JP3037895B2 - ポリエステル系樹脂組成物及びその用途 - Google Patents
ポリエステル系樹脂組成物及びその用途Info
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Description
ネルギー線の照射によって硬化し得るポリエステル系樹
脂組成物に関し、更に詳しくは、ポリオレフィンに対し
て優れた接着性(密着性)を有し、かつ透明性に優れた
ポリエステル系樹脂組成物及びその用途に関するもので
ある。
耐候性等に優れており、様々な用途で使用されている
が、なかでも成形体や接着剤、粘着剤、塗料といった分
野では有効に使用されている。特開昭59−21537
3号公報にはホットメルト接着剤として、芳香族ジカル
ボン酸を主成分とする有機ジカルボン酸とアルキレング
リコールからなる短鎖エステル単位と、芳香族ジカルボ
ン酸を主成分とする有機ジカルボン酸と1,2−ポリブ
タジエングリコールあるいはその水添物からなる長鎖エ
ステル単位及び/又は1,2−ポリブタジエンジカルボ
ン酸あるいはその水添物とアルキレングリコールからな
る長鎖エステル単位とからなるものが提案されている。
又、特開平3−167284号公報には粘着剤として水
添ポリブタジエン構造を有するジカルボン酸あるいはポ
リオールを用いた脂肪族系ポリエステルのものが提案さ
れている。
開平3−167284号公報の粘着剤は溶剤を配合する
ことが必要な溶剤系の粘着剤であり、環境問題等の点か
ら近年溶剤の使用が問題視されており、紫外線等の活性
エネルギー線により硬化せしめるといった溶剤系に代わ
るものが望まれている。又、上記特開昭59−2153
73号公報や特開平3−167284号公報に記載の樹
脂組成物ではポリオレフィン系樹脂に対する接着性(密
着性)については何ら考慮されていない。ポリオレフィ
ン系樹脂は化学的特性に優れ、軽量かつ安価である等の
優れた特性をもっているため従来から成形品などに多く
使用されているが、ポリエチレン、ポリプロピレンのよ
うなポリオレフィン系樹脂は非極性で結晶性が高いた
め、各種接着剤との接着性が極めて悪く、又、各種塗料
を塗布したときにも形成塗膜との密着性も悪く、この点
がポリオレフィン系樹脂を種々の用途に展開していく上
で大きな難点になっており、ポリオレフィン系樹脂に優
れた接着(密着)性能を有する樹脂の開発が望まれてい
る。
公報に、芳香族ジカルボン酸又はその誘導体、ダイマー
酸又はその水添物あるいはそれらの誘導体及びダイマー
酸以外の脂肪族ジカルボン酸又はその誘導体を酸成分と
し、炭素数2〜10のアルキレングリコール、平均分子
量350〜6000の分子中にエーテル結合を含まない
長鎖グリコールをグリコール成分とする熱可塑性共重合
ポリエステルエラストマーと、該熱可塑性共重合ポリエ
ステルエラストマーと混和性のある低分子量熱可塑性物
質とからなる接着剤組成物が提案されているが、本発明
者等が詳細に検討した結果、上記組成物ではまだまだ満
足のいくものではなく、最近の技術の高度化に伴い更な
る改良が求められている。そこで、本発明はこのような
背景下において、上記課題を解決した溶剤を必要としな
い、ポリオレフィン系樹脂に対する接着性(密着性)に
優れたポリエステル系樹脂組成物及びその用途を提供す
ることを目的とする。
は、かかる問題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、多
塩基酸(A)を酸成分とし、炭素数2以上のアルキル基
を側鎖にもつ分岐ジオール(b−1)及び水添ポリブタ
ジエンポリオール(b−2)をグリコール成分(B)と
して重縮合してなるポリエステル系樹脂(I)、更には
多塩基酸(A)として少なくとも炭素数2〜20の脂肪
族ジカルボン酸(a−1)、又は少なくとも炭素数2〜
20の脂肪族ジカルボン酸(a−1)及び芳香族ジカル
ボン酸(a−2)を含むことが好ましく、又、多塩基酸
(A)成分として少なくとも炭素数2以上のアルキル基
を側鎖にもつ分岐多塩基酸(a−3)を含有して重縮合
してなるポリエステル系樹脂(I)と反応希釈剤(II)
及び増感剤(III)を配合してなるポリエステル系樹脂
組成物が、上記目的と合致することを見いだし、更には
かかる樹脂組成物が透明性、硬化性にも優れていること
を見いだし、本発明を完成した。
素数2以上のアルキル基を側鎖にもつ分岐ジオール(b
−1)及び水添ポリブタジエンポリオール(b−2)を
用いたことを最大の特徴としており、これにより本発明
のポリエステル系樹脂組成物はポリオレフィン系樹脂に
対する接着性(密着性)に優れ、更には透明性、硬化性
にも優れたものである。
本発明のポリエステル系樹脂(I)は多塩基酸(A)を
酸成分とし、炭素数2以上のアルキル基を側鎖にもつ分
岐ジオール(b−1)及び水添ポリブタジエンポリオー
ル(b−2)を必須成分とするグリコール成分(B)と
から構成される。本発明で用いられる多塩基酸(A)と
しては、特に制限されることなく2価以上の酸であれば
よいが、中でも、少なくとも炭素数2〜20の脂肪族ジ
カルボン酸(a−1)、又は少なくとも炭素数2〜20
の脂肪族ジカルボン酸(a−1)及び芳香族ジカルボン
酸(a−2)を含むことが好ましい。
−1)としては、例えばコハク酸、グルタル酸、2,2
−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボ
ン酸等が挙げられ、中でも相溶性の点で特にドデカンジ
カルボン酸、セバシン酸、アゼライン酸が好ましい。芳
香族ジカルボン酸(a−2)としては、例えばテレフタ
ル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、フタル酸、1,4
−ナフタール酸、1,5−ナフタール酸、ジフェニン
酸、4,4′−オキシ安息香酸、ジグリコール酸、4,
4′−スルホニルジ安息香酸、2,5−ナフタレンジカ
ルボン酸等が挙げられ、中でも安価であることや反応性
の点で特にテレフタル酸、イソフタル酸が好ましい。但
し、これらに限定されるものではない。
酸(a−1)と芳香族ジカルボン酸(a−2)との含有
割合については、(a−1):(a−2)=10:90
〜100:0(重量比)、好ましくは20:80〜7
0:30であることが望まれる。該芳香族ジカルボン酸
(a−2)が90を越えると相溶性不良となり好ましく
ない。
いては炭素数2以上のアルキル基を側鎖にもつ分岐多塩
基酸(a−3)を含有することも好ましい。該分岐多塩
基酸(a−3)としては、ダイマー酸の水添物、1−ブ
チルヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。又、分岐多
塩基酸(a−3)を用いる場合、その含有量は酸成分全
体に対して10〜90重量%、好ましくは10〜70重
量%であることが望まれる。かかる含有量が10重量%
未満では相溶性不良となり、90重量%を越えると凝集
力が弱く、接着力の低下となり本発明の効果を顕著には
発揮しない。
素数2以上のアルキル基を側鎖にもつ分岐ジオール(b
−1)としては、2,2′−ブチルエチルプロパンジオ
ール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メ
チル−2−n−プロパンジオールが挙げられ、1種又は
2種以上が用いられる。好適には2,2′−ブチルエチ
ルプロパンジオールが用いられる。又、グリコール成分
(B)の必須成分として水添ポリブタジエンポリオール
(b−2)も用いられる。該水添ポリブタジエンポリオ
ール(b−2)としては、下記化1で示される構造を有
するものであり、分子量が300〜6000、特に50
0〜3000のものが良い。又、ヨウ素価は0〜50、
好ましくは0〜20で、水酸基価は15〜400、好ま
しくは30〜250であるものがよい。
グリコール成分(B)以外にその他のグリコール成分と
して、炭素数2〜20のアルキレングリコールが用いら
れ、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,9−ノナンジオール等が挙げられ、1種又は2種以
上が用いられる。中でもエチレングリコール、1,4−
ブタンジオール等が好適に採用される。
ては、特に限定されないが、炭素数2以上のアルキル基
を側鎖にもつ分岐ジオール(b−1):水添ポリブタジ
エンポリオール(b−2):その他のグリコール成分=
10〜90:10〜90:0〜80(重量比)であるこ
とが好ましい。より好ましくは炭素数2以上のアルキル
基を側鎖にもつ分岐ジオール(b−1):水添ポリブタ
ジエンポリオール(b−2):その他のグリコール成分
=10〜70:30〜90:0〜60(重量比)であ
る。かかる含有量において、炭素数2以上のアルキル基
を側鎖にもつ分岐ジオール(b−1)が10重量%未満
では相溶性不良となり、90重量%を越えると接着力の
低下となり好ましくない。又、水添ポリブタジエンポリ
オール(b−2)が10重量%未満ではオレフィンに対
する接着性が悪くなり、90重量%を越えると樹脂の凝
集力が弱く、結果的に接着力が低下することとなり、更
に、その他のグリコール成分が80重量%を越えると相
溶性不良と接着力の低下となり好ましくない。
ル成分を重縮合してポリエステル系樹脂が得られるが、
該ポリエステル系樹脂の製造方法については特に制限さ
れることなく、公知の通常の方法に従って行うことがで
きる。例えば、前記の酸成分とグリコール成分を同時に
又は段階的に直接エステル化するか、あるいはエステル
交換反応させた後重縮合する方法等が採用される。その
際、任意の各種の触媒、安定剤、改質剤、あるいは添加
剤等を使用してもよい。例えば、エステル化の触媒とし
てはジブチルスズオキサイド、酢酸亜鉛等があり、重合
触媒としてはテトラn−ブチルチタネート、三酸化アン
チモン等がある。又、酸成分とグリコール成分とはモル
比で酸成分:グリコール成分=1:1.1〜1:2.
0、好ましくは1:1.2〜1:1.8で行うことが望
ましい。
れるが、得られたポリエステル系樹脂は相溶性に優れて
おり、又、該ポリエステル系樹脂は分子量が5000〜
30000、好ましくは5000〜20000で、粘度
が500〜8000ポイズ(120℃)、好ましくは5
00〜5000ポイズ(120℃)で、ガラス転移温度
(Tg)が−60〜50℃、好ましくは−40〜30℃
であることが望まれ、本発明の効果が顕著に発揮され
る。
記ポリエステル系樹脂(I)と反応性希釈剤(II)及び
増感剤(III)を配合することにより得られ、ポリオレ
フィンに対する接着性(密着性)に優れ、更に透明性に
優れた樹脂組成物となる。該反応性希釈剤(II)として
は具体的に1,4−ブタンジオールジアクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート等が挙げられ
るが、特に2,2′−ブチルエチルプロパンジオールジ
アクリレートが好ましく用いられる。ポリエステル系樹
脂(I)と反応性希釈剤(II)の配合割合については特
に制限されないが、ポリエステル系樹脂(I):反応性
希釈剤(II)=95:5〜5:95(重量比)、好まし
くは90:10〜30:70、更に好ましくは90:1
0〜40:60であることが望まれる。かかる配合割合
が上記範囲以外では硬化不良や接着性の低下となり好ま
しくない。
ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパノン、ベンゾフ
ェノン、イソプロピルベンゾインエーテル等が挙げられ
るが、特に2−ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパ
ノンが好適である。増感剤(III)の配合量について
は、ポリエステル系樹脂(I)と反応性希釈剤(II)の
総量100重量部に対して、0.1〜20重量部、好ま
しくは1〜15重量部であることが望まれる。かかる配
合量が0.1重量部未満では硬化不良となり、又20重
量部を越えると接着性が低下し好ましくない。
希釈剤(II)及び増感剤(III)の配合方法は特に限定
されず、3成分の一括仕込みや、任意の2成分を配合し
た後残る1成分を配合する方法等、適宜選択される。必
要に応じて、ポリエステル系樹脂(I)を酢酸エチル、
トルエン、メチルエチルケトン等の溶剤で濃度20〜8
0重量%、好ましくは20〜60重量%に調整して反応
性希釈剤(II)及び増感剤(III)と配合したり、ポリ
エステル系樹脂(I)と反応性希釈剤(II)及び増感剤
(III)を配合して上記溶剤で濃度、粘度を調整するこ
と等も好ましい。
例えばジオクチルフタレート、ジフェニルフタレート、
トリフェニルホスフェート等の種々の酸の誘導体、グリ
コール誘導体、グリセリン誘導体、エポキシ系誘導体、
低・中分子量のポリエステル系可塑剤、ポリエーテル系
可塑剤、パラフィン系・ナフテン系・芳香族系等のプロ
セスオイル、ひまし油等の軟化剤、可塑剤、あるいは安
定剤、無機・有機充填剤、顔料、他の熱可塑性樹脂等を
必要に応じて、本発明の効果を損なわない程度に含有さ
せることができる。
物は、金属や合成樹脂(ポリオレフィンを除く)のみで
なく、非極性で結晶性が高いため接着性が極めて困難な
ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン
系樹脂やその成形品(フィルム、シート、カップ、等)
に対しても優れた接着(密着)性能を有する樹脂組成物
であり、更に透明性、硬化性にも優れているため塗料や
接着剤、コーティングといった用途、特に塗料、接着剤
に有効に用いられる。
料として、木材、金属、合成樹脂、皮、繊維等の基材に
塗布し、基材表面の改良に使用することが有効である。
特に本発明においては合成樹脂の中でもポリオレフィン
系樹脂からなる成形品を基材にするとき、本発明の効果
が顕著に発揮される。使用に際しては、必要に応じて酢
酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、イソホロン等の溶剤に溶解して濃度10〜60
重量%とした溶液を塗布したり、加熱して溶融状態とし
たりして使用することが好ましい。塗布後は、塗布面の
上から活性エネルギー線照射を行い、硬化せしめる。活
性エネルギー線としては、α線、β線(電子線)、γ
線、X線、紫外線などが使用可能であるが、工業的利用
という見地からは、β線(電子線)や紫外線の使用が望
ましい。紫外線の使用に当たってはケミカルランプ、高
圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ
等を用いて照射することが好ましい。
接着剤として用いる場合には、上記と同様に必要に応じ
て酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン等の溶剤
に溶解して溶液状態としたり、加熱して溶融状態とした
りして一般のアプリケーターあるいはロールコーター、
バーコーター等により塗布することができる。塗布後
は、塗布面の上から上記同様、活性エネルギー線を照射
し、硬化せしめる。又、本発明のポリエステル系樹脂組
成物は粉末状、チップ状、テープ状、ひも状、フィルム
状あるいは不織布状等各種の形態に成形した後使用する
こともできる。
する。尚、実施例中「部」、「%」とあるのは特に断り
のない限り重量基準を示す。 実施例1 酸成分として、ドデカンジカルボン酸0.2モル、イソ
フタル酸0.8モル(ドデカンジカルボン酸:イソフタ
ル酸=28:72(重量比))、グリコール成分とし
て、2,2′−ブチルエチルプロパンジオール0.9モ
ル、水添ポリブタジエンポリオール(分子量2300)
(商品名;ポリテールHA、三菱化学社製)0.1モ
ル、エチレングリコール0.5モル(2,2′−ブチル
エチルプロパンジオール:水添ポリブタジエンポリオー
ル:エチレングリコール=28:67:5(重量
比))、及び触媒として酢酸亜鉛2.0×10-4モル/
酸、三酸化アンチモン3.0×10-4モル/酸を仕込
み、窒素雰囲気下、240℃で溶融加熱してエステル化
反応を行った。次いで、テトラn−ブチルチタネート1
×10-4モル/酸を添加し、1Torr下で250℃で
3時間重縮合を行い、ポリエステル系樹脂を得た(分子
量15000、ガラス転位温度(Tg)−25℃)。該
ポリエステル系樹脂は透明で相溶性に優れたものであっ
た。
2,2′−ブチルエチルプロパンジオールジアクリレー
ト20部とトリメチロールプロパントリアクリレート2
0部からなる反応性希釈剤40部、及び増感剤として2
−ヒドロキシ−2−メチルフェニルプロパノン(商品
名:ダロキュア−1173、メルク社製)を4部を配合
し、ポリエステル系樹脂組成物を得た。該ポリエステル
系樹脂組成物について、下記の如き方法により透明性、
密着性及び硬化性を評価した。
テル系樹脂組成物7gを入れ、光の透過度を測定し、何
も入れない状態を100%として評価した。 (密着性)ポリプロピレン板(厚み:2mm、幅:70
mm、長さ:150mm)のテストピース上に加熱溶融
したポリエステル系樹脂組成物をバーコーターで30μ
mになるように塗布し、これを80w/cmの高圧水銀
ランプを用い、高さ20cmのところから送り速度5m
/minの条件下で紫外線照射した。得られた塗膜の密
着性について、照射直後の1mmマス目のゴバン目セ
ロテープ剥離密着性及び80℃温水24時間浸漬後の
1mmマス目のゴバン目セロテープ剥離密着性を評価し
た。
得られた塗膜に指をあててタック感の有無を調べ、下記
の基準で評価した。 A・・・タック感が全くない。 B・・・少しのタック感がある。 C・・・タック感がある。
ル成分を用いた以外は同様に行い、ポリエステル系樹脂
を得た(分子量11000、ガラス転位温度(Tg)−
50℃)。該ポリエステル系樹脂は透明で相溶性に優れ
たものであった。
と同様、反応性希釈剤及び増感剤を配合し、ポリエステ
ル系樹脂組成物を得た。該ポリエステル系樹脂組成物に
ついて、実施例1と同様に透明性、密着性及び硬化性を
評価した。
ル成分を用いた以外は同様に行い、ポリエステル系樹脂
を得た(分子量13000、ガラス転位温度(Tg)−
29℃)。該ポリエステル系樹脂は透明で相溶性に優れ
たものであった。
と同様、反応性希釈剤及び増感剤を配合し、ポリエステ
ル系樹脂組成物を得た。該ポリエステル系樹脂組成物に
ついて、実施例1と同様に透明性、密着性及び硬化性を
評価した。
ル成分を用いた以外は同様に行い、ポリエステル系樹脂
を得た(分子量12000、ガラス転位温度(Tg)−
32℃)。該ポリエステル系樹脂は白濁し、相溶性不良
となるものであった。
と同様、反応性希釈剤及び増感剤を配合し、ポリエステ
ル系樹脂組成物を得た。該ポリエステル系樹脂組成物に
ついて、実施例1と同様に透明性、密着性及び硬化性を
評価した。
ル成分を用いた以外は同様に行い、ポリエステル系樹脂
を得た(分子量11000、ガラス転位温度(Tg)1
5℃)。該ポリエステル系樹脂は透明で相溶性には優れ
ていた。
と同様、反応性希釈剤及び増感剤を配合し、ポリエステ
ル系樹脂組成物を得た。該ポリエステル系樹脂組成物に
ついて、実施例1と同様に透明性、密着性及び硬化性を
評価した。
ル成分を用いた以外は同様に行い、ポリエステル系樹脂
を得た(分子量12000、ガラス転位温度(Tg)−
34℃)。該ポリエステル系樹脂は白濁し相溶性不良と
なるものであった。
と同様、反応性希釈剤及び増感剤を配合し、ポリエステ
ル系樹脂組成物を得た。該ポリエステル系樹脂組成物に
ついて、実施例1と同様に透明性、密着性及び硬化性を
評価した。実施例及び比較例のそれぞれの評価結果を表
2に示す。
岐多塩基酸 (b−1):炭素数2以上のアルキル基を側鎖にもつ分
岐ジオール (b−2):水添ポリブタジエンポリオール (%):酸成分においては酸成分全体に対する各成分の
重量% グリコール成分においてはグリコール成分全体に対する
各成分の重量% DDA:ドデカンジカルボン酸、IPA:イソフタル
酸、DA:ダイマー酸の水添物、BEPG:2,2′−
ブチルエチルプロパンジオール、PTHA:ポリテール
HA(三菱化学社製)、EG:エチレングリコール、N
PG:ネオペンチルグリコール
として2,2′−ブチルエチルプロパンジオールジアク
リレート20部及び増感剤として2−ヒドロキシ−2−
メチルフェニルプロパノン(商品名:ダロキュア−11
73、メルク社製)4部を配合してポリエステル系樹脂
組成物を得た。該ポリエステル系樹脂組成物をポリエチ
レンテレフタレートフィルム(厚み20μm)上に70
μmになるように塗工し、その塗工面にポリプロピレン
板(厚み:2mm、幅:70mm、長さ150mm)を
20℃で0.3kg/cm2、10秒間の条件で貼り合
わせて、紫外線照射を行い、その後の接着力を下記の方
法で測定した。紫外線照射は上記と同様、80w/cm
×20cm×5m/minの条件で行った。
で、島津オートグラフAG−100を用い、引っ張り速
度100mm/minで、接着面の幅1inch当たり
の180度剥離試験を行い、接着力を測定した。
様に行い、接着力を測定した。それぞれの測定結果を表
3に示す。
エステル系樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂に対す
る接着性(密着性)に優れた効果を示し、更に透明性、
硬化性に優れているため、塗料や接着性、コーティング
といった用途に有効に用いられる。
Claims (7)
- 【請求項1】 多塩基酸(A)を酸成分とし、炭素数2
以上のアルキル基を側鎖にもつ分岐ジオール(b−1)
及び水添ポリブタジエンポリオール(b−2)をグリコ
ール成分(B)として重縮合してなるポリエステル系樹
脂(I)と反応性希釈剤(II)及び増感剤(III)を配合
してなることを特徴とするポリエステル系樹脂組成物。 - 【請求項2】 多塩基酸(A)として、少なくとも炭素
数2〜20の脂肪族ジカルボン酸(a−1)、又は少な
くとも炭素数2〜20の脂肪族ジカルボン酸(a−1)
及び芳香族ジカルボン酸(a−2)を含み、炭素数2〜
20の脂肪族ジカルボン酸(a−1)と芳香族ジカルボ
ン酸(a−2)との含有割合が10:90〜100:0
(重量比)であることを特徴とする請求項1記載のポリ
エステル系樹脂組成物。 - 【請求項3】 多塩基酸(A)として、少なくとも炭素
数2以上のアルキル基を側鎖にもつ分岐多塩基酸(a−
3)を含有してなることを特徴とする請求項1又は2記
載のポリエステル系樹脂組成物。 - 【請求項4】 ポリエステル系樹脂(I)と反応希釈剤
(II)の配合割合が95:5〜5:95(重量比)であ
ることを特徴とする請求項1、2又は3記載のポリエス
テル系樹脂組成物。 - 【請求項5】 増感剤(III)の配合量が、ポリエステ
ル系樹脂(I)と反応希釈剤(II)の総量100重量部
に対して、0.1〜20重量部であることを特徴とする
請求項1〜4いずれか記載のポリエステル系樹脂組成
物。 - 【請求項6】 請求項1〜5いずれか記載のポリエステ
ル系樹脂組成物を用いることを特徴とする塗料。 - 【請求項7】 請求項1〜5いずれか記載のポリエステ
ル系樹脂組成物を用いることを特徴とする接着剤。
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