JP3041028B2 - 被写体の動体検知装置 - Google Patents

被写体の動体検知装置

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JP3041028B2 JP24386190A JP24386190A JP3041028B2 JP 3041028 B2 JP3041028 B2 JP 3041028B2 JP 24386190 A JP24386190 A JP 24386190A JP 24386190 A JP24386190 A JP 24386190A JP 3041028 B2 JP3041028 B2 JP 3041028B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、カメラの自動焦点撮影装置等に使用され
る、被写体の動体検知装置に関する。
[従来の技術] 従来、カメラから被写体までの距離(以下、「被写体
距離」と称す)を測定(以下、この被写体距離の測定を
「測距」と称す)し、この測距結果に基づいて自動的に
合焦点の検出を行なう装置が、自動焦点撮影装置として
知られている。この自動焦点撮影装置は、移動している
被写体を撮影する場合に、測距から露光までの間の、撮
影レンズの光軸の方向に対する被写体の移動に伴って、
焦点ずれが生じることを防止するために使用される。す
なわち、被写体の移動速度等を検出することにより、測
距の終了から露光までの間の被写体の移動量を予測し、
この移動量により露光時の被写体距離を求め、この露光
時の被写体距離に基づいて合焦点の検出を行なうことに
より、上述の焦点ずれを防止するものである。
従来の自動焦点撮影装置としては、例えば、特開昭63
−159817号公報によって技術開示されたもの等が知られ
ている。また、被写体以外の動体を検知する装置として
は、例えば、特開昭62−232571号公報によって技術開示
されたものなどが知られている。
第4図は、特開昭63−159817号公報によって技術開示
された自動焦点撮影装置の要部の構成を示すブロック図
である。図において、1はアクティブ三角測距方式によ
る測距光学系であり、赤外光を間欠的に投光する赤外発
光ダイオード(IRED)2、この赤外発光ダイオード2に
よって投光された赤外光を被写体30に導く投光レンズ
3、被写体30で反射した赤外光を集光する受光レンズ
4、受光レンズ4で集光された赤外光を受光して受光位
置に対応した2種類の電流を出力する半導体位置検出素
子(PSD)5によって構成されている。また、12は赤外
発光ダイオード2のオン/オフを制御する発光素子駆動
回路、13は半導体位置検出素子5から2種類の電流を入
力して被写体距離を演算する距離演算回路である。ま
た、14はタイミング回路であり、発光素子駆動回路12が
赤外発光ダイオード2を発光させるタイミングを与える
クロックCK1、距離演算回路13が半導体位置検出素子5
から電流を入力するタイミングを与えるクロックCK2お
よび被写体距離の演算(測距)から露光までの時間を計
時するためのクロックCK3を出力する。15は距離データ
記憶回路であり、距離演算回路13の演算結果を一時的に
記憶する。16は関数演算回路であり、被写体距離の時間
変化が1次関数であるか2次関数であるかを判断する次
数判定回路17と、この判定結果に基づいて被写体距離の
時間変化を関数化する1次関数決定回路18および2次関
数決定回路19とによって構成されている。また、20は距
離予測回路であり、タイミング回路14から入力したCK3
と1次関数決定回路18或いは2次関数決定回路19から入
力した距離関数とから露光時の被写体距離を予測する。
なお、21は、装置全体の制御を司る制御回路である。
また、第5図は、第4図に示した測距光学系1を説明
するための概念図である。図において、第4図と同じ符
号を付した構成部は、それぞれ第4図の場合と同じもの
を示す。また、30aは、ある時刻t1における被写体の位
置を示し、30bは、時刻t2(=t1+Δt)における被写
体の位置を示す。
第4図および第5図に示したような自動焦点撮影装置
を用いて測距を行なう方法について、被写体30が位置30
aにある場合を例にとって説明する。
タイミング回路14が発光素子駆動回路12に対してクロ
ックCK1を出力すると、このクロックCK1の与えるタイミ
ングにしたがって、発光素子駆動回路12は赤外発光ダイ
オード2を発光させる。赤外発光ダイオード2の発する
光の一部は、投光レンズ3を介して被写体30に投射され
る。被写体30に投射された光の一部は、この被写体30で
反射し、受光レンズ4によって、半導体位置検出素子5
の表面に結像される。
ここで、半導体位置検出素子5の表面の結像位置を
x、投光レンズ3と受光レンズ2の主点間距離(基線
長)をS、受光レンズ4の焦点距離をfとすると、 が成立する。結像位置xの始点は、第5図に示したよう
に、受光レンズの主点を通り、且つ、赤外発光ダイオー
ド2の発光中心と投光レンズの主点とを結ぶ直線と平行
な直線と、半導体位置検出素子5との交点である。な
お、第5図から判るように、被写体距離が大きいほど結
像位置xの値は小さくなる。
また、半導体位置検出素子5が出力する電流IR,IL
内、赤外発光ダイオード2によって投光され、被写体で
反射して半導体位置検出素子5に達した赤外光に起因す
る電流成分(すなわち、太陽光や照明光に起因する電流
成分を取り除いたもの)を信号電流I1,I2とすると、こ
の信号電流I1,I2は、上述の結像位置xの関数として、
次式で表すことができる。
なお、Ipφは全信号光電流、tPは半導体位置検出素子
5の全長、aは結像位置xの始点と半導体位置検出素子
5の赤外発光ダイオード2側の端部との距離である。
ここで、式(1)〜(3)より、 が成立する。この式(4)を用いることにより、信号電
流I1,I2から、時刻t1における被写体30までの距離l1
算出することができる。かかる演算は、距離演算回路13
によって行われる。
このような測距は、上述のクロックCK1の与えるタイ
ミングにしたがって、一定の時間間隔ΔT毎に、少なく
とも3回以上行なわれる。
また、かかる測距の結果を用いて、露光時の被写体距
離を予測する方法について説明する。
一定の時間間隔ΔT毎に測距を行なって得られた被写
体距離l1、l2、l3、…は、距離データ記憶回路15に一時
記憶された後、関数演算回路16内の次数判定回路17に入
力される。この次数判定回路17では、被写体距離l1
l2、l3、…と測距の時間間隔ΔTとにより、被写体の運
動を表すのに適した関数が1次関数であるか2次関数で
あるかの判断を行なう。この判断の結果、1次関数が適
していると判断されたときは上述の被写体距離l1、l2
l3、…を1次関数決定回路18に対して出力し、2次関数
が適していると判断されたときは上述の被写体距離l1
l2、l3、…を2次関数決定回路19に対して出力する。1
次関数決定回路18或いは2次関数決定回路19は、入力し
た被写体距離l1、l2、l3、…と測距の時間間隔ΔTとに
より被写体の運動を表すのに適した1次関数或いは2次
関数(測距からの経過時間Tを変数をする)を決定し、
距離予測演算回路20に対して出力する。距離予測演算回
路20は、タイミング回路14から入力したクロックCK3に
基づいて測距からの経過時間を判断し、この経過時間を
上述の1次関数或いは2次関数に代入することにより、
被写体距離の予測値を算出する。
[発明が解決しようとする課題] このような自動焦点撮影装置において、露光時の被写
体距離を正確に予測するためには、測距において被写体
までの距離を正確に求める必要がある。
しかしながら、上述のごとき自動焦点撮影装置におい
ては、測距の十分な精度を得ることができなかった。こ
れは、主として、装置を構成する電子回路内のノイズに
起因するものである。かかるノイズの影響を除去するこ
とができる速度検出方法としては、例えば、本願出願人
による特開昭63−132110号公報等によって技術開示され
たものがある。この速度検出方法を第6図に示す。第6
図に示したように、この速度検出方法では、まず、複数
回(第6図では4回)の測距動作を連続して行ない、次
に、各測距結果の平均を演算することにより(距離演算
動作)ノイズの影響を相殺し、これにより測距結果(被
写体距離)の精度を向上させている。この距離演算動作
を一定時間ごとに複数回行ない、得られた複数の被写体
距離(平均値)l1′、l2′、l3′、…を用いて、上述の
ごとき1次関数或いは2次関数を決定すればよい。
このような方法によれば、測距の精度を向上させるこ
とができるので、露光時の被写体距離を正確に予測する
ことができる。しかし、この方法を用いた場合、測距動
作を複数回行なわなければならなくなるとともに平均値
演算のための距離演算動作を必要とするため、被写体距
離の検出に要する時間が長くなり、このため、露光時の
被写体距離の予測に要する時間が長くなるという課題が
あった。また、被写体の移動速度が速い場合には、1回
の距離演算動作のための測距動作を連続して行なってい
る最中の被写体距離の変化が無視できなくなり、これが
測距の精度の悪化の原因となるため、十分な効果を得る
ことができない場合もあった。
露光時の被写体距離の予測に要する時間が長くなるこ
とを防止する方法としては、距離演算動作を終了してか
ら次の測距動作を開始するまでの時間間隔を短縮するこ
とが考え得る。しかし、この場合、被写体の移動速度が
低いときには、被写体距離の変化量が小さすぎるため、
露光時の被写体距離の予測値の精度が悪化するという新
たな課題を生じる。例えば、被写体が歩行する人物であ
るときには、ほぼ一定の速度で移動していると考えられ
るので、被写体の運動は1次関数で表されるが、等速運
動を1次関数化するためには、上述のような被写体距離
の平均値の検出を2度以上行ない、一定時間当たりの移
動量を求めなければならない。例えば、被写体距離の平
均値l1′、l2′を求めれば、これらの差l2′−l1′によ
り被写体の移動量が得られる。ここで、通常、歩行する
人物の移動速度は秒速1m程度であるから、被写体距離の
平均値の検出に費やす時間を0.5秒とすると、l1′を検
出するための1回目の測距動作の開始からl2′を検出す
るための距離演算動作の終了までの移動距離は50cmとな
る。しかし、この値は、測距光学系1の測距の精度と比
べて十分に大きい値ではないため誤差の影響が大きくな
り、被写体の運動を精度よく与える1次関数を得ること
ができないのである。特に、測距光学系1として上述の
ごときアクティブ三角測距方式(第5図参照)を採った
場合には、被写体距離が長くなるほど測距の誤差は大き
くなるので、露光時の被写体距離の予測値の精度を十分
なものとするためには、被写体距離の平均値の検出に費
やす時間を長しなければならなくなる。
また、上述のごとき自動焦点撮影装置には、さらに、
関数演算回路16として非常に複雑な電子回路を必要とす
るため、装置のコストが高いという課題もあった。これ
に対して、マイクロコンピュータを用いてソフトウエア
で関数の演算を行なうことにより、コストを低下させる
ことも可能であるが、この場合は演算時間が長くなるた
め、被写体距離の予測に要する時間をさらに長くしてし
まう。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みて
試されたものであり、被写体の運動を正確且つ短時間に
検知する被写体の動体検知装置を安価に提供することを
目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明の請求項1に記載の被写体の動体検知装置は、
被写体に向けてパルス光を複数回投光する投光手段と、
上記投光による上記被写体からの反射光を受光して、光
電流を出力する受光手段と、上記複数回の投光タイミン
グに同期して上記受光手段の出力電流を積分し、それぞ
れの積分量の差を累積した信号を発生する信号発生手段
と、この信号発生手段の出力に基づいて上記被写体の移
動を判定する判定手段と、を具備している。
本発明の請求項2に記載の被写体の動体検知装置は、
上記請求項1に記載の被写体の動体検知装置において、
上記受光手段は、少なくとも上記反射光の受光量に応じ
た一対の光電流を出力し、上記信号発生手段は、この一
対の出力電流の加算値を積分するものである。
さらに、本発明の請求項3に記載の被写体の動体検知
装置は、上記請求項1または上記請求項2記載の被写体
の動体検知装置のいずれかにおいて、上記信号発生手段
は、正積分と負積分とを交互に行うものである。
[作用] 本発明の請求項1に記載の被写体の動体検知装置は、
投光手段から被写体に向けて複数回に亘って測距用パル
ス光が投光され、上記投光による上記被写体からの反射
光が受光手段で受光されてこの光量に応じた光電流が出
力され、上記複数回に亘る測距用パルス光の投光に同期
して上記受光手段の出力電流が積分されて、それぞれの
積分量の差を累積した信号が信号発生手段で発生され
て、この信号発生手段の出力信号に基づいて上記被写体
の移動が判定されるものである。
また、本発明の請求項2に記載の被写体の動体検知装
置は、上記受光手段が少なくとも上記反射光の受光量に
応じた一対の光電流を出力し、この一対の出力電流の加
算値を上記信号発生手段が積分するものである。
さらに、本発明の請求項3に記載の被写体の動体検知
装置は、上記信号発生手段が正積分と負積分とを交互に
行うものである。
[実施例] 以下、本発明の1実施例について説明する。
第1図は、本実施例に係わる被写体の動体検知装置の
構成を概略的に示すブロック図である。図において、第
4図と同じ符号を付した構成部は、それぞれ第4図の場
合と同じもの示す。また、6は、半導体位置検出素子5
より入力した電流を増幅する増幅回路、7は、後述する
積分動作を行なう積分回路である。8はタイミング回路
であり、発光素子駆動回路12が赤外発光ダイオード2を
発光させるタイミングを与えるクロックCK1、積分回路
7が積分動作を行なうタイミングを与えるクロックCK2
を出力する。なお、9は全体の制御を司る中央制御回路
(以下、CPU)である。
かかる構成において、タイミング回路8が発光素子駆
動回路12に対してクロックCK1を出力すると、第4図に
示した従来の被写体の動体検知装置の場合と同様、発光
素子駆動回路12はクロックCK1の与えるタイミングにし
たがって赤外発光ダイオード2を発光させ、赤外発光ダ
イオード2の発する光の一部は投光レンズ3を介して被
写体30に投射される。被写体30に投射された光の一部
は、この被写体30で反射し、受光レンズ4によって、半
導体位置検出素子5の表面に結像される。このとき、半
導体位置検出素子5は、表面の結像位置に対応した2種
類の電流IR,ILを出力する。続いて、増幅回路6内で、
この2種類の電流IR,ILから、太陽光や照明光に起因す
る電流成分を取り除くことにより、信号電流I1,I2を抜
き出す。上述のように、第4図に示した従来の被写体の
動体検知装置では、この信号電流I1,I2を用いて式
(4)の演算を行なうことにより被写体距離を求め、さ
らに、この被写体距離の時間変化により被写体の移動を
検知する(すなわち、上述の関数化を行なう。)これに
対して、本実施例の被写体の動体検知装置では、信号電
流I1,I2の和である全信号光電流Ipφを積分することに
より、直接、被写体の移動を検知する。
全信号光電流Ipφは、被写体距離lの2乗に反比例す
る。したがって、全信号光電流Ipφに基づく距離信号を
VKとすると、 が成立する。この式をlで微分すると、 となる。すなわち、距離信号VKは、被写体距離lの3乗
に反比例して変化する。これに対して、従来の被写体の
動体検知装置では、距離信号をVRとすると、式(4)か
ら判るように、距離信号VRは被写体距離lに反比例す
る。すなわち、距離信号VRは、 で表すことができる。この式をlで微分すると、 となる。すなわち、距離信号VRは、被写体距離lの2乗
に反比例して変化する。このように、全信号光電流Ipφ
に基づく距離信号VKの方が、被写体距離の変化に対する
信号変化が大きいので、被写体の移動速度が遅い場合で
も、被写体の移動がとらえやすくなる。
全信号光電流Ipφの積分は、上述のように、積分回路
7で行なう。第2図は、積分回路7で行なわれる積分動
作を説明するためのタイミングチャートである。なお、
第2図では、被写体が接近してくる場合の例を示してい
る。本発明の被写体の動体検知装置では、測距は微小時
間Δtごとに複数回行なわれるが、本実施例では10回と
する。積分回路7は、この測距結果を入力して、微小時
間τについて積分を行う。ここで、この積分は、奇数回
目の積分時には正方向に行なわれ、偶数回目の積分時に
は負方向に行なわれる。したがって、各測距結果のノイ
ズの影響を相殺することができ、これにより測距結果の
精度を向上させている。CPU9は、積分動作終了後の出力
値であるVOUTを直接用いて、被写体の移動の状態を判定
する。このように、本実施例の被写体の動体検知装置で
は、積分回路7の出力VOUTを直接用いて被写体の移動を
検知することができるので、検知に要する時間を短縮す
ることができる。
上述のように、第2図は被写体が接近してくる場合の
例を示しているので、時間の経過にしたがって全信号光
電流Ipφは増加している。このため、積分量はしだいに
大きくなり、VOUTは負の値となる。一方、被写体が遠ざ
かっていく場合は、全信号光電流Ipφは時間の経過にし
たがって減少するので、VOUTは正の値となる。また、被
写体が移動していない場合は、VOUTは零となる。
なお、一般にカメラのオートフォーカスとしては、被
写体の反射率のばらつきの影響を受けない三角測距方式
が採られているが、本実施例の被写体の動体検知装置の
ように被写体の移動を検出する場合は、被写体の反射率
は一定となるので、全信号光電流Ipφを用いても不都合
は生じない。
第3図に、第1図に示した増幅回路6および積分回路
7の電気回路構成の具体例を示す。
赤外発光ダイオード2が発光を行なっていないとき
は、半導体位置検出素子5の出力電流IRは、太陽光や照
明光など、赤外発光ダイオード2からの赤外光以外の光
(以下、定常光と称す)に起因する電流成分のみであ
る。この半導体位置検出素子5の出力電流IRはプリアン
プ51で増幅されてオペアンプ55の(−)入力端子に入力
される。このときの入力電流をIBとする。一方、オペア
ンプ55の(+)入力端子には、一定の電流ICが入力され
ている。したがって、オペアンプ55の出力は、ICとIB
差に比例したものとなる。また、このオペアンプ55の出
力は、ホールドトランジスタ57のベースに入力されてい
るので、ホールドトランジスタ57にはICとIBの差に比例
したベース電流が流れ、ホールドトランジスタ57はオン
する。このため、半導体位置検出素子5の出力電流IR
一部がホールドトランジスタ57を介してアースに流出
し、オペアンプ55の入力電流IBは減少する。このように
して、赤外発光ダイオード2が発光していないときは、
プリアンプ51による増幅が実質的に行われないように制
御されている。このとき、圧縮ダイオード52のアノード
とカソードの電位差V1とモニタ用ダイオード54のアノー
ドとカソードの電位差V3は等しくなる。ここで、半導体
位置検出素子5の出力電流IRが増加或いは減少したとし
ても、これに伴うIBの変化によりホールドトランジスタ
57のベース電流が変化し、半導体位置検出素子5からホ
ールドトランジスタ57を介してアースに流出する電流値
が増加或いは減少するので、V1とV2は一致したままであ
る。なお、オペアンプ55の出力電圧は、コンデンサ56に
記憶されている。
次に、赤外発光ダイオード2を発光させる。また、こ
れと同時に、バイアスカット信号B、Cによって、オペ
アンプ55をオフ状態にする。赤外発光ダイオード2から
の赤外光が被写体で反射して半導体位置検出素子5の受
光面に結像されると、半導体位置検出素子5の出力電流
IRは一定量増加する(この増加分が、信号電流I1であ
る)。ここで、コンデンサ56にオペアンプ55をオフ状態
にする直前の出力電圧がコンデンサ56によって保持され
ているので、ホールドトランジスタ57のベース電流は一
定時間変化せず、したがって、半導体位置検出素子5か
らホールドトランジスタ57を介してアースに流出する電
流値は変化しない。このため、プリアンプ51の入力は、
信号電流I1の分だけ増加する。さらに、オペアンプ55は
オフ状態なので、プリアンプ51の出力が信号電流I1の増
幅分だけ増加しても、半導体位置検出素子5からホール
ドトランジスタ57を介してアースに流出する電流値は変
化しない。このようにして、プリアンプ51は信号電流I1
のみを増幅することができる。
また、これと同様にして、プリアンプ58においても、
信号電流I2の増幅が行われる。
プリアンプ51で増幅された信号電流I1およびプリアン
プ58で増幅された信号電流I2は、それぞれ、ダイオード
52とトランジスタ53とからなるカレントミラー回路およ
びダイオード59とトランジスタ60とからなるカレントミ
ラー回路によって折り返されたのち加算され、トランジ
スタ65のコレクタおよびベースに流入する。このトラン
ジスタ65とトランジスタ66およびトランジスタ68とはベ
ースが共通化されており、トランジスタ66、トランジス
タ68のエミッタには、それぞれ、ダイオード67、ダイオ
ード69が接続されている。また、トランジスタ66とトラ
ンジスタ68とはカレントミラー回路を構成しており、コ
レクタ電流の電流値は一致する。この電流値をIXとす
る。
ここで、トランジスタ66とトランジスタ68のベース電
位VBは、サーマルボルテージをVT、逆方向飽和電流をIS
とすると、 で表される。また、トランジスタ66とトランジスタ68の
コレクタ電流IXは、 であるから、式(10)に式(9)を代入して、 Ix∝(I1+I21/2 …(11) が得られる。一方、式(5)より、I1+I2は被写体距離
lの2乗に反比例する。したがって、IXは被写体距離l
に反比例し、 と表すことができる。
このIXは、積分コンデンサ75とオペアンプ74とからな
る回路によって積分される。まず、スイッチ72とスイッ
チ73が共にオフである場合は、ダイオード76を介してIX
が流し出され、VOUTからは、IXに比例した電圧が正方向
に積分された値が出力される。また、スイッチ72をオフ
にしたままでスイッチ73をオンにすると、積分は行われ
ない。さらに、スイッチ72とスイッチ73を共にオンにす
ると、トランジスタ70、71によって構成されるカレント
ミラー回路よりIXが流し込まれ、負方向の積分が行われ
る。なお、スイッチ72、73のオン/オフは、タイミング
制御回路からの入力クロックCK2に基づいて、スイッチ
制御回路77で行われる。
このようにして得られた積分回路7の出力値VOUTは、
CPU9に入力される。CPU9は、このVOUTの値から被写体が
動体であるか否かの判断を行う。さらに、CPU9は、この
判断結果に基づいて、カメラのピント補正或いは撮影者
に対する警告等を行う。
このように、本実施例の被写体の動体検知装置は、非
常に簡単な電気回路によって構成できるので、安価に実
現することが可能である。
[発明の効果] 以上詳細に説明したように、本発明によれば、複数回
に亘る測距用パルス光の投光に同期して受光手段の出力
電流を積分した結果に基づいて被写体の移動を判定して
いるので、被写体の運動を正確、且つ短時間に検知する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例に係わる被写体の動体検知装
置の構成を概略的に示すブロック図、第2図は第1図に
示した積分回路で行なわれる積分動作を説明するための
タイミングチャート、第3図は第1図に示した増幅回路
および積分回路の電気回路構成の具体例を示す電気回路
図、第4図は従来の自動焦点撮影装置の構成の一例を示
すブロック図、第5図は第4図に示した測距光学系を説
明するための概念図、第6図は従来の被写体の速度検出
方法の一例を説明するためのタイミングチャートであ
る。 1……測距光学系、2……赤外発光ダイオード(IRE
D)、3……投光レンズ、4……受光レンズ、5……半
導体位置検出素子(PSD)、6……増幅回路、7……積
分回路、8……タイミング回路、9……CPU。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体に向けてパルス光を複数回投光する
    投光手段と、 上記投光による上記被写体からの反射光を受光して、光
    電流を出力する受光手段と、 上記複数回の投光タイミングに同期して上記受光手段の
    出力電流を積分し、それぞれの積分量の差を累積した信
    号を発生する信号発生手段と、 この信号発生手段の出力に基づいて上記被写体の移動を
    判定する判定手段と、 を具備したことを特徴とする被写体の動体検知装置。
  2. 【請求項2】上記受光手段は、少なくとも上記反射光の
    受光量に応じた一対の光電流を出力し、 上記信号発生手段は、この一対の出力電流の加算値を積
    分することを特徴とする請求項1に記載の被写体の動体
    検知装置。
  3. 【請求項3】上記信号発生手段は、正積分と負積分とを
    交互に行うことを特徴とする請求項1または請求項2の
    いずれかに記載の被写体の動体検知装置。
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