JP3037816B2 - ピラノインドリジンジオン誘導体の製法 - Google Patents
ピラノインドリジンジオン誘導体の製法Info
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- JP3037816B2 JP3037816B2 JP4070468A JP7046892A JP3037816B2 JP 3037816 B2 JP3037816 B2 JP 3037816B2 JP 4070468 A JP4070468 A JP 4070468A JP 7046892 A JP7046892 A JP 7046892A JP 3037816 B2 JP3037816 B2 JP 3037816B2
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- pyrano
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/582—Recycling of unreacted starting or intermediate materials
Landscapes
- Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗癌剤として有用なカ
ンプトテシン誘導体の重要な中間体である、次式(1)
ンプトテシン誘導体の重要な中間体である、次式(1)
【化6】 で表わされる4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジ
ヒドロ-4-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-
3,10(4H)-ジオンの製造法に関する。
ヒドロ-4-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-
3,10(4H)-ジオンの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】次式
(4)
(4)
【化7】
【0003】で表わされるカンプトテシン誘導体は、抗
癌剤として有用であり、その合成中間体として次式(1-
S)
癌剤として有用であり、その合成中間体として次式(1-
S)
【化8】 で表わされる光学活性な(S)-4-エチル-6,6-(エチレンジ
オキシ)-7,8-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]
インドリジン-3,10(4H)-ジオンが重要であることが知ら
れている。
オキシ)-7,8-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]
インドリジン-3,10(4H)-ジオンが重要であることが知ら
れている。
【0004】光学活性ピラノインドリジン誘導体(1-S)
及びその関連化合物の製造法としては、ラセミ体のピラ
ノインドリジン誘導体(1)をジアステレオマーに誘導後
分別結晶化することによる分割法(特開昭63-152382号
公報)等が知られているが、不要な(R)配置を有する異
性体が副生するため、これを有効利用することが望まれ
ていた。
及びその関連化合物の製造法としては、ラセミ体のピラ
ノインドリジン誘導体(1)をジアステレオマーに誘導後
分別結晶化することによる分割法(特開昭63-152382号
公報)等が知られているが、不要な(R)配置を有する異
性体が副生するため、これを有効利用することが望まれ
ていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは、光学分割により副生した不要物である光学
活性ピラノインドリジン化合物(1-R)の4位水酸基をハ
ロゲン原子に置換し、次いで水素添加反応等により該ハ
ロゲン原子を還元し、更にこれを酸化することにより、
前記カンプトテシン誘導体の合成中間体として有用な、
ラセミ体のピラノインドリジン誘導体(1)が得られるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
発明者らは、光学分割により副生した不要物である光学
活性ピラノインドリジン化合物(1-R)の4位水酸基をハ
ロゲン原子に置換し、次いで水素添加反応等により該ハ
ロゲン原子を還元し、更にこれを酸化することにより、
前記カンプトテシン誘導体の合成中間体として有用な、
ラセミ体のピラノインドリジン誘導体(1)が得られるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】本発明の製造法は、下記反応式で表わされ
る。
る。
【化9】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)
【0007】すなわち、本発明は、(R)-4-エチル-6,6-
(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1H-ピ
ラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジオン(1-R)にハロ
ゲン化剤を作用させハロゲン化体(2)となし、次いでこ
れを水素添加して化合物(3)とした後、これを酸化する
ことによりラセミ体(1)を製造する方法である。
(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1H-ピ
ラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジオン(1-R)にハロ
ゲン化剤を作用させハロゲン化体(2)となし、次いでこ
れを水素添加して化合物(3)とした後、これを酸化する
ことによりラセミ体(1)を製造する方法である。
【0008】以下、本発明を具体的に説明する。まず光
学活性ピラノインドリジン化合物(1-R)を、アセトン、
テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、塩化
メチレン、クロロホルム、ピリジン、アセトニトリル等
の不活性溶媒に溶解し、塩化チオニル、三塩化リン、五
塩化リン、三臭化リン等のハロゲン化剤を反応温度−20
〜60℃で作用させてハロゲン化体(2)を製造する。ハロ
ゲン化体(2)の単離精製は、抽出、クロマトグラフィ
ー、結晶化等通常の手段を用いて行なうことができる。
なお、このハロゲン化反応においては、ハロゲンの立体
配置は特に問題ではない。このようにして得られたハロ
ゲン化体(2)は、公知文献に未記載の新規化合物であ
る。
学活性ピラノインドリジン化合物(1-R)を、アセトン、
テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、塩化
メチレン、クロロホルム、ピリジン、アセトニトリル等
の不活性溶媒に溶解し、塩化チオニル、三塩化リン、五
塩化リン、三臭化リン等のハロゲン化剤を反応温度−20
〜60℃で作用させてハロゲン化体(2)を製造する。ハロ
ゲン化体(2)の単離精製は、抽出、クロマトグラフィ
ー、結晶化等通常の手段を用いて行なうことができる。
なお、このハロゲン化反応においては、ハロゲンの立体
配置は特に問題ではない。このようにして得られたハロ
ゲン化体(2)は、公知文献に未記載の新規化合物であ
る。
【0009】次に、得られたハロゲン化体(2)を不活性
溶媒に溶解し、n-Bu3SnH等の還元剤、又はパラジウム−
炭素、ラネーニッケル触媒等の水素化触媒の存在下での
水素添加反応により、ハロゲンが除去された化合物(3)
に導くことができる。ここで用いられる不活性溶媒とし
ては、上記ハロゲン化反応の場合と同様のものが挙げら
れる。化合物(3)は、通常の手段を用いて単離できる
が、反応液をそのまま次の酸化反応に使用するのが簡便
な方法である。
溶媒に溶解し、n-Bu3SnH等の還元剤、又はパラジウム−
炭素、ラネーニッケル触媒等の水素化触媒の存在下での
水素添加反応により、ハロゲンが除去された化合物(3)
に導くことができる。ここで用いられる不活性溶媒とし
ては、上記ハロゲン化反応の場合と同様のものが挙げら
れる。化合物(3)は、通常の手段を用いて単離できる
が、反応液をそのまま次の酸化反応に使用するのが簡便
な方法である。
【0010】次に、化合物(3)をジメチルホルムアミド
等の不活性溶媒に溶解して、又は上記水素添加反応で得
られた反応液をそのまま用いて、酢酸第二銅、塩化第二
銅等の存在下、又はアルカリ金属アルコラートと亜リン
酸トリアルキル又は亜リン酸トリアリールとの存在下、
これに酸素ガスを導入することにより、ラセミ体である
ピラノインドリジン誘導体(1)が得られる。
等の不活性溶媒に溶解して、又は上記水素添加反応で得
られた反応液をそのまま用いて、酢酸第二銅、塩化第二
銅等の存在下、又はアルカリ金属アルコラートと亜リン
酸トリアルキル又は亜リン酸トリアリールとの存在下、
これに酸素ガスを導入することにより、ラセミ体である
ピラノインドリジン誘導体(1)が得られる。
【0011】このようにして得られたピラノインドリジ
ン誘導体(1)のラセミ体は、先に述べた光学分割の際の
出発原料として再利用することが可能である。
ン誘導体(1)のラセミ体は、先に述べた光学分割の際の
出発原料として再利用することが可能である。
【0012】
実施例14-クロロ-4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒ
ドロ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジオン
(2) (R)-4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒドロ-4
-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-
ジオン(1-R) 3.07gをピリジン15mlに溶解し、氷冷攪拌
下、塩化チオニル 0.85mlを滴下した。反応液を室温で
5時間攪拌後、溶媒を留去し、残渣をクロロホルム 50m
lに溶解して洗浄した(飽和重曹水20ml×2、水20ml×
3)。有機層を乾燥後溶媒留去し、残渣をシリカゲルク
ロマトグラフィーに付し、表題化合物 1.95g(収率60
%)を得た。 FT-NMR(CDCl3中のδ値ppm): 0.95(3H,t,J=7Hz) 2.2-2.7(4H,m) 4.0-4.3(6H,m) 5.41(2H,dd,J=17.1Hz) 6.44(1H,s) Mass: 326(M+)
ドロ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジオン
(2) (R)-4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒドロ-4
-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-
ジオン(1-R) 3.07gをピリジン15mlに溶解し、氷冷攪拌
下、塩化チオニル 0.85mlを滴下した。反応液を室温で
5時間攪拌後、溶媒を留去し、残渣をクロロホルム 50m
lに溶解して洗浄した(飽和重曹水20ml×2、水20ml×
3)。有機層を乾燥後溶媒留去し、残渣をシリカゲルク
ロマトグラフィーに付し、表題化合物 1.95g(収率60
%)を得た。 FT-NMR(CDCl3中のδ値ppm): 0.95(3H,t,J=7Hz) 2.2-2.7(4H,m) 4.0-4.3(6H,m) 5.41(2H,dd,J=17.1Hz) 6.44(1H,s) Mass: 326(M+)
【0013】実施例24-クロロ-4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒ
ドロ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジオン
(2) (R)-4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒドロ-4
-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-
ジオン(1-R) 615mgを塩化メチレン6mlに溶解し、ピリ
ジン 0.3ml、塩化チオニル 0.17mlを加え、50℃で3時
間加熱還流した。溶媒を留去後、生成物を抽出(クロロ
ホルム 10ml)し、洗浄した(飽和重曹水5ml×2、水
5ml×3)。有機層を乾燥留去後、イソプロピルエーテ
ルに懸濁瀘取し、表題化合物 570mg(87%)を得た。こ
の化合物の機器分析データは、実施例1のそれと完全に
一致した。
ドロ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジオン
(2) (R)-4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒドロ-4
-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-
ジオン(1-R) 615mgを塩化メチレン6mlに溶解し、ピリ
ジン 0.3ml、塩化チオニル 0.17mlを加え、50℃で3時
間加熱還流した。溶媒を留去後、生成物を抽出(クロロ
ホルム 10ml)し、洗浄した(飽和重曹水5ml×2、水
5ml×3)。有機層を乾燥留去後、イソプロピルエーテ
ルに懸濁瀘取し、表題化合物 570mg(87%)を得た。こ
の化合物の機器分析データは、実施例1のそれと完全に
一致した。
【0014】実施例34-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒドロ-4-ヒ
ドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジ
オン(1) 4-クロロ-4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒ
ドロ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジオン
(2) 570mgをN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)2mlに溶
解し、10%Pd-C(50%湿体)50mgを加え、水素気流下、
常圧室温で6時間攪拌した。触媒を瀘去後(DMF 2ml洗
浄)、単離せずに以下の酸化反応を行なった。上記還元
反応液に、カリウム-t-ブトキシド 560mg及び亜リン酸
トリエチル1mlを加え−40〜−60℃で酸素ガスをバブリ
ングした。4時間後酢酸4mlを加え、減圧下溶媒を留去
した。残渣を酢酸2mlに溶解し、一晩放置後生成物を抽
出した(クロロホルム−水)。有機層を乾燥留去し、残
渣を酢酸エチル5mlから結晶化することにより、表題化
合物 380mg(収率71%)を得た。 融点:180〜181℃1 H-NMR(CDCl3中)δ: 0.96(3H,t,J=7Hz,CH3) 1.77(2H,q,J=7Hz,CH3CH2-) 2.38(2H,t,J=7Hz,C7-H) 4.12(6H,m,-OCH2CH2-O-とC8-H) 5.30(2H,ABq,J=16Hz,C1-H) 6.53(1H,s,C3-H) IR νmax KBrcm-1: 3250,1745,1650 元素分析:C15H17NO6に対して 計算値:C 58.63; H 5.58; N 4.56 実測値:C 58.56; H 5.57; N 4.56 なお、このものの光学異性体の比は、光学異性体分離カ
ラムによる分析により、完全にラセミ体であることが確
認された。 分析条件: カラム:ULTRON ES-OVM(信和化工株式会社) 移動相:2.5% エタノール(含20mMリン酸緩衝液pH6.
0) 流速 :1.0ml/min 波長 :300nm
ドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジ
オン(1) 4-クロロ-4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒ
ドロ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジオン
(2) 570mgをN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)2mlに溶
解し、10%Pd-C(50%湿体)50mgを加え、水素気流下、
常圧室温で6時間攪拌した。触媒を瀘去後(DMF 2ml洗
浄)、単離せずに以下の酸化反応を行なった。上記還元
反応液に、カリウム-t-ブトキシド 560mg及び亜リン酸
トリエチル1mlを加え−40〜−60℃で酸素ガスをバブリ
ングした。4時間後酢酸4mlを加え、減圧下溶媒を留去
した。残渣を酢酸2mlに溶解し、一晩放置後生成物を抽
出した(クロロホルム−水)。有機層を乾燥留去し、残
渣を酢酸エチル5mlから結晶化することにより、表題化
合物 380mg(収率71%)を得た。 融点:180〜181℃1 H-NMR(CDCl3中)δ: 0.96(3H,t,J=7Hz,CH3) 1.77(2H,q,J=7Hz,CH3CH2-) 2.38(2H,t,J=7Hz,C7-H) 4.12(6H,m,-OCH2CH2-O-とC8-H) 5.30(2H,ABq,J=16Hz,C1-H) 6.53(1H,s,C3-H) IR νmax KBrcm-1: 3250,1745,1650 元素分析:C15H17NO6に対して 計算値:C 58.63; H 5.58; N 4.56 実測値:C 58.56; H 5.57; N 4.56 なお、このものの光学異性体の比は、光学異性体分離カ
ラムによる分析により、完全にラセミ体であることが確
認された。 分析条件: カラム:ULTRON ES-OVM(信和化工株式会社) 移動相:2.5% エタノール(含20mMリン酸緩衝液pH6.
0) 流速 :1.0ml/min 波長 :300nm
【0015】実施例44-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒドロ-4-ヒ
ドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジ
オン(1) 4-クロロ-4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒ
ドロ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジオン
(2) 500mgをDMF2mlに溶解し、あらかじめ酢酸で置換し
たラネーニッケル0.1mlを加え、水素気流下、常圧室温
で1時間攪拌した。実施例3と同様に酸化反応を行い、
表題化合物 325mg(収率69%)を得た。このものの機器
分析データは、実施例3のそれと完全に一致した。ま
た、光学異性体の比は、光学異性体分離カラムによる分
析で完全にラセミ体であることが確認された。
ドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジ
オン(1) 4-クロロ-4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒ
ドロ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジオン
(2) 500mgをDMF2mlに溶解し、あらかじめ酢酸で置換し
たラネーニッケル0.1mlを加え、水素気流下、常圧室温
で1時間攪拌した。実施例3と同様に酸化反応を行い、
表題化合物 325mg(収率69%)を得た。このものの機器
分析データは、実施例3のそれと完全に一致した。ま
た、光学異性体の比は、光学異性体分離カラムによる分
析で完全にラセミ体であることが確認された。
【0016】実施例54-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒドロ-4-ヒ
ドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジ
オン(1) 4-クロロ-4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒ
ドロ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジオン
(2) 285mgをDMF1mlに溶解し、トリブチルチンヒドリド
380mg及びアゾビスイソブチロニトリル 30mgを加え、5
0℃で1時間攪拌した。実施例3と同様に酸化反応を行
い、表題化合物 200mg(収率75%)を得た。このものの
機器分析データは、実施例3のそれと完全に一致した。
また、光学異性体の比は光学異性体分離カラムによる分
析で完全にラセミ体であることが確認された。
ドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジ
オン(1) 4-クロロ-4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒ
ドロ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジオン
(2) 285mgをDMF1mlに溶解し、トリブチルチンヒドリド
380mg及びアゾビスイソブチロニトリル 30mgを加え、5
0℃で1時間攪拌した。実施例3と同様に酸化反応を行
い、表題化合物 200mg(収率75%)を得た。このものの
機器分析データは、実施例3のそれと完全に一致した。
また、光学異性体の比は光学異性体分離カラムによる分
析で完全にラセミ体であることが確認された。
【0017】
【発明の効果】本発明により、不要な光学異性体である
(R)-4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒドロ-4
-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-
ジオン(1-R)を容易にラセミ体へと変換することができ
る。このようにして得られたピラノインドリジン誘導体
(1)のラセミ体は、抗癌剤として有用なカンプトテシン
誘導体の合成中間体として再利用することが可能であ
る。なお、本発明の反応は副反応がほとんど無いため、
目的のピラノインドリジン誘導体(1)のラセミ体を高収
率かつ高純度に製造することができ、工業的にも有利で
ある。
(R)-4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒドロ-4
-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-
ジオン(1-R)を容易にラセミ体へと変換することができ
る。このようにして得られたピラノインドリジン誘導体
(1)のラセミ体は、抗癌剤として有用なカンプトテシン
誘導体の合成中間体として再利用することが可能であ
る。なお、本発明の反応は副反応がほとんど無いため、
目的のピラノインドリジン誘導体(1)のラセミ体を高収
率かつ高純度に製造することができ、工業的にも有利で
ある。
フロントページの続き (72)発明者 井村 明弘 東京都江戸川区北葛西1丁目16番13号 第一製薬株式会社東京研究開発センター 内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 491/22 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】 次式(1-R) 【化1】 で表わされる(R)-4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,
8-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジ
ン-3,10(4H)-ジオンにハロゲン化剤を作用させハロゲン
化体(2) 【化2】 (式中、Xはハロゲン原子を示す。)となし、次いでこ
れを水素添加して化合物(3) 【化3】 となし、これを酸化することを特徴とする4-エチル-6,6
-(エチレンジオキシ)-7,8-ジヒドロ-4-ヒドロキシ-1H-
ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4H)-ジオン(1) 【化4】 のラセミ体の製造法。 - 【請求項2】 次式(2) 【化5】 で表わされる4-エチル-6,6-(エチレンジオキシ)-7,8-ジ
ヒドロ-4-ハロ-1H-ピラノ[3,4-f]インドリジン-3,10(4
H)-ジオン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4070468A JP3037816B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | ピラノインドリジンジオン誘導体の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4070468A JP3037816B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | ピラノインドリジンジオン誘導体の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271236A JPH05271236A (ja) | 1993-10-19 |
JP3037816B2 true JP3037816B2 (ja) | 2000-05-08 |
Family
ID=13432386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4070468A Expired - Fee Related JP3037816B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | ピラノインドリジンジオン誘導体の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3037816B2 (ja) |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP4070468A patent/JP3037816B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05271236A (ja) | 1993-10-19 |
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