JP3041462U

JP3041462U - 電気掃除機用の吸引口装置

Info

Publication number: JP3041462U
Application number: JP1997002291U
Authority: JP
Inventors: 敏夫山本
Original assignee: 敏夫山本
Priority date: 1997-03-13
Filing date: 1997-03-13
Publication date: 1997-09-19
Anticipated expiration: 2003-03-13

Abstract

(57)【要約】【課題】電気掃除機の吸引風に基づく回転力で、微妙
な箇所であっても均等にごみやほこりを除去でき、払い
落としたごみやほこりを空中に飛ばすことなく効率良く
吸引でき、しかも、吸引に障害のない電気掃除機用の吸
引口装置を提供する。【解決手段】電気掃除機のハンドル操作用の吸引管の
先に着脱可能に接続される筒形の吸引口装置であって、
吸引口装置本体としての吸引筒に、内周から中心部近く
まで複数の羽根が突設される同じく筒形の羽根車を、吸
引風で回転するようにベアリングを介して嵌め込み、羽
根車の口先にそれと一体に回転する刷毛を直列に突設
し、刷毛を羽根車から多数の細毛が突出する同じく筒形
に形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、ごみやほこりを落とす補助機能が付いた電気掃除機用の吸引口装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

電気掃除機には、吸引ホースにハンドル操作用の吸引管を接続し、吸引管にはアタッチメントとして、掃除箇所の状況に応じて取り替えられる吸引口装置が接続される。この吸引口装置としては、じゆうたん用や床用の平盤状のもの、狭い箇所に挿入できるノズル形のもの、さらにブラシ付きや吸引チューブ付きのもの等、その構造は様々であるが、一般的に電気掃除機の吸引風がごみやほこりの吸い込みにのみ作用させられる（一応ここでは、単一構造のものと称することにする）。

【０００３】吸引風をごみやほこりを掻き落としたり払い落としたりする動力にも利用する言わば複合構造のものとしては、電気掃除機の吸引風で回転する羽根車を内装し、羽根車の中心の回転軸の延長軸にハタキを一体に回転するように取り付けたものが提案されている（実開昭６０−１５２５６号公報）。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような従来の電気掃除機用の吸引口装置のうち、単一構造のものでは、ごみやほこりの付着が強いと充分に除去できなく、殊に、時間の経過で強く付着しているごみやほこりであるとどしうしても払い残りが生じる。ブラシ付きのものを使用しても、それを手の力で強く当てることになるために、掃除の箇所が障子のように破れやすかったり、ブラインドのように力を入れ難かったり、というように微妙な箇所であると、充分に掃除ができなく、しかも、万遍なくブラシを当て難いために、ブラシの跡が見苦しく残ることもあった。

【０００５】複合構造のものであると、この問題を解決するためのものであるが、羽根車の軸の先に鳥の羽根を束にして取り付けた一般的なはたき形態であるため、空気抵抗により回転が遅く、また、払い落としたごみやほこりが、そのはたきの遠心力に基づく投げる作用により、遠くへ飛ばされることになって、吸引されなく不衛生に空中に浮遊する現象が生じる。また、はたきでは、このように最も吸引作用が強く働く中心部に吸引空間がなく、吸引筒の内部でも、中心に回転軸が保持され、それに放射状に羽根が突設される一般的な風車の形態であるため、回転軸や羽根ばかりか、その羽根車の支持部がごみやほこりを吸引する障害となり、その吸引に支障となるという問題があった。

【０００６】この考案は、上記のような実情に鑑みて、電気掃除機の吸引風に基づく回転力で、微妙な箇所であっても均等にごみやほこりを除去でき、払い落としたごみやほこりを空中に飛ばすことなく効率良く吸引でき、しかも、吸引に障害のない電気掃除機用の吸引口装置を提供することを目的とした。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、この考案は、電気掃除機のハンドル操作用の吸引管の先に着脱可能に接続される筒形の吸引口装置であって、吸引口装置本体としての吸引筒に、内周から中心部近くまで複数の羽根が突設される同じく筒形の羽根車を、吸引風で回転するようにベアリングを介して嵌め込み、羽根車の口先にそれと一体に回転する刷毛を直列に突設し、刷毛を羽根車から多数の細毛が突出する同じく筒形に形成したことを特徴とする電気掃除機用の吸引口装置を構成した。

【０００８】加えて、刷毛について、細毛が突設される基部筒を、軟質ないし半硬質のプラスチックにより一体成形し、羽根車について、ベアリングに嵌着される外筒と、羽根が突設される内筒との間に、前記の基部筒を挾んで筒部分を構成すると、目的の達成により有効である。

【０００９】

【作用】

刷毛が空気抵抗を受け難い筒形であるために、電気掃除機の吸引風による早い回転により均等にごみやほこりを払い落とすことができ、払い落とすと同時に内部に吸引される。また、羽根車の筒形の構造から、吸引筒の中心部にごみやほこりを通す障害がないために、効率良く吸引される。

【００１０】刷毛が基端でのみ固定され、それから先が自由であるために、回転に基づく遠心力により末広がりとなり、この形態においては、例えば、障子の桟やブラインドの奥深くまで細毛を延ばしやすい。特に、細毛が軟質ないし半硬質の合成樹脂であると、遠心力により末広がりとなりやすい。

【００１１】

【実施例】

次に、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

【００１２】図面は、一実施例を示したもので、その電気掃除機用の吸引口装置Ｐは、吸引筒１に羽根車３を内装し、羽根車３に一体に取り付けられた刷毛５が吸引筒１から突出されている。なお、電気掃除機２には、普通のものが使用され、その吸引ホース４に吸引管６が接続され、その吸引管６の先端に吸引口装置Ｐが他のアタッチメントと同様に嵌着して取り付けられるようになっている。８が吸引管６を操作するハンドルである。

【００１３】吸引筒１は、羽根車３の取付けのために、口縁に内向突縁７を、それよりも離れた箇所に逆止突部９をそれぞれ内周に沿って管状に形成したもので、その間に羽根車３のベアリング１１が挾まれている。また、後端には、電気掃除機２の吸引管６に嵌入するための曲がった継部筒１３が一体に連結されている。なお、組立ての手順としては、継部筒１３を取り付ける前にベアリング１１が所定箇所に挿入される。

【００１４】羽根車３は、風車として羽根車１５，１５，・・が筒形の内周面から突設されたもので、ベアリング１１の内側に嵌着され、ベアリング１１を介して吸引筒１に回転可能に支持されている。そこで、電気掃除機２の吸引風により羽根車３が回転すると、それと一体の刷毛５が共に回転する。各羽根車１５，１５，・・は中心部に向かっているが、中心部に到達しない程度に短くしてあるので、中心部には吸引風およびそれで運ばれるごみやほこりを通しやすい中央空間１７を有する。

【００１５】刷毛５は、羽根車３の口端にその端縁に沿って細毛１９，１９，・・を前方へ突設し、内部に吸引空間を有する筒形となっている。細毛１９が一本づつ突設されているが、細毛１９の束を植毛して取り付けても良い。しかし、この実施例のように、細く一本づつであると、掃除する箇所に振れても抵抗が少ないので、回転が止まるという不都合を防止できる。また、回転による遠心力により図４のように末広がりとなりやすい。この点に関しては、ナイロン等の軟質合成樹脂製として、歯ブラシの毛よりも柔らかくしなやかとした。

【００１６】また、このような軟質合成樹脂製の細毛１９，１９，・・による円筒形の刷毛５を強度的に安定して保持するために、細毛１９，１９，・・を、羽根車３の筒部分に相当する基部筒１８と一体成形し、羽根車３の筒部については、ベアリング１１に嵌まる外筒２１と、羽根１５，１５，・・が一体に成形される内筒２３との間にその基部筒１８を挾むことにより、その筒部を三層構造に構成した。しかし、別の実施例として、羽根車３の筒部全体と細毛１９，１９，・・とを一体に形成しても良い。

【００１７】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案の電気掃除機用の吸引口装置によれば、電気掃除機の吸引風により刷毛の回転速度が得られやすく、また、遠心力により刷毛の末広がりとなる筒形の形態から、強く付着しているごみやほこりであっても、掃除の箇所が狭小であったり揺れるような微妙な対象であっても、万遍なく綺麗に落としやすく、作業性が極めて良好である。また、全体的に空洞の筒形であって、中心部にそのごみやほこりを通す障害がなく、効率的に吸引できるため、空中へのごみやほこりの浮遊がなくなり衛生的である等の優れた効果がある。

【００１８】殊に、刷毛の細毛と、それが突設される基部筒とを、軟質ないし半硬質のプラスチックにより一体成形したときには（請求項２）、ごみやほこりを落としやすい刷毛となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案による電気掃除機用の吸引口装置の全
体を示す縦断面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線矢視の断面図である。

【図３】図１のＢ−Ｂ線矢視の断面図である。

【図４】使用状態を示す斜視図である。

【符号の説明】

Ｐ電気掃除機用の吸引口装置１吸引筒２電気掃除機３羽根車５刷毛６吸引管１１ベアリング１５羽根１８基部筒１９細毛２１外筒２３内筒

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】電気掃除機のハンドル操作用の吸引管の
先に着脱可能に接続される筒形の吸引口装置であって、
吸引口装置本体としての吸引筒に、内周から中心部近く
まで複数の羽根が突設される同じく筒形の羽根車を、吸
引風で回転するようにベアリングを介して嵌め込み、羽
根車の口先にそれと一体に回転する刷毛を直列に突設
し、刷毛を羽根車から多数の細毛が突出する同じく筒形
に形成したことを特徴とする電気掃除機用の吸引口装
置。
【請求項２】刷毛について、細毛が突設される基部筒
を、軟質ないし半硬質のプラスチックにより一体成形
し、羽根車について、ベアリングに嵌着される外筒と、
羽根が突設される内筒との間に、前記の基部筒を挾んで
筒部分を構成したことを特徴とする請求項１記載の電気
掃除機用の吸引口装置。