて、順次に位置決め移動してゆく機構とな
り、先ず一方向の角度移動道程で端切カッタ装置を順次
に動作させて、必要箇所へ端切を施し、次に戻りの角度
制御道程でプレス装置を順次に動作させて必要箇所にプ
レスを作用させてゆくようにしたガラス板の折割装置に
よって達成される。
[作用] 本発明のガラス板の折割装置は、ガラス板に向って並
設した一対の端切カッタ装置とプレス装置を一体として
ガラス板上方を、平行した角度制御旋回、及び直線移動
の夫々による(極座標移動)、順次の位置決めを行なわ
せ、一方向の角度制御道程で端切カッタ装置を順次に動
作させて、必要箇所に端切を施し、次に戻り方向の角度
制御道程でプレス装置を順次に作用させて折割を行なう
ようにしたものである。
[実施例] 以下、本発明によるガラス板の折割装置の一つの実施
例を図面により説明する。
第1図において、1はガラス板を載置するテーブルで
ある。このテーブル1は、折割カレットを排出するため
普通は、ベルトコンベアより構成される。
2は、上記テーブル1の上方に配設した機枠である。
さて、上記テーブル1の中央部(載置されたガラス板の
中央部)の上方で上記機枠2に角度制御装置3が取付け
られている。この角度制御装置3の取付けは、その回転
軸線が上記テーブル1の上面に対して鉛直にされてい
る。
上記角度制御装置3の可動部4に直線スライド装置5
が直接又はアームを介して取付けられ、この直線スライ
ド装置5は上記角度制御装置の動作によってテーブル1
上面上をガラス板に対して平行回転しながら、自らのス
ライド体6が直線移動(ガラス板に対して平行直線移
動)する。さらに、この直線スライド装置5の上記スラ
イド体6には、端切カッタ装置7とプレス装置8とがそ
れぞれテーブル1に向って並設してある。
従って、この端切カッタ装置7とプレス装置8は、角
度制御装置3と直線スライド装置5の動作によって、テ
ーブル1上、至ってはガラス板の上方を平行して、極座
標運動し、ステップ的な位置決め移動(ポジショニン
グ)する。
上記端切カッタ装置7は、ガラス板に向って進退する
エアシリンダ9の先にカッタホイールブロック10が付け
られ、一方、プレス装置8は、同じくガラス板に向って
進退するエアシリンダ11の先に押し棒12が付いている。
上記角度制御装置3は、回転位置検出器付モータよりな
り、ドライブユニット、コントローラに接続され、ディ
ジタルサーボ制御、位置制御等がされる。角度制御装置
3は、位置指令入力、速度指令入力等情報メモリ部、メ
モリ読出し等も備える。
一方、上記直線スライド装置5はガイド付の駆動部13
とサーボモータ14とにより主に構成され、コントローラ
によりスライド体6がステップ駆動等、サーボ送りされ
る。もちろん、コントローラに接続され、このコントロ
ーラはメモリ書込み、メモリ読出し、ティーチング受
信、データ送信、CPU等を備える。
また、上記角度制御装置3の回転中心部には固定した
中空体15を備え、この中空体15にテーブル1に向って進
退する吸盤装置16を備え、テーブル1上で、外側(耳
部)が折割された製品化されたガラス板17を持上げ、カ
レットと離し、カレットはテーブル自体のベルトコンベ
ア構造により外部へ放出される。
上記のようになる本発明によると、互いに対の状態で
並設された端切カッタ装置7とプレス装置8とが、ガラ
ス板17の上方で、ガラス板17の中央部に対して角度制御
された旋回と、直線スライド装置5による直線移動制御
を受けて、ガラス板17の切線外側に予め記憶した位置に
順次、ポジショニングされることができる。そして、上
記のポジショニングにおいて、一方の方向(第2図の原
点からA方向)に旋回するとき端切カッタ装置7を動作
させ、順次端切りを行ない、次に第2図のB方向で示さ
れた戻り方向でプレス装置8を動作させポジショニング
毎にプレスして押し割りを行なうのである。
[発明の効果] このように一対の端切カッタ装置とプレス装置とを使
用し、極座標移動位置決めしつつ、一方向の道程で端切
を施し、戻り方向の道程でプレス折割を行なうので構造
を簡単で、能率的でかつ、予め記憶に基いて完全に自動
折割が行える。折割形状が変わればプログラムを変更し
さえすればよい。なお、端切の場合は、必要位置でエア
シリンダを介して、カッターホイールを下げ、ガラス板
に当て、上記直線スライド装置5を動作して直線移動し
て行なう。このため自由な端切長さが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるガラス板の折割装置の側面図、第
2図は本発明によるガラス板の折割装置の平面図であ
る。 1……テーブル、3……角度制御装置、 5……直線スライド装置、7……端切りカッタ装置、8
……プレス装置、16……吸盤装置。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス板を載置するテーブル上に、直線ス
    ライド装置が、このテーブル上面と平行に装置され、こ
    の直線スライド装置のスライド体に、上記テーブル上面
    に向って端切カッタ装置とプレス装置とが装置され、上
    記直線スライド装置を、予め記憶された情報に基いて制
    御して、上記端切カッタ装置及びプレス装置を一体とし
    て順次複数の必要箇所に移動させるようにしてあり、先
    ず先の道程で端切カッタ装置のみを順次に必要箇所で動
    作させてガラス板に端切線を施してゆき、次に後の道程
    でプレス装置のみを順次に必要箇所で動作させて、ガラ
    ス板をプレスさせるようにしたガラス板の折割装置。
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