JP3039255B2 - 車両用ウインドウ組立体および製造方法 - Google Patents

車両用ウインドウ組立体および製造方法

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JP3039255B2
JP3039255B2 JP3268894A JP3268894A JP3039255B2 JP 3039255 B2 JP3039255 B2 JP 3039255B2 JP 3268894 A JP3268894 A JP 3268894A JP 3268894 A JP3268894 A JP 3268894A JP 3039255 B2 JP3039255 B2 JP 3039255B2
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達也 田村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用のウインドウ組立
体、特にウインドウプレートの外周部に一体成形された
ガスケットを有する車両用ウインドウ組立体およびその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は車両のフロントウインドウの一部
の斜視図である。図中、1はウインドウ組立体で、ウイ
ンドウプレート2の外周縁に沿ってゴムまたは合成樹脂
製のガスケット3が一体成形されている。ガスケット3
は、車体パネル4とウインドウプレート2の間隙に沿っ
て取付けられるガスケット本体3aからウインドウプレ
ート2の外周部の外表面側を覆うように伸びる突条3
b、および突条3bとの間でウインドウプレート2を挟
むようにウインドウプレート2の裏面側に伸びる保持部
としての突条3cを有しており、さらにサイド部5に突
条3bの先端部から車外側に突出する突出部としての受
水部7を有している。8はウインドウプレート2の外周
部裏面側に形成された不透明プリント層、9はダムラバ
ーで、車体パネル4のフランジ部4aとの間に接着剤1
0を保持するようになっている。上記のウインドウ組立
体1は、接着剤10により車体パネル4のフランジ部4
aに固着される。取付状態ではウインドウプレート2上
の雨水は受水部7に集められて流下する。上記のような
ウインドウプレート2にガスケット3が一体成形された
ウインドウ組立体1の製造方法として、成形型にウイン
ドウプレート2の周縁部を挿入し、キャビティ内に樹脂
を充填することによりガスケット3を形成する方法が知
られている(例えば特開平2−128916号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のウ
インドウでは、サイド部5における受水部7はウインド
ウプレート2の面に対してほぼ垂直に立上がっているた
め、ワイパーによって掻寄せられた雨水が受水部7に衝
突すると、走行中の風圧が作用して一部が飛散して受水
部7を越え、サイドウインドウに付着して視界を遮ると
いう問題点がある。また飛散させないだけの充分な高さ
にすると、車の総合的なスタイルの設計に制約を与える
ことがある。そして集水しやすいように溝状のせきを形
成すると、アンダーカットになって一体成形が困難であ
るなどの問題点がある。
【0004】本発明の目的は、上記のような問題点を解
決するため、ウインドウプレート上の雨水を効率よく受
けさせることができ、これにより雨水の飛散およびサイ
ドウインドウへの付着を防止できるウインドウ組立体お
よびその製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は次の車両用ウイ
ンドウ組立体およびその製造方法である。 (1)アッパー縁とサイド縁と両縁を継ぐコーナー縁と
を有するウインドウプレートの外周縁に沿ってゴムまた
は合成樹脂により一体成形されたガスケットを備えたウ
インドウ組立体であって、前記ウインドウプレートは車
外側が凸となる曲面板状をなし、中央部より曲率半径の
小さい部分がサイド縁寄りにあり、前記ガスケットは、
ウインドウプレートの外周縁に密着してこれを鋳込んで
固着されているガスケット本体と、このガスケット本体
からウインドウプレート外周部の外表面側を覆うように
ウインドウプレートの外表面中心側に向けて伸びる突条
とを有し、サイド縁に沿う部分において、前記突条の先
端部はウインドウプレートの外表面から離間して、ウイ
ンドウプレートの外表面との間に受水部を形成し、前記
受水部の受水面は、受水面基部を通るウインドウプレー
ト外表面の法線と、受水面基部を通りウインドウプレー
ト中央部の法線に平行な線との間に実質的に位置し、ウ
インドウプレートとの間に鋭角状の集水溝を形成してい
ることを特徴とする車両用ウインドウ組立体。 (2)受水部はコーナー縁に沿う部分またはその近くで
徐々に小さくなり、アッパー縁に沿う部分では実質的に
なくなっていることを特徴とする上記(1)記載の車両
用ウインドウ組立体。 (3)ガスケットはアッパー縁に沿う部分のガスケット
本体と車体パネルとの間に流水溝を形成する溝形成部材
を有することを特徴とする上記(1)または(2)記載
の車両用ウインドウ組立体。 (4)アッパー縁とサイド縁と両縁を継ぐコーナー縁と
を有するウインドウプレートの外周縁を成形型のキャビ
ティにインサートして型締めし、キャビティにゴムまた
は合成樹脂を充填して、ウインドウプレートの外周縁に
沿ってガスケットを一体成形する方法であって、前記ウ
インドウプレートは車外側が凸となる曲面板状をなし、
中央部より曲率半径の小さい部分がサイド縁寄りにあ
り、前記キャビティは、ウインドウプレートの外周縁に
密着するガスケット本体と、このガスケット本体からウ
インドウプレート外周部の外表面側を覆うようにウイン
ドウプレートの外表面中心側に向けて伸びる突条とを一
体成形するように形成され、かつウインドウプレートの
サイド縁に沿う部分の前記突条を形成するキャビティ
は、その先端部がウインドウプレートの外表面から離間
してウインドウプレートの外表面との間に受水部を形成
するとともに、この受水部の受水面を形成する受水面形
成面が受水面基部を通るウインドウプレート外表面の法
線と、受水面基部を通りウインドウプレート中央部の法
線に平行な線との間に実質的に位置していることを特徴
とする車両用ウインドウ組立体の製造方法。 (5)キャビティは、受水部がコーナー縁に沿う部分ま
たはその近くで徐々に小さくなり、アッパー縁に沿う部
分では実質的になくなるように形成されていることを特
徴とする上記(4)記載の方法。 (6)キャビティは、アッパー縁に沿う部分のガスケッ
ト本体と車体パネルの間に流水溝を形成する溝形成部材
形成部を有することを特徴とする上記(4)または
(5)記載の方法。
【0006】
【作用】本発明のウインドウ組立体は、中央部よりも曲
率半径が小さい部分がサイド縁寄りにあるウインドウプ
レートの外周部を成形型のキャビティにインサートして
型締めし、キャビティにゴムまたは合成樹脂を充填し、
ウインドウプレートの外周縁に沿ってガスケットを一体
成形して製造される。こうして製造されるガスケット
は、ウインドウプレートの外周縁に密着するガスケット
本体と、このガスケット本体からウインドウプレート外
周部の外表面側を覆うようにウインドウプレートの外表
面中心側に向けて伸びる突条とが一体成形されて、ウイ
ンドウプレートの外周部に密着する。
【0007】このときウインドウプレートのサイド縁に
沿う部分の突条を形成するキャビティは、その先端部が
ウインドウプレートの外表面から離間してウインドウプ
レートの外表面との間に受水部を形成するとともに、受
水部の受水面を形成する受水面形成面が、受水面基部を
通るウインドウプレート外表面の法線と、受水面基部を
通りウインドウプレート中央部の法線に平行な線との間
に位置しているので、受水部がアンダーカットとなるこ
とはなく、型開きによる成形品の取出は容易である。
【0008】こうして製造されたウインドウ組立体は、
車体のウインドウ開口部に取付けて、ウインドウが形成
される。この場合ガスケットは、ウインドウプレートの
外周部にガスケット本体が密着し、このガスケット本体
から突条がウインドウプレート外周部の外表面側を覆う
ように、ウインドウプレートの外表面中心側に向けて伸
びて密着しているので、固着性が良好で、緩衝作用が得
られる。
【0009】そしてサイド縁に沿う部分において、突条
の先端部がウインドウプレートの外表面から離間してウ
インドウプレートの外表面との間に受水部を形成してい
るため、ワイパーによって掻寄せられた雨水は受水部に
せき止められて案内される。このとき受水部の受水面
は、受水面基部を通るウインドウプレート外表面の法線
と、受水面基部を通りウインドウプレート中央部の法線
に平行な線との間に位置し、ウインドウプレートとの間
に鋭角状の集水溝を形成しているため、雨水が受水部を
超えて飛散し、サイドウインドウへ付着することが防止
され、これによりサイドウインドウの視界が遮られるこ
とはなくなる。
【0010】受水部は雨水のサイドウインドウ側への横
断を遮るためのものであるから、サイド縁に沿う部分で
存在すればよく、アッパー縁に沿う部分では存在しなく
てもよい。この場合、受水部はコーナー縁に沿う部分ま
たはその近くで徐々に小さくなり、アッパー縁に沿う部
分では実質的になくなっているのが好ましい。
【0011】アッパー縁に沿う部分においてガスケット
が溝形成部材を有する場合は、溝形成部材によりガスケ
ット本体と車体パネルとの間に集水溝を形成するように
ウインドウ組立体を取付ける。この場合、車体パネル
(ルーフ)上の雨水は流水溝に集められて案内され、フ
ロントウインドウプレート上に流下しない。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の実施例のウインドウ組立体を示す
サイド部の断面図、図2は同じくアッパー部の断面図、
図3は受水部の受水面の高さを示す説明図である。図1
中、ウインドウ組立体1は、アッパー縁2Uとコーナー
縁2Cとサイド縁2Sを有するウインドウプレート2の
外周部に、ゴムまたは合成樹脂製のガスケット3がウイ
ンドウプレート2の外周縁に密着するように鋳込んで一
体成形されて固着されている。ガスケット3とウインド
ウプレート2との間には両者が接する部分に接着剤層を
介在させて両者をしっかり固着させるのが好ましい。
【0013】ウインドウプレート2は車外側が凸となる
曲面板状をなし、センターラインPを中心に両サイド縁
2Sに向って湾曲している。上下方向はほぼ直線状にな
っている。実施例ではウインドウプレート2のセンター
ラインPにおける曲率半径をR0とした場合、サイド縁
2Sに向う他の部分曲率半径R1、R2、R3は、中央部
よりサイド縁2Sに行くほど小さくなり、サイド縁2S
寄りの曲率半径R3が最も小さくなっているが、ウイン
ドウプレート2のセンターラインPにおける曲率半径R
0よりも小さい曲率半径を有する部分がウインドウプレ
ート2のサイド縁2S寄りにあればよい。またウインド
ウプレート2は2枚の貼合せガラスからなり、中間にポ
リビニルブチラール樹脂等の透明なプラスチック膜2a
が設けられており、外周部裏面に不透明プリント層8が
形成されている。この形状により運転者の前方視認性を
阻害せず、所望の作用効果を呈するウインドウ組立体が
提供される。
【0014】ガスケット3はサイド部5からコーナー部
13を経てアッパー部6に至るガスケット本体3aか
ら、ウインドウプレート2の外周部の外表面側を覆うと
ともにウインドウプレート2の外表面中心側に向けて伸
びる突条3b、および突条3bとの間でウインドウプレ
ート2の外周部を挟むようにウインドウプレート2の裏
面側に伸びる突条3cを有し、サイド縁2Sに沿う部分
では突条3bの先端部3fは、ウインドウプレート2の
外表面から離間して、ウインドウプレート2の外表面と
の間に受水部7を形成している。受水部7の受水面7a
は、実施例では受水面7aの基部7bを通りウインドウ
プレート2の中央部の法線11aに平行な線11bと一
致しているが、受水面7aの基部7bを通るウインドウ
プレート2の外表面の法線11cと、線11bとの間に
実質的に位置していればよい。これにより受水面7aは
サイド部5においてウインドウプレート2との間に鋭角
状の集水溝12を形成している。
【0015】受水部7の受水面7aの高さは図3(a)
に示されているように、サイド部5においてh3の高さ
を有しており、コーナー部13またはその付近で徐々に
低くなるh2の高さになり、アッパー部6では実質的に
ゼロのh1の高さになっている。図3(b)はコーナー
部13がアール形状の他の例を示し、サイド部5の下端
部からコーナー部13にかけて、徐々に変化するhn
高さになっている。図3(c)、(d)はコーナー部1
3が角形の例を示し、(c)ではコーナー部13付近の
サイド部5で徐々に変化するh2の高さになる例であ
り、(d)はサイド部5の下端部からコーナー部13に
かけてほぼ一定の比率で徐々に変化するhnの高さにな
る例である。すなわち受水面7aの高さは車両のスタイ
リングの観点および雨水をせき止める能力との組合せに
よって決められるものである。
【0016】ガスケット3の外表面側の車体パネル4側
には突条3dが形成されており、サイド部5では車体パ
ネル4(ピラーパネル)と接して間隙14を覆い、アッ
パー部6では車体パネル4(ルーフパネル)との間に流
水溝15を形成するようになっている。ガスケット3の
裏面側の車体パネル側には突条3eが形成され、車体パ
ネル4の段差部4bに当接してウインドウ組立体1を所
定位置に保つようにされており、アッパー部6では流水
溝15を形成するようになっている。突条3dの高さは
アッパー部6でH2の高さを有し、コーナー部で徐々に
低くなり、サイド部5では実質的にゼロのH1の高さに
なっている。3d′および3e′は突条3d、3eの車
体への取付前の位置を示す。
【0017】ガスケット3のサイド部5における外表面
部には光輝金属板のスタンピング品やクロムメッキした
樹脂部品のような装飾状片16の縁部が埋込まれて固着
されている。またガスケット3の全体を通して、厚肉部
には空洞部17が形成され、射出成形によるひけ等の変
形が防止されている。
【0018】図4は実施例における成形型の型開時の平
面図、図5はその型締時のA−A断面図、図6はB−B
断面図である。図中、20は開閉式の成形型であり、こ
の実施例では射出成形型が用いられている。成形型20
はキャビティ型21とコア型22がパーティング面23
で合わさり、開閉するようになっている。キャビティ型
21とコア型22は閉じたときに、ウインドウプレート
2の外周部を挟み、ウインドウプレート2外周部の先端
部をキャビティ24内に位置させている。これにより、
この先端部もキャビティ24の形状を決定するキゃビテ
ィ型面をなすことになる。ウインドウプレート2の外周
部には、ガスケット3が形成される部分に予め接着剤層
を形成しておくのが好ましい。
【0019】キャビティ24は車体への取付前のガスケ
ット3、すなわち突条3d、3eが3d′および3e′
の位置にあるガスケット3に対応する形状を有する。こ
の場合受水部7の受水面7aを形成する受水面形成面2
5は、実施例では受水面基部7bを通りウインドウプレ
ート2の中央部の法線11aに平行な線11bと一致し
ているが、受水面基部7bを通るウインドウプレート2
の外表面の法線11cと線11bとの間に実質的に位置
していればよい。
【0020】26は成形型20の中央部に形成された空
間部、27はダイプレート、28はランナー、29はス
プルー、30はゲート、31はガス注入口である。また
キャビティ24内にはサイド部に装飾条片16を保持す
るようになっているが、図示は省略されている。
【0021】上記成形型20によるウインドウ組立体1
の製造方法は以下の通りである。不透明プリント層8を
形成したウインドウプレート2を型開きした成形型20
のコア型22上に置き、ウインドウプレートの先端部が
キャビティ24にインサートされるようにする。これと
同時に装飾条片16がキャビティ型21に密着する状態
で、キャビティ型21を閉じて型締めする。
【0022】この状態でランナー28から液状のゴムま
たは合成樹脂を供給し、スプルー29を通してゲート3
0からキャビティ24に射出すると、キャビティ24内
に樹脂が充填され、突条3b〜3eを有するガスケット
3がウインドウプレート2の外周縁に沿って一体的に成
形されて固着する。このときウインドウプレート2のサ
イド縁2Sに沿う部分では、受水面形成面25により線
11bの方向に受水面7aが形成され、ウインドウプレ
ート2との間に鋭角状の集水溝12を形成する受水部7
を有するウインドウ組立体1が製造される。中空部を有
するガスケットを成形するには、中空部を有するガスケ
ットを成形するのに充分な量の樹脂を射出したのち、ま
たは射出とともにガス注入口31から常温で化学的に不
活性なN 2ガス等の圧縮ガスを注入すると、射出された
樹脂がキャビテイ24内に流動するとともに型面に押拡
げられて付着し、厚肉部であるサイド部5の内部に空洞
部17が形成され、これによりガスケット3の外表面側
のひけ等の変形は防止されるとともに、ウインドウプレ
ート2に通常の射出成形時に掛るほどの強い樹脂圧力が
作用しないので、ウインドウプレート2の破損等の危険
性が少なくなる。この実施例では、キャビティ24内に
直接に圧縮ガスを注入する例について説明したが、ガス
を注入する位置は図示しない射出成形機のノズル、成形
型のランナー、スプルーまたはゲートの位置であっても
よい。
【0023】成形後キャビティ型21を矢印32の方向
に開くことにより、ウインドウ組立体1が取出される。
このとき受水部7の受水面7aを形成する受水面形成面
25は、受水面基部7bを通るウインドウプレート2の
外表面の法線11cと、受水面基部7bを通りウインド
ウプレート2の中央部の法線11aに平行な線11bと
の間に位置しているので、受水部7がアンダーカットと
なることはなく、型開きによる成形品の取出は容易であ
る。アッパー部6には突条3dが突出しているが、ウイ
ンドウプレート2を成形型内で傾斜させて載置するとと
もに、突条3dの車体パネル側の面が型開き方向と実質
的に平行になるように形状を決定しているので、矢印3
2の方向に型開きすると、干渉は起こらない。
【0024】こうして製造されたウインドウ組立体1
は、車体のウインドウ開口部に取付けて、ウインドウが
形成される。ウインドウ組立体1の裏面外周部に接着剤
10をひも状に連続して吐出してから、突条3eを段差
部4bに押付けるようにして取付けると、ウインドウ組
立体1は所定の位置に配置され、この状態で接着剤10
の硬化により取付けられる。なお、接着剤10が硬化す
るまでの間、ウインドウ組立体1を所定の位置に保つた
めに別途の保持クリップ等を用いてもよい。この場合ガ
スケット3は、ウインドウプレート2の外周部にガスケ
ット本体3aが密着し、このガスケット本体3aから突
条3bがウインドウプレート外周部の外表面側を覆うよ
うに、ウインドウプレート2の外表面中心側に向けて伸
び、これとの間にウインドウプレート2を挟むように突
条3cが裏面側に伸びて密着しているので、固着性が良
好で、緩衝作用が得られる。
【0025】そしてウインドウプレート2のサイド縁2
Sに沿う部分において、突条3bの先端部3fがウイン
ドウプレート2の外表面から離間してウインドウプレー
ト2の外表面との間に受水部7が形成されているため、
ワイパーによって掻寄せられた雨水33は受水部7にせ
き止められて集水溝12を通って案される。このとき受
水部7の受水面7aは、受水面基部7bを通るウインド
ウプレート2の外表面の法線11cと、受水面基部7b
を通りウインドウプレート2中央部の法線11aに平行
な線との間に位置し、ウインドウプレート2との間に鋭
角状の集水溝12を形成しているため、雨水33が受水
部7を超えて飛散することが防止され、これによりサイ
ドウインドウの視界が遮られることはなくなる。
【0026】また取付によりアッパー部6には突条3
d、3eにより車体パネル4との間に流水溝15が形成
されるため、車体パネル4(ルーフ)からフロントウイ
ンドウへ流下する雨水は流水溝15に案内され、コーナ
ー部13およびサイド部5に連続して設けられた流水溝
15を通って車外に排出されるため、ウインドウプレー
ト2上に流下しない。受水部7はウインドウプレート2
のサイド縁2Sに沿う部分に存在し、アッパー縁2Uに
沿う部分には存在しないが、その変化をコーナー縁2C
またはコーナー縁2C付近で徐々に行うことにより、異
和感や危険性はなくなる。
【0027】以上の実施例は射出成形の例を示したが、
通常の射出成形よりもウインドウプレート2や装飾条片
16への圧力が少なくて済む反応射出成形(Reaction I
njection Molding)でもよい。またゾル状のゴムまたは
合成樹脂をキャビティ内に充填した後、熱や光等を加え
硬化させる注型法(Casting Molding)、あるいはキャ
ビティ内に最終形状よりもやや小さ目で、加熱すると発
泡し体積膨張する中間材を入れ、これを高周波電流等に
より加熱して内部から発泡させてキャビティ内に充填す
る高周波成形法等によってガスケットを形成してもよ
い。アッパー部におけるこのような流水溝15の形成は
必ずしも必要ではないが、これを形成すると制動時にル
ーフからフロントウインドウへの雨水の流下を防止する
ことができる。また流水溝15を形成する場合でも、突
条3dは必ずしも必要でなく、ガスケット本体3aと車
体パネル4との間で集水溝を形成してもよい。
【0028】
【発明の効果】本発明の車両用ウインドウ組立体は、中
心部よりもサイド縁寄りの曲率半径が小さい曲面板状の
ウインドウプレートを用い、このウインドウプレートの
外周部に一体成形したガスケットの突条のサイド縁に沿
う部分に受水部を形成し、その受水面が受水面基部を通
るウインドウプレートの外表面の法線と、ウインドウプ
レート中央部の法線に平行な線との間に実質的に位置す
るようにして、ウインドウプレートとの間に鋭角状の集
水溝を形成したので、雨水がガスケット本体を横切って
流れるのを防止し、効率よく集めてこれを案内すること
ができ、これにより雨水の飛散およびサイドウインドウ
への付着を防止できる。またガスケットはウインドウプ
レートの外周縁に密着してこれを鋳込んで固着されて一
体成形されているので、浮上がり等が防止される。
【0029】本発明の車両用ウインドウ組立体の製造方
法は、上記のようなガスケットを形成するキャビティを
有する成形型を用い、上記のようなウインドウプレート
をキャビティ内にインサートした状態で、ゴムまたは樹
脂を充填してガスケットをウインドウプレートの外周縁
に沿って一体的に形成するため、アンダーカットを形成
することなく、鋭角状の集水溝を有する受水部を正確に
形成することができ、このため成形型の開閉が容易で、
上記のような車両用ウインドウ組立体を効率よく製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のウインドウ組立体を示すサイド部の断
面図である。
【図2】実施例のウインドウ組立体を示すアッパー部の
断面図である。
【図3】(a)〜(d)は異なる実施例のウインドウ組
立体の受水面の高さを示す説明図である。
【図4】実施例の成形型の型開き時の状態を示す平面図
である。
【図5】実施例の成形型の型締時の状態を示す図4のA
−A断面図である。
【図6】実施例の型締時の状態を示す図4のB−B断面
図である。
【図7】車両のフロントウインドウの一部の斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 ウインドウ組立体 2 ウインドウプレート 2U ウインドウプレートのアッパー縁 2C コーナー縁 2S サイド縁 3 ガスケット 3a ガスケット本体 3b〜3e 突条 3f 突条の先端部 4 車体パネル 5 サイド部 6 アッパー部 7 受水部 7a 受水面 7b 受水面の基部 8 不透明プリント層 11a、11c 法線 11b 法線11aに平行な線 12 集水溝 13 コーナー部 14 間隙 15 流水溝 16 装飾条片 17 空洞部 20 成形型 21 キャビティ型 22 コア型 24 キャビティ 25 受水面形成面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−122723(JP,A) 特開 昭63−159125(JP,A) 特開 平7−195574(JP,A) 特開 昭64−22649(JP,A) 特開 平6−321587(JP,A) 特開 平1−171911(JP,A) 特開 平2−258414(JP,A) 特開 昭62−280019(JP,A) 特開 昭62−283017(JP,A) 特開 平2−124315(JP,A) 実開 平1−85107(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 1/02 111 B60J 1/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アッパー縁とサイド縁と両縁を継ぐコー
    ナー縁とを有するウインドウプレートの外周縁に沿って
    ゴムまたは合成樹脂により一体成形されたガスケットを
    備えたウインドウ組立体であって、 前記ウインドウプレートは車外側が凸となる曲面板状を
    なし、中央部より曲率半径の小さい部分がサイド縁寄り
    にあり、 前記ガスケットは、ウインドウプレートの外周縁に密着
    してこれを鋳込んで固着されているガスケット本体と、
    このガスケット本体からウインドウプレート外周部の外
    表面側を覆うようにウインドウプレートの外表面中心側
    に向けて伸びる突条とを有し、 サイド縁に沿う部分において、前記突条の先端部はウイ
    ンドウプレートの外表面から離間して、ウインドウプレ
    ートの外表面との間に受水部を形成し、 前記受水部の受水面は、受水面基部を通るウインドウプ
    レート外表面の法線と、受水面基部を通りウインドウプ
    レート中央部の法線に平行な線との間に実質的に位置
    し、ウインドウプレートとの間に鋭角状の集水溝を形成
    していることを特徴とする車両用ウインドウ組立体。
  2. 【請求項2】 受水部はコーナー縁に沿う部分またはそ
    の近くで徐々に小さくなり、アッパー縁に沿う部分では
    実質的になくなっていることを特徴とする請求項1記載
    の車両用ウインドウ組立体。
  3. 【請求項3】 ガスケットはアッパー縁に沿う部分のガ
    スケット本体と車体パネルとの間に流水溝を形成する溝
    形成部材を有することを特徴とする請求項1または2記
    載の車両用ウインドウ組立体。
  4. 【請求項4】 アッパー縁とサイド縁と両縁を継ぐコー
    ナー縁とを有するウインドウプレートの外周縁を成形型
    のキャビティにインサートして型締めし、キャビティに
    ゴムまたは合成樹脂を充填して、ウインドウプレートの
    外周縁に沿ってガスケットを一体成形する方法であっ
    て、 前記ウインドウプレートは車外側が凸となる曲面板状を
    なし、中央部より曲率半径の小さい部分がサイド縁寄り
    にあり、 前記キャビティは、ウインドウプレートの外周縁に密着
    するガスケット本体と、このガスケット本体からウイン
    ドウプレート外周部の外表面側を覆うようにウインドウ
    プレートの外表面中心側に向けて伸びる突条とを一体成
    形するように形成され、 かつウインドウプレートのサイド縁に沿う部分の前記突
    条を形成するキャビティは、その先端部がウインドウプ
    レートの外表面から離間してウインドウプレートの外表
    面との間に受水部を形成するとともに、この受水部の受
    水面を形成する受水面形成面が受水面基部を通るウイン
    ドウプレート外表面の法線と、受水面基部を通りウイン
    ドウプレート中央部の法線に平行な線との間に実質的に
    位置していることを特徴とする車両用ウインドウ組立体
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 キャビティは、受水部がコーナー縁に沿
    う部分またはその近くで徐々に小さくなり、アッパー縁
    に沿う部分では実質的になくなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 キャビティは、アッパー縁に沿う部分の
    ガスケット本体と車体パネルの間に流水溝を形成する溝
    形成部材形成部を有することを特徴とする請求項4また
    は5記載の方法。
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