JP3036084B2 - 定電圧回路 - Google Patents

定電圧回路

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JP3036084B2
JP3036084B2 JP2408329A JP40832990A JP3036084B2 JP 3036084 B2 JP3036084 B2 JP 3036084B2 JP 2408329 A JP2408329 A JP 2408329A JP 40832990 A JP40832990 A JP 40832990A JP 3036084 B2 JP3036084 B2 JP 3036084B2
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resistor
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constant
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操 古谷
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Mitsumi Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は定電圧回路に係り、特に
複数の安定な定電圧を得ることができる定電圧回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】低い電圧で安定した基準電圧として使用
できる出力電圧を得る定電圧回路としてPN接合を利用
したバンドギャップツェナーが知られている。
【0003】従来のバンドギャップツェナーを用いた定
電圧回路には図5に示すような構成のものがあった。
【0004】図5において7は定電圧回路を示し、定電
圧回路7の出力Vout はNPNトランジスタQ10のベー
ス−エミッタ間電圧VBE10と抵抗R5 の電圧I3 5
の和で与えられる。VBE10は一般に負の温度特性を持つ
ので、I2 2 が正の温度係数を持つように構成すれ
ば、温度補償を行なうことができる。電流I3
【0005】
【数1】
【0006】ただし、T:絶対温度、K:ボルツマン定
数、q:電子電荷である。ここで、I3 <I4 とすれば
3 に正の温度係数を持たせることができる。従って、
トランジスタQ8 ,Q9 のエミッタ面積A8 ,A9 がA
8 >A9 となるように構成すれば温度補償が行なえる。
式(1) よりVout は
【0007】
【数2】
【0008】と表わせる。VBE10は一般にバンドギャッ
プ電圧をVg0,温度T0 におけるベース−エミッタ間電
圧をVBE0 とすると、
【0009】
【数3】
【0010】で表わされる。式(3) を式(2) に代入する
と、
【0011】
【数4】
【0012】となる。出力電圧Vout の温度係数が零に
なるためには式(4) を温度Tで偏微分したものが零とな
ればよい。
【0013】つまり、
【0014】
【数5】
【0015】従って、式(5) より
【0016】
【数6】
【0017】式(2),(6) より温度T0 においては Vout =Vg0 となる。すなわち、動作温度T0 でV1 とVg0とを等し
くすればVout1の温度係数を零にできる。
【0018】また、定電圧回路7を用いてVout2とは異
なる電圧Vout2を生成する場合、従来はツェナーダイオ
ードDz,定電流源8,差動増幅回路9,抵抗R7 ,R
8 ,出力トランジスタQ11よりなる変換回路10により
定電流に変換した後Vout2を得ていた。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の定電
圧回路で温度補償された二つの異なる電圧を得ようとす
ると、定電圧回路7で生成した定電圧を変換回路10に
よりさらに定電流に変換して得る必要があったため、定
電圧回路7で電流を消費する他に変換回路10でも電流
を消費してしまい、消費電流が大きくなってしまう等の
問題点があった。本発明は上記の点に鑑みてなされたも
ので、低消費電流で温度補償された二つの安定な出力電
圧が得られる定電圧回路を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するために定電圧を発生するPN接合素子と、前記P
N接合素子に直列に接続された第1の抵抗と、前記第1
の抵抗に直列に接続され、制御端子に供給される信号に
応じて電流を制御する制御素子と、前記制御素子に直列
に接続された第2の抵抗と、前記第2の抵抗に直列に接
続された第3の抵抗と、前記第2の抵抗の両端の電圧の
差に応じた信号を出力し、前記制御素子の制御端子に供
給する差動増幅回路と、前記制御素子の制御端子に定電
流を供給する定電流源とを具備してなる。
【0021】
【作用】制御素子、第2,第3の抵抗、定電流源差動増
幅回路により温度係数が零となる定電圧を1つ生成で
き、さらにこれらに直列に接続された、PN接合素子及
び第1の抵抗により温度係数が零となるもう1つの定電
圧を生成できる。これらの回路は直列に接続されるた
め、1つの電流で温度補償された異なる2つの定電圧を
得ることができる。
【0022】
【実施例】図1は本発明の第1実施例の回路図を示す。
同図中、1は直流電源で、入力端子T1 ,T2 間に接続
される。Q2 はPN接合素子を形成するPNPトランジ
スタで、PNPトランジスタQ2 のベースとコレクタと
が短絡され、エミッタは入力端子T1 に接続される。
【0023】トランジスタQ2 のコレクタは抵抗R3
一端に接続される。Q1 は制御素子を構成するNPNト
ランジスタで、そのコレクタは抵抗R3 の他端に接続さ
れる。NPNトランジスタQ1 のベースは定電流源2を
介して入力端子T1 に接続される。NPNトランジスタ
1 のエミッタは互いに直列に接続された抵抗R2 ,R
1 を介して入力端子T2 に接続される。
【0024】抵抗R2 の両端には差動増幅回路3の入力
端子が接続される。差動増幅回路3は図2に示すように
PNPトランジスタQ3 ,Q4 ,NPNトランジスタQ
5 ,Q6 ,Q7 ,定電流源4よりなる。図2に示す差動
増幅回路3の入力端子T3は図1に示すトランジスタQ
1 と抵抗R2 との接続点に接続され、図2に示す差動増
幅回路3の入力端子T4 は図1に示す抵抗R2 と抵抗R
1 との接続点に接続される。また、図2に示す差動増幅
回路3の出力端子T5 は図1に示すようにトランジスタ
1 のベースに接続される。
【0025】T6 〜T9 は出力端子で、出力端子T6
入力端子T1 に接続され、出力端子T7 は抵抗R3 と制
御トランジスタQ1 のコレクタとの接続点に接続され
る。
【0026】また、出力端子T8 は差動増幅回路3の出
力端子T5 と接続され、出力端子T 9 は入力端子T2
接続される。
【0027】図1に示す回路において、トランジスタQ
1 のベース・エミッタ間電圧をVBE 1 とすると
【0028】
【数7】
【0029】と表わされることが知られている。ここで
g0はトランジスタQ1 を構成するシリコンのエネルギ
ーバンドギャップに相当する電圧(約1.2 V)、Tは温
度、T 0 は基準となる動作温度、VBE0 はT=T0 のと
きのトランジスタQ1 のベース−エミッタ間電圧であ
る。
【0030】また、差動増幅回路3の入力電圧となる△
BE
【0031】
【数8】
【0032】また、図1より出力端子T8 ,T9 間の電
圧V1
【0033】
【数9】
【0034】となる。そこで、式(9) に式(7),(8) を代
入すると、
【0035】
【数10】
【0036】第1の出力電圧V1 の温度係数が零になる
ためには式(10)を温度Tで偏微分したものが零となれば
よい。つまり、
【0037】
【数11】
【0038】従って、式(11)より
【0039】
【数12】
【0040】一方、T=T0 のときのV1 は式(10)より
【0041】
【数13】
【0042】式(12),(13) より V1 =Vg0 となる。すなわち、動作温度T0 でのV1 とVg0との値
を等しくすればV1 は温度変化によらず一定に保たれ
る。
【0043】第1の出力定電圧V1 をSiのバンドギャ
ップ電圧付近の電圧に合わせると第1の出力電圧V1
温度係数は0となる。
【0044】また、出力端子T6 ,T7 間の第2の出力
電圧V2 は V2 =VBE2 +R3 2 ここでトランジスタQ1 のhFE≫1であれば I1 =I2 となるので
【0045】
【数14】
【0046】
【数15】
【0047】となり、同様にV2 の電圧はV1 とほぼ同
じ電圧で温度係数を0に設定出来る。また、基準電圧、
1 ,V2が一定となる最低電源電圧VCC(min )は
【0048】
【数16】
【0049】であり、一例としてV1 =1.2 V,V
CE(sat Q1 )=0.05V,R2 /R1 ・△VBE=0.6 V
とすると VCC(min )=1.2 +0.05+0.6 =1.85V となる。従って、VCCに対するV1 の特性は図3に示す
ようになる。すなわち1.85Vの低電圧までI1 (=
2 )の一つの電流にてV1 ,V2 の2つの安定な基準
電圧を同時に作ることが出来る。
【0050】図4に第2の実施例の回路図を示す。図1
と同一構成部分には同一符号を付し、その説明は省略す
る。本実施例では図1に示す一実施例における回路にお
いて、トランジスタQ1 ,Q2 を逆極性のトランジスタ
1 ´,Q2 ´で構成したもので、第1実施例と同様な
効果を奏する。
【0051】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、1つの電
流で温度補償された2つの安定な定電圧を得ることがで
きるため、消費電流を少なくすることができる等の特長
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の回路図である。
【図2】本発明の第1実施例の要部の回路図である。
【図3】本発明の第1実施例の特性図である。
【図4】本発明の第2実施例の回路図である。
【図5】従来の一例の回路図である。
【符号の説明】
1 直流電源2,4 定電流源 3 差動増幅回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つの直流電圧源より第1及び第2の定
    電圧を同時に得る定電圧回路において、定電圧を発生す
    るPN接合素子と、前記PN接合素子に直列に接続され
    た第1の抵抗と、前記第1の抵抗に直列に接続され、制
    御端子に供給される信号に応じて電流を制御する制御素
    子と、前記制御素子に直列に接続された第2の抵抗と、
    前記第2の抵抗に直列に接続された第3の抵抗と、前記
    第2の抵抗の両端の電圧の差に応じた信号を出力し、前
    記制御素子の制御端子に供給する差動増幅回路と、前記
    制御素子の制御端子に定電流を供給する定電流源とを具
    備し、前記第1の抵抗と前記制御素子との接続点より前
    記第1の定電圧を得ると共に前記差動増幅回路の出力よ
    り前記第2の定電圧を得ることを特徴とする定電圧回
    路。
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