JP3040763B1 - 半導体装置の製造方法及びそれに用いる被膜形成用治具 - Google Patents

半導体装置の製造方法及びそれに用いる被膜形成用治具

Info

Publication number
JP3040763B1
JP3040763B1 JP10370093A JP37009398A JP3040763B1 JP 3040763 B1 JP3040763 B1 JP 3040763B1 JP 10370093 A JP10370093 A JP 10370093A JP 37009398 A JP37009398 A JP 37009398A JP 3040763 B1 JP3040763 B1 JP 3040763B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bar
shaped semiconductor
film
frame
semiconductor laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10370093A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000196180A (ja
Inventor
啓嗣 山根
秀人 足立
晃 高森
Original Assignee
松下電子工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 松下電子工業株式会社 filed Critical 松下電子工業株式会社
Priority to JP10370093A priority Critical patent/JP3040763B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3040763B1 publication Critical patent/JP3040763B1/ja
Publication of JP2000196180A publication Critical patent/JP2000196180A/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

【要約】 【課題】 バー状半導体を被膜形成用治具に保持する工
程の作業効率の向上を図り、バー状半導体を確実に保持
できるようにすると共に、バー状半導体の膜形成面以外
の面に被膜が付着しないようにする。 【解決手段】 ベース100は、バー状半導体レーザ1
の幅寸法よりも若干大きい間隔を持って互いに平行に延
びるように設けられた複数の凸状部102を有してい
る。枠体110はベース100の段差部101に載置さ
れる。格子部材120は枠体121と複数の桟122と
を有しており、桟122は、複数の凸状部102同士の
間に形成される複数の凹状部103と同じピッチで設け
られ、凹状部103の幅寸法よりも小さい幅寸法を持つ
と共に凸状部102の高さよりも小さい高さを持つ。押
さえ部材130は、桟122の上に載置されるバー状半
導体レーザ1を桟122と共に挟持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法及びそれに用いる被膜形成用治具に関し、特に、互
いに対向する両側面に膜形成面を有する複数の半導体デ
バイスがそれらの膜形成面が連続するように一体化され
てなる複数のバー状半導体の膜形成面に被膜を形成する
半導体装置の製造方法及びそれに用いられる被膜形成用
治具に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイス例えば半導体レーザ素子
の共振器端面は、自己が出射するレーザビームに起因す
る酸化等によって損傷を受けるので、共振器端面に保護
膜を形成することにより、半導体レーザ素子の信頼性の
向上及び長寿命化が図られている。
【0003】半導体レーザ素子の共振器端面に保護膜を
形成する場合、生産効率を向上するため、多数の半導体
レーザ素子等が形成されている半導体ウエハをバー状に
劈開することによって形成されるバー状半導体レーザの
劈開面である膜形成面に保護膜を形成した後、バー状半
導体レーザを更に劈開することにより個別の半導体レー
ザ素子を形成する方法が採用されている。
【0004】半導体ウエハをバー状に劈開することによ
り得られるバー状半導体レーザの劈開面(膜形成面)に
保護用被膜を形成する工程は次のように行なわれる。す
なわち、バー状半導体レーザを構成する各半導体レーザ
素子の両電極面を例えばシリコンからなる一対の帯状体
で保護した後、複数のバー状半導体レーザを電極面同士
が互いに対向するように並列させた状態で被膜形成用治
具に固定し、次に、一方の膜形成面を上側に向けた状態
で該一方の膜形成面に保護用被膜を堆積し、その後、他
方の膜形成面を上側に向けた状態で該他方の膜形成面に
保護用被膜を形成する。尚、保護用被膜としては例えば
誘電体膜が用いられると共に、保護用被膜の形成方法と
してはスパッタリング法又はCVD法等が挙げられる。
【0005】ところが、前述の方法によると、一方及び
他方の膜形成面に対して別々に保護用被膜を形成しなけ
ればならないので、作業効率が低いという問題があっ
た。
【0006】そこで、特開昭64−55891号公報に
示されるような被膜形成用治具が提案されている。
【0007】以下、前述の被膜形成用治具及び該治具を
用いて行なう半導体装置の製造方法について図17及び
図18を参照しながら説明する。
【0008】まず、底辺がバー状半導体レーザ1の共振
器長(電極面の長さ)よりも若干大きい逆台形状の断面
を有すると共にバー状半導体レーザ1よりも若干大きい
長さを有する複数の収納凹部11aと、各収納凹部11
aの両端側に形成された切り込み溝11bとを備えたベ
ース11を準備する。
【0009】次に、バー状半導体レーザ1をベース11
の各収納凹部11aに、バー状半導体レーザ1の各膜形
成面が側方を向くように収納した後、バー状半導体レー
ザ1の共振器長よりも若干小さい幅を有すると共にベー
ス11の収納凹部11aよりも大きい長さを有する単結
晶シリコンからなる棒状のスペーサー12をベース11
の切り込み溝11bに嵌め込む。
【0010】次に、枠状の押さえ部材13をベース11
の上に、ベース11と押さえ部材13とによってスペー
サー12の両端部を挟持するように載置した後、図示し
ない螺子部材を押さえ部材13の貫通孔13aに挿通し
て、押さえ部材13をベース11に固定する。これによ
り、バー状半導体レーザ1はスペーサー12とベース1
1とによって挟持される。
【0011】次に、スペーサー12とベース11とによ
って挟持されたバー状半導体レーザ1を成膜装置に搬入
して、該成膜装置内でバー状半導体レーザ1に対してス
パッタ法又はCVD法を施すと、バー状半導体レーザ1
の両側の膜形成面に保護用の被膜を同時に形成すること
ができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
被膜形成用治具及び半導体装置の製造方法によると、以
下に説明するような問題が発生する。
【0013】まず、バー状半導体レーザ1をベース11
の各収納凹部11aに収納した後、バー状半導体レーザ
1毎に、スペーサー12をベース11の切り込み溝11
bに嵌め込む必要があるので、バー状半導体レーザ1を
被膜形成用治具に保持する工程の作業効率が良くないと
いう第1の問題がある。
【0014】また、スペーサー12がバー状半導体レー
ザ1の中央部に配置されないときには、バー状半導体レ
ーザ1を被膜形成用治具と共に成膜装置に搬送する際に
バー状半導体レーザ1がスペーサー12とベース11と
の間から脱落したり、又は成膜工程において、バー状半
導体レーザ1の電極面に被膜が付着したりするという第
2の問題がある。もっとも、スペーサー12の幅とベー
ス11の切り込み溝11bの幅との寸法差を極めて小さ
くすると、スペーサー12をバー状半導体レーザ1の中
央部に配置することはできるが、この場合には、スペー
サー12をベース11の切り込み溝11bに嵌め込む作
業が困難になるので作業効率の低下を招くと共に、単結
晶シリコンからなるスペーサー12が破損する恐れがあ
る。
【0015】バー状半導体レーザ1の電極面に保護膜が
付着すると、バー状半導体レーザ1を構成する各半導体
レーザ素子をヒートシンクにマウントする作業が困難に
なったり、電極面へのワイヤボンデングができずに導通
不良が発生したりする。
【0016】また、スペーサー12をバー状半導体レー
ザ1の上に配置する際に両者が接触するため、バー状半
導体レーザ1の位置がずれたり又はバー状半導体レーザ
1が傾いたりするので、バー状半導体レーザ1の膜形成
面に対して被膜を確実に形成することができないという
第3の問題がある。また、位置がずれたり又は傾いたり
した状態でスペーサー12とベース11とに挟持されて
いるバー状半導体レーザ1の姿勢を修正することはでき
ない。
【0017】また、バー状半導体レーザ1は製造プロセ
ス上の原因によって厚さがばらついたり又は反ったりす
るが、バー状半導体レーザ1がこのような状態になる
と、バー状半導体レーザ1をスペーサー12とベース1
1とによって確実に挟持することができないという第4
の問題がある。すなわち、ベース11の切り込み溝11
bの深さはスペーサー12の高さとバー状半導体レーザ
1の高さとの合計寸法に一致させておく必要があるた
め、バー状半導体レーザ1の厚さの増大又は反りに起因
してスペーサー12がベース11の上面から突出する場
合には、ベース11と押さえ部材13との間に隙間がで
きる一方、バー状半導体レーザ1の厚さの減少に起因し
てスペーサー12がベース11の上面から沈む場合に
は、スペーサー12と押さえ部材13との間に隙間がで
きるので、バー状半導体レーザ1はスペーサー12とベ
ース11とによって確実に挟持されないことになる。こ
のようになると、バー状半導体レーザ1を搬送する際に
バー状半導体レーザ1がスペーサー12とベース11と
の間から脱落してしまったり、又は成膜工程において、
バー状半導体レーザ1の電極面に被膜が付着してしまう
ことになる。
【0018】本発明は、前記の問題点を一挙に解決し、
バー状半導体を被膜形成用治具に保持する工程の作業効
率の向上を図り、バー状半導体を被膜形成用治具に確実
に保持できるようにしてバー状半導体が脱落しないよう
にし、また、バー状半導体の膜形成面以外の面例えば電
極面に保護用被膜が付着しないようにすることを目的と
する。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る半導体装置の製造方法は、互いに対向
する両側面に膜形成面を有する複数の半導体デバイスが
膜形成面が連続するように一体化されてなる複数のバー
状半導体の膜形成面に被膜を形成する半導体装置の製造
方法を対象とし、バー状半導体の幅寸法よりも若干大き
い間隔を持って互いに平行に延びるように配置された複
数の凸状部同士の間に形成される複数の凹状部に、該凹
状部と同じピッチを持って保持されていると共に凸状部
の高さよりも小さい高さを持つ複数の桟をそれぞれ挿入
することにより、互いに隣り合う一対の凸状部及び一対
の凸状部の間に挿入された桟によって複数の収納用溝を
形成する収納用溝形成工程と、バー状半導体を収納用溝
に、バー状半導体が桟の上に載置され且つ膜形成面が凸
状部と対向するように収納するバー状半導体収納工程
と、収納用溝に収納されているバー状半導体を押さえ部
材と桟とによって挟持するバー状半導体保持工程と、複
数の凸状部を取り去ることによって、バー状半導体の両
側に空間部を形成する空間部形成工程と、押さえ部材と
桟とによって挟持されているバー状半導体の膜形成面に
空間部から成膜する成膜工程とを備えている。
【0020】本発明の半導体装置の製造方法によると、
複数の凸状部同士の間に形成される複数の凹状部に、該
凹状部と同じピッチを持って保持されていると共に凸状
部の高さよりも小さい高さを持つ複数の桟を挿入するこ
とにより複数の収納用溝を形成した後、該収納用溝にバ
ー状半導体を収納し、その後、収納用溝に収納されてい
るバー状半導体を押さえ部材と桟とによって挟持するた
め、従来のように別々のスペーサーを配置する場合に比
べて、バー状半導体を保持する工程が容易になると共に
バー状半導体を確実に保持することができる。また、バ
ー状半導体を収納する収納用溝を形成していた複数の凸
状部を取り去ることによって、バー状半導体の両側に空
間部を形成することができる。
【0021】本発明の半導体装置の製造方法において、
複数の凸状部はベースに一体に設けられていることが好
ましい。
【0022】本発明の半導体装置の製造方法において、
凹状部の深さは、バー状半導体の高さと桟の高さとの合
計寸法よりも大きいことが好ましい。
【0023】本発明の半導体装置の製造方法において、
複数の桟は枠体に保持されており、押さえ部材と枠体と
は、桟が延びる方向に対して交差する方向に位置する少
なくとも一対の固定部において互いに固定されているこ
とが好ましい。
【0024】本発明の半導体装置の製造方法において、
複数の桟は枠体に、該枠体の面方向に対して垂直な方向
へ移動可能に保持されていることが好ましい。
【0025】本発明の半導体装置の製造方法において、
押さえ部材は、空間部と対応する位置に開口部を有して
いることが好ましい。
【0026】本発明の半導体装置の製造方法において、
押さえ部材におけるバー状半導体と対向する面は湾曲状
に形成されていることが好ましい。
【0027】本発明の半導体装置の製造方法において、
複数の凸状部はベースに一体に形成されており、空間部
形成工程は、複数の凸状部をベースと共に取り去る工程
を含むことが好ましい。
【0028】本発明の半導体装置の製造方法において、
複数の凸状部はベースに一体に設けられていると共に、
複数の桟は枠体に保持されており、収納用溝形成工程
は、ベースと枠体との相対位置を規制するガイド手段に
よって、複数の桟を複数の凹状部の所定位置に挿入する
工程を含むことが好ましい。
【0029】本発明の半導体装置の製造方法において、
バー状半導体保持工程は、収納用溝に収納されているバ
ー状半導体の上に押さえ部材を載置する工程と、押さえ
部材と枠体とを螺子部材の回転に伴って互いに接近させ
ることによって、バー状半導体を押さえ部材と桟とによ
って挟持する工程とを含むことが好ましい。
【0030】本発明の半導体装置の製造方法において、
成膜工程は、膜形成面が、ターゲットのスパッタ面に垂
直な方向に対して角度を持つようにバー状半導体を配置
する工程を含むことが好ましい。
【0031】本発明の半導体装置の製造方法において、
半導体デバイスは半導体レーザ素子であると共に、膜形
成面は半導体レーザ素子の共振器端面であることが好ま
しい。
【0032】本発明の半導体装置の製造方法において、
複数の桟は、単結晶シリコン、セラミック又は超硬質合
金からなることが好ましい。
【0033】本発明に係る被膜形成用治具は、互いに対
向する両側面に膜形成面を有する複数の半導体デバイス
が膜形成面が連続するように一体化されてなる複数のバ
ー状半導体の前記膜形成面に被膜を形成するための被膜
形成用治具を対象とし、バー状半導体の幅寸法よりも若
干大きい間隔を持って互いに平行に延びるように設けら
れた複数の凸状部を有するベースと、複数の凸状部同士
の間に形成される複数の凹状部と同じピッチで設けら
れ、凹状部の幅寸法よりも小さい幅寸法を持つと共に凸
状部の高さよりも小さい高さを持つ複数の桟を有する格
子部材と、複数の桟の上にそれぞれ載置されるバー状半
導体を桟と共に挟持する押さえ部材とを備えている。
【0034】本発明の被膜形成用治具によると、バー状
半導体の幅寸法よりも若干大きい間隔を持って互いに平
行に延びるように設けられた複数の凸状部を有するベー
スと、複数の凸状部同士の間に形成される複数の凹状部
と同じピッチで設けられ、凹状部の幅寸法よりも小さい
幅寸法を持つと共に凸状部の高さよりも小さい高さを持
つ複数の桟を有する格子部材とを備えているため、複数
の凹状部に複数の桟を挿入することにより、バー状半導
体を収納する複数の収納用溝を形成することができる。
また、複数の桟の上に載置されるバー状半導体を桟と共
に挟持する押さえ部材を備えているため、バー状半導体
を保持する工程が容易になると共に、バー状半導体を確
実に保持することができる。
【0035】本発明の被膜形成用治具において、凹状部
の深さは、バー状半導体の高さと桟の高さとの合計寸法
よりも大きいことが好ましい。
【0036】本発明の被膜形成用治具において、格子部
材は複数の桟を保持する枠体を有しており、複数の桟は
枠体に該枠体の面方向に対して垂直な方向へ移動可能に
保持されていることが好ましい。
【0037】本発明の被膜形成用治具において、格子部
材の複数の桟がベースの複数の凹状部の所定位置に挿入
されるように、格子部材とベースとの相対位置を規制す
るガイド手段をさらに備えていることが好ましい。
【0038】
【発明の実施形態】(第1の実施形態) <被膜形成用治具>以下、本発明の第1の実施形態に係
る被膜形成用治具について、図1〜図4を参照しながら
説明する。図1は第1の実施形態に係る被膜形成用治具
の全体構成を示す分解斜視図である。
【0039】図2はバー状半導体レーザ1の斜視図であ
って、図2に示すように、バー状半導体レーザ1は、互
いに連結されている複数個例えば7個の半導体レーザ素
子2からなり、各半導体レーザ素子2は、前方側及び後
方側のそれぞれにおいて保護用被膜が形成される膜形成
面としての共振器端面3を有していると共に、上方側及
び下方側のそれぞれにおいて電極面4を有している。
【0040】バー状半導体レーザ1の高さについては、
半導体レーザ素子2の高さによって一義的に決まるが、
通常は100μm程度である。また、バー状半導体レー
ザ1の幅については、半導体レーザ素子2の共振器長に
よって一義的に決まるが、例えば200μm程度であ
る。
【0041】バー状半導体レーザ1の長さについては、
例えば20mm〜40mm程度であるが、バー状半導体
レーザ1の長さが大きいほど、共振器端面3に保護用被
膜を同時に形成できる半導体レーザ素子2の数が増加す
るので、保護用被膜を形成する工程の効率が向上する。
【0042】図3はベース100の斜視図であって、図
1及び図3に示すように、ベース100は周縁に段差部
101を有する方形状であって、段差部101の上面1
01aには、バー状半導体レーザ1の長さよりも若干大
きい長さを有する複数の凸状部102がバー状半導体レ
ーザ1の幅よりも若干大きい間隔で設けられており、こ
れにより、凸状部102同士の間には、バー状半導体レ
ーザ1よりも若干大きい長さ及び若干大きい幅を有する
複数の凹状部103が形成されている。凸状部102同
士の間隔つまり凹状部103の幅寸法としては、生産プ
ロセスで発生するバー状半導体レーザ1の幅寸法つまり
共振器長のばらつきを吸収できる程度の余裕を持って決
定することが好ましい。このようにすると、ベース10
0の凹状部103にバー状半導体レーザ1を収納する際
に、バー状半導体レーザ1の共振器端面が損傷する事態
を回避できる。
【0043】また、ベース100の段差部101の下面
101bにおける対角方向には一対の棒状のガイド部材
104が突設されている。
【0044】図1に示すように、枠部材110は方形枠
状であって、ベース100の外形とほぼ等しい外形、及
びベース100の段差部101の外径よりも若干大きい
内径を有すると共に、ベース100の段差部101の段
差とほぼ等しい高さを有している。また、枠部材110
の対角方向にはベース100のガイド部材104が挿通
可能なガイド孔111を有している。これらによって、
枠部材110のガイド孔111をベース100のガイド
部材104に挿通させると、枠部材110はベース10
0の段差部101の所定位置に確実に装着される。尚、
枠部材110におけるベース100の凸状部102が延
びる方向と直交する方向には一対の雌ねじ部112が設
けられている。
【0045】図4は格子部材120の斜視図であって、
図1及び図4に示すように、格子部材120は、ベース
100の外形とほぼ等しい外形を有する枠体121と、
ベース100の凹状部103と対応するように設けられ
ていると共に枠体121に固定された複数の桟122と
からなる。
【0046】各桟122は、ベース100の凹状部10
3よりも小さい幅を有すると共にベース100の凸状部
102の高さからバー状半導体レーザ1の高さを引いた
値よりも小さい高さを有している。
【0047】枠体121における対角方向にはベース1
00のガイド部材104が挿通可能なガイド孔123が
設けられていると共に、格子部材120の枠体121の
対辺方向における枠部材110の雌ねじ部112と対応
する部位には貫通孔124が設けられている。これらに
よって、ベース100の段差部101に枠部材110を
装着した後、格子部材120のガイド孔123をベース
100のガイド部材104を挿通させると、格子部材1
20は枠部材110の上に、格子部材120の各桟12
2がベース100の各凹状部103に収納され且つ桟1
22の中心と凹状部103の中心とがほぼ一致する状態
で確実に載置される。
【0048】図1に示すように、押さえ部材130はベ
ース100の外形とほぼ等しい外形を有する方形の板状
であって、対角方向にベース100のガイド部材104
が挿通可能なガイド孔131が設けられていると共に、
対辺方向における枠部材110の雌ねじ部112と対応
する部位には貫通孔132が設けられている。これらに
よって、ベース100の上に枠部材110及び格子部材
120を順次装着した後、押さえ部材130の貫通孔1
32にベース100のガイド部材104を挿通させる
と、押さえ部材130はベース100の凸状部102の
上に載置される。その後、ボルト140を、押さえ部材
130の貫通孔132及び格子部材120の貫通孔12
4に挿通した状態で枠部材110の雌ねじ部112に螺
合した後に該雌ねじ部112に対して締め付けると、枠
部材110、格子部材120及び押さえ部材130は一
体化される。
【0049】尚、枠部材110の雌ねじ部112を、枠
部材110におけるベース100の凸状部102が延び
る方向と直交する方向において互いに対向するように設
けているので、ボルト140の数が少なくても、枠部材
110、格子部材120及び押さえ部材130を安定的
に一体化することができる。
【0050】<半導体装置の製造方法>以下、前記の被
膜形成用治具を用いて行なう半導体装置の製造方法につ
いて図5〜図9を参照しながら説明する。尚、図5
(a)、図6(a)、図7〜図9は図1における前後方
向の断面構造と対応すると共に、図5(b)及び図6
(b)は図1における左右方向の断面構造と対応する。
【0051】まず、図5(a)、(b)に示すように、
枠部材110をベース100の段差部101に装着した
後、枠部材110の上に格子部材120を載置する。こ
のようにすると、ベース100の凸状部102が格子部
材120よりも上に突出するため、凸状部102同士の
間に格子部材120の桟122を底面とする収納用溝が
形成されるので、該収納用溝にバー状半導体レーザ1を
収納する。
【0052】前述したように、ベース100にガイド部
材104が設けられていると共に格子部材120にガイ
ド孔123が設けられているため、バー状半導体レーザ
1と格子部材120の桟122との位置関係は規制され
るが、ベース100の凸状部102及び格子部材120
の桟122によって形成される収納用溝にバー状半導体
レーザ1を収納した後、ベース100及び格子部材12
0を収納用溝の短手方向に傾けて、バー状半導体レーザ
1を収納用溝の壁面つまりベース100の凸状部102
の側面に接触させることによって、バー状半導体レーザ
1と格子部材120の桟122との位置関係を予め規制
しておいてもよい。このようにすると、格子部材120
の桟122とベース100の凸状部102との位置関係
を規制するだけで、バー状半導体レーザ1と格子部材1
20の桟122との位置関係を規制することができるの
で、バー状半導体レーザ1の位置を高度に制御できると
共に膜形成用治具の加工精度を緩和することができる。
【0053】次に、図6(a)、(b)に示すように、
ベース100の凸状部102の上に押さえ部材130を
載置した後、ボルト140を押さえ部材130の貫通孔
132及び格子部材120の貫通孔124に挿通した状
態で枠部材110の雌ねじ部112に螺合する。このよ
うにすると、枠部材110、格子部材120及び押さえ
部材130が一体化される。
【0054】次に、図7に示すように、ボルト140を
回転して枠部材110の雌ねじ部112に対して締め付
けると、枠部材110がボルト140に引き上げられる
ため、格子部材120も引き上げられるので、バー状半
導体レーザ1が格子部材120の桟122と押さえ部材
130の下面とによって挟持された構造を有する、枠部
材110、格子部材120及び押さえ部材130からな
る一体化物が得られる。この場合、ベース100のガイ
ド部材104が枠部材110ガイド孔111及び格子部
材120のガイド孔123にそれぞれ挿通されているの
で、バー状半導体レーザ1の膜形成面つまり共振器端面
が損傷を受けることなく、枠部材110及び格子部材1
02は押さえ部材130に対して接近する。また、バー
状半導体レーザ1は格子部材120の桟122と押さえ
部材130の下面とによって挟持されるので、製造プロ
セスにおいてバー状半導体レーザ1が湾曲しても、バー
状半導体レーザ1の形状は直線状に補正される。
【0055】次に、図8に示すように、ベース100を
抜き去ると、バー状半導体レーザ1及び格子部材120
の桟122の両側にそれぞれ空間部150が形成され
る。
【0056】次に、図9に示すように、枠部材110、
格子部材120及び押さえ部材130からなる一体化物
を上下反転してステージに載置した後、ターゲット16
0から物質を放出させるスパッタリング蒸着法を用い
て、バー状半導体レーザ1の両側の膜形成面(共振器端
面)に対して保護用被膜を同時に成膜する。
【0057】尚、ステージの上には複数の被膜形成用治
具が同時に載置されることが多いのでステージは回転機
構を有していることが多い。1個の被膜形成用治具をス
テージに載置する場合でもステージを回転させると、バ
ー状半導体レーザ1の膜形成面に均一な膜厚を有する保
護用被膜を成膜することができる。この場合、ステージ
の回転方向を交互に反転させながら成膜すると、保護用
被膜の膜厚が一層均一になる。また、バー状半導体レー
ザ1の膜形成面がターゲット160に対して鋭角になる
ように配置した状態でステージを回転すると、保護用被
膜の膜厚をより一層均一にできる。
【0058】<格子部材についての検討>以下、前記の
被膜形成用治具を構成する格子部材120について説明
する。
【0059】図9に示すように、バー状半導体レーザ1
の膜形成面がターゲット160に対して垂直になるよう
にバー状半導体レーザ1を配置する場合において、格子
部材120の桟122の幅寸法がバー状半導体レーザ1
の幅寸法つまり共振器長よりも大きいときには、格子部
材120の桟122がバー状半導体レーザ1に対してオ
ーバーハング状態になるため、バー状半導体レーザ1の
膜形成面における成膜用物質の付着が阻害されるので、
被膜の厚さがばらついてしまう。また、製造プロセス上
の原因によってバー状半導体レーザ1の幅寸法のばらつ
きが避けられないと共に、ベース100の凸状部102
及び格子部材120の桟122によって形成される収納
用溝に収納されているバー状半導体レーザ1の平面的な
位置ずれが発生する場合がある。このため、格子部材1
20の桟122の幅寸法は、バー状半導体レーザ1の幅
寸法よりも小さいことが好ましい。
【0060】もっとも、格子部材120の桟122の幅
寸法がバー状半導体レーザ1の幅寸法に対して小さくな
り過ぎると、バー状半導体レーザ1の上面つまり半導体
レーザ素子2の電極面4に被膜が付着してしまうと共
に、バー状半導体レーザ1に対する保持が不安定になっ
てしまう。
【0061】格子部材120の桟122の幅寸法は、該
桟122の加工精度及びベース100の凸状部102の
加工精度をも考慮する必要がある。
【0062】以上の理由によって、格子部材120の桟
122の幅寸法は、バー状半導体レーザ1の幅寸法及び
ベース100の凹状部103の幅寸法よりも10〜20
μm程度小さいことが好ましい。
【0063】尚、バー状半導体レーザ1の膜形成面に対
して、プラズマCVD法等のように方向性の影響を受け
にくい成膜法を用いる場合には、格子部材120の桟1
22の幅寸法とバー状半導体レーザ1の幅寸法との関係
は緩やかになる。
【0064】また、バー状半導体レーザ1の膜形成面に
形成される保護用被膜は、半導体レーザ素子2の少なく
とも活性層(発光部分)に成膜されておればよい。従っ
て、半導体レーザ素子2の活性層がベース100の凸状
部102側(格子部材120の桟122の反対側)に位
置するように、バー状半導体レーザ1を配置するなら
ば、格子部材120の桟122がバー状半導体レーザ1
に対して或る程度オーバーハングになってもよい。この
ような事情を考慮する場合には、膜形成用治具特に格子
部材120の加工精度を緩和することができる。
【0065】また、バー状半導体レーザ1の膜形成面に
対する成膜条件又は成膜の対象となる電子デバイスの種
類によっては、格子部材120の桟122の中心がバー
状半導体レーザ1の中心に対してオフセットしているこ
とが好ましい場合がある。このような場合には、ベース
100のガイド部材104の位置、格子部材120のガ
イド孔123の位置及び格子部材120の桟122の位
置の相対関係を考慮することによって、格子部材120
の桟122の中心をバー状半導体レーザ1の中心に対し
てオフセットすることができる。
【0066】格子部材120の高さとしては、該格子部
材120の桟122の強度に影響を与えるので、例えば
1mm程度が好ましい。
【0067】格子部材120の桟122同士の間隔とし
ては、間隔が小さいほど桟122の数ひいては保持する
バー状半導体レーザ1の数が増加して生産効率は向上す
るが、桟122の高さに対して桟122同士の間隔が小
さくなり過ぎると、バー状半導体レーザ1の膜形成面に
対する成膜レートが低下すると共に被膜の膜厚が不均一
になる。従って、桟122同士の間隔は桟122の高さ
以上であることが好ましい。もっとも、これらの説明
は、バー状半導体レーザ1がその膜形成面がターゲット
160に対して垂直になるように配置される場合を前提
としているので、バー状半導体レーザ1の膜形成面がタ
ーゲット160に対して垂直でない場合、例えば被膜形
成用治具が回転テーブルに載置される場合、又はスパッ
タリング蒸着法により成膜しない場合等には、桟122
同士の間隔は桟122の高さ以上でなくてもよい。
【0068】格子部材120に設けられる桟122の数
については特に制限はなく、ターゲット160の大きさ
及びターゲット160との距離を考慮して、均一な成膜
ができるように設定すればよい。
【0069】格子部材120の枠体121及び桟122
は、一体成形によって形成してもよいし組み合わせ成形
によって形成してもよいと共に、格子部材120の材質
は加工性及び強度性を満たせば特に問題にはならない。
【0070】<枠部材についての検討>以下、被膜形成
用治具を構成する枠部材110について説明する。
【0071】枠部材110は雌ねじ部112を有してお
り、ボール140を雌ねじ部112に螺合した後、枠部
材110に対して締め付けることによって、枠部材11
0、格子部材120及び押さえ部材130は一体化され
るが、雌ねじ部が格子部材120に設けられる場合には
枠部材110は不要になる。この場合には、ベース10
0に段差部101を形成することなく、格子部材120
をベース100における凸状部102の周囲に載置する
ことが好ましい。
【0072】もっとも、図9に示す状態で、ターゲット
160から放出される物質をバー状半導体レーザ1の側
面に確実に付着させるためには、格子部材120の桟1
22の高さは小さい方が好ましい。格子部材120の高
さを小さくする場合には、格子部材120に雌ねじ部を
設けることが困難になるので、ベース100と格子部材
120との間に、雌ねじ部112を有する枠部材110
を設けることが好ましい。
【0073】<ベースについての検討>以下、前記の被
膜形成用治具を構成するベース100について説明す
る。
【0074】ベース100の凸状部102及び格子部材
120の桟122によって形成される収納用溝に収納さ
れているバー状半導体レーザ1の上面とベース100の
凸状部102の上面との距離はバー状半導体レーザ1の
高さの半分以下であることが好ましい。このような観点
から、ベース100の凸状部102の高さと格子部材1
20の桟122の高さとの関係を決定する必要がある。
この場合にも、製造プロセス上の原因によって発生する
バー状半導体レーザ1の高さ寸法のばらつきを考慮する
ことが好ましい。
【0075】<押さえ部材についての検討>以下、前記
の被膜形成用治具を構成する押さえ部材130について
説明する。
【0076】前述したように、ボルト140を押さえ部
材130の貫通孔132及び格子部材120の貫通孔1
24に挿通した状態で枠部材110の雌ねじ部112に
対して締め付けることにより、格子部材120の桟12
2と押さえ部材130とでバー状半導体レーザ1を挟持
した状態で、枠部材110、格子部材120及び押さえ
部材130を一体化するが、バー状半導体レーザ1の反
りが大きい場合には、バー状半導体レーザ1と押さえ部
材130とが全面に亘って接触しない恐れがある。この
場合には、押さえ部材130におけるバー状半導体レー
ザ1との接触面をバー状半導体レーザ1の反りに合わせ
て湾曲させておくことが好ましい。尚、通常、バー状半
導体レーザ1は、裏面電極側が内側になると共に活性層
の形成されている方が外側になるように湾曲する。この
ように、押さえ部材130におけるバー状半導体レーザ
1との接触面を湾曲させておくと、バー状半導体レーザ
1と押さえ部材130とが全面に亘って接するため、半
導体レーザ素子2の電極面4に保護用の被膜が付着する
事態を回避できると共に、バー状半導体レーザ1を強い
力で挟持しなくても済むのでバー状半導体レーザ1の損
傷を防止できる。
【0077】尚、第1の実施形態においては、押さえ部
材130は板状体であったが、これに代えて、押さえ部
材130を格子部材120と同様の平面形状を持つ格子
状にしてもよい。このようにすると、押さえ部材130
は図8及び図9に示した空間部150と対応する位置に
空間部を有することができるため、バー状半導体レーザ
1の膜形成面に成膜する際に、ターゲット160から放
出された物質が格子部材120の桟122と押さえ部材
130とで囲まれる空間部150に滞留しなくなる。こ
のため、ターゲット160から放出された物質が空間部
150からバー状半導体レーザ1同士の間に均等に回り
込むので、バー状半導体レーザ1の膜形成面に均一な厚
さの被膜を形成することができる。
【0078】従って、押さえ部材130を格子状にする
と、格子部材120の桟122同士の間隔が小さくても
均一な膜厚の被膜を形成することができると共に、押さ
え部材130に付着する物質を除去するための洗浄の回
数が大きく低減する。
【0079】(第2の実施形態) <被膜形成用治具>以下、本発明の第2の実施形態に係
る被膜形成用治具について、図10及び図11を参照し
ながら説明する。図10は第2の実施形態に係る被膜形
成用治具の全体構成を示す分解斜視図である。
【0080】図10に示すように、ベース200は、段
差部を有しない方形板状であって、第1の実施形態と同
様、凸状部202、凹状部203及びガイド部材204
を有している。
【0081】枠部材210は、ベース200の複数の凸
状部202の外周面の形状よりも若干大きい内径を有し
ていると共に、第1の実施形態と同様、雌ねじ部212
を有している。
【0082】押さえ部材230は、枠部材210の外形
と同じ形状を有している共に、枠部材210の雌ねじ部
212と対応する位置に貫通孔232を有している。
【0083】第2の実施形態の特徴は、格子部材220
を構成する枠体221と桟222とが互いに別体に設け
られていると共に、枠体221は、互いに別体に形成さ
れた下枠221a、上枠221b及び中枠221bから
構成されていることである。
【0084】以下、図11を参照しながら、格子部材2
20の構造について説明する。
【0085】図11は格子部材220の分解斜視図であ
って、図11に示すように、下枠221a及び上枠22
1bは、ベース200の外形と同じ外径を有すると共
に、枠部材210の外形よりも若干大きい内径を有する
方形枠状である。
【0086】中枠221bは、下枠221a及び上枠2
21bと同じ外径を有し且つ下枠221a及び上枠22
1bよりも小さい内径を有していると共に、下枠221
a及び上枠221bに比べて厚さが大きい。また、中枠
221bの互いに対向する一対の辺における桟222が
配置される部位にそれぞれ切り込み部225が形成され
ており、各切り込み部225には桟222が上下動可能
に挿入されている。
【0087】図10に示すように、上枠221b及び下
枠221aは、両者の間に中枠221b及び桟222を
介在させた状態で、ボルト226によって互いに連結さ
れている。この場合、桟222は、中枠221cの切り
込み部225によりピッチが固定されているが、中枠2
21cひいては枠体221に対して上下方向に移動自在
である。
【0088】尚、第2の実施形態においても、枠体22
1を構成する下枠221a、上枠221b及び中枠22
1cには、ベース200のガイド部材204と対応する
部位にガイド孔223が設けられている。
【0089】第2の実施形態によると、枠体221と桟
222とが互いに別体に設けられているため、枠体22
1としては加工し易い金属例えばステンレスを用いる一
方、桟222としては剛性に優れている材料例えば単結
晶シリコンを用いることができる。このため、各桟22
2が反らないので、ベース200の凸状部202と格子
部材220の桟222との間に隙間ができず、これによ
って、バー状半導体レーザ1を半導体レーザ素子2の電
極面4に被膜が付着する事態を確実に防止することがで
きる。
【0090】また、桟222は剛性に優れている材料例
えば単結晶シリコンにより形成されているため、桟22
2の高さを大きくすることなく、格子部材220の桟2
22と押さえ部材130とでバー状半導体レーザ1を挟
持する強度を増加できるので、バー状半導体レーザ1の
膜形成面に対する成膜の堆積レートを向上させることが
できる。
【0091】尚、桟222の材料としては、単結晶シリ
コンに限られず、剛性に優れた材料、例えば、セラミッ
ク又は超硬質合金等を用いることができる。
【0092】第1の実施形態においては、バー状半導体
レーザ1の長さが大きくなるほど、それに伴って、格子
部材120の桟122も長くする必要があるので、格子
部材120の周縁部を枠部材110で押さえても、バー
状半導体レーザ1を桟122と押さえ部材130とによ
って固定し難いが、第2の実施形態においては、剛性に
優れた桟222の両端を枠部材210で直接に固定する
ため、バー状半導体レーザ1の長さが30mm以上であ
っても、バー状半導体レーザ1を確実に保持できると共
に、桟222がバー状半導体レーザ1の反りを修正する
ことが可能になる。
【0093】また、第1の実施形態においては、バー状
半導体レーザ1の幅寸法つまり共振器長が小さくなる
と、格子部材120の桟122の加工は困難になるが、
第2の実施形態においては、桟222は、該桟222の
幅寸法と同じ厚さを持つシリコンウェハを桟222の高
さに相当する幅寸法で切断することにより製作できる。
従って、桟222ひいては格子部材220の加工が容易
になると共にコストの低減を図ることができる。
【0094】また、桟222の剛性が向上しているた
め、桟222の高さを小さくできるので、バー状半導体
レーザ1の膜形成面に対する膜の堆積レートを向上でき
ると共に、成膜の膜形成面に対する固定を確実にするこ
とができる。
【0095】さらに、桟222が破損した場合でも、取
り替えが容易である。
【0096】<半導体装置の製造方法>以下、前記の被
膜形成用治具を用いて行なう半導体装置の製造方法につ
いて図12〜図16を参照しながら説明する。尚、図1
2(a)、図13(a)、図14〜図16は図10にお
ける前後方向の断面構造と対応すると共に、図12
(b)及び図13(b)は図10における左右方向の断
面構造と対応する。
【0097】まず、図12(a)、(b)に示すよう
に、枠部材210をベース200の上に装置した後、枠
部材210の上に格子部材220を載置する。このよう
にすると、ベース200の凸状部202が格子部材22
0よりも上に突出するため、凸状部202同士の間に格
子部材220の桟222を底面とする収納用溝が形成さ
れるので、該収納用溝にバー状半導体レーザ1を収納す
る。
【0098】次に、図13(a)、(b)に示すよう
に、ベース200の凸状部202の上に押さえ部材23
0を載置した後、ボルト240を押さえ部材230の貫
通孔232に挿通した状態で枠部材210の雌ねじ部2
12に螺合する。このようにすると、枠部材210、格
子部材220及び押さえ部材230が一体化される。
【0099】次に、図14に示すように、ボルト240
を回転して枠部材210の雌ねじ部212に対して締め
付けると、枠部材210がボルト240に引き上げられ
るため、桟222の両端部が枠部材210によって引き
上げられる(格子部材220の枠体221は引き上げら
れない)ので、バー状半導体レーザ1が桟222と押さ
え部材230とによって挟持された構造を有する、枠部
材210、複数の桟222及び押さえ部材230からな
る一体化物が得られる。バー状半導体レーザ1は桟22
2と押さえ部材230とによって挟持されるので、製造
プロセスにおいてバー状半導体レーザ1が湾曲しても、
バー状半導体レーザ1の形状は直線状に補正される。
【0100】第2の実施形態においては、各桟222が
枠体221に対して別々に上下方向に移動可能であるた
め、各桟222が対応するバー状半導体レーザ1の反り
に応じて上下方向に移動できるので、バー状半導体レー
ザ1を損傷することなくバー状半導体レーザ1の反りを
確実に修正できると共にバー状半導体レーザ1を確実に
押さえ部材230に対して固定することができる。この
ため、バー状半導体レーザ1と桟222との間に隙間が
できないので、後に行なわれる保護用被膜形成工程にお
いて、各半導体レーザ素子2の電極面4に保護用被膜が
付着する事態を防止できる。
【0101】次に、図15に示すように、ベース200
を抜き去ると、バー状半導体レーザ1及び桟222の両
側にそれぞれ空間部250が形成される。
【0102】次に、図16に示すように、枠部材21
0、桟222及び押さえ部材230からなる一体化物を
上下反転してステージに載置した後、ターゲット260
から物質を放出させるスパッタリング蒸着法を用いて、
バー状半導体レーザ1の両側の膜形成面(共振器端面)
に対して保護用被膜を同時に成膜する。
【0103】
【発明の効果】本発明の半導体装置の製造方法による
と、複数の凸状部同士の間に形成される複数の凹状部に
複数の桟を挿入することにより形成される複数の収納用
溝にバー状半導体を収納した後、バー状半導体を押さえ
部材と桟とによって挟持するため、バー状半導体を保持
する工程が容易になると共に、バー状半導体を確実に保
持できるのでバー状半導体の脱落を確実に防止できる。
また、複数の凸状部を取り去ることによってバー状半導
体の両側に空間部を形成できるため、該空間部からバー
状半導体の膜形成面に成膜できるので、成膜工程を確実
に行なうことができる。
【0104】本発明の半導体装置の製造方法において、
複数の凸状部がベースに一体に設けられていると、複数
の凸状部のピッチひいては複数の凹状部のピッチの設定
が容易になる。
【0105】本発明の半導体装置の製造方法において、
凹状部の深さがバー状半導体の高さと桟の高さとの合計
寸法よりも大きいと、収納用溝にバー状半導体を収納し
たときに、バー状半導体の上面と凸状部の上面との間に
間隔を確保できるので、バー状半導体の高さがばらつい
たりバー状半導体が反ったりしても、押さえ部材と桟と
によってバー状半導体を確実に挟持することができる。
【0106】本発明の半導体装置の製造方法において、
押さえ部材と枠体とが桟の延びる方向に対して交差する
方向に位置する少なくとも一対の固定部において固定さ
れていると、固定部の数が少なくても、押さえ部材と枠
体とを固定できるので、押さえ部材と桟とによってバー
状半導体を確実に挟持することができる。
【0107】本発明の半導体装置の製造方法において、
複数の桟は枠体に、該枠体の面方向に対して垂直な方向
へ移動可能に保持されていることが好ましい。
【0108】本発明の半導体装置の製造方法において、
押さえ部材が空間部と対応する位置に開口部を有してい
ると、押さえ部材と桟とによって挟持されているバー状
半導体を上下反転することなく、押さえ部材の開口部か
ら成膜することができる。また、バー状半導体を上下反
転する場合には、成膜工程において被膜を構成する物質
が空間部に滞留しなくなるので、被膜の膜厚が均一にな
ると共に桟に対する洗浄工程の数を低減することができ
る。
【0109】本発明の半導体装置の製造方法において、
押さえ部材におけるバー状半導体と対向する面が湾曲状
に形成されていると、バー状半導体と押さえ部材とが全
面に亘って接するため、バー状半導体における押さえ部
材と対向する面に被膜が付着する事態を防止できると共
に、バー状半導体を強い力で挟持しなくても済むのでバ
ー状半導体の損傷を防止できる。
【0110】本発明の半導体装置の製造方法において、
複数の凸状部はベースに一体に形成されており、空間部
形成工程が複数の凸状部をベースと共に取り去る工程を
含むと、複数の凸状部を抜き去る工程が容易になる。
【0111】本発明の半導体装置の製造方法において、
複数の凸状部はベースに一体に設けられていると共に複
数の桟は枠体に保持されており、ベースと枠体との相対
位置を規制するガイド手段によって複数の桟を複数の凹
状部の所定位置に挿入するようにすると、桟を凹状部の
所定位置に確実に挿入できるため、桟とバー状半導体と
の位置関係を制御できるので、バー状半導体の膜形成面
に形成される被膜の状態を制御することができる。
【0112】本発明の半導体装置の製造方法において、
バー状半導体保持工程が、バー状半導体の上に押さえ部
材を載置した後、押さえ部材と枠体とを螺子部材の回転
に伴って互いに接近させてバー状半導体を押さえ部材と
桟とによって挟持するようにすると、バー状半導体が収
納用溝の内部で移動したり傾いたりしないので、バー状
半導体の膜形成面に対して被膜を確実に形成することが
できる。
【0113】本発明の半導体装置の製造方法において、
バー状半導体をその膜形成面がターゲットのスパッタ面
に垂直な方向に対して角度を持つように配置すると、被
膜面に堆積される被膜の膜厚を制御することができる。
【0114】本発明の半導体装置の製造方法において、
半導体デバイスが半導体レーザ素子であると共に、膜形
成面が半導体レーザ素子の共振器端面であると、半導体
レーザ素子の膜形成面に保護膜を確実に形成することが
できる。
【0115】本発明の半導体装置の製造方法において、
複数の桟が単結晶シリコン、セラミック又は超硬質合金
からなると、桟の高さを小さくすることができるので、
バー状半導体の膜形成面に対する成膜の堆積レートを向
上させることができる。
【0116】本発明の被膜形成用治具によると、複数の
凹状部に複数の桟を挿入することにより、バー状半導体
を収納する複数の収納用溝を形成することができるの
で、バー状半導体を保持する工程が容易になる。また、
複数の桟の上に載置されるバー状半導体を桟と共に挟持
する押さえ部材を備えているため、バー状半導体を保持
する工程が容易になると共に、バー状半導体を確実に保
持できるのでバー状半導体の脱落を確実に防止すること
ができる。また、収納用溝を形成していた複数の凸状部
を取り去ることによって、バー状半導体の両側に空間部
を形成できるため、該空間部からバー状半導体の膜形成
面に成膜できるので、成膜工程を確実に行なうことがで
きる。
【0117】本発明の被膜形成用治具において、凹状部
の深さがバー状半導体の高さと桟の高さとの合計寸法よ
りも大きいと、収納用溝にバー状半導体を収納したとき
に、バー状半導体の上面と凸状部の上面との間に間隔を
確保できるので、バー状半導体の高さがばらついたりバ
ー状半導体が反ったりしても、押さえ部材と桟とによっ
てバー状半導体を確実に挟持することができる。
【0118】本発明の被膜形成用治具において、複数の
桟が格子部材の枠体に該枠体の面方向に対して垂直な方
向へ移動可能に保持されていると、バー状半導体の高さ
がばらついたりバー状半導体が反ったりしても、押さえ
部材と桟とによってバー状半導体を確実に挟持すること
ができる。
【0119】本発明の被膜形成用治具が、格子部材とベ
ースとの相対位置を規制するガイド手段を備えている
と、桟を凹状部の所定位置に確実に挿入できるため、桟
とバー状半導体との位置関係を制御できるので、バー状
半導体の膜形成面に形成される被膜の状態を制御するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る被膜形成用治具の分解斜
視図である。
【図2】第1の実施形態に係る被膜形成用治具及び半導
体装置の製造方法の対象となるバー状半導体レーザの斜
視図である。
【図3】第1の実施形態に係る被膜形成用治具のベース
の斜視図である。
【図4】第1の実施形態に係る被膜形成用治具の格子部
材の斜視図である。
【図5】(a)及び(b)は第1の実施形態に係る半導
体装置の製造方法を示す断面図であって、(a)は図1
における前後方向の断面構造を示し、(b)は図1にお
ける左右方向の断面構造を示す。
【図6】(a)及び(b)は第1の実施形態に係る半導
体装置の製造方法を示す断面図であって、(a)は図1
における前後方向の断面構造を示し、(b)は図1にお
ける左右方向の断面構造を示す。
【図7】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を
示す断面図であって、図1における前後方向の断面構造
を示す。
【図8】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を
示す断面図であって、図1における前後方向の断面構造
を示す。
【図9】第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を
示す断面図であって、図1における前後方向の断面構造
を示す。
【図10】第2の実施形態に係る被膜形成用治具の分解
斜視図である。
【図11】第2の実施形態に係る被膜形成用治具の格子
部材の分解斜視図である。
【図12】(a)及び(b)は第2の実施形態に係る半
導体装置の製造方法を示す断面図であって、(a)は図
10における前後方向の断面構造を示し、(b)は図1
0における左右方向の断面構造を示す。
【図13】(a)及び(b)は第2の実施形態に係る半
導体装置の製造方法を示す断面図であって、(a)は図
10における前後方向の断面構造を示し、(b)は図1
0における左右方向の断面構造を示す。
【図14】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法
を示す断面図であって、図10における前後方向の断面
構造を示す。
【図15】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法
を示す断面図であって、図10における前後方向の断面
構造を示す。
【図16】第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法
を示す断面図であって、図10における前後方向の断面
構造を示す。
【図17】従来の被膜形成用治具の分解斜視図である。
【図18】従来の被膜形成用治具の断面図である。
【符号の説明】
1 バー状半導体レーザ 2 半導体レーザ素子 3 共振器端面 4 電極面 100 ベース 101 段差部 101a 上面 101b 下面 102 凸状部 103 凹状部 104 ガイド部材 110 枠部材 111 ガイド孔 112 雌ねじ部 120 格子部材 121 枠体 122 桟 123 ガイド部材 124 貫通孔 130 押さえ部材 131 ガイド孔 132 貫通孔 140 ボルト部材 150 空間部 160 ターゲット 200 ベース 202 凸状部 203 凹状部 204 ガイド部材 210 枠部材 212 雌ねじ部 220 格子部材 221 枠体 221a 下枠 221b 上枠 221c 中枠 222 桟 223 ガイド孔 225 切り込み部 226 ボルト 230 押さえ部材 232 貫通孔 240 ボルト部材 250 空間部 260 ターゲット
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−140779(JP,A) 特開 昭61−247016(JP,A) 特開 昭63−28859(JP,A) 特開 平5−251824(JP,A) 特開 平6−283821(JP,A) 特開 平9−266348(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 5/00 - 5/50 C23C 14/00 - 14/58 H01L 21/31 - 21/32

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向する両側面に膜形成面を有す
    る複数の半導体デバイスが前記膜形成面が連続するよう
    に一体化されてなる複数のバー状半導体の前記膜形成面
    に被膜を形成する半導体装置の製造方法であって、 前記バー状半導体の幅寸法よりも若干大きい間隔を持っ
    て互いに平行に延びるように配置された複数の凸状部同
    士の間に形成される複数の凹状部に、該凹状部と同じピ
    ッチを持って保持されていると共に前記凸状部の高さよ
    りも小さい高さを持つ複数の桟をそれぞれ挿入すること
    により、互いに隣り合う一対の前記凸状部及び前記一対
    の凸状部の間に挿入された前記桟によって複数の収納用
    溝を形成する収納用溝形成工程と、 前記バー状半導体を前記収納用溝に、前記バー状半導体
    が前記桟の上に載置され且つ前記膜形成面が前記凸状部
    と対向するように収納するバー状半導体収納工程と、 前記収納用溝に収納されている前記バー状半導体を押さ
    え部材と前記桟とによって挟持するバー状半導体保持工
    程と、 前記複数の凸状部を取り去ることによって、前記バー状
    半導体の両側に空間部を形成する空間部形成工程と、 前記押さえ部材と前記桟とによって挟持されている前記
    バー状半導体の膜形成面に前記空間部から成膜する成膜
    工程とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の凸状部はベースに一体に設け
    られていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装
    置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記凹状部の深さは、前記バー状半導体
    の高さと前記桟の高さとの合計寸法よりも大きいことを
    特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記複数の桟は枠体に保持されており、 前記押さえ部材と前記枠体とは、前記桟が延びる方向に
    対して交差する方向に位置する少なくとも一対の固定部
    において互いに固定されていることを特徴とする請求項
    1に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記複数の桟は枠体に、該枠体の面方向
    に対して垂直な方向へ移動可能に保持されていることを
    特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記押さえ部材は、前記空間部と対応す
    る位置に開口部を有していることを特徴とする請求項1
    に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記押さえ部材における前記バー状半導
    体と対向する面は湾曲状に形成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記複数の凸状部はベースに一体に形成
    されており、 前記空間部形成工程は、前記複数の凸状部を前記ベース
    と共に取り去る工程を含むことを特徴とする請求項1に
    記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記複数の凸状部はベースに一体に設け
    られていると共に、前記複数の桟は枠体に保持されてお
    り、 前記収納用溝形成工程は、前記ベースと前記枠体との相
    対位置を規制するガイド手段によって、前記複数の桟を
    前記複数の凹状部の所定位置に挿入する工程を含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記バー状半導体保持工程は、前記収
    納用溝に収納されている前記バー状半導体の上に前記押
    さえ部材を載置する工程と、前記押さえ部材と前記枠体
    とを螺子部材の回転に伴って互いに接近させることによ
    って、前記バー状半導体を前記押さえ部材と前記桟とに
    よって挟持する工程とを含むことを特徴とする請求項1
    に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記成膜工程は、前記膜形成面が、タ
    ーゲットのスパッタ面に垂直な方向に対して角度を持つ
    ように前記バー状半導体を配置する工程を含むことを特
    徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記半導体デバイスは半導体レーザ素
    子であると共に、前記膜形成面は前記半導体レーザ素子
    の共振器端面であることを特徴とする請求項1に記載の
    半導体装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記複数の桟は、単結晶シリコン、セ
    ラミック又は超硬質合金からなることを特徴とする請求
    項1に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 互いに対向する両側面に膜形成面を有
    する複数の半導体デバイスが前記膜形成面が連続するよ
    うに一体化されてなる複数のバー状半導体の前記膜形成
    面に被膜を形成するための被膜形成用治具であって、 前記バー状半導体の幅寸法よりも若干大きい間隔を持っ
    て互いに平行に延びるように設けられた複数の凸状部を
    有するベースと、 前記複数の凸状部同士の間に形成される複数の凹状部と
    同じピッチで設けられ、前記凹状部の幅寸法よりも小さ
    い幅寸法を持つと共に前記凸状部の高さよりも小さい高
    さを持つ複数の桟を有する格子部材と、 前記複数の桟の上にそれぞれ載置される前記バー状半導
    体を前記桟と共に挟持する押さえ部材とを備えているこ
    とを特徴とする被膜形成用治具。
  15. 【請求項15】 前記凹状部の深さは、前記バー状半導
    体の高さと前記桟の高さとの合計寸法よりも大きいこと
    を特徴とする請求項14に記載の被膜形成用治具。
  16. 【請求項16】 前記格子部材は前記複数の桟を保持す
    る枠体を有しており、前記複数の桟は前記枠体に該枠体
    の面方向に対して垂直な方向へ移動可能に保持されてい
    ることを特徴とする請求項14に記載の被膜形成用治
    具。
  17. 【請求項17】 前記格子部材の複数の桟が前記ベース
    の複数の凹状部の所定位置に挿入されるように、前記格
    子部材と前記ベースとの相対位置を規制するガイド手段
    をさらに備えていることを特徴とする請求項14に記載
    の被膜形成用治具。
JP10370093A 1998-12-25 1998-12-25 半導体装置の製造方法及びそれに用いる被膜形成用治具 Expired - Fee Related JP3040763B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10370093A JP3040763B1 (ja) 1998-12-25 1998-12-25 半導体装置の製造方法及びそれに用いる被膜形成用治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10370093A JP3040763B1 (ja) 1998-12-25 1998-12-25 半導体装置の製造方法及びそれに用いる被膜形成用治具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP3040763B1 true JP3040763B1 (ja) 2000-05-15
JP2000196180A JP2000196180A (ja) 2000-07-14

Family

ID=18496058

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10370093A Expired - Fee Related JP3040763B1 (ja) 1998-12-25 1998-12-25 半導体装置の製造方法及びそれに用いる被膜形成用治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3040763B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106025789A (zh) * 2016-06-30 2016-10-12 西安立芯光电科技有限公司 半导体激光芯片腔面镀膜夹具
CN109576676A (zh) * 2018-12-25 2019-04-05 西安立芯光电科技有限公司 一种用于半导体激光器侧腔面镀膜的夹具

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100361036B1 (ko) * 2000-02-07 2002-11-18 한국과학기술연구원 무반사 코팅을 위한 반도체 광소자 칩의 시료 홀더 장치
CN1978074B (zh) * 2005-12-02 2010-11-10 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 镜片清洗治具
JP2009164499A (ja) 2008-01-10 2009-07-23 Mitsubishi Electric Corp 端面処理用治具およびそれを用いる半導体レーザ装置の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106025789A (zh) * 2016-06-30 2016-10-12 西安立芯光电科技有限公司 半导体激光芯片腔面镀膜夹具
CN109576676A (zh) * 2018-12-25 2019-04-05 西安立芯光电科技有限公司 一种用于半导体激光器侧腔面镀膜的夹具
CN109576676B (zh) * 2018-12-25 2023-12-29 西安立芯光电科技有限公司 一种用于半导体激光器侧腔面镀膜的夹具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000196180A (ja) 2000-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5909458A (en) Low-cost laser diode array
US7595089B2 (en) Deposition method for semiconductor laser bars using a clamping jig
JP3040763B1 (ja) 半導体装置の製造方法及びそれに用いる被膜形成用治具
JP3466830B2 (ja) 半導体装置の製造装置及び製造方法
JP3298529B2 (ja) 成膜のためのワークの端面揃え方法及び装置
JPS63153876A (ja) 半導体レ−ザの端面処理方法及びそれに使用する治具
JP3661919B2 (ja) 半導体レーザ素子の製造方法
JP4594070B2 (ja) 半導体レーザ素子及びその製造方法
JP2002016310A (ja) 半導体光素子の製造方法、クランプ治具、整列治具
US11942758B2 (en) Semiconductor laser device manufacturing method
US7892866B2 (en) Method of manufacturing semiconductor laser using end-face-processing jig
JP3003592B2 (ja) 半導体レーザ素子及びその製造方法
JP2002344070A (ja) レーザバー保持装置
JP4536429B2 (ja) 半導体レーザ装置及びその製造方法
JPH02119284A (ja) 半導体レーザー端面保護膜形成方法
JP2000252580A (ja) 長尺材料の表面処理用治具、該冶具の補助具及び長尺材料の両面に薄膜を形成する方法
JPH06103771B2 (ja) 半導体レーザの端面処理方法及びそれに使用する治具
JP3113443B2 (ja) 半導体レーザ素子の製造方法
KR100556451B1 (ko) 레이저 다이오드의 반사막 제조방법
JPH10242566A (ja) 半導体レ−ザバ−の端面保護膜形成治具
JPS61220390A (ja) 半導体レ−ザの端面保護膜形成用治具
WO2021200670A1 (ja) 量子カスケードレーザ素子及び量子カスケードレーザ装置
JP3784639B2 (ja) 半導体レーザ端面コート方法及び固定フレーム
JP3833814B2 (ja) 半導体レーザ半製品の保護膜形成用スペーサおよびその製造方法
JP2021093403A (ja) 半導体レーザ素子

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080303

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090303

Year of fee payment: 9

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090303

Year of fee payment: 9

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100303

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110303

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees