JP3040600B2 - カルバペネム誘導体の製造方法 - Google Patents

カルバペネム誘導体の製造方法

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JP3040600B2
JP3040600B2 JP4173194A JP17319492A JP3040600B2 JP 3040600 B2 JP3040600 B2 JP 3040600B2 JP 4173194 A JP4173194 A JP 4173194A JP 17319492 A JP17319492 A JP 17319492A JP 3040600 B2 JP3040600 B2 JP 3040600B2
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洋平 石田
崇 斉藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカルバペネム誘導体の製
造方法およびその製造中間体に関し、さらに詳しくは優
れた抗菌作用を有する高純度のカルバペネム誘導体を簡
便かつ安価に製造する方法およびその製造中間体に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】(1
R)−1−メチルカルバペネム誘導体は、優れた抗菌活
性と体内での安定性とを示すことから、新しい抗生物質
として有望視されている。その合成法としては、例え
ば、B.G.Christensenら(Hetero
cycles,21巻、29頁、1984年)による分
子内閉環を経由する方法、杉村らによって開示(特開昭
64−25780号公報)された中間体に置換反応を施
こす方法等が試みられている。
【0003】しかし、上記Christensenらに
よる方法では、得られるカルバペネム誘導体はR配位の
ものの他にS配位のものが混在する。一方、杉村らの中
間体を経由する方法では、反応を完結させるためにカル
バペネム化合物に対応するチオールを2当量以上必要と
する。このように、これまで知られている製造方法で
は、高純度のカルバペネム誘導体を簡便かつ安価に製造
することは困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み鋭意検討した結果、後述する一般式(2)で表
わされる中間体から2位にかさ高い置換基を有する高純
度のカルバペネム誘導体が効率よく、しかも簡便に得ら
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、下記一般式(2)
【0006】
【化5】
【0007】(R1 は低級アルキル基、ヒドロキシ低級
アルキル基または保護されたヒドロキシ低級アルキル基
を意味する。R2 はカルボキシル基の保護基または水素
原子を意味する。R3 は水素原子、低級アルキル基また
は保護基を意味する。R4 は水素原子、低級アルキル
基、ヒドロキシル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ハロ
ゲン原子、保護されたヒドロキシル基または保護された
ヒドロキシ低級アルキル基を意味する。R5 は水素原
子、低級アルキル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシ低級
アルキル基、ハロゲン原子、カルボキシル基、保護され
たヒドロキシル基、保護されたヒドロキシ低級アルキル
基または保護されたカルボキシル基を意味する。R6
よびR7 は同一または異なって、水素原子、低級アルキ
ル基または保護基を意味する。Zは−CH2−、−O
−、−S−、−NHCO−または−CONH−を意味
し、mおよびnは各々0〜4の整数を意味する。)で表
わされる化合物と下記一般式(3)
【0008】
【化6】
【0009】(式中、R8 はアルコキシ基、アリールオ
キシ基またはジアルキルアミノ基を示す)で表わされる
化合物とを反応させることを特徴とする下記一般式
(1)
【0010】
【化7】
【0011】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
6 、R7 、Z、mおよびnは前記と同義である)で表
わされるカルバペネム誘導体の製造方法を提供するもの
である。
【0012】本発明は、さらに、カルバペネム誘導体
(1)の製造中間体として有用な上記一般式(2)で表
わされるアゼチジン誘導体を提供するものである。
【0013】一般式(1)、(2)および(3)中のR
1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6、R7 、R8 、Z、
mおよびnについて以下に具体的に説明する。なお、本
明細書において「低級」なる語は特に限定しない限り1
〜6個の炭素原子を有することを意味する。
【0014】R1 としては、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等の低級ア
ルキル基が挙げられ、これらは、ヒドロキシル基あるい
は保護されたヒドロキシル基を有していてもよい。好適
には1−ヒドロキシエチル基、保護された1−ヒドロキ
シエチル基、特に(1R)−1−ヒドロキシエチル基、
保護された(1R)−1−ヒドロキシエチル基が挙げら
れる。ヒドロキシル基の保護基としては特に限定されな
いが、好適にはトリメチルシリル基、t−ブチルジメチ
ルシリル基、p−ニトロベンジルオキシカルボニル基、
アリルオキシカルボニル基など、カルバペネム系抗生物
質で通常用いられている保護基が挙げられる。
【0015】R2 としては水素原子またはカルボキシル
基の保護基が挙げられ、保護基としては特に限定されな
いが、β−ラクタム系抗生物質で通常用いられているカ
ルボキシル基の保護基が挙げられる。例えばメチル基、
エチル基、イソブチル基、t−ブチル基等の直鎖状もし
くは分岐鎖状の低級アルキル基、メトキシメチル、メト
キシエチル等の低級アルコキシ低級アルキル基、アセト
キシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキ
シメチル、ピバロイルオキシメチル、1−アセトキシエ
チル、1−プロピオニルオキシエチル、2−プロピオニ
ルオキシメチル等の低級脂肪族アシルオキシ低級アルキ
ル基、ベンジル、ジフェニルメチル、p−ニトロベンジ
ル、o−ニトロベンジル等のアラルキル基、アリル、2
−クロロアリル、2−メチルアリル等のアルケニル基、
2,2,2−トリクロロエチル等のハロゲン化アルキル
基が適当である。
【0016】R3 としては水素原子またはメチル、エチ
ル、プロピル等の直鎖状もしくは分岐鎖状低級アルキル
基あるいはβ−ラクタム系抗生物質で通常用いられてい
るアミノ基の保護基が挙げられ、例えばp−ニトロベン
ジルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、
t−ブトキシカルボニル基が適当である。
【0017】R4 としては水素原子、メチル、エチル、
プロピル等の直鎖状もしくは分岐鎖状低級アルキル基、
フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、ヒドロキシル
基、保護されたヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル
基、保護されたヒドロキシアルキル基が挙げられる。ヒ
ドロキシル基あるいはヒドロキシアルキル基の保護基と
しては特に限定されるものではなく、例えばトリメチル
シリル基、t−ブチルジメチルシリル基、p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基
などが適当である。
【0018】R5 としては水素原子、メチル、エチル、
プロピル等の直鎖状もしくは分岐鎖状低級アルキル基、
フッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、ヒドロキシル
基、保護されたヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル
基、保護されたヒドロキシアルキル基、カルボキシル
基、保護されたカルボキシル基が挙げられる。ヒドロキ
シル基あるいはヒドロキシアルキル基の保護基としては
特に限定されないが、例えばトリメチルシリル基、t−
ブチルジメチルシリル基、p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル基、アリルオキシカルボニル基などが適当であ
る。カルボキシル基の保護基としては特に限定されない
が、β−ラクタム系抗生物質で通常用いられているカル
ボキシル基の保護基が挙げられ、例えばp−ニトロベン
ジル基、アリル基、t−ブチル基が適当である。
【0019】R6 としては水素原子またはメチル、エチ
ル、プロピル等の直鎖状もしくは分岐鎖状低級アルキル
基あるいはβ−ラクタム系抗生物質で通常用いられてい
るアミノ基の保護基が挙げられ、例えばp−ニトロベン
ジルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、
t−ブトキシカルボニル基が適当である。
【0020】R7 としては水素原子またはメチル、エチ
ル、プロピル等の直鎖状もしくは分岐鎖状低級アルキル
基あるいはβ−ラクタム系抗生物質で通常用いられてい
るアミノ基の保護基が挙げられ、例えばp−ニトロベン
ジルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、
t−ブトキシカルボニル基が適当である。
【0021】Zとしてはメチレン基(−CH2−)、酸
素原子(−O−)、硫黄原子(−S−)、−NHCO
−、−CONH−等が挙げられる。mおよびnはそれぞ
れ0〜4の整数を示す。
【0022】本発明の製造中間体である一般式(2)で
表わされる化合物は以下に示す方法により得ることがで
きる。
【0023】
【化8】
【0024】
【化9】
【0025】(式中、R9 はアミノ基の保護基を示し、
10はアリール基を示し、R1 〜R7は前記と同じもの
を示す)
【0026】すなわち、ヒドロキシプロリン類(4)に
ピペラジン類を反応させて化合物(6)を得、この水酸
基をチオベンゾイル基に変換して化合物(7)とした
後、アミノ基の保護基を脱離せしめて化合物(8)を得
る。化合物(8)にアミノ酸類(9)を反応させて化合
物(10)を得、これを脱ベンゾイル化して化合物(1
1)を得る。次いで、化合物(11)にアゼチジンプロ
ピオン酸類(12)を反応させて化合物(13)を得、
さらにこれにオキザリルクロリド類(14)を反応させ
れば、製造中間体(2)が得られる。
【0027】上記一般式(2)で表わされる化合物と一
般式(3)で表わされる化合物との反応は適当な溶媒を
用いて行うことができる。例えば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ヘキサン、クロロホルム、ジクロロメタ
ン、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒中で加
熱することにより本発明の一般式(1)で表わされる2
位にかさ高い置換基を有するカルバペネム誘導体を得る
ことができる。なお、80〜150℃で3〜50時間反
応させることが適当である。
【0028】本発明の一般式(1)および一般式(2)
で表される化合物には不斉炭素原子に基づく種々の異性
体が存在する。いずれの異性体あるいは混合物も本発明
の範囲内に包含されるものであるが、(1R)−1−メ
チルカルバペネム誘導体とした場合、カルバペネム骨格
の5および6位がそれぞれSおよびS配位、6位置換基
の1位(一般にカルバペネムの8位といわれる)がR配
位、ピロリジン環の2位および4位がSおよびS配位で
ある化合物が好ましい。
【0029】
【発明の効果】本発明の方法によれば、良好な抗菌作用
と体内での安定性に優れる高純度のカルバペネム誘導体
を、本発明の製造中間体を用いることにより安価かつ簡
便に製造することができる。
【0030】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。ま
ず、以下の参考例1〜18のそれぞれの表題に示す化合
物を逐次製造した。
【0031】参考例1(S)−2−ヒドロキシ−5−(p−ニトロベンジルオ
キシカルボニル)アミノ吉草酸 (S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ吉草酸10gを2
N−水酸化ナトリウム水溶液38mlに溶解し、氷冷撹拌
下、p−ニトロベンジルオキシカルボニルクロライド1
6.2gのエーテル溶液と4N−水酸化ナトリウム水溶
液19mlを同時に滴下した。同温度で2時間撹拌後、エ
ーテルで洗浄、水層を濃塩酸で酸性とし、析出した固体
を瀘取、乾燥し、次式の表題化合物22.5gを得た。
【0032】
【化10】
【0033】NMR(DMSO)δ: 1.2〜1.8(4H,m),2.8〜3.2(2H,
m),3.8〜4.0(1H,m),5.18(2H,
s),7.58(2H,d),8.22(2H,d)
【0034】参考例2(2S,4R)−1−(p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)−2−((4−(p−メトキシベンジルオキシ
カルボニル)ピペラジン−1−イル)カルボニル)−4
−ヒドロキシピロリジン (2S,4R)−1−(p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)−4−ヒドロキシプロリン14.9g、ジシク
ロヘキシルカルボジイミド12.4g、N−ヒドロキシ
ベンゾトリアゾール6.75gをテトラヒドロフラン1
00ml中に加え室温で1時間反応し、プロリン活性エス
テル体を得た。本反応物に1−(p−メトキシベンジル
オキシカルボニル)ピペラジン16.5gを加え、さら
に室温で2時間撹拌反応した。反応終了後析出したジシ
クロヘキシル尿素を濾去し、濾液を留去、残渣をクロロ
ホルムに溶解し、10%クエン酸水、水で洗浄したの
ち、硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を留去、油状残渣を得
た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、次式の表題化合物16.5gを得た。
【0035】
【化11】
【0036】NMR(CDCl3 )δ: 0.90〜1.40(2H,m),3.00〜3.90
(11H,m),3.80(3H,s),4.40〜
4.70(1H,m),4.90〜5.44(4H,
m),6.75〜7.02(2H,m),7.20〜
7.60(4H,m),8.08〜8.30(2H,
m)
【0037】参考例3(2S,4S)−4−ベンゾイルチオ−1−(p−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)−2−((4−(p−メ
トキシベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イ
ル)カルボニル)ピロリジン トリフェニルホスフィン11.8gを200mlのテトラ
ヒドロフランに溶解し、ジエチルアゾジカルボキシレ−
ト7.06mlを−20℃に冷却しつつ滴下した。40分
後参考例2で得た(2S,4R)−1−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−((4−(p−メトキ
シベンジルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)
カルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン15.9gお
よびチオ安息香酸5.2mlのテトラヒドロフラン溶液を
徐々に滴下した。室温下、終夜撹拌反応後テトラヒドロ
フランを留去し、残渣を酢酸エチルエステルに溶解、炭
酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄後、硫酸ナトリウム
で乾燥、溶媒を留去した。得られた次式の表題化合物は
精製することなく次反応に付した。
【0038】
【化12】
【0039】参考例4(2S,4S)−4−ベンゾイルチオ−1−(p−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)−2−((ピペラジン−
1−イル)カルボニル)ピロリジン 参考例3で得られた粗生成物を氷冷下トリフロロ酢酸2
00ml、アニソール50mlに加え室温下1時間反応し
た。トリフロロ酢酸を留去後、残渣を酢酸エチルエステ
ルに溶解し、炭酸水素ナトリウム水溶液で中和、洗浄後
水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥、溶媒を留去した。残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、クロロ
ホルム−メタノール混液の画分から次式の表題化合物1
2gを得た。
【0040】
【化13】
【0041】NMR(CDCl3 )δ: 1.8〜2.3(1H,m),2.6〜3.3(5H,
m),3.3〜4.0(5H,m),4.0〜4.4
(2H,m),4.6〜5.0(1H,m),5.23
(2H,s),7.3〜7.7(5H,m),7.8〜
8.0(2H,m),8.23(2H,d)
【0042】参考例5(2S,4S)−4−ベンゾイルチオ−1−(p−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)−2−((4−((2
S)−2−ヒドロキシ−5−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)アミノペンタノイル)ピペラジン−1−
イル)カルボニル)ピロリジン 参考例1で得た(S)−2−ヒドロキシ−5−(p−ニ
トロベンジルオキシカルボニル)アミノ吉草酸0.62
5g(2.0mmol)をテトラヒドロフラン10mlに溶解
し、N−ヒドロキシコハク酸イミド0.242gを加
え、氷冷下、ジシクロヘキシルカルボジイミド0.43
4gを加え、室温で1時間反応した後、氷冷下、参考例
4で得た(2S,4S)−4−ベンゾイルチオ−1−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−((ピ
ペラジン−1−イル)カルボニル)ピロリジン0.99
8g、トリエチルアミン0.405gを加え、室温で1
時間反応した。不溶物を除き、濃縮後、酢酸エチルを加
え、水、重曹水、クエン酸水、水で洗浄、乾燥、留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付
し、次式の表題化合物1.05gを得た。
【0043】
【化14】
【0044】NMR(CDCl3 )δ: 1.2〜2.3(5H,m),2.5〜4.5(15
H,m),4.6〜5.0(1H,m),5.20(2
H m),5.25(2H,m),7.3〜7.8(7
H,m),7.90(2H,d), 8.20(4H,
d)
【0045】参考例6(2S,4S)−4−メルカプト−1−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)−2−((4−((2S)−
2−ヒドロキシ−5−(p−ニトロベンジルオキシカル
ボニル)アミノペンタノイル)ピペラジン−1−イル)
カルボニル)ピロリジン 参考例5で得た(2S,4S)−4−ベンゾイルチオ−
1−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
((4−((2S)−2−ヒドロキシ−5−(p−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)アミノペンタノイル)ピ
ペラジン−1−イル)カルボニル)ピロリジン0.75
7gをメタノール10ml、テトラヒドロフラン5mlに溶
解し氷冷、アルゴン気流下、ナトリウムメチラート0.
077gのメタノール溶液を加え、60分反応した。氷
冷下、クエン酸水で中和し、濃縮後、クロロホルムで抽
出、乾燥、留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーに付し、次式の表題化合物0.528gを得
た。
【0046】
【化15】
【0047】NMR(CDCl3 )δ: 1.2〜2.3(5H,m),2.5〜4.5(15
H,m),4.5〜4.8(1H,m),5.20(2
H,m),7.50(4H,d),8.20(4H,
d)
【0048】参考例7(3S,4S)−4−((1R)−1−(((2S,4
S)−1−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−
2−(4−((2S)−2−ヒドロキシ−5−(p−ニ
トロベンジルオキシカルボニル)アミノペンタノイル)
ピペラジン−1−イルカルボニル)ピロリジン−4−イ
ルチオ)カルボニル)エチル)−3−((1R)−1−
(t−ブチルジメチルシリル)オキシエチル)アゼチジ
ン−2−オン (3S,4S)−3−((1R)−1−(t−ブチルジ
メチルシリル)オキシエチル)−4−((1R)−1−
カルボキシエチル)アゼチジン−2−オン725mgおよ
び参考例6で得た(2S,4S)−4−メルカプト−1
−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
((4−((2S)−2−ヒドロキシ−5−(p−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)アミノペンタノイル)ピ
ペラジン−1−イル)カルボニル)ピロリジン1.74
gのテトラヒドロフラン溶液(20ml)に0℃にてジシ
クロヘキシルカルボジイミド745mgおよび1−ヒドロ
キシベンゾトリアゾール33mgを加え、室温にて一晩撹
拌した。析出物を濾去後、溶媒を留去して得られた残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、次式
の表題化合物2.33gを得た。
【0049】
【化16】
【0050】NMR(CDCl3 )δ: 0.06(6H,s),0.86(9H,s),1.1
5(3H,d),1.23(3H,d),1.5〜2.
1(5H,m),2.5〜4.9(20H,m),5.
19(4H,s),6.0〜6.2(1H,s),7.
51(4H,d),8.20(4H,d)
【0051】参考例8(3S,4S)−4−((1R)−1−(((2S,4
S)−1−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−
2−(4−((2S)−2−(t−ブチルジメチルシリ
ル)オキシ−5−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)アミノペンタノイル)ピペラジン−1−イルカルボ
ニル)ピロリジン−4−イルチオ)カルボニル)エチ
ル)−3−((1R)−1−(t−ブチルジメチルシリ
ル)オキシエチル)アゼチジン−2−オン 参考例7で得た(3S,4S)−4−((1R)−1−
(((2S,4S)−1−(p−ニトロベンジルオキシ
カルボニル)−2−(4−((2S)−2−ヒドロキシ
−5−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノ
ペンタノイル)ピペラジン−1−イルカルボニル)ピロ
リジン−4−イルチオ)−カルボニル)エチル)−3−
((1R)−1−(t−ブチルジメチルシリル)オキシ
エチル)アゼチジン−2−オン2.33gのジメチルホ
ルムアミド溶液(50ml)に、0℃にてt−ブチルジメ
チルシリルクロライド542mgおよびイミダゾール49
0mgを加え、室温にて13時間撹拌した。溶媒を留去し
て得られた残留物をトルエンに溶解後、水、飽和食塩水
にて洗浄、有機層を乾燥、溶媒を留去して得られた残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、次式
の表題化合物2.34gを得た。
【0052】
【化17】
【0053】NMR(CDCl3 )δ: 0.08(12H,s),0.89(9H,s),0.
91(9H,s),1.16(3H,d),1.24
(3H,d),1.5〜2.1(5H,m),2.5〜
4.9(20H,m),5.21(4H,s),5.9
〜6.0(1H,s),7.53(4H,d),8.2
2(4H,d)
【0054】参考例9(S)−5−(アリルオキシカルボニル)アミノ−2−
ヒドロキシ吉草酸 (S)−5−アミノ−2−ヒドロキシ吉草酸10gとア
リルオキシカルボニルクロライド9.5mlを参考例1と
同様に反応せしめ、次式の表題化合物16.2gを得
た。
【0055】
【化18】
【0056】NMR(CDCl3 )δ: 1.6〜1.8(4H,m),3.2〜3.9(2H,
m),4.1〜4.2(1H,m),4.69(2H,
d),5.1〜5.4(2H,m),5.8〜6.1
(1H,m)
【0057】参考例10(2S,4R)−1−((アリルオキシカルボニル)−
2−((4−(p−メトキシベンジルオキシカルボニ
ル)ピペラジン−1−イル)カルボニル)−4−ヒドロ
キシピロリジン (2S,4R)−1−(アリルオキシカルボニル)−4
−ヒドロキシプロリン3.1gと1−(p−メトキシベ
ンジルオキシカルボニル)ピペラジン3.8gを参考例
2と同様に反応せしめ、次式の表題化合物5.5gを得
た。
【0058】
【化19】
【0059】NMR(CDCl3 )δ: 2.0〜2.1(1H,m),2.1〜2.3(1H,
m),3.4〜3.8(10H,m),3.81(3
H,s),4.4〜4.7(3H,m),4.7〜4.
9(1H,m),5.08(2H,d),5.1〜5.
4(2H,d),5.7〜6.0(1H,m),6.8
〜7.0(2H,m),7.2〜7.4(2H,m)
【0060】参考例11(2S,4S)−4−ベンゾイルチオ−1−(アリルオ
キシカルボニル)−2−((4−(p−メトキシベンジ
ルオキシカルボニル)ピペラジン−1−イル)カルボニ
ル)ピロリジン 参考例10で得た(2S,4R)−1−(アリルオキシ
カルボニル)−2−((4−(p−メトキシベンジルオ
キシカルボニル)ピペラジン−1−イル)カルボニル)
−4−ヒドロキシピロリジン5.3gを参考例3と同様
に反応せしめ、次式の表題化合物を得、精製することな
く次反応に付した。
【0061】
【化20】
【0062】参考例12(2S,4S)−4−ベンゾイルチオ−1−(アリルオ
キシカルボニル)−2−((ピペラジン−1−イル)カ
ルボニル)ピロリジン 参考例11で得られた粗生成物を参考例4と同様に反応
せしめ、次式の表題化合物4.5gを得た。
【0063】
【化21】
【0064】NMR(CDCl3 )δ: 1.8〜2.1(2H,m),2.6〜3.1(6H,
m),3.4〜3.7(4H,m),4.0〜4.3
(1H,m),4.4〜4.7(2H,m),4.7〜
4.9(1H,m),5.1〜5.4(2H,m),
5.7〜6.0(1H,m),7.2〜7.6(3H,
m),7.92(2H,d)
【0065】参考例13(2S,4S)−4−ベンゾイルチオ−1−(アリルオ
キシカルボニル)−2−((4−((2S)−2−ヒド
ロキシ−5−(アリルオキシカルボニル)アミノペンタ
ノイル)ピペラジン−1−イル)カルボニル)ピロリジ
参考例9で得た(S)−5−(アリルオキシカルボニ
ル)アミノ−2−ヒドロキシ吉草酸2.4gと参考例1
2で得た(2S,4S)−4−ベンゾイルチオ−1−
(アリルオキシカルボニル)−2−((ピペラジン−1
−イル)カルボニル)ピロリジン4.4gを参考例5と
同様に反応せしめ、次式の表題化合物5.7gを得た。
【0066】
【化22】
【0067】NMR(CDCl3 )δ: 1.4〜1.8(4H,m),1.9〜2.1(1H,
m),2.7〜2.9(1H,m),3.1〜4.1
(12H,m),4.1〜4.3(1H,m),4.3
〜4.5(1H,m),4.5〜4.7(4H,m),
4.7〜5.0(1H,m),5.1〜5.4(4H,
m),5.7〜6.0(2H,m),7.3〜7.7
(3H,m),7.92(2H,d)
【0068】参考例14(2S,4S)−4−メルカプト−1−(アリルオキシ
カルボニル)−2−((4−((2S)−2−ヒドロキ
シ−5−(アリルオキシカルボニル)アミノペンタノイ
ル)ピペラジン−1−イル)カルボニル)ピロリジン 参考例13で得た(2S,4S)−4−ベンゾイルチオ
−1−(アリルオキシカルボニル)−2−((4−
((2S)−2−ヒドロキシ−5−(アリルオキシカル
ボニル)アミノペンタノイル)ピペラジン−1−イル)
カルボニル)ピロリジン5.0gを参考例6と同様に反
応せしめ、次式の表題化合物3.2gを得た。
【0069】
【化23】
【0070】NMR(CDCl3 )δ: 1.3〜2.2(5H,m),2.4〜2.9(1H,
m),2.9〜4.3(12H,m),4.3〜5.1
(7H,m),5.1〜5.5(4H,m),5.6〜
6.2(2H,m)
【0071】参考例15(3S,4S)−4−((1R)−1−(((2S,4
S)−1−(アリルオキシカルボニル)−2−(4−
((2S)−2−ヒドロキシ−5−(アリルオキシカル
ボニル)アミノペンタノイル)ピペラジン−1−イルカ
ルボニル)ピロリジン−4−イルチオ)カルボニル)エ
チル)−3−((1R)−1−(t−ブチルジメチルシ
リル)オキシエチル)アゼチジン−2−オン (3S,4S)−3−((1R)−1−(t−ブチルジ
メチルシリル)オキシエチル)−4−((1R)−1−
カルボキシエチル)アゼチジン−2−オン1.26gと
参考例14で得た(2S,4S)−4−メルカプト−1
−アリルオキシカルボニル−2−((1−((2S)−
2−ヒドロキシ−5−(アリルオキシカルボニル)アミ
ノペンタノイル)ピペラジン−4−イル)カルボニル)
ピロリジン2.19gを参考例7と同様に反応せしめ、
次式の表題化合物2.56gを得た。
【0072】
【化24】
【0073】NMR(CDCl3 )δ: 0.06(3H,s),0.07(3H,s),0.8
7(9H,s),1.14(3H,d),1.24(3
H,d),1.4〜2.0(5H,m),2.6〜4.
8(24H,m),5.1〜5.4(4H,m),5.
8〜6.0(2H,m)
【0074】参考例16(3S,4S)−4−((1R)−1−(((2S,4
S)−1−(アリルオキシカルボニル)−2−(4−
((2S)−2−ヒドロキシ−5−(アリルオキシカル
ボニル)アミノペンタノイル)ピペラジン−1−イルカ
ルボニル)ピロリジン−4−イルチオ)カルボニル)エ
チル)−3−((1R)−1−ヒドロキシエチル)アゼ
チジン−2−オン 参考例15で得た(3S,4S)−4−((1R)−1
−(((2S,4S)−1−(アリルオキシカルボニ
ル)−2−(4−((2S)−2−ヒドロキシ−5−
(アリルオキシカルボニル)アミノペンタノイル)ピペ
ラジン−1−イルカルボニル)ピロリジン−4−イルチ
オ)カルボニル)エチル)−3−((1R)−1−(t
−ブチルジメチルシリル)オキシエチル)アゼチジン−
2−オン1.64gを氷冷下20mlのメタノールに溶解
し、濃塩酸350μl を加え、5℃で一晩撹拌した。炭
酸水素ナトリウムを加え塩基性とし、濃縮した。残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、次式の
表題化合物1.40gを得た。
【0075】
【化25】
【0076】NMR(CDCl3 )δ: 1.1〜1.3(6H,m),1.4〜2.1(5H,
m),2.6〜4.2(18H,m),4.3〜4.8
(6H,m),5.1〜5.4(4H,m),5.8〜
6.0(2H,m)
【0077】参考例17(3S,4S)−4−((1R)−1−(((2S,4
S)−1−(アリルオキシカルボニル)−2−(4−
((2S)−2−(アリルオキシカルボニル)オキシ−
5−(アリルオキシカルボニル)アミノペンタノイル)
ピペラジン−1−イルカルボニル)ピロリジン−4−イ
ルチオ)カルボニル)エチル)−3−((1R)−1−
(アリルオキシカルボニル)オキシエチル)アゼチジン
−2−オン 参考例16で得た(3S,4S)−4−((1R)−1
−(((2S,4S)−1−(アリルオキシカルボニ
ル)−2−(4−((2S)−2−ヒドロキシ−5−
(アリルオキシカルボニル)アミノペンタノイル)ピペ
ラジン−1−イルカルボニル)ピロリジン−4−イルチ
オ)カルボニル)エチル)−3−((1R)−1−ヒド
ロキシエチル)アゼチジン−2−オン684mgをテトラ
ヒドロフラン−ジクロルメタン(1:1)20mlに溶解
し、氷冷下アリルオキシカルボニルクロライド0.43
2mlおよびピリジン0.494mlを加え2時間撹拌し
た。アリルオキシカルボニルクロライド0.864mlお
よびピリジン0.823mlを追加し、5℃で10日間撹
拌した。溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、次式の表題化合物758mgを得
た。
【0078】
【化26】
【0079】NMR(CDCl3 )δ: 1.23(3H,d),1.43(3H,d),1.5
〜2.0(5H,m),2.6〜2.9(2H,m),
3.1〜4.2(15H,m),4.5〜5.0(9
H,m),5.0〜5.4(10H,m),5.8〜
6.1(4H,m)
【0080】以下の実施例1および2に本発明の製造中
間体(2)の製造例を示す。
【0081】実施例1p−ニトロベンジル 2−オキソ−2−((3S,4
S)−4−((1R)−1−(((2S,4S)−1−
(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−((4
−(2S)−2−(t−ブチルジメチルシリル)オキシ
−5−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)アミノ
ペンタノイル)ピペラジン−1−イルカルボニル)ピロ
リジン−4−イルチオ)カルボニル)エチル)−3−
((1R)−1−(t−ブチルジメチルシリル)オキシ
エチル)−2−アゼチジン−1−イル)アセテート 参考例8で得た(3S,4S)−4−((1R)−1−
(((2S,4S)−1−(p−ニトロベンジルオキシ
カルボニル)−2−(4−((2S)−2−(t−ブチ
ルジメチルシリル)オキシ−5−(p−ニトロベンジル
オキシカルボニル)アミノペンタノイル)ピペラジン−
1−イルカルボニル)ピロリジン−4−イルチオ)カル
ボニル)エチル)−3−((1R)−1−(t−ブチル
ジメチルシリル)オキシエチル)アゼチジン−2−オン
1.09gのジクロルメタン溶液(30ml)に、0℃に
てp−ニトロベンジルオキシオキザリルクロリド696
mgおよびジイソプロピルエチルアミン0.788mlを加
え、同温にて5時間撹拌した。溶媒を留去、残留物に酢
酸エチルを加え水洗後、溶媒を留去した。残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、次式の表題
化合物(2−1)1.132gを得た。
【0082】
【化27】
【0083】NMR(CDCl3 )δ: 0.16(12H,s),0.87(9H,s),0.
99(9H,s),1.2〜1.5(6H,m),1.
6〜2.1(5H,m),2.6〜5.0(20H,
m),5.28(2H,s),5.31(2H,s),
5.47(2H,s),7.60(4H,d),7.6
7(2H,d),8.22(6H,d)
【0084】実施例2アリル 2−オキソ−2−((3S,4S)−4−
((1R)−1−(((2S,4S)−1−(アリルオ
キシカルボニル)−2−(4−((2S)−2−(アリ
ルオキシカルボニル)オキシ−5−(アリルオキシカル
ボニル)アミノペンタノイル)ピペラジン−1−イルカ
ルボニル)ピロリジン−4−イルチオ)カルボニル)エ
チル)−3−((1R)−1−(アリルオキシカルボニ
ル)オキシエチル)−2−アゼチジン−1−イル)アセ
テート 参考例17で得た(3S,4S)−4−((1R)−1
−(((2S,4S)−1−(アリルオキシカルボニ
ル)−2−(4−((2S)−2−(アリルオキシカル
ボニル)オキシ−5−(アリルオキシカルボニル)アミ
ノペンタノイル)ピペラジン−1−イルカルボニル)ピ
ロリジン−4−イルチオ)カルボニル)エチル)−3−
((1R)−1−(アリルオキシカルボニル)オキシエ
チル)アゼチジン−2−オン965mgを20mlのジクロ
ルメタンに溶解し、氷冷下3mlのジクロルメタンに溶解
したアリルオキザリルクロライド512mgを加え、次い
でジイソプロピルエチルアミン1.20mlを加え30分
撹拌後溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付し、次式の表題化合物(2−2)9
34mgを得た。
【0085】
【化28】
【0086】NMR(CDCl3 )δ: 1.27(3H,d),1.43(3H,d),1.5
〜2.0(5H,m),2.5〜2.8(1H,m),
3.1〜4.4(16H,m),4.5〜4.9(11
H,m),5.0〜5.5(12H,m),5.8〜
6.0(5H,m)
【0087】以下の実施例3および4に本発明の化合物
(1)の製造例を示す。
【0088】実施例3p−ニトロベンジル (1R,5S,6S,8R,2’
S,4’S)−6−(1−(t−ブチルジメチルシリ
ル)オキシエチル)−2−(1−(p−ニトロベンジル
オキシカルボニル)−2−(4−((2S)−2−(t
−ブチルジメチルシリル)オキシ−5−(p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル)アミノペンタノイル)ピペラ
ジン−1−イルカルボニル)ピロリジン−4−イルチ
オ)−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボキシレート 実施例1で得た化合物(2−1)であるp−ニトロベン
ジル 2−オキソ−2−((3S,4S)−4−((1
R)−1−(((2S,4S)−1−(p−ニトロベン
ジルオキシカルボニル)−2−((4−(2S)−2−
(t−ブチルジメチルシリル)オキシ−5−(p−ニト
ロベンジルオキシカルボニル)アミノペンタノイル)ピ
ペラジン−1−イルカルボニル)ピロリジン−4−イル
チオ)カルボニル)エチル)−3−((1R)−1−
(t−ブチルジメチルシリル)オキシエチル)−2−ア
ゼチジン−1−イル)アセテート798mgを40mlのキ
シレンに溶解し、亜リン酸トリエチル0.529mlを加
え、30時間加熱還流した。溶媒を留去し、残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、次式の
表題化合物(1−1)352mgを得た。
【0089】
【化29】
【0090】NMR(CDCl3 )δ: 0.08(12H,s),0.86(9H,s),0.
89(9H,s),1.1〜1.4(6H,m),1.
5〜2.1(5H,m),2.5〜4.9(20H,
m),5.19(4H,s),5.25(1H,d),
5.43(1H,d),7.50(4H,d),7.6
5(2H,d),8.19(6H,d)
【0091】実施例4アリル (1R,5S,6S,8R,2’S,4’S)
−6−(1−(アリルオキシカルボニル)オキシエチ
ル)−2−(1−(アリルオキシカルボニル)−2−
(4−((2S)−2−(アリルオキシカルボニル)オ
キシ−5−(アリルオキシカルボニル)アミノペンタノ
イル)ピペラジン−1−イルカルボニル)ピロリジン−
4−イルチオ)−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボキシレート 実施例2で得た化合物(2−2)であるアリル 2−オ
キソ−2−((3S,4S)−4−((1R)−1−
(((2S,4S)−1−(アリルオキシカルボニル)
−2−((4−(2S)−2−(アリルオキシカルボニ
ル)オキシ−5−(アリルオキシカルボニル)アミノペ
ンタノイル)ピペラジン−1−イルカルボニル)ピロリ
ジン−4−イルチオ)カルボニル)エチル)−3−
((1R)−1−(アリルオキシカルボニル)オキシエ
チル)−2−アゼチジン−1−イル)アセテート100
mgを50mlのキシレンに溶解し、加熱還流した。これに
キシレン10mlに溶解した亜リン酸トリエチル0.09
mlを滴下した。さらに16時間加熱還流後、溶媒を留去
した。残留物をカラムクロマトグラフィーに付し、次式
の表題化合物(1−2)を得た。
【0092】
【化30】
【0093】NMR(CDCl3 )δ: 1.27(3H,d),1.48(3H,d),1.5
〜2.2(5H,m),2.5〜2.8(1H,m),
3.1〜3.90(14H,m),3.9〜4.3(2
H,m),4.40〜4.9(11H,m),5.0〜
5.5(12H,m),5.7〜6.1(5H,m)
【0094】以下の参考例18〜19は本発明により得
られる化合物(1)の誘導体製造例を示す。
【0095】参考例18p−ニトロベンジル (1R,5S,6S,8R,2′
S,4′S)−6−(1−ヒドロキシエチル)−2−
(1−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)−2−
(4−((2S)−2−ヒドロキシ−5−(p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル)アミノペンタノイル)ピペ
ラジン−1−イルカルボニル)ピロリジン−4−イルチ
オ)−1−メチル−1−カルバペン−2−エム−3−カ
ルボキシレート 実施例3で得た化合物(1−1)であるp−ニトロベン
ジル (1R,5S,6S,8R,2′S,4′S)−
6−(1−(t−ブチルジメチルシリル)オキシエチ
ル)−2−(1−(p−ニトロベンジルオキシカルボニ
ル)−2−(4−((2S)−2−(t−ブチルジメチ
ルシリル)オキシ−5−(p−ニトロベンジルオキシカ
ルボニル)アミノペンタノイル)ピペラジン−1−イル
カルボニル)ピロリジン−4−イルチオ)−1−メチル
−1−カルバペン−2−エム−3−カルボキシレート3
01mgのテトラヒドロフラン溶液(10ml)に、室温に
て1M−テトラブチルアンモニウムフロライド−テトラ
ヒドロフラン溶液1.19mlおよび酢酸0.137mlを
加え、同温にて3日攪拌した。酢酸エチルを加え水洗
後、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにて精製し、次式の表題化合物(1−3)
20mgを得た。
【0096】
【化31】
【0097】NMR(CDCl3 )δ: 0.9〜1.7(12H,m),1.7〜2.3(1
H,m),2.4〜2.9(1H,m),2.9〜4.
5(19H,m),4.5〜5.0(1H,m),5.
0〜5.6(6H,m),7.3〜7.8(6H,
m),8.20(6H,d)
【0098】参考例19(1R,5S,6S,8R,2′S,4′S)−2−
((2−((4−((2S)−5−アミノ−2−ヒドロ
キシペンタノイル)ピペラジン−1−イル)カルボニ
ル)ピロリジン−4−イル)チオ)−6−(1−ヒドロ
シキエチル)−1−メチル−1−カルバペン−2−エム
−3−カルボン酸 1) 参考例18で得たp−ニトロベンジル (1R,
5S,6S,8R,2’S,4’S)−6−(1−ヒド
ロキシエチル)−2−(1−(p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル)−2−(4−((2S)−2−ヒドロキ
シ−5−(p−ニトロベンジルオキシカルボニル)アミ
ノペンタノイル)ピペラジン−1−イルカルボニル)ピ
ロリジン−4−イルチオ)−1−メチル−1−カルバペ
ン−2−エム−3−カルボキシレート528mgをテトラ
ヒドロフラン10ml、リン酸緩衝液10mlに懸濁し、酸
化白金150mgを加えて4気圧の水素雰囲気下、4時間
水素添加した。触媒を濾去し、テトラヒドロフランを留
去した残渣をダイヤイオンHP−20を用いたカラムク
ロマトグラフィに付し、目的物の画分をさらにHPLC
で精製し、次式の表題化合物(1−4)43mgを得た。
【0099】
【化32】
【0100】NMR(D2O)δ: 1.19(3H,d),1.28(3H,d),1.3
〜1.8(5H,m),2.65〜2.80(1H,
m),3.00〜3.15(3H,m),3.15〜
3.20(1H,m),3.35〜3.45(2H,
m),3.50〜3.85(9H,m),4.10〜
4.25(3H,m),4.65〜4.70(1H,
m)
【0101】2) 実施例4で得た化合物(1−2)で
あるアリル(1R,5S,6S,8R,2’S,4’
S)−6−(1−(アリルオキシカルボニル)オキシエ
チル)−2−(1−(アリルオキシカルボニル)−2−
(4−((2S)−2−(アリルオキシカルボニル)オ
キシ−5−(アリルオキシカルボニル)アミノペンタノ
イル)ピペラジン−1−イルカルボニル)ピロリジン−
4−イルチオ)−1−メチル−1−カルバペン−2−エ
ム−3−カルボキシレート134mgをジクロルメタン4
mlに溶解し、アルゴンガス置換下,テトラキス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム(0)3.4mg、水4ml
を加え、1N−HCl 0.146mlを加え,次いでト
リブチルチンハイドライド0.215mlを加え、30分
撹拌した。反応液を水層と有機層に分配し、有機層を水
で抽出し、先の水層に合わせ、エーテルで洗浄後、濃縮
した。残渣をHPLCで精製し、表題化合物(1−4)
29mgを得た。
フロントページの続き (72)発明者 西 敏之 東京都江戸川区北葛西1丁目16番13号 第一製薬株式会社 東京研究開発センタ ー内 (72)発明者 早野 健 東京都江戸川区北葛西1丁目16番13号 第一製薬株式会社 東京研究開発センタ ー内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 477/20,403/12 A61K 31/496 A61P 31/04 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(2) 【化1】 (R1 は低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基ま
    たは保護されたヒドロキシ低級アルキル基を意味する。
    2 はカルボキシル基の保護基または水素原子を意味す
    る。R3 は水素原子、低級アルキル基または保護基を意
    味する。R4 は水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ
    ル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ハロゲン原子、保護
    されたヒドロキシル基または保護されたヒドロキシ低級
    アルキル基を意味する。R5 は水素原子、低級アルキル
    基、ヒドロキシル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ハロ
    ゲン原子、カルボキシル基、保護されたヒドロキシル
    基、保護されたヒドロキシ低級アルキル基または保護さ
    れたカルボキシル基を意味する。R6 およびR7 は同一
    または異なって、水素原子、低級アルキル基または保護
    基を意味する。Zは−CH2−、−O−、−S−、−N
    HCO−または−CONH−を意味し、mおよびnは各
    々0〜4の整数を意味する。)で表わされる化合物と下
    記一般式(3) 【化2】 (式中、R8 はアルコキシ基、アリールオキシ基または
    ジアルキルアミノ基を示す)で表わされる化合物とを反
    応させることを特徴とする下記一般式(1) 【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7
    Z、mおよびnは前記と同義である)で表わされるカル
    バペネム誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 下記一般式(2) 【化4】 (R1 は低級アルキル基、ヒドロキシ低級アルキル基ま
    たは保護されたヒドロキシ低級アルキル基を意味する。
    2 はカルボキシル基の保護基または水素原子を意味す
    る。R3 は水素原子、低級アルキル基または保護基を意
    味する。R4 は水素原子、低級アルキル基、ヒドロキシ
    ル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ハロゲン原子、保護
    されたヒドロキシル基または保護されたヒドロキシ低級
    アルキル基を意味する。R5 は水素原子、低級アルキル
    基、ヒドロキシル基、ヒドロキシ低級アルキル基、ハロ
    ゲン原子、カルボキシル基、保護されたヒドロキシル
    基、保護されたヒドロキシ低級アルキル基または保護さ
    れたカルボキシル基を意味する。R6 およびR7 は同一
    または異なって、水素原子、低級アルキル基または保護
    基を意味する。Zは−CH2−、−O−、−S−、−N
    HCO−または−CONH−を意味し、mおよびnは各
    々0〜4の整数を意味する。)で表わされるアゼチジン
    誘導体。
  3. 【請求項3】 R1 が1−ヒドロキシエチル基である請
    求項2記載のアゼチジン誘導体。
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