JP3038095U - ボビン収納箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボビンを回転可能に収納することができる安
価なボビン収納箱を提供する。 【解決手段】 互いに対向する２つのガイド板から外側
に突出するように挿入された回転軸を備え、同軸ケーブ
ル、電線等の線材が巻回されたボビンを収納するボビン
収納箱であって、外箱２とダンボール折り曲げ片１から
なり、ダンボール折り曲げ片の立ち上がり片１２ａ，１
２ｂにそれぞれ、軸受け用の切欠き部１１ａ，１１ｂを
形成して、当該切欠き部１１ａ，１１ｂで、ボビンの回
転軸３３を回転可能に支持する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、線材を巻回して保管又は運搬するボビンを収納する収納箱、特に、 上記線材を上記収納したままの状態で、上記線材を必要な量だけ取り出すことが できる収納箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、電線や同軸ケーブル等の線材は、ボビンに巻回されて、収納箱の中に 保存・運搬され、線材を使用する時には、収納箱に収納したままの状態で、必要 な長さだけ取り出される。その為に、従来は、ボビンを、図３に示す、底部片１ ０３と、底部片１０３から略垂直に立ち上がった立ち上がり片１０１と、立ち上 がり片１０１の中央部に設けられた円筒形状のボビン支持部１０２とからなるボ ビン支持体１００で両側から挟んで、収納箱に収納していた。これによって、収 納されたボビンを自由に回転させることができるので、線材をボビンを収納した ままで、取り出すことができるというものである。ここで、ボビン支持体１００ は、熱可塑性の樹脂材料を射出成形して得られるプラスチック成形体である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来例では、プラスチック成形体であるボビン支持体１００を 用いているので、高価であるとともに、ボビンに両側に支持体１００を装着して 収納箱に収納する必要があるので、取り扱いが面倒である。さらに、廃棄処理の 問題も生じる。

【０００４】 本考案の目的は、上記従来例の問題点を解決し、第１に安価で取り扱いが容易 であり、第２に廃棄処理などの問題のないダンボールでボビン収納箱を提供する ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 本考案は、上記ボビンを収納する外箱の対向する１対の内側面に沿って配置さ れ、縦長に延びる軸受け用の切欠き部を有する一対の軸受け片を設けることによ り、上記第１の目的を達成したものであり、その要旨とするところは、 線材を巻回したボビンを回転可能に収納し、上記線材を取り出すことを可能に するボビン収納箱であって、 外箱と、 上記外箱の対向する１対の内側面に沿って配置され、縦長に延びる軸受け用の 切欠き部を有する一対の軸受け片と、 上記ボビンの両外面から突出するように設けられる回転軸とを備え、 上記ボビンの回転軸を上記切欠き部に上方から内装することを特徴とするボビ ン収納箱にある。

【０００６】 上記一対の軸受け片はダンボールを用いて形成することにより同時に廃棄処理 の問題も解決することができる。したがって、本考案は、特に、互いに対向する 円板形状の２つのガイド板の間に線材を巻回したボビンを、上記ボビンを収納し た状態で、回転させることができるようにして、上記線材を取り出すことを可能 にしたボビン収納箱であって、上記ボビン収納箱が、 外箱と、 上記一対の軸受け片がダンボールで一体的に形成され、大略凹形状に折り曲げ 可能で、底面片の両側に略直角に立ち上かり可能な一対の立ち上がり片から形成 され、上記切欠き部が立ち上がり片の上端面から中央部まで達するように形成さ れた折り曲げ片と、 上記各ガイド板から外側に突出するように設けられる回転軸を含み、 上記切欠き部にボビンを上方から内装することを特徴とする。

【０００７】 特に、上記一対の軸受け片がダンボールで製造される場合はボビンの良好な回 転を保持するため、上記ボビンを互いに対向する円板形状の２つのガイド板の間 に線材を巻回し、その巻回軸筒に回転軸を内挿する形態とするのがよい。

【０００８】 また、本考案においては、上記軸受け用の切欠き部を補強するために、上記軸 受け片がダンボールで製造される場合は、上記切欠き部の周囲を少なくとも２枚 のダンボールを重ねて構成することが好ましい。また、本考案においては、上記 ボビンの収納を容易にするために、上記切欠き部は、少なくとも入口部が広がっ た形状に形成することが好ましい。

【０００９】 さらに、本考案においては、線材の取り出しを容易にするために、上記外箱が 、直方体のダンボールからなり、上記ボビンが収納された時に、上記立ち上がり 片と対向する２つの側面を除く上記直方体少なくとも１つの面に、上記線材を取 り出すための穴が形成できるようにするのが好ましい。

【００１０】

【考案の実施の形態】

以下に、図面を参照して、本考案に係る好ましい実施の形態について説明する 。図１は、本考案に係る実施の形態のボビン収納箱を示す分解斜視図であり、図 ２は、ボビンを収納した時の、ボビン収納箱１０の斜視図である。実施の形態の ボビン収納箱１０は、図１に示すように、外箱２とダンボール折り曲げ片１から なり、ダンボール折り曲げ片の立ち上がり片１２ａ，１２ｂにそれぞれ、軸受け 用の切欠き部１１ａ，１１ｂを形成して、当該切欠き部１１ａ，１１ｂで、ボビ ンの回転軸３３を回転可能に支持することを特徴とする。

【００１１】 詳細に説明すると、本実施の形態において、ボビン収納箱１０に収納されるボ ビン３は、互いに対向する円板形状の２つのガイド板３１ａ，３１ｂの間に、例 えば、同軸ケーブル、電線等の線材を巻き取る為の円筒形状の巻取軸筒（図示せ ず）を備え、ガイド板３１ａ，３１ｂの中心に設けられた軸挿入穴３２に回転軸 ３３が挿入されて構成される。ここで、回転軸３３は、回転軸３３の両端がそれ ぞれ、ガイド板３１ａ，３１ｂの外側に突出するように挿入され、突出した部分 がダンボール折り曲げ片１の切欠き部１１ａ，１１ｂによって、支持される。

【００１２】 また、ダンボール折り曲げ片１は、ダンボールを所定の形状に裁断することに より、底面片１３と、底面片１３の両側に略直角に立ち上がり可能に設けられた 立ち上がり片１２ａ，１２ｂとが一体で形成されている。この立ち上がり片１２ ａ，１２ｂはそれぞれ、その各上端面から中央部に達するように、上述のボビン ３の回転軸３３を支持するための、軸受け用の切欠き部１１ａと１１ｂが形成さ れている。ここで、立ち上がり片１２ａ，１２ｂはそれぞれ、ボビン３を収納し たときに、ボビン３のガイド板３１ａ，３１ｂが、底面片１３に接触することが ないように、一辺がガイド板３１ａ，３１ｂの直径より若干大きい、略正方形の 形状を有する。また、本実施形態では、当該切欠き部１１ａ，１１ｂを補強する ために、切欠き部１１ａ，１１ｂの周辺に軸受補強ダンボール１４ａ，１４ｂを 、立ち上がり片１２ａ，１２ｂの内側に貼り付けて、上記軸受け部のダンボール を２重にしている。そして、このダンボール折り曲げ片１は、立ち上がり片１２ ａ，１２ｂを底面片１３の両側に略直角に立ちあげて、外箱２の対向する１対の 側面及び底面の各内面に沿って外箱２に嵌め込まれる。

【００１３】 また、外箱２は、図１に示すように、ダンボール折り曲げ片１の立ち上がり片 １２ａ，１２ｂに対向する側面以外の側面に、線材を取り出すための穴２１ａ， ２１ｂが設けられ、互いに対向する２つの蓋２４，２５の各上端面の２カ所に、 折り曲げ片２２ａ，２２ｂ及び折り曲げ片２２ｃ，２２ｄが設けられている。ま た、蓋２６，２７にはそれぞれ、互いに対向して立ち上がった折り曲げ片２２ａ ，２２ｃが挿入される矩形の穴２３ａ及び、互いに対向して立ち上がった折り曲 げ片２２ａ，２２ｃが挿入される矩形の穴２３ｂが形成される。

【００１４】 以上のように構成された梱包箱１０に、ガイド板３１ａ，３１ｂの外側に突出 した回転軸３３を有するボビン３は、回転軸３３の両端部が、切欠き１１ａ，１ １ｂの中央部の軸受け部分に支持されて、回転可能に収納される。これによって 、ボビン３に巻かれた線材を、ボビン３を収納箱１０に収納したまま、穴２１ａ 又は穴２１ｂから取り出すことができる。

【００１５】 以上のように構成された好ましいボビン収納箱１０は、軸受け用の折り曲げ片 １を外箱２とともに折り畳んで搬送できるので嵩張らない。また、外箱２内に折 り曲げ片１を内装することにより軸受け部を簡単に形成できる。この軸受け部は 、ダンボールを所定の形状に裁断して形成した立ち上がり片１２ａ，１２ｂにそ の上端部から縦長に切り欠かれて形成されているので、上からのボビン３の収納 箱への収納とを同時に軸受け部への装着を行うことができる。また、ダンボール であるので、安価でかつ廃棄が容易である。

【００１６】

【考案の効果】

以上、本考案を好ましい実施例に基づいて説明したが、本考案のボビン収納箱 によれば、上記外箱の対向する１対の内側面に沿って配置され、縦長に延びる軸 受け用の切欠き部を有する一対の軸受け片によりボビンの軸受け部を形成するの で、ボビンの収納箱への収納と同時に軸受け部への装着を行うことができ、従来 のものより取り扱いが非常に簡単となる。しかもその形態はダンボールにより製 造できるので、プラスチックのものより安価であるだけでなく、廃棄が容易であ る。

【００１７】 特に、上記一対の軸受け片を折り曲げ片を用いて一体的に製造すると、嵩張ら ず、必要に応じて外箱内にその折り曲げ片を凹形状として内装するたけで、軸受 け部を簡単に形成できるので便利である。なお、上記軸受け部を構成する切欠き 部の周囲はダンボールで形成する場合、少なくとも２枚のダンボールを重ねて構 成することにより、軸受け部分を補強できるので、プラスチックと同等の強度を 持たせることができ、比較的重いボビンを回転可能に収納して、巻回した線材を 取り出すことができる。また、軸受け部をダンボールで製造するとボビンの収納 時の回転性が劣るが、ボビンは線材を巻回する巻回軸筒に回転軸を内挿する形態 とすると支障がない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案に係るボビン収納箱１０の分解斜視図
である。

【図２】 本考案に係るボビン収納箱１０にボビンを収
納したときの斜視図である。

【図３】 従来例のボビン収納箱における、ボビン支持
体１００の斜視図である。

【符号の説明】

１…ダンボール折り曲げ片、 ２…外箱、 ３…ボビン、 １０…ボビン収納箱、 １１ａ，１１ｂ…切欠き部、 １２ａ，１２ｂ…立ち上がり片、 １３…底面片、 １４ａ，１４ｂ…軸受補強ダンボール、 ２１ａ，２１ｂ…穴、 ２２ａ，２２ｂ，２２ｃ，２２ｄ…折り曲げ片、 ２４，２５，２６，２７…蓋、 ３１ａ，３１ｂ…ガイド板、 ３２…軸挿入穴、 ３３…回転軸、 ３４…線材。

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 線材を巻回したボビンを回転可能に収納
   し、上記線材を取り出すことを可能にするボビン収納箱
   であって、 外箱と、 上記外箱の対向する１対の内側面に沿って配置され、縦
   長に延びる軸受け用の切欠き部を有する一対の軸受け片
   と、 上記ボビンの両外面から突出するように設けられる回転
   軸とを備え、 上記ボビンの回転軸を上記切欠き部に上方から内装する
   ことを特徴とするボビン収納箱。
2. 【請求項２】 上記一対の軸受け片がダンボールで一体
   的に形成され、大略凹形状に折り曲げ可能で、底面片の
   両側に略直角に立ち上がり可能な一対の立ち上がり片か
   ら構成され、上記切欠き部が立ち上がり片の上端面から
   中央部まで達するように形成された折り曲げ片である請
   求項１記載のボビン収納箱。
3. 【請求項３】 上記ボビンが互いに対向する円板形状の
   ２つのガイド板の間に線材を巻回し、その巻回軸筒に回
   転軸を内挿するボビンである請求項１または２記載のボ
   ビン収納箱。
4. 【請求項４】 上記軸受け片において、上記切欠き部の
   周囲を少なくとも２枚のダンボールを重ねて補強構成と
   した請求項１または２記載のボビン収納箱。
5. 【請求項５】 上記切欠き部が、少なくとも入口部を拡
   張した形状を有する請求項１または２記載のボビン収納
   箱。
6. 【請求項６】 上記外箱が、直方体のダンボールからな
   り、上記ボビンが収納された時に、上記立ち上がり片と
   対向する２つの側面を除く上記直方体少なくとも１つの
   面に、上記線材を取り出すための穴を形成可能である請
   求項１または２記載のボビン収納箱。