JP3040609B2 - 二流体噴射燃料弁 - Google Patents
二流体噴射燃料弁Info
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Description
射に適用される燃料弁に関する。
るNOx の低減を図る手段として、同一の燃料弁から燃
料と水をシリンダ内に噴射するのが有効であるとされて
いる。図5に従来技術による燃料と水を噴射する燃料弁
の縦断面図を含む燃料−水噴射装置の系統図を示す。図
5を参照してまず燃料弁の構成について説明する。図に
おいて、1は燃料弁本体、2はノズルチップ、3は噴
口、4は燃料入口金物、5は本体内燃料油路、6は押え
金物内燃料油路、7はノズルチップ内燃料油路、8は針
弁サック部、9は針弁、10は針弁ばね受、11は針弁
ばね、12は開弁圧力調整金物、13は水注入金物、1
4は注水逆止弁、15は逆止弁ばね、16は本体内水
路、17は押え金物内水路、18はノズルチップ内水路
であり、ノズルチップ2内に穿設された燃料油路7と水
路18とは前記針弁サック部8で合流している。
供給システムの構成について説明する。燃料供給システ
ムでは、21は燃料タンク、22は燃料供給ポンプ、2
3は燃料噴射ポンプの本体、24はバレル、25はプラ
ンジャ、26は吐出弁、27は等圧弁であり、燃料噴射
ポンプの吐出弁26出口と燃料弁側の燃料入口金物4は
燃料噴射管で接続されている。水供給システムでは、2
8は水タンク、29は水供給ポンプ、30は水供給管、
31は電磁弁、32は水注入管で前記燃料弁側の水注入
金物13に接続されており、33はコントローラで図示
しない機関のクランク軸の回転と同期した信号を入力し
て前記電磁弁31の開弁時期及び開弁期間が制御され
る。
る。燃料は燃料タンク21から燃料供給ポンプ22によ
り燃料噴射ポンプ23に供給され、該噴射ポンプのバレ
ル24内でプランジャ25により高圧に圧縮され吐出弁
26から吐出され噴射管を介して燃料弁1へ圧送され
る。高圧燃料は燃料弁1内に穿設された本体内油路5と
押え金物内油路6及びノズルチップ内油路7を経て針弁
サック部8に導かれ、その油圧による力が針弁ばね11
のばね力に打勝つと針弁9が押上げられ噴口3から燃料
が噴射される。噴射終了後の針弁サック部8内及び該部
と連通する油路並びに水路は、前記燃料噴射ポンプの吐
出弁26の側路に設けられた等圧弁26によって規定さ
れる残留圧力PRとなっている。
燃料と水の混合について説明する。ここで示した燃料弁
においては、燃料の噴射時期以外の時期に、針弁サック
部8及びノズルチップ内の油路7に水を送出して燃料と
水を混合させて噴射させる。水タンク28内の水は水供
給ポンプ29により前記残留圧力PR より高圧の給水圧
力PS に昇圧されて水供給管30に吐出されている。コ
ントローラ33の制御で電磁弁31が開弁すると、前述
の給水圧力PS の水は水注入管32から水注入金物31
を経て注水逆止弁14を開弁して本体内水路16へ注入
される。この際、注入される水量はコントローラ33に
より電磁弁31の開弁時間を調整することにより最適に
制御される。前述のようにして針弁サック部8及びノズ
ルチップ内油路7まで注入された水が燃料と適正に混合
した後、燃料噴射時期に燃料噴射ポンプ23から吐出さ
れた燃料の高い燃圧が前記部分の混合燃料に伝えられ、
針弁9を押上げて噴口3からシリンダ内に噴射される。
この際、注水逆止弁14は閉弁され、燃料が水の供給系
へ逆流することはない。
の縦断面図を図6に示した。図6を参照して第2従来例
の構成と作用について説明する。基本的な全般構成は、
図5に示した第1従来例と同様であるが、本例では図6
に見られるように水注入用逆止弁101の下流側直後に
合流通路100が設けられ、押え金物に穿設された燃料
油路6へ連通している。図示されていない水タンクから
水供給ポンプにより電磁弁を経て送出された水は、本体
内水路16から逆止弁101を経て分流通路100へ流
入し、該分流通路から流出した水は、押え金物に穿設さ
れている燃料油路6内の燃料を上流側へ押し戻すように
逆流させ油路6内へ流入する。その後、図示しない燃料
噴射ポンプから燃料が吐出されると、まず針弁サック部
8及びノズルチップ内油路7の燃料が噴射され、続いて
押え金物内油路6に流入した水が噴射され、最後に再び
前記の水より上流の油路内にあった燃料が噴射される。
この結果、燃焼初期の着火が確実に行われ、燃焼域への
水の導入によりNOxの発生を低減することが可能とな
る。
従来の技術においては次のような問題点があった。即
ち、図5に示した第1従来例の燃料弁においては、注水
逆止弁14から下流側の水路が長く、逆止弁ばね15の
ばね室と本体内水路16と押え金物内水路17及びノズ
ルチップ内水路18に噴射終了後及び機関停止中に水が
滞留する。また、図6に示した第2従来例の燃料弁にお
いても、逆止弁101と逆止弁ばね102のばね室及び
合流通路100に同様の水の滞留がある。このため、滞
留水による腐食や発錆が生じるので燃料噴射終了後及び
機関停止時に前記した当該箇所への水の滞留をなくす必
要がある。
関内燃焼での着火が確実で安定した燃焼が維持されNO
x の発生を低減でき、且つ噴射終了後及び機関停止時に
燃料弁内の各油路に水の滞留がなく、滞留水による腐食
や発錆を生じることのない二流体噴射燃料弁を提供する
にある。
燃料弁は、同一の噴射ノズルから燃料と水とをシリンダ
内に噴射する二流体噴射燃料弁において、燃料噴射ポン
プから圧送された高圧燃料が流入する燃料油路6と、前
記燃料弁内の残留燃料の圧力より高圧に加圧された水が
燃料噴射ポンプが作動しない期間に注入される本体内水
路16と、該水路の下流側に接続されて注水時以外は水
路16を塞止する逆止弁201と、該逆止弁に閉弁力を
付与する逆止弁ばね202と、燃料油路6と逆止弁20
1の下流側直後を連通する合流通路200と、両端部が
合流通路200とノズルチップ内油路7に通じている合
流通路300とを有してなり、1サイクルでの噴射が燃
料−水−燃料の順で3段階でなされると共に、噴射終了
時に前記燃料弁内における燃料油路6と逆止弁201の
下流側直後を連通する前記合流通路200、両端部が合
流通路200と前記ノズルチップ内油路7に通じている
前記合流通路300及び前記ノズルチップ内油路7には
水の滞留がないことを特徴としている。
うに作用する。即ち、本体内水路16の下流側に配設さ
れた逆止弁201の下流側直後には燃料油路6に連通す
る合流通路200が設けられ、該合流通路からノズルチ
ップ内油路7に連通する合流通路300も設けられてい
る。本体内水路16から逆止弁201を開弁して注入さ
れた水の水圧は燃料油路6内の燃料の油圧より高いの
で、注入水は合流通路200を上流側へ逆流して燃料油
路6内へ流入し、注水系の電磁弁が閉弁されると逆止弁
ばね202のばね力で逆止弁201を閉じる。その後、
燃料噴射ポンプから高圧の燃料が吐出されると、まず針
弁サック部8とノズルチップ内油路7及び合流通路30
0内に溜っていた燃料が噴射され、次に前記のように合
流通路200及び燃料油路6内に注入した水が噴射さ
れ、最後に噴射ポンプから供給された燃料が噴射され、
3段階で1サイクル当りの燃料と水の噴射が完了する。
噴射完了後には、燃料油路6と合流通路200と合流通
路300とノズルチップ内油路7及び針弁サック部8の
いずれも燃料で満たされ水が滞留することはない。
実施例について説明する。図1及び図2はそれぞれ本発
明に係る二流体噴射燃料弁の互に直角な2平面による縦
断面図で、図3は図1でのIII −III 矢視図、図4は図
3でのIV−IV断面図である。図1から図4までにおい
て、1は燃料弁本体、2はノズルチップ、3は噴口、6
は燃料油路、7はノズルチップ内油路、8は針弁サック
部、9は針弁、10は針弁ばね受、11は針弁ばね、1
6は本体内水路、150は逆止弁金物、200は合流通
路、201は逆止弁、202は逆止弁ばね、300は合
流通路、301はシート部(逆止弁)、401はガイド
部(逆止弁)である。燃料油路6には図示しない燃料噴
射ポンプから噴射管を介して高圧に圧縮された燃料が圧
送される。また、本体内水路16には図示しない水供給
ポンプから電磁弁を介して注入の時期と量が制御され、
且つ燃料弁内の油路に残留する燃料の燃圧より高圧の注
水圧に加圧された水が注入される。なお水注入の時期と
量は前記電磁弁の開弁時期と開弁時間で制御され、燃料
噴射ポンプからの高圧燃料圧送の時期以外の時期に注入
される。合流通路200は逆止弁201のシート部30
1直後に設けられ燃料油路6に連通している。また、合
流通路300はその両端部が合流通路200とノズルチ
ップ内油路7に通じている。合流通路200及び300
の配設の状況を図3(図1におけるIII −III 矢視図)
及び図4(図3におけるIV−IV断面図)に示した。
る。本体内水路16への注水圧をPSとし、噴射終了後
に燃料噴射ポンプからの供給管路を含み燃料弁内の各油
路に残留する燃料の残留圧力をPRとすると、注水圧P
SはPS>PRなるように設定されている。本体内水路
16から逆止弁201を押し開いて注入される水の水圧
PSは、燃料油路6内の残留圧力PRより高いので、注
入水は合流通路200内の残留燃料を上流側に押し戻し
て燃料油路6内へ流入する。続いて注水系の電磁弁が閉
じられると、逆止弁ばね202のばね力で逆止弁201
が閉弁する。その後、燃料噴射ポンプから高圧の燃料が
吐出されると、まず針弁サック部8とノズルチップ内油
路7及び合流通路300内に残留していた燃料が噴射さ
れ、次に前記のように合流通路200及び燃料油路6内
へ注入した水が噴射され、最後に噴射ポンプから供給さ
れた燃料が噴射される。即ち、1サイクル当りに(残留
燃料)−(水)−(新規供給燃料)の順の3段階で燃料
と水が噴射され、噴射完了後の燃料弁内部の状態は、燃
料油路6と合流通路200と合流通路300とノズルチ
ップ内油路7及び針弁サック部8のいずれも燃料で満た
され水の滞留はない。
で次のような効果が得られる。確実な着火と安定した機
関内燃焼を実現し得ると共に、排気ガス中に含まれるN
Ox を低減でき、且つ燃料と水の噴射完了後に燃料弁内
の燃料油路に水の滞留がなく、水による腐食や発錆がな
い。
面図
と直角な平面による縦断面図
詳細図)
む系統図
料油路、7…ノズルチップ内油路、8…針弁サック部、
9…針弁、10…針弁ばね受、11…針弁ばね、16…
本体内水路、150…逆止弁金物、200…合流通路、
201…逆止弁、202…逆止弁ばね、300…合流通
路、301…シート部(逆止弁)、401…ガイド部
(逆止弁)。
Claims (1)
- 【請求項1】 同一の噴射ノズルから燃料と水とをシリ
ンダ内に噴射する二流体噴射燃料弁において、燃料噴射
ポンプから圧送された高圧燃料が流入する燃料油路
(6)と、前記燃料弁内の残留燃料の圧力より高圧に加
圧された水が燃料噴射ポンプが作動しない期間に注入さ
れる本体内水路(16)と、該水路の下流側に接続され
て注水時以外は水路(16)を塞止する逆止弁(20
1)と、該逆止弁に閉弁力を付与する逆止弁ばね(20
2)と、燃料油路(6)と逆止弁(201)の下流側直
後を連通する合流通路(200)と、両端部が合流通路
(200)とノズルチップ内油路(7)に通じている合
流通路(300)とを有してなり、1サイクルでの噴射
が燃料−水−燃料の順で3段階でなされると共に、噴射
終了時に前記燃料弁内における燃料油路(6)と逆止弁
(201)の下流側直後を連通する前記合流通路(20
0)、両端部が前記合流通路(200)と前記ノズルチ
ップ内油路(7)に通じている前記合流通路(300)
及び前記ノズルチップ内油路(7)には水の滞留がない
ことを特徴とする二流体噴射燃料弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4239955A JP3040609B2 (ja) | 1992-08-17 | 1992-08-17 | 二流体噴射燃料弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4239955A JP3040609B2 (ja) | 1992-08-17 | 1992-08-17 | 二流体噴射燃料弁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0666217A JPH0666217A (ja) | 1994-03-08 |
JP3040609B2 true JP3040609B2 (ja) | 2000-05-15 |
Family
ID=17052319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4239955A Expired - Lifetime JP3040609B2 (ja) | 1992-08-17 | 1992-08-17 | 二流体噴射燃料弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3040609B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6615943B2 (ja) | 2018-05-30 | 2019-12-04 | 株式会社ジャパンエンジンコーポレーション | 燃料噴射弁 |
JP7149107B2 (ja) | 2018-05-30 | 2022-10-06 | 株式会社ジャパンエンジンコーポレーション | 燃料噴射弁 |
-
1992
- 1992-08-17 JP JP4239955A patent/JP3040609B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0666217A (ja) | 1994-03-08 |
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