JP3036399B2 - 5−ビニル−2−ノルボルネンの製造方法 - Google Patents
5−ビニル−2−ノルボルネンの製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、5−ビニル−2−ノル
ボルネンの製造方法に関するものである。更に詳しく
は、本発明は、ジシクロペンタジエンを液相熱分解して
シクロペンタジエンを得、更に該シクロペンタジエンを
ブタジエンとのディールスアルダー反応に付して5−ビ
ニル−2−ノルボルネンを製造する方法であって、ジシ
クロペンタジエン及びシクロペンタジエンの損失が少な
く、よってジシクロペンタジエン及びシクロペンタジエ
ンの回収率に優れた5−ビニル−2−ノルボルネンの製
造方法に関するものである。
ボルネンの製造方法に関するものである。更に詳しく
は、本発明は、ジシクロペンタジエンを液相熱分解して
シクロペンタジエンを得、更に該シクロペンタジエンを
ブタジエンとのディールスアルダー反応に付して5−ビ
ニル−2−ノルボルネンを製造する方法であって、ジシ
クロペンタジエン及びシクロペンタジエンの損失が少な
く、よってジシクロペンタジエン及びシクロペンタジエ
ンの回収率に優れた5−ビニル−2−ノルボルネンの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液相でジシクロペンタジエンを熱分解し
てシクロペンタジエンを得る方法は公知である。この
際、シクロペンタジエンの多量体等の重質物の生成によ
る装置の閉塞やシクロペンタジエンの収率の低下を防止
するために、芳香族系あるいはパラフィン系の高沸点炭
化水素溶剤を使用するのが一般的である。例えば、特公
平4−30381号には、スピンドル油を溶剤として2
40〜280℃の温度で分解する方法が開示されてい
る。また、特公平4−14648号には、不純物として
5−イソプロペニル−2−ノルボルネンを含有するジシ
クロペンタジエンを液相分解する際に、イソプレンの副
生を抑制し高純度のシクロペンタジエンを製造する方法
が開示されている。
てシクロペンタジエンを得る方法は公知である。この
際、シクロペンタジエンの多量体等の重質物の生成によ
る装置の閉塞やシクロペンタジエンの収率の低下を防止
するために、芳香族系あるいはパラフィン系の高沸点炭
化水素溶剤を使用するのが一般的である。例えば、特公
平4−30381号には、スピンドル油を溶剤として2
40〜280℃の温度で分解する方法が開示されてい
る。また、特公平4−14648号には、不純物として
5−イソプロペニル−2−ノルボルネンを含有するジシ
クロペンタジエンを液相分解する際に、イソプレンの副
生を抑制し高純度のシクロペンタジエンを製造する方法
が開示されている。
【0003】一方、シクロペンタジエンをブタジエンと
ディールスアルダー反応させ、5−ビニル−2−ノルボ
ルネンを製造する方法も公知であり、例えば特開昭61
−200930号、特開平5−271113号には反応
系への各種重合抑制剤の添加が有効であることが開示さ
れている。また、本反応では目的物のビニルノルボルネ
ン以外にビニルシクロヘキセン、ジシクロペンタジエ
ン、テトラヒドロインデンおよび重合物が副生すること
が記載されている。
ディールスアルダー反応させ、5−ビニル−2−ノルボ
ルネンを製造する方法も公知であり、例えば特開昭61
−200930号、特開平5−271113号には反応
系への各種重合抑制剤の添加が有効であることが開示さ
れている。また、本反応では目的物のビニルノルボルネ
ン以外にビニルシクロヘキセン、ジシクロペンタジエ
ン、テトラヒドロインデンおよび重合物が副生すること
が記載されている。
【0004】ところで、従来の方法を、ジシクロペンタ
ジエンを液相熱分解してシクロペンタジエンを得、更に
該シクロペンタジエンをブタジエンとのディールスアル
ダー反応に付して5−ビニル−2−ノルボルネンを製造
する方法に適用した場合、ジシクロペンタジエン及びシ
クロペンタジエンの損失が多く、よってジシクロペンタ
ジエン及びシクロペンタジエンの回収率に劣るという問
題を有する。
ジエンを液相熱分解してシクロペンタジエンを得、更に
該シクロペンタジエンをブタジエンとのディールスアル
ダー反応に付して5−ビニル−2−ノルボルネンを製造
する方法に適用した場合、ジシクロペンタジエン及びシ
クロペンタジエンの損失が多く、よってジシクロペンタ
ジエン及びシクロペンタジエンの回収率に劣るという問
題を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明が解
決しようとする課題は、ジシクロペンタジエンを液相熱
分解してシクロペンタジエンを得、更に該シクロペンタ
ジエンをブタジエンとのディールスアルダー反応に付し
て5−ビニル−2−ノルボルネンを製造する方法であっ
て、ジシクロペンタジエン及びシクロペンタジエンの損
失が少なく、よってジシクロペンタジエン及びシクロペ
ンタジエンの回収率に優れた5−ビニル−2−ノルボル
ネンの製造方法を提供する点に存する。
決しようとする課題は、ジシクロペンタジエンを液相熱
分解してシクロペンタジエンを得、更に該シクロペンタ
ジエンをブタジエンとのディールスアルダー反応に付し
て5−ビニル−2−ノルボルネンを製造する方法であっ
て、ジシクロペンタジエン及びシクロペンタジエンの損
失が少なく、よってジシクロペンタジエン及びシクロペ
ンタジエンの回収率に優れた5−ビニル−2−ノルボル
ネンの製造方法を提供する点に存する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ジシクロ
ペンタジエン及びシクロペンタジエンの損失が多く発生
する理由について検討した。その結果、次の知見を得る
に至った。すなわち、ジシクロペンタジエンを熱分解
し、得られたシクロペンタジエンとブタジエンをディー
ルスアルダー反応させることによりビニルノルボルネン
を合成する際、ディールスアルダー反応工程などにおい
て、前述のごとく一般的にジシクロペンタジエン、テト
ラヒドロインデン等が副生してくる。この副生のジシク
ロペンタジエンを目的物のビニルノルボルネンから分離
回収し、前段の熱分解工程へ再利用することは有用であ
る。しかしながら、通常の分離操作により回収されるジ
シクロペンタジエン(沸点163℃)留分には沸点の比
較的近いテトラヒドロインデン(沸点160℃)が含ま
れる。この粗ジシクロペンタジエン留分をそのまま前工
程の熱分解反応に供すると、リサイクルによる蓄積のた
めにテトラヒドロインデンの濃度が高まり、しかもテト
ラヒドロインデンの一部がシクロペンタジエン等と反応
し、シクロペンタジエンの収率やジシクロペンタジエン
の回収率を低下させることが判明した。
ペンタジエン及びシクロペンタジエンの損失が多く発生
する理由について検討した。その結果、次の知見を得る
に至った。すなわち、ジシクロペンタジエンを熱分解
し、得られたシクロペンタジエンとブタジエンをディー
ルスアルダー反応させることによりビニルノルボルネン
を合成する際、ディールスアルダー反応工程などにおい
て、前述のごとく一般的にジシクロペンタジエン、テト
ラヒドロインデン等が副生してくる。この副生のジシク
ロペンタジエンを目的物のビニルノルボルネンから分離
回収し、前段の熱分解工程へ再利用することは有用であ
る。しかしながら、通常の分離操作により回収されるジ
シクロペンタジエン(沸点163℃)留分には沸点の比
較的近いテトラヒドロインデン(沸点160℃)が含ま
れる。この粗ジシクロペンタジエン留分をそのまま前工
程の熱分解反応に供すると、リサイクルによる蓄積のた
めにテトラヒドロインデンの濃度が高まり、しかもテト
ラヒドロインデンの一部がシクロペンタジエン等と反応
し、シクロペンタジエンの収率やジシクロペンタジエン
の回収率を低下させることが判明した。
【0007】また、熱分解工程から得られる成分には、
分解反応生成物であるシクロペンタジエン及びディール
スアルダー反応の副生成物であるテトラヒドロインデン
の他、未反応原料であるジシクロペンタジエンが相当量
含まれている。得られたシクロペンタジエンとテトラヒ
ドロインデンを分離し、シクロペンタジエンをディール
スアルダー反応工程へ供給し、テトラヒドロインデンを
系外へ排出する事は、前述のテトラヒドロインデンとシ
クロペンタジエンとの副反応を防ぐ意味で有用である。
しかしながら、通常の1塔による分離操作においては、
テトラヒドロインデンを系外へ排出する際、比較的沸点
の近い原料ジシクロペンタジエンもまた同伴して系外へ
排出される。その為、シクロペンタジエンの収率やジシ
クロペンタジエンの回収率を低下させることが判明し
た。
分解反応生成物であるシクロペンタジエン及びディール
スアルダー反応の副生成物であるテトラヒドロインデン
の他、未反応原料であるジシクロペンタジエンが相当量
含まれている。得られたシクロペンタジエンとテトラヒ
ドロインデンを分離し、シクロペンタジエンをディール
スアルダー反応工程へ供給し、テトラヒドロインデンを
系外へ排出する事は、前述のテトラヒドロインデンとシ
クロペンタジエンとの副反応を防ぐ意味で有用である。
しかしながら、通常の1塔による分離操作においては、
テトラヒドロインデンを系外へ排出する際、比較的沸点
の近い原料ジシクロペンタジエンもまた同伴して系外へ
排出される。その為、シクロペンタジエンの収率やジシ
クロペンタジエンの回収率を低下させることが判明し
た。
【0008】かかる状況において、本発明は、ジシクロ
ペンタジエンを液相熱分解してシクロペンタジエンを
得、更に該シクロペンタジエンをブタジエンとのディー
ルスアルダー反応に付して5−ビニル−2−ノルボルネ
ンを製造する方法であって、該液相熱分解は、沸点25
0〜300℃の芳香族系炭化水素溶剤の存在下、反応温
度200〜240℃、反応時間10〜120分で行わ
れ、液相熱分解に付される原料液中のテトラヒドロイン
デン/ジシクロペンタジエンの重量比率が5/100〜
80/100であり、かつ下記(A)工程〜(D)工程
を有する5−ビニル−2−ノルボルネンの製造方法に係
るものである。 (A)工程:沸点250〜300℃の芳香族系炭化水素
溶剤の存在下、反応温度200〜240℃、反応時間1
0〜120分で、テトラヒドロインデン/ジシクロペン
タジエンの重量比率が5/100〜80/100である
原料液を液相熱分解することにより、シクロペンタジエ
ンを含有する反応混合物(A−1)を得る工程 (B)工程:(A)工程で得られた反応混合物(A−
1)を蒸留に付し、シクロペンタジエンを主とする留分
(B−1)及びジシクロペンタジエンとテトラヒドロイ
ンデンを主とする留分(B−2)を得、更に該留分(B
−2)を蒸留に付し、ジシクロペンタジエンを主とする
留分(B−3)及びテトラヒドロインデンを主とする留
分(B−4)を得、該留分(B−3)を(A)工程へリ
サイクルし留分(B−4)を系外に除く工程 (C)工程:(B)工程で得られた留分(B−1)中の
シクロペンタジエンをブタジエンとのディールスアルダ
ー反応に付し、5−ビニル−2−ノルボルネンを含有す
る反応混合液(C−1)を得る工程 (D)工程:(C)工程で得られた反応混合液(C−
1)を蒸留に付し、5−ビニル−2−ノルボルネンを主
とする留分(D−1)及びジシクロペンタジエンを主と
する留分(D−2)を得、該留分(D−2)を(A)工
程へリサイクルする工程
ペンタジエンを液相熱分解してシクロペンタジエンを
得、更に該シクロペンタジエンをブタジエンとのディー
ルスアルダー反応に付して5−ビニル−2−ノルボルネ
ンを製造する方法であって、該液相熱分解は、沸点25
0〜300℃の芳香族系炭化水素溶剤の存在下、反応温
度200〜240℃、反応時間10〜120分で行わ
れ、液相熱分解に付される原料液中のテトラヒドロイン
デン/ジシクロペンタジエンの重量比率が5/100〜
80/100であり、かつ下記(A)工程〜(D)工程
を有する5−ビニル−2−ノルボルネンの製造方法に係
るものである。 (A)工程:沸点250〜300℃の芳香族系炭化水素
溶剤の存在下、反応温度200〜240℃、反応時間1
0〜120分で、テトラヒドロインデン/ジシクロペン
タジエンの重量比率が5/100〜80/100である
原料液を液相熱分解することにより、シクロペンタジエ
ンを含有する反応混合物(A−1)を得る工程 (B)工程:(A)工程で得られた反応混合物(A−
1)を蒸留に付し、シクロペンタジエンを主とする留分
(B−1)及びジシクロペンタジエンとテトラヒドロイ
ンデンを主とする留分(B−2)を得、更に該留分(B
−2)を蒸留に付し、ジシクロペンタジエンを主とする
留分(B−3)及びテトラヒドロインデンを主とする留
分(B−4)を得、該留分(B−3)を(A)工程へリ
サイクルし留分(B−4)を系外に除く工程 (C)工程:(B)工程で得られた留分(B−1)中の
シクロペンタジエンをブタジエンとのディールスアルダ
ー反応に付し、5−ビニル−2−ノルボルネンを含有す
る反応混合液(C−1)を得る工程 (D)工程:(C)工程で得られた反応混合液(C−
1)を蒸留に付し、5−ビニル−2−ノルボルネンを主
とする留分(D−1)及びジシクロペンタジエンを主と
する留分(D−2)を得、該留分(D−2)を(A)工
程へリサイクルする工程
【0009】ジシクロペンタジエンを液相熱分解してシ
クロペンタジエンを得、更に該シクロペンタジエンをブ
タジエンとのディールスアルダー反応に付して5−ビニ
ル−2−ノルボネンを製造する方法は公知である。本発
明においては、液相熱分解が、沸点250〜300℃の
芳香族系炭化水素溶剤の存在下、反応温度200〜24
0℃、反応時間10〜120分で行われ、かつ液相熱分
解に付される原料液中のテトラヒドロインデン/ジシク
ロペンタジエンの重量比率が5/100〜80/100
という特徴的な条件において行われる必要がある。
クロペンタジエンを得、更に該シクロペンタジエンをブ
タジエンとのディールスアルダー反応に付して5−ビニ
ル−2−ノルボネンを製造する方法は公知である。本発
明においては、液相熱分解が、沸点250〜300℃の
芳香族系炭化水素溶剤の存在下、反応温度200〜24
0℃、反応時間10〜120分で行われ、かつ液相熱分
解に付される原料液中のテトラヒドロインデン/ジシク
ロペンタジエンの重量比率が5/100〜80/100
という特徴的な条件において行われる必要がある。
【0010】液相熱分解に付す原料液中のテトラヒドロ
インデン/ジシクロペンタジエンの重量比率が5/10
0〜80/100、好ましくは5/100〜60/10
0である必要がある。該比率が過大であると熱分解中に
シクロペンタジエンなどの副反応が顕著となり、シクロ
ペンタジエンの収率及びシクロペンタジエンとジシクロ
ペンタジエンを合わせた有効成分の回収率が低下する。
インデン/ジシクロペンタジエンの重量比率が5/10
0〜80/100、好ましくは5/100〜60/10
0である必要がある。該比率が過大であると熱分解中に
シクロペンタジエンなどの副反応が顕著となり、シクロ
ペンタジエンの収率及びシクロペンタジエンとジシクロ
ペンタジエンを合わせた有効成分の回収率が低下する。
【0011】液相熱分解においては、沸点250〜30
0℃の芳香族系炭化水素溶剤が用いられる。該沸点が低
過ぎる場合は溶剤の蒸発により余分の熱エネルギーを供
給する必要が生じ、一方該沸点が高過ぎる場合は一般に
溶剤の粘性が高くなり、反応成績や操作性の面で不利と
なる。
0℃の芳香族系炭化水素溶剤が用いられる。該沸点が低
過ぎる場合は溶剤の蒸発により余分の熱エネルギーを供
給する必要が生じ、一方該沸点が高過ぎる場合は一般に
溶剤の粘性が高くなり、反応成績や操作性の面で不利と
なる。
【0012】芳香族系炭化水素溶剤は、分解条件におい
て熱的および化学的に安定でシクロペンタジエンやジシ
クロペンタジエンと反応しないものである必要があり、
具体例としては、ジフェニル、ジフェニルメタン、ジフ
ェニルエタン、ジフェニルエーテルの他、エチルベンゼ
ン、クメン、シメンなどの製造プロセスの釜残留分とし
て得られるアルキルベンゼン混合液があげられる。この
ような混合液の場合には、250〜300℃の沸点範囲
を有する成分が少なくとも70容量%以上、好ましくは
80容量%以上含まれているものがよい。特に好ましい
のは該アルキルベンゼン混合液であり、これらは通常燃
料としての用途しかもたないものである。従ってこれら
の使用により、溶剤を使用することでかかるであろう費
用を大幅に減じることもできる。
て熱的および化学的に安定でシクロペンタジエンやジシ
クロペンタジエンと反応しないものである必要があり、
具体例としては、ジフェニル、ジフェニルメタン、ジフ
ェニルエタン、ジフェニルエーテルの他、エチルベンゼ
ン、クメン、シメンなどの製造プロセスの釜残留分とし
て得られるアルキルベンゼン混合液があげられる。この
ような混合液の場合には、250〜300℃の沸点範囲
を有する成分が少なくとも70容量%以上、好ましくは
80容量%以上含まれているものがよい。特に好ましい
のは該アルキルベンゼン混合液であり、これらは通常燃
料としての用途しかもたないものである。従ってこれら
の使用により、溶剤を使用することでかかるであろう費
用を大幅に減じることもできる。
【0013】溶剤の使用量は、原料液と溶剤の混合液中
において、溶剤の定常状態における重量%で、通常5〜
80、好ましくは15〜75である。用いる溶剤の割合
が大きすぎると分解器からの系外排出量も多くなり、シ
クロペンタジエンとジシクロペンタジエンを合わせた有
効成分の回収率が低下する。一方、溶剤の割合が小さす
ぎると、分解器内の液の流動性が悪くなり、連続運転に
支障をきたすので適切でない。
において、溶剤の定常状態における重量%で、通常5〜
80、好ましくは15〜75である。用いる溶剤の割合
が大きすぎると分解器からの系外排出量も多くなり、シ
クロペンタジエンとジシクロペンタジエンを合わせた有
効成分の回収率が低下する。一方、溶剤の割合が小さす
ぎると、分解器内の液の流動性が悪くなり、連続運転に
支障をきたすので適切でない。
【0014】本発明で用いる芳香族系炭化水素には分解
を促進する何らかの作用及び/又は重質物の生成を抑制
する何らかの作用があると推測され、従来提案されてい
た好ましい分解温度よりも低温側においてその効果が大
きい。特に、テトラヒドロインデンの不純物を含むジシ
クロペンタジエンを原料とする場合において、反応溶剤
として好適に使用できる。
を促進する何らかの作用及び/又は重質物の生成を抑制
する何らかの作用があると推測され、従来提案されてい
た好ましい分解温度よりも低温側においてその効果が大
きい。特に、テトラヒドロインデンの不純物を含むジシ
クロペンタジエンを原料とする場合において、反応溶剤
として好適に使用できる。
【0015】液相熱分解の反応温度は200〜240
℃、好ましくは210〜240℃である。反応温度が低
過ぎる場合はジシクロペンタジエンの分解率が低下し、
シクロペンタジエン収率の低下を招く。一方、反応温度
が高過ぎる場合は反応に用いる溶剤の蒸発が多くなり、
過大な熱エネルギーを供給する必要が生じるとともに、
次の蒸留分離工程に流れる溶剤の冷却のために、過大な
凝縮器を必要とするなどにより、プロセスの経済性が悪
化する。なお、反応温度を維持するため、強制循環型熱
交換器で加熱することが好ましい。
℃、好ましくは210〜240℃である。反応温度が低
過ぎる場合はジシクロペンタジエンの分解率が低下し、
シクロペンタジエン収率の低下を招く。一方、反応温度
が高過ぎる場合は反応に用いる溶剤の蒸発が多くなり、
過大な熱エネルギーを供給する必要が生じるとともに、
次の蒸留分離工程に流れる溶剤の冷却のために、過大な
凝縮器を必要とするなどにより、プロセスの経済性が悪
化する。なお、反応温度を維持するため、強制循環型熱
交換器で加熱することが好ましい。
【0016】反応圧力は特に制限はなく、反応温度が前
記の好ましい範囲になるように設定すればよい。かかる
観点から、通常の反応圧力は0.5〜5気圧の範囲であ
る。
記の好ましい範囲になるように設定すればよい。かかる
観点から、通常の反応圧力は0.5〜5気圧の範囲であ
る。
【0017】液相熱分解の反応時間は10〜120分、
好ましくは20〜60分である。反応時間が短過ぎる場
合はジシクロペンタジエンの分解率が低下し、一方反応
温度が長過ぎる場合は原料中のテトラヒドロインデンと
シクロペンタジエンとの反応を含む副反応が多くなり、
シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンを合わせた
有効成分の回収率が低下し、シクロペンタジエン収率の
低下を招く。
好ましくは20〜60分である。反応時間が短過ぎる場
合はジシクロペンタジエンの分解率が低下し、一方反応
温度が長過ぎる場合は原料中のテトラヒドロインデンと
シクロペンタジエンとの反応を含む副反応が多くなり、
シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンを合わせた
有効成分の回収率が低下し、シクロペンタジエン収率の
低下を招く。
【0018】本発明の好ましい具体的方法としては、下
記(A)工程〜(D)工程を有する方法をあげることが
できる。
記(A)工程〜(D)工程を有する方法をあげることが
できる。
【0019】(A)工程:沸点250〜300℃の芳香
族系炭化水素溶剤の存在下、反応温度200〜240
℃、反応時間10〜120分で、テトラヒドロインデン
/ジシクロペンタジエンの重量比率が5/100〜80
/100である原料液を液相熱分解することにより、シ
クロペンタジエンを含有する反応混合物(A−1)を得
る工程
族系炭化水素溶剤の存在下、反応温度200〜240
℃、反応時間10〜120分で、テトラヒドロインデン
/ジシクロペンタジエンの重量比率が5/100〜80
/100である原料液を液相熱分解することにより、シ
クロペンタジエンを含有する反応混合物(A−1)を得
る工程
【0020】(B)工程:(A)工程で得られた反応混
合物(A−1)を蒸留に付し、シクロペンタジエンを主
とする留分(B−1)及びジシクロペンタジエンとテト
ラヒドロインデンを主とする留分(B−2)を得、更に
該留分(B−2)を蒸留に付し、ジシクロペンタジエン
を主とする留分(B−3)及びテトラヒドロインデンを
主とする留分(B−4)を得、該留分(B−3)を
(A)工程へリサイクルし留分(B−4)を系外に除く
工程
合物(A−1)を蒸留に付し、シクロペンタジエンを主
とする留分(B−1)及びジシクロペンタジエンとテト
ラヒドロインデンを主とする留分(B−2)を得、更に
該留分(B−2)を蒸留に付し、ジシクロペンタジエン
を主とする留分(B−3)及びテトラヒドロインデンを
主とする留分(B−4)を得、該留分(B−3)を
(A)工程へリサイクルし留分(B−4)を系外に除く
工程
【0021】(C)工程:(B)工程で得られた留分
(B−1)中のシクロペンタジエンをブタジエンとのデ
ィールスアルダー反応に付し、5−ビニル−2−ノルボ
ルネンを含有する反応混合液(C−1)を得る工程
(B−1)中のシクロペンタジエンをブタジエンとのデ
ィールスアルダー反応に付し、5−ビニル−2−ノルボ
ルネンを含有する反応混合液(C−1)を得る工程
【0022】(D)工程:(C)工程で得られた反応混
合液(C−1)を蒸留に付し、5−ビニル−2−ノルボ
ルネンを主とする留分(D−1)及びジシクロペンタジ
エンを主とする留分(D−2)を得、該留分(D−2)
を(A)工程へリサイクルする工程
合液(C−1)を蒸留に付し、5−ビニル−2−ノルボ
ルネンを主とする留分(D−1)及びジシクロペンタジ
エンを主とする留分(D−2)を得、該留分(D−2)
を(A)工程へリサイクルする工程
【0023】以下、上記の具体的方法に基づいて説明す
る。本発明の(A)工程は、沸点250〜300℃の芳
香族系炭化水素溶剤の存在下、反応温度200〜240
℃、反応時間10〜120分で、テトラヒドロインデン
/ジシクロペンタジエンの重量比率が5/100〜80
/100である原料液を液相熱分解することにより、シ
クロペンタジエンを含有する反応混合物(A−1)を得
る工程である。
る。本発明の(A)工程は、沸点250〜300℃の芳
香族系炭化水素溶剤の存在下、反応温度200〜240
℃、反応時間10〜120分で、テトラヒドロインデン
/ジシクロペンタジエンの重量比率が5/100〜80
/100である原料液を液相熱分解することにより、シ
クロペンタジエンを含有する反応混合物(A−1)を得
る工程である。
【0024】(A)工程については、上記の液相熱分解
の箇所において詳細に説明したとおりであるが、一部補
足説明する。
の箇所において詳細に説明したとおりであるが、一部補
足説明する。
【0025】(A)工程に供給される原料液は、本発明
の系外から新規に供給されるジシクロペンタジエン含有
液並びに後記の(B)工程からリサイクルされてくる留
分(B−3)及び(D)工程からリサイクルされてくる
ジシクロペンタジエン含有液(D−2)である。ここ
で、該原料液中のテトラヒドロインデン/ジシクロペン
タジエンの重量比率が5/100〜80/100、好ま
しくは5/100〜60/100である必要がある。本
発明においては、該比率を本発明の範囲に制御するた
め、後記の(B)工程において、蒸留によりテトラヒド
ロインデンの少なくとも一部を系外へ除去することが好
ましい。
の系外から新規に供給されるジシクロペンタジエン含有
液並びに後記の(B)工程からリサイクルされてくる留
分(B−3)及び(D)工程からリサイクルされてくる
ジシクロペンタジエン含有液(D−2)である。ここ
で、該原料液中のテトラヒドロインデン/ジシクロペン
タジエンの重量比率が5/100〜80/100、好ま
しくは5/100〜60/100である必要がある。本
発明においては、該比率を本発明の範囲に制御するた
め、後記の(B)工程において、蒸留によりテトラヒド
ロインデンの少なくとも一部を系外へ除去することが好
ましい。
【0026】(A)工程の原料であるジシクロペンタジ
エンは分解器へ供給する前に溶剤と混合してもよいし、
それぞれ単独で分解器に供給してもよい。なお、供給原
料はジシクロペンタジエンの沸点以下の温度に予熱して
もよい。
エンは分解器へ供給する前に溶剤と混合してもよいし、
それぞれ単独で分解器に供給してもよい。なお、供給原
料はジシクロペンタジエンの沸点以下の温度に予熱して
もよい。
【0027】分解器で副生するシクロペンタジエン多量
体などの高沸点成分および原料に含まれる高沸点成分の
蓄積を防止するため、連続又は間欠的に分解器内の液を
直接一部分系外へ排出するか、あるいは分解器内の液を
次の分留塔に供給し、シクロペンタジエンやジシクロペ
ンタジエンの有効成分を回収した後の塔底留分の一部を
系外に排出してもよい。これらの場合、系外へ排出した
残りの液は再び原料とともに分解器へ戻すことができ
る。系外への排出量に応じて新たな溶剤を供給して分解
器内液量を一定に保つことが望ましい。
体などの高沸点成分および原料に含まれる高沸点成分の
蓄積を防止するため、連続又は間欠的に分解器内の液を
直接一部分系外へ排出するか、あるいは分解器内の液を
次の分留塔に供給し、シクロペンタジエンやジシクロペ
ンタジエンの有効成分を回収した後の塔底留分の一部を
系外に排出してもよい。これらの場合、系外へ排出した
残りの液は再び原料とともに分解器へ戻すことができ
る。系外への排出量に応じて新たな溶剤を供給して分解
器内液量を一定に保つことが望ましい。
【0028】(A)工程の具体的方法としては、次の方
法をあげることができる。すなわち、分解器、加熱器、
分留塔、凝縮器、冷却器を備えた装置を用いて分解を行
うことができる。ジシクロペンタジエンおよび溶剤を分
解器へ供給し、分解器の溶剤とジシクロペンタジエンの
混合液は強制循環型熱交換器で所定の温度に加熱され
る。分解器の液量を一定に保つため、一部を系外に排出
する。
法をあげることができる。すなわち、分解器、加熱器、
分留塔、凝縮器、冷却器を備えた装置を用いて分解を行
うことができる。ジシクロペンタジエンおよび溶剤を分
解器へ供給し、分解器の溶剤とジシクロペンタジエンの
混合液は強制循環型熱交換器で所定の温度に加熱され
る。分解器の液量を一定に保つため、一部を系外に排出
する。
【0029】なお、(A)工程の詳細の条件は、前記液
相熱分解の説明を参照されたい。
相熱分解の説明を参照されたい。
【0030】本発明の(B)工程は、(A)工程で得ら
れた反応混合物(A−1)を蒸留に付し、シクロペンタ
ジエンを主とする留分(B−1)及びジシクロペンタジ
エンとテトラヒドロインデンを主とする留分(B−2)
を得、更に該留分(B−2)を蒸留に付し、ジシクロペ
ンタジエンを主とする留分(B−3)及びテトラヒドロ
インデンを主とする留分(B−4)を得、該留分(B−
3)を(A)工程へリサイクルし留分(B−4)を系外
に除く工程である。
れた反応混合物(A−1)を蒸留に付し、シクロペンタ
ジエンを主とする留分(B−1)及びジシクロペンタジ
エンとテトラヒドロインデンを主とする留分(B−2)
を得、更に該留分(B−2)を蒸留に付し、ジシクロペ
ンタジエンを主とする留分(B−3)及びテトラヒドロ
インデンを主とする留分(B−4)を得、該留分(B−
3)を(A)工程へリサイクルし留分(B−4)を系外
に除く工程である。
【0031】反応混合物(A−1)から留分(B−1)
及び留分(B−2)を得る蒸留(以下、「蒸留(B−
1)と記す。」)の条件は、要するに反応混合物(A−
1)から留分(B−1)及び留分(B−2)を分離でき
ればよいが、具体例としては、塔頂温度10〜50℃、
塔頂圧力0.2〜1.5気圧をあげることができる。
及び留分(B−2)を得る蒸留(以下、「蒸留(B−
1)と記す。」)の条件は、要するに反応混合物(A−
1)から留分(B−1)及び留分(B−2)を分離でき
ればよいが、具体例としては、塔頂温度10〜50℃、
塔頂圧力0.2〜1.5気圧をあげることができる。
【0032】蒸留(B−1)で得られた留分(B−2)
は、更に蒸留(以下、「蒸留(B−2)と記す。)に付
され、留分(B−3)及び留分(B−4)が得られる。
蒸留(B−2)の条件は、要するに反応混合物(B−
2)から留分(B−3)及び留分(B−4)を分離でき
ればよいが、具体例としては、塔頂温度20〜100
℃、塔頂圧力0.05〜0.8気圧をあげることができ
る。
は、更に蒸留(以下、「蒸留(B−2)と記す。)に付
され、留分(B−3)及び留分(B−4)が得られる。
蒸留(B−2)の条件は、要するに反応混合物(B−
2)から留分(B−3)及び留分(B−4)を分離でき
ればよいが、具体例としては、塔頂温度20〜100
℃、塔頂圧力0.05〜0.8気圧をあげることができ
る。
【0033】蒸留(B−2)で得られた留分のうち、留
分(B−3)は(A)工程へリサイクルされ、一方テト
ラヒドロインデンを含有する留分(B−4)は系外へパ
ージされる。除去すべきテトラヒドロインデンの量は、
(A)工程に供給される原料液中のテトラヒドロインデ
ン/ジシクロペンタジエンの重量比率が5/100〜8
0/100、好ましくは5/100〜60/100にな
るように制御する必要がある。該比率の重要性について
は、前記(A)工程についての説明において詳述したと
おりである。
分(B−3)は(A)工程へリサイクルされ、一方テト
ラヒドロインデンを含有する留分(B−4)は系外へパ
ージされる。除去すべきテトラヒドロインデンの量は、
(A)工程に供給される原料液中のテトラヒドロインデ
ン/ジシクロペンタジエンの重量比率が5/100〜8
0/100、好ましくは5/100〜60/100にな
るように制御する必要がある。該比率の重要性について
は、前記(A)工程についての説明において詳述したと
おりである。
【0034】なお、(B−2)留分中のテトラヒドロイ
ンデンの濃度は、反応条件及びプロセス条件により種々
変わるが、ジシクロペンタジエンの損失をできるだけ少
なくするためには高濃度とすることが好ましい。好まし
くは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上で
ある。
ンデンの濃度は、反応条件及びプロセス条件により種々
変わるが、ジシクロペンタジエンの損失をできるだけ少
なくするためには高濃度とすることが好ましい。好まし
くは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上で
ある。
【0035】本発明の(C)工程は、(B)工程で得ら
れた留分(B−1)中のシクロペンタジエンをブタジエ
ンとのディールスアルダー反応に付し、5−ビニル−2
−ノルボルネンを含有する反応混合液(C−1)を得る
工程である。
れた留分(B−1)中のシクロペンタジエンをブタジエ
ンとのディールスアルダー反応に付し、5−ビニル−2
−ノルボルネンを含有する反応混合液(C−1)を得る
工程である。
【0036】(C)工程の反応温度は通常80〜180
℃、好ましくは90〜150℃である。反応温度が低過
ぎる場合は反応率及び収率の低下を招き、一方反応温度
が高過ぎる場合は各種の重合物やテトラヒドロインデン
などの副生物が増加し、目的物である5−ビニル−2−
ノルボルネンへの選択率が低下する。
℃、好ましくは90〜150℃である。反応温度が低過
ぎる場合は反応率及び収率の低下を招き、一方反応温度
が高過ぎる場合は各種の重合物やテトラヒドロインデン
などの副生物が増加し、目的物である5−ビニル−2−
ノルボルネンへの選択率が低下する。
【0037】(C)工程の反応圧力は、特に制限はない
が、通常10〜50気圧である。
が、通常10〜50気圧である。
【0038】(C)工程の反応時間は通常0.1〜5時
間、好ましくは0.3〜2時間である。反応時間が短過
ぎる場合は収率が低下し、一方反応時間が長過ぎる場合
は選択率が低下する。
間、好ましくは0.3〜2時間である。反応時間が短過
ぎる場合は収率が低下し、一方反応時間が長過ぎる場合
は選択率が低下する。
【0039】(C)工程に付される原料中のブタジエン
/シクロペンタジエンのモル比は、通常0.2/1〜1
0/1、好ましくは0.5/1〜3/1である。該比が
この範囲をはずれると、収率及び選択率の低下並びに未
反応成分のリサイクル量の増加を招く場合があり、好ま
しくない。
/シクロペンタジエンのモル比は、通常0.2/1〜1
0/1、好ましくは0.5/1〜3/1である。該比が
この範囲をはずれると、収率及び選択率の低下並びに未
反応成分のリサイクル量の増加を招く場合があり、好ま
しくない。
【0040】(C)工程は、耐圧容器中で溶剤、触媒、
重合抑制剤などの添加物の存在下又は非存在下、回分
法、又は連続法により実施できる。
重合抑制剤などの添加物の存在下又は非存在下、回分
法、又は連続法により実施できる。
【0041】(C)工程で得られる反応混合液中には、
目的物である5−ビニル−2−ノルボルネンの他、副生
成物としてのジシクロペンタジエン及び不純物成分とし
てのテトラヒドロインデンが共存している。
目的物である5−ビニル−2−ノルボルネンの他、副生
成物としてのジシクロペンタジエン及び不純物成分とし
てのテトラヒドロインデンが共存している。
【0042】本発明の(D)工程は、(C)工程で得ら
れた反応混合液(C−1)を蒸留(以下、「蒸留(D−
1)と記す。)に付し、5−ビニル−2−ノルボルネン
を主とする留分(D−1)及びジシクロペンタジエンを
主とする留分(D−2)を得、該留分(D−2)を
(A)工程へリサイクルする工程である。
れた反応混合液(C−1)を蒸留(以下、「蒸留(D−
1)と記す。)に付し、5−ビニル−2−ノルボルネン
を主とする留分(D−1)及びジシクロペンタジエンを
主とする留分(D−2)を得、該留分(D−2)を
(A)工程へリサイクルする工程である。
【0043】蒸留(D−1)の操作条件としては、要す
るに、反応混合液(C−1)から留分(D−1)及び留
分(D−2)を分離できるように選定すればよいのであ
るが、具体例としては、塔頂温度は40〜150℃、塔
頂圧力0.05〜1.2気圧をあげることができる。
るに、反応混合液(C−1)から留分(D−1)及び留
分(D−2)を分離できるように選定すればよいのであ
るが、具体例としては、塔頂温度は40〜150℃、塔
頂圧力0.05〜1.2気圧をあげることができる。
【0044】蒸留(D−1)で得られた留分(D−2)
は、(A)工程へリサイクルすることが好ましい。この
ことにより、ジシクロペンタジエンを(A)工程の反応
原料として有効に利用できるのである。この際、留分
(D−2)のテトラヒドロインデンの含有量は一般に低
く、0.01〜10重量%程度であり、ここからテトラ
ヒドロインデンを蒸留により分離することは、分離に要
するエネルギーが多くなるため、経済的に好ましくな
い。
は、(A)工程へリサイクルすることが好ましい。この
ことにより、ジシクロペンタジエンを(A)工程の反応
原料として有効に利用できるのである。この際、留分
(D−2)のテトラヒドロインデンの含有量は一般に低
く、0.01〜10重量%程度であり、ここからテトラ
ヒドロインデンを蒸留により分離することは、分離に要
するエネルギーが多くなるため、経済的に好ましくな
い。
【0045】なお、反応混合液(C−1)中には5−ビ
ニル−2−ノルボルネンよりも沸点の低い不純物を含む
場合があるが、そのような場合には、蒸留(D−1)の
前段において、該不純物を除去するための蒸留を行って
もよい。
ニル−2−ノルボルネンよりも沸点の低い不純物を含む
場合があるが、そのような場合には、蒸留(D−1)の
前段において、該不純物を除去するための蒸留を行って
もよい。
【0046】
【実施例】次に、実施例により本発明を説明する。 実施例1〜3、比較例1〜2 本発明の最も重要で特徴的な規定である、(A)工程に
供給する液中のテトラヒドロインデン/ジシクロペンタ
ジエンの重量比率を5/100〜80/100に制御す
る技術的意義を実証するため、次のとおり実施した。
供給する液中のテトラヒドロインデン/ジシクロペンタ
ジエンの重量比率を5/100〜80/100に制御す
る技術的意義を実証するため、次のとおり実施した。
【0047】種々の濃度のテトラヒドロインデンを含む
ジシクロペンタジエン原料と溶剤との混合液を分解器に
連続的に供給した。分解器には予め溶剤100gを仕込
んだ。常圧下、反応温度、反応時間を種々変化させた。
分解器から得られるガス状の反応生成物を回収した。ま
た、分解器内の液量が一定になるように分解器内の液相
部分の一部を連続的に系外に排出した。反応結果を表1
及び表2に示す。
ジシクロペンタジエン原料と溶剤との混合液を分解器に
連続的に供給した。分解器には予め溶剤100gを仕込
んだ。常圧下、反応温度、反応時間を種々変化させた。
分解器から得られるガス状の反応生成物を回収した。ま
た、分解器内の液量が一定になるように分解器内の液相
部分の一部を連続的に系外に排出した。反応結果を表1
及び表2に示す。
【0048】結果から、溶剤の種類、混合比、反応温
度、反応時間の等しい実施例1と比較例2を比較する
と、実施例1は、比較例2に比べて、シクロペンタジエ
ンとジシクロペンタジエンの合計回収率やシクロペンタ
ジエン回収率が格段に向上することがわかる。(A)工
程に供給する液中のテトラヒドロインデン/ジシクロペ
ンタジエンの重量比率を5/100〜80/100に制
御することにより、シクロペンタジエン及びジシクロペ
ンタジエンの回収率を92%以上に維持し、かつワンパ
スでのシクロペンタジエンの回収率を72%以上に維持
することができることがわかる。
度、反応時間の等しい実施例1と比較例2を比較する
と、実施例1は、比較例2に比べて、シクロペンタジエ
ンとジシクロペンタジエンの合計回収率やシクロペンタ
ジエン回収率が格段に向上することがわかる。(A)工
程に供給する液中のテトラヒドロインデン/ジシクロペ
ンタジエンの重量比率を5/100〜80/100に制
御することにより、シクロペンタジエン及びジシクロペ
ンタジエンの回収率を92%以上に維持し、かつワンパ
スでのシクロペンタジエンの回収率を72%以上に維持
することができることがわかる。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】*1 THI濃度:原料液中のジシクロペ
ンタジエン100重量部あたりのテトラヒドロインデン
の重量部 *2 溶剤 DPE:ジフェニルエーテル(沸点259℃) PAB:エチルベンゼン製造プロセス釜残留分であり、
トリエチルベンゼン、ジフェニルエタンなどの芳香族系
炭化水素の混合物(初留点が252℃であり、300℃
以下で85重量%が留出する) *3 混合比:反応器へ供給したテトラヒドロインデン
を含むジシクロペンタジエン原料と溶剤との重量混合比
((溶剤重量)/(ジシクロペンタジエン原料重量)) *4 反応時間:(分解器内の液量)/(分解器からの
液相部分の抜き出し速度)で求めた *5 CPD+DCPD回収率:((ガス状の反応生成
物中のCPDとDCPDの合計重量)/(供給したDC
PD重量))×100% *6 CPDワンパス回収率:((ガス状の反応生成物
中のCPD重量)/(供給したDCPD重量))×10
0% ここで、CPDはシクロペンタジエンを表し、DCPD
はジシクロペンタジエンを表す。
ンタジエン100重量部あたりのテトラヒドロインデン
の重量部 *2 溶剤 DPE:ジフェニルエーテル(沸点259℃) PAB:エチルベンゼン製造プロセス釜残留分であり、
トリエチルベンゼン、ジフェニルエタンなどの芳香族系
炭化水素の混合物(初留点が252℃であり、300℃
以下で85重量%が留出する) *3 混合比:反応器へ供給したテトラヒドロインデン
を含むジシクロペンタジエン原料と溶剤との重量混合比
((溶剤重量)/(ジシクロペンタジエン原料重量)) *4 反応時間:(分解器内の液量)/(分解器からの
液相部分の抜き出し速度)で求めた *5 CPD+DCPD回収率:((ガス状の反応生成
物中のCPDとDCPDの合計重量)/(供給したDC
PD重量))×100% *6 CPDワンパス回収率:((ガス状の反応生成物
中のCPD重量)/(供給したDCPD重量))×10
0% ここで、CPDはシクロペンタジエンを表し、DCPD
はジシクロペンタジエンを表す。
【0052】実施例4及び比較例3 次に、(B)工程{(A)工程で得られた反応混合物
(A−1)を蒸留に付し、シクロペンタジエンを主とす
る留分(B−1)及びジシクロペンタジエンとテトラヒ
ドロインデンを主とする留分(B−2)を得、更に該留
分(B−2)を蒸留に付しジシクロペンタジエンを主と
する留分(B−3)及びテトラヒドロインデンを主とす
る留分(B−4)を得、該留分(B−3)を(A)工程
へリサイクルし、留分(B−4)を系外に除く工程}の
技術的意義を実証するため、以下の実施例4と比較例3
を実施した。
(A−1)を蒸留に付し、シクロペンタジエンを主とす
る留分(B−1)及びジシクロペンタジエンとテトラヒ
ドロインデンを主とする留分(B−2)を得、更に該留
分(B−2)を蒸留に付しジシクロペンタジエンを主と
する留分(B−3)及びテトラヒドロインデンを主とす
る留分(B−4)を得、該留分(B−3)を(A)工程
へリサイクルし、留分(B−4)を系外に除く工程}の
技術的意義を実証するため、以下の実施例4と比較例3
を実施した。
【0053】実施例4は、分解器1基と、蒸留塔2基か
らなる系にて実施した。テトラヒドロインデンを含むジ
シクロペンタジエン原料と溶剤との混合液(重量比2:
5)を分解器に連続的に供給し、常圧下230℃、反応
時間((分解器内の液量)/(分解器からの液相部分の
抜き出し速度))40分の条件下にて反応を実施した。
原料液中のテトラヒドロインデン/ジシクロペンタジエ
ンの重量比率を5/100とした。分解器には予め溶剤
PABを300lを仕込んだ。分解器内の液量が一定に
なるように分解器内の液相部分の一部を連続的に系外に
排出した。分解器から得られるガス状の反応生成物を回
収し、第1の蒸留塔へ供給し、塔頂圧力1.0気圧、塔
底圧力1.1気圧、還流比0.4の条件下で分離精製を
行ない、塔頂からシクロペンタジエンを主とする留分
(B−1)、塔底からジシクロペンタジエンとテトラヒ
ドロインデンを主とする留分(B−2)を得た。留分
(B−2)を第2の蒸留塔へ供給し、塔頂圧力0.13
気圧、塔底圧力0.16気圧、還流比27の条件下で分
離精製を行ない、塔頂からテトラヒドロインデンを主と
する留分(B−4)、塔底からジシクロペンタジエンを
主とする留分(B−3)を得た。該留分(B−3)を反
応器へリサイクルし、留分(B−4)を系外へ排出し
た。その結果、シクロペンタジエンの回収率(原料液中
のジシクロペンタジエン100重量部あたりの留分(B
−1)中シクロペンタジエン重量部)が83.5%とな
り、シクロペンタジエン及びジシクロペンタジエンの回
収率(原料液中のジシクロペンタジエン100重量部あ
たりの留分(B−1)中シクロペンタジエンとジシクロ
ペンタジエン合計重量部)が84.5%となった。
らなる系にて実施した。テトラヒドロインデンを含むジ
シクロペンタジエン原料と溶剤との混合液(重量比2:
5)を分解器に連続的に供給し、常圧下230℃、反応
時間((分解器内の液量)/(分解器からの液相部分の
抜き出し速度))40分の条件下にて反応を実施した。
原料液中のテトラヒドロインデン/ジシクロペンタジエ
ンの重量比率を5/100とした。分解器には予め溶剤
PABを300lを仕込んだ。分解器内の液量が一定に
なるように分解器内の液相部分の一部を連続的に系外に
排出した。分解器から得られるガス状の反応生成物を回
収し、第1の蒸留塔へ供給し、塔頂圧力1.0気圧、塔
底圧力1.1気圧、還流比0.4の条件下で分離精製を
行ない、塔頂からシクロペンタジエンを主とする留分
(B−1)、塔底からジシクロペンタジエンとテトラヒ
ドロインデンを主とする留分(B−2)を得た。留分
(B−2)を第2の蒸留塔へ供給し、塔頂圧力0.13
気圧、塔底圧力0.16気圧、還流比27の条件下で分
離精製を行ない、塔頂からテトラヒドロインデンを主と
する留分(B−4)、塔底からジシクロペンタジエンを
主とする留分(B−3)を得た。該留分(B−3)を反
応器へリサイクルし、留分(B−4)を系外へ排出し
た。その結果、シクロペンタジエンの回収率(原料液中
のジシクロペンタジエン100重量部あたりの留分(B
−1)中シクロペンタジエン重量部)が83.5%とな
り、シクロペンタジエン及びジシクロペンタジエンの回
収率(原料液中のジシクロペンタジエン100重量部あ
たりの留分(B−1)中シクロペンタジエンとジシクロ
ペンタジエン合計重量部)が84.5%となった。
【0054】一方、比較例3は、分解器1基と蒸留塔1
基からなる系にて実施した。テトラヒドロインデンを含
むジシクロペンタジエン原料と溶剤との混合液(重量比
2:5)を分解器に連続的に供給し、実施例4と同一温
度、圧力、反応時間、仕込み溶剤量にて反応を実施し
た。原料液中のテトラヒドロインデン/ジシクロペンタ
ジエンの重量比率を5/100とした。分解器内の液量
が一定となるように分解器内の液相の一部を連続的に系
外に排出した。分解器から得られるガス状の反応生成物
を回収し、蒸留塔へ供給し、実施例4と同一塔頂圧力、
塔底圧力、還流比にて分離精製を行ない、塔頂からシク
ロペンタジエンを主とする留分(B−1)、塔底からジ
シクロペンタジエンとテトラヒドロインデンを主とする
留分(B−2)を得、留分(B−2)を系外へ排出し
た。その結果、シクロペンタジエンの回収率(原料液中
のジシクロペンタジエン100重量部あたりの留分(B
−1)中シクロペンタジエン重量部)が74.0%とな
り、シクロペンタジエン及びジシクロペンタジエンの回
収率(原料液中のジシクロペンタジエン100重量部あ
たりの留分(B−1)中シクロペンタジエンとジシクロ
ペンタジエン合計重量部)が75.0%となった。
基からなる系にて実施した。テトラヒドロインデンを含
むジシクロペンタジエン原料と溶剤との混合液(重量比
2:5)を分解器に連続的に供給し、実施例4と同一温
度、圧力、反応時間、仕込み溶剤量にて反応を実施し
た。原料液中のテトラヒドロインデン/ジシクロペンタ
ジエンの重量比率を5/100とした。分解器内の液量
が一定となるように分解器内の液相の一部を連続的に系
外に排出した。分解器から得られるガス状の反応生成物
を回収し、蒸留塔へ供給し、実施例4と同一塔頂圧力、
塔底圧力、還流比にて分離精製を行ない、塔頂からシク
ロペンタジエンを主とする留分(B−1)、塔底からジ
シクロペンタジエンとテトラヒドロインデンを主とする
留分(B−2)を得、留分(B−2)を系外へ排出し
た。その結果、シクロペンタジエンの回収率(原料液中
のジシクロペンタジエン100重量部あたりの留分(B
−1)中シクロペンタジエン重量部)が74.0%とな
り、シクロペンタジエン及びジシクロペンタジエンの回
収率(原料液中のジシクロペンタジエン100重量部あ
たりの留分(B−1)中シクロペンタジエンとジシクロ
ペンタジエン合計重量部)が75.0%となった。
【0055】結果から、分解器から得られるガス状生成
物を2回の蒸留に付し、蒸留により得られるジシクロペ
ンタジエンを分解器へリサイクルする実施例4と、同様
のガス状生成物を1回の蒸留に付し、蒸留により得られ
るジシクロペンタジエンを系外へ排出する比較例3とを
比較すると、実施例4は比較例3に比べて、シクロペン
タジエンとジシクロペンタジエンの合計回収率やシクロ
ペンタジエン回収率が格段に向上することがわかる。
物を2回の蒸留に付し、蒸留により得られるジシクロペ
ンタジエンを分解器へリサイクルする実施例4と、同様
のガス状生成物を1回の蒸留に付し、蒸留により得られ
るジシクロペンタジエンを系外へ排出する比較例3とを
比較すると、実施例4は比較例3に比べて、シクロペン
タジエンとジシクロペンタジエンの合計回収率やシクロ
ペンタジエン回収率が格段に向上することがわかる。
【0056】(B)工程{(A)工程で得られた反応混
合物(A−1)を蒸留に付し、シクロペンタジエンを主
とする留分(B−1)及びジシクロペンタジエンとテト
ラヒドロインデンを主とする留分(B−2)を得、更に
該留分(B−2)を蒸留に付し、ジシクロペンタジエン
を主とする留分(B−3)及びテトラヒドロインデンを
主とする留分(B−4)を得、該留分(B−3)を
(A)工程へリサイクルし、留分(B−4)を系外に除
く工程}により、シクロペンタジエンとジシクロペンタ
ジエンの合計回収率を80%以上に維持し、かつシクロ
ペンタジエンの回収率を80%以上に維持することがで
きることがわかる。
合物(A−1)を蒸留に付し、シクロペンタジエンを主
とする留分(B−1)及びジシクロペンタジエンとテト
ラヒドロインデンを主とする留分(B−2)を得、更に
該留分(B−2)を蒸留に付し、ジシクロペンタジエン
を主とする留分(B−3)及びテトラヒドロインデンを
主とする留分(B−4)を得、該留分(B−3)を
(A)工程へリサイクルし、留分(B−4)を系外に除
く工程}により、シクロペンタジエンとジシクロペンタ
ジエンの合計回収率を80%以上に維持し、かつシクロ
ペンタジエンの回収率を80%以上に維持することがで
きることがわかる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、ジ
シクロペンタジエンを液相熱分解してシクロペンタジエ
ンを得、更に該シクロペンタジエンをブタジエンとのデ
ィールスアルダー反応に付して5−ビニル−2−ノルボ
ルネンを製造する方法であって、ジシクロペンタジエン
及びシクロペンタジエンの損失が少なく、よってジシク
ロペンタジエン及びシクロペンタジエンの回収率に優れ
た5−ビニル−2−ノルボルネンの製造方法を提供する
ことができた。
シクロペンタジエンを液相熱分解してシクロペンタジエ
ンを得、更に該シクロペンタジエンをブタジエンとのデ
ィールスアルダー反応に付して5−ビニル−2−ノルボ
ルネンを製造する方法であって、ジシクロペンタジエン
及びシクロペンタジエンの損失が少なく、よってジシク
ロペンタジエン及びシクロペンタジエンの回収率に優れ
た5−ビニル−2−ノルボルネンの製造方法を提供する
ことができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−271112(JP,A) 特開 昭62−167735(JP,A) 特開 昭61−227537(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 2/50 C07C 13/43 C07C 4/22 C07C 13/15
Claims (1)
- 【請求項1】 ジシクロペンタジエンを液相熱分解して
シクロペンタジエンを得、更に該シクロペンタジエンを
ブタジエンとのディールスアルダー反応に付して5−ビ
ニル−2−ノルボルネンを製造する方法であって、該液
相熱分解は、沸点250〜300℃の芳香族系炭化水素
溶剤の存在下、反応温度200〜240℃、反応時間1
0〜120分で行われ、液相熱分解に付される原料液中
のテトラヒドロインデン/ジシクロペンタジエンの重量
比率が5/100〜80/100であり、かつ下記
(A)工程〜(D)工程を有する5−ビニル−2−ノル
ボルネンの製造方法。 (A)工程:沸点250〜300℃の芳香族系炭化水素
溶剤の存在下、反応温度200〜240℃、反応時間1
0〜120分で、テトラヒドロインデン/ジシクロペン
タジエンの重量比率が5/100〜80/100である
原料液を液相熱分解することにより、シクロペンタジエ
ンを含有する反応混合物(A−1)を得る工程 (B)工程:(A)工程で得られた反応混合物(A−
1)を蒸留に付し、シクロペンタジエンを主とする留分
(B−1)及びジシクロペンタジエンとテトラヒドロイ
ンデンを主とする留分(B−2)を得、更に該留分(B
−2)を蒸留に付し、ジシクロペンタジエンを主とする
留分(B−3)及びテトラヒドロインデンを主とする留
分(B−4)を得、該留分(B−3)を(A)工程へリ
サイクルし留分(B−4)を系外に除く工程 (C)工程:(B)工程で得られた留分(B−1)中の
シクロペンタジエンをブタジエンとのディールスアルダ
ー反応に付し、5−ビニル−2−ノルボルネンを含有す
る反応混合液(C−1)を得る工程 (D)工程:(C)工程で得られた反応混合液(C−
1)を蒸留に付し、5−ビニル−2−ノルボルネンを主
とする留分(D−1)及びジシクロペンタジエンを主と
する留分(D−2)を得、該留分(D−2)を(A)工
程へリサイクルする工程
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7111661A JP3036399B2 (ja) | 1994-05-30 | 1995-05-10 | 5−ビニル−2−ノルボルネンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-116323 | 1994-05-30 | ||
JP11632394 | 1994-05-30 | ||
JP7111661A JP3036399B2 (ja) | 1994-05-30 | 1995-05-10 | 5−ビニル−2−ノルボルネンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0848640A JPH0848640A (ja) | 1996-02-20 |
JP3036399B2 true JP3036399B2 (ja) | 2000-04-24 |
Family
ID=26451003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7111661A Expired - Fee Related JP3036399B2 (ja) | 1994-05-30 | 1995-05-10 | 5−ビニル−2−ノルボルネンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3036399B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101017143B1 (ko) * | 2008-01-11 | 2011-02-25 | 코오롱인더스트리 주식회사 | 촉매, 그 제조방법 및 이로부터 제조된 노보넨-에스테르계화합물 |
KR102677808B1 (ko) * | 2018-11-29 | 2024-06-24 | 롯데케미칼 주식회사 | 5-비닐-2-노보넨의 제조방법 |
-
1995
- 1995-05-10 JP JP7111661A patent/JP3036399B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0848640A (ja) | 1996-02-20 |
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Legal Events
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