JPH0642596Y2 - 真空掃除機のちり払い式吸込み具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、真空掃除機の吸引管に
取り付けて使用するちり払い式吸込み具に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】真空掃除機は、主として床面を清掃の対
象とするものであるが、各種構造、形状の吸込み口、隙
間用ノズル等が用意されている。また、真空掃除機の吸
引力を利用してブラシ等を回転させ、それによって例え
ば絨毯内の埃をたたき出すなどの機能を持たせたものも
用いられている。しかしながら、真空掃除機の吸込み口
は、いずれにしても、ある程度強い力で摺擦できる清掃
面を対象とし、例えば、障子のように破れやすいもの、
ガラスケース類のように壊れたり、傷つきやすいものな
ど、強い力で摺擦できない清掃面についての掃除には適
さなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】本考案の技術的課題
は、上述したように、破れたり、壊れたり、傷つきやす
いものを対象とし、真空掃除機をそれらのちり払いに適
したものとするためのちり払い式吸込み具を提供するこ
とにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本考案の第１のちり払い式吸込み具は、吸込み具の本
体に、真空掃除機の吸引管に接続する接続管部を備える
と共に、その先端に吸込み口を開設した風車箱を備え、
上記風車箱はそれに収容する風車の回転軸が接続管部の
吸引気流の流れ方向に対して直交し、且つその回転軸が
接続管部の中心から偏寄した一側に位置するように配設
し、風車箱内に回転自在に支持された上記風車の回転軸
両端の風車箱からの突出部に、軟細毛からなるちり払い
を放射方向に向けて取り付けることにより構成される。

【０００５】また、本考案の第２のちり払い式吸込み具
は、吸込み具の本体に、真空掃除機の吸引管に接続する
接続管部を備えると共に、その先端に吸込み口を開設し
た翼車筒を備え、上記翼車筒の中心には、翼車筒の軸線
方向に向いた回転軸を軸支するための軸受を配設して、
この回転軸にプロペラ型の翼車を取り付けると共に、そ
の回転軸の翼車筒から突出した外端に、軟細毛からなる
ちり払いを放射方向に向けて取り付けることによって構
成される。

【０００６】

【作用】上記構成を有するちり払い式吸込み具は、その
接続管部を真空掃除機の吸込管に接続し、その接続管部
を通して吸込み口から外部の空気を吸引すると、風車箱
あるいは翼車筒内を流れる気流によって風車あるいは翼
車が回転し、その回転軸上のちり払いが回転する。その
ため、この回転するちり払いの先端部を清掃面に軽く接
触させれば、清掃面のちりが払われ、同時にそのちりが
吸込み口からの吸引気流によって吸い込まれる。

【０００７】上述した軟細毛からなるちり払いは、この
ようなちり払い動作に際して清掃面に十分な柔軟性をも
って接触するので、真空掃除機を、破れたり、壊れた
り、傷つきやすいものを清掃対象とし、それらのちり払
いに適したものとするために有効な吸込み具を提供する
ことができる。

【０００８】

【実施例】図１ないし図３は、本考案のちり払い式吸込
み具の第１実施例を示している。このちり払い式吸込み
具は、真空掃除機の吸引管に接続して使用するもので、
この吸込み具を構成する本体１には、真空掃除機の吸引
管に接続する接続管部２を備えると共に、その先端に吸
込み口４を開設した風車箱３を備えている。上記吸込み
口４は、風車箱３に面して接続管部２の延長上に設けた
ものであり、また、上記風車箱３はそれに収容する風車
７の回転軸８が接続管部２の吸引気流の流れ方向に対し
て直交し、且つその回転軸８が接続管部２の中心から偏
寄した一側に位置するようにして、風車箱３を接続管部
２から一側方に膨出させて形成している。

【０００９】風車箱３内において上記回転軸８により回
転自在に支持された風車７は、接続管部２の吸引気流に
より回転せしめられるもので、その回転軸８の両端にお
ける風車箱３からの突出部には、軟細毛からなるちり払
い９を放射方向に向けて取り付けている。このちり払い
９は、その先端が風車箱３よりも外側に十分に突出する
程度に長く形成したものであり、必要に応じて、基端側
をある程度腰のあるものとし、先端部に十分な柔軟性を
持たせることもできる。さらに、清掃面の状態に応じて
複数種のものを交換可能にすることもできる。

【００１０】上記構成を有するちり払い式吸込み具は、
その接続管部２を真空掃除機の吸込管に接続し、その接
続管部２を通して吸込み口４から外部の空気を吸引する
と、風車箱３内を流れる気流によって風車７が回転し、
その回転軸３の両端のちり払い９が回転する。そこで、
この回転するちり払い９の先端部を清掃面に軽く接触さ
せれば、清掃面のちりが払われ、同時にそのちりが吸込
み口４からの吸引気流によって吸い込まれる。

【００１１】上述した軟細毛からなるちり払い９は、こ
のようなちり払い動作に際して、それが風車箱３に接触
せず、またそのちり払い９の先端部が吸込み口４から風
車箱３に吸い込まれないようにすることが必要であり、
そのため、先端部には十分な柔軟性を持たせながらも、
基部に必要な強度を持たせることにより、所期のちり払
いを行うことが可能になり、清掃面を壊したり、傷つけ
ることもない。

【００１２】図４及び図５は、本考案のちり払い式吸込
み具の第２実施例を示している。この第２実施例のちり
払い式吸込み具は、その本体１１に、真空掃除機の吸引
管に接続する接続管部１２を備えると共に、その先端側
にラッパ状に拡大する吸込み口１４を開設した翼車筒１
３を備えている。また、この翼車筒１３の中心には、翼
車筒１３の軸線方向に向いた回転軸１８を軸支するため
の軸受１６の複数を、支持枠１５に支持させて配設し、
この回転軸１８にプロペラ型の翼車１７を取り付けてい
る。

【００１３】翼車筒１３内に回転軸１８により回転自在
に支持された翼車１７は、接続管部１２の吸引気流によ
り回転せしめられるもので、その回転軸１８の翼車筒１
３から突出した外端には、軟細毛からなるちり払い１９
を放射方向に向けて取り付けている。このちり払い１９
には、清掃面に柔らかく接触させるために十分な柔軟性
を持たせる必要があるが、翼車筒１３の先端の吸込み口
１４における吸引気流によって翼車筒１３内に吸引され
るのを抑止できる程度に腰のあるものとし、あるいは吸
込み口１４から若干距離を置いて設けるなどの手段によ
り、吸込み口１４への吸込みを抑止する必要がある。さ
らに、上記ちり払い１９として、柔軟性、それ自体の長
さ、回転軸方向の配設態様などを変えたものを用意し、
清掃面の状態に応じてそれらを交換可能にすることもで
きる。

【００１４】上記構成を有するちり払い式吸込み具は、
その接続管部１２を真空掃除機の吸込管に接続し、その
接続管部１２を通して吸込み口１４から外部の空気を吸
引すると、翼車筒１３内を流れる気流によって翼車１７
が回転し、その回転軸１３の先端のちり払い１９が回転
する。そこで、この回転するちり払い１９の先端部を清
掃面に軽く接触させれば、清掃面のちりが払われ、同時
にそのちりがラッパ状の吸込み口１４からの吸引気流に
よって吸い込まれる。

【００１５】

【考案の効果】以上に詳述したように、本考案のちり払
い式吸込み具によれば、破れたり、壊れたり、傷つきや
すいものを対象とし、それらのちり払いに適した真空掃
除機用のちり払い式吸込み具を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例の構成を示す平面図であ
る。

【図２】同実施例の側面図である。

【図３】同実施例の縦断面図である。

【図４】本考案の第２実施例の縦断面図である。

【図５】図４のＡ−Ａ位置での横断面図である。

【符号の説明】

１，１１ 本体、 ２，１２ 接続管部、 ３ 風車箱、 ４，１４ 吸込み口、 ７ 風車、 ８，１８ 回転軸、 ９，１９ ちり払い、 １３ 翼車筒、 １６ 軸受、 １７ 翼車。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】吸込み具の本体に、真空掃除機の吸引管に
   接続する接続管部を備えると共に、その先端に吸込み口
   を開設した風車箱を備え、上記風車箱はそれに収容する
   風車の回転軸が接続管部の吸引気流の流れ方向に対して
   直交し、且つその回転軸が接続管部の中心から偏寄した
   一側に位置するように配設し、風車箱内に回転自在に支
   持された上記風車の回転軸両端の風車箱からの突出部
   に、軟細毛からなるちり払いを放射方向に向けて取り付
   けたことを特徴とする真空掃除機のちり払い式吸込み
   具。
2. 【請求項２】吸込み具の本体に、真空掃除機の吸引管に
   接続する接続管部を備えると共に、その先端に吸込み口
   を開設した翼車筒を備え、上記翼車筒の中心には、翼車
   筒の軸線方向に向いた回転軸を軸支するための軸受を配
   設して、この回転軸にプロペラ型の翼車を取り付けると
   共に、その回転軸の翼車筒から突出した外端に、軟細毛
   からなるちり払いを放射方向に向けて取り付けたことを
   特徴とする真空掃除機のチリ払い吸込み器具。