JP3039128U - 赤外線検出センサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、侵入者を検出する赤外線検出セン
サに関するものである。妨害用カバーが被せられたこと
の発見を容易にする赤外線検出センサを提供することを
目的とする。 【構成】 赤外線検出センサの本体ケースあるいはカバ
ーの少なくとも一方に、蛍光シールあるいは蛍光塗料か
らなる識別手段を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は侵入者等を検出するために用いられる赤外線検出センサに関し、特に 妨害用カバーが被せられたことの発見を容易にする赤外線検出センサに関するも のである。

【０００２】

【従来の技術】

機械警備システムにおける侵入者を検出する手段として、赤外線検出センサが 多用されている。 赤外線検出センサ１０の外観は、図１に示す通り、光学手段を覆うカバー１２ および赤外線検出手段を収納した本体ケース１１からなる。 侵入者等が移動すると、背景との間で放射される赤外線量の違いが生じ、この 変化を赤外線検出手段で検出することにより、侵入者等を検出するようになって いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが近年、赤外線検出センサの検出を妨害する妨害工作が発生している。 特にその手口のうち、図２に示すように赤外線検出センサのカバー、あるいは 赤外線検出センサ全体を覆う妨害用カバーを被せることにより、侵入者等から放 射される赤外線を遮断、あるいは著しく減衰させて侵入者の検出を不可能にする ものがある。 妨害用カバーの外観は、赤外線検出センサと類似した形状、あるいは照明器具 と類似した形状になっており、一見妨害用カバーが被せられたことが分からない ようにされている。 この点、上記赤外線検出センサを設けた建物の責任者あるいは点検する者は、 赤外線検出センサが設けられている位置および個数は把握しているものの、赤外 線検出センサの形状まで把握している場合が少ないことから、妨害用カバーが被 せられても気付かない場合が生ずるのである。 特に赤外線検出センサは、目立たず、かつ周囲の美観を損ねないようにするた め、その形状は特徴を持たないようデザインされており、結果として形状に関す る印象が薄くなり、把握されにくくなっているのである。

【０００４】

【目的】

本考案の目的は上記課題を解決するためになされたものであり、赤外線検出セ ンサに妨害用カバーが被せられたことを容易に発見できるようにする、赤外線検 出センサを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案による赤外線検出センサは、妨害用カバーが被せられたことの発見を容 易にするために、以下のうち少なくとも１つを用いたものである。 （１）赤外線検出センサの本体ケースまたはカバーの少なくとも一方に、蛍 光シールを貼付 （２）赤外線検出センサの本体ケースまたはカバーの少なくとも一方に、蛍 光塗料を塗付 （３）赤外線検出センサの本体ケースまたはカバーの少なくとも一方を、蛍 光塗料を混合した物質で構成 上記（１）から（３）の少なくとも１つを用いることにより、照明を消した時 に蛍光シールあるいは蛍光塗料が発光し、赤外線検出センサの位置を明らかにす る。 赤外線検出センサに妨害用カバーが被せられると、蛍光シールあるいは蛍光塗 料による発光が確認できなくなるため、その異変を容易に発見できる。

【０００６】

【考案の実施の形態】

本考案は、赤外線検出センサに妨害用カバーが被せられたことを容易に発見で きるように、赤外線検出センサ１０に、識別手段３０を設けたものである。 識別手段３０としては、以下に示すものを少なくとも１つ用いる。 （１）赤外線検出センサ１０の本体ケース１１またはカバー１２の少なくと も一方に蛍光シールを貼付 （２）赤外線検出センサ１０の本体ケース１１またはカバー１２の少なくと も一方に蛍光塗料を塗付 （３）赤外線検出センサ１０の本体ケース１１またはカバー１２の少なくと も一方を蛍光塗料を混合した物質で構成 （１）および（２）の場合、貼付あるいは塗付する位置は、図３から図５に示 す通り、カバー１２の下部中心部、カバー１２の縁周囲部、あるいは本体ケース １１の周囲の少なくとも一箇所となる。 （３）の場合、赤外線検出センサ１０のカバー１２、あるいは本体ケース１１ の露出部分を構成する少なくとも一つの部品の構成物質に蛍光物質を混合する。 上記のように識別手段３０を設けることにより、照明を消した時に蛍光シール あるいは蛍光塗料が発光し、赤外線検出センサ１０の位置を示すようになる。 このため、妨害用カバー２０が赤外線検出センサ１０に被せられると、識別手 段３０の発光が確認できなくなり、一見して異常を発見できるようになる。 なお、上記において蛍光シール、蛍光塗料と記してあるものは、照明を消した 後、しばらくの間は自ら発光する物質を意味するものである。 また、図３から図５において識別手段３０を設ける位置を斜線部で示している が、図の斜線部全てに識別手段３０を設ける他、斜線部の一部に識別手段３０を 設けるようにしてもよい。

【０００７】

【考案の効果】

赤外線検出センサに識別手段を設けることにより、照明を消した際、蛍光シー ルあるいは蛍光塗料が発光して赤外線検出センサの位置が容易に確認できる。 従って、赤外線検出センサに妨害用カバーが被せられると、蛍光シールあるい は蛍光塗料の発光が確認できなくなるため、一見してその異変を発見することが できる。 この点、照明を消した際に赤外線検出センサの位置が、蛍光シールあるいは蛍 光塗料の発光により明確に示されることから、センサの設置位置を強く印象付け ることができ、妨害用カバーが被せられたことによる変化を、容易かつ確実に気 付かせることができる。 また、識別手段が機能するのは照明を消した後しばらくのみであるため、妨害 工作を行おうとする者に識別手段を設けたことが気付かれにくい。 さらに、識別手段を設ける際、蛍光シールを貼る、あるいは蛍光塗料を塗ると した場合は、既存の赤外線検出センサに容易かつ迅速に、しかも低コストで適用 することができる。赤外線検出センサの本体ケースあるいはカバーを、蛍光塗料 を混合した物質で構成する場合であっても、赤外線検出センサの設計を変更する 必要がないことから、比較的容易に適用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】赤外線検出センサの外観を示す図である。

【図２】赤外線検出センサに妨害用カバーが取り付けら
れた状態を示す図である。

【図３】識別手段をカバーの下部中心部に設けることを
示す図である。

【図４】識別手段をカバーの縁周囲部に設けることを示
す図である。

【図５】識別手段を本体ケースの周囲に設けることを示
す図である。

【符号の説明】

１０ 赤外線検出センサ １１ 本体ケース １２ カバー ２０ 妨害用カバー ３０ 識別手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 白木 定夫 東京都港区元赤坂１丁目６番６号 綜合警 備保障株式会社内

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 人体から放射される赤外線を検出する赤
   外線検出手段と前記赤外線検出手段に赤外線を集光する
   光学手段とを含む赤外線検出センサにおいて、 前記光学手段を覆うカバーまたは前記赤外線検出手段を
   収納した本体ケースの少なくとも一方に蛍光シールを貼
   付したことを特徴とする赤外線検出センサ。
2. 【請求項２】 人体から放射される赤外線を検出する赤
   外線検出手段と前記赤外線検出手段に赤外線を集光する
   光学手段とを含む赤外線検出センサにおいて、 前記光学手段を覆うカバーまたは前記検出手段を収納し
   た本体ケースの少なくとも一方に蛍光塗料を塗付したこ
   とを特徴とする赤外線検出センサ。
3. 【請求項３】 人体から放射される赤外線を検出する赤
   外線検出手段と前記赤外線検出手段に赤外線を集光する
   光学手段とを含む赤外線検出センサにおいて、 前記光学手段を覆うカバーまたは前記検出手段を収納し
   た本体ケースの少なくとも一方を構成する部品の構成物
   質に蛍光塗料を混合したことを特徴とする赤外線検出セ
   ンサ。